JP4969489B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、多層構造を有するインクジェット記録媒体に関する。
近年の情報技術産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処理システムが開発されると共に、各々の情報処理システムに適した記録方法及び記録装置も実用化されている。これらの中でも、インクジェット記録方法は、多種の被記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価でコンパクトであること、静粛性に優れること等の利点から広く利用されるようになっている。そして、インクジェット記録方法を利用した記録では、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得ることも可能になってきている。
インクジェット記録用の記録材料は、一般に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大きいこと)、(2)ドット径が適正で均一であること(滲みのないこと)、(3)粒状性が良好であること、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこと)、(7)画像部の耐水性や耐光性、耐オゾン性が良好なこと、(8)白色度が高いこと、(9)保存安定性が高いこと(長期保存で黄変着色や画像の滲みのないこと)、(10)変形しにくく寸法安定性が良好であること(低カールであること)、(11)ハード走行性が良好なこと等の特性を持つことが求められている。
上記に鑑み、近年ではインクを受容する層が多孔質構造を有する記録材料が実用化されている。これによれば、速乾性に優れ、高い光沢が得られるとされている。ところが、多孔質構造になると、画像のオゾン耐性は低下しやすい。また、記録画像には常に高い品質が求められる傾向にあり、記録後の画像に例えば色調変化などの色変わりが生じないことが求められる。
上記に関連して、画像の褪色防止や変色防止の点から、多価金属塩やカチオンポリマーを用いる技術が広く知られている。また、オゾンガスによる褪色防止のために、記録層にスルホン酸や有機カチオンポリマーを用いることが記載されたものがある(例えば、特許文献1〜2参照)。
特開2006−187884号公報 特開2006−187885号公報
しかしながら、カチオンポリマーを用いることで、記録後の画像の褪色防止や変色防止にある程度の効果が得られると考えられるものの、記録時から経時(23℃/60%RHなどの平均的な温湿度環境下において数分から24時間程度)で変化する、例えばグレー色調などの中間色の色調の変化までは解消することはできず、更に(特にシアン色の)オゾン耐性を両立するまでの技術が確立されるに至っていないのが実状である。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、例えばグレー色調などの中間色の色調変化(色変わり)を防止すると共にオゾン耐性に優れたインクジェット記録媒体を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、グレーをはじめとする中間色調が経時で徐々に変化する現象の抑制には、機能分離された積層構造、具体的には、外部から与えられるインクが最初に接触する最上層に疎水性のカチオンポリマーが存在し、これとは別の層においてオゾン耐性が付与された積層構造を採用することが特に有効であるとの知見を得た。特に、グレー色調などの中間色調は、複数色の混色で色相形成されるため、小さい色変わりでも色バランスが崩れ、多色画像の画像品質に大きく影響する。本発明は、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 原紙の両側がポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆紙上に、前記樹脂被覆紙から最も離れた最上層として設けられ、シリカと芳香族環を有するカチオンポリマーとを含む第1の多孔質層と、前記第1の多孔質層と前記樹脂被覆紙との間に設けられ、シリカと水溶性アルミニウム化合物と硫黄含有化合物とを含み、かつ芳香族環を有するカチオンポリマーの含有割合がシリカに対して4質量%以下である少なくとも1層の第2の多孔質層と、を有するインクジェット記録媒体である。
<2> 前記第1及び第2の多孔質層の少なくとも一方は、前記シリカが気相法シリカ又はコロイダルシリカであることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録媒体である。
<3> 前記硫黄含有化合物が、チオエーテル化合物であることを特徴とする前記<1又は前記<2>に記載のインクジェット記録媒体である。
<4> 前記硫黄含有化合物が、スルホ基を有する化合物であることを特徴とする前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録媒体である。
<5> 前記水溶性アルミニウム化合物がポリ塩化アルミニウムであることを特徴とする前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載のインクジェット記録媒体である。
<6> 前記第2の多孔質層は、前記シリカが前記水溶性アルミニウム化合物を用いて分散されて含有されたことを特徴とする前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載のインクジェット記録媒体である。
本発明によれば、例えばグレー色調などの中間色の色調変化(色変わり)を防止すると共にオゾン耐性に優れたインクジェット記録媒体を提供することができる。
以下、本発明のインクジェット記録媒体について詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録媒体は、支持体として原紙の両側がポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆紙を用い、樹脂被覆紙上に、樹脂被覆紙から最も離れた最上層としての第1の多孔質層と、該第1の多孔質層と樹脂被覆紙との間に設けられた少なくとも1層の第2の多孔質層とを含む2層以上の多孔質層を設けて構成されたものである。
本発明のインクジェット記録媒体においては、シリカ含有の多孔質性の最上層(樹脂被覆紙からみて最表面の層)に疎水性のカチオンポリマーを存在させると共に、該最上層の下層に位置するシリカ含有の多孔質性の層に、水溶性アルミニウム化合物と硫黄含有化合物とを存在させて層毎に機能分離することで、高い色濃度を保ちながら、色変わりと褪色抑制のバランスをとることができる。これにより、印画後短時間で色相が崩れやすいグレー色調等の中間色調を保持でき、かつ、オゾンによる退色を防ぎ、長期間色相の良好な画像を保つことができる。
−樹脂被覆紙−
本発明のインクジェット記録媒体は、支持体として樹脂被覆紙を用いて構成される。樹脂被覆紙は、原紙の両側にポリオレフィン樹脂を膜状に設けて構成されたものである。
原紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及び/又はLDPの比率は10〜70%が好ましい。
前記パルプには、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また、漂白処理を行なって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、例えば、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好ましい。
原紙の坪量は、50〜250gが好ましく、特に70〜200gが好ましい。原紙の厚さは、50〜210μmが好ましい。
