本開示の実施例は、本開示の技術的思想を説明する目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が、以下に提示される実施例やこれらの実施例に関する具体的説明で限定されるものではない。
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、異なって定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示をさらに明確に説明する目的で選択されたものであって、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」などのような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で異なって言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open‐ended terms)として理解されるべきである。
本開示で記述された単数型の表現は、異なって言及しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
本開示で用いられる「第1」、「第2」などの表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。
本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いたり、「接続されて」いると言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結され得たり、接続され得るものとして、または新たな他の構成要素を介して連結され得たり、接続され得るものとして理解されるべきである。
本開示で用いられた「前方」、「前」などの方向指示語は、釣り竿のチップ(tip)に向かう方向を意味し、「後方」、「後」などの方向指示語は、釣り竿のバット(butt)に向かう方向を意味する。
以下、添付の図面を参照し、実施例を説明する。添付の図面において、同一または対応する構成要素には同一の参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものと意図されるものではない。
本開示の一実施例による釣り竿と本開示の一実施例によるリールシートを示す図2及び図3を参照する。図2及び図3において、矢印(FD)は、釣り竿のチップ(tip)に向かう前方方向を指し、矢印(RD)は、釣り竿のバット(butt)に向かう後方方向を指す。
釣り竿(100)は、細長いロッドからなる本体(以下、簡単に「竿体」という)を含む。竿体(110)は、釣り竿(100)に作用する多様な外力に抵抗し、釣り竿(100)の形状を維持する構造物として機能する。竿体(110)は、細長い円筒形状を有する。竿体(110)は、1つの管状竿からなり得るか、複数の管状竿からなり得る。
釣り竿(100)は、釣り糸(図示せず)を案内するための複数の釣り糸ガイド(120)を含むことができる。釣り糸ガイド(120)は、釣り糸がこれを通過するように構成され、仕掛けをキャストする際にまたは魚を釣り上げる際に釣り糸を案内する。釣り糸ガイド(120)は、竿体(110)の外周面に巻き糸と接着剤を用いて取り付けられ得るか、竿体(110)に嵌合方式で取り付けられ得る。
釣り糸はリール(130)に収納され、リール(130)は釣り糸を放出したり巻くように構成される。リール(130)は、釣り糸が巻かれて収納されるスプールと、スプールを回転させるためのハンドルを有し得る。釣り糸が繰出す方向と平行にスプールに巻かれることを特徴とする、いわゆる、両軸リールがリール(130)として用いられ得る。図2は、例示的なリール(130)の形状を示し、釣り竿(100)に採用されるリールが図2に示すリールに限定されるものではない。図3に示すように、リール(130)は前方方向(FD)に延長するリール脚(131)と後方方向(RD)に延長するリール脚(132)を有し得る。リール脚(131,132)は、リール(130)の本体を竿体(110)に取り付けるのに用いられる。
釣り竿(100)は、本開示の一実施例によるリールシート(1000)を含む。リールシート(1000)は、竿体(110)に取り付けられて固定される。リールシート(1000)がリール(130)を竿体(110)に取り付ける。リール(130)は、上付き方式でリールシート(1000)に固定され得る。リールシート(1000)は、パイプまたはスリーブ状に形成され、竿体(110)が竿体の軸線方向(AD)に沿って後方方向(RD)にリールシート(1000)に挿入され得る。竿体の軸線方向(AD)は、竿体の横断面形状の中心を通る軸線の方向を意味する。このようなリールシート(1000)は、当該分野において、パイプタイプのリールシートとして参照され得る。リールシート(1000)は、リール(130)のリール脚(131,132)を解除可能に固定する。リール(130)がリール脚(131,132)を介してリールシート(1000)に固定されるため、リール(130)が竿体(110)に脱着可能に取り付けられ得る。リールシート(1000)の後端には、ロッドハンドル(140)がリールシート(1000)に挿入されて固定され得る。ロッドハンドル(140)が釣り竿(100)のバットを形成することができる。
図4と図5はそれぞれ、本開示の一実施例によるリールシートを示す前方斜視図及び側面図である。一実施例によるリールシートは、リールのリール脚(例えば、図3に示すリール脚(131,132))を固定してリールを釣り竿の竿体(110)に取り付ける。図4及び図5を参照すると、リールシート(1000)は、リールシート(1000)の本体として機能するシートボディ(1100)を含む。シートボディ(1100)は、リールシート(1000)を竿体(110)に取り付けるように機能し、竿体(110)に対してリールを支持するように機能し、ユーザーが指で巻いて握る部分として機能する。ユーザーは、一方の手でグリップボディ(1300)をグリップし、他方の手でリールに設けられたハンドルを操作することができる。
シートボディ(1100)は、円筒形状を取る。従って、シートボディ(1100)はその内周部でボア(1110)を限定する。ボア(1110)は、シートボディ(1100)に、シートボディ(1100)の前端から後端まで貫通するように形成されている。竿体(110)がボア(1110)に、竿体の軸線方向(AD)に沿って挿入される。シートボディ(1100)は、ボア(1110)に挿入された竿体(110)に取り付けられる。竿体(110)の外周面とボア(1110)との間に接着剤が塗布され、シートボディ(1100)が竿体(110)に取り付けられ得る。前記接着剤以外にテープが用いられ得、テープは、竿体(110)の外周面とボア(1110)との間に介在して竿体(110)とシートボディ(1100)を固着させることができる。
リール脚(例えば、図3に示すリール脚(131,132))はシートボディ(1100)の外周部に接触する。シートボディ(1100)はその外周部の上側に、リール脚が置かれるリール脚支持部(1120)を備える。リール脚支持部(1120)は、シートボディ(1100)の外周部における上側表面となり得る。リールシート(1000)は、シートボディ(1100)の外周部に置かれたリール脚を覆ってリール脚をシートボディ(1100)に固定する固定フード(1400)と可動フード(1500)とを含む。固定フード(1400)は、シートボディ(1100)に固定されている。可動フード(1500)は、軸線方向(AD)に固定フード(1400)と対向してシートボディ(1100)に沿って軸線方向(AD)に移動可能である。リール脚のうち一方(例えば、図3に示すリール脚(132))がリール脚支持部(1120)に置かれて固定フード(1400)とシートボディ(1100)との間に挿入され得る。その後、可動フード(1500)がリール脚支持部(1120)上に置かれたリール脚のうち他方(例えば、図3に示すリール脚(131))側に移動し、リール脚(131)をリール脚支持部(1120)に押圧して固定することができる。
