JP4239780B2 - 組電池とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高エネルギー密度かつ小型軽量で大きなエネルギーを供給する電力源として最適な組電池に関する。
近年、環境意識の高まりを受けて、自動車の動力源を、化石燃料を利用するエンジンから電気エネルギーを利用するモータに移行しようとする動きがある。このため、モータの電力源となる電池の技術も急速に発展しつつある。
自動車には、小型軽量で、大きな電力を頻繁に充放電可能な、耐震動性、放熱性に優れた電池の搭載が望まれる。大きな電力を供給することができる放熱性に優れた組電池としては、下記特許文献1に示すようなものがある。
特許文献1に開示されている組電池は、直列、並列または直並列に電気的に接続された複数の扁平型単電池を、当該単電池の厚み方向に所定の間隔で配置し、単電池間に両側の単電池を押圧する押圧部材を配置して、外装部材によって複数の単電池を固定したものである。このような構造とすることによって単電池の放熱特性を良好にして組電池としてのサイクル特性、レート特性を向上させている。
このような組電池においては、外装部材に単電池を固定し、上下に積層した後に、各単電池から突出された電極タブ同士を接続部材により接続している(下記特許文献2参照)。
特開2000−195480号公報(段落番号「0014」〜段落番号「0029」、段落番号「0040」、段落番号「0041」および図1、図2、図4の記載を参照) 特開平7−183022号公報(段落番号「0008」段落番号「0019」および図1、図2、図4、図5の記載を参照)
特許文献1の組電池は、単電池として扁平形電池を用いているため、扁平形電池以外の電池を用いて構成した従来の組電池に比較してエネルギー密度が高く、同一の電力容量の電池であれば小型化が可能である。このため、扁平形電池で構成された組電池は、小型、高エネルギー密度という点では車両搭載用電池として適している。
しかしながら、この組電池は、蓄電システム用に開発された組電池であるため、生産効率性、小型軽量化、対振動性、高信頼性が要求される車両用の組電池として供するにはその構造に大きな改良を加える必要がある。
具体的には、生産効率の高い構造とすべきであり、また、小型軽量化、部品点数の低減、容積効率の増大を達成できるような単電池配置とし、さらに、頻繁に充放電が繰り返し行われても、単電池内部で発生するガスによる電池容量の低下、寿命の低下を起こさない構造で、しかも、耐振動性を備えた構造であって、高密度に配置しても放熱が効率的に行われるという改良を種々加える必要がある。
また、特許文献2の電池は、単電池を上下に積層した後に、各単電池の電極タブ同士を接続部材により溶接接続する場合、電極タブは、面方向の位置が拘束され、接続部材も所定の位置に溶接できるように治具にセットされた状態であり、両者は、決まった位置で拘束された状態で溶接されるので、溶接作業を行いにくいものとなっている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、車両用の組電池として使用でき、溶接作業性の面でも有利な組電池と、その製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の組電池の製造方法は、 剛性のある板材である第1フレームに複数の扁平型単電池を載置する工程と、
各単電池から突出された電極タブを隣接する単電池の電極タブと接合するための接続部材を、前記第1フレームに設けられた載置部に載置する工程と、前記第1フレーム上に弾性体からなる枠状体である第2フレームを載置して前記第1フレームと第2フレームとで前記各単電池および接続部材を弾性的に挟持して仮保持する工程と、前記第1フレームと第2フレームとにより仮保持された前記接続部材を前記電極タブに接合し前記単電池を接続する工程と、を有し、前記単電池を弾性的に挟持した前記第1フレームと第2フレームを複数積層して積層体を形成することを特徴とする。
また、本発明の組電池は、複数の扁平型単電池が載置される剛性のある板材である第1フレームと、各単電池から突出された電極タブを隣接する単電池の電極タブと相互に接合し前記単電池を接続する接続部材と、前記第1フレーム上に載置された複数の単電池を当該第1フレームとで挟持して保持する弾性体からなる枠状体である第2フレームと、前記単電池を弾性的に挟持した前記第1フレームと第2フレームを複数積層して積層体を形成し、当該積層体中の複数の単電池を接続したことを特徴とする。
