JP4370823B2 - インクジェット記録インク、インクジェット記録方法及びインクジェットプリント - Google Patents

インクジェット記録インク、インクジェット記録方法及びインクジェットプリント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なインクジェット記録インク、インクジェット記録方法及びインクジェットプリントに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット技術の進歩は目覚ましく、プリンター技術、インク技術、専用記録媒体技術の向上と相まって写真画質と呼ばれる高画質の記録が可能となっている。画質の向上に伴い、インクジェット画像の保存性が従来の銀塩写真と比較されるようになり、特に染料インクにおいて、インクジェット画像の耐水性、耐にじみ性の弱さといった色剤の移動を伴う劣化や、耐光性や耐酸化性ガス性への弱さといった色剤特有の化学反応を伴う劣化が指摘されている。
【0003】
特に、近年大気中に微量に含まれるオゾンガスによるインクジェット記録画像の褪色が問題になっている。
【0004】
染料インクによる記録画像の保存性向上を目的に、画像表面に樹脂による被膜を形成する試みがなされている。
【0005】
例えば、特開昭59−222381号、特開平4−21446号、同10−315448号、同11−5362号、同11−192775号には、記録媒体の最表層に、熱可塑性有機高分子粒子からなる層を設け、画像記録後、熱可塑性有機高分子粒子を溶融、皮膜化し、結果として、高分子の保護膜を形成することにより、耐水性、耐候性の改良及び画像の光沢付与を達成している。
【0006】
この方法は画像保存性向上にはある程度効果はあるが、専用の記録媒体が必要なこと、加熱定着装置が必要であること、加熱定着時にインク溶媒の蒸発によるふくれが発生したり、膜はがれが発生する等制御が難しい等実用面での課題が大きい。また、最表層の熱可塑性有機高分子粒子からなる層がインク吸収性を阻害する欠点も有していた。
【0007】
また、特開昭55−18412号、特開平11−199808号にはインクにラテックスあるいはポリマー微粒子を添加することで耐水性や耐光性を向上している。さらに、オゾンガス耐性向上を目的にインクへの樹脂添加が開示されており(例えば、特許文献1参照)、またインクにラテックスあるいはポリマー微粒子を添加する技術(例えば、特許文献2〜5参照)が開示されている。
【0008】
上記公報記載のインクにラテックスあるいはポリマー微粒子を添加する技術は、オゾンガス耐性向上に一定の効果を示すものの、同時にインク吸収性を低下することが多く、ビーディングやカラーブリードが発生し画質が劣化する。特に近年の印字速度の高速化や、濃淡インクを使用するプリンタでは顕著である。また、インク中のラテックスが画像上で皮膜形成するので一見光沢性の向上が期待され、高光沢の写真のようなプリントが得られると思われるが、上記公報記載の実施態様では高光沢は得られず、かえって低下してしまうことが分かった。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−240413号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−194253号公報
【0011】
【特許文献3】
特開2002−264490号公報
【0012】
【特許文献4】
特開2002−285049号公報
【0013】
【特許文献5】
特開2003−55586号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、第1の課題はオゾンガス等の有害ガスによる褪色を抑制し、かつインク吸収速度低下や、画質劣化を抑制することである。第2の課題は高光沢プリントを得ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(1)少なくとも水性染料とポリマー微粒子分散物を含有するインクジェット記録インクであって、ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)、ポリマー微粒子分散物の固形分添加量y(%)とするとき、yが1〜5%であり、xとyとの関係が下記式に該当することを特徴とするインクジェット記録インク。
【0016】
式 0.04<(y/x)0.5 0.
(2) ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)が20nm以上200nm以下であることを特徴とする(1)に記載のインクジェット記録インク。
【0017】
(3) ポリマー微粒子分散物の最低造膜温度が30℃以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のインクジェット記録インク。
【0018】
(4) 前記(1)〜(3)の何れか1項に記載のインクジェット記録インクを用いて、空隙型記録媒体に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0019】
(5) 空隙型記録媒体が、少なくともフィラー、水溶性バインダーおよびカチオンポリマーを含有し、フィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率が、3〜12の範囲であることを特徴とする(4)に記載のインクジェット記録方法。
【0020】
(6) 前記(4)又は(5)に記載のインクジェット記録方法で記録したことを特徴とするインクジェットプリント。
により達成される。
【0021】
本発明者らは、インクに添加するポリマー微粒子分散物によるインク吸収速度に与える影響を詳細に検討したところ、添加量を増やすと、それに応じてインク吸収速度は低下するが、このとき添加するポリマー微粒子分散物の平均粒径によって吸収速度低下への影響の大きさが異なることを発見した。さらに、ポリマー微粒子分散物の平均粒径と添加量の相方とインク吸収速度の関係を詳細に検討したところ、ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)と、ポリマー微粒子分散物の固形分添加量y(%)との関係が下記式に該当するときインク吸収速度低下が少なく、画質劣化も少ないことを発見した。
【0022】
式 0.04<(y/x)0.5 0.