一実施例において、シートボディ(1100)は、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)とを含むことができる。パイプボディ(1200)がグリップボディ(1300)に竿体の軸線方向(AD)に結合されることにより、シートボディ(1100)として組み立てられることができる。パイプボディ(1200)は、竿体(110)に固定され、リールのリール脚(例えば、図3に示すリール脚(131,132))を支持する。グリップボディ(1300)は、ユーザーがリールシート(1000)をグリップする部分として機能する。リール脚支持部(1120)は、パイプボディ(1200)の外周の上側に設けられ得る。固定フード(1400)は、グリップボディ(1300)に形成され得る。可動フード(1500)は、パイプボディ(1200)に移動可能に結合され得る。他の実施例として、シートボディ(1100)は、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)の形状を有して一体に形成されることもできる。
一実施例のリールシート(1000)は、ユーザーの手の平を支持するようにリールとリールシート(1000)との間に配置されるパームレスト(palm rest)(2000)を含む。パームレスト(2000)は、リールシート(1000)のシートボディ(1100)に脱着可能に結合され得る。ユーザーがリールシート(1000)をグリップするときに、パームレスト(2000)が手の平の下に位置して手の平を支持する。これにより、ユーザーは安定したグリップ感と強いグリップ力でリールシートをグリップすることができ、疲労感なしに長時間リールシートをグリップすることができる。図6〜図16を参照し、本開示によるパームレストの一実施例が説明される。
図6は、本開示の一実施例によるパームレストの前方斜視図である。図7は、図6に示すパームレストの後方斜視図である。図8は、図6の8−8線に沿って取った断面図である。
図6〜図8を参照すると、パームレスト(2000)は、中空体(2100)を含む。中空体(2100)はリールシート(1000)に、詳細にはシートボディ(1100)に結合され得る。中空体(2100)は、竿体の軸線方向(AD)に沿って長く形成されている。中空体(2100)は、ユーザーの手の平に収容され得るように形成され得る。また、中空体(2100)は、リールの後面とリールシートの上面との間、及びリールの側面とリールシートの側面との間に形成される間隙に挿入され得るように形成され得る。中空体(2100)は、竿体の軸線方向(AD)に所定の長さを有する。中空体(2100)は、その長さ方向が軸線方向(AD)に平行にシートボディ(1100)に結合され得る。
一実施例の中空体(2100)は、中空部(2111)と底壁部(2120)と支持壁部(2130)とを有する。中空部(2111)はリールに向かって開放されており、釣り竿のバットに向かって延長する。底壁部(2120)と支持壁部(2130)は、1つの壁体としてなり、中空部(2111)を取り囲む。底壁部(2120)は、中空体(2100)の基礎の部分になり得る。支持壁部(2130)は底壁部(2120)から延長して形成され、ユーザーの手の平を支持する。中空体(2100)がリールシート(1000)に結合され、パームレスト(2000)がリールとリールシート(1000)との間に配置される。一実施例において、中空部(2111)の少なくとも一部がリールシート(1000)の上方に位置するように、底壁部(2120)がリールシート(1000)に結合される。他の実施例として、底壁部(2120)は、中空部(2111)の全部がリールシート(1000)の上方に位置するようにリールシート(1000)に結合されることもできる。
中空体(2100)は、中空体(2100)の長さ方向に(即ち、竿体の軸線方向(AD)に)離隔している前端部(2112)及び後端部(2113)を有する。底壁部(2120)のリールに向かう前端と支持壁部(2130)のリールに向かう前端は互いに繋がり、中空体(2100)の前端部(2112)を形成する。前端部(2112)は、リールに向かって位置し、開放されている。前端部(2112)は前方方向(FD)に位置し、釣り竿のチップに向かう。前端部(2112)は、中空部(2111)の開放された入口を形成する。後端部(2113)は、後方方向(RD)に位置し、釣り竿のバットに向かう。後端部(2113)は、図7に示すように閉鎖され得る。他の実施例として、後端部(2113)は開放されることもある。
中空部(2111)は、中空体(2100)の長さ方向に形成されている。中空部(2111)は前端部(2112)で、釣り竿のチップまたはリールに向かって開放され、後端部(2113)に向かって、即ち、釣り竿のバットに向かって延長する。中空部(2111)の開放された側の反対側は、後端部(2113)により塞がったり、前記開放された側より小さい大きさで開放されることもある。
底壁部(2120)は、リールシート(1000)のシートボディ(1100)に結合される。底壁部(2120)の下面は、シートボディ(1100)の表面と面接触するように形成され得る。支持壁部(2130)は、底壁部(2120)と一体に形成される。支持壁部(2130)は、底壁部(2120)と共に、中空体(2100)の中空部(2111)を限定する。支持壁部(2130)は、その上面の一部でユーザーの手の平と接触し、支持壁部(2130)がユーザーの手の平を支持する。
実施例による中空体は、釣り竿のバットに向かって高さ寸法と幅寸法が減少するように、即ち、後端部に向かって次第に狭くなるように形成され得る。一実施例の中空体(2100)は、前端部(2112)から後端部(2113)に向かって次第に狭くなるように形成される。図7に示すように、中空体(2100)の垂直方向における高さ寸法(VD)と中空体(2100)の水平方向における幅寸法(HD)が前端部(2112)から後方方向(RD)に次第に減少するように、中空体(2100)が形成される。また、図8に示すように、中空部(2111)も、前端部(2112)から後端部(2113)に向かってその高さ寸法と幅寸法が減少するように形成される。他の実施例として、高さ寸法と幅寸法が減少する中空体の部分は、後端部(2113)から前方方向に所定区間にのみ設けられ得る。
釣り竿のバットに向かって狭くなる中空体を側方から見るとき、中空体の上方輪郭線の少なくとも一部または全部は、釣り竿のバットに向かって下方に傾く。ここで、中空体の上方輪郭線は、中空体を側方から見るとき、中空体の上端で見られる線として参照され得る。また、釣り竿のバットに向かって狭くなる中空体を上方から見るとき、中空体の側方輪郭線の少なくとも一部または全部は、中空体の内側に傾く。ここで、中空体の側方輪郭線は、中空体を上方から見るとき、中空体の各側端で見られる線として参照され得る。このように、釣り竿のバットに向かって次第に縮小するように形成された中空体(2100)は、ユーザーの手で手の平と親指の拇指球(thenar)との間の空間に容易に挿入され得、ユーザーの手の平に密着することができる。
一実施例において、中空体(2100)は、その内部の中空部(2111)を限定するモノコック(monocoque)構造で形成され、このようなモノコック構造において底壁部(2120)と支持壁部(2130)が一体に形成される。従って、中空体(2100)は、単体(one−piece body)として形成されながらも、高い強度を有する。ここで、モノコック構造は、外力に耐えるフレーム部材を用いずに1つの壁体で外力に耐えるように形成された構造として参照され得る。従って、モノコック構造として形成される中空体(2100)は、薄い厚さを有しながら高い強度を有し得る。また、モノコック構造として形成される中空体(2100)は継ぎ目を有さず、例えば、樹脂材料の射出成形により形成され得る。従って、中空体(2100)は、薄い厚さにより軽量で形成され、リールシートの重量増加を抑制することができる。
