JP4961695B2 - 組電池および組電池の組み立て方法 - Google Patents

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Description

本発明は、組電池および組電池の組み立て方法に関するものである。
複数の単電池を電気的に直列および/または並列に接続することにより、高出力および高容量の組電池とすることが行われている(特許文献1参照)。組電池は、製造の容易化を図るため、一般的に、複数の単電池をケース内に収納してなる電池モジュールを、組み立ての単位ユニットとしている。電池モジュールは、複数の単電池がケース内において電気的に接続され、正負の出力端子がケースから外部に導出されている。そして、要求される出力および容量に応じた個数の電池モジュールを、電気的に直列および/または並列に接続することによって、組電池が製造される。
単電池としては、発電要素をラミネートフィルムなどの外装材によって封止した扁平型電池が広く使用されている。扁平型電池は、板状をなす正負の電極タブが外装材から外部に導出されている。
なお、電池モジュールは、電気的に接続された複数の単電池を備える点において組電池の一種であるが、本明細書においては、「組電池」を組み立てる際の単位ユニットであって、複数の扁平型電池をケース内に収納してなるユニットを「電池モジュール」と称することとする。
特開2001−229896号公報
複数個の電池モジュールから構成される組電池を例えば車両に搭載する場合には、振動の入力に対して影響を受け難い構造が要請されている。
組電池においては、一般的に、電池モジュールのケースにおける周縁部は保持固定されているが、中央部は保持されていない。このため、振動がケースに入力されると、ケースは、周縁部よりも内側の領域では、収納された扁平型電池の扁平面に対して直交する方向に沿って自由に振動し変位する。ケースの振動に伴って、収納された扁平型電池に応力が作用し、電極タブ同士を接合している部分などに応力が集中する虞がある。
本発明の目的は、耐振動強度を向上させて、振動の入力に対して影響を受け難い組電池およびその組み立て方法を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、電極タブを備える扁平型電池をケース内に複数個収納してなる電池モジュールを単位ユニットとして組み立てられる組電池であって、
空間を隔てて積層される複数個の電池モジュールと、
前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置され、前記ケースにおける前記電池モジュールの積層方向と直交する面の周縁部を保持する保持手段と、
前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置され前記ケースの振動を抑える制振手段と、を有していることを特徴とする組電池である。
また、請求項9に記載の発明は、電極タブを備える扁平型電池をケース内に複数個収納してなる電池モジュールを単位ユニットとして組電池を組み立てる組電池の組み立て方法において、
空間を隔てて複数個の前記電池モジュールを積層する際に、前記空間のクリアランスを定めるスペーサと、前記クリアランスを規制する方向の前記スペーサの寸法より大きな寸法から前記スペーサの前記寸法まで弾性変形することによって前記電池モジュールに弾発力を付勢する弾性部材とを含む制振手段を、前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置する手順と、
保持手段を前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置し、前記ケースにおける前記電池モジュールの積層方向と直交する面の周縁部を前記保持手段により保持することによって、前記制振手段が介装された前記電池モジュール同士を固定する手順と、を有していることを特徴とする組電池の組み立て方法である。
本発明の組電池および本発明の組電池の組み立て方法を適用して組み立てられた組電池にあっては、電池モジュール同士の間の空間に配置した制振手段によって、ケースの振動が抑えられ、ケース内に収納された扁平型電池が電極タブを支持点として変位することを抑えることができる。この結果、電極タブ同士を接合している部分などに応力が集中することを防止できる。よって、耐振動強度を向上させて、振動の入力に対して影響を受け難い組電池を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
図1(A)および(B)は、本発明の第1の実施形態に係る組電池11の概略構成を示す正面図および側面図、図2は、組電池11を組み立てる際の単位ユニットである電池モジュール20の一例を示す斜視図、図3は、図2に示される電池モジュール20を上下反転し、さらに分解して示す斜視図、図4は、扁平型電池30の一例を示す斜視図、図5(A)は、制振手段70を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)の5B−5B線に沿う断面図、図6(A)(B)は、制振手段70の作用の説明に供する図である。また、図7は、制振手段70を設けずに電池モジュール20に対する加振試験を行った結果、ケース21が、収納された扁平型電池30の扁平面に対して直交する方向に沿って自由に振動し変位する様子を示す概念図である。なお、図2に示されるX軸方向を電池モジュール20の長手方向といい、Y軸方向を電池モジュール20の短手方向という。