原紙は、抄紙段階又は抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は、0.7〜1.2g/m(JIS P 8118)が一般的である。更に、原紙の剛度は、JIS P 8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙の表面には、表面サイズ剤を塗布してもよい。この場合、表面サイズ剤としては、原紙中に添加できるものと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定した場合に、pH5〜9であることが好ましい。
次に、この原紙の両側を被覆するポリオレフィン樹脂について説明する。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレンが挙げられる。中でも、ポリエチレンが特に好ましい。
原紙のオモテ面及びウラ面を被覆するポリエチレンとしては、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/又は高密度のポリエチレン(HDPE)が好ましいが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、原紙の多孔質層が(例えば塗布により)形成される側に設けられるポリオレフィン樹脂は、ルチル又はアナターゼ型の酸化チタンを添加し、不透明度及び白色度が改良されたものが好ましい。酸化チタンの含有量は、ポリオレフィンに対して概ね1〜20%が好ましく、より好ましくは2〜15%である。
ポリオレフィン樹脂中には、白地の調整を行なうため、耐熱性の高い着色顔料や蛍光増白剤を添加することができる。
前記着色顔料としては、例えば、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
前記蛍光増白剤としては、例えば、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
原紙のオモテ、ウラに設けられるポリエチレンの使用量は、多孔質層の層厚や例えばバック層を設けた後の低湿下及び高湿下でのカールが最適化されるように選択される。一般には、原紙に設けられるポリエチレンの厚さは、多孔質層が形成される側では15〜50μmが好ましく、多孔質層が形成される側の反対側では10〜40μmの範囲が好ましい。原紙のオモテ側とウラ側とのポリエチレン量の比率としては、多孔質層の種類や厚さ、原紙の厚み等に応じ、カールの発生を調整するように設定されるのが好ましく、通常はオモテ/ウラのポリエチレン量の比率は、厚みで概ね3/1〜1/3である。
原紙の両側がポリエチレンで被覆された樹脂被覆紙は、下記特性(a)〜(h)を有している場合が好ましい。
(a)引っ張り強さ:JIS P 8113で規定される強度で、縦方向が19.6〜294N、横方向が9.8〜196N。
(b)引き裂き強度:JIS P 8116で規定される強度で、縦方向が0.20〜2.94N、横方向が0.098〜2.45N。
(c)圧縮弾性率:9.8kN/cm
(d)不透明度:JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%。
(e)白さ(JIS Z 8727で規定されるL、a、b):L=80〜96、a=−3〜+5、b=−7〜+2。
(f)クラーク剛直度(インクジェット記録媒体の搬送方向のクラーク剛直度):50〜300cm/100。
(g)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%である。
(h)多孔質層が形成される側の光沢度(75度鏡面光沢度)が10〜90%である。
−第1の多孔質層−
本発明のインクジェット記録媒体を構成する第1の多孔質層は、前記樹脂被覆紙から最も離れた最上層をなす多孔質層であり、シリカと、芳香族環を有するカチオンポリマーとを少なくとも用いて構成されている。第1の多孔質層は、必要に応じて、さらに他の成分を含んでもよい。
(シリカ)
本発明における第1の多孔質層は、シリカの少なくとも1種を含有する。シリカを含むので、光沢、インク吸収性、印画濃度を良好にすることができる。シリカとしては、気相法シリカ、コロイダルシリカなどを挙げることができる。シリカは、1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
前記気相法シリカは、合成シリカの製造方法によって湿式法シリカと区別されるものであり、火炎加水分解法によって作られる。具体的には、四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシラン等のシラン類も、単独で又は四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカとしては、市販品として、例えば、日本アエロジル(株)製のアエロジルや、(株)トクヤマ製のQSタイプなどを使用することができる。
気相法シリカは一般に、凝集して適度な空隙を有する二次粒子となっており、好ましくは一次粒子の平均粒径が3〜50nmの気相法シリカを用いて、500nm以下、好ましくは100〜400nmの二次粒子になる迄超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で粉砕、分散させたものが、光沢度とインク吸収性が良好である点で好ましい。
本発明における気相法シリカの一次粒子の平均粒径は3〜50nmであることが好ましい。気相法シリカの一次粒子の平均粒径を50nm以下とすることで光沢度がより効果的に向上する。また、インク受容層のインク吸収速度が適切になる。更に、画像部の光沢性が向上し、印字濃度が高いより鮮明な色彩を得ることができる。一方、3nm以上とすることにより、インク受容層にインクが溜まりすぎることがなく、滲みやビーディングの発生をより効果的に抑制でき、連続印画の場合であってもインクジェット記録媒体の裏面等の汚れの発生を抑制できる。
気相法シリカの平均一次粒子径は、一次粒子が判別できる程度まで分散された粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の粒子各々の投影面積と等しい円の直径を粒子の一次粒子径として求めた平均粒子径である。また、平均二次粒子径は、得られた記録材料のインク受容層を電子顕微鏡で観察することにより、観察される分散された凝集粒子の粒子径の平均値を求めたものである。
前記コロイダルシリカは、ケイ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られる二酸化ケイ素を、コロイド状に水中に分散させたものである。コロイダルシリカは、白紙部の光沢及びインク吸収性の観点から、平均一次粒径が20〜80nmのものが好ましく、更に20〜60nmのものが好ましい。
コロイダルシリカの市販品としては、扶桑化学(株)製のPL−10A、PL−3L、PL−1等、日産化学工業(株)製のスノーテックスST−20、ST−30、ST−40、ST−C、ST−N、ST−20L、ST−O、ST−OL、ST−S、ST−XS、ST−XL、ST−YL、ST−ZL、ST−OZL、ST−UP、ST−OUP、ST−PS−MO等を使用できる。
気相法シリカの第1の多孔質層中における含有量としては、3〜30g/mが好ましく、5〜15g/mがより好ましい。気相法シリカの含有量が前記範囲内であると、多孔質を得やすく、インク吸収性、光沢を確保することができる。
また、特にコロイダルシリカを用いる場合には、固形分塗布量を0.1〜2g/m以下の薄膜が得られる量にすると、高いインク吸収性を維持しながら高い光沢性と良好な手触り感が得られ、特に顔料インクで記録したときには高濃度部のクスミ(光沢低下)を改善できる。コロイダルシリカの固形分塗布量の下限は、0.05g/mである。コロイダルシリカの固形分塗布量が0.05g/m以上であると、高い光沢と良好な手触り感を確保できる。コロイダルシリカを用いる場合、コロイダルシリカの固形分塗布量は、より好ましくは0.1〜1.2g/mである。
(芳香族環を有するカチオンポリマー)
本発明における第1の多孔質層は、芳香族環を有するカチオンポリマーの少なくとも1種を含有する。最表層に疎水性のカチオンポリマーが存在するので、外部から与えられるインク中の色材(特に染料)との間で相互作用しやすくなり、短時間経時での色変わりが抑制される。