本発明の組電池の製造方法では、第1フレームに複数の扁平型単電池を載置し、各単電池から突出された電極タブを接合し単電池を接続する接続部材を、第1フレームの載置部に載置し、この第1フレーム上に弾性体からなる第2フレームを載置して、各単電池を弾性的に挟持して仮保持し、この仮保持状態で接続部材と電極タブを接合するので、この接合時に振動が発生しても、接続部材の振動が他の部分に波及せず、溶接部分の剥離や、弱い部分に対する悪影響を極力抑制することができる。
本発明の組電池では、第1フレームと弾性体からなる第2フレームとにより単電池を弾性的に挟持し複数層積層して積層体を形成し、当該積層体中の複数の単電池を接続したので、フレキシブルな段階で要溶接部分を溶接でき、この溶接時の振動が、電池部分や既に溶接した部分などに伝達されないか若しくは伝達されにくく、電極タブと電池本体との接続部分に応力歪みが生じることがなく、溶接接続の不良や溶接剥れなどを起こすこともなく、確実な溶接ができ、作業性の面でも有利となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る組電池の実施形態を説明するが、まず、組電池に使用される単電池について説明し、組電池の構造および組電池の製造方法について説明する。
<単電池>
図1は単電池を示す斜視図である。本実施形態で使用される単電池Bは、図1に示すように、矩形状の扁平な二次電池であり、正極板、負極板およびセパレータを順に積層した発電要素(不図示)を外装材1の内部に複数有している。この発電要素は、たとえばリチウムイオン二次電池である。
ここで使用されている外装材1は、たとえば、ポリアミド樹脂等の樹脂フィルムに間にアルミ箔を挟んで三層構造にしたラミネートフィルムであるが、前記単電池Bの成形に当たっては、このラミネートフィルムを2枚準備し、1枚をプレス加工により扁平な椀状に形成し、他方はシート状のまま使用し、両ラミネートフィルム間に前記発電要素を設置し、周縁部を熱融着接合し封止している。なお、以下、このような扁平型の単電池を単に単電池と称す。
外装された単電池Bからは、たとえば、板厚0.2mm程度のアルミニウム薄板で構成された+電極の電極タブTaと、たとえば、板厚0.2mm程度の銅薄板で構成された−電極の電極タブTbが外部に引き出されているが、本実施の形態では、対向する2辺から極性の異なる電極タブT(電極タブTaとTbの総称)が引き出されているタイプの単電池を用いて組電池10を構成する。
<組電池の構造>
図2は本実施形態に係る組電池の概略斜視図、図3は単電池をフレームに設ける状態を示す概略斜視図、図4は図3の要部拡大斜視図、図5は第1フレームと第2フレームを重ねた状態の接続部材周辺の断面図である。
組電池10について概説すれば、図2,3に示すように、平坦なフレームFに4つの単電池Bを面方向に並べて載置し、これら単電池Bを直列に接続したものを、複数積層し、積層方向の両面から保持手段18(図6参照)により加圧して一体的に保持している。
本実施形態に係るフレームFは、図3に示すように、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの合成樹脂により構成された剛性のある第1フレームF1と、防振ゴムなどの弾性材により構成された第2フレームF2とから構成されている。
第1フレームF1は、4つの単電池Bが設置される略矩形状をした板体であり、しかも剛性のある合成樹脂により構成しているので、寸法精度よく成形できる。この第1フレームF1の上面には各単電池Bの電圧を検出するための電圧検出線11が、下面にはサーミスタ12がモールドされている。このように第1フレームF1を合成樹脂により構成すれば、電圧検出線11やサーミスタ12をモールドして一体化でき、後の電池組立作業がきわめて容易になる。ただし、この第1フレームF1を成形する場合に、電圧検出線11やサーミスタ12を設ける溝のみを形成し、後にこの溝に電圧検出線11やサーミスタ12を組み込んでも良い。いずれにしても、電圧検出線11は、第1フレームF1の上面に配置されることにより電極タブTa,Tbに直接接続でき、サーミスタ12は、第1フレームF1の下面に配置されることにより単電池Bの表面温度を精度よく検知できる。
第2フレームF2は、第1フレームF1上に載置された複数の単電池Bを位置決め保持する位置決め部13を備えた弾性体からなる枠状体であり、外周枠15から内方に所定長Lの前記位置決め部13が突出され、内部には開口部Oが設けられている。この位置決め部13と第2フレームF2の外周枠15により各単電池Bを周縁から弾性支持している。
第1フレームF1上に設置された4つの単電池Bは、電極タブTa,Tbが第1フレームF1の切欠凹部16の上部に突出しているが、第1フレームF1の周辺から外部にはみ出すことはない。
