JP4968510B2 - 弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法、及び弾性表面波素子片、並びに弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法、及び弾性表面波素子片、並びに弾性表面波デバイス Download PDF

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本発明は、面内回転STカット水晶基板を用いた弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法、及びこの方法を用いて周波数温度特性を調整された弾性表面波素子片、並びに前記弾性表面波素子片を搭載した弾性表面波デバイスに関する。
従来より、圧電デバイスの中でも、水晶基板によって構成される素子片を用いたものは、周波数温度特性(温度変化に対する周波数変動特性)が良好であることが知られている。そして、水晶振動片を用いた圧電デバイスの中でも、振動片として、ATカット水晶基板を用いたATカット水晶振動子は、特に周波数温度特性が良好であることも知られている。
また、圧電デバイスの分野では、励起する振動の高周波数化が望まれており、これに対応して、高周波を励起可能な構成とした振動片としては、STカット水晶基板を採用した弾性表面波(SAW:surface acoustic wave)素子片を用いた弾性表面波デバイス(SAWデバイス)が知られている。しかしSAWデバイスは、ATカット水晶振動子に比べて周波数温度特性が悪い。このため、SAWデバイスの周波数温度特性を改善するための技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、STカット水晶基板に特定の面内回転角ψを与えることにより、SAW素子片(SAWデバイス)の周波数温度特性を改善することが提案されている。
特許第3622202号公報 特開2005−57666号公報
特許文献1に示されるように、STカット水晶基板によって構成されるSAW素子片の面内回転角ψを適正に変化させることによれば、確かにSAW素子片の周波数温度特性を改善することができると考えられる。
しかし、本願出願人が鋭意研究する中で、上述するように水晶基板の面内回転角を調整し、周波数温度特性を改善したSAW素子片であっても、共振周波数の調整、及び電極間における短絡防止等を目的として励振電極を構成するIDT(interdigital transducer)に保護膜を付与することにより、前記周波数温度特性に変化が生ずることが判明した。
上記のように、励振電極に対して保護膜を付与することは特許文献2にも開示されているが、特許文献2を含む従来技術における保護膜の付与は、あくまでSAW素子片の共振周波数を調整することを目的としたものであり、温度特性に対する影響というものは考慮されていなかった。また一般に、STカット水晶基板を採用したSAW素子片の励振電極に対して保護膜を付与した際には、周波数温度特性への影響が殆ど無い。このため従来は、面内回転STカット水晶基板を用いたSAW素子片については、保護膜付与による影響は無いものと考えられていた。
このため、本願出願人の研究により、STカット水晶基板の面内回転角ψを設定された共振周波数下において周波数温度特性が使用温度範囲内で最適な値となるように設計をした場合であっても、製造の最終段階として励振電極に保護膜を付与することにより、前述した周波数温度特性が劣化するという現象が生じることが初めて明らかとなったのである。
そこで本発明では、面内回転STカット水晶基板を用いた弾性表面波素子片に対する保護膜付与による影響を利用して温度特性を改善する弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法、及び弾性表面波素子片、並びに弾性表面波デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法は、カット角がオイラー角表示で(0°,95°≦θ≦155°,33°≦|ψ|≦46°)の範囲内にある事を基本とする面内回転STカット水晶基板を用いた弾性表面波素子片の周波数温度特性の調整方法であって、前記弾性表面波素子片における温度と周波数との関係を求め、当該求めた周波数と基準温度における基準周波数との偏差を求め、求めた偏差と温度との関係を一次式で近似し、予め求めた励振電極の膜厚と保護膜の厚さとの比率と前記一次式の傾きとの関係に基づいて、励振電極に保護膜を形成して前記近似した一次式の傾きを0に近づけることを特徴とする。
