JP2007021442A - 排ガス処理方法及び設備 - Google Patents

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JP2007021442A JP2005210464A JP2005210464A JP2007021442A JP 2007021442 A JP2007021442 A JP 2007021442A JP 2005210464 A JP2005210464 A JP 2005210464A JP 2005210464 A JP2005210464 A JP 2005210464A JP 2007021442 A JP2007021442 A JP 2007021442A
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具承 増田
Takumi Suzuki
匠 鈴木
Kazuki Nishizawa
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真介 金山
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Abstract

【課題】 より安価な処理薬剤コストで以って粉末重曹と同等の酸性ガスの除去性能を得られる排ガス処理方法及び設備を提供する。
【解決手段】 廃棄物の熱処理装置10から排出する排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段と、該酸性ガスを除去した排ガスを集塵する集塵装置22を備えた排ガス処理設備において、前記酸性ガス除去手段が、前記排ガス中に苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去手段21と、該第1の酸性ガス除去手段の後段に設けられ、前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段32とからなり、前記第1の酸性ガス除去手段の入口における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さくなるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ごみ焼却炉等の廃棄物熱処理設備にて発生した排ガスの脱塩、脱硫技術に関し、特に酸性ガスとの反応性が高い重曹を用いて高効率脱塩、脱硫を達成する排ガス処理方法及び設備に関する。
下水汚泥や都市ごみ等の一般廃棄物又は各種工場から排出される産業廃棄物などの大部分は、廃棄物焼却炉、ガス化炉、溶融炉等の廃棄物熱処理設備において処理されている。これらの廃棄物熱処理設備により発生する排ガス中には、各種有害成分が存在することから複数の処理装置からなる排ガス処理設備により排ガスを処理している。従来の排ガス処理設備は、廃棄物を熱処理して発生した高温の排ガスを減温塔にて水噴霧等により冷却した後、アルカリ薬剤にて排ガス中の塩化水素(HCl)、硫黄酸化物(SO)等の有害物質の脱硫及び脱塩処理を行い、さらに排ガスをバグフィルタ等の集塵装置に導入して煤塵並びに脱硫及び脱塩の反応性生物等を捕集、除去し、必要に応じて触媒塔により排ガス中に残存するDXNs類、NOを除去した後に系外へ排出していた。
この中で、塩化水素(HCl)、硫黄酸化物(SO)等の酸性ガスの処理においては、集塵装置上流にて中和剤を噴霧して排ガス中の酸性成分を中和し、その後煤塵や中和された反応性生物を集塵装置によって集塵していた。中和剤としては、ナトリウム系の排ガス処理剤や、酸性ガスと反応性が高い粉末重曹(NaHCO)などが知られている。
例えば、特許文献1(特開2001−327833号公報)等には、酸性ガスを含有する排ガスに対して、苛性ソーダ(NaOH)、消石灰等のようなアルカリ剤を添加して中和反応させる方法が提案されている。このような処理システムには、アルカリ剤をスクラバー等で使用する湿式、半乾式と、アルカリ性粉体をバグフィルタ等で使用する乾式がある。特許文献1では、減温塔で排ガス中に冷却水として所定モル比の苛性ソーダ水溶液を噴霧し、排ガス中の酸性ガスを中和反応させる方法を開示している。
このように、排ガスを苛性ソーダ、消石灰等のアルカリ剤で中和反応させることにより酸性ガスを無害化する方法が各種提案されているが、これらのアルカリ剤のみでは十分な脱塩、脱硫性能を得ることができず、また脱塩、脱硫性能を向上させるためには大量の薬剤を投入する必要があり、飛灰回収量が増大してしまうという問題があった。
また、特許文献2(特開2004−82103号公報)には、SOを含有するガスに、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウムの粉末を接触させてSOを低減した後に触媒と接触させることによりガス中のSOを低濃度まで効率よく除去する処理方法が提案されている。炭酸水素ナトリウム(NaHCO)は、別称として酸性炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸ソーダと称され、さらには俗称として重曹とも称されている。この重曹は酸性ガスとの反応性が高く、中和剤として効果的な薬剤であるが、高価であるためランニングコストが高騰化するという問題があった。
また、特許文献3(特開平11−63468号公報)には、廃棄物熱処理設備からの排ガスを集塵した後に、排ガス流路に、重曹、ソーダ灰等のNa系脱塩剤を供給し、塩化水素を除去する方法が開示されている。
さらに、特許文献4(特開平11−300157号公報)には、排ガスに炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムの少なくとも何れか一方を含む排ガス処理剤を供給して中和反応させて塩化水素を除去する乾式除去装置を設け、この反応による脱塩残渣を原料として炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムの何れか一方を製造し、脱塩残渣を再生するナトリウム塩回収装置と、を備え、排ガス処理剤を再生利用する構成が開示されている。
特開2001−327833号公報 特開2004−82103号公報 特開平11−63468号公報 特開平11−300157号公報
上記したように、特許文献1のごとく苛性ソーダ、消石灰等のアルカリ剤を排ガス中和剤として用いた場合、脱塩、脱硫性能を同時に高く維持することは困難であった。これは、SOの反応性がHClより低いため、アルカリ剤によって先ずHClが反応してSOが残留してしまうことも要因の一つである。そこで十分な脱塩、脱硫性能を得るためには大量のアルカリ剤を供給する必要があり、飛灰回収量が増加するという問題があった。
また、酸性ガスとの反応性が高い粉末重曹を排ガス処理剤に採用した場合、一般に、粉末重曹は酸性ガスとの同当量比で消石灰の6〜20倍の価格となり、供給薬剤コストが非常に高騰するという問題があった。