また、前記式の範囲に粒径と添加量を調整して用いると、オゾンガス褪色防止効果も十分に得られること、及び高い光沢画像が得られることを発見し本発明に至ったものである。
【0023】
従来技術に挙げた各公報には、粒径及び添加量について、各々好ましい範囲の記載はあるが、粒径と添加量の双方に注目して、インク吸収速度や光沢性を向上することは全く記載されていないし、実施態様に記載の粒径、添加量の関係は本発明の範囲外である。
【0024】
以下本発明の詳細について説明する。
始めに本発明のインクについて説明する。本発明のインクは色剤、ポリマー微粒子分散物および溶媒を主成分とする。本発明のインクの好ましい形態は水を主溶媒とする水系インクである。
【0025】
インク中のポリマー微粒子分散物について説明する。
ポリマー微粒子分散物は、プリント上でオゾンガス褪色防止効果のあるバリヤ層を有効に形成するものを選択することができる。このため、プリント上での成膜性の優れたポリマー微粒子分散物を選択することができる。
【0026】
このとき、ポリマー微粒子分散物のガラス転移温度Tgや最低造膜温度MFTといった物性に着目して選択することは有効である。特に、室温で成膜性を有するポリマー微粒子分散物を選択することはプリント後の成膜促進工程を設ける必要もなく有効である。Tg又はMFTが80℃以下のものを選択すると良く、さらに50℃以下のものが好ましく、より好ましくは30℃以下のものを選択するのがよい。
【0027】
また、プリンターもしくは付帯装置として加熱もしくは加圧といった成膜促進工程を設ける場合は、高いTg又はMFTのものを選択することができ、この場合、250℃以下のものを選択すると良く、さらに150℃以下のものが好ましく、より好ましくは100℃以下のものを選択するのがよい。
【0028】
ポリマー微粒子分散物の平均粒径は、オゾン褪色防止効果や発色性、プリント光沢、インク吸収性等を考慮して選択することができる。
【0029】
特に発色性、プリント光沢に優れたプリントを得るには、平均粒径が300nm以下のものを選択することが好ましく、更に200nm以下のものがより好ましく、120nm以下のものは特に好ましい。
【0030】
また、粒径の異なる複数のポリマー微粒子分散物を用いた場合は、全体の平均が上記範囲になるよう調整することが好ましい。
【0031】
ポリマー微粒子分散物の電荷については以下の観点で選択することができる。インク保存性や、インク物性を好ましい範囲に制御するにはカチオン性の物は好ましくない。高い発色性、光沢性を得るには、ノニオン系のものを選択することが好ましい。ノニオン系のものとして好ましいのは、主にノニオン系界面活性剤を用いて分散されているものや、PVAなどの保護コロイドを用いて作製されたポリマー微粒子分散物であるが、分散性向上のため、少量のアニオン系活性剤を併用したり、酸性基を有するモノマーを併用したポリマーを用いることも好ましい範囲である。
【0032】
ポリマー微粒子分散物は、水系で重合された分散物をそのまま、あるいは後処理したものを用いても良いし、溶媒系で重合されたポリマーを水系に分散したものを用いても良い。
【0033】
ポリマー微粒子分散物としては、乳化重合系、乳化分散系のいずれでも良く、アクリル系、ウレタン系、スチレン系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリロニトリル系、ポリブタジエン系、ポリエチレン系、ポリイソブチレン系、ポリエステル系等から選択することができる。中でも、アクリル系、ウレタン系、塩化ビニリデン系、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリロニトリル系が好ましい。
【0034】
ポリマー微粒子分散物の添加量は、オゾン褪色防止効果のほか、インク吸収速度、発色性、光沢発現などを考慮して好ましくは0.5%から10%の範囲で添加することができる。より好ましくは、1%〜5%の範囲で添加することができる。特に1〜2%の範囲が好ましい。
【0035】
特にインク吸収速度を考慮して選択することは高画質プリントを得るうえで重要である。
【0036】
このとき、好ましい添加量はポリマー微粒子分散物の平均粒径に依存する。
ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)と、ポリマー微粒子分散物の固形分添加量y(%)との関係が以下の式に該当する範囲で用いるとインク吸収性が高く、高画質プリントが得られる。
【0037】
式 0.04<(y/x)0.5<0.43
さらに以下の式に該当する範囲で用いるとよりインク吸収性が高く、高画質プリントが得られる。
【0038】
式 0.04<(y/x)0.5<0.33
さらに以下の式に該当する範囲で用いるとよりインク吸収性が高く、高画質プリントが得られ、特に空隙型記録媒体に印字する時に効果が顕著である。
【0039】
式 0.04<(y/x)0.5<0.23
さらに以下の式に該当する範囲で用いるとよりインク吸収性が高く、高画質プリントが得られ、特に空隙型記録媒体に印字する時に効果がいっそう顕著である。
【0040】
式 0.04<(y/x)0.5<0.13
ポリマー微粒子分散物添加は、全てのインクに用いても良いし、特定のインクのみに用いても良い。また、同一色で色剤濃度の異なる複数のインクセットを用いる場合、全てのインクにポリマー微粒子分散物を添加してもよいし、一部にのみ添加してもよい。このとき添加量は色、あるいは色剤濃度ごとに変えても構わない。オゾン褪色効果、発色性、光沢発現を考慮して選択できる。
【0041】
特に、同一色で色剤濃度の異なる複数のインクセットを用いる場合、色剤濃度の低いインクにより多くのポリマー微粒子分散物を添加することは、低濃度域でのオゾン褪色防止効果や、画像中の光沢差を解消し、光沢の一様性を向上させる上で好ましい。
【0042】
