JP4966490B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に係り、詳しくは、高誘電体膜を有するMISFET又はMISキャパシタの製造方法に関する。
近年、半導体装置を構成するMISFETの微細化、高集積化が精力的に進められており、設計基準65nmノードから45nmノードに向けての技術開発が精力的に進められている。そして、MISFETの駆動電流確保の観点からゲート絶縁膜の薄膜化が求められ、ゲート絶縁膜としてこれまで広く用いられてきた二酸化シリコン(SiO)膜あるいは酸窒化シリコン膜は、その膜厚を2nm以下にすることが必要となっている。しかし、このような極薄の絶縁膜を用いた場合、半導体基板とゲート電極(あるいはキャパシタ電極)とにより挟まれて成るゲート絶縁膜(あるいは容量絶縁膜)に流れるリーク電流はトンネル電流となって増加し、MISFETの場合には、そのソース/ドレイン電流に対して無視できない値となり、MISFETの高性能化と低消費電力化の両立が難しくなり、MISキャパシタの場合には、電荷を蓄積する本来の動作が困難になるという問題が生じる。
そこで、上記極薄の絶縁膜、特にMISFETのゲート絶縁膜のリーク電流を低減させるために、例えばSiO膜に比べて誘電率の大きな絶縁膜(以下、高誘電体膜と呼称する)を上記ゲート絶縁膜に用いる方法が種々に検討されている。この高誘電体膜の材料すなわち高誘電体膜材料としては、ハフニア(HfO)、ジルコニア(ZrO)、アルミナ(Al)といった金属酸化物やハフニウムシリケート(HfSiOx)、ジルコニウムシリケート(ZrSiOx)といった金属シリケート、ハフニウムアルミネート(HfAlOx)、ジルコニウムアルミネート(ZrAlOx)といった金属アルミネート、La、Y等のランタノイド系元素の酸化物、等が挙げられる。なかでも、ハフニウム(Hf)を構成元素に含むHfO、HfAl1−ySiOx(ここで、y=1の場合がHfSiOxとなり、y=0の場合がHfAlOxになる)及びこれらの窒化物(以下、Hf系高誘電体膜材料と呼称する)は、熱的安定性が比較的良好であるため、従来のLSI製造プロセスへの導入が比較的容易であると考えられている。上記の高誘電体膜材料から成る高誘電体(薄)膜は比誘電率が10以上になり、SiO膜の比誘電率3.9に比べて大きい。このため、実効的なゲート絶縁膜の膜厚(SiO膜への電気的換算膜厚:EOT(Equivalent Oxide Thickness))を小さい値に保ちつつ物理的膜厚を大きくできる。そして、上述したトンネル電流によるゲート漏れ電流を抑制することができる。
しかし、上記高誘電体膜をMISFETあるいはMISキャパシタに適用する場合には、上記高誘電体膜の絶縁性、半導体基板たとえばシリコン基板と高誘電体膜の界面の電気的な安定性、更には高誘電体膜とゲート電極あるいはキャパシタ電極との界面の安定性、等を向上させることが必須である。
そこで、例えば、上記高誘電体膜はシリコン基板の熱酸化により形成したSiO膜に比べて膜中の不純物あるいは欠陥が多いため、それ等を低減させるべくその成膜後に適宜な熱処理(以下、PDA;Post Deposition Annealingという)が施される(例えば、非特許文献1参照)。また、上記シリコン基板と高誘電体膜の界面には界面準位が非常に多くなり電荷の表面移動度が低下する。それを防止するために、通常では、シリコン基板と高誘電体膜との間に、例えば1nm以下の極薄の酸化シリコン膜あるいは酸窒化シリコン膜が界面層として介挿される。そして、上記ゲート電極あるいはキャパシタ電極を構成する例えばシリコンを含む半導体膜あるいは導電体膜と、例えば上記Hf系高誘電体膜材料から成る高誘電体膜との固相反応あるいは化学反応により起ってくる、高誘電体膜中の(負)電荷生成あるいはSiO生成を防止するために、高誘電体膜表面に極薄の窒化シリコン層(以下、キャップ層ともいう)を形成することがなされる(例えば、非特許文献2参照)。