4つの単電池Bは、相互に隣接された各単電池Bの+電極の電極タブTaと−電極の電極タブTbが接続部材30(通称、バスバー)により直列に接続される。これら電極タブTa,Tbと接続部材30との接合は、超音波溶接により行う。
超音波溶接としたのは次の2つの理由による。
第1の理由は、超音波溶接は、接合される部分に高周波振動を与えることによって金属の原子を拡散させ、再結晶させることによって機械的な接合を行うため、同種、異種の金属の重ね溶接に対して非常に効果的であること。本実施形態の単電池は、+電極の電極タブTaがアルミニウム薄板、−電極の電極タブTbが銅薄板であり、接続部材30は銅製であることから、接合は異種金属同士の接合になる。
第2の理由は、超音波溶接は、接合時に高い温度に達することなく、接合面の最高温度は融点の35〜50%程度に抑えることができるため、高温溶接を行ったときに生じる母材の溶融やもろい鋳造組織が形成されることがない点である。本実施の形態で用いている単電池は、外装材がラミネート材であり電極タブTをあまり高い温度に上げることができないため、単電池Bを高温状態にさらすことなく、非常に薄い金属で形成されている電極タブTを接合するのには最適である。
電極タブTと接続部材30とを超音波溶接により溶接する場合には、溶接時に発生する振動が剛性の低い電極タブTに伝達されると、電極タブTの電池本体側の根元に応力ひずみが生じ、接続不良や溶接剥れなど種々の不具合が起こる虞があることから、振動の電極タブTへの伝達は極力回避することが好ましい。
このため、本実施形態では、
(1)第2フレームF2を防振ゴムなどの弾性材により構成し、単電池自体を弾性的に保持している。
(2)電極タブTと超音波溶接される接続部材30を溶接時にフレキシブルに支持している。
(3)接続部材30は、第2フレームF2に設けられた仮保持部17において弾性的に支持されている。
(4)前記位置決め部13も第2フレームF2と一体に弾性体により形成し、防振性の高いものとし、前記振動の伝達を極力回避している。
(5)接続部材30自体の形態も改良し、接続部材30自体も防振性の高いものとしている。
これらの点についてさらに詳述する。
まず、仮保持部17は、図4,5に示すように、第1フレームF1と第2フレームF2に形成された切欠凹部16の左右両側端部に形成されている。この仮保持部17は、弾性材よりなる第2フレームF2に形成された凹部17aと、剛性のある第1フレームF1に形成された台状部17bとからなり、両凹部17a間の間隔を接続部材30の全長より僅かに短くし、この両凹部17a間に第2フレームF2の弾性を利用して接続部材30を仮保持できるようにしている。なお、接続部材30の組み付けは、後に詳述するが、第1フレームF1の台状部17b上に載置された接続部材30を両凹部17a間で受け取り保持した後、溶接する。
このような仮保持部17により支持された接続部材30は、電極タブTの上に配置され、超音波溶接時に多少振動が加わっても、第2フレームF2で柔らかくフレキシブルに支持されるので、拘束されることなく円滑に溶接され、また、溶接時の振動も電極タブTを介して電極タブTの基部まで伝達される事態が防止されることになる。
次に、前記位置決め部13は、図4,5に示すように、第2フレームF2と一体に弾性体により形成され、ある程度の長さLを有し、開口部Oに突出されている。したがって、単電池Bは、位置決め部13の弾性変形によって多少変位でき、これによっても溶接時の振動を吸収し、防振性を高めている。
接続部材30自体の形態は、図5に示すように、両接合端部間に変形部30aが形成されている。超音波溶接は、一方の端部を溶接した後、他方の端部を超音波溶接する場合、中間に変形部30aがあれば、他端溶接時に発生する振動を吸収することになり、振動が既に溶接されている一方の端部に伝達することを防止するので、防振性は一層高まる。
また、接続部材30の両傾斜部32a,32bと平坦部31との角β,γが等しくせず、接合部間の中心を通る面直角の軸線に対し左右対称とならない構造とすれば、溶接時に接続部材30の一方の端部と他方の端部との共振点がずれることにもなり、これにより大きな振動を防止することになる。なお、接続部材30の中間部分の幅や肉厚を適宜変更したり、接続部材30の材料を電極タブの材料より軟質の材料としてもよい。
このような接続部材30を用いて組電池10を構成すると、揺れに対する強度が向上し、耐振性に優れている実用的な車両用の組電池10となる。
本実施形態の組電池10は、4個の単電池Bが面方向に並設されたフレームF1,F2を24層積み重ね、合計96個の単電池を直列接続したものであるため、これら各層の単電池Bは、前記面に直角な方向にも相互に直列接続する必要がある。