添加するポリマー微粒子分散物は、単独でも複数種を混合して用いても構わない。このとき、平均粒径の異なる2種以上のポリマー微粒子分散物を含有することは、耐擦性、アルバム保存時のくっつき防止に効果的である。このとき、粒径の大きい方の平均粒径は300nm以上が好ましく、より好ましくは500nm以上であり、1000nm以上のものも用いることが出来る。
【0043】
また、TgあるいはMFTの異なる2種以上のポリマー微粒子分散物を含有することは、耐擦性、アルバム保存時のくっつき防止に効果的である。このとき、TgあるいはMFTの大きい方のポリマー微粒子分散物のTgあるいはMFTは50℃以上であることが好ましく、より好ましくは70℃以上である。
【0044】
また、2種以上のポリマー微粒子分散物を含有する場合で平均粒径の異なる2種以上のポリマー微粒子分散物を用いる場合、粒径の大きい方が粒径の小さい方に比べて高いTgあるいはMFTを有することが耐擦性、アルバム保存時のくっつき防止にいっそう効果的である。
【0045】
また、2種以上のポリマー微粒子分散物を含有する場合、少なくとも1種は平均粒径が300nm以上で、TgあるいはMFTは50℃以上であるものを用いることが耐擦性、アルバム保存時のくっつき防止にいっそう効果的である。
【0046】
また、2種以上のポリマー微粒子分散物を含有する場合、電荷種、電荷量の異なる複数種を用いることは、光沢発現、耐擦性向上の両立の観点で好ましい。
【0047】
添加するポリマー微粒子分散物は、ヘッドのノズル部で乾燥した後にインクにて再分散しうるものを選択するのが好ましい。
【0048】
添加するポリマー微粒子分散物は、UV光吸収能を有するものが好ましい。
添加するポリマー微粒子分散物は、酸化防止剤などの褪色防止能を有するものが好ましい。
【0049】
次に色剤について説明する。
色剤としては、水性染料、顔料、着色微粒子等から選択することができる。水性染料を選択すると、本発明の効果が最も発揮できて好ましい。
【0050】
水性染料としては酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料、あるいは食品用色素等が挙げられる。
【0051】
以下に代表的染料を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〈直接染料〉
C.I.ダイレクトイエロー1、4、8、11、12、24、26、27、28、33、39、44、50、58、85、86、100、110、120、132、142、144、
C.I.ダイレクトレッド1、2、4、9、11、13、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、47、48、51、62、63、75、79、80、81、83、89、90、94、95、99、220、224、227、243、
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、22、25、71、76、78、80、86、87、90、98、106、108、120、123、163、165、192、193、194、195、196、199、200、201、202、203、207、236、237、
C.I.ダイレクトブラック2、3、7、17、19、22、32、38、51、56、62、71、74、75、77、105、108、112、117、154、
〈酸性染料〉
C.I.アシッドイエロー2、3、7、17、19、23、25、29、38、42、49、59、61、72、99、
C.I.アシッドオレンジ56、64、
C.I.アシッドレッド1、8、14、18、26、32、37、42、52、57、72、74、80、87、115、119、131、133、134、143、154、186、249、254、256、
C.I.アシッドバイオレット11、34、75、
C.I.アシッドブルー1、7、9、29、87、126、138、171、175、183、234、236、249、
C.I.アシッドグリーン9、12、19、27、41、
C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、48、52、58、60、94、107、109、110、119、131、155、
〈反応性染料〉
C.I.リアクティブイエロー1、2、3、13、14、15、17、37、42、76、95、168、175、
C.I.リアクティブレッド2、6、11、21、22、23、24、33、45、111、112、114、180、218、226、228、235、
C.I.リアクティブブルー7、14、15、18、19、21、25、38、49、72、77、176、203、220、230、235、
C.I.リアクティブオレンジ5、12、13、35、95、
C.I.リアクティブブラウン7、11、33、37、46、
C.I.リアクティブグリーン8、19、
C.I.リアクティブバイオレット2、4、6、8、21、22、25、
C.I.リアクティブブラック5、8、31、39、
〈塩基性染料〉
C.I.ベーシックイエロー11、14、21、32、
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、
C.I.ベーシックバイオレット3、7、14、
C.I.ベーシックブルー3、9、24、25、
顔料としては、従来公知の有色有機あるいは有色無機顔料を用いることができる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
マゼンタまたはレッド用の顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0053】
オレンジまたはイエロー用の顔料は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0054】
グリーンまたはシアン用の顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0055】