図1(A)(B)を参照して、組電池11は、概説すれば、電池モジュール20を単位ユニットとして組み立てられ、空間60を隔てて積層される複数個の電池モジュール20と、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持する保持手段50と、電池モジュール20同士の間の空間60に配置されケース21の振動を抑える制振手段70と、を有している。電池モジュール20は、電極タブ31、32を備える扁平型電池30(図4参照)をケース21内に複数個収納して構成されている。この組電池11は、ケース21に伝達される振動を生じる車両、例えば、自動車や電車などに搭載されている。以下、詳述する。
図2および図3を参照して、前記ケース21は、開口部22aが形成された箱形状をなすロアケース22と、開口部22aを閉じる蓋体をなすアッパーケース23とから形成されている。アッパーケース23の縁部23aは、カシメ加工によって、ロアケース22の周壁22bの縁部22cに巻き締められている(図2の部分拡大図参照)。ロアケース22およびアッパーケース23は、比較的薄肉の鋼板またはアルミ板から形成され、プレス加工によって所定形状が付与されている。このケース21内に、複数枚(図示例では8枚)の扁平型電池30を直列に接続したセルユニット40が収納される。セルユニット40は、電極タブ31、32を保持するために用いられる絶縁スペーサ41と、正負の出力端子42、43とを含んでいる。正負の出力端子42、43は、ロアケース22の周壁22bの一部に形成した切り欠き部22d、22eを通してケース21から外部に導出される。図中符号44は、各扁平型電池30の電圧検出端子(図示せず)に接続されるコネクタ(図示せず)を差し込む差込口を示している。この差込口44も、周壁22bの一部に形成した切り欠き部22fを通してケース21の外部に露出される。ケース21の隅部の4箇所に後述する通しボルト51を挿通するために、ロアケース22およびアッパーケース23の隅部の4箇所に貫通孔24が形成され、各絶縁スペーサ41の2箇所に貫通孔45が形成されている。
図4を参照して、前記扁平型電池30は、例えば、リチウムイオン二次電池であり、正極板、負極板およびセパレータを順に積層した積層型の発電要素(図示せず)がラミネートフィルムなどの外装材33によって封止されている。扁平型電池30は、発電要素に一端が電気的に接続されるとともに板状をなす正負の電極タブ31、32が外装材33から外部に導出されている。正負の電極タブ31、32は、扁平型電池30の長手方向(図4において左右方向)の両側に延びている。積層型の発電要素を備える扁平型電池30にあっては、電極板間の距離を均一に保って電池性能の維持を図るために、発電要素に圧力を掛けて押さえる必要がある。このため、各扁平型電池30は、発電要素が押さえつけられるようにケース21に収納されている。
電池モジュール20を任意の個数直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池11となる。図1に示すように、本実施形態の組電池11は、12個の電池モジュール20を含んでいる。12個の電池モジュール20は、図1(A)において上下方向に3個積層され、左右方向に4列に配列されている。電池モジュール20は空冷式であり、電池モジュール20同士の間の空間60は、電池モジュール20のそれぞれを冷却するための冷却風が流下する冷却風通路61として利用される。冷却風を流して各電池モジュール20を冷却することにより、各扁平型電池30の電池温度を下げ、充電効率などの特性が低下することを抑制する。なお、図示省略するが、電池モジュール20を直並列に接続する際には、バスバーのような適当な接続部材が用いられる。
3個の電池モジュール20を積層する場合には、各電池モジュール20は、中心孔が形成された筒形状のカラー52を介して積層され、所定のクリアランスを隔てた状態に配置される。最下位の電池モジュール20とベースプレート55との間、および最上位の電池モジュール20と拘束板56との間にも、カラー53、54が介装されている。電池モジュール20間のクリアランスは、車両に搭載する際のレイアウトや、冷却風通路61として機能させるために必要な寸法などを考慮して定められるが、数mm程度(例えば、3mm)である。カラー52、53、54は、ケース21の周縁部における複数箇所(図示例では、ケース21の隅部の4箇所)に配置されている。カラー52、53、54の中心孔は、ロアケース22、アッパーケース23、および絶縁スペーサ41の貫通孔24、45に連通する。そして、ベースプレート55、電池モジュール20、カラー52、53、54、および拘束板56に挿通された通しボルト51を締結することによって、積層された電池モジュール20同士は、ベースプレート55と拘束板56との間で挟持され、かつ、空間60を隔てて固定される。本実施形態では、ベースプレート55、カラー52、53、54、拘束板56、および通しボルト51により、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持する保持手段50が構成される。
締結された通しボルト51は、絶縁スペーサ41の貫通孔45に挿通されている。このため、電池モジュール20は、扁平型電池30の電極タブ31、32がケース21に対して実質的に固定された状態となる。
図5および図6を参照して、前記制振手段70は、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCL(図6(B)参照)を定めるスペーサ71と、前記クリアランスCLを規制する方向のスペーサ71の寸法h(図5(B)、図6(A)参照)より大きな寸法からスペーサ71の前記寸法まで弾性変形することによって電池モジュール20に弾発力を付勢する弾性部材72と、を含んでいる。スペーサ71は、接着剤によって弾性部材72に取り付けられる。
