JP4970395B2 - 車両用自動変速機の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸まわりにサンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤを同軸に配置し、前記プラネタリキャリヤにピニオンシャフトを介して支持したピニオンを前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛合させた遊星歯車機構を備え、前記ピニオンシャフトの内部に形成した油孔に供給した潤滑油で該ピニオンシャフトと前記ピニオンとの摺動面を潤滑する車両自動変速機の潤滑構造に関する。
車両用自動変速機の遊星歯車機構のプラネタリキャリヤのピニオンシャフトに内部に形成した油路を介して、ピニオンシャフトとピニオンとの間に配置したニードルベアリングを潤滑する場合、プラネタリキャリヤが回転しているときには、プラネタリキャリヤを支持する回転軸の内部の油路からから遠心力でピニオンシャフトに潤滑油を供給することができる。しかしながら、自動変速機の特定の変速段でプラネタリキャリヤが回転を停止した場合には、上述した遠心力による潤滑油の供給が困難になるため、油圧を高めて強制的に潤滑油を供給したり、プラネタリキャリヤの油路の径を拡大したりする必要がある。
そこで下記特許文献1に記載されたものは、プラネタリキャリヤC201の停止時に該プラネタリキャリヤC201の近傍で回転するアウトプットシャフト280に径方向に延びる油路280bを形成し、この油路280bの径方向外端をプラネタリキャリヤC201に径方向に形成した潤滑油路C201aの径方向内端に臨ませることで、プラネタリキャリヤC201のピニオンシャフトの内部に潤滑油を供給するようになっている。
特開平7−208586号公報
しかしながら上記従来のものは、プラネタリキャリヤC201の内部に、その径方向内端側からピニオンシャフトへと連なる潤滑油路C201aを形成する必要があるため、プラネタリキャリヤC201が大型化して重量増加の要因となるだけでなく、潤滑油路C201aを形成するための加工工数の増加や、潤滑油路C201aの下流端を閉塞するプラグによる部品点数の増加により、コストアップの要因となる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両用自動変速機の遊星歯車機構のプラネタリキャリヤが停止しているときに、そのピニオンシャフトの内部に潤滑油を確実に供給できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、回転軸まわりにサンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤを同軸に配置し、前記プラネタリキャリヤにピニオンシャフトを介して支持したピニオンを前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛合させた遊星歯車機構を備え、前記ピニオンシャフトの内部に形成した油孔に供給した潤滑油で該ピニオンシャフトと前記ピニオンとの摺動面を潤滑する車両自動変速機の潤滑構造において、前記プラネタリキャリヤは環状のガイド部材を備え、前記ガイド部材には、径方向内側から供給される潤滑油を前記ピニオンシャフトの油孔に導く内側ガイド部と、径方向外側から供給される潤滑油を前記ピニオンシャフトの油孔に導く外側ガイド部とが設けられることを特徴とする車両用自動変速機の潤滑構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、変速用の油圧係合手段を備え、前記油圧係合手段を作動させる作動油の一部を、潤滑油として前記プラネタリキャリヤの径方向外側から前記ガイド部材に供給することを特徴とする車両用自動変速機の潤滑構造が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記油圧係合手段を作動させる作動油の一部を、所定値以上の油圧で開弁するチェックバルブを介して前記ガイド部材に供給することを特徴とする車両用自動変速機の潤滑構造が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記チェックバルブは、前記油圧係合手段の作動油圧室の上部に接続された油路に設けられることを特徴とする車両用自動変速機の潤滑構造が提案される。
尚、実施の形態の入力軸13およびセンタ軸36は本発明の回転軸に対応し、実施の形態の第1遊星歯車機構16は本発明の遊星歯車機構に対応し、実施の形態の第2ブレーキB2は本発明の油圧係合手段に対応する。