また、ブラック用の顔料として、例えば、カーボンブラック等が挙げられる。
着色微粒子としては、色材を含有するポリマー粒子からなるものと、色材を含有するコア粒子にポリマーシェルを被服したコアシェル型のものとが挙げられる。本発明においてはコアシェル型の着色微粒子が好ましく、以下コアシェル型着色微粒子について説明する。
【0056】
ポリマーコアは、主として色材を包含し、その堅牢性や色調を保持するのに寄与する。一方ポリマーシェルは色材を包含した微粒子のインクサスペンションとしての安定性を増す事に寄与し、さらにメディア上での色材の定着を促進、凝集を防止し、画質の向上に寄与する。また、色材の堅牢性、色調の保持にも貢献する。
【0057】
ポリマーエマルジョン型水系インクに用いられる着色微粒子は、体積平均粒子径は5nm以上400nm以下が好ましく、10nm以上300nm以下がさらに好ましい。
【0058】
シェルに用いられるポリマー量が総ポリマー量の5質量%以上95質量%以下であることが好ましい。5質量%より少ないとシェルの厚みが不十分で、色材を多く含有するコアの一部が粒子表面に現れ易くなる。また、シェルのポリマーが多すぎると、コアの色材保護能低下を起こし易い。さらに好ましくは10質量%以上90質量%以下である。
【0059】
色材の総量は総ポリマー量に対して20質量%以上1,000質量%以下であることが好ましい。色材量がポリマーに比して少なすぎると、吐出後の画像濃度が上がらず、また、色材質量が多すぎるとポリマーの保護能が十分に得られない。
【0060】
コアシェル型着色微粒子は、最初に色材を含有するポリマーコアを作製した後、ポリマーシェルを設ける方法と、コアシェルを同時に設ける手法とがある。
【0061】
(微粒子コア作製後にシェルを設ける場合)
コアとなる色材含有ポリマーは、各種の手法で調製することができる。例えばモノマー中に油溶性染料を溶解させ、水中で乳化後、重合によりポリマー中に染料を封入する方法、ポリマーと色材を有機溶剤中に溶解し、水中で乳化後有機溶剤を除去する方法、染料溶液に多孔質のポリマー微粒子分散物を添加し、染料を微粒子に吸着、含浸させる手法などがある。それにポリマーシェルを設ける手法としては、コアとなるポリマーの水系サスペンションに水溶性のポリマー分散剤を添加し吸着させる手法、モノマーを徐々に滴下し、重合と同時にコア表面に沈着させる方法、あるいは、有機溶剤に溶解したポリマーを徐々に滴下し、析出と同時にコア表面に吸着させる方法などがある。
【0062】
あるいは、顔料をポリマーと混練し、その後水系で分散しポリマー被覆顔料コアを作製し、さらに上記の方法によりシェル化を行うことも可能である。
【0063】
(微粒子形成時にコアとシェルを同時に設ける手法)
コアとなるポリマーと色材を、重合後にシェルとなるモノマーに溶解または分散し、水中で懸濁後重合する手法や、その液を活性剤ミセルを含有する水中に徐々に滴下しながら乳化重合していく手法などがある。モノマーがコア、ポリマーがシェルとなってもよい。あるいは、重合後にコアとなりうるモノマーとシェルとなりうるモノマー混合液に色材を溶解または分散し、懸濁重合あるいは乳化重合する手法がある。
【0064】
必要な粒子径を得るには、処方の最適化と、適当な乳化法の選定が重要である。処方は用いる色材、ポリマーによって異なるが、水中のサスペンションであるので、コアを構成するポリマーよりシェルを構成するポリマーの方が一般的に親水性が高いことが必要である。また、シェルを構成するポリマーに含有される色材は、前記のようにコアを構成するポリマー中より少ないことが好ましく、色材もシェルを構成するポリマーよりも親水性の低いことが必要である。親水性、疎水性は、例えば溶解性パラメータ(SP)を用いて見積もることができる。溶解性パラメータは、その値や、測定、計算法がPOLYMER HANDBOOK第4版(JOHN WILEY & SONS,INC.)675ページからの記載が参考になる。
【0065】
また、コアシェルで用いられるポリマーは、その数平均分子量が500〜100,000、特に1,000〜30,000であることが好ましい。
【0066】
該ポリマーのTgは、各種用いることが可能であるが、用いるポリマーのうち、少なくとも1種以上はTgが10℃以上であるものを用いる方が好ましい。
【0067】
本発明においては、一般に知られているすべてのポリマーを使用可能であるが、特に好ましいポリマーは、主な官能基としてアセタール基を含有するポリマー、炭酸エステル基を含有するポリマー、水酸基を含有するポリマーおよびエステル基を有するポリマーである。上記のポリマーは、置換基を有していてもよく、その置換基は直鎖状、分岐、あるいは環状構造をとっていてもよい。また、上記の官能基を有するポリマーは、各種のものが市販されているが、常法によって合成することもできる。また、これらの共重合体は、例えば1つのポリマー分子中にエポキシ基を導入しておき、後に他のポリマーと縮重合させたり、光や放射線を用いてグラフト重合を行っても得られる。
【0068】
上記ポリマーによって封入される色材について説明すると、該色材としては、上記ポリマーによって封入され得る色材であれば特に制限無く用いることができ、例えば、油性染料、分散染料、直接染料、酸性染料及び塩基性染料等を挙げることができるが、良好な封入性の観点から油性染料及び分散染料を用いることが好ましい。上記分散染料として、特に好ましい具体例を以下に示すが、これのみに限定されるものではない。特に好ましい具体例としては、C.I.ディスパーズイエロー5、42、54、64、79、82、83、93、99、100、119、122、124、126、160、184:1、186、198、199、204、224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、55、66、73、118、119及び163;C.I.