また、特許文献1乃至特許文献4に記載される方法は、何れも脱塩若しくは脱硫の何れか一方を目的としており、各々を処理対象とした場合にはある程度の除去効率が得られるが、HCl、SOを同時に高効率で安価に除去することは従来の技術では極めて困難であった。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、より安価な処理薬剤コストで以って粉末重曹と同等の酸性ガスの除去性能を得られる排ガス処理方法及び設備を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、廃棄物の熱処理により発生する排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する排ガス処理方法において、
前記排ガスに苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去工程と、該第1の酸性ガス除去工程の後段にて前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去工程と、を備え、
前記第1の酸性ガス除去工程の上流側における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする。
このとき、前記重曹が前記排ガスに粉末状で供給されることが好ましい。
本発明によれば、前記第1の酸性ガス除去工程おいて湿式若しくは半乾式でアルカリ剤を供給することにより、効率的に塩化水素及び硫黄酸化物と反応させ、これらのアルカリ剤は硫黄酸化物より塩化水素の方が反応性はよく、未反応の硫黄酸化物に対しては粉末状の重曹を供給することにより重曹が硫黄酸化物と反応し、高効率で塩化水素や硫黄酸化物の除去が可能となる。また、本発明を用いることにより、半乾式アルカリ剤単独や、粉末重曹単独での酸性ガス除去において同等の除去性能を得るよりも供給薬剤コストを大幅に低減できる。また、前記重曹を粉末状で供給することにより、排ガス煙道上への供給が可能となり装置コストが低減できる。
また、前記第2の酸性ガス除去工程の後段にて排ガスを集塵する集塵工程と、該集塵工程にて捕集した飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理工程を備えた排ガス処理方法であって、
前記第1の酸性ガス除去工程にて供給されるアルカリ剤が液状若しくはスラリー状の苛性ソーダであり、前記飛灰水洗処理工程にて水洗処理した飛灰の少なくとも一部を前記熱処理に返送することを特徴とする。
このように、酸性ガス処理薬剤をNa系のみに限定することにより、酸性ガスとの反応後に生成される硫酸ナトリウムは、Ca系で生成されるCaSOより溶解度が高いため、回収された飛灰を水洗処理し、飛灰中の硫黄分濃度を減らすことが容易であり、飛灰を焼却炉などへ返送して再処理する場合の硫黄再循環の低減が可能となる。また、飛灰再処理による排ガス中の酸性ガス濃度上昇に伴う供給薬剤コストの低減が可能である。
また、前記第2の酸性ガス除去工程の後段にて排ガスを集塵する集塵工程と、該集塵工程にて捕集した飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理工程を備えた排ガス処理方法であって、
前記第1の酸性ガス除去工程にて供給されるアルカリ剤が液状若しくはスラリー状の苛性ソーダであり、前記飛灰水洗処理工程にて水洗処理した飛灰の少なくとも一部を再生処理する飛灰再生処理工程を備えたことを特徴とする。
酸性ガス除去に消石灰等のCa系の酸性ガス処理薬剤を用いる場合、フリーデル氏塩(3CaO・Al・CaCl・10HO)と言われる難溶性塩類が飛灰中に生成されるが、酸性ガス処理薬剤をNa系(苛性ソーダ(NaOH)、重曹(NaHCO))のみに限定することによりこのフリーデル氏塩の生成が抑制でき、その結果回収された飛灰を水洗処理する際、飛灰中の塩素分を容易に減らすことができ、飛灰をセメント原料などに利用可能となる。また、Na系で生成される塩化ナトリウムは、Ca系で生成される塩化カルシウムに比べて潮解性が低いため、飛灰ホッパ、飛灰搬送コンベア、飛灰貯留サイロの腐食低減若しくはそれら機器に付随する暖気装置の熱量低減が可能となる。
さらに、前記第2の酸性ガス除去工程にて排ガスに供給する重曹に、シリカ若しくはアルミナの少なくとも何れか一方を主体とする固結防止剤を添加することを特徴とする。
このように、前記重曹に固結防止剤を混合させることにより、重曹供給手段におけるホッパ部での重曹粉末の固結を防止することが可能であり、粉体の定量供給不良やホッパ部でのアーチングなどを抑制することができる。
さらにまた、前記第2の酸性ガス除去工程にて、前記重曹を平均粒径2〜100μmに粉砕分級した後に前記排ガスに供給することを特徴とする。
これは、重曹を排ガス煙道へ供給する直前で、微粉末へ粉砕分級することにより、ホッパ部での重曹粉末の固結を防止することが可能であり、粉体の定量供給不良やホッパ部でのアーチングなどを抑制することができる。
また、廃棄物の熱処理装置から排出する排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段と、該酸性ガスを除去した排ガスを集塵する集塵装置を備えた排ガス処理設備において、
前記酸性ガス除去手段が、前記排ガス中に苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去手段と、該第1の酸性ガス除去手段の後段に設けられ、前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段とからなり、
前記第1の酸性ガス除去手段の入口における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする。
また、前記第1の酸性ガス除去装置は、前記排ガスを冷却する冷却水とともに前記アルカリ剤として苛性ソーダを供給する冷却反応手段であり、前記第2の酸性ガス除去手段は前記冷却反応手段の下流側の排ガス煙道に粉末状の重曹を供給する手段であって、
前記集塵装置にて捕集された飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理装置を備えるとともに、該水洗処理した飛灰の少なくとも一部を前記熱処理装置に供給するラインを備えることを特徴とする。
さらに、前記第1の酸性ガス除去装置は、前記排ガスを冷却する冷却水とともに前記アルカリ剤として苛性ソーダを供給する冷却反応手段であり、前記第2の酸性ガス除去手段は前記冷却反応手段の下流側の排ガス煙道に粉末状の重曹を供給する手段であって、
前記集塵装置にて捕集された飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理装置を備えるとともに、該水洗処理した飛灰の少なくとも一部を再生処理する飛灰再生処理装置を備えることを特徴とする。
また、廃棄物の熱処理装置から排出する排ガスを冷却する減温塔と、該冷却した排ガスを集塵する第1集塵装置と、該第1集塵装置からの排ガスから酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段と、該酸性ガスを除去した排ガスを集塵する第2集塵装置と、を備えた排ガス処理設備において、
前記酸性ガス除去手段が、前記排ガス中に苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去手段と、該第1の酸性ガス除去手段の後段に設けられ、前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段とからなり、
