JP4963001B2 - W/o/w型複合エマルション及びその製造方法 - Google Patents
W/o/w型複合エマルション及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、W/O/W型複合エマルション及びその製造方法に関し、より詳しくは、エマルションの保存安定性に優れるのみならず、エマルション中に含有される水溶性有効成分の吸収性を向上させることができ、特に外用剤組成物として調製すると非常に優れた使用感が得られるW/O/W型複合エマルション及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
W/O/W型複合エマルションは、内水相に水溶性薬物等の水溶性有効成分を封入することにより、従来のO/W型やW/O型単相エマルションよりも相対的に薬物吸収性が高まることが知られている。ここで、W/O/W型複合エマルションは、水溶性薬物を含有する内水相と含有しない外水相に分かれており、ミクロに見ると薬物を内水相に「偏在」している状況である。従って、内水相比を高めて、より薬物が「均一」な状況となれば、更に吸収性を向上させる可能性が考えられる。
【0003】
しかし、内水相比を高めるために多量のW/O型エマルションと少量の外水相水とを乳化すると、良好な乳化ができず、W/O/W型複合エマルションを得ることは極めて困難であった。更に、従来のW/O/W型複合エマルションの製造では、乳化時に内水相の薬物が相外に(外水相へ)漏洩する等の問題があり、これを解決することにより、更に水溶性有効成分の吸収性の向上が可能であると予想される。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、エマルションの保存安定性に優れるのみならず、エマルション中に含有される水溶性有効成分の吸収性を向上させることができ、特に外用剤組成物として調製すると非常に優れた使用感が得られるW/O/W型複合エマルション及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、後述する実施例に示すように、特定の油性成分と界面活性剤とを使用すると、水溶性有効成分の漏洩及びW/O型エマルションへの転相を起こさずに、二次乳化時に外水相から内水相への水の流入が起こることを知見し、複合粒子(W/O型エマルション粒子)濃度が高い(即ち内水相比が高い)W/O/W型複合エマルションが得られることを見出した。更に、このW/O/W型複合エマルションが、外水相比が高いW/O/W型複合エマルションよりも優れた薬物吸収性を発現すること、加えて外用剤として使用した際、非常に優れた使用感の乳化物であることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、(1)W/O型エマルション粒子が外水相中に分散してなるW/O/W型複合エマルションであって、(A)水溶性有効成分、(B)無極性油、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを含有し、且つポリオキシエチレン基の付加モル数が15以上のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤の含有量が1質量%以下であり、W/O/W型複合エマルションの内水相に(A)水溶性有効成分を含有し、W/O/W型複合エマルションの油相に(B)無極性油を含有し、(B)成分のW/O/W型複合エマルション中の含有量が3〜25質量%であり、(A)水溶性有効成分を含有する第一水相と、(B)無極性油及びソルビタン脂肪酸エステルを含有する油相とを、質量比で第一水相:油相=60:40〜85:15となるように混合してW/O型エマルションを形成させた後、このW/O型エマルションを、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相に、上記W/O型エマルションと上記第二水相との質量比がW/O型エマルション:第二水相=40:60〜50:50となるように配合して、分散・乳化させてなり、W/O型エマルション粒子の合計含有量と外水相の含有量とが質量比でW/O型エマルション粒子:外水相=71:29〜87:13であることを特徴とするW/O/W型複合エマルションを提供する。
【0007】
ここで、上記(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分が、直鎖飽和脂肪酸、分岐鎖飽和脂肪酸及び/又は直鎖不飽和脂肪酸であると、より好適であり、また、上記W/O/W型複合エマルションが、更に、多価アルコールを含有するものであると、より好適である。そして、上記W/O/W型複合エマルションは、外用剤組成物として調製すると、特に効果的である。
【0008】