ディスパーズレッド54、60、72、73、86、88、91、92、93、111、126、127、134、135、143、145、152、153、154、159、164、167:1、177、181、204、206、207、221、239、240、258、277、278、283、311、323、343、348、356及び362;C.I.ディスパーズバイオレッド33;C.I.ディスパーズブルー56、60、73、87、113、128、143、148、154、158、165、165:1、165:2、176、183、185、197、198、201、214、224、225、257、266、267、287、354、358、365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン6:1及び9等が挙げられる。一方、上記油性染料としては、以下に限定されるものではないが、特に好ましい具体例としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック3、7、27、29及び34;C.I.ソルベント・イエロー14、16、19、29、56及び82;C.I.ソルベント・レッド1、3、8、18、24、27、43、51、72、73、132及び218;C.I.ソルベント・バイオレット3;C.I.ソルベント・ブルー2、11及び70;C.I.ソルベント・グリーン3及び7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ2等が挙げられる。
【0069】
色材として、前記の水性染料も使用可能である。
また、色材として前記顔料を用いることも可能である。
【0070】
本発明のインクジェット記録インクにおいて、色剤の添加量は発色性、耐光性、オゾン褪色防止性、インク吸収速度等を考慮して決めることが出来る。
【0071】
また、色剤として水性染料を用いる場合、光沢の低下を考慮した範囲で顔料を併用することは発色性の観点で好ましい。
【0072】
次にインク溶媒について説明する。本発明のインクジェット記録インクの好ましい形態は水を主溶媒とする水系インクである。このとき水と混合して用いる溶媒としては、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類が挙げられる。さらに、多価アルコールと多価アルコールエーテルを併用することが、特に好ましい。
【0073】
水溶性有機溶媒は、単独もしくは複数を併用しても良い。水溶性有機溶媒のインク中の添加量としては、総量で5〜60質量%であり、好ましくは10〜35質量%である。
【0074】
また、本発明のインクジェット記録インクには他に、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジとの適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜添加することもできる。
【0075】
本発明のインクジェット記録インクの粘度は、1.5〜10mPa・sの範囲で選択することが好ましい。特に3.0〜8mPa・sの範囲で選択することは特に好ましい。インクの表面張力は、20〜50mN/mの範囲で選択することが好ましい。特に、25〜45mN/mの範囲で選択することが好ましい。
【0076】
次に本発明に用いられる記録媒体について説明する。
記録媒体としては、普通紙、コート紙、キャストコート紙、光沢紙等一般に用いるものを用いることが出来る。
【0077】
中でも、レジンコート紙のような耐水性支持体や、フィルム上にインク吸収層を塗設したものが、オゾン褪色防止に効果的であり、かつ高い光沢が得られるために好ましい。
【0078】
インク吸収層としては一般的に水溶性バインダーを主成分とする膨潤タイプと、フィラー、バインダーからなる空隙タイプがあるが、高いインク吸収性を有し高速印字適正を有する空隙タイプを特に好ましく用いることが出来る。
【0079】
以下、空隙型記録媒体について説明する。
空隙型インク吸収層は、少量のバインダーとフィラーから主として形成されるが、フィラーとしては、無機微粒子が、より高い発色濃度を与え、かつより小粒径の微粒子が得られやすい点から好ましい。
【0080】
無機微粒子の例としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。
【0081】
上記無機微粒子は、1次粒子のままでバインダー中に均一に分散された状態で用いられることも、また、2次凝集粒子を形成してバインダー中に分散された状態で添加されても良いが、後者がより好ましい。
【0082】
上記無機微粒子の形状は本発明では特に制約を受けず、球状、棒状、針状、平板状、数珠状の物であっても良い。無機微粒子は、その平均粒径は3〜200nmのものが好ましい。平均粒径が200nmを越える微粒子を使用した場合には記録媒体の光沢性が低下したり、あるいは表面での光散乱による最高濃度の低下が生じたりして鮮明な画像が得にくくなる。平均粒径の下限は特に限定されないが粒子の製造上の観点から概ね3nm以上、特に6nm以上が好ましい。特に好ましい無機微粒子は、その平均粒径が10〜100nmである。
【0083】
上記において、無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、多数個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
【0084】
無機微粒子としては、低コストであることや高い反射濃度が得られる観点から低屈折率の微粒子であることが好ましく、シリカ、中でも気相法で合成されたシリカまたはコロイダルシリカがより好ましい。また、カチオン表面処理された気相法シリカ、カチオン表面処理されたコロイダルシリカ及びアルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等も用いることができる。
【0085】
