JP4965323B2 - 排ガス処理方法及び排ガス処理装置 - Google Patents

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本発明は排ガス処理方法と排ガス処理装置に関し、詳しくは、ゴミ焼却時などに発生する排ガス中の酸性ガス成分の無害化処理を乾式で行う排ガス処理方法と排ガス処理装置に関する。
ゴミ焼却処理施設などにおいて設けられている排ガス処理設備は、焼却によって生じる排ガスに、HCl,SOxなどの酸性ガスからなる有害成分が含まれているため、これらを除去してから大気に放出するようにしている。
このような排ガス処理設備として、例えば、乾式法として、焼却炉から排出された排ガスが減温塔あるいは節炭器に導入され、バグフィルタ等からなる集塵機にダクトを経由して供給され、その途中で単体あるいは2種類以上の混合物からなる薬剤が吹き込まれて、酸性ガス成分を中和・除去すると共に、飛灰などが取り除かれて清浄化され、誘引通風機によって煙突から大気に放出される。
この排ガス処理設備として、上記薬剤を集塵機の上流側に投入するように以下の構成を採用している。図5に示す第1の構成としては、薬剤を貯留するための薬剤貯留槽51と、この薬剤貯留槽51から一定量の薬剤を供給するための定量供給装置52と、この定量供給装置52によって供給された薬剤を所定の粒度範囲に粉砕するための粉砕機53と、粉砕機53で所定粒度範囲に粉砕された薬剤を排ガス経路内の集塵機の上流側に搬送するための誘引送風機54とを有している。
また、第2の構成としては、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵機により排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する方法であって、集塵機の上流側または下流側のいずれか一方又は双方に設けられた迂回路に薬剤の導入を行うと共に、この導入の直前に、薬剤を粉砕するものである(特許文献1)。この粉砕機として、粉砕ロータの羽根で薬剤を粉砕し、分級ロータで所定粒径より大きい粒子を遠心分離により分級し、分級された粗い粒子は、再度粉砕にかけられ、所定の粒径以下の粒子のみが粉砕機から空気流にのってでてくるように構成された分散型粉砕機が例示されている。また、粉砕機としては、機械式の高速回転型ピンミル、ハンマー式粉砕機がある。
特開2002−136840号公報(請求項1、段落番号0030)
しかしながら、上記構成1および2の場合、粉砕機として、分散型粉砕機、機械式の高速回転型ピンミル、ハンマー式粉砕機を用いた場合に、回転体(粉砕ロータや分級ロータ等)、ピンディスク、粉砕ハンマーへ、薬剤が付着して、機械としてのバランスが崩れることにより振動が発生し、内部部品の損傷、過負荷の発生、粉砕効率の低下が著しいものであった。このような場合、定期的に付着した薬剤を除去するために清掃を行なうことが必要であるが、定期清掃が頻繁であればその作業負担が大きく、装置の稼動効率も悪くなるため、強く改善が望まれていた。
また、上記構成1の場合、薬剤搬送のための誘引送風機54を設けていることで、粉砕機内部を負圧状態にして、粉砕機の軸受け部に粉体(微粉砕された薬剤)が侵入するのを防止できるようになっている。しかしその反面、誘引送風機54内部を粉体が通過するために、誘引送風機54の内部の回転体に粉砕物たる粉体が付着する。この粉体の付着によって、誘引送風機54のバランスが崩れ振動が発生し、過負荷の発生に繋がる。このような場合においても、定期的に付着した薬剤を除去するために清掃を行なうことが必要であるが、定期清掃が頻繁であればその作業負担が大きく、装置の稼動効率も悪くなるため、強く改善が望まれていた。
一方、構成2のように、粉砕手段の上流側に送風手段を設けている場合には、上記のような送風機の問題は生じないが、粉砕機の軸受け部に粉体が侵入する問題が生じる。
また、ナトリウム系薬剤を用いる場合に、十分な多孔質化を行わせて活性の高い薬剤を生成する必要がある。そのため、排ガス経路の粉体吹き込み口から集塵機入り口までの経路において、140℃以上のガス雰囲気下で、排ガス成分(酸性ガス等)を吸着する程度の細孔(数十nm程度)を生成するために、排ガス経路内において粉体吹き込み口から集塵機入り口まで十分な経路長を確保する必要がある。