また、本発明は、(2)(A)水溶性有効成分、(B)無極性油、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを含有し、(B)成分のW/O/W型複合エマルション中の含有量が3〜25質量%であるW/O/W型複合エマルションの製造方法であって、(A)水溶性有効成分を含有する第一水相と、(B)無極性油及びソルビタン脂肪酸エステルを含有する油相とを、質量比で第一水相:油相=60:40〜85:15となるように混合してW/O型エマルションを形成させた後、このW/O型エマルションを、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相に、上記W/O型エマルションと上記第二水相との質量比がW/O型エマルション:第二水相=40:60〜50:50となるように配合し、上記W/O型エマルションを上記第二水相に分散・乳化させることを特徴とするW/O/W型複合エマルションの製造方法を提供する。
【0009】
ここで、上記W/O型エマルションと上記第二水相とをこれらの配合量が質量比でW/O型エマルション:第二水相=30:70〜65:35となるように配合すると、より好適であり、また、上記第一水相と上記油相とをこれらの配合量が質量比で第一水相:油相=60:40〜85:15となるように配合すると、より好適である。なお、本発明の記載において、「第一水相」とは、W/O型エマルションを製造する一次乳化で配合する水相を指し、「第二水相」とは、二次乳化で配合する水相を指す。
【0010】
以下、本発明をより詳細に説明すると、本発明のW/O/W型複合エマルションは、(A)水溶性有効成分、(B)無極性油、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有するものである。また、ポリオキシエチレン基の付加モル数が15以上のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤を含有しないか、含有する場合であってもその含有量は、1%(質量%、以下同様)以下である。
【0011】
ここで、本発明の(A)成分である水溶性有効成分としては、W/O/W型複合エマルションの用途などにより適宜選定することができるが、本発明のW/O/W型複合エマルションが後述するように、外用剤組成物として調製すると、特に効果的であることを考慮すれば、皮膚、毛髪、粘膜などに適用される香粧品、医薬品、医薬部外品等に配合される水溶性有効成分が好適であり、このような水溶性有効成分として、具体的には、例えばアクリノール,塩化セチルピリジニウム,塩化デカリニウム,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼトニウム,塩化クロルヘキシジン,グルコン酸クロルヘキシジン,サリチル酸,ホモスルファミン,スルフイソミジンナトリウム,スルファメトキサゾールナトリウム,レゾルシン等の殺菌剤、尿素,グリセリン,ヘパリン類似物質,ヘパリンナトリウム等の保湿成分、アロエエキス,ダービリアエキス等の植物抽出物、塩酸ピリドキシン,アスコルビン酸,パントテン酸,リン酸リボフラビンナトリウム等のビタミン類、塩酸ジブカイン,塩酸リドカイン等の局所麻酔剤、塩酸ジフェンヒドラミン,塩酸イソチペンジル,塩酸ジフェニルピラリン,塩酸トリペレナミン,サリチル酸ジフェンヒドラミン,マレイン酸クロルフェニラミン,ラウリル硫酸ジフェンヒドラミン等の止痒剤、アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン),グリチルリチン酸及びその塩類(グリチルリチン酸二カリウムなど),サリチル酸ナトリウム,アラントイン等の抗炎症剤、塩酸エフェドリン,塩酸ナファゾリン,塩酸フェニレフリン,dl−塩酸メチルエフェドリン等の血管収縮剤、硫酸コリスチン,硫酸フラジオマイシン等の抗生物質、プレドニゾロンナトリウム等のステロイドなどを挙げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。なお、本発明の水溶性有効成分は、上記例示成分に限定されるものではない。
【0012】
本発明のW/O/W型複合エマルションにおける上記水溶性有効成分の含有量は、特に制限されるものではないが、通常、内水相中の含有量は、好ましくは0.2〜20%、より好ましくは0.3〜15%である。また、W/O/W型複合エマルション全体に対する含有量は、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.2〜8%である。内水相における含有量が少なすぎると十分な有効成分の効果が得られない場合があり、多すぎるとW/O/W型複合エマルションの調製が困難となる場合がある。また、W/O/W型複合エマルション全体に対する含有量が少なすぎると、水溶性有効成分配合の効果を充分に得ることが困難となる場合があり、多すぎると本発明が目的とする優れたエマルション安定性を得ることが困難となる場合がある。
【0013】
本発明の(B)成分である無極性油としては、一般外用剤、化粧品に配合される無極性油あるいはそれらの混合物であれば特に限定されることなく使用することができる。具体的には、流動パラフィン,軽質流動パラフィン,流動イソパラフィン,軽質流動イソパラフィン,パラフィンワックス,ワセリン,スクワラン,セレシン,マイクロクリスタリンワックス,プラスチベース,ポリエチレン末等の炭化水素系油、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン油、キャンデリラロウ,ミツロウ,カルナウバロウ等の天然ロウ類が挙げられ、これらの中でも、特に流動パラフィン、軽質流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス等がより好ましい。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。なお、本発明において、無極性油の種類は、上記例示成分に限定されるものではなく、W/O/W型複合エマルションの用途などに合わせて、適宜選択することができる。