空隙型のインク吸収層に用いられる無機微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機微粒子の種類、親水性バインダーの種類に大きく依存するが、一般には記録媒体1m2当たり、通常3〜30g、好ましくは5〜25gである。空隙型インク吸収層に用いられる無機微粒子とポリビニルアルコールの比率は、質量比で通常2:1〜20:1であり、特に3:1〜10:1であることが好ましい。
【0086】
次に、インクジェット記録媒体に用いられる支持体について説明する。
インクジェット記録媒体の支持体としては、吸水性支持体であっても非吸水性の支持体であってもよい。
【0087】
非吸水性支持体としては、プラスチック樹脂フィルム支持体、あるいは紙の両面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体が挙げられる。プラスチック樹脂フィルム支持体としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルムあるいはこれらの積層したフィルム支持体等が挙げられる。これらのプラスチック樹脂フィルムは、透明または半透明なものも使用できる。
【0088】
本発明においては、プリント時のコックリング(しわ)が発生しない非吸水性支持体が好ましく、特に好ましい支持体は、紙の両面をプラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好ましいのは紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体である。
【0089】
以下、本発明で特に好ましい支持体である紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体について説明する。
【0090】
前記支持体に用いられる紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。ただし、LBSP及び/またはLDPの比率は10〜70%が好ましい。上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
【0091】
紙中には、例えば、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
【0092】
抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好ましい。
【0093】
紙の坪量は50〜250gが好ましく、特に、70〜200gが好ましい。紙の厚さは50〜210μmが好ましい。
【0094】
紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS P 8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS P 8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
【0095】
紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中に添加できるのと同様のサイズ剤を使用できる。
【0096】
紙のpHは、JIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、pH5〜9であることが好ましい。
【0097】
次に、この紙の両面を被覆するポリオレフィン樹脂について説明する。
この目的で用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンが挙げられるが、プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
【0098】
以下、特に好ましいポリエチレンについて説明する。
紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
【0099】
特に、塗布層側のポリオレフィン層は、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して概ね1〜20%、好ましくは2〜15%である。
【0100】
ポリオレフィン層中には白地の調整を行うための耐熱性の高い着色顔料や蛍光増白剤を添加することができる。
【0101】
着色顔料としては、例えば、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
【0102】
蛍光増白剤としては、例えば、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
【0103】
紙の表裏のポリエチレンの使用量は、インク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化でのカールを最適化するように選択されるが、一般にはポリエチレン層の厚さはインク吸収層側で15〜50μm、バック層側で10〜40μmの範囲である。表裏のポリエチレンの比率はインク受容層の種類や厚さ、中紙の厚み等により変化するカールを調整する様に設定されるのが好ましく、通常は表/裏のポリエチレンの比率は、厚みで概ね3/1〜1/3である。
【0104】
更に、上記ポリエチレンで被覆紙支持体は、以下(1)〜(7)の特性を有していることが好ましい。
【0105】
(1)引っ張り強さは、JIS P 8113で規定される強度で縦方向が19.6〜294N、横方向が9.8〜196Nであることが好ましい。
【0106】
(2)引き裂き強度は、JIS P 8116で規定される強度で縦方向が0.20〜2.94N、横方向が0.098〜2.45Nが好ましい。
【0107】
(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cm2が好ましい。