Extended Abstract International Workshop on Gate Insulator,2003,p.150 2004 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers,p.210
上記高誘電体膜表面に形成するキャップ層(極薄の窒化シリコン層)は、特にゲート電極あるいはキャパシタ電極がシリコン(Si)電極で成る場合、すなわち、単一ポリシリコン構造、高融点金属とのポリサイド構造あるいはサリサイド構造、そしてポリメタル構造のように高誘電体膜の表面側にシリコン層が形成されるSiゲート電極あるいはSiキャパシタ電極の場合には、上述したように高誘電体膜とSi電極間の反応を効果的に抑制させる機能を有する。更に、このキャップ層は、Siゲート電極/高誘電体膜ゲート絶縁膜のゲート・スタック構造のMISFETにおいて生じるフェルミ・レベル・ピニング現象を低減させる機能を有するものである。これによりnチャネル型MISFETとpチャネル型MISFETの閾値の電圧制御が、SiO膜をゲート絶縁膜とした従来のMISFETと同様に非常に容易になる。なお、SiO膜をゲート絶縁膜としたMISFETでは上記フェルミ・レベル・ピニング現象は生じることではない。このような機能を有するキャップ層は、高誘電体ゲート絶縁膜あるいは高誘電体容量絶縁膜の形成にとって必須なものになってきている。ここで、高誘電体ゲート絶縁膜、高誘電体容量絶縁膜とは、それぞれ、高誘電体膜を含んで構成されるゲート絶縁膜、容量絶縁膜のことである。
しかし、上記キャップ層を形成した高誘電体ゲート絶縁膜を有するMISFETでは、その長期信頼性における不良モードであるPBTI(Positive Bias Temperature Instability)に問題の生じることが判ってきた。この不良モードは、特にnチャネル型MISFETの長期信頼性において致命的となり、同様に、これまで数多く報告されているpチャネル型MISFETの場合のNBTI(Negative Bias Temperature Instability)の不良モードと共に解決すべき大きな問題となってきている。そして、長期信頼性に優れた相補型MISFETを有する高性能の半導体装置の製造方法の開発が強く望まれている。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、例えばHf系高誘電体膜上にシリコン含有の半導体膜あるいは導電体膜から成る電極を有するMISFETあるいはMISキャパシタにおいて、高性能で長期信頼性に優れた高誘電体ゲート絶縁膜あるいは高誘電体容量絶縁膜を有する半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、高誘電体膜を備えた半導体装置の発明は、半導体基板上に高誘電体膜を形成する工程と、前記高誘電体膜に対して酸化性雰囲気中の第1の熱処理を施す工程と、前記第1の熱処理後に、前記高誘電体膜表面に窒化シリコン層を形成する工程と、前記窒化シリコン層を形成する工程の次に、前記窒化シリコン層により被覆された前記高誘電体膜および前記窒化シリコン層に対して第2の熱処理を施す工程と、前記窒化シリコン層上にシリコン含有の半導体膜もしくは導電体膜を形成する工程と、を有し、前記第1の熱処理および第2の熱処理は、希釈酸素ガス、NO とNOのいずれかの雰囲気中で行い、前記高誘電体膜および窒化シリコン層は、MISFETのゲート絶縁膜あるいはMISキャパシタの容量絶縁膜を構成する
また、上記発明は、前記高誘電体膜がハフニウム(Hf)と酸素(O)の化学結合を有した絶縁膜であると好ましく、更には、前記高誘電体膜がHfAl1−ySiの化学式(x、yは、0<x、0≦y≦1を満たす実数)で表される高誘電体膜材料で成る場合に好適である。
そして、上記発明において、前記窒化シリコン層は原子層気相成長法により形成すると好適となる。
本発明の構成によれば、Hf系高誘電体膜上にシリコン含有の半導体膜もしくは導電体膜から成る電極を有するMISFETあるいはMISキャパシタにおいて、その長期信頼性が向上し、高性能の半導体装置が再現性よくしかも安価に製造できる。