モノコック構造で形成され、釣り竿のバットに向かって次第に縮小する中空体(2100)は、図7に示す水平方向の外力(EP1)と図8に示す垂直方向の外力(EP2)に十分な水準の強度で抵抗し、破損や損傷を引き起こさない。一体となった底壁部(2120)と支持壁部(2130)が中空体(2100)の中空部(2111)を限定しながら中空体(2100)のモノコック構造をなす。これにより、底壁部(2120)の少なくとも一部と支持壁部(2130)の少なくとも一部は、軸線方向(AD)に沿って釣り竿のバットに向かって狭くなるように形成される。支持壁部(2130)は、アーチ状の横断面形状を有する。アーチ状の支持壁部(2130)は、垂直方向における外力(EP2)(図8参照)に強く抵抗することができる。
一実施例によるパームレストの中空体の説明のために、図6及び図9〜図13が参照される。図9は、図6に示すパームレストの側面図である。図10は、図6に示すパームレストの平面図とリールの一部を示す。図11は、一実施例によるリールシートをグリップする例を示し、図5の11−11線に沿って取った断面形状を示す。図12は、図6に示すパームレストの正面図とリールの一部を示す。図13は、図12の13−13線に沿って取った断面図である。
図9を参照すると、一実施例による中空体を側方から見るとき、中空体(2100)は、第1上方輪郭線(UC1)と第2上方輪郭線(UC2)を有し得る。第1上方輪郭線(UC1)と第2上方輪郭線(UC2)は、互いに接する地点から竿体の軸線方向(AD)に向かってそれぞれ下方に傾くことができる。中空体を側方から見るとき、第1上方輪郭線(UC1)と第2上方輪郭線(UC2)が互いに接する地点は、中空体の最上端(2119)になり得る。一実施例によると、前端部(2112)の最頂点が中空体の最上端(2119)になり得る。中空体の最上端(2119)から後端部(2113)の間に位置する(即ち、中空体(2100)の中空部(2111)の領域に位置する)第1上方輪郭線(UC1)は、中空体の最上端(2119)から釣り竿のバットに向かって下方に傾いている。また、第1上方輪郭線(UC1)は、リールのスプールの回転中心またはリールのスプールの上端からリールシートに向かって傾斜している。中空体(2100)は、傾斜した第1上方輪郭線(UC1)で手の平と接触するため、中空体(2100)はユーザーの手の平とリールシートの上面との間の空間内で容易に手の平を支持することができる。中空体(2100)の前端部(2112)に位置する第2上方輪郭線(UC2)は、釣り竿のチップに向かって中空体の最上端(2119)から下方に傾いている。第2上方輪郭線(UC2)は、リールのスプールの形状に対応し得る。
図10を参照すると、一実施例による中空体(2100)は、中空体(2100)をその幅方向に二分する中心線(CL)が軸線方向(AD)から離隔するように形成され、軸線方向(AD)に対して非対称形状をなす。中空体(2100)を上方から見るとき、中空体(2100)は、竿体の軸線方向(AD)により二つの部分に区分され得る。前記二つの部分のうち一方は、リールのハンドル(131)に近い第1部分(2114)であり、前記二つの部分のうち他方は、リールのハンドル(131)から遠くにあって第1部分(2114)の幅より大きい幅を有する第2部分(2115)である。第2部分(2115)は、軸線方向(AD)に対してリール(130)のハンドル(131)の反対側に位置する。このように、一実施例の中空体(2100)は、軸線方向(AD)に対してリールのハンドル(131)の反対側に位置する第2部分(2115)が、リールのハンドル(131)に向かう第1部分(2114)より大きく形成される。これにより、中空体(2100)は、リール(130)のハンドル(131)の反対側とリールシートの側面間の間隙を埋めることができる。
リールのハンドル(131)の反対側とリールシート間の間隙を埋めるために、一実施例の中空体の底壁部(2120)は、シートボディ(1100)の上面及び側面に当接するように形成され得る。図6及び図10を参照すると、一実施例の中空体(2100)の底壁部(2120)は、リールシートの上面(即ち、シートボディ(1100)の上面)と当接する第1底壁部(2121)と、リールシートの側面(即ち、シートボディ(1100)の側面)と当接する第2底壁部(2122)とを含む。第2底壁部(2122)は、第1底壁部(2121)から下方に延長する。中空体(2100)において、第2底壁部(2122)は竿体の軸線方向(AD)を基準としてリールのハンドル(131)の反対側に位置する。支持壁部(2130)は、第1底壁部(2121)と第2底壁部(2122)を覆うように、底壁部(2120)と一体に形成される。第2底壁部(2122)がシートボディの側面と当接して支持壁部(2130)が底壁部(2120)を覆う。従って、中空体(2100)は、軸線方向(AD)を基準としてシートボディ(1100)の長さ方向に垂直な側方向にリールのハンドル(131)の反対側に向かって突出するように形成されて、リールのハンドル(131)の反対側とリールシートのシートボディの側面との間の間隙を効果的に埋めることができる。
図10を参照すると、一実施例による中空体を上方から見るとき、中空体(2100)は第1側方輪郭線(LC1)と第2側方輪郭線(LC2)を有する。中空体を上方から見るとき、第1側方輪郭線(LC1)は第1部分(2114)に、詳細には第1底壁部(2121)と支持壁部(2130)との間に位置し、第2側方輪郭線(LC2)は第1側方輪郭線(LC1)に対向して支持壁部(2130)に位置する。また、第1側方輪郭線(LC1)はリールのハンドル(131)に近く、第2側方輪郭線(LC2)は第1側方輪郭線(LC1)よりリールのハンドル(131)から遠くに位置する。中空体(2100)を上方から見るとき、第1側方輪郭線(LC1)は中空体(2100)の内側に凹み、第2側方輪郭線(LC2)は直線状を有するか、中空体(2100)の外側に凸である。
中空体(2100)を上方から見るとき、第1側方輪郭線(LC1)が第1部分(2114)に位置すると共に中空体(2100)の内側に凹んでいる。従って、例えば、ユーザーが右手でリールシートをグリップするときに、ユーザーの指先と中空体(2100)の第1部分(2114)との間に空間が形成され、ユーザーの指先が第1部分(2114)で中空体(2100)に接触する可能性を抑制する。これと関連し、図5、図10及び図11を参照する。
図5に示すように、シートボディ(1100)のグリップボディ(1300)は、下側の外面に2つの凹部(1322,1323)を有し得る。凹部(1322,1323)は、グリップボディ(1300)の内側に凹んでいる。ユーザーは、親指を除くいずれか1つの指が凹部(1322)を覆うように、シートボディ(1100)をグリップすることができる。凹部(1322,1323)により、ユーザーは指を鈎状に十分に曲げてグリップボディ(1300)をグリップすることができる。指を曲げる屈筋が収縮しているほど負荷に対する耐力が高まる。従って、ユーザーが強いグリップ力でシートボディをグリップするためには、ユーザーの指は鈎状に十分に曲がって凹部(1322,1323)を覆うことが重要である。
パームレストの中空体は、シートボディの上方に位置するようにシートボディに結合される。図5に示すように、一実施例によると、中空体の支持壁部は凹部(1322)から上方に離隔している。ユーザーがグリップボディ(1300)をグリップするときに、凹部(1322)を覆う指が中空体の支持壁部に接触することができる。この場合、ユーザーは指を鈎状に曲げる動作に障害を受け得る。しかし、一実施例のパームレストによると、図10に示すように、第1側方輪郭線(LC1)が第1部分(2114)に位置すると共に中空体(2100)の内側に凹んでいる。従って、図11に示すように、ユーザーがリールシートをグリップするときに、ユーザーの指先と中空体(2100)の第1部分(2114)との間に空間が形成されて、ユーザーの指先が第1部分(2114)で中空体(2100)に接触する可能性を抑制する。従って、ユーザーはグリップボディの凹部を覆う指を鈎状に十分に曲げることができる。また、ユーザーは指先で中空体(2100)にできるだけ接触することなくシートボディを強いグリップ力でグリップすることができる。