このように、保護膜の膜厚を調整することで、弾性表面波素子片における温度特性の変動量を変化させることができる。また、この変動量(傾き)を一次式で近似させた際、その傾きが0となることにより温度特性が最適な状態となる。このため、保護膜の膜厚調整により一次関数の傾きを0に近づけるようにすることで、弾性表面波素子片の周波数温度特性を改善することができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係る弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法は、カット角がオイラー角表示で(0°,113°≦θ≦135°,40°≦|ψ|≦49°)の範囲内にある事を基本とする面内回転STカット水晶基板を用い用いた弾性表面波素子片の周波数温度特性の調整方法であって、前記弾性表面波素子片における温度と周波数との関係を求め、当該求めた周波数と基準温度における基準周波数との偏差を求め、求めた偏差と温度との関係を一次式で近似し、予め求めた励振電極の膜厚と保護膜の厚さとの比率と前記一次式の傾きとの関係に基づいて、励振電極に保護膜を形成して前記近似した一次式の傾きを0に近づけることを特徴とするものであっても良い。
このようなカット各を有する面内回転STカット水晶基板を用いた弾性表面波素子片であっても、上記に示す特徴的な方法により、弾性表面波素子片の周波数温度特性を改善することができる。
また、上記のような弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法では、前記励振電極はアルミ、またはアルミを主体とした合金から成り、前記保護膜は陽極酸化膜とすると良い。
陽極酸化膜は、励振電極を電解液に浸漬させて電圧を付加するという工程を得ることによって形成されるものであり、簡易に得ることができる。また、その膜厚は付加する電圧によって調整することができるため、膜厚の多寡によって温度特性の調整を行う際に有利となる。さらに陽極酸化膜は、SiO膜等に比べて膜厚を厚くすることが容易であることより、温度特性の調整幅を広げることができる。
さらに、前記一次式における傾きをα(ppm/℃)とし、製造される弾性表面波装置の共振周波数をf(MHz)とした場合、前記陽極酸化膜を形成する陽極酸化工程において前記励振電極に印加する陽極酸化電圧V(V)
Figure 0004968510
によって定め、当該定められた陽極酸化電圧によって得られる膜厚の陽極酸化膜を前記励振電極の表面に付与すると良い。
このようにして励振電極の表面に形成する陽極酸化膜の膜厚を定めることにより、形成する陽極酸化膜の膜厚を、前記傾きを0に近づけるための最適値とすることができる。
また、前記近似した一次式は、−10℃〜70℃の温度範囲における測定周波数に基づくものとすると良い。このような温度範囲であれば、温度特性を一次式に近似させることができるからである。
また、上記目的を達成するための本発明に係る弾性表面波素子片は、上記いずれかに記載の周波数温度特性調整方法によって周波数温度特性の調整を行ったことを特徴とする。
さらに、本発明に係る弾性表面波デバイスは、上記弾性表面波素子片を搭載したことを特徴とする。
以下、本発明の弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法、及び弾性表面波素子片、並びに弾性表面波デバイスに係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明はその主要部を変えない限度において種々の形態を有するものとする。
本実施形態では、水晶基板のカット角を説明する上で周知とされている、(φ,θ,ψ)というオイラー角表示を基準として水晶基板のカット角の説明を行うこととする。また、本実施形態におけるSAW素子片及びSAWデバイスは、ストップバンドの上限モードを利用するものとする。弾性表面波のストップバンドにおける上限モードは、下限モードに比べて、周波数温度特性における2次温度係数の絶対値が小さく、IDT電極の厚みを増加させたときの2次温度係数の絶対値の変化も小さいという特徴を持つ。また、弾性表面波のストップバンドにおける上限モードでは、下限モードに比べ、励振電極を構成するIDTの厚みを増加させた際の発振周波数の変化量が小さいという特徴も持つ。