以下に、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図1乃至図3は、本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程別素子断面図であり、半導体装置を構成するHf系高誘電体膜材料をゲート絶縁膜とするMISFETの製造方法について示す。ここで、MISFETはnチャネル型とpチャネル型の相補型MISFETである。
半導体基板として例えばn導電型のシリコン基板11を用意し、各素子領域間を分離するための素子分離領域12をSTI(Shallow Trench Isolation)で形成する。その後、nチャネル型MISFETおよびpチャネル型MISFETを形成する素子活性領域に、それぞれp導電型不純物のイオン注入およびn導電型不純物のイオン注入を行い、アニール処理を施してpウェル層13およびnウェル層14を形成する。引続いて、希弗酸等の化学薬液によるシリコン基板11表面の自然酸化膜の除去および洗浄等の前処理を行った後、公知の熱酸化、熱酸窒化あるいはプラズマ酸窒化等により、例えば0.5nm〜1nm程度の膜厚のSiO膜あるいは酸窒化膜(SiON膜)等の界面層15を形成する(図1(a))。
上記界面層15の形成において、希釈酸素の雰囲気での熱酸化あるいは低温(例えば、300℃温度)でのプラズマ酸化を行い、膜厚が1nm以下のSiO膜を形成した後に、その表面層をプラズマ窒化法により窒化し、界面層15の表面をいわゆる窒素含有層に改質するようにしてもよい。このプラズマ窒化法では、原料ガスであるNガスのμ波プラズマ、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ、ICP(Inductively Coupled Plasma)、(マグネトロン型)RFプラズマまたはヘリコン波プラズマのようなプラズマ励起により窒素の活性種を生成し、この活性種を上記SiO膜の表面に曝露させる。上記活性種には窒素原子イオン、分子イオンあるいは中性の窒素ラジカル等が含まれるが、ここで、活性種に窒素の中性ラジカルのみを取り出して窒素含有層を形成すると好適である。この窒素ラジカルは、例えば、リモートプラズマあるいはμ波ダウンストリーム型のプラズマ装置により容易に生成できる。
次に、高誘電体膜16として、膜厚が2nm〜3nm程度になるHfAl1−ySiOxあるいはHfOの薄膜を形成する。高誘電体膜16には上記の高誘電体膜材料の薄膜の他、これらの膜を窒化処理した膜を用いることも可能である。上記の高誘電体膜16の成膜には原子層気相成長(ALD;Atomic Layer Deposition)法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いると良い。例えば、HfAl1−ySiOx(x、yは、0<x、0≦y≦1を満たす実数)を高誘電体膜15の薄膜材料に用い、上記ALD法を用いる場合には、基板温度が300℃、成膜の原料ソース(プリカーサ)として四塩化ハフニウム(HfCl)、ジクロルシラン(DCS;SiHCl)あるいはテトラクロロシラン(SiCl)、トリメチルアルミニウム(TMA)等を用い、水蒸気(HO)またはオゾン(O)を酸化剤として上記薄膜を形成する(図1(b))。
次に、上記高誘電体膜16に対して、以下のような第1のPDA(Post Deposition Annealing)を施す。すなわち、不活性ガスである希ガスあるいは窒素ガスにより酸素ガスを50ppm〜5vol.%の範囲で希釈し、この希釈酸素ガス17を高誘電体膜16表面に曝してランプ式急速昇降温アニール(RTA)処理を数秒間行う。ここで、窒素ガスにより酸素を0.2vol.%に希釈した希釈酸素ガス17中、900℃温度のRTAが好適であり、上記条件において例えば1秒間程度のPDAが良い(図1(c))。上記第1のPDAは酸化剤であるNO、NOガスの雰囲気中で行ってもよい。