前記第1の酸性ガス除去手段の入口における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする。
このように、2段集塵装置を設け、後段側の第2集塵装置の直前で脱塩処理を行うことにより、前記第1集塵装置にて捕集された飛灰中には塩化物が少なくなり、この飛灰を熱処理装置に返送した場合や灰溶融炉にて溶融処理する場合に、炉壁やダクト等の塩化物腐食を防止できる。
また、前記第2集塵装置にて捕集された飛灰中の塩化水素を原料としてをアンモニアソーダ法により炭酸ナトリウム若しくは炭酸水素ナトリウムの少なくとも何れか一方を製造する手段を備えたことを特徴とする。
排ガス中の飛灰を第1集塵装置で捕集し、第2集塵装置で酸性ガスとアルカリ剤の反応性生物を捕集することにより、第2集塵装置で捕集された塩類を炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム製造原料として利用可能である。
また、前記集塵装置が、装置本体内に、複数の濾過材が配設された集塵部と、該集塵部に対してガス流下流側に設けられた触媒部とが収容されるとともに、前記集塵部と前記触媒部との間にアンモニア供給手段が設けられ、排ガスに含有される煤塵及び窒素酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物を含む有害物質を同時に除去するようにした一体型濾過集塵装置であることを特徴とする。
このように、集塵装置と触媒反応塔を一体型とすることにより、処理装置の敷地占有面積の低減が可能となり、設備コスト低減が図れる。さらに本方式では触媒層前段で高効率酸性ガス除去、特に硫黄酸化物を除去する事により、触媒層への処理排ガスの再加熱無しに触媒の被毒劣化を抑制する事ができる。
また、前記第2の酸性ガス除去手段にて、前記排ガスに供給する重曹にシリカ若しくはアルミナの少なくとも何れか一方を主体とする固結防止剤を添加する手段を設けたことを特徴とする。
さらに、前記第2の酸性ガス除去手段が、前記重曹を平均粒径2〜100μmに粉砕分級する粉砕分給機を備えたことを特徴とする。
さらにまた、前記第2の酸性ガス除去手段の近傍に、前記集塵装置の目詰まりを防止する濾布助剤を供給する濾布助剤供給手段を設けたことを特徴とする。このように、集塵装置のバグフィルタ上流にシリカやアルミナなどの粉体や活性炭からなる濾布助剤を噴霧することにより、アルカリ剤や重曹にて反応生成される微粒子によるバグフィルタの目詰まりを防止することができる。また、重曹供給ラインの上流より、シリカやアルミナ、活性炭などを噴霧すれば、重曹供給ラインでの固結による閉塞を防止することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、排ガス中に湿式若しくは半乾式のアルカリ剤を供給する第1の酸性ガス除去工程(手段)と、その後段に設けられ重曹を供給する第2の酸性ガス除去工程(手段)とを備えることにより高効率で酸性ガス除去が可能であり、乾式重曹単独や半乾式アルカリ剤単独の処理に比べて、供給薬剤コストを大幅に低減することが可能である。
また、処理薬剤をNa系に限定することにより、飛灰の再利用が容易になり、さらに飛灰潮解による関連機器の腐食を抑制できる。
また、集塵装置と触媒反応塔を一体化した一体型濾過集塵装置を用いることにより、省スペースにて高効率の総合排ガス処理設備を提供できる。
さらにまた、固結防止剤の添加などにより、重曹固結トラブルを防止できる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1〜図5は本実施例1〜5に係る排ガス処理設備を示す全体構成図、図6〜図12は本実施例6に係る一体型集塵装置を説明する図、図13〜図15は本実施例7〜9に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。
本実施例における処理対象は、廃棄物焼却炉、ガス化炉、溶融炉等の燃焼炉を備えた燃焼設備から排出される排ガスであり、煤塵、SO及びHCl等の酸性ガスなどを含有する。本実施例に係る構成は、排ガスの脱塩、脱硫を行い、SO及びHCl等の酸性ガスを除去する構成となっている。
図1に本実施例1に係る排ガス処理設備の全体構成図を示す。同図に示されるように、本実施例1の排ガス処理設備は、ごみを焼却処理するストーカ式焼却炉10と、該焼却炉10から排出される高温の排ガスから熱回収するボイラ20と、該ボイラ20からの排ガスを冷却するとともにアルカリ剤を噴霧する冷却反応塔21と、該冷却反応塔21にて冷却された排ガスを除塵する集塵装置22と、該集塵装置22からの排ガスが導入される触媒塔23と、ファン24と、煙突25と、を備える。
前記ストーカ式焼却炉10は、投入ホッパ11から受け入れたごみを火格子11上にて移送しながら該火格子11の下方に位置する一次空気導入口より一次空気16を導入し、該火格子11の上方に形成された一次燃焼室にて燃焼させ、さらに炉本体の上方に二次空気17の導入により形成された二次燃焼室14にて、前記一次燃焼室で発生した排ガス中の未燃ガスを再燃焼させる。
本実施例ではストーカ式焼却炉10を例に挙げているがこれに限定されるものではなく、他にも流動床式焼却炉、バーナ式焼却炉等の焼却炉、熱分解炉、溶融炉などのように、少なくともSO及びHCl等の酸性ガスを含有する排ガスを発生する熱処理装置であれば何れにも適用可能である。
また、本実施例における処理対象は、例えば下水汚泥や都市ごみ等の一般廃棄物又は各種工場から排出される産業廃棄物、ディーゼル発電プラント、石炭火力プラントなどである。
前記ストーカ式焼却炉10によるごみの燃焼にて発生する高温の排ガス中には煤塵、SO及びHCl等の酸性ガス、NO、DXNs類等が含まれている。該排ガスはまず前記ボイラ20等の熱回収設備にて熱回収された後に冷却反応塔21に導入される。
前記反応塔21は、水の噴霧により高温の排ガスを減温処理するとともに、噴霧水に混合されたアルカリ剤により排ガス中の酸性ガスが中和除去される。該アルカリ剤は、ロータリーアトマイザーや2流体ノズルなどを用いて噴霧する。
前記アルカリ剤は、液状若しくはスラリー状の、苛性ソーダ(NaOH)若しくは消石灰のうち少なくとも1種類以上であり、排ガス中のHCl、SOを中和反応させて、粉末状の塩化カルシウム(CaCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、硫酸カルシウム(CaSO)、硫酸ナトリウム(NaSO)などを生成させる。
このとき、前記酸性ガスのうちアルカリ剤との反応性の高いHClが主に除去される。
尚、本実施例では、前記冷却反応塔21にてアルカリ剤を混合した冷却水噴霧により冷却と同時に酸性ガスの中和除去を行っているが、これらを別に行うようにしても良い。
さらに本実施例では、前記反応塔21の下流側で且つ集塵装置22より上流側の煙道中に、重曹貯留タンク32と押込ファン34からなる重曹供給手段を設け、前記反応塔21により大部分のHCl、SOを除去した排ガスに、さらに重曹を供給して前段で未反応であったHCl及びSOを効率よく中和反応させ、塩化ナトリウム(NaCl)、硫黄酸化物(NaSO)などを生成させる。