【0014】
本発明のW/O/W型複合エマルションにおける上記無極性油の含有量は、特に制限されるものではないが、通常、油相全体に対して、好ましくは10〜80%、より好ましくは15〜75%である。また、W/O/W型複合エマルション全体に対する含有量は、好ましくは2〜30%、より好ましくは3〜25%である。油相中の含有量が少なすぎると十分な乳化安定性が得られない場合があり、多すぎるとW/O/W型複合エマルションの調製が困難となる場合がある。また、W/O/W型複合エマルション全体に対する含有量が少なすぎると、無極性油配合の効果を充分に得ることが困難となる場合があり、多すぎると本発明が目的とする優れたエマルション安定性を得ることが困難となる場合がある。
【0015】
本発明の(C)成分である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、W/O/W型複合エマルションの用途などにより適宜選定することができるが、本発明のW/O/W型複合エマルションが後述するように、外用剤組成物として調製すると、特に効果的であることを考慮すれば、皮膚、毛髪、粘膜などに適用される香粧品、医薬品、医薬部外品等に配合される親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルが好適であり、これらの中でも、平均重合度4〜15、特に6〜10のポリグリセリンと炭素数6〜22、特に12〜18の直鎖脂肪酸及び/又は分岐飽和脂肪酸からなり、平均エステル化度が1又は2である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
【0016】
親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルにおけるポリグリセリンの平均重合度が6未満、脂肪酸の炭素数が12未満、ポリグリセリンと脂肪酸の平均エステル化度が3以上であると、二次乳化の際にW/O型エマルションに転相する場合がある。また、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分が、直鎖又は分岐の飽和脂肪酸あるいは直鎖の不飽和脂肪酸、即ち、脂肪酸部分が分岐不飽和ではない脂肪酸であると、より好ましい。分岐不飽和脂肪酸を有するポリグリセリン脂肪酸エステルは、べたつき等、使用感の悪化を引き起こしたり、油相への溶解性が低いため、複合粒子(W/O型エマルション粒子)の生成率が低下し、十分な経皮吸収性が得られない場合がある。
【0017】
本発明の(C)成分である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、より具体的には、例えばモノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノパルミチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジミリスチン酸デカグリセリル、ジパルミチン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノパルミチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル等が好適であり、これらの中でも、モノラウリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル等がより好適である。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0018】
本発明のW/O/W型複合エマルションにおける上記親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、特に制限されるものではないが、例えば後述する本発明の製造方法によりW/O/W型複合エマルションを調製する場合、二次乳化工程に使用する第二水相に対して、好ましくは0.5〜3%、より好ましくは0.8〜2%となるように配合すると好適であり、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは0.5〜1.5%、より好ましくは0.8〜1.2%である。第二水相における含有量が少なすぎるとW/O型エマルションに転相し、調製が困難となる場合があり、多すぎるとW/O/W型複合エマルションの生成率が低下したり、O/W型エマルションに転相する場合がある。また、W/O/W型複合エマルション全体に対する含有量が少なすぎると十分な乳化安定性が得られない場合があり、多すぎるとべたつき等、使用感を損なう場合がある。
