JP4193016B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、薬効成分の経皮吸収性に優れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、肌、頭皮等に外用し、肌、毛髪等の性質を改善する薬効成分が研究されている。しかし、水溶性薬効成分は、皮脂の存在により吸収されにくく、充分な効果が発揮され難いという問題がある。
【0003】
特開昭56−12307号公報には、薬効成分の経皮吸収性を高めるためにW/O/W型エマルジョンに薬効成分を配合する技術が開示されている。該公報には油相の油成分として、エマルジョンの油成分として慣用されている植物油、炭化水素等が開示されており、また、外水相にも水溶性薬効成分を配合してもよいことが開示されている。しかし、かかるエマルジョンによっても水溶性薬効成分の経皮吸収性は充分に改善されておらず、さらに優れた経皮吸収性を示すW/O/W型エマルジョンが求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水溶性薬効成分の経皮吸収性に優れたW/O/W型エマルジョン(多相エマルジョン)を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、以下の各項に示す発明を提供するものである。
【0006】
項1 内水相、油相及び外水相からなるW/O/W型エマルジョンにおいて、内水相に水溶性薬効成分を含有し、油相にカルボン酸エステルを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
【0007】
項2 頭皮用の外用剤であることを特徴とする項1に記載の外用剤。
【0008】
項3 育毛剤であることを特徴とする項2に記載の外用剤。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のW/O/W型エマルジョンは、内水相に水溶性薬効成分を含有するものであって、W/O/W型エマルジョンの連続相である外水相は、薬効成分を含有するものではない。
【0010】
内水相に含有される薬効成分としては、水溶性の薬効成分であれば特に限定はされるものではないが、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸、ヨモギエキス等の抗炎症剤;センブリ抽出液、ニコチン酸ベンジル等の血行促進剤;塩酸ピリドキシン等のビタミン類;トウキンセンカエキス、オウゴンエキス、β−グリチルレチン酸等の育毛成分;ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヨモギエキス等の保湿剤;エチニルエストラジオール等のホルモン剤;アミノ酸、加水分解タンパク質、ペプチド及びその誘導体(例えば、カチオン化,エステル化されたペプチド)等が挙げられる。
【0011】
これら薬効成分は、単独で含有されていてもよく、2種以上組み合わせられて含有されていてもよい。
【0012】
水溶性薬効成分の含有量は、本発明所期の効果を得られるものであれば特に限定されないが、通常、内水相中に0.0001〜80重量%程度、好ましくは0.001〜50重量%程度、特に好ましくは0.01〜30重量%程度、さらに好ましくは0.05〜10重量%程度である。
【0013】
本発明のW/O/W型エマルジョンの油相は、カルボン酸エステルを含有するものである。
【0014】
カルボン酸エステルは、通常アルコールとカルボン酸とのエステルである。本発明のカルボン酸エステルの原料となるアルコールとしては、特に限定されないが、炭素数1〜30、特に2〜22、さらに2〜18の直鎖又は分岐のアルコールが好ましい。
【0015】
具体的には、エタノール、イソプロパノール、イソノニルアルコール、ドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、セチルアルコール等が挙げられる。
【0016】
カルボン酸としては、脂肪酸,ヒドロキシ脂肪酸等のモノカルボン酸が好ましく、炭素数1〜20、特に3〜18のモノカルボン酸がより好ましい。
【0017】
また、脂肪酸は、直鎖又は分岐の脂肪酸のいずれであってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。
【0018】
カルボン酸としては、具体的には、オクタン酸、ノナン酸、イソノナン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、乳酸等が例示できる。