図1に、本発明に係るSAW素子片の構成を示す。なお、図1において図1(A)はSAW素子片の構成を示す平面図であり、図1(B)は同図(A)におけるA−A断面を示す図である。
本実施形態のSAW素子片10は、圧電基板12と、この圧電基板12の一主面に形成された励振電極とより成ることを基本とする。前記圧電基板12は、構成材料を水晶とし、そのカット角及び弾性表面波の伝搬方向を、オイラー角表示で(0°,95°≦θ≦155°,33°≦|ψ|≦46°)の範囲内で示すものを基本とし、面内回転角ψについては、後述する励振電極の構成によって定まる共振周波数fや、前記励振電極本体18に付与する保護膜20の設定等により詳細を定めるものとする。
前記励振電極本体18は、種々の導電性材料によって構成することができるが、本実施形態では、アルミ(Al)又はAlを主な原料とする合金を構成材料とした場合のものについて説明することとする。
励振電極は、一対の櫛型電極から構成されるIDT14と、前記IDT14を挟み込むようにして配置された一対の反射器16とを基本とする。前記IDT14は、弾性表面波の伝搬方向に対して直交するように設けられた複数の電極指14aを、前記弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されたバスバー14bによって接続して構成される2つの櫛型電極を組み合わせて構成される。2つの櫛型電極の配置関係は、2つのバスバー14bから伸びる電極指14aが、互い違いに噛合うように配置するというものである。前記反射器16は、前記櫛型電極の電極指14aと平行に配置された複数の導体ストリップ16aの両端部をバスバー16bに接続することにより構成される格子状を成す電極である。
前記励振電極本体18に付与する保護膜20は、陽極酸化膜やSiO膜等、種々選択することが可能であるが、本実施形態では、保護膜として、Alを陽極酸化することにより得られる陽極酸化膜を例に挙げて説明する。陽極酸化は、電界液(例えばリン酸アンモニウム系)に、励振電極本体18を形成した圧電基板12を浸漬させて、電圧をかけることにより構成される。ここで、励振電極本体18に被覆(付与)される陽極酸化膜の膜厚は、浸漬時に励振電極本体18に負荷させる電圧(陽極酸化電圧)、及び電圧を負荷する時間(陽極酸化時間)等によって定めることができる。なお、電圧が一定である場合には、一定時間を越えた後における陽極酸化膜の膜厚は一定となる。また、励振電極本体に被覆される陽極酸化膜(保護膜20)の膜厚の最大値は、陽極酸化時間が十分にあれば、陽極酸化電圧に比例して増大する。
ここで、本願出願人は、面内回転STカット水晶基板を採用したSAW素子片の励振電極に陽極酸化膜(保護膜)を付与すると、製造されるSAW装置の周波数温度特性に変化が生じることを見出した。上述したように、このような保護膜の付与による周波数温度特性の変化という現象は、通常のSTカット水晶基板(例えばカット角をオイラー角表示で(0°,113°≦θ≦135°,0°)とした水晶基板)を用いたSAW装置では殆ど確認できないものであり、従来は生じ得ないと考えられていた。
保護膜付与による周波数温度特性の変化の特徴は、保護膜を付与することにより温度特性を示すライン(温度特性曲線)が、測定温度の基準点を中心として反時計回りに回転するような変化を示すというものである。これは、保護膜を付与していない状態のSAW素子片と保護膜を付与した後におけるSAW素子片における周波数温度特性を逐次計測することによって得られる傾向である。よって、本実施形態におけるSAW素子片10は、保護膜20を付与しない状態において、前記温度特性曲線が右下がりの状態を示すように設計すると良い。具体的には、保護膜20を付与しない状態において温度特性が最適となる圧電基板の設計値に対し、面内回転角ψを僅かに増加させて設定するようにすれば良い。参考として、面内回転角ψの増加範囲は、1°に満たない程度で良く、この範囲であれば、保護膜20の付与により、温度特性を最適値にまで改善することができる。