【0019】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、上記成分に加えて、更に、多価アルコールを配合すると、使用感がより向上し、また、W/O/W型複合エマルションの生成率、保存安定性もより良好にすることができる。ここで、多価アルコールとしては、その種類が特に制限されるものではなく、ポリグリセリン、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、糖アルコール(ソルビトールなど)等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。本発明の場合、これらの中でも特にポリグリセリンが、より好適であり、特に平均重合度2〜20、好ましくは6〜10のポリグリセリンがより好適である。
【0020】
本発明のW/O/W型複合エマルションが上記多価アルコールを含有する場合、その含有量は、特に制限されるものではないが、好ましくは0.001〜20%、より好ましくは0.005〜15%、更に好ましくは0.01〜10%の範囲で、特に良好な使用感が得られる。更に、上記多価アルコールとして少なくともポリグリセリンを含有する場合、ポリグリセリンの含有量をW/O/W型複合エマルション全体に対して0.001〜3%、特に0.005〜2%とするとより好適であり、また、上記(C)成分の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルに対して、質量比で親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル/ポリグリセリン=99/1〜40/60、好ましくは98/2〜50/50となるように含有すると、長期の保存安定性が得られるので特に好適である。
【0021】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、更に、上記(C)成分の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル以外の界面活性剤を配合することもできるが、他の界面活性剤としてポリオキシエチレン基の付加モル数が15以上のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤、具体的には、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等を配合する場合、その含有量はW/O/W型複合エマルション全体に対して1%以下とする必要があり、好ましくは0%、即ち、上記ポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤を含有しないことが好ましい。上記ポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤の含有量が1%を超えると、本発明の目的とするW/O/W型複合エマルションの優れた保存安定性が得られない。
【0022】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、本発明の効果を妨げない範囲で上記成分以外の成分を適宜配合することができる。具体的には、上記以外の界面活性剤、油溶性薬物、上記無極性油以外の油性基剤などを配合することができる。これらの成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で各成分の常用量とすることができる。
【0023】
上記以外の界面活性剤として、より具体的には、例えばソルビタン脂肪酸エステル,蔗糖脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,エチレングリコール脂肪酸エステル,ジエチレングリコール脂肪酸エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,アルキロールアミドなどの非イオン界面活性剤、レシチンなどの天然界面活性剤、スチレン・マレイン酸重合物などの高分子界面活性剤、高級脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩などのアニオン界面活性剤、アルキルアミンオキシドなどの両性界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン界面活性剤等が挙げられる。
【0024】
上記油溶性薬物として、より具体的には、例えばクロタミトン、ジフェンヒドラミン、サリチル酸グリコール、酢酸トコフェロール、ブフェキサマク、トルフェナム酸、メフェナム酸、フルフェナム酸、サリチル酸、アスピリン、サザピリン、アルクロフェナク、スプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、フェンブフェン、グリチルレチン酸、インドメタシン、アセメタシン、メチアジン酸、プロチジン酸、スリンダク、プラノプロフェン、フェンチアザク、ジフルニサル、チアプロフェン酸、オキサプロジンなどが挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0025】