芳香族環を有するカチオン性ポリマーは、芳香環とカチオン性基とを有するポリマーであれば、特に制限はない。芳香環は、1分子中に少なくとも1つあればよく、2つ以上有していてもよい。
中でも、芳香族環を有するカチオン性ポリマーとしては、経時での色変わり抑制の点で、下記一般式(A)で表される構造単位を有するカチオン性ポリマーが好ましい。
Figure 0004969489
前記一般式(A)において、Rは、水素原子又はアルキル基を表し、R、R、及びRは、各々独立に、アルキル基又はベンジル基を表す。Jは、単結合又は2価の有機基を表す。Xは、アニオン基を表す。
前記一般式(A)において、Rで表されるアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。中でも、メチル基が好ましい。
、R、又はRで表されるアルキル基は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。前記R、R、又はRとしては、好ましくはメチル基、エチル基、又はベンジル基である。
Jで表される2価の有機基は、特に制限されるものではないが、好ましくは−CON(R’)−である。R’は、水素原子又はアルキル基を表す。R’で表されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基である。
で表されるアニオン基は、例えば、ハロゲンイオン、酢酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸塩などを挙げることができる。
好ましいカチオン性ポリマーは、前記一般式(A)で表される構造単位からなるホモポリマーであってもよく、他の共重合可能な単量体との共重合であってもよい。共重合可能な単量体に由来の構造単位としては、前記一般式(A)以外のカチオン性単量体及びカチオン性基を有しない単量体に由来の構造単位を挙げることができる。
カチオン性基を有するカチオン性単量体に由来の構造単位としては、例えば、下記の構造単位が挙げられる。
Figure 0004969489
カチオン性基を有しない単量体に由来の構造単位としては、例えば、エチレン、スチレン、ブタジエン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、ヒドロキシルエチルメタクリレート、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、アクリルニトリル等に由来の構造単位を挙げることができる。
芳香環を有するカチオン性ポリマーが、前記一般式(A)で表される構造単位を有する場合、前記一般式(A)で表される構造単位の割合は、染料との相互作用を強くする点で、20モル%以上であるのが好ましく、より好ましくは40〜100モル%である。
前記一般式(A)で表される構造単位を有するカチオン性ポリマーの具体例を以下に示す。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
Figure 0004969489
Figure 0004969489
Figure 0004969489
Figure 0004969489
芳香環を有するカチオン性ポリマーの重量平均分子量としては、概ね3000〜20万であり、好ましくは5000〜10万である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーから求められたポリエチレングリコール換算の値である。
芳香環を有するカチオン性ポリマーの最上層中における含有量としては、0.1〜2.4g/mが好ましく、より好ましくは0.2 〜0.8g/mである。芳香環を有するカチオン性ポリマーの含有量は、0.1g/m以上であると経時での画像の色変わり、特にはグレーなどの中間色調が経時で徐々に変化する色調変化を効果的に抑制することができ、0.1g/m以下であると染料の耐オゾン性低下抑制に有効である。
本発明の第1の多孔質層としては、特に、前記シリカが気相法シリカであって、前記芳香環を有するカチオン性ポリマーが、前記一般式(A)で表される構造単位を含み、一般式(A)において、Rがメチルであり、R、R、及びRが各々独立にメチル基、エチル基、又はベンジル基であり、Jが単結合又は−CONH−である場合が好ましい。
(バインダー)
本発明における第1の多孔質層は、バインダーの少なくとも1種を用いて構成することができる。バインダーとしては、疎水性バインダー及び親水性バインダーが挙げられる。好ましくは、親水性バインダーである。
親水性バインダーとしては、例えば、ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ基をフェニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体ゼラチンなど)、ポリビニルアルコール(平均重合度が300〜5000、ケン化度が80〜99.5%が好ましい)、ポリビニルピロリドン、ポリエチオレンオキシド、ヒドロキシルエチルセルロース、寒天、プルラン、デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アルギン酸等が挙げられる。
親水性バインダーは、1種単独で用いるのみならず、2種以上を併用してもよい。
上記のうち、好ましい親水性ポリマーは、ポリビニルアルコール(PVA)である。
ポリビニルアルコールは、酢酸ビニルを加水分解して得られ、本発明では平均重合度が300以上のものが好ましい。特には、平均重合度が1000〜5000のものが好ましく用いられる。また、ケン化度は、70〜100%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。
ポリビリルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類違いなど2種以上を併用することもできる。
バインダーの第1の多孔質層中における含有量としては、無機微粒子(p)とバインダー(b)との比率(p:b;質量比)で、概ね1.5:1〜12:1が好ましく、より好ましくは2:1〜10:1、特に好ましくは3:1〜8:1である。
(架橋剤)
本発明における第1の多孔質層は、前記バインダーを架橋する架橋剤の少なくとも1種を用いて構成することができる。架橋剤は、PVAや場合により他のバインダーを架橋する化合物であり、バインダーとの関係で好適なものを適宜選択すればよい。架橋剤は、多孔質層を形成する際の造膜性を改善し、層の耐水性、インクのドット再現性や強度を高めることができる。
架橋剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩、エポキシ系架橋剤(例えば、ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系架橋剤(例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系架橋剤(例えば、2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(例えば、1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミ明礬、イソシアネート系化合物等が挙げられる。中でも、ホウ酸又はその塩が好ましい。
ホウ酸又はその塩は、硼素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩であり、具体的には、オルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸及びそれらの塩が含まれる。
ホウ酸又はその塩の第1の多孔質層中における含有量は、シリカやバインダーの量により変化するが、バインダーに対して概ね1〜60質量%が好ましく、より好ましくは5〜40質量%である。