しかし、上記構成1においては、この経路長を確保することで、装置全体が大型してしまい設置面積の点で好ましくないものであった。また、排ガス経路に導入する前に、薬剤を140℃以上のガス雰囲気にするために、粉砕機出口から排ガス経路の粉体吹き込み口までに十分な経路長を確保すると共に、140℃以上の熱風を生成する手段を別途設けることも考えられるが、設備コストの観点から好ましい方法とはいえない。
また、構成2のように、循環ガスを用いる場合において、循環ガスが温風であるため、粉砕機出口から排ガス経路の粉体吹き込み口までの経路長を確保すればよいが、この経路長が長いとその経路長の確保分だけ、装置の設置面積の観点からは好ましくない。
また、上記構成1の場合、外部から大気を吸引して薬剤輸送用の空気としていたため、排ガス経路中に薬剤輸送用の空気が送風されるために煙突からの排ガスの排出量が増加してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、集塵手段による集塵後のガスを循環させるように流動式粉砕手段に導入し、この流動式粉砕手段を用いて薬剤を粉砕することで、粉砕機や送風機内部への薬剤付着を軽減できる排ガス処理方法及び排ガス処理装置の提供にある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、排ガス処理方法は、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する排ガス処理方法であって、
前記薬剤としてナトリウム系薬剤を用い、
前記集塵手段による集塵後のガスを循環させる経路を設け、
前記経路内で前記ガスを流動式粉砕手段に導入し、
前記流動式粉砕手段を用いて前記薬剤を粉砕し、
当該粉砕した薬剤を前記経路を介して前記集塵手段の上流側に導入することを特徴とする。
この構成の作用効果は以下のとおりである。すなわち、排ガス処理方法は、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理することができる。集塵手段による集塵後の後段側から、集塵手段の上流側にガスを循環させる循環経路(フィードバック)を設け、この経路内に薬剤を粉砕する流動式粉砕手段を設けて、薬剤を粉砕し、粉砕した薬剤を集塵手段の上流側に送風する。循環ガスの送風手段としての押し込み送風機は、流動式粉砕機の上流側に設けられる。
このように構成された排ガス処理方法によれば、以下の従来技術に比較して格別の効果が奏される。すなわち、粉砕手段として流動式粉砕手段を用いているために、粉砕手段内部に粉体(薬剤)の付着による問題が生じない。送風手段を粉砕手段の上流側に設けることによって、送風手段内部に粉体が通過しないため、送風手段内部に粉体が付着することによる問題が生じない。また、流動式粉砕手段に導入されるガスとして、温風(140℃以上)である循環ガスを用いることで、粉体吹き込み口から集塵手段入口までの経路長を短くでき、さらに、流動式粉砕手段の流動層(空塔空間)体積が大きく設定されていることで、流動式粉砕手段出口から粉体吹き込み口までの経路長も短くできる。つまり、ナトリウム系薬剤を用いる場合、流動式粉砕手段で粉砕されると共に、当該流動層内部で略全量が多孔質化される。また、循環ガスを用いることで、外気を用いた方法に比較して煙突から排出される排ガスの排出量を低減できる。
また、上記の排ガス処理方法において、前記排ガスが生成されていない場合に、前記集塵手段の機能低下を防止するように、前記循環経路内に温風を生成することを特徴とする。
この構成によれば、集塵手段の機能低下(例えば、排ガス処理休止中における薬剤のバグフィルタへの結着による機能低下等)を防止するために、集塵手段に温風を導入するように構成される。温風導入のための経路は、排ガス経路からの循環経路やバグフィルタ温風循環ラインが適用できる。バグフィルタ温風循環ラインに、流動式粉砕手段を設置することで、バグフィルタ温風循環ラインの送風機を利用できるため、送風機を別途設置する必要がないので好ましい。
また、上記の本発明の好適な実施形態の一例として、流動式粉砕手段による薬剤粉砕の場合に、流動媒体として、硅砂および/または酸化アルミニウムを用いることを特徴とする。
この構成によれば、流動式粉砕手段による薬剤粉砕の場合に、流動媒体として、硅砂および/または酸化アルミニウムを用いることができる。流動媒体は、流動式粉砕手段により徐々に粉砕されて、ナトリウム系薬剤とともにキャリーオーバーすることになるが、反応助剤と同様の作用を示し、反応性の向上や払い落とし性の向上に役立つ。ナトリウム系薬剤は、特別な反応助剤なしでも反応効率が高く払い落とし性も良いが、反応助剤があったほうが付着ダスト層の圧力損失を抑えられかつ払い落とし性も向上するものであり、この反応助剤の代わりに流動媒体が利用できるため、反応助剤をさらに用いることがなく経済的、設備的に優れる。硅砂(珪砂ともいう)は、二酸化ケイ素(SiO2)成分の多い石英砂である。硅砂の粒径範囲としては、例えば0.5mm〜3mmの範囲が好ましく、特に、粉砕に際し投入されるものとしては略1mmの硅砂が好ましい。