上記油性基剤としては、例えば脂肪酸、高級アルコール、これら以外の油性基剤が挙げられる。上記脂肪酸としては、一般外用剤、化粧品に配合される脂肪酸類、好ましくは高級脂肪酸、より好ましくは炭素数8〜34、更に好ましくは10〜22の直鎖又は分岐炭化水素基を有する高級脂肪酸であり、ヒドロキシル基などで置換されていてもよい。具体的には、例えばラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸,リノール酸,ウンデシレン酸等の不飽和脂肪酸、イソステアリン酸,イソパルミチン酸,イソトリデカン酸,イソノナン酸,2−エチルヘキサン酸,12−ヒドロキシステアリン酸,ラノリン脂肪酸等のその他の脂肪酸などが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0026】
上記高級アルコールとしては、例えば下記一般式で表されるものを挙げることができる。
R1(−OH)n
ここで、上記式中、R1は、炭素数12〜33、好ましくは16〜22の飽和又は不飽和の直鎖、分岐、環状又はエーテル結合を有する炭化水素基を表す。nは、1又は2であり、好ましくは1である。n=2の場合、2つの水酸基が結合する炭素原子は、同一でも異なっていてもよいが、異なっている方が好ましい。
【0027】
本発明の場合、上記一般式で表される高級アルコールの中でも、特に一般外用剤、化粧品などに配合される高級アルコール類で、直鎖アルコール、環状アルコール、合成アルコールに分類されるものが好適であり、具体的には、直鎖アルコールとして、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、バチルアルコール、セラキルアルコール、コッセリルアルコール等、環状アルコールとして、例えばコレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール等、合成アルコールとして、例えばオクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール等が挙げられる。これらの中でも、直鎖アルコール及び環状アルコールが好ましく、特にセタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、ラノリンアルコール等がより好適である。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0028】
上記高級アルコールを配合する場合、その配合量は、特に制限されるものではないが、通常、油相全体に対して、好ましくは0.5〜55%、より好ましくは2〜45%、更に好ましくは5〜35%である。また、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.3〜8%、更に好ましくは0.5〜7%である。
【0029】
更に、上記以外の油性基剤として、より具体的には、例えばオリーブ油、サフラワー油、大豆油、アルモンド油、ヒマシ油等の植物油、鯨ロウ、ラノリン等の動物性固体ロウ、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン等の脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの油性基剤の含有量は、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは1〜45%であり、より好ましくは2〜25%である。
【0030】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、更に、その他成分として、キレート剤、防腐剤、清涼化剤、pH調整剤などを配合することもでき、上記キレート剤としては、例えばエデト酸二ナトリウム等のエチレンジアミン四酢酸塩、ピロリン酸塩等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。キレート剤の含有量は、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは0.05〜1%であり、より好ましくは0.05〜0.5%である。
【0031】
上記防腐剤としては、例えばパラベン類、安息香酸類、クロロブタノール、フェノキシエタノール等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。防腐剤の含有量は、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは0.01〜3%であり、より好ましくは0.05〜1%である。
【0032】
上記清涼化剤としては、例えばメントール、カンフル、ケイヒ油等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。清涼化剤の含有量は、W/O/W型複合エマルション全体に対して、好ましくは0.01〜5%であり、より好ましくは0.05〜3%である。
【0033】