【0019】
本発明のエステルとしては、上記に例示したようなアルコールとカルボン酸とのエステルが好ましいが、オクタン酸、ノナン酸、イソノナン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸又は乳酸のエステルは経皮吸収性が特に優れているのでより好ましい。
【0020】
また、アルコールとカルボン酸とのエステルとしては、アルコールとカルボン酸の炭素数の合計が5〜50、特に8〜40、さらに12〜30であるエステルが好ましい。
【0021】
このようなエステルとしては、具体的には、乳酸ラウリル、乳酸イソステアリル、乳酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、オクタン酸セチル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。
【0022】
本発明外用剤におけるカルボン酸エステルの含有量は、本発明所期の効果が達成できる範囲内において適宜設定できるものであるが、通常、本発明外用剤の全重量に基づいて、0.001〜60重量%程度、好ましくは0.01〜50重量%程度、特に好ましくは0.1〜40重量%程度、さらに好ましくは0.5〜30重量%程度である。
【0023】
本発明の皮膚外用剤は、内水相の水溶性薬効成分の種類に応じて種々の分野で利用することができ、医薬品、医薬部外品及び化粧品の分野において様々な用途に適用することができる。
【0024】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚(頭皮を含む。以下同様とする。)に塗布する等して適用するものであるが、頭皮用の外用剤であることが好ましい。頭皮用の外用剤としては、育毛成分、血行促進剤,ビタミン類等の育毛を促進する成分を薬効成分として含有する皮膚外用剤、即ち、育毛剤が好ましい。
【0025】
また、本発明の皮膚外用剤は、抗炎症剤を含む皮膚外用剤(例えば、肌荒れ改善作用を有する皮膚外用剤)、保湿剤を含む皮膚外用剤(例えば、保湿用皮膚外用剤)などとしても好適に用いることができる。
【0026】
本発明の外用剤の形態は、皮膚に適用できる形態であれば、公知の形態(例えば、ローション剤,乳剤等の外用液剤、クリーム剤、軟膏剤など)から適宜選択することができる。
【0027】
より具体的には、ヘアトニック、スキャルプローション、ヘアミルク、ヘアクリーム、乳液、ファンデーション、マッサージクリーム、ハンドクリーム、スキンローション、ボディローション、ボディクリーム等の形態とすることができる。
【0028】
本発明外用剤は、その形態に応じて、適当な添加剤、基剤、希釈剤等と共に用いて、W/O/W型エマルジョンを形成するための常法に従って調製することが可能である。
【0029】
添加剤、基剤、希釈剤等としては、具体的には、水、エタノール等の希釈剤;ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、タンパク質誘導体、各種毛髪セット用樹脂等の高分子類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の湿潤剤;ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤;紫外線吸収剤;パラベン等の防腐剤;エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム等のキレート剤;着色剤;香料:pH調整剤等が挙げられる。
【0030】
上記した成分以外に、油相には、α−トコフェロール等の油溶性薬効成分;(感触改善等を意図して)シリコーンオイル;オリーブ油、アルモンド油等の油脂類;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類;オクチルドデカノール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール等の成分を、本発明所期の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0031】
W/O/W型エマルジョンは、内水相となる液体を油相となる液体乃至流動体に分散させてW/O型エマルジョンを調製し、さらに該エマルジョンを外水相となる液体に分散させることにより製造することができる。かかるエマルジョンの製造方法としては、慣用されている方法を適宜用いることができ、例えば、高圧ホモジナイザー、高速攪拌機、超音波乳化機等を用いた乳化方法が挙げられる。エマルジョンを調製する際には、必要に応じて熱を加えてもよい。