このPDAにより、高誘電体膜16中の炭素あるいは水素等の不純物の除去、高誘電体膜16中の酸素欠損による薄膜欠陥の修復等がなされてその絶縁性が向上する。そして、後述するが、このPDAを施した高誘電体膜16を高誘電体ゲート絶縁膜にしたMISFETのPBTIおよびNBTIが大きく改善されるようになる。
このようにした後に、上記高誘電体膜16表面に極薄の窒化シリコン層であるキャップ層18を形成する(図1(d))。ここで、このキャップ層18の成膜にはALD法を用い、キャップ層18の膜厚は1nm以下(EOTで約0.5nm以下)にすると良い。上記ALD法を用いる場合には、基板温度が550℃程度、成膜の原料ソースとして水素量の少ないジクロルシラン(SiHCl)、テトラクロロシラン(SiCl)あるいはヘキサクロロジシラン(HCD;Si2Cl6)、そしてアンモニア(NH)、アンモニアラジカルあるいはヒドラジン(N)を用いる。あるいは上記プラズマ窒化で説明した窒素ラジカルを用いても良い。
上記キャップ層の形成において、その膜厚は0.4nm〜0.8nmが好適である。キャップ層の膜厚が0.4nm未満になると、シリコンを含んで成るSiゲート電極あるいはSiキャパシタ電極との界面反応の阻止材としての機能が低下し、膜厚が0.8nmを超えると、pチャネル型MISFETの不良ノードであるNBTIが大きくなるからである。
次に、上記キャップ層18および高誘電体膜16に対して第2のPDAを施す。例えば、不活性ガスにより酸素ガスを50ppm〜5vol.%の範囲で希釈し、その希釈酸素ガス19をキャップ層18表面に曝しRTAを数秒間行う。この場合も、第1のPDAと同様に、窒素ガスにより酸素を0.2vol.%に希釈した希釈酸素ガス17中、900℃温度のRTAが好適である。そこで、上記条件において例えば1秒間のPDAを行うと良い(図2(a))。上記第2のPDAは酸化剤であるNO、NOガスの雰囲気中で行ってもよい。あるいは、水素を含有しない不活性ガス(窒素ガス、希ガス)の雰囲気中で行ってもよい。ここで、第2のPDAは、キャップ層18が全て酸化されないような条件で行うのが好ましい。キャップ層18が全て酸化されると、その下層の界面層15の膜厚が増加するようになり、高誘電体ゲート絶縁膜のEOTが大きくなるからである。
この第2のPDAにより、キャップ層18および高誘電体膜16中の水素あるいは塩素等の不純物が効率的に除去され、後述するが、この第2のPDAを施した高誘電体膜16を高誘電体ゲート絶縁膜にしたMISFETのPBTIが最も大きく改善されるようになる。そして、nチャネル型MISFETの長期信頼性が大幅に向上する。
以後は、通常の製造方法によりスタック構造のゲート電極およびソース/ドレイン領域を形成する。以下の説明では、上記ゲート電極およびソース/ドレイン領域をサリサイド構造に形成する場合について示す。
キャップ層18表面にシリコン膜20を堆積させる。このシリコン成膜には、熱CVD法である減圧式CVD(LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法を用い、その反応ガスとしてモノシラン(SiH)ガスあるいはその窒素希釈ガスを用いる。そして、例えば、成膜温度が550℃〜600℃、成膜圧力が2Pa程度の条件で成膜し、膜厚が例えば150nm程度の多結晶シリコン膜あるいは無定形シリコン膜を形成する(図2(b))。ここで、シリコン膜20の成膜では、熱触媒分解式CVD(Cat−CVD)やプラズマCVD等の成膜方法を用いることもできる。
このシリコン膜20の成膜において、高誘電体膜16は窒化シリコンから成るキャップ層18により保護されているために、上述したように高誘電体膜16の膜質の変質、劣化あるいは長期信頼性低下が生じることはない。