請求項1の構成によれば、車両自動変速機の遊星歯車機構のプラネタリキャリヤが回転しているときには、回転するプラネタリキャリヤの径方向内側から外側に遠心力で流れる潤滑油をガイド部材の内側ガイド部でピニオンシャフトのピニオン孔に導き、ピニオンシャフトとその外周に支持したピニオンとの摺動面を潤滑することができる。またプラネタリキャリヤが回転を停止しているときには、停止したプラネタリキャリヤの上部を径方向外側から内側に重力で流れる潤滑油をガイド部材の外側ガイド部でピニオンシャフトのピニオン孔に導き、ピニオンシャフトとその外周に支持したピニオンとの摺動面を潤滑することができる。これにより、プラネタリキャリヤ自体に潤滑用の油路を形成することも、その油路に加圧した潤滑油を供給することも不要にしながら、プラネタリキャリヤの回転中にも停止中にもプラネタリキャリヤのピニオンシャフトの油孔に簡単な構造で潤滑油を確実に供給することができる。
また請求項2の構成によれば、変速用の油圧係合手段を作動させる作動油の一部を、潤滑油としてプラネタリキャリヤの径方向外側からガイド部材に供給するので、プラネタリキャリヤの停止中であっても確実に潤滑油を供給することができる。
また請求項3の構成によれば、油圧係合手段を作動させる作動油の一部を所定値以上の油圧で開弁するチェックバルブを介してガイド部材に供給するので、油圧係合手段の係合に支障を来すことなく、余剰となった作動油をガイド部材に供給することができる。
また請求項4の構成によれば、チェックバルブを油圧係合手段の作動油圧室の上部に接続された油路に設けたので、作動油圧室に滞留したエアをチェックバルブを介して排出することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は車両用自動変速機のスケルトン図、図2は車両用自動変速機の速度線図、図3は車両用自動変速機の要部拡大断面図、図4はガイド部材の斜視図である。
図1に示すように、フロントエンジン・リヤドライブ車両用の前進8速・後進1速の自動変速機Tは、エンジンEのクランクシャフト11にトルクコンバータ12を介して接続された入力軸13と、入力軸13の後部(図中左側)外周に相対回転可能に嵌合するセンタ軸36と、入力軸13と同軸に配置された出力軸14と、入力軸13と平行に配置されたカウンタ軸15とを備えており、入力軸13およびセンタ軸36の外周には、第1遊星歯車機構16および第2遊星歯車機構17が配置される。
第1遊星歯車機構16は、センタ軸36に固設されたサンギヤ18と、センタ軸36の外周に相対回転自在に支持されたプラネタリキャリヤ19と、リングギヤキャリヤ20に固設されたリングギヤ21と、プラネタリキャリヤ19に回転自在に支持された複数のピニオン22…とを備えており、ピニオン22…はサンギヤ18およびリングギヤ21の両方に噛合する。
第2遊星歯車機構17は、センタ軸36に固設されたサンギヤ23と、出力軸14に固設されたプラネタリキャリヤ24と、リングギヤキャリヤ25に固設されたリングギヤ26と、プラネタリキャリヤ24に回転自在に支持された複数のピニオン27…とを備えており、ピニオン27…はサンギヤ23およびリングギヤ26の両方に噛合する。
第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20は、第1ブレーキB1を介してケーシング28に拘束可能であり、かつ第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25は、第2ブレーキB2およびワンウェイクラッチ29を介してケーシング28に拘束可能である。また入力軸13は第1クラッチC1を介してセンタ軸36に結合可能であり、かつ入力軸13は第2クラッチC2を介して第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19に結合可能である。
入力軸13に固設した第1ギヤ30と、カウンタ軸15に第3クラッチC3を介して係脱自在に自在に支持した第2ギヤ31とが噛合する。また入力軸13に第4クラッチC4を介して係脱自在に支持した第3ギヤ32と、カウンタ軸15に固設した第4ギヤ33とが噛合する。そしてカウンタ軸15に固設した第5ギヤ34と、第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20に固設した第6ギヤ35とが噛合する。
Figure 0004970395
次に、図2に示す自動変速機Tの速度線図および表1に示すクラッチおよびブレーキの係合表を参照しながら、各変速段の確立について説明する。
先ず、前進1速変速段〜前進5速変速段の確立について説明する。前進1速変速段〜前進5速変速段の確立時には、第1クラッチC1が係合することで入力軸13がセンタ軸36に結合され、センタ軸36は入力軸13と同速で回転する。
前進1速変速段を確立すべく、第2ブレーキB2を係合して第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25およびリングギヤ26をケーシング28に回転不能に拘束すると、センタ軸36に固設したサンギヤ23の回転が減速されてプラネタリキャリヤ24に伝達され、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで、前進1速変速段が確立する。