【0032】
油相には、W/O型エマルジョンを調製するために、界面活性剤が配合されている。かかる界面活性剤としては、通常用いられているアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤から適宜選択して使用することができる。
【0033】
油相に対する界面活性剤の配合量は特に限定はされないが、通常、本発明外用剤全重量に基づいて0.0001〜30重量%程度、好ましくは、0.001〜10重量%程度となるような量である。
【0034】
外水相にも、W/O/W型エマルジョンを調製するために、界面活性剤が配合されており、上記と同様に、通常用いられているアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤から適宜選択して使用することができる。
【0035】
また、外水相に対する界面活性剤の配合量は特に限定はされないが、通常、本発明外用剤全重量に基づいて0.00001〜20重量%程度、好ましくは、0.0001〜5重量%程度となるような量である。
【0036】
本発明外用剤のW/O/W型エマルジョンにおける内水相、油相及び外水相の重量比、体積比、W/Oエマルジョン粒子の平均粒径等は、その形態、含有される水溶性薬効成分の種類等に応じて適宜設定できる。
【0037】
本発明の皮膚外用剤の使用量は、特に限定されるものではなく、疾患乃至症状の種類や程度、外用剤の形態、使用者の年齢、性別その他の条件等により適宜選択されるが、通常、薬効成分が、1日成人1人当たり0.00001〜1000mg程度、好ましくは0.001〜300mg程度となるような量とするのがよく、1日に1回又は2〜4回に分けて使用することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の皮膚外用剤によれば、水溶性薬効成分の皮膚に対する吸収性を高めることが可能となり、薬効成分が充分な効果を発揮することが期待できる。
【0039】
【実施例】
次に製造例、実施例、比較例、試験例及び処方例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
製造例1 オウゴンエキスを用いたW/O/W型エマルジョンの製造
高圧ホモジナイザーを用いて1,000kg/cm2にて乳化を行い、表1における(A)を(B)に分散させたW/O型エマルジョンを得た。
【0041】
なお、オウゴン水抽出液は、純分が固形分として約2.7重量%のものを用いた。
【0042】
次いで、高速攪拌機を用いて3,000rpmにて10分間攪拌を行い、上記で得られたW/O型エマルジョンを(C)に分散させたW/O/W型エマルジョンを得た。
【0043】
製造例2〜6
製造例1と同様にして、表1に示す組成のW/O/W型エマルジョン得た。
【0044】
製造例7
オウゴン水抽出液を所定量の精製水と混合した。
【0045】
試験例1
製造例1〜7で得られたエマルジョン又は水溶液の、マウスの毛再生に対する効果を試験した(製造例1、2及び3をそれぞれ実施例1、2及び3とし、製造例4、5、6及び7をそれぞれ比較例1、2、3及び4とする)。
【0046】
8週齢のC3H雄性マウスを用いて1群10匹として試験を行った。約2×4cmの面積を剃毛したマウス背部に、1日に1回、上記製造例で得られたエマルジョン又は水溶液を、0.1mlずつ連日塗布した。経日的に写真撮影による観察を行い、画像処理し、毛再生面積の割合を毛再生率(%)とし、下記式(1)により算出した。
【0047】
【式1】
【0048】
結果を下記表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
育毛効果の評価は、以下の基準により行った。
毛再生率が、剃毛15日後が40%以上且つ剃毛17日後が80%以上……◎
毛再生率が、剃毛15日後が30%以上且つ剃毛17日後が70%以上……○
毛再生率が、剃毛15日後が20%以上且つ剃毛17日後が60%以上……△
毛再生率が、剃毛15日後が20%未満又は剃毛17日後が60%未満……×。
【0051】
実施例1〜3は、比較例1〜4と比べ、いずれも優れた育毛効果を示した。
【0052】
なお、比較例2で油成分として使用している流動パラフィンは、特開昭56−12307号公報に油成分として開示されているものである。
【0053】
また、薬効成分であるオウゴンエキスが外水相に含有されている比較例3は、薬効成分を含有していない比較例1と同様の結果であった。
【0054】
製造例8 ヨモギエキスを用いたW/O/W型エマルジョンの製造