ホウ酸又はその塩などの架橋剤は、多孔質層形成用の塗布液を塗布する際に該塗布液中に添加してもよいし、あるいは架橋剤を含まない多孔質層形成用の塗布液を塗布、乾燥した後、架橋剤を含有する溶液をオーバーコートする等して供給するようにしてもよい。
前記ホウ酸又はその塩に加えて、他の架橋剤を併用してもよい。
架橋剤の第1の多孔質層中における含有量は、バインダーの種類、架橋剤の種類、シリカの種類やバインダーに対する比率等により変化するが、例えば、バインダーとしてポリビニルアルコールを用いる場合には、通常はポリビニルアルコール1g当たり5〜500mgが好ましく、より好ましくは10〜300mgである。
(溶剤)
多孔質層形成用の塗布液の調製には、一般に溶媒が用いられる。
溶媒には、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等を挙げることができる。
(その他)
本発明における第1の多孔質層は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記成分に加えて、例えば、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、アニオン、カチオン又は非イオン性の各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報及び特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤などの他の成分を更に用いて構成することができる。
−第2の多孔質層−
本発明のインクジェット記録媒体を構成する第2の多孔質層は、前記第1の多孔質層と前記樹脂被覆紙との中間位置に配された多孔質層であり、シリカと、水溶性アルミニウム化合物と、硫黄含有化合物とを少なくとも用いて構成されている。第2の多孔質層は、必要に応じて更に他の成分を含んでもよい。また、第2の多孔質層は、単一の層からなる形態又は2層以上の積層からなる形態のいずれに構成されてよい。
(シリカ)
本発明における第2の多孔質層は、シリカの少なくとも1種を含有する。シリカを含むので、光沢、インク吸収性、印画濃度を良好にすることができる。第2の多孔質層に含有するシリカとしては、既述の第1の多孔質層と同様に、気相法シリカ、コロイダルシリカなどを挙げることができる。シリカは、1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
気相法シリカ、コロイダルシリカなどのシリカの詳細については、既述の通りである。
シリカの第2の多孔質層中における含有量としては、3〜30g/mが好ましく、5〜15g/mがより好ましい。シリカの含有量が前記範囲内であると、多孔質を得やすく、インク吸収性、光沢を確保することができる。
(水溶性アルミニウム化合物)
本発明における第2の多孔質層は、水溶性アルミニウム化合物の少なくとも1種を含有する。水溶性アルミニウム化合物を含有することにより、水溶性染料に対するオゾンガスによる褪色防止に大きな効果があり、かつ、耐水性が向上する。
ここで、「水溶性」とは、20℃の水に1質量%以上溶解することをいう。
水溶性アルミニウム化合物としては、例えば、無機塩として塩化アルミニウム又はその水和物、硫酸アルミニウム又はその水和物、アンモニウムミョウバン等が挙げられる。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が挙げられる。染料の耐オゾン性の観点で、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が特に好ましい。
前記塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物とは、主成分が下記の式1、式2、又は式3で表され、例えば、[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等の、塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al(OH)Cl6−n ・・・式1
[Al(OH)AlCl ・・・式2
Al(OH)Cl(3n−m) 〔0<m<3n〕 ・・・式3
水溶性アルミニウム化合物は、大明化学工業より塩基性塩化アルミニウム(アルファイン83)の名称で、多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名称で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名称で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名称で、さらにそれ以外のメーカーからも同様の目的で上市されており、各種グレードのものが容易に入手できる。
本発明における第2の多孔質層は、水溶性アルミニウム化合物で前記シリカを分散した形態に構成してもよい。この場合、上記の塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物を用いた態様が好ましく、前記シリカとしては気相法シリカが好ましい。シリカの分散を水溶性アルミニウム化合物で行なうのは、耐オゾン性を良化することや印画後短時間での色変わりを抑制する点で好ましい。
水溶性アルミニウム化合物の第2の多孔質層中における含有量としては、シリカに対して、1〜20質量%の範囲が好ましく、2〜10質量%の範囲がより好ましい。水溶性アルミニウム化合物の含有量は、1質量%以上であると染料の耐オゾン性、及び耐水性が良好になり、20質量%以下であると印画濃度低下抑制に有利である。
(硫黄含有化合物)
本発明における第2の多孔質層は、硫黄含有化合物の少なくとも1種を含有する。硫黄含有化合物を含むので画像のオゾン耐性の向上に寄与し、特にこの硫黄含有化合物を第1の多孔質層ではなく第1の多孔質層の下層に位置する第2の多孔質層に含むので、グレー色調などの中間色の色調変化(色変わり)の抑制効果を高く保ちながら、オゾン耐性を高めることができる。
硫黄含有化合物としては、例えば、チオエーテル化合物、スルホ基(スルホン酸基)又はスルホキシド基を有する化合物などが挙げられる。
前記チオエーテル化合物としては、1つ又は2つ以上のチオール基を含むチオエーテル化合物から適宜選択することができ、例えば、3,6−ジチオ−1,8−オクタンジオール、ビス[2−(2−ヒドロキシエチルチオ)エチル]スルホン、3,6、9−トリチオ−1,11−ウンデカンジオール、4−(メチルチオ)フェノール、2−(フェニルチオ)エタノールなどが挙げられる。
チオエーテル化合物の中でも、色変わりの抑制とオゾン耐性の向上の両立の点で、1つ以上のチオール基を含む炭素数6〜8の末端OHのジオールが好ましく、例としては3,6−ジチオ−1,8−オクタンジオールが好ましい。
前記スルホ基又はスルホキシド基を有する化合物としては、スルホン酸又はその塩、スルホキシド化合物等が挙げられ、色変わりの抑制とオゾン耐性の向上の両立の点で、スルホン酸又はその塩が好ましい。
前記スルホン酸又はその塩としては、可視域に光学吸収がなく、水(23℃)に0.1質量%以上溶解するものが好ましい。
具体的な好ましい化合物としては、例えば、メタンスルホン酸、ヒドロキシメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、2−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ペンタンスルホン酸、1−へキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−メチル−2−プロペンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、タウリン、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸、スルホ酢酸、ベンゼンスルホン酸、4−エチルベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸が挙げられる。