通常では、上記モノシランガス、あるいはジシランガスのようなシリコン(Si)化合物ガスを原料ガスとしたCVD法によるシリコン膜の成膜においては、中間生成物であるSiH等がその被成膜表面で熱分解し、中間生成物であるSi活性種の解離吸着と水素の発生が起る。ここで、被成膜表面が高誘電体膜の場合には、特に上記膜上にシリコン膜が成長を始める初期段階において、上記シリコン成膜において高誘電体膜表面で活性状態になったSi活性種等の中間生成物あるいはこの発生した水素が高誘電体膜表面を還元したその内部に多量に侵入するようになる。そして、このような多量の水素が上述したPBTIの不良モードを増大させるようになる。また、その表面で活性な状態になった上記解離吸着のSiが膜中の酸素と反応し、上記膜よりも比誘電率の小さいSiOxを含む低誘電率層を形成したりする。
しかし、上記キャップ層18が高誘電体膜16表面を予め保護しているために、上記水素の侵入および低誘電率層の形成は大きく抑制されるようになる。
上述したようなシリコン膜の成膜方法により、キャップ層18上にシリコン膜20を成膜し、次いで、例えばイオン注入および熱処理(850℃程度)で、シリコン膜20に導電型不純物を導入後、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、上記シリコン膜20で成るゲートシリコン層21をパターニング形成する。その後、pウェル層13表面にn導電型不純物イオンを注入し熱処理を施してn型エクステンション領域22を形成し、同様にして、nウェル層14表面にp導電型不純物イオンを注入し熱処理を施してn型エクステンション領域23を形成する(図2(c))。
次に、例えば膜厚が100nm程度の酸化シリコン膜を公知のCVD技術を用い成膜後、公知のエッチバックの方法を用いて、上記ゲートシリコン層21の側壁部に絶縁膜から成る側壁絶縁膜24を形成する。同時に、このエッチバックにより、キャップ層18、高誘電体膜18あるいは界面層16の一部が側壁絶縁膜24に対して自己整合的にエッチング除去され、ゲートシリコン層21下にキャップ層18、高誘電体膜18および界面層16から成る高誘電体ゲート絶縁膜25が形成される。
引き続いて、公知のイオン注入技術を用いてpウェル層13表面にn導電型不純物を導入後、活性化のための熱処理(例えば、850〜900℃)を施すことでn型ソ−ス・ドレイン拡散層26を形成する。同様に、公知のイオン注入技術を用いてnウェル層14表面にp導電型不純物を導入後、活性化のための熱処理(850℃程度)を施すことでp型ソ−ス・ドレイン拡散層27を形成する(図3(a))。
この後、サリサイド技術といわれる公知の自己整合シリサイド形成技術を用いて、シリサイド層28をゲートシリコン層21上、n型ソース・ドレイン拡散層26上およびn型ソース・ドレイン拡散層26上に形成する。このサリサイド形成は、例えば、希弗酸等による所定の前洗浄を実施後、ニッケル(Ni)と窒化チタン(TiN)をそれぞれ約10nm堆積し、500℃程度の熱処理を約30秒施した後、未反応金属を除去洗浄することで行う(図3(b))。
このようにして、界面層15、高誘電体膜16およびキャップ層18から成る高誘電体ゲート絶縁膜25、ゲートシリコン層21およびシリサイド層28から成るゲート電極29、n型ソ−ス・ドレイン拡散層26およびシリサイド層28から成るソ−ス・ドレイン領域を有するnチャネル型MISFET、同様に、界面層15、高誘電体膜16およびキャップ層18から成る高誘電体ゲート絶縁膜25、ゲートシリコン層21およびシリサイド層28から成るゲート電極29、p型ソ−ス・ドレイン拡散層27およびシリサイド層28から成るソ−ス・ドレイン領域を有するpチャネル型MISFETが形成され、これらの相補型MISFETが形成される。
次に、このようにして形成したMISFETの長期信頼性について、図4を参照して説明する。図4は、PBTIの評価の結果であり、縦軸にMISFETの寿命を示し、横軸に加速試験のためにゲートに印加するストレスゲート電圧を示している。ここで、加速試験条件は標準の条件であり、MISFETを温度125℃で保管し、そのソース、ドレインおよびウェル層の電位を接地電位に固定し、ゲート電位を上記ストレスゲート電圧に固定して、MISFETの閾値のシフト量が30mV変動する時間を外挿法で求め、上記ストレスゲート電圧でのMISFETのトランジスタ寿命とした。
