JP4968790B2 - リールシート及びリールシート付き釣り竿 - Google Patents
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Description
以上のような構成になる両軸受リールを釣り竿のリールシートに取付けた場合には、リールシートの両横側方に両軸受リールの左右一対のケース部が位置することとなる。
釣操作を行う場合には、釣り人は、一方の手の親指を両軸受リールのケース部の上面に載置するとともに、親指以外の4本指をケース部の側面にあてがいながら指先を下方まで延出し、指先を、ブランクを覆うシートベースの下面を迂回する状態に位置させる握り形態を採ることが通常である。
この場合に、シートベースの断面形状がフードの外径より小径に構成されているので、ケース部の側面の下端とシートベースとの間隔が大きく、かつ、シートベース下面が小径であるので、ケース部の側面の下端を離れた指先はケース部の側面に沿った状態から屈折度を大きくしてシートベース下面に向かい、その指先の先端部分をシートベースの下面に当てがう状態となる。
したがって、両軸受リールとリールシートとを伴握りして、仕掛けの投入及び巻き上げを行うが、両軸受リールとリールシートとを伴握りする状態が手指を大きく屈折させる不自然なものとなっているので、握ることに対する負担が大きく、改善が必要であった。
本第1発明の特徴構成は、リール脚を保持するフードを備えるシートベースにリール脚載置部を備えるとともに、前記シートベースに、前記リール脚載置部の左右両側方に位置し径方向外方に突出する一対の突出面部と、前記シートベースの軸芯を挾んで前記リール脚載置部の存在側とは反対側に位置する指当て周部とを形成し、前記左右の突出面部における突出端を前記フードの外周面より径方向外側にまで突出させ、前記左右の突出面部と前記指当て周部との間に、径方向外向きに膨出する膨出面部を配置して、前記突出面部から前記膨出面部を介して前記指当て周部に亘る範囲で連続曲面を形成し、前記シートベース内に挿通されるブランクを前記シートベースの軸芯より前記指当て周部側に偏芯した状態で設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
シートベースにおけるリール脚載置部の両側方に左右の突出面部を形成している。この左右の突出面部は突出端をフードの外周面よりも径方向外方に突出する状態に形成してあるので、両軸受リールをリール脚載置部に取り付けた状態で、両軸受リールの両サイドに位置するケース部に、左右の突出面部の突出端を近接させることができる。
突出面部と指当て周部との間に膨出面部を形成しているので、突出面部と指当て周部だけで連続した曲面を形成する場合に比べて、凹部状の手の掌に適合した曲面を作成しやすい。
そして、その突出面部にあてがった手指の指先は、連続曲面として形成された膨出面部から前記指当て周部に沿ってあてがわれるので、握る際の痛みや圧迫感を感じることが少ない。
これによって、ブランクを前記シートベースの軸芯より前記指当て周部側に偏芯して設けた分だけ、リール脚載置部をリールシートの軸芯に近づけて配置でき、リール脚載置部に取付られるリール上端面とリールシートの上端面との間隔を小さくでき、リールシートとリールを伴握りする手指の負担を軽くすることができる。
シートベースにフードの外周面より突出する突出面部を形成する点と、その突出面部と前記指当て周部とを連続曲面に形成する二点とによって、両軸受リールのケース部から前記指当て周部にあてがう手指の姿勢を自然に近いものとできる。このことによって、安定した握りが可能になり、仕掛けの投入、巻き上げを長時間に亘って安定して行うことができるようになった。
しかも、前記ケース部との干渉を回避する状態で突出面部を十分突出する状態に設けることができるので、指当て周部に回した手指の載置状態を安定したものにできる良さを損なわせることはない。
本第2発明の特徴構成は、前記リール脚載置部と前記突出面部との間に、前記リール脚載置部の横側端と前記突出面部とを結ぶ傾斜面部を形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
上記したように、突出面部を形成することによって、突出端が両軸受リールのケース部に近接する状態となるために、大型の両軸受リールを装着した場合に、ケース部と突出端とが干渉する事態が考えられる。