スペーサ71は、例えば、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)などの硬質の樹脂材料から形成され、断面矩形形状を有している(図5(B)参照)。図5(B)において上下方向の寸法hにより、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLが規制される。前述したように、クリアランスCLは数mm程度である。
弾性部材72は、硬質ゴムから形成するのが好ましい。弾性変形した後に、十分大きな強さの弾発力を電池モジュール20に付勢することができるからである。弾性部材72の材料としては、例えば、ブタジエンアクリロニトリル共重合体であるNBR(ニトリルゴム)が挙げられる。
図7には、制振手段70を設けずに電池モジュール20に対して行った加振試験が概念的に示される。電池モジュール20は、ベース80上にカラー81を介して配置され、ボルト82によってベース80に対して締結され固定されている。ケース21は、隅部の4箇所において保持され、中央部は保持されていない。ベース80に振動を加えると、ケース21は、収納された扁平型電池30の扁平面に対して直交する方向(図中上下方向)に沿って自由に振動し変位する。図7には、電池モジュール20の長手方向から見た振動の様子が示されているが、短手方向から見た振動の様子も同様である。
ケース21内に収納される扁平型電池30の電極タブ31、32は、電池モジュール20の長手方向の両端部に位置し、さらに、電極タブ31、32がケース21に対して実質的に固定された状態となっている。電池モジュール20の長手方向から見た図7に示すような振動がケース21に生じると、ケース21内に収納された扁平型電池30も、電極タブ31、32を支持点としながら、図中上下方向に繰り返し変位する。つまり、電極タブ31、32が振動の「節」となり、扁平型電池30の長手方向の中央部が振動の「腹」となる。このため、電極タブ31、32同士を接合している部分などに応力が集中する虞がある。
かかる不具合を回避ないし低減するためには、ケース21の振動を抑え、ケース21内に収納された扁平型電池30の変位を抑えればよい。したがって、ケース21の振動を抑える制振手段70は、電池モジュール20同士の間の空間60のうち、保持手段50により保持されるケース21の周縁部よりも内側に配置すればよい。ここに、「ケース21の周縁部よりも内側」とは、振動がケース21に入力された場合に、収納された扁平型電池30の扁平面に対して直交する方向に沿ってケース21が振動し得る領域内であればよく、ケース21の長手方向中央部あるいは短手方向中央部に限定されるものではない。ケース21の振動の振幅が小さくなれば、扁平型電池30の変位が抑えられ、上記の不具合を回避ないし低減できるからである。振動を抑制するには、振動の「腹」の位置を保持することが効果的ではあるが、本発明では扁平型電池30の変位量を低減できれば、発明の目的を十分に達成できる。このため、制振手段70を設ける位置が振動の「腹」の部分に一致することは必ずしも必要ではない。
次に、作用を説明する。
組電池11の組み立て手順は、概説すれば、電池モジュール20を単位ユニットとして組み立てられ、空間60を隔てて複数個の電池モジュール20を積層する際に、制振手段70を電池モジュール20同士の間の空間60に配置する手順と、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持手段50により保持することによって、制振手段70が介装された電池モジュール20同士を固定する手順と、を有している。以下、詳述する。
図1に示すように、12個の電池モジュール20から組電池11を構成する場合には、電池モジュール20同士の間に制振手段70を配置しながら、電池モジュール20を3個ずつカラー52を介して積層する。図示例では、制振手段70は、電池モジュール20の短手方向に沿う中央位置において、電池モジュール20の長手方向に沿わせて配置される。最下位の電池モジュール20とベースプレート55との間には、カラー53と制振手段70とを介装する。最上位の電池モジュール20と拘束板56との間には、カラー54を介装する。そして、ベースプレート55、電池モジュール20、カラー52、53、54、および拘束板56に通しボルト51を挿通し、当該通しボルト51を締結する。積層された電池モジュール20同士は、ベースプレート55と拘束板56との間で挟持され、かつ、空間60を隔てて固定される。電池モジュール20のケース21の周縁部は、保持手段50(ベースプレート55、カラー52、53、54、拘束板56、および通しボルト51)により、4箇所において保持される。
通しボルト51を締結する際には、図6(A)(B)に示すように、制振手段70の弾性部材72は、スペーサ71の寸法hより大きな寸法からスペーサ71の寸法hまで徐々に弾性変形する。上位側の電池モジュール20のケース下面21aがスペーサ71の上面71aに圧接し、下位側の電池モジュール20のケース上面21bがスペーサ71の下面71bに圧接するまで、弾性部材72が弾性変形する。電池モジュール20は、弾性変形した弾性部材72から弾発力が付勢される。カラー52およびスペーサ71によって、電池モジュール20同士の間のクリアランスCLが定められる。
通しボルト51による締結力および弾性部材72による弾発力によって、各電池モジュール20は、ベースプレート55と拘束板56との間で、扁平型電池30の扁平面に対して直交する方向(図1中上下方向)に沿って加圧される。通しボルト51の締結後は、制振手段70はまた、電池モジュール20のケース21に面圧を伝達する部材としても機能する。電池モジュール20を加圧することにより、各扁平型電池30は、積層型の発電要素が押さえつけられる。これにより、発電要素における電極板間の距離が均一に保たれ、電池性能の維持が図られる。
自動車や電車などの車両に組電池11を搭載すると、車両の走行に伴う振動が電池モジュール20のケース21に伝達される。