前述の通り、中空体(2100)は軸線方向(AD)に対して非対称に形成され、軸線方向(AD)に対して非対称となるようにリールシートに結合される。従って、中空体(2100)は、軸線方向(AD)からシートボディ(1100)の側方向に突出した部分を有し、リールのハンドル(131)の反対側とリールシート間の間隙を効果的に埋めることができる。
一実施例において、中空体の前端部は、その全周に沿って所定の曲率半径でラウンドされ得る。また、前端部は、厚さが一定の部分と、リールのハンドルの反対側で前記一定の厚さを有する部分よりさらに厚い厚さを有する部分で構成され得る。
図12及び図13を参照すると、前端部(2112)は、第1底壁部(2121)と繋がる第1前端部(2116)と、第2底壁部(2122)と対向して位置する第2前端部(2117)とを含む。第2前端部(2117)は、軸線方向(AD)に対してリールのハンドル(131)の反対側に位置する。第2前端部(2117)は、第1前端部(2116)の厚さ(T1)より厚い厚さ(T2)を有する。また、第2前端部(2117)は、第1前端部(2116)の曲率半径(R1)より大きい曲率半径(R2)でラウンドされる。図12を参照すると、第1前端部(2116)と第2前端部(2117)との間で第1前端部(2116)と第2前端部(2117)を連結する、前端部(2112)の一部は、第3前端部(2118)となり得る。第1前端部(2116)、第2前端部(2117)及び第3前端部(2118)が中空部(2111)の開放入口の一部を形成することができる。第3前端部(2118)は、第1前端部(2116)の厚さ及び曲率半径と同一の厚さ及び曲率半径を有し得る。
実施例のリールシートには多様な種類のリールが取り付けられ得る。このようなリールのうち一部は、その側端が軸線方向(AD)を基準としてパームレストの側端より内側に位置するように、リールシートに取り付けられ得る。この場合、リールの側端とパームレストの側端との間に間隙が形成され、このような間隙はグリップ感を低下させる。一実施例によると、中空体の前端部(2112)は、リールのハンドルの反対側に位置する第2前端部(2117)を有し、第2前端部(2117)は、前端部(2112)の他の部分(例えば、第1前端部(2116))より厚い厚さ及び大きい曲率半径を有する。即ち、前端部(2112)では、第2前端部(2117)の厚さが前端部の他の部分の厚さより大きい。また、前端部(2112)では、第2前端部(2117)が前端部の他の部分の曲率半径より大きい曲率半径でラウンドされている。これにより、中空体(2100)は、リールのハンドル(131)の反対側に位置する前端部(2112)の領域でのみ(即ち、第2前端部(2117)でのみ)増加した厚さを有し得、そのような増加した厚さは、第2前端部(2117)が十分な水準の曲率半径(R2)でラウンドされることを可能にする。これにより、リールの側端と中空体(2100)の第2前端部(2117)との間に間隙が形成される場合、増加した厚さと曲率半径(R2)でラウンドされた第2前端部(2117)はグリップ感を低下させない。従って、一実施例の中空体(2100)は、多様な種類のリールにグリップ感の低下なしに適用され得る。
図14は、図6に示すパームレストの下方斜視図であり、図15は、図6に示すパームレストの底面図である。
一実施例の中空体は、リールシートのシートボディに係止される要素を備えることができる。中空体がリールシートのシートボディの上面に結合されるときに、前記係止要素がシートボディの一部に係止されて、中空体の移動を防止することができる。図14を参照すると、中空体(2100)の底壁部(2120)は下方に突出した係止突起(2123)を有する。係止突起(2123)は、底壁部(2120)で中空体の前端部に沿って延長する。係止突起(2123)は、シートボディの一部に係合するように形成される。一例として、係止突起(2123)は、シートボディの固定フード(1400)(図6参照)の前端に係合するように形成され得る。他の例として、係止突起(2123)は、中空体の前端部以外の箇所に設けられ得、シートボディは係止突起(2123)が係合するか嵌合され得る対応要素を備えることができる。
一実施例の中空体は、リールシートのシートボディにボルト締結方式で脱着可能に結合され得る。図14及び図15を参照すると、中空体(2100)は、底壁部(2120)を貫通して形成された貫通孔(2124)を有する。貫通孔(2124)は、底壁部(2120)の第1底壁部(2121)を貫通し、竿体の軸線方向(AD)上に位置することができる。ボルトが貫通孔(2124)を介してシートボディに締結されることにより、中空体(2100)はリールシートのシートボディに脱着可能に結合され得る。一例として、シートボディには前記ボルトが締結されるねじ孔が形成され得るか、前記ボルトが締結されるナットが提供され得る。前記ボルトがシートボディに締結されることにより、中空体(2100)とシートボディ1100)に強い連結強度が提供され得る。
図16は、一実施例によるパームレストが一実施例によるリールシートに結合される例を示す断面斜視図である。パームレスト(2000)は、リールシート(1000)に脱着可能に、かつ強固に結合され得る。一実施例によると、リールシート(1000)は、パームレスト(2000)をシートボディ(1100)に結合させる結合装置(1600)を含む。
図16を参照すると、結合装置(1600)はナット(1610)とナット(1610)に締結されるボルト(1620)とを含む。一実施例において、ナット(1610)は、シートボディ(1100)に埋め込まれている。一例として、ナット(1610)をインサートとして用いてシートボディ(1100)を射出成形することにより、ナット(1610)がシートボディ(1100)に埋め込まれ得る。ナット(1610)は、シートボディ(1100)の固定フード(1400)の内部に位置する。また、ナット(1610)は、竿体の軸線方向(AD)上に位置することができる。
固定フード(1400)の上面にはリセス(1631)が形成されており、リセス(1631)からナット(1610)まで貫通孔(1632)が形成されている。中空体(2100)の第1底壁部(2121)には貫通孔(2124)が形成されており、第1底壁部(2121)の下面には貫通孔(2124)を取り囲むボス(2125)が突出している。中空体(2100)を固定フード(1400)に安着させるに伴い、ボス(2125)がリセス(1631)に嵌合される。ボルト(1620)は貫通孔(2124)とワッシャー(1621)と貫通孔(1632)を通過してナット(1610)に締結され得る。また、ボルト(1620)をナット(1610)から外すことにより、中空体(2100)がシートボディ(1100)から容易に分離され得る。ナット(1610)とボルト(1620)を用いて中空体(2100)がシートボディ(1100)に結合されるため、一実施例のパームレスト(2000)は、リールシート(1000)に強固に結合されるだけでなく、容易に分離され得る。また、シートボディ(1100)にナット(1610)が埋め込まれるため、結合装置(1600)の一部となるナット(1610)がシートボディ(1100)に確実に維持され得る。
図6〜図16に示す一実施例のパームレストは、右利きのユーザーのために適用され得る。図17は、もう1つの実施例によるパームレストを例示する。図17に示すパームレスト(2000)は、左利きのユーザーのために適用され得る。図17に示すパームレスト(2000)は、前述の実施例のパームレストと同一の構成を有し、その各構成要素は前述の実施例のパームレストと対称に形成される。さらに他の実施例のパームレストは、右利きユーザーまたは左利きユーザーのいずれにも適用されるように構成され得る。このような例のパームレストは、軸線方向に対して対称に形成され得る。