高圧ホモジナイザーを用いて1,000kg/cm2にて乳化を行い、表2における(A)を(B)に分散させたW/O型エマルジョンを得た。
【0055】
なお、濃縮ヨモギエキス末は、純分が固形分として約95重量%以上のものを用いた。
【0056】
次いで、高速攪拌機を用いて3,000rpmにて10分間攪拌を行い、上記で得られたW/O型エマルジョンを(C)に分散させたW/O/W型エマルジョンを得た。
【0057】
製造例9〜12
製造例8と同様にして、表2に示す組成のW/O/W型エマルジョン得た。
【0058】
製造例13
濃縮ヨモギエキス末を精製水に溶解させ、水溶液得た。
【0059】
試験例2
製造例8〜13で得られたエマルジョン又は水溶液の抗炎症性を評価するために、Compound48/80(ヒスタミン遊離剤)を用いてラット足浮腫反応の抑制効果を試験した(製造例8及び9のエマルジョンを用いたものをそれぞれ実施例4及び5とし、製造例10、11、12及び13のエマルジョンを用いたものをそれぞれ比較例5、6、7及び8とする)。
【0060】
5週齢のWister/ST系雄性ラットを用いて1群6匹として試験を行った。ラットの右後肢の容積を足容積測定装置で測定し、直ちに製造例8〜13で得られたエマルジョン又は水溶液を0.1ml塗布した後、塗布部分をラップフィルムで覆った。4時間後に塗布部分を拭き、Compound48/80 生理食塩水溶液(10μg/paw)を右後肢足蹠に皮下投与し、2時間後に右後肢足容積を測定した。Compound 48/80 投与前の足容積に対する浮腫率を下記式(2)により算出した。
【0061】
浮腫率(%)=(Va−Vb)/Vb×100 (2)
Va:Compound 48/80投与後の足容積
Vb:Compound 48/80投与前の足容積
結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
ラット足浮腫抑制の評価は、以下の基準により行った。
浮腫率が、20%未満 ……◎
浮腫率が、20%以上30%未満 ……○
浮腫率が、30%以上40%未満 ……△
浮腫率が、40%以上 ……×。
【0064】
実施例4及び5は、比較例5〜8と比べ、いずれも優れた浮腫抑制効果、即ち抗炎症効果を示した。
【0065】
製造例14 ピロリドンカルボン酸ナトリウムを用いたW/O/W型エマルジョンの製造
高圧ホモジナイザーを用いて1,000kg/cm2にて乳化を行い、表3における(A)を(B)に分散させたW/O型エマルジョンを得た。
【0066】
なお、ピロリドンカルボン酸ナトリウム水溶液は、純分が50%のものを用いた。
【0067】
次いで、高速攪拌機を用いて3,000rpmにて10分間攪拌を行い、上記で得られたW/O型エマルジョンを(C)に分散させたW/O/W型エマルジョンを得た。
【0068】
得られたW/O/W型エマルジョンに(D)を添加し、クリーム状のW/O/W型エマルジョンを得た。
【0069】
製造例15
製造例14と同様にして、表3に示す組成のW/O/W型エマルジョン得た。
【0070】
製造例16
(C)に(B)を添加し、高速攪拌機を用いて3,000rpmにて10分間攪拌し、O/W型エマルジョンを得た。
【0071】
次いで、得られたO/W型エマルジョンに(D)を添加し、クリーム状のO/W型エマルジョンを得た。
【0072】
製造例17
ピロリドンカルボン酸ナトリウム水溶液とカルボキシビニルポリマーを精製水に溶解させて水溶液を得て、次いで(D)を添加した。
【0073】
試験例3
製造例14〜17で得られたエマルジョン又は水溶液の保湿性を評価するために、人の上腕内側部にて保湿性評価試験を実施した(製造例14を実施例6とし、製造例15、16及び17をそれぞれ比較例9、10及び11とする)。
【0074】
27〜36歳の男女10人のパネラーの左右の上腕内側部8ヶ所(左右それぞれ4ヶ所、1ヶ所の面積:3×4cm)の表皮角質層水分量をコルネオメーター CM820 (Corneometer CM820, Courage + Khazaka社製)にて1ヶ所につき5回測定し、最高値と最低値を除いた3つの値の平均値を初期表皮角質層水分量(Wf)とした。次に、同じ部位に、製造例14〜17で得られたエマルジョン又は水溶液をそれぞれ0.1ml塗布した。1種類のエマルジョン又は水溶液を片腕につき1ヶ所づつ塗布したので、パネラー1名につき、各エマルジョン又は水溶液を2ヶ所に塗布したことになる。1時間放置した後、流水ですすいだ。その1時間後に再度表皮角質層水分量を塗布部位1ヶ所につき5回測定し、最高値と最低値を除いた3つの値の平均値を処理後表皮角質層水分量(Wa)とした。