この組電池11にあっては、電池モジュール20同士の間の空間60のうち、保持手段50により保持されるケース21の周縁部よりも内側に制振手段70を配置してある。このため、ケース21の振動が抑えられ、ケース21内に収納された扁平型電池30が電極タブ31、32を支持点として変位することを抑えることができる。この結果、電極タブ31、32同士を接合している部分などに応力が集中せず、電極タブ31、32が振動によって破損を受けることを防止できる。よって、耐振動強度を向上させて、振動の入力に対して影響を受け難い組電池11を提供することができる。
なお、図示した制振手段70は、長尺形状を有している(図5(A)参照)が、長手方向長さや、幅寸法は、ケース21の形状や大きさに応じて適宜改変できることは言うまでもない。また、電池モジュール20同士の間の1つの空間60に1つの制振手段70を配置した例を示したが、1つの空間60に複数個の制振手段70を配置する形態に改変してもよい。1つの空間60に複数個の制振手段70を配置する際には、複数個の制振手段70を隙間なく並べたり、隙間を隔てて並べたり、散点的に並べたりすることができる。
(第2の実施形態)
図8(A)は、第2の実施形態に係る組電池12における制振手段70の配置状態を示す平面図、図8(B)は、対比例の組電池100を示す平面図である。
第2の実施形態に係る組電池12は、第1の実施形態の組電池11の全体をケーシング90によって囲繞し、電池パックの形態に改変したものである。前述したように、積層された電池モジュール20同士の間の空間60は、電池モジュール20のそれぞれを冷却するための冷却風が流下する冷却風通路61として利用される。
配列された複数個の電池モジュール20に対する冷却風の流し方には、電池モジュール20の配列方向(図8において左右方向)と、冷却風の流下方向との関係から2つに大別される。つまり、配列方向と流下方向とが略平行をなすように冷却風を流す第1の流し方と、配列方向と流下方向とが略直交するように冷却風を流す第2の流し方とに大別される。組電池11、12においては、これに含まれる各電池モジュール20を温度がほぼ同じになるように冷却し、特定の電池モジュール20が偏って劣化することを防止する必要がある。この観点からは、冷却風の流下方向の下流側になるにつれて電池モジュール20の温度が上昇してしまう第1の流し方よりも、配列された複数個の電池モジュール20に対して並列的に冷却風を流す第2の流し方の方が好ましい。
図8(A)に示すように、第2の実施形態にあっては、冷却風を第2の流し方によって流すために、電池モジュール20の配列方向と平行をなすケーシング前面90a(図中下側)に冷却風入口91を設け、ケーシング背面90b(図中上側)に冷却風出口92を設けてある。但し、車両に搭載する際のレイアウトなどの制限から、冷却風入口91および冷却風出口92の幅を、電池モジュール20を配列した幅よりも短い寸法にしか設定できない場合がある。このような場合には、冷却風入口91および冷却風出口92を電池モジュール20の配列方向に沿ってずらす必要がある。図示例では、冷却風入口91を図中左側に、冷却風出口92を図中右側にずらして配置してある。
冷却風入口91および冷却風出口92を電池モジュール20の配列方向に沿ってずらした組電池100にあっては、冷却風入口91からケーシング90内に導入された冷却風は、図8(B)に二点鎖線によって示すように、冷却風出口92に向けて最短距離となるように斜めに流れる。このため、破線によって囲まれる領域101では、冷却風が流れずによどんでしまい、電池モジュール20の温度が局所的に上昇する。このような事態は、前述したように、特定の電池モジュール20が偏って劣化する原因となる。
そこで、図8(A)に示すように、第2の実施形態では、制振手段70は、冷却風を流下させる方向に沿わされて配置されている。図示例では、冷却風を流下させる方向は、各電池モジュール20の長手方向に設定されており、制振手段70は、その長手方向が各電池モジュール20の長手方向に沿わされて配置されている。また、4列に配列された電池モジュール20のうち、冷却風入口91から遠い位置に配置される図中右2列の電池モジュール20に対しては、長さを短くした制振手段70を配置してある。冷却風入口91から図中右2列の電池モジュール20に至る通路抵抗を低減し、4列の各電池モジュール20に対して流れる冷却風の風量をできるだけ均一なものとするためである。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果に加えてさらに、制振手段70によって冷却風の流れを整えることができ、組電池12に含まれる各電池モジュール20を冷却する性能が向上する。
なお、冷却風を流下させる方向は、電池モジュール20の温度を効率的に低減する観点から定められ、電池モジュール20の長手方向に限定されるものではない。このため、冷却風入口91と冷却風出口92との位置関係などによっては、制振手段70を、電池モジュール20の長手方向に対して傾斜させて配置してもよい。また、電池モジュール20同士の間の1つの空間60に1つの制振手段70を配置した例を示したが、1つの空間60に複数個の制振手段70を配置する形態に改変してもよい。1つの空間60に複数個の制振手段70を配置する際には、複数個の制振手段70を隙間なく並べたり、隙間を隔てて並べたり、散点的に並べたりすることができる。
(第3の実施形態)
図9(A)(B)は、制振手段70の他の例70aを示す斜視図および平面図、図10は、制振手段70のさらに他の例70bを示す平面図、図11(A)(B)は、制振手段70のさらに他の例70cを示す正面図および平面図、図12(A)(B)は、制振手段70のさらに他の例70dを示す断面図および平面図である。
制振手段70は、電池モジュール20同士の間の空間60に配置されケース21の振動を抑え得る限りにおいて適宜改変できる。