中でも、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸が特に好ましい。
前記スルホキシド基を有する化合物(以下、「スルホキシド系化合物」ともいう。)としては、下記一般式(1)で表される構造を分子内に1個以上有することが好ましい。
Figure 0004969489
前記一般式(1)で表される構造を有するスルホキシド系化合物は、親水性基で置換されていてもよい。親水性基としては、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のスルファモイル基、置換又は無置換のアンモニウム、ヒドロキシル基、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、エチレンオキシ酸、置換又は無置換の含窒素ヘテロ環等が挙げられる。
さらに、前記スルホキシド系化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004969489
前記一般式(2)において、R及びRは、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロ環基、又はそれらからなるポリマー残基を表し、RとRは同一でも異なってもよく、結合して環を形成していてもよい。Rは、置換又は無置換の2〜6価の連結基を表し、R及びR、R及びRと結合して環を形成していてもよい。mは0又は1以上の整数を表し、nは0又は1を表す。R、R、及びRのうちの少なくともいずれかは、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のスルファモイル基、置換又は無置換のアンモニウム、ヒドロキシル基、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、エチレンオキシ基、置換又は無置換の含窒素へテロ環で表される親水性基で置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、及びポリマー残基を表す。
一般式(2)中、R及びRで表される前記無置換のアルキル基としては、直鎖、分岐、環状構造でもよく、また不飽和結合を有していてもよく、例えば、炭素数1〜22のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、アリル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ベンジル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、中でも、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、アリル基、n−プロピル基、iso−ブチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。
及びRで表される前記無置換のアリール基としては、例えば、炭素数6〜22のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基が特に好ましい。
及びRで表される前記無置換のヘテロ環基としては、チエニル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、チアジアゾイル基、トリアゾイル基、モルホリル基、ピペラジル基、ピリミジル基、トリアジル基、インドリル基、ベンゾチアゾイル基、ベンゾオキサゾイル基が挙げられ、中でも、チアゾリル基、オキサゾイル基、ピリジル基、チアジアゾイル基、トリアゾイル基、モルホリル基、ピリミジル基、トリアジル基、ベンゾチアゾイル基、ベンゾオキサゾイル基が特に好ましい。
前記R及びRが置換又は無置換のアルキル基、アリール基、ヘテロ環残基からなるポリマー残基を表す場合、ポリマー残基としては、下記単位を有するポリマーが挙げられる。
Figure 0004969489

[Rは、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはアルキレン基を表し、Qは連結基を表す。R、Rはアルキレン基を表し、Lは1又は2を表し、Pは1又は2を表す。R、R、m、nは前記一般式(2)中のR、R、m、nと同義である]
前記単位中、Qで表される連結基のとしては、例えば、以下の連結基が挙げられる。
下記連結基において、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基を表す。
Figure 0004969489
前記R及びRがアルキル基、アリール基、ヘテロ環残基を表す場合の置換基としては、置換又は無置換のアミノ基(例えば、炭素数30以下のアミノ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基)、置換又は無置換のカルバモイル基(例えば、炭素数30以下のカルバモイル基、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基、ピペリジノカルバモイル基)、置換又は無置換のアンモニウム(例えば、炭素数30以下のアンモニウム、アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム、ヒドロキシエチルジメチルアンモニウム)、置換又は無置換のスルファモイル基(例えば、炭素数30以下のスルファモイル基、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、モルホリノスルファモイル基、ピペリジノスルファモイル基)、置換又は無置換の含窒素へテロ環(例えば、ピリジル基、ピリミジル基、モルホリノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジル基)、ヒドロキシル基、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、エチレンオキシ基等で表される親水性基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、置換又は無置換のアルコキシカルボニル基(例えば、炭素数30以下のアルコキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ジメチルアミノエトキシエトキシカルボニル基、ジエチルアミノエトキシカルボニル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基)、置換又は無置換のアリールオキシカルボニル基(例えば、炭素数30以下のアリールオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基)、置換又は無置換のアルコキシ基(例えば、炭素数30以下のアルコキシ基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシエトキシ基、ブトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基)、置換又は無置換のアリールオキシ基(例えば、炭素数30以下のアリールオキシ基、フェノキシ基)、置換又は無置換のアシルオキシ基(例えば、炭素数30以下のアシルオキシ基、アセチルオキシ基、ポロピオニルオキシ基)、置換又は無置換のアシル基(例えば、炭素数30以下のアシル基、アセチル基、プロピオニル基)等が挙げられる。
また、RとRは同一でも異なってもよく、結合して環を形成してもよい。
は、置換又は無置換の2〜6価の連結基を表し、R及びR、R及びRと結合して環を形成してもよい。R、R、Rが互いに結合して形成する含イオウヘテロ環としては、チエニル基、チアゾイル基、チアゾリジル基、ジチオラン−2−イル基、トリチアン−2−イル基、ジチアン−2−イル基、等が挙げられる。
で表される2〜6価の連結基としては、炭素、窒素、酸素、リンを含む連結基で、具体的には以下の連結基が挙げられる。
Figure 0004969489