また、本発明の他の好適な実施形態の一例として、流動式粉砕手段による薬剤粉砕の場合に、当該流動式粉砕手段の空塔速度が0.15〜0.2m/sの範囲の値であることを特徴とする。
この構成によれば、流動式粉砕手段の空塔速度が0.15〜0.2m/sの範囲となるように制御することで薬剤を粉砕粒径略20μmに粉砕でき、上昇流動ガスとともに流動式粉砕手段内部から経路に搬送され、そのまま排ガス経路の集塵手段の上流側直前に搬送することができる。ナトリウム系薬剤を略20μmの粒径にすることで、反応性が向上し、さらに、流動層内部で十分に多孔質化がなされる。
また、本発明の排ガス処理方法の一実施形態として、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する排ガス処理装置であって、
前記集塵手段による集塵後のガスを循環させて、当該集塵手段の上流側に導入する経路と、前記経路内に、循環ガスを導くための押し込み式送風機と、前記経路内であって前記押し込み式送風機の後段側に、前記薬剤を粉砕する流動式粉砕手段と、を有すること特徴とする。
この構成によれば、排ガス処理装置は、集塵手段による集塵後のガスを循環させて、当該集塵手段の上流側に導入する経路と、前記経路内に、循環ガスを導くための押し込み式送風機と、前記経路内であって前記押し込み式送風機の後段側に、前記薬剤を粉砕する流動式粉砕手段とを有している。この作用効果は上記に記載したとおりである。
また、この排ガス処理装置の好適な一実施形態として、排ガスが生成されていない場合に、前記集塵手段の機能低下を防止するように、前記循環経路内に温風を生成する温風生成手段をさらに有することを特徴とする。
この構成によれば、排ガスが生成されていない場合に、集塵手段の機能低下を防止するように、温風を生成して、集塵手段に送風することができるように構成される。
本発明に係る実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1、2は、それぞれ実施形態1、2に係る排ガス処理装置の一例について説明するための図である。
(実施形態1)
実施形態1の排ガス処理方法は、薬剤としてナトリウム系薬剤を用い、集塵手段による集塵後のガスを循環させるように流動式粉砕手段に導入し、流動式粉砕手段を用いて薬剤を粉砕し、当該粉砕した薬剤を集塵手段の上流側に導入する。そして、この方法を実現するための排ガス処理装置は、集塵手段による集塵後のガスを循環させて、当該集塵手段の上流側に導入する経路と、経路内に、循環ガスを導くための押し込み式送風機と、経路内であって押し込み式送風機の後段側に、薬剤を粉砕する流動式粉砕手段とを有して構成されている。
(薬剤)
薬剤としては、ナトリウム系薬剤であって、例えば、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウムが例示され、特に炭酸水素ナトリウムが好ましい。粉砕後の薬剤(炭酸水素ナトリウム)の平均粒径は、10μm〜50μmの範囲が好ましく、15μm〜30μmの範囲がより好ましく、18μm〜22μmの範囲が特に好ましい。
薬剤の粒径は、例えば、LDV(レーザードップラー流速計)で測定できる。
(排ガス処理装置)
排ガス処理装置は、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する排ガス処理装置である。以下では公知の構成については簡単に説明し、本発明に特有の構成を詳細に説明する。また、薬剤に炭酸水素ナトリウムを用いるものとして説明する。
排ガス処理装置は、図1に示すように、減温塔3(あるいは節炭器)、ろ過式集塵機4(集塵手段に相当する)、誘引通風機5、排ガス経路(配管)、循環ガス経路11、循環ガス経路にガスを吸引し、下流側の流動式粉砕機15にガスを導入するための送風機12(押し込み式送風機に相当する)、薬剤を貯留するための薬剤貯留槽13(薬剤貯槽手段に相当する)、薬剤貯留槽13から薬剤を定量供給するための定量供給機14、定量供給機14から定量供給された薬剤を所定の粒径範囲になるように粉砕するための流動式粉砕機15(流動式粉砕手段に相当する)等を主に備えている。