図9(A)(B)に示される制振手段70aは、スペーサ73が弾性部材74を挟持するクリップ形状を有している点において、スペーサ71が接着剤によって弾性部材72に取り付けられる第1の実施形態の制振手段70と相違する。スペーサ73は、基部73aと、基部73aの両端から伸びる脚部73b、73cとを含んでいる。脚部73b、73cの先端間の寸法は、弾性部材74の幅寸法よりも狭小に設定されている。図9(A)に矢印によって示されるように、脚部73b、73cの間に弾性部材74を差し込むことにより、弾性部材74が一対の脚部73b、73cによって挟持され保持される。スペーサ73の基部73a近傍と弾性部材74との間には、圧縮に伴って拡張する弾性部材74を受け入れるための空隙75が予め設けられている。図示例では、弾性部材74の先端部分をテーパ形状とすることにより、空隙75が形成される。このような形状とすることにより、弾性部材74がスペーサ73の寸法hまで弾性変形することが阻害されない。
図10に示される制振手段70bは、図9に示したスペーサ73に、第1の実施形態と同様に接着剤によって弾性部材74aを取り付けて構成されている。すなわち、制振手段70bは、弾性部材74aの一辺が接着剤によって脚部73cに取り付けられ、反対側の辺と脚部73bとの間に、圧縮に伴って拡張する弾性部材74aを受け入れるための空隙75が設けられている。
図11(A)(B)に示される制振手段70cは、1つのスペーサ76に2つの弾性部材77を取り付けた点において、2つのスペーサ71が1つの弾性部材72に取り付けられる第1の実施形態の制振手段70と相違する。平面で見て、スペーサ76および弾性部材77は、矩形形状を有している。
図12(A)(B)に示される制振手段70dは、1つのスペーサ78に1つの弾性部材79を取り付けた点において、2つのスペーサ71が1つの弾性部材72に取り付けられる第1の実施形態の制振手段70と相違する。平面で見て、スペーサ78は円盤形状を有し、弾性部材77はスペーサ78を嵌め込むための中心孔が形成されたリング形状を有している。
これらの制振手段70a、70b、70c、および70dによっても、第1の実施形態の制振手段70と同様に、ケース21の振動を抑えて、扁平型電池30が電極タブ31、32を支持点として変位することを抑えることができる。
(第4の実施形態)
図13は、第4の実施形態に係る組電池14の概略構成を示す正面図、図14(A)および(B)は、組電池14において使用されるプレート形状をなすアセンブリ体130を示す平面図および正面図、図15は、図14(A)の15−15線に沿う断面図、図16(A)〜(D)は、それぞれ、図14(B)の16A−16A線に沿う断面図、16B−16B線に沿う断面図、16C−16C線に沿う断面図、および、16D−16D線に沿う断面図である。図17(A)(B)は、プレート形状をなすアセンブリ体130の使用状態の説明に供する図である。なお、第1および第2の実施形態と共通する部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
図13を参照して、第4の実施形態に係る組電池14は、第1の実施形態と同様に、電池モジュール20を単位ユニットとして組み立てられ、空間60を隔てて積層される複数個の電池モジュール20と、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持する保持手段110と、電池モジュール20同士の間の空間60に配置されケース21の振動を抑える制振手段120と、を有している。図示省略するが、組電池14は、第2の実施形態と同様に、ケーシング90によって囲繞され、電池パックの形態で用いられる。空間60が冷却風通路61として利用される点も第1、第2の実施形態と同様である。
前記保持手段110は、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLを定めるカラー111を含んでいる。図14にも示すように、制振手段120およびカラー111は、接合部材131を介して一体的に接合され、プレート形状をなすアセンブリ体130を構成している。前述したように、クリアランスCLは数mm程度である。電池モジュール20同士はプレート形状をなすアセンブリ体130を介して積層され、最下位の電池モジュール20とベースプレート55との間にも、アセンブリ体130が介装されている。最上位の電池モジュール20と拘束板56との間に関しては、第1の実施形態ではカラー54のみを配置したが、第4の実施形態ではアセンブリ体130を介装してある。
図15に示すように、前記カラー111は、段付きの筒形状を有し、中心孔が形成されている。カラー111の略上半分は、略下半分の外径寸法よりも大きい外径寸法を有する大径部111aに形成されている。カラー111の略下半分は、ロアケース22の貫通孔24に嵌まり込む小径部111bに形成され、大径部111aと小径部111bとの段差面111cがロアケース22に当接する。カラー111の大径部111aの高さ寸法h’により、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLが規制される。カラー111は、例えば、アルミニウム合金などの金属材料から形成されている。ベースプレート55には、カラー111の小径部111bが嵌まり込む通孔(図示せず)が形成されている。
カラー111は、ケース21の周縁部における複数箇所(図示例では、ケース21の隅部の4箇所)に配置されている。カラー111の中心孔は、ロアケース22、アッパーケース23、および絶縁スペーサ41の貫通孔24、45に連通する。そして、ベースプレート55、電池モジュール20、カラー111および拘束板56に挿通された通しボルト51を締結することによって、積層された電池モジュール20同士は、ベースプレート55と拘束板56との間で挟持され、かつ、空間60を隔てて固定される。第4の実施形態においても、ベースプレート55、カラー111、拘束板56、および通しボルト51により、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持する保持手段110が構成されている。