(4)不透明度は、JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい。
【0108】
(5)白さは、JIS Z 8727で規定されるL*、a*、b*が、L*=80〜96、a*=−3〜+5、b*=−7〜+2であることが好ましい。
【0109】
(6)クラーク剛直度は、記録媒体の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100である支持体が好ましい。
【0110】
(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%が好ましい。
(8)インク受容層を設ける光沢度(75度鏡面光沢度)は10〜90%が好ましい。
【0111】
インクジェット記録媒体のインク吸収層は単一の層構成を有するインク吸収層であっても多層構成からなるインク吸収層であっても良いが、環境湿度が変化した際の色変化がより少ない多層構成のインク吸収層がより好ましく、インク吸収層が少なくとも2層からなり、非吸水性支持体から最も離れたインク吸収層にカチオン性ポリマーを含有することが好ましい。
【0112】
インクジェット記録媒体のインク吸収層は硬膜剤を含有しても良い。
硬膜剤としては、前述のホウ酸も硬膜作用を有するがこれ以外に、エポキシ系硬膜剤(例えば、ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(例えば、2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(例えば、1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミ明礬、イソシアネート化合物等が挙げられる。
【0113】
硬膜剤の使用量は、ポリビニルアルコールの種類及び量、硬膜剤の種類、無機微粒子の種類等により変化するが、通常ポリビニルアルコール1g当たり5〜500mg、好ましくは10〜300mgである。
【0114】
インクジェット記録媒体のインク吸収層及び必要に応じて設けられるその他の層には、前記した以外に各種の添加剤を添加することができる。
【0115】
上記の添加剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
【0116】
インクジェット記録媒体において、多孔質層及び下引き層など必要に応じて適宜設けられる各種の親水性層を支持体上に塗布する方法は、公知の方法から適宜選択して行うことができる。好ましい方法は、各層を構成する塗布液を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に、全ての親水性バインダー層を1回の塗布で形成する多層同時塗布方法が好ましい。
【0117】
塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
【0118】
記録媒体中には色剤の定着剤として、カチオンポリマーや多価金属塩を用いることが出来る。このときカチオンポリマー添加量が多いとインク吸収速度が低下して好ましくない。特にインクにポリマー微粒子分散物を添加した場合、ポリマー微粒子分散物によるインク吸収阻害があるため、記録媒体としてのインク吸収性は特に高いことが好ましい。
【0119】
特にフィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率が、3〜12の範囲で調整するとポリマー微粒子分散物によるインク吸収阻害を最低限にすることができ、画質劣化を引き起こすことなく高速印字ができる。
【0120】
また、このときカチオンポリマーを減量した分、多価金属塩を用いて色剤の定着剤を確保するよう調整することができる。
【0121】
次に、記録方法について説明する
本発明のインクジェット記録方法で用いるプリンターは、市販されているプリンターのように記録媒体収納部、搬送部、インクカートリッジ、インクジェットプリントヘッドを有するものであれば特に制約はないが、少なくともロール状の記録媒体収納部、搬送部、インクジェットプリントヘッド、切断部、及び加圧部、必要に応じて加熱部、記録プリント収納部から構成される一連のプリンターセットであると、インクジェット写真を商用利用する場合に有用である。
【0122】
記録ヘッドは、ピエゾ方式、サーマル方式、コンティニュアス方式のいずれでもよいが、インク吐出での安定性の観点からピエゾ方式が好ましい。
【0123】
本発明の記録方法において、インク中に含まれているポリマー微粒子分散物の成膜を促進する目的で、記録前、記録時に記録媒体を加熱したり、記録後にプリントを加熱、もしくは加圧の少なくとも1工程を施すことができる。
【0124】
【実施例】
以下、具体例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、%は質量%を表す。
【0125】
下記のようにしてインクセットを調製した。
〔インクセット1の調製〕
〈濃インクの調製〉
ジエチレングリコール 10%
グリセリン 10%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10%
染料 3%
サーフィノール465(日信化学工業社製) 0.5%
ポリマー微粒子分散物:アクリル系エマルジョン(Tg<5℃、平均粒径60
nm) 固形分換算で0.2%
純水 残部
染料は、イエローはダイレクトイエロー86、マゼンタはダイレクトレッド227、シアンはダイレクトブルー199、黒はフードブラック2を使用し、Y、M、C、Bkの4色の濃インクを得た。
【0126】
〈淡インクの調製〉
ジエチレングリコール 10%
グリセリン 10%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10%
染料 0.8%
サーフィノール465 0.5%
ポリマー微粒子分散物:アクリル系エマルジョン(Tg<5℃、平均粒径60