前記重曹は、粉末状、スラリー状、液状の何れでも良いが、特に粉末状重曹であることが好ましい。これは、粉末状重曹とすることにより、新たに反応塔を設ける必要がなく煙道中に供給することができるためである。また、前記重曹の供給量は、前記冷却反応塔21入口における排ガス中の酸性成分に対する重曹の当量比が、前記アルカリ剤の当量比より小さくなるようにする。さらに好適には、前記重曹の当量比が0.2以上とすると良い。また、前記粉末重曹は、平均粒径が2〜100μm程度であることが好ましい。
これらの生成した塩類は、後段のバグフィルタなどの集塵装置22で捕集分離し、排ガスを精製する。
前記集塵装置22で捕集された飛灰は、不図示の溶融炉にて溶融処理されたり、飛灰処理装置にて処理される。
前記集塵装置22にて飛灰(煤塵)、酸性ガスが除去された排ガスは、前記触媒塔23に導入され、該触媒塔23にて触媒と接触させることにより他の有害物質、例えばNOやDXn類を除去された後にファン24により煙突25を介して系外へ放出される。
本実施例によれば、排ガス中に湿式若しくは半乾式のアルカリ剤を供給する第1の酸性ガス除去手段(冷却反応塔)と、その後段に設けられ重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段とを備えることにより高効率で酸性ガス除去が可能であり、乾式重曹単独や半乾式アルカリ剤単独の処理に比べて、供給薬剤コストを大幅に低減することが可能である。
図2に実施例2に係る排ガス処理設備を示す。以下、実施例2〜実施例9において、上記した実施例1と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。
実施例2に係る排ガス処理設備は、前記実施例1と同様の構成に加え、前記集塵装置22にて捕集された飛灰35を水洗処理する飛灰水洗処理装置36を備えた構成となっている。
前記飛灰水洗処理装置36は、飛灰35を水洗処理し、飛灰中の塩素、硫黄分を低減させる装置であり、ここで無害化した飛灰を不図示の飛灰再生処理装置により飛灰をセメント原料等の路盤材に再利用する。
また本実施例では、前記冷却反応塔21にて供給するアルカリ剤を、液状若しくはスラリー状の苛性ソーダとする。
これは、消石灰等のCa系薬剤ではフリーデル氏塩(3CaO・Al・CaCl・10HO)と言われる難溶性塩類が飛灰中に生成されるが、酸性ガス処理薬剤をNa系(苛性ソーダ(NaOH)、重曹(NaHCO))のみに限定することによりこのフリーデル氏塩の生成が抑制でき、その結果回収された飛灰を水洗処理する際、飛灰中の塩素分を容易に減らすことができ、飛灰をセメント原料などに利用可能となる。また、Na系で生成される塩化ナトリウムは、Ca系で生成される塩化カルシウムに比べて潮解性が低いため、飛灰ホッパ、飛灰搬送コンベア、飛灰貯留サイロの腐食低減若しくはそれら機器に付随する暖気装置の熱量低減が可能となる。
図3に実施例3に係る排ガス処理設備を示す。本実施例3では、前記実施例1及び2の構成に加えて、前記飛灰水洗処理装置36にて水洗処理し、塩素、硫黄分を低減させた飛灰37を、再度焼却炉10内へ供給するラインを設け、飛灰を焼却炉10にて再び焼却処理する構成としている。
このように、酸性ガス処理薬剤をNa系のみに限定することにより、酸性ガスと反応後に生成される硫酸ナトリウムは、Ca系で生成されるCaSOより溶解度が高いため、回収された飛灰を水洗処理し、飛灰中の硫黄分濃度を減らすことが容易であり、飛灰を焼却炉などへ再処理する場合の硫黄分際循環の低減が可能となる。また、飛灰再処理による排ガス中の酸性ガス濃度上昇に伴う供給薬剤コストの低減が可能である。
図4に実施例4に係る排ガス処理設備を示す。本実施例4では、前記実施例1と同様に、焼却炉10におけるごみの焼却処理により発生した高温の排ガスを、ボイラ20などの熱回収設備にて熱回収を行い、必要に応じて減温塔26を設置して水タンク38からの冷却水噴霧により減温処理した後、第1集塵装置27にて飛灰を捕集する。その後、冷却反応塔28にて水を噴霧する際に、液状若しくはスラリー状の苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも1種類以上からなるアルカリ剤を混合した水溶液を噴霧し、排ガスの冷却と同時に排ガス中のHCl、SOを中和反応させて、粉末状の塩化カルシウム(CaCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、硫酸カルシウム(CaSO)、硫酸ナトリウム(NaSO)などを生成させる。
前記冷却反応塔26にて大部分のHCl、SOが反応した後、煙道中に設けた重曹貯留タンク32及び押込ファン34からなる重曹供給手段により排ガスに重曹を供給し、前段で未反応であったHCl、SOを効率よく中和反応させ、塩化ナトリウム(NaCl)、硫黄酸化物(NaSO)などを生成させる。
これらの生成した塩類は、後段の第2集塵装置で捕集分離し、排ガスを精製する。
本実施例4では、2段集塵装置を設け、後段側の第2集塵装置の直前で脱塩処理を行うことにより、前記第1集塵装置にて捕集された飛灰中には塩化物が少なくなり、この飛灰を熱処理装置に返送した場合や灰溶融炉にて溶融処理する場合に、炉壁やダクト等の塩化物腐食を防止できる。
図5に本実施例5に係る排ガス処理設備を示す。本実施例5では、上記した実施例4の構成に加えて、前記第2集塵装置29で捕集された飛灰から炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムの一方又は両方を製造する炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム製造装置40を備えている。
前記炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム製造装置40は、前記飛灰中の食塩(NaCo)を原料として、アンモニアソーダ法(ソルベー法)にて製造する装置である。本実施例では、アンモニアソーダ法による製造工程、アンモニアソーダ法の一種である塩安ソーダ法による製造工程、または有機アミンを用いた製造工程を使用することができる。該装置40では、食塩を原料として炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの少なくとも何れか一方を製造することができる製造工程からなり、この装置40に飛灰を供給することにより、これらのナトリウム塩を製造でき、また製造したナトリウム塩は再度、冷却反応塔28に供給し、再利用することができる。
本実施例5では、排ガス中の飛灰を第1集塵装置で捕集し、第2集塵装置で酸性ガスとアルカリ剤の反応性生物を捕集することにより、第2集塵装置で捕集された塩類を炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム製造原料として利用可能である。
次に、実施例6として、上記した実施例1〜実施例5の構成における集塵装置22、第1バグフィルタ27、第2バグフィルタ28等の集塵装置として用いることができる一体型集塵装置について説明する。一体型集塵装置は、集塵部と触媒部を一体化した集塵装置であり、該一体型集塵装置を適用することにより後段の触媒塔を不要若しくは小型化することが可能となる。