また前進2速変速段を確立すべく、第1ブレーキB1を係合して第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20およびリングギヤ21をケーシング28に回転不能に拘束すると、センタ軸36に固設したサンギヤ18の回転が減速されてプラネタリキャリヤ19から第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25およびリングギヤ26に伝達される。そして第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進2速変速段が確立する。
また前進3速変速段を確立すべく、第4クラッチC4を係合すると、入力軸13の回転が第4クラッチC4、第3ギヤ32、第4ギヤ33、カウンタ軸15、第5ギヤ34、第6ギヤ35および第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20を介してリングギヤ21に伝達される。すると第1遊星歯車機構16のリングギヤ21およびサンギヤ18の差回転によりプラネタリキャリヤ19が回転し、プラネタリキャリヤ19の回転が第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25およびリングギヤ26に伝達される。そして第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進3速変速段が確立する。
また前進4速変速段を確立すべく、第3クラッチC3を係合すると、入力軸13の回転が第1ギヤ30、第2ギヤ31、第3クラッチC3、カウンタ軸15、第5ギヤ34、第6ギヤ35および第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20を介してリングギヤ21に伝達される。すると第1遊星歯車機構16のリングギヤ21およびサンギヤ18の差回転によりプラネタリキャリヤ19が回転し、プラネタリキャリヤ19の回転が第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25およびリングギヤ26に伝達される。そして第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進4速変速段が確立する。
また前進5速変速段を確立すべく、第2クラッチC2を係合すると、入力軸13の回転が第2クラッチC2および第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19を介してそのまま第2遊星歯車機構17のリングギヤ26に伝達される。その結果、第2遊星歯車機構17のサンギヤ23およびリングギヤ26が入力軸13と同速で回転するため、第2遊星歯車機構17はロック状態になり、そのプラネタリキャリヤ24と出力軸14とが入力軸13と同速で回転することで前進5速変速段が確立する。
次に、前進6速変速段〜前進8速変速段の確立について説明する。前進6速変速段〜前進8速変速段の確立時には、第2クラッチC2が係合することで入力軸13の回転が第2クラッチC2および第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19を介して第2遊星歯車機構17のリングギヤ26に伝達され、第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19および第2遊星歯車機構17のリングギヤ26は入力軸13と同速で回転する。
前進6速変速段を確立すべく、第3クラッチC3を係合すると、入力軸13の回転が第1ギヤ30、第2ギヤ31、第3クラッチC3、カウンタ軸15、第5ギヤ34、第6ギヤ35および第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20を介してリングギヤ21に伝達される。すると第1遊星歯車機構16のリングギヤ21およびプラネタリキャリヤ19の差回転によりサンギヤ18が回転し、第1遊星歯車機構16のサンギヤ18と一体のセンタ軸36および第2遊星歯車機構17のサンギヤ23が回転する。その結果、第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進6速変速段が確立する。
前進7速変速段を確立すべく、第4クラッチC4を係合すると、入力軸13の回転が第4クラッチC4、第3ギヤ32、第4ギヤ33、カウンタ軸15、第5ギヤ34、第6ギヤ35および第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20を介してリングギヤ21に伝達される。すると第1遊星歯車機構16のリングギヤ21およびプラネタリキャリヤ19の差回転によりサンギヤ18が回転し、第1遊星歯車機構16のサンギヤ18と一体のセンタ軸36および第2遊星歯車機構17のサンギヤ23が回転する。その結果、第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進7速変速段が確立する。