図1に示すように、焼却炉1から排出された排ガスが、廃熱ボイラ2を介し減温塔3に導入される。次いで、排ガスが、ろ過式集塵機4にダクト(不図示)を経由して供給されるようになっている。そして、その途中で、流動式粉砕機15によって粉砕された炭酸水素ナトリウムが排ガス経路(配管)の投入口を通して吹き込まれ、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理すると共に、飛灰などを取り除き、誘引通風機5によって清浄になった排ガスが煙突6から大気に放出される。
流動式粉砕機15に導入されるガスは、ろ過式集塵機4の下流側の排ガス経路から一部分岐された排ガスが用いられる。分岐方法は、公知の方法で実現可能であり、例えば、コック、バンパー等の分岐弁、ダンパ、或いはオリフィス等で分岐経路を構成できる。
排ガス経路から分岐された排ガスは、送風機12によって、循環ガス経路11に吸引され、所定範囲の風速で、流動式粉砕機15に導入される。循環ガス経路11に吸引され、かつ流動式粉砕機15に導入される排ガスは、140℃以上の温風である。これによって、炭酸水素ナトリウムが流動式粉砕機15内部で粉砕され、効率良く多孔質化される。
薬剤貯留槽13には、ハンドリング性の良い平均粒径150μm程度の炭酸水素ナトリウムを貯留しておく。定量供給機14による、定量供給量は、通常、ろ過式集塵機4出口の酸性ガス濃度に依存して適宜設定される。
図3に流動式粉砕機15の一例を示す。流動式粉砕機15の下部の流動用熱風ダクト151から温風が供給される。流動式粉砕機15の空塔の底部に、複数の孔部が形成された分散板152が設けられ、その上に流動媒体153が配置される。温風が供給された状態では、温風によって流動媒体153が空塔内部上方に吹き上げられる。そして、この状態で、定量供給機14から炭酸水素ナトリウムが供給された場合、炭酸水素ナトリウム同士あるいは流動媒体153と互いに衝突することで炭酸水素ナトリウムが粉砕されていく。この場合の空塔内部の流速が0.15〜0.2m/sの範囲に制御されるようにして、炭酸水素ナトリウムの粉砕後の平均粒径を略20μmになるようにし、また、空塔内部(流動層内部)で粉砕後の炭酸ナトリウムが略多孔質化するように構成する。そして、粉砕された炭酸水素ナトリウムは、流動気流に乗って塔内を上昇し、外部の循環ガス経路11に搬送される。そして、循環ガス経路11から排ガス経路に戻り、排ガス中の酸性ガス成分を中和処理し、ろ過式集塵機4に搬送される。なお、衝突後、上昇気流と共に上昇しきれない大きな粗粒は再び落下し、上記の工程を繰り返しながら、所定の粒子径に粉砕される。
また、図4に、他の流動式粉砕機の一例を示す。この構成の流動式粉砕機は、空塔部に外部循環経路を設け、この外部循環経路中にサイクロンを設置する構成である。このサイクロンによって、粒径が20μmを超える流動媒体及び粉砕不十分な薬剤を捕集し、空塔に帰還させることができ、粒径が20μm以下の薬剤および流動媒体を循環ガス経路11に搬送することができる。
また、流動式粉砕機15による粉砕の際に流動媒体を用いることができる。流動媒体としては、硅砂または酸化アルミニウム、それらの混合物を用いることができる。特に、1mm程度の粒径の硅砂が好ましい。流動媒体は、運転前に初期投入しておき、休炉時に、キャリーオーバーした分を補充するように構成される。
この流動式粉砕機15によって、薬剤、例えば、炭酸水素ナトリウムの粒度を平均粒径10μm〜50μmの範囲に適宜設定できる。
また、排ガス処理装置の送風機12、定量供給機14、流動式粉砕機15、分岐手段等は、それぞれ個別の制御手段で制御でき、一連の連動した制御手段で制御することもできる。この場合の制御手段として、送風機12、定量供給機14、流動式粉砕機15、分岐手段(分岐弁等)を制御するソフトウエアプログラムとそのソフトウエアプログラムを格納するROM、CPU、メモリ等のハードウエア資源との協働作用構成、専用回路の構成、又はファームウエアの構成が例示できる。
(実施形態2)
実施形態2の排ガス処理方法は、温風循環ラインに流動式粉砕機15を設置した構成で実現される。図2に示す温風循環ラインは、ろ過式集塵機4の下流側の排ガス経路から分岐し、ろ過式集塵機4の上流側に帰還する循環ガス経路11を備え、この循環ガス経路11には、その上流側から温風生成手段21、送風機12、流動式粉砕機15の順番で設置されている。排ガス生成時には、温風生成手段21を稼動せず(排ガス自体が高温であるため)、実施形態1のように動作する。一方、排ガスが生成されていない場合、ろ過式集塵機4の機能低下を防止するために、温風生成手段21を稼動して温風を生成するように構成されている。