図18は、パームレストの変形例を示す平面図である。図18を参照すると、中空体は、支持壁部(2130)から突出してグリップ力を高めることができる突出部(2131)を有し得る。図19a及び図19bはそれぞれ、パームレストのさらに他の変形例を示す側面図及び平面図である。図19a及び図19bを参照すると、中空体の支持壁部(2130)は、前端部(2112)から後方に広がった後狭くなるように形成され得る。図19aを参照すると、中空体の上方輪郭線(支持壁部(2130)の上方輪郭線)のうち第1上方輪郭線(UC1)の一部が下方に傾き、第1上方輪郭線(UC1)は頂点(UP)を有する。第1上方輪郭線(UC1)の頂点(UP)は、中空体の最上端になり得る。図19bを参照すると、中空体の第2側方輪郭線(LC2)は、円弧状に中空体の外側に凸であり、頂点(LP)を有する。第2側方輪郭線(LC2)の頂点(LP)は、前端部(2112)より後方に位置し、中空体の最側端になり得る。このように、支持壁部(2130)が頂点(UP、LP)を有するため、中空体は頂点(UP、LP)の位置から釣り竿のバットに向かって次第に狭くなる。
一実施例のパームレストは、ユーザーのキャスティング動作またはパーミング動作において、グリップ感及びグリップ力を向上させて、ユーザーの手の平を安定的に支持する。図20a〜図21bを参照し、一実施例によるパームレストがグリップ感及びグリップ力を向上させる例を説明する。
図20a及び図20bは、一実施例によるパームレストと一実施例によるリールシートがキャスティング動作でグリップされる例を示す。ユーザーは、親指(F1)の先をリール(130)のクラッチとスプールに置いた状態でキャスティング動作を行うことができる。リールシート(1000)に取り付けられたパームレスト(2000)は、その支持壁部(2130)で親指(F1)を支持することができる。従って、親指(F1)が支持される面積が増加し、ユーザーは向上したグリップ力でリールシート(1000)をグリップすることができる。即ち、ユーザーは、親指(F1)に大きい力を入れながらリールシート(1000)をグリップする必要がない。これにより、ユーザーの手首が自由に動作することができ、キャスティング動作の正確性が向上することができる。また、親指(F1)の付け根がパームレスト(2000)により支持され得る。これにより、親指(F1)の稼動量が減少することができ、サミング動作において親指(F1)に加える力の加減を容易にすることができる。これにより、キャスティング動作の際に、仕掛けの飛距離が容易にコントロールされ得る。
図21a及び図21bは、一実施例によるパームレストと一実施例によるリールシートがパーミング動作でグリップされる例を示す。リールシート(1000)に取り付けられた一実施例のパームレスト(2000)は、リール(130)の後面とリールシート(1000)の上面との間の間隙と、リール(130)の側面とリールシート(1000)の側面との間の間隙を埋める。従って、パーミング動作の際にユーザーがリールシート(1000)をグリップするときに、ユーザーの手の平がパームレスト(2000)により支持され得る。これにより、パーミング動作時の負荷が指と手の平全体に分散することができ、グリップ感とグリップ力を向上させる。また、負荷の分散とグリップ感の向上により、ユーザーは緊張を解いて釣り竿を取り扱うことができる。これにより、ユーザーは、向上した釣り竿の感度をもって魚の当たりを容易に把握することができる。また、パームレスト(2000)によりグリップ力が向上するため、ユーザーは指の握力を高める必要がなく、長時間のパーミング動作において指の疲労、痛みが軽減され得る。
また、一実施例のパームレスト(2000)は、リール(130)とリールシート(1000)の側面との間の間隙を埋める。これにより、ユーザーが強くリールとリールシートをグリップしても、パーミング動作と同様に、ユーザーはリールとリールシートをグリップするのに容易な手の形を維持することができる。従って、不自然な手の形状によるパワーロスを減少させることができ、フッキング動作またはファイティング動作の際に釣り竿に加えるパワーを向上させ得る。
一実施例によるリールシートは、軽量でありながら向上したグリップ感を提供する。図22は、一実施例によるリールシートの後方斜視図である。図23は、図22に示すリールシートの分解斜視図である。図24は、図22の24−24線に沿って取った断面形状を示し、図25は、図22の25−25線に沿って取った断面形状を示す。図26は、図22に示すシートボディの縦断面図である。図27は、一実施例によるシートボディの分解斜視図である。
図22及び図23を参照すると、一実施例において、シートボディ(1100)は、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)とを含む。パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)は、同一であるか、異なる樹脂材料からなり得る。または、前記樹脂材料として、繊維強化樹脂材料が用いられ得る。
パイプボディ(1200)は、円筒形状を取る。パイプボディ(1200)は、その内周部(1211)(図24参照)で前述のボア(1110)を限定する。ボア(1110)は、パイプボディ(1200)の前端から後端まで貫通するように形成されている。シートボディ(1100)のリール脚支持部(1120)は、パイプボディ(1200)の外周部(1212)から突出して軸線方向(AD)に延長する一対のレールの形状に形成され得る。
グリップボディ(1300)は、パイプボディ(1200)と共にシートボディ(1100)を構成する。リールシート(1000)を前方または後方から見るとき、グリップボディ(1300)はパイプボディ(1200)の外側に位置する。グリップボディ(1300)は、上側の一部が前端から後端に向かって所定の長さだけ切欠されている円筒形状を有し得る。
一実施例において、グリップボディ(1300)は、グリップボディ(1300)の前方部分を形成するカバー部(1310)と、グリップボディ(1300)の後方部分を形成する円筒部(1320)を備える。カバー部(1310)は、軸線方向(AD)に延長してパイプボディ(1200)を部分的に包む。カバー部(1310)は、軸線方向(AD)に直交する幅方向(WD)でパイプボディ(1200)の外周部(1212)に対応するように湾曲している。図22に示すように、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)が軸線方向(AD)に互いに結合すると、カバー部(1310)はリール脚支持部(1120)を露出させながらパイプボディ(1200)の外周部(1212)を部分的に包む。即ち、カバー部(1310)はその内周部(1311)で,パイプボディ(1200)の外周部(1212)を軸線方向(AD)と周り方向(CD)に部分的に包む。円筒部(1320)はカバー部(1310)から後方に延長する。円筒部(1320)はその内周部でパイプボディ(1200)の後端部を収容する。円筒部(1320)の後端エッジは軸線方向(AD)に対して傾斜しており、図2に示すロッドハンドル(140)と当接する。
カバー部(1310)は、軸線方向(AD)に延長する一対のエッジ(1312)を有する。一対のエッジ(1312)は、カバー部(1310)の長さ方向に垂直な側方向に位置する。カバー部(1310)は、両側エッジ(1312)でパイプボディ(1200)の外周部(1212)に係合し、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)を周り方向(CD)に結合させる。