前進8速変速段を確立すべく、第1ブレーキB1を係合すると、第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20およびリングギヤ21がケーシング28に回転不能に拘束される。すると第1遊星歯車機構16のリングギヤ21およびプラネタリキャリヤ19の差回転によりサンギヤ18が回転し、第1遊星歯車機構16のサンギヤ18と一体のセンタ軸36および第2遊星歯車機構17のサンギヤ23が回転する。その結果、第2遊星歯車機構17のリングギヤ26およびサンギヤ23の差回転によりプラネタリキャリヤ24が回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が回転することで前進8速変速段が確立する。
次に、後進変速段の確立について説明する。
後進変速段を確立すべく、第4クラッチC4を係合すると、入力軸13の回転が第4クラッチC4、第3ギヤ32、第4ギヤ33、カウンタ軸15、第5ギヤ34、第6ギヤ35および第1遊星歯車機構16のリングギヤキャリヤ20を介してリングギヤ21に伝達される。これと同時に第2ブレーキB2を係合すると、第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25と第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19とがケーシング28に回転不能に拘束される。その結果、第1遊星歯車機構16のサンギヤ18が回転し、このサンギヤ18と一体の第2遊星歯車機構17のサンギヤ23が回転することで、停止したリングギヤ26との差回転で第2遊星歯車機構17のプラネタリキャリヤ24が逆方向に回転し、プラネタリキャリヤ24と一体の出力軸14が逆方向に回転することで後進変速段が確立する。
次に、図3および図4に基づいて第1遊星歯車機構16の構造を詳細に説明する。
第1遊星歯車機構16のサンギヤ18は、入力軸13の外周にニードルベアリング41を介して支持されたセンタ軸36の外周にスプライン結合される。センタ軸36の外周にニードルベアリング42を介して第2クラッチC2のクラッチインナー43が相対回転自在に支持されており、クラッチインナー43にプラネタリキャリヤ19がスプライン結合される。従って、プラネタリキャリヤ19はセンタ軸36に対して相対回転可能である。プラネタリキャリヤ19にピニオンシャフト44が嵌合しており、ピニオンシャフト44の外周にニードルベアリング45,45を介してピニオン22が回転自在に支持される。プラネタリキャリヤ19がクラッチインナー43にスプライン結合される部分の外周に、ニードルベアリング46を介してリングギヤハブ47が相対回転自在に支持される。
リングギヤハブ47は、中央にニードルベアリング46が嵌合する軸孔47aを備えるとともに、外周側に複数の係合孔47d…を備え、かつ外周に多数の凹凸部47e…を備える。ピニオン22…に噛合するリングギヤ21は、その軸方向一端側に突設した複数の係合突起21a…を備えており、係合突起21a…を前記係合孔47d…に係合させてサークリップ48で固定することで、リングギヤハブ47にリングギヤ21が結合される。リングギヤハブ47の外周面に形成した凹凸部47e…をリングギヤキャリヤ20の端部に形成した凹凸部20a…に係合させることで、リングギヤ21がリングギヤキャリヤ20に結合される。またプラネタリキャリヤ19の径方向外端に突設した多数の凹凸部19a…を第2遊星歯車機構17のリングギヤキャリヤ25の内周面に形成した多数の凹凸部25a…に係合させることで、プラネタリキャリヤ19がリングギヤキャリヤ25に結合される。
リングギヤハブ47とクラッチインナー43との間にスラストベアリング55が配置され、プラネタリキャリヤ19とリングギヤハブ47との間にスラストベアリング56が配置される。また二つのプラネタリキャリヤ19,24の間にスラストベアリング57が配置される。
ピニオンシャフト44の反リングギヤハブ47側の端面に油孔44aの一端が開口しており、この油孔44aから複数(実施の形態では4個)の油孔44b…が径方向に貫通する。入力軸13の内部に軸方向に形成された油路13aから径方向に延びる油孔13b,13cが外周面まで貫通するとともに、その径方向外側にニードルベアリング41を介して嵌合するセンタ軸36を径方向に延びる油孔36a,36bが外周面まで貫通する。
プラネタリキャリヤ19の反リングギヤハブ47側の端面に環状のガイド部材51がサークリップ54で固定される。
図4から明らかなように、ガイド部材51は、概ね平坦な円環状の第1部材52と、断面が概ねV字状を成す円環状の第2部材53とを一体化して構成される。第2部材53は、ガイド部材51の径方向内側に延びる内側ガイド部53aと、径方向外側に延びる外側ガイド部53bとを備えており、両ガイド部53a,53bのそれぞれ3カ所に形成された溶接部53c…において第1部材52に溶接される。また第1部材52には、3個のピニオンシャフト44…の油孔44a…に対向する位置に3個の開口52a…が形成されており、この開口52a…に内側ガイド部53aおよび外側ガイド部53bが連なる折曲部が臨んでいる。
次に、ピニオンシャフト44…にピニオン22…を支持するニードルベアリング45…の潤滑について説明する。