これらの連結基は、エーテル結合、エステル結合、アミノ結合、アミド結合、ウレタン結合等のヘテロ結合を含んでいてもよく、さらに置換基を有していてもよい。また、それらの連結基が繰り返されるポリマーであってもよい。その場合、連結基は同一であっても、異なっていてもよい。
、R、及びRの少なくともいずれかは、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のスルファモイル基、置換又は無置換のアンモニウム、ヒドロキシル基、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、エチレンオキシ基、置換又は無置換の含窒素へテロ環で表される親水性基で置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、及びポリマー残基を表す。これらの親水性基は、前記R及びRにおいて述べた置換基が挙げられる。
インクジェット記録媒体を実質的に水系の塗布で作製する場合、スルホキシド系化合物は、水溶性であることが好ましい。また、スルホキシド系化合物はルイス塩基であり、チオエーテル化合物と比べ、水溶性が高く、より多くの添加が可能である。
スルホキシド系化合物が水溶性である場合、後述する微粒子及び水溶性樹脂を含有する塗布液あるいは塩基性溶液に添加することが好ましい。
また、本発明に係るスルホキシド系化合物が油溶性である場合、乳化分散あるいは有機溶剤として添加することで、微粒子及び水溶性樹脂を含有する塗布液あるいは塩基性溶液に添加して使用することが好ましい。
スルホキシド系化合物を用いる場合、スルホキシド系化合物の含有量は、耐オゾン性、画像滲み及び光沢性を一層向上させる点で、0.01〜20g/mであることが好ましく、0.05〜7g/mであることがより好ましい。
前記スルホキシド系化合物は、従来の含イオウ系化合物(チオエーテル、チオ尿素類)に比べ、一般的に酸化電位が高く、耐オゾン、耐光性改良の目的で、より優位な酸化電位の高い色素と組合わせることで、より高い耐オゾン性、耐光性を発現させることができる。
本発明に係るスルホキシド系化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記スルホキシド系化合物の具体例(例示化合物A−1〜A−75)を以下に示すが、本発明はこれに限定されることはない。
Figure 0004969489
Figure 0004969489
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硫黄含有化合物の第2の多孔質層中における含有量としては、シリカに対して、0.5〜5質量%の範囲が好ましく、1〜3質量%の範囲がより好ましい。硫黄含有化合物の含有量は、0.5質量%以上であるとオゾン耐性が良好になり、グレー色調などの中間色調の色変わり抑制への悪影響もなく、5質量%以下であると印画濃度低下、受像層の黄変、塗布面状劣化(ひび割れ)の点で有利である。
本発明の第2の多孔質層としては、特に、前記シリカが気相法シリカであって、前記水溶性アルミニウム化合物が塩基性ポリ塩化アルミニウムであって、前記硫黄含有化合物が3,6−ジチオ−1,8−オクタンジオールである場合が好ましい。
(バインダー)
本発明における第2の多孔質層は、既述の第1の多孔質層と同様に、バインダーの少なくとも1種を用いて構成することができる。バインダーとしては、疎水性バインダー及び親水性バインダーが挙げられる。好ましくは、親水性バインダーである。バインダーの詳細については、既述の第1の多孔質層における場合と同様である。
(架橋剤)
本発明における第2の多孔質層は、既述の第1の多孔質層と同様に、バインダーを架橋する架橋剤の少なくとも1種を用いて構成することができる。架橋剤の詳細については、既述の第1の多孔質層において既述した通りである。
(溶剤)
第2の多孔質層形成用の塗布液の調製には、一般に溶媒が用いられる。
溶媒には、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等を挙げることができる。
(その他)
本発明における第2の多孔質層は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記成分に加えて、既述の第1の多孔質層と同様の公知の各種添加剤などの他の成分を更に用いることができる。
また、第2の多孔質層においては、「芳香族環を有するカチオンポリマー」の第2の多孔質層中における含有割合を、第2の多孔質層に含まれるシリカに対して4質量%以下とする。この含有量は、好ましくは2%以下であり、更に好ましくは0%(ゼロ%)である。芳香族環を有するカチオンポリマーが第2の多孔質層のシリカに対して4%より多く含有している場合は、耐オゾン性が悪化してくるので好ましくない。
本発明のインクジェット記録媒体においては、第1及び第2の多孔質層形成用の塗布液は、pHが3.3〜6.0の範囲であることが好ましく、特に3.5〜5.5の範囲が好ましい。pHがこの範囲内であると、より良好なインク吸収性、光沢性、及び均一な塗布面が得られる。
本発明のインクジェット記録媒体においては、上記の中でも特に、前記第1の多孔質層は、前記シリカが気相法シリカであって、前記芳香環を有するカチオン性ポリマーが、前記一般式(A)で表される構造単位(Rがメチルであり、R、R、及びRが各々独立にメチル基、エチル基、又はベンジル基であり、Jが単結合又は−CONH−である)を含み、かつ前記第2の多孔質層の少なくとも1層は、前記シリカが気相法シリカであって、前記水溶性アルミニウム化合物が塩基性ポリ塩化アルミニウムであって、前記硫黄含有化合物が3、6−ジチオ−1,8-オクタンジオールである場合が好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体を用いて画像記録する場合、記録は水性インクを用いた方法が好ましい。水性インクとは、着色剤、溶媒、及びその他の添加剤を含有する着色液体である。
前記着色剤としては、インクジェット記録の分野で公知の直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、又は食品用色素等の水溶性染料あるいは水分散性顔料が挙げられる。
前記溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤が挙げられ、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。中でも、ジエチレングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル等が好ましい。
前記その他の添加剤としては、例えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤、等が挙げられる。
水性インクの物性については、インクジェット記録媒体に対する濡れ性が良好である点から、20℃での表面張力としては0.025〜0.06N/mの範囲が好ましく、0.03〜0.05N/mの範囲がより好ましい。
また、本発明のインクジェット記録媒体に対して、水性インクのpHは好ましくは5〜10であり、特に好ましくは6〜9である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。本実施例では、インクジェット記録媒体の例としてインクジェット記録用シートを作製する場合を中心に示す。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
−上層(最上層)用シリカ分散液の調製−
イオン交換水8200g、上記の例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)40質量%水溶液300g、及び気相法シリカ(アエロジル300、日本アエロジル(株)製)1500gを混合してディゾルバーで20分間撹拌し、シリカ粗分散液を調製した。撹拌終了後、シリカ粗分散液を高圧分散機(アルティマイザーHJP25005、スギノマシン(株)製)にて微分散を行ない、固形分15質量%の透明な上層用のシリカ分散液を調製した。このとき、圧力、吐出量はそれぞれ、100MPa、600g/minとした。その後、得られたシリカ分散液を45℃で22時間放置した。22時間経過直後のシリカ分散液の平均粒子径(二次粒子の平均粒径)は0.11μmであった。