一実施例によると、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)は、グリップボディ(1300)の一部がパイプボディ(1200)の一部に軸線方向(AD)に嵌合されてパイプボディ(1200)の一部及びグリップボディ(1300)の一部がボア(1110)を限定するように構成される。図23を参照すると、パイプボディ(1200)は、その下側に切り欠きスリット(1220)を備え、グリップボディ(1300)は、切り欠きスリット(1220)に対応する突出部(1330)を備える。
切り欠きスリット(1220)は、パイプボディ(1200)で後端から前端に向かう一部が切欠されて形成される。切り欠きスリット(1220)は、パイプボディ(1200)の後端から前端に向かって延長し、パイプボディ(1200)は、切り欠きスリット(1220)の領域で略C字形の横断面形状を有し得る。突出部(1330)は、カバー部(1310)内に位置する。突出部(1330)は、カバー部(1310)の内周部(1311)から上方へ突出している。突出部(1330)は、軸線方向(AD)に切り欠きスリット(1220)への嵌合を許容する大きさとなる。
パイプボディがグリップボディに軸線方向(AD)に結合されるに伴い、突出部(1330)が切り欠きスリット(1220)に軸線方向(AD)に嵌合され、切り欠きスリット(1220)と突出部(1330)は、その長さ方向に垂直な側方向におけるエッジ面で周り方向(CD)に当接する。図23及び図24を参照すると、突出部(1330)はその側方向に一対のエッジ面の間で軸線方向(AD)に延長する上面(1331)を有する。上面(1331)は、パイプボディのボア(1110)の中心に対して同一の曲率で湾曲している。図24及び図25に示すように、突出部(1330)が切り欠きスリット(1220)に嵌合された状態で、パイプボディ(1200)の内周部(1211)の表面と突出部(1330)の上面(1331)がボア(1110)を限定する。一実施例によると、ボア(1110)がパイプボディ(1200)の内周部(1211)と突出部(1330)の上面(1331)とにより限定されるので、竿体とシートボディの結合のための接着剤は、パイプボディ(1200)の内周部(1211)とグリップボディ(1300)の突出部(1330)に塗布され得る。これにより、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)のいずれもが竿体に強固に固定され得る。
カバー部(1310)の大きさは、パイプボディの外周部(1212)とカバー部(1310)との間に間隙が限定されるように設定されている。図24及び図25に示すように、カバー部(1310)の垂直方向における高さより、軸線方向(AD)に垂直な幅方向(WD)におけるカバー部(1310)の幅がさらに大きい。従って、カバー部(1310)の横断面形状は略半楕円形の形状を有する。従って、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)が結合すると、パイプボディ(1200)の外周部(1212)とカバー部(1310)の内周部(1311)との間には間隙(1130)が形成される。間隙(1130)は、カバー部(1310)により包まれるパイプボディ(1200)の外周部(1212)の領域に存在し、軸線方向(AD)及び周り方向(CD)に形成される。カバー部(1310)の両側エッジ(1312)がパイプボディ(1200)の外周部(1212)に係合されるため、間隙(1130)はパイプボディ(1200)の外周部(1212)とカバー部(1310)の内周部(1311)との間でカバー部(1310)の両側エッジ(1312)により限定される。突出部(1330)がパイプボディ(1200)の切り欠きスリットに嵌合された状態で、切り欠きスリットのエッジ面(1222)と突出部のエッジ面(1332)がボア(1110)と間隙(1130)を互いに分離させる。これにより、リールシートのシートボディに形成される間隙は、突出部(1330)に対して対称に配置される2つの間隙(1130)を含む。2つの間隙(1130)は、カバー部(1310)の両側エッジ(1312)と切り欠きスリットの両側エッジ(1221)とによりそれぞれ限定される。
図24及び図25に示すように、一実施例のシートボディは、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)が組み合わせられてなり、シートボディの内部にはパイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)との間に間隙(1130)が形成される。従って、一実施例のシートボディは、1つのボディとしてなるシートボディより減少した重量を有し得る。グリップボディ(1300)のカバー部(1310)の横断面形状は略半楕円形に対応し、パイプボディ(1200)の横断面形状は円環形を有する。従って、一実施例のシートボディは、扁平形状を有する外側ボディ(例えば、グリップ部のカバー部)と、円環形の形状を有する内側ボディ(例えば、パイプボディ)からなる。これにより、外側ボディと内側ボディはそれぞれ、独立して厚さ減少になるように設計され得るため、軽量化されたリールシートのシートボディを実現することができる。また、このようなパイプボディとグリップボディは、簡単な構造の成形金型から成形され得る。従って、シートボディの成形コストが減少することができる。また、1つのグリップボディと結合される多様なパイプボディが容易に設計及び製造され得るため、多様に変形された寸法を有するリールシートのシートボディが実現され得る。
切り欠きスリットの幅は、リールシートの軽量化及び強度に有効なように定められ得る。一実施例において、図24を参照すると、切り欠きスリットの幅(SW)は、ボア(1110)の内径(BD)の50%〜80%の範囲が好ましい。ここで、ボア(1110)の内径(BD)は、パイプボディの横断面形状で水平方向にボア(1110)の中心を通るボアの直径を意味し得る。
一実施例において、図26を参照すると、突出部(1330)はその最前端に、パイプボディ(1200)の前端に向かって傾いた前端面(1333)を備える。前端面(1333)は、軸線方向(AD)に対して鋭角に傾いている。パイプボディ(1200)は、切り欠きスリットに斜面(1223)を備える。斜面(1223)は、突出部(1330)の前端面(1333)の傾きと同一の傾きでパイプボディ(1200)の下面からパイプボディ(1200)の前端に向かって傾いている。パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)が結合されているときに、突出部(1330)の前端面(1333)と切り欠きスリットの斜面(1223)が接触する。前端面(1333)と斜面(1223)が傾斜接触を達成して、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)には、互いに向かって引き寄せられる力が作用することができる。従って、グリップボディ(1300)またはパイプボディ(1200)が相対的に回転することを防止することができ、両方間のガタツキを抑制することができる。
パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)は、軸線方向(AD)にスナップ結合により結合され得る。一実施例において、図23及び図27に示すように、パイプボディ(1200)は、後端に周り方向(CD)に延長する係止溝(1213)を備える。係止溝(1213)は、切り欠きスリット(1220)の各エッジ(1221)から周り方向(CD)に延長する。係止溝(1213)は、パイプボディ(1200)の後端面(1215)から前方に離隔している。これにより、係止溝(1213)と後端面(1215)との間には、円弧状に延長する係止フランジ(1214)が形成される。グリップボディ(1300)は、パイプボディ(1200)の係止溝(1213)に係止される係止突起(1321)を備える。係止突起(1321)は、係止フランジ(1214)の形状に対応するように円弧状に延長する。係止突起(1321)は、周り方向(CD)に延長する。パイプボディ(1200)がグリップボディ(1300)内に軸線方向(AD)に挿入させるに伴い、係止突起(1321)が軸線方向(AD)に係止溝(1213)に係止されて係止溝(1213)にスナップ結合される。切り欠きスリット(1220)によりパイプボディ(1200)の後端部がたわみ及び変形可能であるため、係止溝(1213)と係止突起(1321)が行うスナップ結合は、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)の結合の際にパイプボディ(1200)の後端部の破損のリスクを除去する。