図2に示す温風生成手段21は、例えば、各種ヒータ等が例示できる。図2によれば、温風生成手段21は、送風機12の上流側に設けられているが、その下流側に設けることもできる。
焼却炉1が稼動していない場合、排ガスが生成されていない状態になる。このような場合には、ろ過式集塵機4に温風の排ガスが導入されないこととなり、フィルタ表面に堆積している物質が結着してしまい、払い落としが困難になる。これを防ぐために、バグフィルタ内のガスを循環させるように、送風機12と温風生成手段21を稼動して、温風を生成し、ろ過式集塵機4に導入するように構成する。定量供給機14と流動式粉砕機15は稼動しておらず、流動式粉砕機15を経路の一部としてもよく、流動式粉砕機15を経由しないバイパス路を設けてもよい。
そして、実施形態2の制御手段は、排ガスを生成していない場合に、送風機12と温風生成手段21を稼動して、温風を生成し、ろ過式集塵機4に導入するように制御するように構成される。
以上によれば、排ガスの生成時には、実施形態1のように動作し、排ガスを生成していない場合に、本実施形態2のように動作するように構成することで、ろ過式集塵機4の機能低下を未然に防ぐことができる。
(別実施形態)
本発明において、流動式粉砕手段の後段にサイクロンを設置し、粒度範囲を規制することも可能である。
また、集塵手段としては、パルスジェット式、逆洗式などのバグフィルタ装置、電気集塵機などを用いることができる。
薬剤として、炭酸水素ナトリウムを単独で用いる構成を説明したが、本発明は、炭酸水素ナトリウムを主成分として他の薬剤(消石灰、炭酸ナトリウム、天然ソーダ、セスキ炭酸ナトリウム等)を適宜添加する構成も採用できる。例えば、炭酸水素ナトリウムを主成分とするBICAR(商品名)が例示される。
排ガス処理装置の一例について説明する図 排ガス処理装置の一例について説明する図 流動式粉砕機の一例を説明するための図 流動式粉砕機の一例を説明するための図 従来の排ガス処理装置の例を説明するための図
符号の説明
1 焼却炉
2 廃熱ボイラ
3 減温塔
4 ろ過式集塵機
5 誘引通風機
6 煙突
11 循環ガス経路
12 送風機
13 薬剤貯槽
14 定量供給機
15 流動式粉砕機
21 温風生成手段

Claims (4)

  1. 排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する排ガス処理方法であって、
    前記薬剤としてナトリウム系薬剤を用い、
    前記集塵手段による集塵後のガスを循環させる循環ガス経路を設け、
    前記循環ガス経路内で前記ガスを流動式粉砕手段に導入し、
    前記流動式粉砕手段内で、流動媒体を用いて前記薬剤を粉砕し、
    当該粉砕した薬剤を前記循環ガス経路を介して前記集塵手段の上流側に導入し、
    前記排ガスが生成されていない場合に、前記集塵手段の機能低下を防止するように、前記循環ガス経路内に温風を生成することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記流動媒体として、硅砂および/または酸化アルミニウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. 前記流動式粉砕手段による薬剤粉砕の場合に、当該流動式粉砕手段の空塔速度が0.15〜0.2m/sの範囲の値であることを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス処理方法。
  4. 排ガス中の酸性ガス成分を中和処理するための薬剤を排ガス中に導入し、集塵手段により前記排ガス中の飛灰および/または反応生成物を処理する排ガス処理装置であって、
    前記集塵手段による集塵後のガスを循環させて、当該集塵手段の上流側に導入する循環ガス経路と、
    前記循環ガス経路内に、循環ガスを導くための押し込み式送風機と、
    前記循環ガス経路内であって前記押し込み式送風機の後段側に、流動媒体を用いて前記薬剤を粉砕する流動式粉砕手段と
    前記排ガスが生成されていない場合に、前記集塵手段の機能低下を防止するように、前記循環ガス経路内に温風を生成するための温風生成手段とを有することを特徴とする排ガス処理装置。
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