図6に一体型集塵装置の一例を示す。同図において、一体型濾過集塵装置50は、上部に筒状体が装着され且つ下部がホッパ状で形成される本体51と、本体下部に設けられた排ガス入口52と、本体上部に設けられた排ガス出口53と、を有し、前記排ガス入口52から前記排ガス出口53まで上方に向けて排ガスが通過するようになっている。
前記本体51内には、複数の筒状の濾布54が配列された集塵部と、その上方で前記排ガス出口53の近傍に配置された触媒層56と、前記濾布54と前記触媒層56との間に配設されたアンモニア供給管58と、該アンモニア供給管58と触媒層56の間に配設された邪魔板58と、が収容されている。
前記集塵部は、本体上部に設けられた濾布固定部より複数の濾布54が懸架され、ガス流に沿って並列に配置されている。該集塵部では、排ガス中に含有される酸性ガスは、同伴される重曹等の薬剤との間で中和反応を起しながら濾布表面に堆積したダスト層の表面に到達するが、ここを通過する際に残存する酸性ガスが前記ダスト層中の未反応薬剤との間でさらに中和反応を起し、酸性ガスの殆どがここで除去される。
前記触媒層56に用いる触媒の形状は、ペレット状、ハニカム状、繊維状、シート状等の何れを用いてもよいが、特にペレット状触媒であることが好ましい。これは、DXNs類のように分子量が大きい有害物質の分解においては、触媒をペレット状、繊維状、又はシート状にすることで触媒表面近傍の境膜抵抗を下げることができ、分解性能を著しく向上させることができるが、比較的製造が容易であり安価であるものはペレット状触媒であるからである。またその形状から集塵装置50をより小型化することができ、触媒層56を通過する排ガスの撹拌効果も有するためである。また、該触媒層56としては、例えば酸化バナジウム系、酸化タングステン系、酸化モリブデン系、酸化チタン系、酸化珪素系の金属触媒を好適に用いることができる。
該触媒層56では、この上流側で注入されたアンモニアの存在下で、排ガスと触媒とが接触することにより触媒反応が起こり、排ガス中の窒素酸化物(NO)が窒素ガス(N)と水(HO)に分解・除去され、前記排ガス出口53より処理ガスとして排出される。該触媒層56は、複数積層して構成しても良い。
前記アンモニア供給管58は、ノズル本体に一又は複数のアンモニア供給孔が設けられた構造を有する。該アンモニア供給管58は集塵装置50に一又は複数設けられ、前記本体51のガス流横断面に複数の供給孔が存在するように配設される。このとき、前記濾布54を通過した排ガスに対して、噴霧されたアンモニア濃度分布が小さくなるように前記供給口を配置することが好ましい。前記アンモニア供給管58から排ガス中に噴霧されるアンモニアは、気体であっても良いし、又は気液混相流であっても良い。該アンモニア供給管58の構造としては、例えば、蒸気エジェクタを用い、作動流体として水蒸気を利用して液状のアンモニアを気化させて排ガス中に噴霧する構造等が挙げられる。このとき前記水蒸気は、燃焼設備に併設されたボイラ等にて生成されるものを利用することが好ましい。また、ヒータ等により液状アンモニアに熱を与えて気化させ、排ガス中に噴霧しても良い。
さらに、好適な構成として、前記アンモニア供給管58の下方に液状化したアンモニアを受けるためのアンモニア液受け部57を配設することが好ましい。該アンモニア液受け部57は耐腐食性材料で形成される。アンモニア液受け部57に受けた液状アンモニアは次第に気化しガス状アンモニアとして供給され、所定量のアンモニアが触媒層に到達する。
このように、アンモニアの受け部であるアンモニア液受け部57を設けることにより、下方に配置された集塵部の機器の腐食や濾過部の閉塞等のトラブルを回避することができるとともに、受け部にて排ガスの顕熱にて気化することにより所定量のアンモニアを供給し脱硝性能を維持することができる。また蒸気エジェクターを用い水蒸気を利用して液状アンモニアを気化し供給する場合、熱量が不足しアンモニア供給管において必ずしも完全気化しなくても支障を来たさないため過剰の水蒸気を吹き込む必要がなくなり、投入熱量を節約した経済的な運転ができる。
前記邪魔板55は、排ガス通気部を有するように平板又は波板や湾曲した板が設置されたものであり、排ガス通過穴が穿設された構造であるか、溝状、スリット状に排ガス通気部を有するか、クロス状構造で隙間に排ガス通気部を有する構造などが挙げられる。また邪魔板55そのものに微細な貫通孔を有しているものでもよい。排ガス通気部の割合は、空塔断面における1〜50%とするように邪魔板を設置するのがよく、好ましくは3〜20%である。これらの邪魔板は前記アンモニア供給管58より排ガス中に供給されたアンモニアが、排ガス中で均一な濃度となるように混合する役割を果たすため、空塔断面における排ガス通気部の割合を小さくするほど混合効果が高まるが圧損も上昇するため、排ガス分散部における圧損を50mmAq以下、好ましくは20mmAq以下とする必要があることから上記の範囲が決まってくる。
図7に該邪魔板55の断面図及び配置例を示す。(i)は平板、(ii)は波板、(iii)は平板が傾斜を持ったもの、(iv)は平板がハの字型のもの、(v)は平板からなる邪魔板が1段目の排ガス通気部を覆うように2段目が配置され積層したものの断面図を示す。(v)においては混合効果が高くアンモニアの均一化が促進される。また(a)は邪魔板55の両端に矩形状の排ガス通気部55aが穿設された構造である。アンモニアを含む排ガスは、前記排ガス通気部55aに一旦集中した後に分散されるため、アンモニアと排ガスとが十分に混合され、アンモニア濃度分布の均一化が図れる。同様に、(b)は邪魔板55の両端と中央部に矩形状の排ガス通気部18bが穿設された構造であり、(c)は邪魔板55の外周に排ガス通気部55cが設けられ、該邪魔板55を邪魔板支持棒55dで支持した構造であり、(d)は邪魔板55に溝状の排ガス通気部55eが複数並列に穿設されたスリット構造であり、(e)は邪魔板55に矩形状の排ガス通気部55fが複数穿設された構造であり、(f)は邪魔板55にパンチング処理を施して複数の微小な排ガス通気部55gを穿設した多孔質構造となっている。これらの構造において、前記排ガス通気部a〜eは排ガス流が低圧力損失となるように形成する。何れの構造においても、排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が達成でき、後段の触媒層56における脱硝効率を向上させることが可能となる。
また、本実施例では、前記邪魔板55を複数段に設置することが好ましく、この場合、1段目の邪魔板55の排ガス通気部を覆うように2段目が積層さるように設置すると良く、更に複数段の際は、邪魔板の排ガス通気部を交互に覆うように積層されていることが望ましい。これにより、触媒層56に進入する排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が達成できる。
尚、前記邪魔板55の構造は、上記した構造に限定されるものではなく、排ガス中のアンモニア濃度分布を均一化させる構造であれば何れでも良いことは勿論である。