入力軸13の油路13aから油孔13bを経て供給された潤滑油はニードルベアリング41を潤滑した後、センタ軸36の油孔36aを経てニードルベアリング42を潤滑し、更にクラッチインナー43の油孔43aと、プラネタリキャリヤ19およびクラッチインナー43間の隙間とを経て、ニードルベアリング46およびスラストベアリング55,56を潤滑する。また入力軸13の油路13aから油孔13cを経て供給された潤滑油は、センタ軸36の油孔36bおよびサンギヤ18の油孔18aを経てスラストベアリング57を潤滑する。
このときプラネタリキャリヤ19が回転していれば、前記スラストベアリング57を潤滑してプラネタリキャリヤ19に付着した潤滑油が、回転するプラネタリキャリヤ19の遠心力によって径方向外側に付勢され、プラネタリキャリヤ19に設けたガイド部材51の第2部材53の内側ガイド部53aに捕捉される。その潤滑油は内側ガイド部53aに案内されて図3における右方向に向きを変えた後、第1部材52の3個の開口52a…から3個のピニオンシャフト44の油孔44a…に供給される(実線矢印参照)。そして油孔44a…に供給された潤滑油は、油孔44a…から径方向に延びる油孔44b…を通過し、ピニオン22との間のニードルベアリング45,45を潤滑することができる。
以上のように、プラネタリキャリヤ19が回転しているときには、プラネタリキャリヤ19に付着した潤滑油が遠心力で径方向外側に付勢されるため、ガイド部材51の内側ガイド部53aの作用でニードルベアリング45,45を潤滑することができる。
ところで、上述した前進1速変速段および後進変速段の確立時には第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19が回転を停止するため、プラネタリキャリヤ19に付着した潤滑油が遠心力で径方向外側に移動することはなく、遠心力による潤滑は殆ど望めない。しかしながら、第1遊星歯車機構16のプラネタリキャリヤ19が回転を停止する前進1速変速段および後進変速段の確立時には、ハウジング28の内部に滞留して重力で滴下する潤滑油を利用してニードルベアリング45,45の潤滑が図られる。
即ち、回転を停止したプラネタリキャリヤ19に付着して重力で下向きに流れる潤滑油は、ガイド部材51の第2部材53の外側ガイド部53bに捕捉され、その外側ガイド部53bに案内されて図3における右方向に向きを変えた後、第1部材52の3個の開口52a…から3個のピニオンシャフト44の油孔44a…に供給される(破線矢印参照)。そして油孔44a…に供給された潤滑油は、油孔44a…から径方向に延びる油孔44b…を通過し、ピニオン22との間のニードルベアリング45,45を潤滑することができる。
このとき、入力軸13の軸線よりも下方にあるピニオンシャフト44の油孔44aには、その油孔44aに対向する外側ガイド部53bが下向きに開放するために潤滑油を供給することはできないが、入力軸13の軸線よりも下方にあるピニオンシャフト44の油孔44aには、入力軸13の油路13aから油孔13cを経て重力で供給された潤滑油が、上向きに開放する内側ガイド部53aに案内されて供給されるため、プラネタリキャリヤ19の停止中であっても全てのピニオンシャフト44…の油孔44a…に潤滑油を供給することができる。
以上のように、プラネタリキャリヤ19が停止して遠心力によるピニオンシャフト44…の油孔44a…への潤滑油の供給が困難であるとき、重力で滴下する潤滑油をガイド部材51で捕捉して潤滑に供するので、プラネタリキャリヤ19の内部に特別の潤滑用油路を形成したり、潤滑油を高圧で供給したりする等の手段が不要になり、プラネタリキャリヤ19の大型化を防止するとともにコストダウンに寄与することができる。
次に、図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、プラネタリキャリヤ19が回転を停止したときに、第2ブレーキB2を締結する作動油の一部を用いてニードルベアリング45,45を潤滑するものである。
第2ブレーキB2は、ハウジング28に一体に形成したブレーキアウター61と、リングギヤキャリヤ25とにスプライン係合する複数の摩擦係合要素62…を備えており、それらの摩擦係合要素62…を相互に係合する方向に付勢するブレーキピストン63が、ハウジング28に形成したシリンダ部28aに摺動自在に嵌合する。ブレーキピストン63の背面にはブレーキピストン63を係合方向に付勢する作動油圧室64が区画されており、この作動油圧室64は図示せぬ油路を介して図示せぬオイルポンプに連通する。従って、オイルポンプからの作動油を作動油圧室64に供給すると、ブレーキピストン63がリターンスプリング65の弾発力に抗して前進し、複数の摩擦係合要素62…を相互に係合させて第2ブレーキB2を締結する。
作動油圧室64の上端からハウジング28の内部を上向きに延びる油路28bは、ボール66およびスプリング67を有するチェックバルブ68に連通し、更にチェックバルブ68からハウジング28の内部を横向きに延びる油路28cは第1遊星歯車機構16の上部に開口する。