締結された通しボルト51は、絶縁スペーサ41の貫通孔45に挿通されている。このため、電池モジュール20は、扁平型電池30の電極タブ31、32がケース21に対して実質的に固定された状態となる。
図示したアセンブリ体130は、電池モジュール20を1段当たり4列配列する組電池用に適合されている。1個の電池モジュール20当たり4個のカラー111が必要であるので、アセンブリ体130は、合計16個のカラー111を含んでいる。アセンブリ体130に含まれるカラー111は、4列に配列した電池モジュール20の貫通孔24の位置に合致する位置に配列されている。
前記制振手段120は、クリアランスCLを規制する方向のカラー111の大径部111aの高さ寸法h’より大きな寸法から圧縮され弾性変形することによって電池モジュール20に弾発力を付勢する弾性部材121を含んでいる。弾性部材121は、接着剤によって接合部材131に取り付けられる。弾性部材121は、第1の実施形態と同様に、ブタジエンアクリロニトリル共重合体であるNBR(ニトリルゴム)などの硬質ゴムから形成するのが好ましい。カラー111は、第1の実施形態におけるスペーサ71と同様に機能する。
制振手段120は、第2の実施形態と同様に、冷却風を流下させる方向に沿わされて配置されている。図示例では、冷却風を流下させる方向は、各電池モジュール20の長手方向に設定されており、制振手段120は、その長手方向が各電池モジュール20の長手方向に沿うように、接合部材131に取り付けられている。図16(A)〜(D)に示すように、制振手段120は、電池モジュール20に当接する部分の長さが異なっている。4列に配列された電池モジュール20のうち、右側2列の電池モジュール20は、冷却風入口91から遠い位置に配置されている(図8(A)参照)。これに対応して、右側2個の制振手段120は、冷却風入口91から遠くなるにしたがって前記長さを短くしてある。右側2個の制振手段120については比較的大きな通路122(図16(C)(D)の2点鎖線参照)が確保される。したがって、冷却風入口91から右2列の電池モジュール20に至る通路抵抗を低減し、4列の各電池モジュール20に対して流れる冷却風の風量をできるだけ均一なものとすることができる。
前記接合部材131は、プレート状の枠形状を有している。接合部材131は、カラー111の大径部111a同士を接続し(図15参照)、接着剤を介して制振手段120が取り付けられることによって(図16参照)、制振手段120およびカラー111を一体的に接合している。この接合部材131によって、アセンブリ体130をハンドリングする際に、制振手段120およびカラー111を一体的に取り扱うことが可能となる。接合部材131は、空間60を冷却風通路61として利用することを阻害しないことが必要である。このため、接合部材131の厚さは、制振手段120およびカラー111を一体的に取り扱うことが可能な強度を有する限度において、可及的に薄く形成されている。接合部材131の形成材料は限定されないが、図示例では、樹脂材料から形成されている。金属製のカラー111を、別途製作した接合部材131に組み付けてもよいが、工数を削減するために、樹脂材料から接合部材131を形成する場合には、金属製のカラー111をインサート成形することが望ましい。また、金属材料から接合部材を形成する場合には、部品点数を削減するために、カラーおよび接合部材をプレス加工により一体成形することが望ましい。
次に、作用を説明する。
組電池14の組み立て手順は、概説すれば、電池モジュール20を単位ユニットとして組み立てられ、空間60を隔てて複数個の電池モジュール20を積層する際に、制振手段120を含むアセンブリ体130を電池モジュール20同士の間の空間60に配置する手順と、電池モジュール20のケース21の周縁部を保持手段110により保持することによって、制振手段120が介装された電池モジュール20同士を固定する手順と、を有している。以下、詳述する。
図17(A)に示すように、ベースプレート55の上にアセンブリ体130を配置し、当該アセンブリ体130の上に最下位の4個の電池モジュール20を配列し、当該4個の電池モジュール20の上にアセンブリ体130を配置する。次いで、図17(B)に示すように、アセンブリ体130の上に次の段の電池モジュール20を配列していく。アセンブリ体130および電池モジュール20の積層を繰り返して、12個の電池モジュール20を配列する。次いで、最上位の4個の電池モジュール20の上にアセンブリ体130を配置し、当該アセンブリ体130の上に拘束板56を配置する(図13参照)。そして、ベースプレート55、電池モジュール20、カラー111および拘束板56に通しボルト51を挿通し、当該通しボルト51を締結する。積層された電池モジュール20同士は、ベースプレート55と拘束板56との間で挟持され、かつ、空間60を隔てて固定される。電池モジュール20のケース21の周縁部は、保持手段110(ベースプレート55、カラー111、拘束板56、および通しボルト51)により、4箇所において保持される。
アセンブリ体130を配置する際には、制振手段120およびカラー111を一体的に取り扱うことができるため、制振手段およびカラーを所定の位置に個々に配置していく形態に比べて、作業性がよく、配置作業に要する時間を短縮できる。アセンブリ体130および電池モジュール20の積層作業を迅速に行うことができ、組電池14の組み立ての容易化を図ることができる。