シリカ分散液の平均粒子径は、シリカ分散液を適当な濃度までイオン交換水で薄めて、LA-920(株式会社堀場製作所製)を使用して、液温30℃でレーザー回折法により計測したものである。
−下層用シリカ分散液の調製−
イオン交換水8370g、シリカ分散剤(シャロールDC902P、第一工業製薬(株)製;ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド)131g、及び気相法シリカ(アエロジル300、日本アエロジル(株)製)1500gを混合してディゾルバーで20分間撹拌し、シリカ粗分散液を調製した。撹拌終了後、シリカ粗分散液を高圧分散機(アルティマイザーHJP25005、スギノマシン(株)製)にて微分散を行ない、固形分15質量%の透明な下層用のシリカ分散液を調製した。このとき、圧力、吐出量はそれぞれ、100MPa、600g/minとした。その後、得られたシリカ分散液を30℃で22時間放置した。22時間経過直後のシリカ分散液の平均粒子径(二次粒子の平均粒径)は0.1300μmであった。なお、平均粒子径の測定は前記同様に行なった。
−インク受容層(多孔質層)形成用塗布液の調製−
(上層形成用塗布液の調製)
前記上層用のシリカ分散液1000g、7.5質量%ホウ酸水溶液89g、59質量%AP−7(日本アルコール(株)製)320g、ポリビニルアルコール(PVA−235(ケン化度88%、平均重合度3500)、株式会社クラレ製)の7質量%水溶液523g、及び10質量%界面活性剤水溶液(スワノールAM2150、日光ケミカル(株)製)12gを混合してスリーワンモーターで10分間撹拌し、上層(最上層)形成用塗布液を調製した。
(下層形成用塗布液の調製)
前記下層用シリカ分散液1000g、7.5質量%ホウ酸水溶液89g、アルファイン83(大明化学工業(株)製、ポリ塩化アルミニウム水溶液)56g、59質量%AP−7(日本アルコール(株)製)355g、ポリビニルアルコール(PVA−235(ケン化度88%、平均重合度3500)、株式会社クラレ製)の7質量%水溶液523g、10質量%の界面活性剤水溶液(スワノールAM2150、日光ケミカル(株)製)12g、及びナフタレンジスルホン酸(下記化合物1)1質量%水溶液83gを混合してスリーワンモーターで10分間撹拌し、下層形成用塗布液を調製した。
Figure 0004969489

−支持体の作製−
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5質量%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0質量%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0質量%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5質量%添加し、水で希釈して1質量%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/mなるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙に、密度0.918g/cmの低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ35μmになるように押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。もう一方の面には密度0.962g/cmの高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。
上記より得られたポリオレフィン樹脂被覆紙表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下引き層が下記組成であって、ゼラチン量が50mg/mとなるように下引き層を形成して支持体を作製した。
−下引き層−
・石灰処理ゼラチン ・・・100部
・スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 ・・・2部
・クロム明ばん ・・・10部
−インクジェット記録用シートの作製−
上記より得られた上層形成用塗布液及び下層形成用塗布液を30℃に保温し、これらを上記の下引き層が形成された支持体の下引き層上に、スライドビード塗布装置により同時重層塗布した。塗布は、上層形成用塗布液及び下層形成用塗布液の各々についてシリカ量が9g/mとなるように行なった。その後、塗布膜の膜面温度が20℃になるように2分間セット乾燥を行ない、その後さらに80℃で10分間乾燥させて多孔質膜とし、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例2)
実施例1において、下層形成用塗布液の調製に用いたナフタレンジスルホン酸1質量%水溶液83gを、下記のチオエーテル化合物(下記化合物2)4.2gに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
Figure 0004969489

(実施例3)
実施例1において、下層用シリカ分散液の調製に用いたシャロールDC902P(131g)を、アルファイン83(大明化学工業(株)製;塩基性ポリ塩化アルミニウム)563g及びイオン交換水を7938gに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例4)
実施例2において、下層用シリカ分散液の調製に用いたシャロールDC902P(131g)を、アルファイン83(大明化学工業(株)製;塩基性ポリ塩化アルミニウム)563g及びイオン交換水を7938gに代えたこと以外は、実施例2と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例5)
−上層(最上層)用コロイダルシリカ分散液の調製−
イオン交換水2200g、上記の例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)40質量%水溶液300g、及びコロイダルシリカ分散液7500g(スノーテックスOL、日産化学工業(株)製)を混合してディゾルバーで20分間撹拌し、シリカ粗分散液を調製した。撹拌終了後、シリカ粗分散液を高圧分散機(アルティマイザーHJP25005、スギノマシン(株)製)にて微分散を行ない、固形分15質量%の透明なコロイダルシリカ分散液を調製した。このとき、圧力、吐出量はそれぞれ、100MPa、600g/minとした。その後、得られたシリカ分散液を45℃で22時間放置した。22時間経過直後のシリカ分散液の平均粒子径(二次粒子の平均粒径)は0.05μmであった。
平均粒子径は、シリカ分散液を適当な濃度までイオン交換水で薄めて、LB−500(株式会社堀場製作所製)を使用して、液温30℃で動的光散乱法により計測したものである。
−下層用シリカ分散液の調製−
実施例1と同様にして、固形分15質量%の透明な下層用のシリカ分散液を調製した。調製のときの圧力、吐出量はそれぞれ100MPa、600g/minとし、その後に得られたシリカ分散液を30℃で22時間放置した。22時間経過直後のシリカ分散液の平均粒子径(二次粒子の平均粒径)は0.1300μmであった。なお、平均粒子径の測定は前記同様である。
−インク受容層(多孔質層)形成用塗布液の調製−
(上層形成用塗布液の調製)
前記上層用のコロイダルシリカ分散液1000g、7.5質量%ホウ酸水溶液89g、59質量%AP−7(日本アルコール(株)製)320g、ポリビニルアルコール(PVA−235(ケン化度88%、平均重合度3500)、株式会社クラレ製)の7質量%水溶液523g、及び10質量%の界面活性剤水溶液(スワノールAM2150、日光ケミカル(株)製)12gを混合してスリーワンモーターで10分間撹拌し、上層(最上層)形成用塗布液を調製した。