このように、本実施例に係る集塵装置50では、集塵部と触媒層56を一体化した装置構成としたため装置の小型化が図れ、また前記アンモニア供給管58の供給孔が前記本体51のガス流横断面に複数存在するように配設し、且つ前記排ガス邪魔板55を設けたため、排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が可能となり、脱硝性能の向上を達成することができるとともに、集塵装置50により捕集された煤塵からアンモニア臭を無くすことができる。さらに、前記アンモニア供給管58より滴下するアンモニア液を受けるアンモニア液受け部57を設置することで集塵部の腐食や濾過部の閉塞等のトラブルを回避することが可能となる。
次に、他の一体型集塵装置50につき図8に示す。かかる一体型集塵装置50は、図6と同様に濾布54と触媒層56が収容された本体51を備え、前記濾布54からなる集塵部と触媒層56との間に、アンモニア液供給管59と、アンモニア液受け部60を備えている。前記アンモニア液供給管59は一又は複数配設され、該アンモニア液供給管59には一又は複数のアンモニア供給孔が穿設されている。
前記アンモニア液受け部59は、少なくとも該受け部上に貯留されるアンモニア液の気化に必要となる伝熱面積が確保されるように形成される。
図9にアンモニア液供給部の例を示す。図2(a)は、一のアンモニア液供給孔を有する一のアンモニア液供給管59と、方形状の一のアンモニア液受け部60からなり、(b)は一のアンモニア液供給孔を有する一のアンモニア液供給管59と、一端側が複数に分岐したくし型状のアンモニア液受け部60からなり、(c)は一のアンモニア液供給孔を有する一のアンモニア液供給管59と、開口部を複数有する方形状のアンモニア液受け部60からなり、(d)は一のアンモニア液供給孔を有する複数のアンモニア液供給管59と、方形状の一のアンモニア液受け部60からなり、(e)は複数のアンモニア液供給孔を有する一のアンモニア液供給管59と、方形状の一のアンモニア液受け部60からなり、(f)は一のアンモニア液供給孔を夫々有する複数のアンモニア液供給管59と、これに対応した複数のアンモニア液受け部60からなり、(g)は、一のアンモニア液供給孔を夫々有する複数のアンモニア液供給管59と、これに対向配置された複数のアンモニア液供給管59と、これらに対応した複数のアンモニア液受け部60からなる。
また、前記アンモニア液受け部60は、前記本体51内のガス流路断面積に対して、該受け部60のガス流路断面を占める面積比率が2〜80%の範囲内となるようにし、好ましくは前記面積比率を2〜50%の範囲内とする。
これは、前記面積比率が2%以下であると、アンモニアの気化に必要とされる最低限の伝熱面積を確保できず、また、前記面積比率が80%以上であると、触媒層56の圧損を超えるような過度の圧損上昇が生じてしまい、集塵装置50の円滑な運転が妨げられるためである。また、前記面積比率が2〜50%の範囲内の時、空塔速度が適正な値に設定されるため好適である。
さらに、前記受け部60、下部の排ガスが接する面にフィンを取り付け、排ガスとの熱伝達が促進される構造としてもよい。
前記邪魔板55の構成は、図7に示した邪魔板と同様である。
このように本実施例では、アンモニア供給部がアンモニア供給管59とアンモニア液受け部60のみで構成されることから、装置を簡素化でき、且つ装置の小型化、省スペース化が可能となる。また、アンモニア液が受け部60上で蒸発するような構成としたため、アンモニア液の気化に外部熱源を利用する必要がないことから、ランニングコストを削減でき、且つ水蒸気等を利用しないことから燃焼設備にて発生する水蒸気を発電に回すことができる。さらに、液垂れの発生がないため、機器の腐食や触媒の溶出欠損等の不具合を回避することができ、またアンモニア液供給孔が閉塞し難いため、安定的に脱硝処理を行うことが可能となる。さらにまた、邪魔板55を設けているため、アンモニアガスと排ガスが十分に混合するため脱硝性能の向上が達成できる。
また、本実施例では前記アンモニア液受け部60を水平に配置しているが、アンモニア供給孔より離れた側が下方となるように傾斜させるようにしても良い。これにより、アンモニア供給孔から滴下したアンモニア液が受け部60の全面に素早く流れるようになり、受け皿全面より均一にアンモニア液を気化させることができ、排ガス中へのアンモニアガスの分散性を向上させることが可能となる。
さらにまた、他の一体型集塵装置50につき図10に示す。図10に示した一体型濾過集塵装置50は、図6、図8と同様に濾布54と触媒層56が収容された本体51を備え、前記濾布54からなる集塵部と触媒層56との間に、アンモニア液供給管61を備えている。
かかる一体型集塵装置50にて前記アンモニア供給管61は、内部にアンモニア液が供給される通路61bと、該通路61bの外周に、アンモニア液が浸透する微細孔を複数有した多孔質体61aとから構成される。
前記アンモニア供給管61は、図11(a)に示されるように円筒状であっても良いし、(b)に示されるように角筒状であっても良く、さらに表面が凹凸を有していても良く、その形状は限定されない。また、前記多孔質体61aは、金属多孔質体、セラミックス多孔質体、耐熱高分子多孔質体等が好適に用いられる。
また、図12(a)、(b)に示されるように、前記アンモニア供給管61は、平面上で2次元的に結合した形状であっても良いし、(c)に示されるようにガス流れ方向に排ガス流路を形成するように結合していたり、ランダムに3次元的に結合していても良い。
さらに、前記アンモニア供給管61は、一又は複数配置することも可能である。
本実施例によれば、前記アンモニア供給管61に供給されたアンモニア液30は、多孔質体61aから供給体表面に浸透し、前記排ガスとの接触面又は微細孔を浸透する途中において排ガスのもつ顕熱により気化され、排ガス中にアンモニアガスが混合する。
このように、アンモニア液をそのまま排ガスダクト内に供給し、アンモニア供給管61の全面から均等に気化させることにより、アンモニアガスの均一分散効果が高まる。
尚、前記邪魔板55の形状については、図7に示した邪魔板と同様である。
これらの一体型濾過集塵装置50を、前記集塵装置22、第2集塵装置29に用いることにより、省スペースにて高効率の総合排ガス処理設備を提供できる。また、触媒層上流にて高効率酸性ガス除去、特に硫黄酸化物を行う事により、触媒層上流にて処理排ガスの再加熱無しに触媒の被毒劣化を抑制することが可能である。
図13に本実施例7に係る排ガス処理設備を示す。本実施例6は、上記した実施例1乃至5の構成に加えて、重曹供給手段において、使用する粉末重曹に、シリカ若しくはアルミナの何れか一種類を含む固結防止剤39を混合する構成としている。この場合、前記固結防止剤39の混合量は、重曹の重量比に対して1〜15%含まれていることが好ましい。また、重曹の平均粒径が2〜60μmの場合に添加することが好適で、さらに固結防止剤39の平均粒径は5〜30μmであることが好ましい。
このように、重曹に固結防止剤を混合させることにより、ホッパ部での重曹粉末の固結を防止することが可能であり、粉体の定量供給不良やホッパ部でのアーチングなどを抑制することができる。
図14に本実施例8に係る排ガス処理設備を示す。本実施例7は、上記した実施例1乃至5の構成に加えて、重曹貯留タンク32より一定量の粉末重曹を切り出した後に、該重曹を粉砕分級する粉砕分級機33を備えた構成となっている。