また、本願出願人は、保護膜付与による温度特性曲線の変化量が、励振電極と保護膜の膜厚の相対的な関係によって定まるということも見出した。保護膜20として陽極酸化膜を採用する場合、当該陽極酸化膜の膜厚は、陽極酸化時に負荷する電圧と、IDT14の膜厚やピッチによって定められる共振周波数に依存する。また、電圧と膜厚との関係は比例関係にあり、膜厚と共振周波数との関係も比例関係にある。また、陽極酸化膜は、励振電極本体18を酸化しつつ膜厚を増す傾向にあるため、励振電極本体18の膜厚に対する陽極酸化膜の膜厚の比率は、相対的に変化することとなる。
図2には、励振電極に保護膜を付与する前におけるSAW装置と、励振電極に保護を付与した後におけるSAW素子片の使用温度範囲(本実施形態では−10℃〜70℃)における温度と周波数との関係、すなわち周波数温度特性をそれぞれ一次関数で近似して示している。具体的には、保護膜付与前のSAW素子片の温度特性を示す一次関数は、
Figure 0004968510
であり、保護膜付与後のSAW素子片の温度特性を示す一次関数は、
Figure 0004968510
である。ここで、図2に示すSAW素子片の共振周波数(基準周波数)は、314.85MHzである。また、基準温度(基準点)を35℃付近とした場合に、数式1に示した一次関数における一次係数(傾き)を0に近似させる(数式2で示す状態に近似させる)ために必要とされる陽極酸化膜厚は、60Vの陽極酸化電圧を励振電極に印加することによって得ることができる。
上記のような関係は、以下に示すような数式で示すことができる。すなわち、保護膜付与前におけるSAW素子片の温度特性の変動量に近似させた一次式の傾き(一次係数)をα(ppm/℃)、共振周波数をf(MHz)で示した場合、前記αを0に近似させるための陽極酸化膜厚を得るために必要とされる陽極酸化電圧V(V)は、
Figure 0004968510
で示すことができる。
上述したように、陽極酸化電圧と陽極酸化膜厚とは比例関係にあり、陽極酸化電圧を定めることにより、得られる陽極酸化膜の膜厚の最大値が定まる。このため、数式3によって導き出される陽極酸化電圧Vによって得られる膜厚の陽極酸化膜を、温度特性の調整を必要とするSAW素子片の励振電極へ付与することにより、温度特性の変動量を0に近似させることができる。すなわちSAW素子片の温度特性を改善することができるのである。
なお、特定の陽極酸化電圧によって定まる陽極酸化膜厚は、陽極酸化時に得られる陽極酸化膜の最大膜厚であることより、特定の陽極酸化電圧によって得られる陽極酸化膜の膜厚、及び当該特定の膜厚を得るために必要とする陽極酸化時間を予め求めておくことによれば、数式3によって導き出される陽極酸化電圧以上の電圧で陽極酸化を行っても良い。この場合は、陽極酸化膜の膜厚を陽極酸化時間によって制御し、前記特定の膜厚の陽極酸化膜を得るようにすれば良い。
上記実施形態の説明は、オイラー角表示で(0°,95°≦θ≦155°,33°≦|ψ|≦46°)の範囲で得られるカット角の面内回転STカット水晶基板に基づいたものであった。しかし、本発明を適用することができるSAW素子片はこの構成に限られるものではなく、オイラー角表示で(0°,113°≦θ≦135°,40°≦|ψ|≦49°)の範囲で得られるカット角の面内回転STカット水晶基板を用いたものであっても良い。このような場合であっても、保護膜の付与により周波数温度特性が変化し、当該周波数温度特性の変化は同様の傾向を示すことを本願出願人が見出したからである。
また、上記実施形態では、保護膜として、陽極酸化膜のみを挙げているが、SiO膜等、他の絶縁保護膜であっても、周波数温度特性の変化が生じる。よって、前記SiO膜等他の保護膜を施す場合であっても、その膜厚調整によりSAW装置の温度特性を改善することができる。
次に、本発明のSAWデバイスに係る実施の形態について、図3を参照して説明する。なお、図3に示すSAWデバイスは、SAW発振器の一例を示すものであるが、本発明に係るSAWデバイスは、SAW共振子であっても良いし、SAWフィルタであっても良い。
図3に示すSAWデバイス30は、パッケージ36と、このパッケージに搭載されたSAW素子片10、及びIC40とを基本とする。本実施形態におけるパッケージ36は、前記SAW素子片10と前記ICとをそれぞれ収容するためのパッケージベース32と当該リッド34とより構成される。前記パッケージベース32は、前記SAW素子片を収容するための凹陥部と、前記ICを収容するための凹陥部とをそれぞれ備え、前記2つの凹陥部がそれぞれの底板を共有するような、いわゆるH型構造を有するものとすることができる。また、当該パッケージベースには、SAWデバイス30を電子機器等の基板へ実装するための実装端子38が備えられている。なお、前記実装端子は、パッケージベース32に設けた図示しない内部端子と電気的に接続されており、凹陥部に収容したSAW素子片10やIC40に対して電力を供給し、電気的信号を取り出すことを可能としている。