上記pH調整剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸水素カリウム等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができ、これらのpH調整剤を用いて、本発明のW/O/W型複合エマルションのpHを5〜8に調整すると、より好適である。
【0034】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、上記各成分を適宜含有する内水相、油相、外水相とからなり、内水相が油相に内包されたW/O型エマルション粒子が外水相に分散したものであり、W/O/W型複合エマルションにおけるW/O型エマルション粒子(内水相+油相)の合計含有量と外水相の含有量とが、W/O型エマルション粒子:外水相=45:55〜99:1であり、好ましくは50:50〜90:10、より好ましくは55:45〜85:15である。上記範囲以外では、本発明の目的とする水溶性有効成分の吸収性、エマルションの保存安定性が得られない。
【0035】
W/O/W型複合エマルション全体に対する上記油相の含有量、水相の総量(内水相と外水相との合計含有量)は、W/O型エマルション粒子(内水相+油相)の合計含有量と外水相の含有量とが上記範囲となる限り、特に制限されるものではないが、W/O/W型複合エマルション全体に対する上記油相の含有量は、好ましくは5〜60%、より好ましくは10〜50%である。そして、W/O/W型複合エマルション全体に対する水相の総量(内水相と外水相との合計含有量)は、好ましくは40〜95%、より好ましくは50〜90%である。上記範囲以外では、本発明が目的とするW/O/W型複合エマルションの保存安定性が得られない場合がある。
【0036】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、その用途、使用方法などが特に制限されるものではないが、上記W/O/W型複合エマルションの特性を考慮すれば、例えば皮膚、粘膜、毛髪等に適用する医薬品、医薬部外品、皮膚用化粧料,毛髪化粧料等の香粧品などの外用剤組成物として調製すると、より効果的である。
【0037】
本発明のW/O/W型複合エマルションは、その調製方法が特に制限されるものではないが、上記水溶性有効成分を含有する第一水相と上記無極性油を含有する油相とを混合してW/O型エマルションを形成させた後、このW/O型エマルションを親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相に分散・乳化させる本発明のW/O/W型複合エマルションの製造方法によって製造すると、第一水相中に配合した水溶性有効成分が二次乳化の際に、W/O型エマルション粒子から外水相側へ漏洩したりする事態を防止できるので、より好適である。なお、本発明の製造方法によって上記W/O/W型複合エマルションを調製すると、上述したように、二次乳化(W/O/W型複合エマルション形成)時に外水相側から内水相側(分散媒側から分散質側)への水相の流入が起こるので、上記W/O/W型複合エマルションの内水相は、第一水相として配合された水相と、外水相用に配合された第二水相の一部とを含有するものとなる。
【0038】
以下、本発明のW/O/W型複合エマルションの製造方法について、W/O型エマルションの形成工程(一次乳化)と、W/O/W型複合エマルションの形成工程(二次乳化)とに分けて好適な条件などを例示して詳述するが、本発明のW/O/W型複合エマルションの製造方法は、下記製造条件に限定されるものではない。
【0039】
▲1▼一次乳化(W/O型エマルションの形成)工程
上記水溶性有効成分を含有する第一水相(更に、任意に上記任意成分中の水溶性成分を含有してもよい)と上記無極性油を含有する油相(更に、任意に上記任意成分中の油溶性成分を含有してもよい)を、好ましくは65〜85℃、特に好ましくは70〜80℃に加温し、それぞれ均一に溶解させる。溶解後、同温度条件下で油相をホモミキサー等で撹拌しながら、W/O/W型複合エマルションの内水相となる第一水相と油相との配合量が質量比で、第一水相:油相が好ましくは65:35〜85:15、より好ましくは70:30〜80:20となるように、第一水相をゆっくり添加していき、W/O型エマルションを調製する。ここで、撹拌条件は、撹拌羽根の大きさや乳化組成によって適宜選定されるが、概ね3000〜6000rpmの回転数で5〜20分間乳化することが好ましい。乳化物の電気伝導度がほとんどゼロ(外相が油)であることによってW/O型エマルションの生成を確認することができる。
【0040】
▲2▼二次乳化(W/O/W型複合エマルションの形成)工程
好ましくは45〜70℃、特に好ましくは50〜65℃の温度条件下で、上記親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相(更に、任意に上記任意成分中の水溶性成分を含有してもよい)をホモミキサー等で撹拌しながら、上記▲1▼工程で得られたW/O型エマルションを添加していき、W/O/W型複合エマルションを調製する。或いは、上記▲1▼工程で得られたW/O型エマルションへ第二水相を添加しても良い。乳化条件は、一度生成した複合粒子(W/O型エマルション粒子)が破壊されないように、適宜選定することが好ましいが、概ね500〜3000rpmの回転数で20〜90分間乳化することが好ましい。なお、この工程において上記複合粒子が破壊若しくは内水相の漏洩があると、本発明の効果が十分発揮されない場合がある。