前記粉砕分級機33を設ける場合は、前記重曹貯留タンク32には、平均粒径50〜300μmの粉末重曹を入れておき、該粉砕分級機33により重曹の平均粒径が2〜100μmとなるように粉砕分級する。これにより微粉化された粉末重曹は押込ファン24により煙道上に供給される。また、粉砕後大きい粒子については、再度ホッパに戻して再度利用しても良い。
重曹を排ガス煙道へ供給する直前で、微粉末へ粉砕分級することにより、ホッパ部での重曹粉末の固結を防止することが可能であり、粉体の定量供給不良やホッパ部でのアーチングなどを抑制することができる。
図15に本実施例9に係る排ガス処理設備を示す。本実施例8は、上記した実施例1乃至5の構成に加えて、重曹貯留タンク32bの近傍に、シリカ、アルミナを主成分とする粉末若しくは活性炭などの粉末の少なくとも1種類からなる濾布助剤を供給する助剤貯留タンク32aを設けた構成となっている。
これは、集塵装置のバグフィルタ上流にシリカやアルミナなどの粉体や活性炭を噴霧することにより、半乾式アルカリ剤や重曹より反応生成される微粒子によるバグフィルタの目詰まりを防止することができる。また、重曹供給ラインの上流より、シリカやアルミナ、活性炭などを噴霧すれば、重曹供給ラインでの固結による閉塞を防止することができる。
[脱塩・脱硫評価試験]
ここで、本実施例に示した排ガス処理設備を用いて排ガスの脱硫、脱塩試験を行った結果を示す。図16は燃焼設備からの排ガスに半乾式苛性ソーダを供給した後に粉末重曹を供給した場合の脱塩率、脱硫率を示す表である。図17はこの場合の脱硫率を示すグラフで、図18は脱塩率を示すグラフである。
図16において、苛性ソーダ当量比、重曹当量比は、反応塔21の入り口側における排ガス中の酸性ガス濃度に対する当量比である。また、消石灰換算当量比は、使用した苛性ソーダ当量比と重曹当量比を足し合わせたものを消石灰当量比にコスト換算した場合の当量比であり、コスト比較に用いる。また、目標達成は、脱塩率93%、脱硫率95%以上の結果が得られた場合に目標達成とし、少なくとも何れかが目標値以下である場合には目標未達成とした。
図16に示される試験結果No.6、No.7は、重曹を供給せず苛性ソーダ単独の場合であるが、この場合脱硫率が低く、満足な結果が得られなかった。No.8は重曹単独の場合であり、この場合も重曹を供給しない例と同様に脱硫率が低く、目標は未達成であった。これは、重曹の供給量が不足しているためと考えられる。No.9も重曹のみを供給した場合であり、この場合は重曹当量比が1.68と比較的多くの重曹を供給したため目標達成の結果が得られたが、消石灰換算当量比が18.48となり、極めてコスト高であることがわかる。
一方、試験結果No.1〜No.5では、本実施例のごとく苛性ソーダを供給した後に重曹を供給した場合である。No.1は苛性ソーダ、重曹ともに好適な当量比であり目標達成の結果が得られた。No.2はNo.1より苛性ソーダ当量比は大きいが重曹当量比が小さく、十分な脱硫率が得られなかった。No.3はNo.2に比べて苛性ソーダ当量比を大幅に増加させたがやはり重曹当量比が不足しており目標未達成であった。No.4は苛性ソーダ当量比を低く設定したが、目標未達成であった。No.5は苛性ソーダ当量比を高く設定し、No.1と略同様の重曹当量比に設定し、この場合脱硫率が高くなり目標達成となった。
また、図17に示した脱塩率を表すグラフを参照すると、何れのケースも脱塩率は目標達成をクリアしており、脱塩性能は高いことがわかるが、重曹単独の場合には消石灰換算当量比が極めて高くなっている。
図18に示した脱硫率を表すグラフを参照すると、目標とする脱硫率を達成したケースは極めて少数のケースであることがわかる。このうち、苛性ソーダ当量比が2.6、重曹当量比が0.52の場合は高い脱硫率を示し、目標除去性能を達成している。また、重曹単独の場合は、脱塩率と同様に高い脱硫率が得られるが、目標除去性能を達成する当量比を供給した場合には消石灰換算当量比、即ち薬剤供給コストが非常に高くなることがわかる。一方、苛性ソーダ単独の場合には、極めて低い脱硫率となった。
このように、脱塩、脱硫率を同時に高く維持するには、苛性ソーダと重曹の両方を供給することが最も好適であることが明らかとなった。また、重曹当量比を苛性ソーダ当量比より小さくすることにより、酸性ガス除去効率を高く維持したまま薬剤供給コストを低減することが可能である。このとき、重曹当量比は0.2以上が好ましい。また、重曹単独の場合にも脱硫率を高くすることは可能であるが、薬剤供給コストが非常に高くなることが明らかとなった。
本発明は、排ガスの脱塩、脱硫を高効率で達成できるため、焼却炉、溶融炉、熱分解炉、ディーゼル発電プラント、石炭火力プラント等のHCl、SOを含有する排ガスの何れにも適用可能である。
本発明の実施例1に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例2に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例3に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例4に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例5に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本実施例6に係る一体型濾過集塵装置を示す概略断面図である。 本実施例6に係る邪魔板の例を示す平面図(a)〜(g)、断面図(i)〜(v)である。 図6の別の実施例に係る一体型濾過集塵装置を示す概略断面図である。 図8のアンモニア供給部の例を示す概略平面図である。 図6、図8の別の実施例に係る一体型濾過集塵装置を示す概略断面図である。 図10のアンモニア液供給管の例を示す概略斜視図である。 図10のアンモニア液供給管の例を示す概略平面図及び概略斜視図である。 本発明の実施例7に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例8に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本発明の実施例9に係る排ガス処理設備を示す全体構成図である。 本実施例の排ガス処理設備を用いて評価試験を行った場合の脱塩率、脱硫率を示す表である。 図16の表において消石灰換算当量比に対する脱硫率を示すグラフである。 図16の表において消石灰換算当量比に対する脱塩率を示すグラフである。
符号の説明
10 焼却炉
20 ボイラ
21 冷却反応塔
22 集塵装置
23 触媒塔
26 減温塔
27 第1集塵装置
28 反応塔
29 第2集塵装置
30 アルカリ溶液タンク
32 重曹供給手段
32a 助剤貯留タンク
32b 重曹貯留タンク
33 粉砕分給機
34 押込ファン
36 飛灰水洗処理装置
38 水タンク
39 固結防止剤
40 炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム製造装置
50 一体型濾過集塵装置

Claims (15)