一実施例のリールシートにおいて、シートボディに形成される間隙は、パイプボディとグリップボディの結合によりシーリング(sealing)される。図23〜図25を参照すると、パイプボディ(1200)は、外周部(1212)に一対のシーリング突起(1216)を備える。シーリング突起(1216)は、パイプボディ(1200)の外周部(1212)で外側半径方向に突出し、軸線方向(AD)に延長する。シーリング突起(1216)は、軸線方向(AD)に直線状にまたは階段状に延長し得る。グリップボディ(1300)のカバー部(1310)は、シーリング突起(1216)に係合するシーリング溝(1313)を備える。互いに係合されたシーリング突起(1216)とシーリング溝(1313)により、間隙(1130)がシーリングされる。シーリング溝(1313)は、カバー部(1310)の各エッジ(1312)に位置し、軸線方向(AD)に各エッジ(1312)に沿って延長する。カバー部(1310)のエッジ(1312)は、パイプボディのシーリング突起(1216)の形状に対応するように延長し、シーリング溝(1313)は、このような形状を有するエッジ(1312)に沿って形成される。
シーリング溝(1313)は、シーリング突起(1216)がシーリング溝(1313)に嵌合されるように形成され得る。例えば、シーリング溝(1313)の横断面形状はL字状となり得る。従って、シーリング突起(1216)とシーリング溝(1313)は、少なくとも2つのシーリング面(例えば、周り方向のシーリング面と半径方向のシーリング面)を形成する。シートボディ(1100)に形成された間隙(1130)に水または海水が侵入し得、そのような水がパイプボディの切り欠きスリットとグリップボディの突出部を介してボアに浸透し得る。そうすると、竿体とパイプボディ(1200)及びグリップボディ(1300)を接着する接着剤は、水分により白化(blushing)または白亜化(chalking)のような劣化を引き起こし得る。しかし、一実施例によると、シーリング突起(1216)とシーリング溝(1313)が少なくとも2つの面接触をなしながら間隙(1130)をシーリングする。従って、間隙(1130)への水の侵入が防止されて接着剤の劣化が防止される。
図24を参照すると、カバー部(1310)のエッジ(1312)はパイプボディ(1200)の外周部(1212)の表面と密着するように形成され得る。これにより、パイプボディ(1200)の外周部(1212)とカバー部(1310)のエッジ(1312)との間には、3つの面接触がなすシーリング構造が形成され得る。また、カバー部(1310)のエッジ(1312)は、エッジ(1312)と突出部(1330)との間に位置するパイプボディ(1200)の一部がエッジ(1312)により圧縮されるように形成され得る。この場合、エッジ(1312)によりシーリング突起(1216)が周り方向(CD)に力を受け、パイプボディ(1200)には、周り方向(CD)に切り欠きスリット(1220)に向かって圧縮力が印加され得、切り欠きスリット(1220)と突出部(1330)はさらに強く面接触することができる。
図26及び図27を参照すると、一実施例において、パイプボディ(1200)は、外周部(1212)の下側から突出してシーリング突起の前端に繋がる前方シーリング突起(1217)を備える。前方シーリング突起(1217)は、円弧状に延長する。グリップボディ(1300)のカバー部(1310)は、その前方エッジに沿って前方シーリング溝(1314)を備える。前方シーリング溝(1314)は、シーリング溝(1313)に繋がる。前方シーリング突起(1217)が軸線方向に前方シーリング溝(1314)に嵌合され、2つの面接触によるシーリング構造を形成しつつ後方方向に間隙への水の侵入を防止することができる。
図24及び図25を参照すると、カバー部(1310)は、外周部に湾曲面(1315)を備える。湾曲面(1315)は、カバー部(1310)の横断面形状に対応する半楕円形の横断面形状を有し得る。湾曲面(1315)は軸線方向(AD)に延長する。また、湾曲面(1315)は、パイプボディ(1200)とグリップボディ(1300)との間に形成される間隙(1130)の外側に位置する。湾曲面(1315)がカバー部(1310)に形成されるため、ユーザーがグリップボディ(1300)を握るときに、ユーザーは異物感なしにカバー部(1310)を指でグリップすることができる。パイプボディ(1200)を部分的に包むカバー部(1310)は、ユーザーが少なくとも人差し指、中指及び薬指をカバー部(1310)に十分に接触させ得るように、シートボディ内に長い範囲で形成され得る。従って、一実施例のリールシートは、向上したグリップ感を提供することができる。
一実施例のグリップボディ(1300)は、湾曲面(1315)の後方で円筒部(1320)の下側の外面に2つの凹部(1322,1323)を備える。凹部(1322,1323)は、円筒部(1320)の下側から下方へ突出したトリガー(1324)により分離される。指を固定させることができる凹部(1322,1323)とトリガー(1324)がグリップボディ(1300)にのみ設けられる。図26を参照すると、凹部(1322)は、軸線方向(AD)に沿って突出部(1330)が形成された領域の外周部に形成され、トリガー(1324)は、パイプボディ(1200)の後端の下に対応する外周部に形成され、凹部(1323)は、トリガー(1324)の後方に位置する。凹部(1322)の領域において、突出部(1330)が切り欠きスリットに嵌合されてパイプボディ(1200)のボア(1110)の一部を限定する。これにより、シートボディにおいて、トリガー(1324)の前方部分が垂直方向で二重の構造に形成されない。従って、垂直方向で二重の構造を有する場合に比べて、一実施例のリールシートのシートボディは、減少した垂直方向の寸法を有し得る。それにより、ユーザーがリールシートをグリップするときに、ユーザーは垂直方向で狭くリールシートをグリップすることができ、向上したグリップ感でリールシートをグリップすることができる。
一実施例において、図26及び図27に示すように、前述の固定フード(1400)は、グリップボディ(1300)の円筒部(1320)に備えられている。円筒部(1320)の前方上端部は側方部分よりさらに肉厚な厚さを有しながら上方へ突出し、固定フード(1400)を形成する。他の実施例として、固定フード(1400)は、グリップボディ(1300)とは別個で形成され得、グリップボディ(1300)に結合され得る。
図22及び図23を参照すると、可動フード(1500)は、パイプボディ(1200)の前端部に軸線方向(AD)に移動可能に結合する。可動フード(1500)は、ナット部(1510)と押圧部(1520)とを含む。ナット部(1510)と押圧部(1520)は、リング状に形成され、パイプボディ(1200)がナット部(1510)と押圧部(1520)を貫通する。ナット部(1510)が回転によって押圧部(1520)を移動させる。押圧部(1520)は、リール脚(例えば、図3に示すリール脚(131))を覆って押圧し得る形状を有する。図22に示すように、可動フード(1500)は、ナット部(1510)の外周面に嵌合されて弾性を有する円筒状のナットカバー(1530)を備え得る。ユーザーはナットカバー(1530)を回転させてナット部(1510)を回転させ得る。