nm) 固形分換算で0.2%
純水 残部
染料は、マゼンタはダイレクトレッド227、シアンはダイレクトブルー199を使用し、M、Cの2色の淡インクを得た。
【0127】
インクセット1の各6色インクの各ポリマー微粒子分散物を表1のごとく変化してインクセット2〜19を作製した。
【0128】
以下のようにして記録媒体を作製した。
〈記録媒体1の作製〉
厚さ約220μmのレジンコート原紙上に、下記の成分を下記の付き量になるようにして調整して記録媒体1を作製した。なお、適量の活性剤とホウ酸を添加して用いた。作製した記録媒体1は、幅12.7cmのロール紙に加工した。
【0129】
気相法シリカ(A−300、日本エアロジル工業株式会社製、一次平均粒径7
nm) 22.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235 クラレ製) 3.9g/m2
カチオンポリマーP−1 2.3g/m2
フィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率 3.55
〈記録媒体2の作製〉
気相法シリカ(A−300) 19.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235 クラレ製) 3.6g/m2
カチオンポリマー 2.8g/m2
フィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率 2.97
〈記録媒体3の作製〉
アルミナ(カタロイド、触媒化学社製) 45.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA117 クラレ製) 4g/m2
カチオンポリマー 1g/m2
フィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率 9
【0130】
【化1】
Figure 0004370823
【0131】
〈インクジェットプリントの作製〉
上記インクセットを6色ヘッド(ピエゾタイプ:512ノズル)を搭載したプリンタにセットし、記録媒体として上記で作製したロール状の記録媒体1〜3、膨潤型としてイーストマンコダック社製Ultima、及びセイコーエプソン社製スーパーファイン専用紙を用い、1440dpi×1440dpi(dpiは2.54cm当たりのドット数を表す。)で、記録媒体の搬送速度18m/時間でプリントした。
【0132】
以下の方法によりプリントの画像評価を行った。
オゾン褪色:ニュートラル画像(Y,M,C各濃度0.7)をオゾン試験機(スガ試験機械(株)社製オゾンウェザーメーターOMS−H)を用いて、オゾン濃度6ppmで10時間曝露した。曝露後、Y,M,C濃度を測定し、Y,M,Cの濃度残存率を求めた。マゼンタ濃度の残存率が最も低いので、オゾン褪色としてM濃度の残存率を表1に記した。
【0133】
インク吸収性:えび茶色の10段ウエッジをプリントし、ビーディングの発生する段数を求めた。10段が最も濃く、10段でもビーディングの発生がなかったものを「発生なし」と表示した。
【0134】
光沢性:黒べた画像について、JIS−Z−8741に従って60度鏡面光沢度を測定した。測定には日本電色工業社製変角光沢度計(VGS−1001DP)を用いた。
【0135】
写像性C値:黒べた画像について、写像性をJIS K7105によるC値で示し、画像表面に対面する物体の像を写す表面性を評価した。本発明においては、試料に当てる角度を60度にして測定した。
【0136】
評価結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
Figure 0004370823
【0138】
ポリマー微粒子分散物の平均粒径と添加量を、本発明の特定の範囲とすることにより、インク吸収速度が速く、得られた画像のオゾン褪色防止効果が高く、画像部の光沢性も良好なプリントが得られることが分かる。
【0139】
【発明の効果】
ポリマー微粒子分散物の平均粒径と添加量を、本発明の特定の範囲とすることにより、インク吸収速度が速く、得られた画像のオゾン褪色防止効果が高く、画像部の光沢性も良好なインクジェット記録インクを提供することができた。

Claims (6)

  1. 少なくとも水性染料とポリマー微粒子分散物を含有するインクジェット記録インクであって、ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)、ポリマー微粒子分散物の固形分添加量y(%)とするとき、yが1〜5%であり、xとyとの関係が下記式に該当することを特徴とするインクジェット記録インク。
    式 0.04<(y/x)0.5 0.
  2. ポリマー微粒子分散物の平均粒径x(nm)が20nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録インク。
  3. ポリマー微粒子分散物の最低造膜温度が30℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録インク。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録インクを用いて、空隙型記録媒体に印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 空隙型記録媒体が、少なくともフィラー、水溶性バインダーおよびカチオンポリマーを含有し、フィラー/(水溶性バインダー+カチオンポリマー)の比率が、3〜12の範囲であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録方法。
  6. 請求項4又は5に記載のインクジェット記録方法で記録したことを特徴とするインクジェットプリント。
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