  1. 廃棄物の熱処理により発生する排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する排ガス処理方法において、
    前記排ガスに苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去工程と、該第1の酸性ガス除去工程の後段にて前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去工程と、を備え、
    前記第1の酸性ガス除去工程の上流側における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 前記重曹が前記排ガスに粉末状で供給されることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  3. 前記第2の酸性ガス除去工程の後段にて排ガスを集塵する集塵工程と、該集塵工程にて捕集した飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理工程を備えた排ガス処理方法であって、
    前記第1の酸性ガス除去工程にて供給されるアルカリ剤が液状若しくはスラリー状の苛性ソーダであり、前記飛灰水洗処理工程にて水洗処理した飛灰の少なくとも一部を前記熱処理に返送することを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  4. 前記第2の酸性ガス除去工程の後段にて排ガスを集塵する集塵工程と、該集塵工程にて捕集した飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理工程を備えた排ガス処理方法であって、
    前記第1の酸性ガス除去工程にて供給されるアルカリ剤が液状若しくはスラリー状の苛性ソーダであり、前記飛灰水洗処理工程にて水洗処理した飛灰の少なくとも一部を再生処理する飛灰再生処理工程を備えたことを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  5. 前記第2の酸性ガス除去工程にて排ガスに供給する重曹に、シリカ若しくはアルミナの少なくとも何れか一方を主体とする固結防止剤を添加することを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  6. 前記第2の酸性ガス除去工程にて、前記重曹を平均粒径2〜100μmに粉砕分級した後に前記排ガスに供給することを特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  7. 廃棄物の熱処理装置より排出された排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段と、該酸性ガスを除去した排ガスを集塵する集塵装置を備えた排ガス処理設備において、
    前記酸性ガス除去手段が、前記排ガス中に苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一種類以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去手段と、該第1の酸性ガス除去手段の後段に設けられ、前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段とからなり、
    前記第1の酸性ガス除去手段の入口における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする排ガス処理設備。
  8. 前記第1の酸性ガス除去装置は、前記排ガスを冷却する冷却水とともに前記アルカリ剤として苛性ソーダを供給する冷却反応手段であり、前記第2の酸性ガス除去手段は前記冷却反応手段の下流側の排ガス煙道に粉末状の重曹を供給する手段であって、
    前記集塵装置にて捕集された飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理装置を備えるとともに、該水洗処理した飛灰の少なくとも一部を前記熱処理装置に供給するラインを備えることを特徴とする請求項7記載の排ガス処理設備。
  9. 前記第1の酸性ガス除去装置は、前記排ガスを冷却する冷却水とともに前記アルカリ剤として苛性ソーダを供給する冷却反応手段であり、前記第2の酸性ガス除去手段は前記冷却反応手段の下流側の排ガス煙道に粉末状の重曹を供給する手段であって、
    前記集塵装置にて捕集された飛灰を水洗処理する飛灰水洗処理装置を備えるとともに、該水洗処理した飛灰の少なくとも一部を再生処理する飛灰再生処理装置を備えることを特徴とする請求項7記載の排ガス処理設備。
  10. 廃棄物の熱処理装置から排出する排ガスを冷却する減温塔と、該冷却した排ガスを集塵する第1集塵装置と、該第1集塵装置からの排ガスからHCl、SOを含む酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段と、該酸性ガスを除去した排ガスを集塵する第2集塵装置と、を備えた排ガス処理設備において、
    前記酸性ガス除去手段が、前記排ガス中に苛性ソーダ若しくは消石灰のうち少なくとも一以上からなるアルカリ剤を液状若しくはスラリー状で供給する第1の酸性ガス除去手段と、該第1の酸性ガス除去手段の後段に設けられ、前記排ガスに重曹を供給する第2の酸性ガス除去手段とからなり、
    前記第1の酸性ガス除去手段の入口における排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比が前記アルカリ剤の当量比より小さいことを特徴とする排ガス処理設備。
  11. 前記第2集塵装置にて捕集された飛灰中の塩化水素を原料としてをアンモニアソーダ法により炭酸ナトリウム若しくは炭酸水素ナトリウムの少なくとも何れか一方を製造する手段を備えたことを特徴とする請求項10記載の排ガス処理設備。
  12. 前記集塵装置が、装置本体内に、複数の濾過材が配設された集塵部と、該集塵部に対してガス流下流側に設けられた触媒部とが収容されるとともに、前記集塵部と前記触媒部との間にアンモニア供給手段が設けられ、排ガスに含有される煤塵及び窒素酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物を含む有害物質を同時に除去するようにした一体型濾過集塵装置であることを特徴とする請求項7若しくは10記載の排ガス処理設備。
  13. 前記第2の酸性ガス除去手段にて、前記排ガスに供給する重曹にシリカ若しくはアルミナの少なくとも何れか一方を主体とする固結防止剤を添加する手段を設けたことを特徴とする請求項7若しくは10記載の排ガス処理設備。
  14. 前記第2の酸性ガス除去手段が、前記重曹を平均粒径2〜100μmに粉砕分級する粉砕分給機を備えたことを特徴とする請求項7若しくは10記載の排ガス処理設備。
  15. 前記第2の酸性ガス除去手段の近傍に、前記集塵装置の目詰まりを防止する濾布助剤を供給する濾布助剤供給手段を設けたことを特徴とする請求項7若しくは10記載の排ガス処理設備。
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