図28は、図22に示す可動フードとパイプボディの縦断面図である。図29は、図22に示す可動フードの分解斜視図であり、可動フードの縦断面形状を示す。図30は、一実施例によるリールシートのシートボディと可動フードを示す側面図である。
図28及び図29を参照すると、ナット部(1510)は、パイプボディ(1200)を中心として(即ち、周り方向(CD)に)回転可能なようにパイプボディ(1200)に螺合される。ナット部(1510)は、その内周面に雌ねじ(1511)を有する。パイプボディ(1200)は、外周部(1212)に雄ねじ(1218)を有し、雄ねじ(1218)は、パイプボディの前端から後端に向かって所定範囲に位置する。雌ねじ(1511)と雄ねじ(1218)が螺合して、ナット部(1510)はパイプボディ(1200)にねじ運動可能なように結合する。
ナット部(1510)は、パイプボディ(1200)を中心として回転可能に押圧部(1520)に連結される。図23及び図25を参照すると、パイプボディ(1200)はその外周部に一対のガイド溝(1219)を有する。一対のガイド溝(1219)は、ボア(1110)の中心に対して互いに対向する。一対のガイド溝(1219)はパイプボディ(1200)の前端から軸線方向(AD)に雄ねじ(1218)が形成された領域を通過して所定の長さに延長する。押圧部(1520)はその内周面で内側へ突出した一対のガイド突起(1521)を有する。一対のガイド突起(1521)は、一対のガイド溝(1219)にそれぞれ嵌められてスライド可能である。ガイド溝(1219)は、ガイド突起(1521)の周り方向(CD)の回転を阻止する。これにより、ガイド溝(1219)によりガイド突起(1521)が軸線方向(AD)にのみ案内されて、押圧部(1520)は、軸線方向(AD)にのみ移動され得る。
図28及び図29を参照すると、ナット部(1510)は後端付近に、フランジ(1512)と、フランジ(1512)に隣接する係止溝(1513)と、係止溝(1513)に隣接する係止突起(1514)とを有する。フランジ(1512)と係止溝(1513)は、周り方向に延長する。押圧部(1520)は前端に、ナット部(1510)の係止溝(1513)に係合される係止突起(1522)と、係止突起(1522)に隣接してナット部(1510)の係止突起(1514)が係合される係止溝(1523)とを有する。前述の係止突起と係止溝間の係合が、押圧部(1520)とナット部(1510)を相対回転可能に連結する。
ナット部(1510)をパイプボディ(1100)を中心として周り方向(CD)における一方向に回転させると、雄ねじ(1218)と雌ねじ(1511)間のねじ運動により、ナット部(1510)は回転しつつ、フランジ(1512)を介して押圧部(1520)を固定フードに向かって移動させることができる。また、雄ねじ(1218)と雌ねじ(1511)間のねじ締結力により、押圧部(1520)はリール脚をリール脚支持部に押圧し固定させることができる。ナット部(1510)を前記一方向の反対方向に回転させると、雄ねじ(1218)と雌ねじ(1511)間のねじ運動により、ナット部(1510)の係止突起(1514)が押圧部(1520)の係止突起(1522)を前方に引き、押圧部(1520)が固定フードから遠ざかるように移動され得る。このように、ナット部(1510)は、パイプボディ(1200)に沿ってねじ運動により前方または後方に移動される。押圧部(1520)は、ナット部(1510)の前記前方または後方への移動により、固定フードに向かって押されたり固定フードから遠ざかるように移動される。
図29及び図30を参照すると、一実施例において、可動フード(1500)の押圧部(1520)は、フード部(1524)と切り欠き部(1525)を備える。フード部(1524)は、押圧部(1520)の上部を構成し、リール脚(例えば、図3に示すリール脚(131))を覆って押圧するように形成される。切り欠き部(1525)は、フード部(1524)の下に配置される。切り欠き部(1525)は、リング状の押圧部(1520)の下側領域を軸線方向(AD)に切欠して形成される。押圧部(1520)のガイド突起(1521)は、フード部(1524)の下側エッジまたは切り欠き部(1525)の上側エッジに沿って延長する。
切り欠き部(1525)は、グリップボディ(1300)の前端部(即ち、カバー部(1310)の前端部(1317))に対して凹んでいる。従って、可動フード(1500)が固定フード側に移動してリール脚をパイプボディ(1200)のリール脚支持部(1120)に押圧して固定するときに、カバー部(1310)の前端部(1317)は軸線方向(AD)に切り欠き部(1525)に挿入されたり嵌合され得、切り欠き部(1525)は、カバー部(1310)の前端部(1317)を収容することができる。また、図22及び図30に示すように、カバー部(1310)の前端部(1317)が切り欠き部(1525)に挿入されると共にフード部(1524)はカバー部(1310)の前端部(1317)の上に位置し、カバー部(1310)の前端部(1317)と軸線方向(AD)に重なる。
可動フード(1500)を側方から見るとき、切り欠き部(1525)はL字状、湾曲なL字状、V字状、湾曲なV字状を有し得る。一実施例において、切り欠き部(1525)のエッジとカバー部(1310)の前端部(1317)のエッジは、相補的な形状を有する。これにより、可動フード(1500)がリール脚をパイプボディ(1200)に固定するために移動するときに、フード部(1524)がカバー部(1310)の前端部(1317)に沿って軸線方向(AD)に移動し前端部(1317)と重なりつつ、カバー部(1310)の前端部(1317)が切り欠き部(1525)に挿入される。
前述の通り、可動フード(1500)に切り欠き部(1525)を形成すると共にフード部(1524)がカバー部(1310)の前端部(1317)と軸線方向(AD)で重なって位置しつつ、可動フード(1500)がリール脚をパイプボディに固定する。従って、一実施例のリールシートは、シートボディのグリップボディ(1300)を握る指(例えば、人差し指、中指及び薬指)が軸線方向(AD)に沿っていずれもカバー部(1310)に置かれるように長いカバー部(1310)を有し得る。また、一実施例のリールシートは、可動フード(1500)を固定フード(1400)側にさらに近くに位置させることができる。また、可動フード(1500)に切り欠き部(1525)を形成することにより、グリップボディ(1300)を握る指のうち人差し指がグリップボディ(1300)の下端と可動フード(1500)の下端間の境界に接触しないように、可動フード(1500)の下端がグリップボディ(1300)のトリガー(1324)から遠くに配置され得る。従って、一実施例のリールシートは長いカバー部(1310)を有し、多様な長さのリール脚を有するリールに適用され得る。
一実施例のリールシート(1000)は、ユーザーが人差し指、中指及び薬指でリールシートのカバー部(1310)のみをグリップすることができるようにしながら人差し指が可動フード(1500)に接触する可能性を排除させる。従って、パーミング動作の際に、一実施例のリールシートは、ユーザーの指がシートボディの下端及び可動フードの下端に接触するときにユーザーに異物感を与え得る、段差(即ち、シートボディの下端と可動フードの下端間の高さの差)または間隙(即ち、シートボディの下端と可動フードの下端間の空間)に指が接触しないようにする。このように、可動フード(1500)に切り欠き部(1525)を形成すると共にフード部(1524)がカバー部(1310)の前端部(1317)と軸線方向(AD)で重なる一実施例のリールシートは、ユーザーに良好なグリップ感を提供することができる。
以上、一部実施例と添付の図面に示す例によって本開示の技術的思想が説明されたものの、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を知っているべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に属するものと考えられるべきである。