第2の実施の形態のその他の構成は、上述した第1の実施の形態と実質的に同じである。
しかして、プラネタリキャリヤ19の回転時には、第1の実施の形態と同様に、遠心力で径方向外側に付勢された潤滑油をガイド部材51の第2部材53の内側ガイド部53aでピニオンシャフト44…の油孔44a…に導くことができる。
一方、プラネタリキャリヤ19が回転を停止する前進1速変速段および後進変速段の確立時には、表1から明らかなように第2ブレーキB2が係合するため、その作動油圧室64に加圧された作動油が供給され、ブレーキピストン63を係合方向に付勢する。このとき、作動油圧室64の油圧が所定値を超えるとチェックバルブ68が開弁し、作動油圧室64の作動油の一部が潤滑油として油路28b、チェックバルブ68および油路28cを通って第2遊星歯車機構16の上部に排出される。
この潤滑油は第2遊星歯車機構16の回転を停止したプラネタリキャリヤ19に付着して重力で下方に流れ、第1の実施の形態と同様に、ガイド部材51の第2部材53の外側ガイド部53bに捕捉され、その外側ガイド部53bに案内されて図5における右方向に向きを変えた後、第1部材52の3個の開口52a…から3個のピニオンシャフト44の油孔44a…に供給される(破線矢印参照)。そして油孔44a…に供給された潤滑油は、油孔44a…から径方向に延びる油孔44b…を通過し、ピニオン22との間のニードルベアリング45,45を潤滑することができる。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用効果に加えて、第2ブレーキB2を作動させる作動油の一部を潤滑油としてプラネタリキャリヤ19の径方向外側からガイド部材51に供給するので、プラネタリキャリヤ19の停止中であっても確実に潤滑油を供給することができる。
また第2ブレーキB2を作動させる作動油の一部を所定値以上の油圧で開弁するチェックバルブ68を介してガイド部材51に供給するので、第2ブレーキB2の係合に支障を来すことなく、余剰となった作動油をガイド部材51に供給することができる。
しかも、チェックバルブ68を第2ブレーキB2の作動油圧室64の上部に接続された油路28b,28cに設けたので、作動油圧室64に滞留したエアをチェックバルブ68を介して排出することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、ガイド部材51の形状は実施の形態に限定されず、内側ガイド部53aおよび外側ガイド部53bを備えるものであれば良い。
第1の実施の形態に係る車両用自動変速機のスケルトン図 車両用自動変速機の速度線図 車両用自動変速機の要部拡大断面図 ガイド部材の斜視図 第2の実施の形態に係る、前記図3に対応する図
符号の説明
13 入力軸(回転軸)
16 第1遊星歯車機構(遊星歯車機構)
18 サンギヤ
19 プラネタリキャリヤ
21 リングギヤ
22 ピニオン
28b 油路
28c 油路
36 センタ軸(回転軸)
44 ピニオンシャフト
44a 油孔
51 ガイド部材
53a 内側ガイド部
53b 外側ガイド部
64 作動油圧室
68 チェックバルブ
B2 第2ブレーキ(油圧係合手段)

Claims (4)

  1. 回転軸(13,36)まわりにサンギヤ(18)、プラネタリキャリヤ(19)およびリングギヤ(21)を同軸に配置し、前記プラネタリキャリヤ(19)にピニオンシャフト(44)を介して支持したピニオン(22)を前記サンギヤ(18)および前記リングギヤ(21)に噛合させた遊星歯車機構(16)を備え、前記ピニオンシャフト(44)の内部に形成した油孔(44a)に供給した潤滑油で該ピニオンシャフト(44)と前記ピニオン(22)との摺動面を潤滑する車両自動変速機の潤滑構造において、
    前記プラネタリキャリヤ(19)は環状のガイド部材(51)を備え、前記ガイド部材(51)には、径方向内側から供給される潤滑油を前記ピニオンシャフト(44)の油孔(44a)に導く内側ガイド部(53a)と、径方向外側から供給される潤滑油を前記ピニオンシャフト(44)の油孔(44a)に導く外側ガイド部(53b)とが設けられることを特徴とする車両用自動変速機の潤滑構造。
  2. 変速用の油圧係合手段(B2)を備え、前記油圧係合手段(B2)を作動させる作動油の一部を、潤滑油として前記プラネタリキャリヤ(19)の径方向外側から前記ガイド部材(51)に供給することを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の潤滑構造。
  3. 前記油圧係合手段(B2)を作動させる作動油の一部を、所定値以上の油圧で開弁するチェックバルブ(68)を介して前記ガイド部材(51)に供給することを特徴とする、請求項2に記載の車両用自動変速機の潤滑構造。
  4. 前記チェックバルブ(68)は、前記油圧係合手段(B2)の作動油圧室(64)の上部に接続された油路(28b,28c)に設けられることを特徴とする、請求項3に記載の車両用自動変速機の潤滑構造。
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