【0041】
ここで、上記二次工程における上記W/O型エマルションと上記第二水相との配合比は、これらの配合量が質量比でW/O型エマルション:第二水相=30:70〜65:35、特に40:60〜60:40となるように配合すると、より好適である。第二水相の配合比が低すぎると本発明が目的とする優れた保存安定性を有するW/O/W型複合エマルションが得られ難くなる場合があり、高すぎると本発明が目的とする水溶性有効成分の吸収性が向上したW/O/W型複合エマルションが得られ難くなる場合がある。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、複合粒子(W/O型エマルション粒子)の濃度、内水相比が高く、且つ保存安定性にも優れたW/O/W型複合エマルションが得られるので、内水相中の水溶性有効成分の封入量を増加させて、水溶性有効成分の経皮吸収性、経粘膜吸収性を向上させることが可能となり、特に外用剤組成物として調製すると、非常に優れた使用感を有するW/O/W型複合エマルションが得られる。
【0043】
従って、本発明のW/O/W型複合エマルションは、皮膚、粘膜、毛髪等に適用する医薬品、医薬部外品、皮膚用化粧料,毛髪化粧料等の香粧品などの外用剤組成物として特に有用である。また、本発明の製造方法は、このようなW/O/W型複合エマルションを好適に製造することができる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0045】
[実施例1〜9及び比較例1,2]
表1の組成に従って実施例及び比較例のW/O/W型複合エマルションを下記調製法により調製し、各W/O/W型複合エマルションについて、下記方法に従ってW/O/W型複合エマルションの外水相の実測値(複合粒子/外水相の生成比)を求め、また、水溶性有効成分の経皮吸収性(有効成分透過度)及び使用感を評価した。結果を表1に併記する。
【0046】
(W/O/W型複合エマルションの調製法)
第一水相、油相、第二水相を個別に調製し、それぞれを70℃〜80℃に加温攪拌し、均一に溶解させた。70℃〜80℃の温度下でホモミキサーを用いて4000rpm〜5000rpmで油相を攪拌しながら、第一水相をゆっくり添加していき、5〜10分間乳化し、W/O型エマルションを得た。続いて第二水相を500〜1000rpmで攪拌しながら該W/O型エマルションをゆっくり添加していき、30〜60分間乳化し、W/O/W型複合エマルションを得た。
【0047】
(経皮吸収性)
レシーバー液をリン酸緩衝液で満たしたフランツ型セルにヘアレスマウスの腹部皮膚を貼り付け、検体を0.5mL塗布し、10時間後にレシーバー側に透過してきた有効成分(塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジブカイン)量をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で各成分の常法によって定量した。経皮吸収性の評価は、下記式に示すように、検体中の有効成分量(g)に対する透過量(g)の割合で算出して、得られた有効成分透過度を下記の5段階で評価し、◎、○を高い経皮吸収性と判断した。
有効成分透過度(%)=(透過量(g))/(検体中の有効成分量(g))×100
【0048】
【0049】
(W/O/W型複合エマルションのエマルションの外水相の実測)
第二水相と同組成溶液20mgを熱重量分析装置にセットした後、20.0deg/minの速度で昇温し、重量がほぼゼロになる温度(ほぼ蒸発し終える温度=約100℃)を測定し、これを基準温度とした。次いで、この第二水相組成で調製したW/O/W型複合エマルション20mgを同条件で熱重量分析し、基準温度到達時までに減量した重量を測定し、これをW/O/W型複合エマルションの外水相量の実測値とした。この実測値からW/O/W型複合エマルションにおけるW/O型エマルション(内水相と油相との合計含有量)と外水相との質量比を算出し、複合粒子/外水相との生成比とした。
【0050】
(使用感)
実施例及び比較例のW/O/W型複合エマルションについて、20人のパネラーに対して使用テストを実施した。方法は、各W/O/W型複合エマルション(検体)を20℃/50%RHの恒温恒湿下で15分間安静にしたパネラーの前腕内側に所定量(0.5mL)塗布し、塗布時ののびの良さ、肌へのなじみの良さ、塗布後のさっぱり感、べたつき感のなさ、総合評価の5項目について、下記の各項目の評価基準に従って5段階で評点付けして、各項目ごとに20人の合計点を求めた。得られた合計点を下記使用感点数評価に従って5段階で評価し、◎、○を良好な使用感と判断した。
【0051】
<各項目の評価基準>
非常に良好:5点
良好 :4点
普通 :3点
悪い :2点
非常に悪い:1点
【0052】
【0053】
【表1】
ポリグリセリン*:グリセリンの平均重合度10
【0054】