また、前記リッド34は、前記SAW素子片10を収容した凹陥部を封止するための蓋体である。なお、前記SAW素子片10を収容する凹陥部は内部を真空とすると良く、前記ICを収容する凹陥部は内部に樹脂を充填し、これをもって封止する構成としても良い。
なお、上記のような構成を有するSAWデバイス30については上述したように、本発明に係るSAWデバイスの一部であり、特徴部分であるSAW素子片10以外の構成に、適宜変更を加えたとしても、本発明の一部とみなすことができることはいうまでもない。
SAW素子片の構成を示す図である。 保護膜付与前の弾性表面波装置の温度特性と、保護膜付与後の弾性表面波装置の温度特性とをそれぞれ近似する一次関数で示した図である。 本発明に係るSAWデバイスの一例を示す図である。
符号の説明
10………SAW素子片(弾性表面波素子片)、12………圧電基板、14………IDT、16………反射器、18………励振電極本体、20………保護膜。

Claims (7)

  1. カット角がオイラー角表示で(0°,95°≦θ≦155°,33°≦|ψ|≦46°)の範囲内にある事を基本とする面内回転STカット水晶基板を用いた弾性表面波素子片の周波数温度特性の調整方法であって、
    前記弾性表面波素子片における温度と周波数との関係を求め、
    当該求めた周波数と基準温度における基準周波数との偏差を求め、
    求めた偏差と温度との関係を一次式で近似し、
    予め求めた励振電極の膜厚と保護膜の厚さとの比率と前記一次式の傾きとの関係に基づいて、励振電極に保護膜を形成して前記近似した一次式の傾きを0に近づけることを特徴とする弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法。
  2. カット角がオイラー角表示で(0°,113°≦θ≦135°,40°≦|ψ|≦49°)の範囲内にある事を基本とする面内回転STカット水晶基板を用い用いた弾性表面波素子片の周波数温度特性の調整方法であって、
    前記弾性表面波素子片における温度と周波数との関係を求め、
    当該求めた周波数と基準温度における基準周波数との偏差を求め、
    求めた偏差と温度との関係を一次式で近似し、
    予め求めた励振電極の膜厚と保護膜の厚さとの比率と前記一次式の傾きとの関係に基づいて、励振電極に保護膜を形成して前記近似した一次式の傾きを0に近づけることを特徴とする弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法。
  3. 前記励振電極はアルミ、またはアルミを主体とした合金から成り、前記保護膜は陽極酸化膜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法。
  4. 前記一次式における傾きをα(ppm/℃)とし、
    製造される弾性表面波装置の共振周波数をf(MHz)とした場合、
    前記陽極酸化膜を形成する陽極酸化工程において前記励振電極に印加する陽極酸化電圧V(V)
    Figure 0004968510
    によって定め、
    当該定められた陽極酸化電圧によって得られる膜厚の陽極酸化膜を前記励振電極の表面に付与することを特徴とする請求項3に記載の弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法。
  5. 近似した一次式は、−10℃〜70℃の温度範囲における測定周波数に基づくことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の弾性表面波素子片の周波数温度特性調整方法。
  6. 請求項4に記載の周波数温度特性調整方法によって周波数温度特性の調整を行ったことを特徴とする弾性表面波素子片。
  7. 請求項6に記載の弾性表面波素子片を搭載したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
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