通しボルト51を締結すると、制振手段120の弾性部材121は、カラー111の高さ寸法h’より大きな寸法から圧縮され、カラー111の高さ寸法h’にほぼ等しい寸法まで弾性変形する。電池モジュール20は、弾性変形した弾性部材121から弾発力が付勢される。カラー111によって、電池モジュール20同士の間のクリアランスCLが定められる。
通しボルト51による締結力および弾性部材121による弾発力によって、各電池モジュール20は、ベースプレート55と拘束板56との間で、扁平型電池30の扁平面に対して直交する方向(図13中上下方向)に沿って加圧される。通しボルト51の締結後は、制振手段120はまた、電池モジュール20のケース21に面圧を伝達する部材としても機能する。電池モジュール20を加圧することにより、各扁平型電池30は、積層型の発電要素が押さえつけられる。これにより、発電要素における電極板間の距離が均一に保たれ、電池性能の維持が図られる。
自動車や電車などの車両に組電池14を搭載すると、車両の走行に伴う振動が電池モジュール20のケース21に伝達される。
この組電池14にあっても、第1の実施形態と同様に、電池モジュール20同士の間の空間60のうち、保持手段110により保持されるケース21の周縁部よりも内側に制振手段120を配置してある。このため、耐振動強度を向上させて、振動の入力に対して影響を受け難い組電池14を提供することができる。
さらに、第2の実施形態と同様に、制振手段120によって冷却風の流れを整えることができ、組電池14に含まれる各電池モジュール20を冷却する性能が向上する。
なお、図示した制振手段120は、長尺形状を有している(図14(A)参照)が、長手方向長さや、幅寸法は、ケース21の形状や大きさに応じて適宜改変できることは言うまでもない。また、電池モジュール20同士の間の1つの空間60に1つの制振手段120を配置した例を示したが、1つの空間60に複数個の制振手段120を配置する形態に改変してもよい。1つの空間60に複数個の制振手段120を配置する際には、複数個の制振手段120を隙間なく並べたり、隙間を隔てて並べたり、散点的に並べたりすることができる。
また、制振手段120は、第1〜第3の実施形態と同様に、空間60のクリアランスCLを定めるスペーサをさらに含んでいてもよい。この場合には、制振手段120に含まれる弾性部材121は、クリアランスCLを規制する方向のスペーサの寸法より大きな寸法からスペーサの寸法まで弾性変形することによって電池モジュールに弾発力を付勢することになる。
また、冷却風を流下させる方向は、電池モジュール20の温度を効率的に低減する観点から定められ、電池モジュール20の長手方向に限定されるものではない。このため、冷却風入口91と冷却風出口92との位置関係などによっては、制振手段120が電池モジュール20の長手方向に対して傾斜して接合部材131に取り付けられたアセンブリ体130を使用してもよい。
(その他の改変例)
扁平型電池30は、図4に示した形状、つまり正負の電極タブ31、32が発電要素を中心にして反対方向に延びる形状には限定されない。例えば、正負の電極タブが発電要素の一の辺から同じ方向に延びる形状の扁平型電池でもよい。
第1〜第3の実施形態に関して、制振手段のスペーサは、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLを定め得る限りにおいて、樹脂材料以外の材料、例えば金属材料から形成してもよい。スペーサの形状も棒形状に限定されるものではなく、円盤形状、リング形状、矩形形状など適宜の形状に改変できる。
第4の実施形態に関して、保持手段110のカラー111は、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLを定め得る限りにおいて、金属材料以外の材料、例えば樹脂材料から形成してもよい。カラー111の形状も円筒形状に限定されるものではなく、角筒形状など適宜の形状に改変できる。
第1〜第3の実施形態に関して、制振手段の弾性部材は、クリアランスを規制する方向のスペーサの寸法より大きな寸法からスペーサの前記寸法まで弾性変形することによって電池モジュール20に弾発力を付勢する限りにおいて適宜の構成を採用することができる。弾性部材として、例えば、板バネ、スプリングなどを用いてもよい。
第4の実施形態に関しても同様に、制振手段120の弾性部材121は、クリアランスを規制する方向のカラー111の寸法より大きな寸法から圧縮され弾性変形することによって電池モジュール20に弾発力を付勢する限りにおいて適宜の構成を採用することができる。弾性部材として、例えば、板バネ、スプリングなどを用いてもよい。
第1〜第3の実施形態に関して、保持手段50は、空間60を隔てて積層される電池モジュール20のケース21の周縁部を保持する限りにおいて適宜の構成を採用することができ、積層した電池モジュール20をカラー52、53、54や通しボルト51などによって一体的に固定する形態に限定されるものではない。例えば、個々の電池モジュール20のケース21をフレームにネジ締結する形態でもよい。この形態にあっては、フレームおよびネジにより、保持手段50が構成される。
第4の実施形態に関して、保持手段110は、電池モジュール20同士の間の空間60のクリアランスCLを定めるカラー111を含んでいれば足り、他の構成部材を適宜改変してもよい。