(下層形成用塗布液の調製)
実施例1と同様にして、下層形成用塗布液を調製した。
−インクジェット記録用シートの作製−
上記より得られた上層形成用塗布液及び下層形成用塗布液を30℃に保温し、これらを上記の下引き層が形成された支持体の下引き層上に、スライドビード塗布装置により同時重層塗布した。塗布は、上層形成用塗布液ではシリカ量が1g/mとなるように、下層形成用塗布液ではシリカ量が18g/mとなるように、それぞれ行なった。その後、塗布膜の膜面温度が20℃になるように2分間セット乾燥を行ない、その後さらに80℃で10分間乾燥させて多孔質膜とし、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例6〜8)
実施例1において、上層用シリカ分散液の調製に用いた例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)40質量%水溶液を、上記の例示化合物P−2〜P−4(スチレン系のカチオン性ポリマー)のいずれかの40質量%水溶液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例9)
実施例1において、「下層用シリカ分散液の調製」における気相法シリカの分散時に更にメチオニンスルホキシド41gを加え、「下層形成用塗布液の調製」で用いたナフタレンジスルホン酸1質量%水溶液を加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(実施例10)
実施例1において、「上層用シリカ分散液の調製」で用いた例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)の40質量%水溶液を、更に下層形成用塗布液に11.3g加えたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(比較例1)
実施例1において、上層用シリカ分散液の調製に用いた例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)の40質量%水溶液300gを、シャロールDC902P(第一工業製薬(株)製;ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド)131g及びイオン交換水を8369gに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(比較例2)
比較例1において、下層用シリカ分散液の調製に用いたシャロールDC902P(131g)を、アルファイン83(大明化学工業(株)製;塩基性ポリ塩化アルミニウム)563g及びイオン交換水を7938gに代えたこと以外は、比較例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(比較例3)
実施例1において、下層形成用塗布液の調製に用いたナフタレンジスルホン酸を加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(比較例4)
実施例1において、下層形成用塗布液の調製に用いたアルファイン83を加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(比較例5)
実施例1において、「上層用シリカ分散液の調製」で用いた例示化合物P−1(スチレン系のカチオン性ポリマー)の40質量%水溶液を、更に下層形成用塗布液に18.8g(シリカに対して5%)添加したこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シートを作製した。
(評価)
上記の実施例及び比較例で作製したインクジェット記録用シートについて、下記の評価を行なった。
−1.耐オゾン性−
純正インクが装填されたインクジェットプリンターPM−G800(セイコーエプソン(株)製)を用い、各インクジェット記録用シートにマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)のベタ画像をそれぞれ記録して画像サンプルとし、M,C,BKの各ベタ画像の画像濃度(D ,D ,DBK )を、グレタグ スペクトロリノ SPM−50(グレタグマクベス社製)にて視野角2°、光源D50、フィルターなしの条件で計測した。次に、得られたサンプル画像を23℃/60%RH、オゾン濃度5ppmの雰囲気中で24時間保管し、保管直後のM,C,BKの各ベタ画像の画像濃度(D ,D ,DBK )を上記と同様に計測した。そして、各色ごとに得られた保管前の画像濃度(D)と保管後の画像濃度(D)をもとに、下記の式からマゼンタ、ブラック、シアンそれぞれの濃度残存率(D)を算出した。耐オゾン性は、%値の大きい方が良好であることを表す。算出結果は、下記表1に示す。
D(%) = (D/D)×100
−2.色調変化(ΔE測定)−
インクジェットプリンターPM−A820(セイコーエプソン(株)製)を用いて、各インクジェット記録用シートにグレーのベタ画像を記録した。このとき、グレタグ スペクトロリノ SPM−50(グレタグマクベス社製;視野角2°、光源D50、フィルターなし)で測定されたグレー濃度が1.7になるように、画像データの階調を調整した。プリント直後とプリント後4時間経過後にそれぞれグレーのベタ画像について、分光光度計スペクトロリノ(グレタグマクベス社製)を用いて視野角2°、光源F8、フィルターなしの条件でLを計測し、それぞれの計測値から色差(ΔE)を求め、色調変化を評価する指標とした。評価は、色差の値から、下記の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
A:ΔE<2 ;色調変化はほとんど認識できなかった。
B:2≦ΔE<4;色調変化がわかるがあまり目立たない程度であった。
C:4≦ΔE<7;色調の変化がかなり目立った。
D:ΔE≧7 ;色調変化が顕著であった。
Figure 0004969489
前記表1に示すように、実施例では、各色の耐オゾン性、特にシアン色の耐オゾン性が向上すると共に、グレー部の色調変化を抑制することができた。これに対し、比較例では、耐オゾン性と色調変化の防止との両立を実現することができなかった。

Claims (6)

  1. 原紙の両側がポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆紙上に、
    前記樹脂被覆紙から最も離れた最上層として設けられ、シリカと芳香族環を有するカチオンポリマーとを含む第1の多孔質層と、
    前記第1の多孔質層と前記樹脂被覆紙との間に設けられ、シリカと水溶性アルミニウム化合物と硫黄含有化合物とを含み、かつ芳香族環を有するカチオンポリマーの含有割合がシリカに対して4質量%以下である少なくとも1層の第2の多孔質層と、
    を有するインクジェット記録媒体。
  2. 前記第1及び第2の多孔質層の少なくとも一方は、前記シリカが気相法シリカ又はコロイダルシリカであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記硫黄含有化合物が、チオエーテル化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 前記硫黄含有化合物が、スルホ基を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
  5. 前記水溶性アルミニウム化合物がポリ塩化アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
  6. 前記第2の多孔質層は、前記シリカが前記水溶性アルミニウム化合物を用いて分散されて含有されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体。
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