図4において、○印は、図1(c)で説明したところの第1のPDAを高誘電体膜16に施すと共に、更に、図2(a)で説明したところの第2のPDAをキャップ層18および高誘電体膜16に施した場合の結果であり、▲印は、上記第1のPDAを高誘電体膜16に施さなかった場合の結果であり、◆印は、上記第1のPDAのみを高誘電体膜16に施した場合の結果である。この図から明らかなように、MISFETの寿命は、第1のPDAと第2のPDAを行う場合が最も長くなる。そして、第1のPDAを行わないとその寿命が最も短くなる。このようなPDAの効果は、NBTIの場合にも同様な傾向として出ている。
MISFETの長期信頼性において、PBTIはゲート絶縁膜中の水素に大きく影響される。上記第1のPDAは高誘電体膜16中の水素量を低減させる効果を有するといえる。そして、第2のPDAは、キャップ層18中の水素量そして高誘電体ゲート絶縁膜25中の水素量を低減させる効果を有する。上記NBTIはN−H結合物質に大きく影響されることから、上記PDAの水素低減効果が同様に働いたものと思われる。また、キャップ層18をALD法で形成すると、他のCVD法で窒化シリコン膜を成膜する場合よりも膜中の水素量が低減する。このために、このALD法により成膜した窒化シリコン層のキャップ層18も、本発明の長期信頼性を有するMISFETの形成に有効に作用している。
上記の加速試験の結果から、例えば65nmノードレベルのMISFETの実際の動作電圧を1V程度と想定し、図4においてストレス電圧を1Vまで外挿して実際のMISFET寿命を求めると、▲印の場合は10年(約3.15×10秒)の寿命が達成できないが、本発明を用いた第1のPDAおよび第2のPDAを適用した上記○印および◆印の場合は10年を充分に達成できることが明らかである。
上記の実施の形態では、半導体装置を構成するMISFETにおける、Siゲート電極/高誘電体ゲート絶縁膜の構造の場合について種々に説明しているが、Siキャパシタ電極/高誘電体膜材料の構造を有するMISキャパシタにおいても、全く同様にして形成することができる。このようにして、単位面積当たりの容量値が非常に高くしかも長期信頼性に優れたキャパシタを半導体装置に用いることができる。例えば、その詳細構造の説明は省略するが、いわゆる1トランジスタ、1キャパシタ構成のDRAMのメモリセルのキャパシタに効果的に適用することが可能になる。また、アナログ回路を搭載する半導体装置に必要な大容量のキャパシタを形成する場合にも効果的に適用できるようになる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を限定するものでない。当業者においては、上記実施の形態に様々な変形・変更を施せることや、上記と同様の効果を達成するために様々な構成を採用できることが理解されよう。また、様々な技術分野の当業者において、本発明が上記実施の形態以外の用途における他の課題や適合性に対する解法を示唆していることがわかるであろう。開示目的のために本明細書に記載された実施の形態に対して本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能であり、それらの全てを特許請求の範囲でカバーすることが本出願人の意図するところである。
例えば、上記高誘電体ゲート絶縁膜あるいは高誘電体容量絶縁膜には、Hf系高誘電体膜の他に、Zr系高誘電体膜でも、更に他の高誘電体膜でも、そして、上述したプラズマ窒化のような窒化処理を施した高誘電体膜に対しても同様にして適用できるようになる。そして、上記界面層15は、図1(c)に示した工程の第1のPDAを通してシリコン基板表面に形成するようにしてもよい。また、この第1のPDAあるいは第2のPDAは、600℃程度以下の温度において酸素プラズマあるいは酸素ラジカル雰囲気で行ってもよい。