図6は図2におけるA−AまたはA’−A’線に沿う断面図である。なお、図2においては、説明の都合上、図6に示す保持手段18は記載していないが、この部位に後述する保持手段18が設けられている。
この面直角方向の直列接続には、種々に方法があるが、本例の組電池10は、接続部材30が設けられる切欠凹部16が3箇所あり、電極タブTが突出している切欠凹部16が2箇所あるので、この2箇所の切欠凹部16に突出する電極タブTを利用して直列接続する。
具体的には、図6に示すように、第1フレームF1を、右端部に導通ワッシャWa、左端に絶縁ワッシャWbが埋め込まれた第1フレームF1aと、右端部に絶縁ワッシャWb、左端に導通ワッシャWaが埋め込まれた第1フレームF1bの2種類準備する。また、第2フレームF2も同様に右端部に導通ワッシャWa、左端に絶縁ワッシャWbが埋め込まれた第2フレームF2aと、右端部に絶縁ワッシャWb、左端に導通ワッシャWaが埋め込まれた第2フレームF2bを2種類準備する。
そして、第1フレームF1aの導通ワッシャWaと、第2フレームF2aの導通ワッシャWaが+電極の電極タブTaを挟持するように積層するとともに、このフレームの反対端では第1フレームF1aの絶縁ワッシャWbと、第2フレームF2aの絶縁ワッシャWbが接するように積層する。そして、第1層の第1フレームF1aと第2フレームF2aの導通ワッシャWaが、第2層の第1フレームF1aと第2フレームF2aの導通ワッシャWaと接し、反対側の端部では、第1層と第2層の各絶縁ワッシャWbが接するように載置する。第3層と第4層は、第1層と第2層の導通ワッシャWaの上に絶縁ワッシャWbが位置するように、積層する。なお、図6においては、3層しか積層していないが、実際は6層積層され、中間ヒートシンクH3を載置し、さらに同様の作業を繰り返すことになる。
このように、導通ワッシャWaが接する部分と絶縁ワッシャWbが接する部分が左右交互に形成される接続状態となるように各第1フレームF1と第2フレームF2を積層すると、各層の4個の単電池Bは、導通ワッシャWaおよび電極タブTを介して電気的に直列接続されることになる。
前記保持手段18は、図6に示すように、通しボルト19と、ナット20と、上下端のヒートシンクH1,H2とから構成され、通しボルト19の下端は、下端側のヒートシンクH2に固定されている。なお、通しボルト19が挿通される上端ヒートシンクH1の通孔には,導通部材21が設けられている。
上下端のヒートシンクH1,H2は、硬質のものであって放熱性を発揮するように多孔質材料あるいは内部に通路を有する金属プレートなどが使用され、所定の面圧が各単電池Bに加わるようにしている。所定の面圧を単電池Bに加えると、頻繁に充放電が繰り返し行われても、単電池内部で発生するガスによる電池容量の低下、寿命の低下を防止できるからである。
この面圧を加えるに当たっては、通常、上端のヒートシンクH1の直下に、厚紙、ゴム材、樹脂などのような圧縮によって変形しやすい材料で形成された弾性体を設け、積層された単電池B全体を適切な面圧で押さえ込むことが考えられるが、本実施形態では、第2フレームF2が、弾性体により形成されているので、このような面圧調整用の弾性体は不要である。
図7は第1フレームと第2フレームを重ねた状態のフレーム端部の断面図である。本実施形態では、前記第2フレームF2は、図3,4および図7に示すように、両側端部に第1フレームF1に当接する面圧調整部22を有し、前記保持手段18により加圧するとき、前記面圧調整部22により単電池Bに加わる面圧を調整している。
この面圧調整部22は、第2フレームF2に形成された面圧調整用突起23と、第1フレームF1裏面の当該面圧調整用突起23と対応する位置に形成された溝部24とからなり、両フレームF1,F2を重ねて加圧したとき、この溝部24により面圧調整用突起23を変形し、この突起23の潰れ代を調節し、面圧を調整している。この面圧調整は、図7に示す突起23のピッチaを微調整することにより、さらに微小な調整を行うことができる。
前記面圧調整に当たり、単純に第2フレームF2に形成された面圧調整用突起23が第1フレームF1の下面加圧するようにしても良いが、このようにすれば、重ねられた両フレームF1,F2が突起23の変形によりズレ、体積ロスが生じる虞があるので、溝部24内で面圧調整用突起23を変形し体積ロスの発生を防止している。
この突起23を溝部24により加圧したときに加圧代と面圧について検証した。ここにおいて、突起23の高さをh、溝部24の深さをdとする。突起23は、前述のようにゴム材で構成されており、長期的に所定の面圧を単電池Bに対して与えられるように、へたり代は20%以内で使用することとし、ゴムの硬度(Hs)は、50程度とする。