表1の結果によれば、上記実施例1〜9の場合、第一水相と油相との合計配合量(W/O型エマルションの仕込み量)に対する第二水相の仕込み比(表中の「第一水相+油相/第二水相(仕込み比)」)と、得られたW/O/W型複合エマルションにおけるW/O型エマルション粒子と外水相との生成比(表中の「複合粒子/外水相(生成比)」)とを比較すると、いずれも二次乳化工程により得られたW/O/W型複合エマルションにおける外水相に対する複合粒子の割合の方が二次乳化工程における第二水相の仕込み量に対するW/O型エマルションの仕込み量よりも大きいことから、二次乳化の際に外水相側から内水相側へ水相が流入したことが認められ、また、水溶性有効成分の優れた経皮吸収性及び優れた使用触感を有するW/O/W型複合エマルションが得られることが認められた。これに対し、本発明の必須成分である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの替わりにポリオキシエチレン系の界面活性剤を用いたり(比較例1)、無極性油を用いない場合(比較例2)は、W/O/W型複合エマルションにおける外水相に対する複合粒子の割合の方が二次乳化時の第二水相の仕込み量に対するW/O型エマルションの仕込み量よりも小さくなっており、良好な経皮吸収性や使用感は得られなかった。なお、更に、ポリグリセリンを含有する実施例1〜5、実施例9は、長期安定性も特に良好であった。
Claims (7)
- W/O型エマルション粒子が外水相中に分散してなるW/O/W型複合エマルションであって、(A)水溶性有効成分、(B)無極性油、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを含有し、且つポリオキシエチレン基の付加モル数が15以上のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤の含有量が1質量%以下であり、W/O/W型複合エマルションの内水相に(A)水溶性有効成分を含有し、W/O/W型複合エマルションの油相に(B)無極性油を含有し、(B)成分のW/O/W型複合エマルション中の含有量が3〜25質量%であり、(A)水溶性有効成分を含有する第一水相と、(B)無極性油及びソルビタン脂肪酸エステルを含有する油相とを、質量比で第一水相:油相=60:40〜85:15となるように混合してW/O型エマルションを形成させた後、このW/O型エマルションを、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相に、上記W/O型エマルションと上記第二水相との質量比がW/O型エマルション:第二水相=40:60〜50:50となるように配合して、分散・乳化させてなり、W/O型エマルション粒子の合計含有量と外水相の含有量とが質量比でW/O型エマルション粒子:外水相=71:29〜87:13であることを特徴とするW/O/W型複合エマルション。
- (A)水溶性有効成分が、ヘパリン類似物質、ヘパリンナトリウム、塩酸ジブカイン、塩酸リドカイン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸トリペレナミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、ラウリル硫酸ジフェンヒドラミン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸、その塩類、サリチル酸ナトリウム、アラントイン又はプレドニゾロンナトリウムである請求項1記載のW/O/W型複合エマルション。
- 上記(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分が、直鎖飽和脂肪酸、分岐鎖飽和脂肪酸又は直鎖不飽和脂肪酸である請求項1又は2記載のW/O/W型複合エマルション。
- 更に、多価アルコールを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のW/O/W型複合エマルション。
- 外用剤組成物である請求項1〜4のいずれか1項記載のW/O/W型複合エマルション。
- (A)水溶性有効成分、(B)無極性油、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを含有し、(B)成分のW/O/W型複合エマルション中の含有量が3〜25質量%であるW/O/W型複合エマルションの製造方法であって、(A)水溶性有効成分を含有する第一水相と、(B)無極性油及びソルビタン脂肪酸エステルを含有する油相とを、質量比で第一水相:油相=60:40〜85:15となるように混合してW/O型エマルションを形成させた後、このW/O型エマルションを、(C)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第二水相に、上記W/O型エマルションと上記第二水相との質量比がW/O型エマルション:第二水相=40:60〜50:50となるように配合し、上記W/O型エマルションを上記第二水相に分散・乳化させることを特徴とするW/O/W型複合エマルションの製造方法。
- さらに、第二水相がポリグリセリンを含有する請求項6記載のW/O/W型複合エマルションの製造方法。
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