また、MISFETのゲート電極が、上記実施の形態の高融点金属シリサイド層/シリコン膜の構造以外に、シリコン膜単層構造、高融点金属シリサイド単層構造あるいは高融点金属/シリコン膜の構造、更には、シリコン・ゲルマニウム合金の構造、高融点金属シリサイド層/シリコン・ゲルマニウム合金膜の構造、あるいは高融点金属/シリコン・ゲルマニウム合金膜の構造であっても、本発明は同様に適用できる。そして、上記種々の構造をMISキャパシタ電極として用いてもよい。
また、CVDによるシリコン膜の成膜において、導電型不純物を含有するホスフィン(PH)ガス、アルシン(AsH)ガスあるいはジボラン(B)ガスを同時に反応室に導入して成膜時に導電型不純物をシリコン膜にドーピングするようにしてもよい。また、CVDで用いるシリコン化合物の原料ガスは、シリコンのハロゲン化合物たとえばジクロールシラン(SiHCl)のような塩素化合物、ジフルオロシラン(SiH)のようなフッ素化合物を含んでいてもよい。あるいは、上記シリコンの化合物とゲルマン(GeH)ガス、水素ガスとの混合ガスを含んでいてもよい。
更には、本発明は、シリコン半導体基板、化合物半導体基板等の半導体基板上に高誘電体ゲート絶縁膜あるいは高誘電体容量絶縁膜を有するMISFETあるいはMISキャパシタを形成する場合に限定されるものではない。その他に、表示デバイスを形成する液晶表示基板、プラズマディスプレイ基板上に上記MISFETあるいはMISキャパシタを形成する場合にも同様に適用できることに言及しておく。
本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程別素子断面図である。 図1に示す工程の続きの工程別素子断面図である。 図2に示す工程の続きの工程別素子断面図である。 上記実施の形態のPBTIの加速試験におけるMISFET寿命とストレスゲート電圧の関係を示すグラフである。
符号の説明
11 シリコン基板
12 素子分離領域
13 pウェル層
14 nウェル層
15 界面層
16 高誘電体膜
17,19 希釈酸素ガス
18 キャップ層
20 シリコン膜
21 ゲートシリコン層21
22 n型エクステンション層
23 p型エクステンション層
24 側壁絶縁膜
25 高誘電体ゲート絶縁膜
26 n型ソース・ドレイン拡散層
27 p型ソース・ドレイン拡散層
28 シリサイド層
29 ゲート電極

Claims (5)

  1. 半導体基板上に高誘電体膜を形成する工程と、
    前記高誘電体膜に対して酸化性雰囲気中の第1の熱処理を施す工程と、
    前記第1の熱処理後に、前記高誘電体膜表面に窒化シリコン層を形成する工程と、
    前記窒化シリコン層を形成する工程の次に、前記窒化シリコン層により被覆された前記高誘電体膜および前記窒化シリコン層に対して第2の熱処理を施す工程と、
    前記窒化シリコン層上にシリコン含有の半導体膜もしくは導電体膜を形成する工程と、
    を有し、前記第1の熱処理および第2の熱処理は、希釈酸素ガス、NOとNOのいずれかの雰囲気中で行い、
    前記高誘電体膜および窒化シリコン層は、MISFETのゲート絶縁膜あるいはMISキャパシタの容量絶縁膜を構成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記高誘電体膜がハフニウム(Hf)と酸素(O)の化学結合を有した絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記高誘電体膜がHfAl1−ySiの化学式(x、yは、0<x、0≦y≦1を満たす実数)で表される高誘電体膜材料で成ることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記窒化シリコン層は原子層気相成長法により形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1と第2の熱処理工程の熱処理は、高速昇温アニールであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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