【0075】
製造例14〜17で得られたエマルジョン又は水溶液の保湿性をE値とし、それぞれのパネラーのE値を、下記式(3)により各々求めた(E値は、右腕及び左腕についてそれぞれ求めた)。
【0076】
E(%)=100×Wa/Wf (3)
10名のパネラーのE値(データ数20)の平均値を以下の基準により評価した。結果を表3に示す。
【0077】
E値(%)が3以上 ……◎
E値(%)が2以上3未満 ……○
E値(%)が1以上2未満 ……△
E値(%)が1未満 ……×。
【0078】
【表3】
【0079】
実施例6は、比較例9〜11と比べ、優れた保湿効果を示した。
【0080】
以下に、本発明外用剤の処方例を示す。配合量は、重量%を示す。
【0081】
処方例1 W/O/W型スキンクリーム
(A)
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
ピロリドンカルボン酸ナトリウム液(50%) 2.0
メチルパラベン 0.03
精製水 8.0
(B)
オクタン酸セチル 10.0
シリコンオイル 2.0
デカグリセリルトリステアレート 3.0
(C)
POE(20)ソルビタンモノオレエート 3.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
トリエタノールアミン 0.3
グリセリン 5.0
メチルパラベン 0.3
香料 0.1
精製水 残量
加熱溶解した(A)を分散相、均一溶解した(B)を連続相として、高圧ホモジナイザーを用いてW/Oエマルジョンを調製した。次に、得られたW/Oエマルジョンを分散相、加熱溶解した(C)を連続相として、高速攪拌機によりW/O/W型スキンクリームを調製した。得られたスキンクリームは、保湿効果に非常に優れていた。
【0082】
処方例2 W/O/W型乳液
(A)
β−グリチルレチン酸 0.01
精製水 3.0
(B)
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
オリーブ油 1.0
トリオクタン酸グリセリル 0.5
モノオレイン酸ソルビタン 2.0
(C)
POE(60)ソルビットテトラオレエート 1.5
ヒドロキシエチルセルロース 0.2
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 3.0
メチルパラベン 0.3
香料 0.1
精製水 残量
均一溶解した(A)を分散相、均一溶解した(B)を連続相として、高圧ホモジナイザーを用いてW/Oエマルジョンを調製した。次に、得られたW/Oエマルジョンを分散相、加熱溶解した(C)を連続相として、高速攪拌機によりW/O/W型乳液を調製した。得られた乳液は、抗炎症効果に非常に優れていた。
【0083】
処方例3 W/O/W型スキャルプローション
(A)
ヨモギエキス 3.0
メチルパラベン 0.05
精製水 2.0
(B)
オレイン酸エチル 3.0
パルミチン酸イソプロピル 3.0
POE(6)ソルビットテトラオレエート 2.0
(C)
POE(60)ソルビットテトラオレエート 1.5
エタノール 20.0
香料 0.05
精製水 残量
加熱溶解した(A)を分散相、均一溶解した(B)を連続相として、高圧ホモジナイザーを用いてW/Oエマルジョンを調製した。次に、得られたW/Oエマルジョンを分散相、均一溶解した(C)を連続相として、高速攪拌機によりW/O/W型スキャルプローションを調製した。得られたスキャルプローションは、頭皮のかゆみ止め効果に非常に優れていた。
Claims (4)
- 内水相、油相及び外水相からなるW/O/W型エマルジョンにおいて、内水相に水溶性薬効成分を含有し、油相に炭素数3〜20の脂肪酸及び炭素数3〜30の分岐を有する一価アルコールからなる脂肪酸エステルを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- 脂肪酸エステルが、炭素数3〜20の分岐を有する脂肪酸及び炭素数3〜30の分岐を有する一価アルコールからなる脂肪酸エステルであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 油相における脂肪酸エステルの含有量が、58.8重量%以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- スキンケア剤であることを特徴とする、請求項1〜3に記載の皮膚外用剤。
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