そこで、上記したように、傾斜面部を形成することによって、ケース部との干渉を回避しながら、手指の載置状態を安定させるべく、突出面部を十分横側方に張り出した状態に形成できる。
本第3発明の特徴構成は、請求項1又は2記載のリールシートを備えた釣り竿を提供する点にあり、その作用効果は次の通りである。
請求項1又は2に対応する作用効果の項で記載した握り易く、装着リールの仕様範囲を広くして兼用化の高いリールシートを装着した釣り竿においては、仕掛けの投入及び巻き上げ操作を容易迅速に行うことができ、仕掛けの投入巻き上げを頻繁に繰り返す釣りに使用される釣り竿を提供できるに至った。
シートベース7は、ABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネート等の合成樹脂を射出成形して、製造される。
上記のような構成を採るのは、小型の両軸受リールRであってスプールの両側方に配置される両ケース部Rbの間隔が小さなものであっても、両ケース部Rbを狭い幅wの両側方に位置させて、両軸受けリールRを取り付けることができるようにするためである。
そして、その突出面部7Eにあてがった手指の指先は、連続曲面として形成された膨出面部7Fから指当て周部7Gに沿ってあてがわれるので、握る際の痛みや圧迫感を感じることが少ない。
このように、ブランク1の挿通位置が下側に偏芯した位置にあるので、つぎのようなことが言える。
フード本体部10Aの内周面に突設されている突条10cは、図示してはいないが、シートベース7のネジ部7Aに形成したガイド溝に係合することによって、可動フード10がシートベース7の軸線方向に沿ってスライド移動することを可能とさせている。
天井保持部10bは内部空間の奥側ほど、天井面が低くなる傾斜面に形成されている。
保持傾斜面部10a、10aは、内部空間の奥側ほど両側壁に形成された保持傾斜面部10a、10aの間隔が狭くなるように、大きな傾斜の傾斜面に構成されており、リール脚Raの長さや幅が異なるリール脚Raに対しても取付固定できるように構成してある。
ここで、比較の対象になる可動フード10の形状は次ぎのようになっている。つまり、図7(ロ)に示すように、入口部から奥壁まで、一定の傾斜度を呈する保持傾斜面部10aが形成されている。
(1)突出面部7Eの突出端7a位置を竿軸線方向に結ぶ突出端線Eの形状としては、中膨れ状ではなく直線状に形成してもよい。
(2)傾斜面部7Dについては、設けなくてもよい。
(3)可動フード10におけるリール脚Raを挾持保持する保持傾斜面部10aの傾斜角度θは緩やかなものであってもよい。
(4)リール脚取付部としては、リール脚載置部7Cの間に円弧状に盛り上がる円周面部7Hを特に設ける必要はなく、全体が平坦面のリール脚載置部7Cとして構成してもよい。
(5)リールを支持する形態としては、一対の可動フード10で行っても良く、両軸受けリールRに適合するものであれば、固定フード5は使用する必要はない。
(6)トリガー6としては、無くてもよい。
5 固定フード(フード)
7 シートベース
7C リール脚載置部
7D 傾斜面部
7E 突出面部
7F 膨出面部
7G 指当て周部
7a 突出端
10 可動フード(フード)
Ra リール脚
Claims (3)
- リール脚を保持するフードを備えるシートベースにリール脚載置部を備えるとともに、前記シートベースに、前記リール脚載置部の左右両側方に位置し径方向外方に突出する一対の突出面部と、前記シートベースの軸芯を挾んで前記リール脚載置部の存在側とは反対側に位置する指当て周部とを形成し、前記左右の突出面部における突出端を前記フードの外周面より径方向外側にまで突出させ、前記左右の突出面部と前記指当て周部との間に、径方向外向きに膨出する膨出面部を配置して、前記突出面部から前記膨出面部を介して前記指当て周部に亘る範囲で連続曲面を形成し、前記シートベース内に挿通されるブランクを前記シートベースの軸芯より前記指当て周部側に偏芯した状態で設けてあるリールシート。
- 前記リール脚載置部と前記突出面部との間に、前記リール脚載置部の横側端と前記突出面部とを結ぶ傾斜面部を形成してある請求項1記載のリールシート。
- 請求項1又は2記載のリールシートを備えた釣り竿。
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