図1(A)および(B)は、本発明の第1の実施形態に係る組電池の概略構成を示す正面図および側面図である。 組電池を組み立てる際の単位ユニットである電池モジュールの一例を示す斜視図である。 図2に示される電池モジュールを上下反転し、さらに分解して示す斜視図である。 扁平型電池の一例を示す斜視図である。 図5(A)は、制振手段を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)の5B−5B線に沿う断面図である。 図6(A)(B)は、制振手段の作用の説明に供する図である。 制振手段を設けずに電池モジュールに対する加振試験を行った結果、ケースが、収納された扁平型電池の扁平面に対して直交する方向に沿って自由に振動し変位する様子を示す概念図である。 図8(A)は、第2の実施形態に係る組電池における制振手段の配置状態を示す平面図、図8(B)は、対比例の組電池を示す平面図である。 図9(A)(B)は、制振手段の他の例を示す斜視図および平面図である。 制振手段のさらに他の例を示す平面図である。 図11(A)(B)は、制振手段のさらに他の例を示す正面図および平面図である。 図12(A)(B)は、制振手段のさらに他の例を示す断面図および平面図である。 第4の実施形態に係る組電池の概略構成を示す正面図、 図14(A)および(B)は、組電池において使用されるプレート形状をなすアセンブリ体を示す平面図および正面図である。 図14(A)の15−15線に沿う断面図である。 図16(A)〜(D)は、それぞれ、図14(B)の16A−16A線に沿う断面図、16B−16B線に沿う断面図、16C−16C線に沿う断面図、および、16D−16D線に沿う断面図である。 図17(A)(B)は、プレート形状をなすアセンブリ体の使用状態の説明に供する図である。
符号の説明
11、12、14 組電池、
20 電池モジュール、
21 ケース、
30 扁平型電池、
31、32 電極タブ、
33 外装材、
40 セルユニット、
50 保持手段、
51 通しボルト、
52、53、54 カラー、
55 ベースプレート、
56 拘束板、
60 空間、
61 冷却風通路、
70、70a、70b、70c、70d 制振手段、
71、73、76、78 スペーサ、
72、74、74a、77、79 弾性部材、
90 ケーシング、
91 冷却風入口、
92 冷却風出口、
110 保持手段、
111 カラー、
120 制振手段、
121 弾性部材、
130 プレート形状をなすアセンブリ体、
131 接合部材、
CL 空間のクリアランス、
h クリアランスを規制する方向のスペーサの寸法、
h’ クリアランスを規制する方向のカラーの寸法。

Claims (9)

  1. 電極タブを備える扁平型電池をケース内に複数個収納してなる電池モジュールを単位ユニットとして組み立てられる組電池であって、
    空間を隔てて積層される複数個の電池モジュールと、
    前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置され、前記ケースにおける前記電池モジュールの積層方向と直交する面の周縁部を保持する保持手段と、
    前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置され前記ケースの振動を抑える制振手段と、を有していることを特徴とする組電池。
  2. 前記制振手段は、前記空間のクリアランスを定めるスペーサと、前記クリアランスを規制する方向の前記スペーサの寸法より大きな寸法から前記スペーサの前記寸法まで弾性変形することによって前記電池モジュールに弾発力を付勢する弾性部材と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  3. 前記保持手段は、前記空間のクリアランスを定めるカラーを含み、
    前記制振手段および前記カラーは、接合部材を介して一体的に接合され、プレート形状をなすアセンブリ体を構成していることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  4. 前記制振手段は、前記クリアランスを規制する方向の前記カラーの寸法より大きな寸法から圧縮され弾性変形することによって前記電池モジュールに弾発力を付勢する弾性部材を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の組電池。
  5. 前記弾性部材は、硬質ゴムから形成されていることを特徴とする請求項2または請求項4に記載の組電池。
  6. 前記電池モジュールは、前記扁平型電池の前記電極タブが前記ケースに対して実質的に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  7. 前記空間は、前記電池モジュールのそれぞれを冷却するための冷却風が流下する冷却風通路として利用され、
    前記制振手段は、前記冷却風を流下させる方向に沿わされて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  8. 前記ケースに伝達される振動を生じる車両に搭載されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の組電池。
  9. 電極タブを備える扁平型電池をケース内に複数個収納してなる電池モジュールを単位ユニットとして組電池を組み立てる組電池の組み立て方法において、
    空間を隔てて複数個の前記電池モジュールを積層する際に、前記空間のクリアランスを定めるスペーサと、前記クリアランスを規制する方向の前記スペーサの寸法より大きな寸法から前記スペーサの前記寸法まで弾性変形することによって前記電池モジュールに弾発力を付勢する弾性部材とを含む制振手段を、前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置する手順と、
    保持手段を前記電池モジュール同士の間の前記空間に配置し、前記ケースにおける前記電池モジュールの積層方向と直交する面の周縁部を前記保持手段により保持することによって、前記制振手段が介装された前記電池モジュール同士を固定する手順と、を有していることを特徴とする組電池の組み立て方法。
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