突起23の潰れ量は、|h−d|となり、突起23の高さhの20%以内での使用であるため、次式(1)が成立する。
|h−d|/h×100≦0.2h … (1)
式(1)を溝部24の深さdで解くと、
d≧h−h/500 … (2)
上記(1)(2)式が成立する範囲内で単電池を加圧する実験を行った。その結果、単電池の加圧代と、その面圧範囲を示すと、図8に示すようになる。
図8に示された面圧範囲は、実験的に電池寿命向上に効果のある面圧範囲内(0.05Mpa〜0.4Mpa)に入っており、寿命向上の効果が認められる。
上述のように形成された第1フレームF1、第2フレームF2、接続部材30などを用いての組電池の製造は、下記のようになる。
<組電池の製造方法>
組電池10を製造するには、まず、第1フレームF1および第2フレームF2あるいは単電池Bなどを予め成形し準備する。なお、第1フレームF1は、射出成形などにより容易に加工でき、第2フレームF2は、射出圧縮、インジェクションプレス、プレス成形などにより加工可能である。
<第1工程>
組立ての順序は、まず、剛性のある第1フレームF1に4つの単電池Bを面方向に載置する。4つの単電池BのタブTは、切欠凹所16に突出する。
<第2工程>
各単電池Bから突出された電極タブTaを隣接する単電池Bの電極タブTbと接合する接続部材30を、第1フレームF1に設けられた台状部17bに設置する。
<第3工程>
第1フレームF1上に弾性体からなる第2フレームF2を載置し、位置決め部13により各単電池Bを弾性的に保持する。この場合、第2フレームF2を第1フレームF1に多少加圧し、台状部17b上の接続部材30を第2フレームF2の凹部17aに嵌合させ、仮保持し、位置決めする。
<第4工程>
第1フレームF1と第2フレームF2とにより仮保持された接続部材30を電極タブTa,Tbに接合し、前記単電池Bを直列に接続する。各単電池Bの電極タブTa,Tbは、フレームF上に位置しており、この上に接続部材30が載置され、しかも第2フレームF2により仮保持されているので、超音波溶接装置の冶具により接続部材30と単電池Bの電極タブTaやTbを挟み、超音波振動を加え超音波溶接する。ただし、超音波溶接装置の冶具により溶接可能な範囲だけ第1フレームF1と第2フレームF2を積層しても良い。
この溶接時において、本実施形態では、接続部材30を面方向にも、当該面に直交する方向にも仮保持している状態、つまり、弾性的に支持している状態で超音波溶接するので、接続部材30の一端を溶接する場合のみでなく、接続部材30の一端を溶接した後、他端を溶接する場合であっても、その振動は、接続部材30の変形部30aや、電池の第2フレームF2による仮保持状態や、あるいは第1フレームF1上での滑りにより、溶接が完了した部分に伝達されないか、伝達されても極めて小さなものとなり、この溶接接合部を剥離したり、タブTの基部に悪影響を及ぼす虞はない。
また、溶接が完了した後の接続部材30は、単電池Bの面方向には移動不能となるが、この面に直する方向にはフレキシブルな構造となる。したがって、組み立てられた後の組電池では、振動が加わる車両用の電池としては極めて好ましいものとなる。
<第5工程>
このようにして第1フレームF1と第2フレームF2に4つの単電池Bが合体された電池ユニットを、前記第1工程〜第4工程を複数回繰り返し、電池ユニットを複数形成する。そして、単電池が直列接続されるように、各フレームF1,F2のワッシャWa,Wbを通しボルト19に通しつつ積み重ね、複数層の電池ユニットの積層体を形成する。この通しボルト19は、保持手段18の下端側のヒートシンクH2に立設されているので、電池ユニットは、下端側のヒートシンクH2の上面に載置され、次々と積層されることになる。
このようにして電池ユニットが6層積層されると、中間ヒートシンクH3を設置する。この作業を繰り返し、電池ユニットを24枚積層する。
<第6工程>
電池ユニットが24枚積層されると、この上に上端ヒートシンクH1を載置し、保持手段18により締め付ける。この締め付けは、通しボルト19にナット20を螺合することにより行う。この締め付けにより、上下端のヒートシンクH1,H2を介して各単電池Bには所定の面圧が加えられることになるが、この面圧は、溝部24による面圧調整用突起23の変形により調整されたものである。
また、この保持手段18による締め付けは、端部に位置する電極タブTa,TbとワッシャWa,Wbとを加圧し、単電池が直列接続されるように電気的接続状態を形成することにもなる。
このようにして所定数の単電池B全てが直列に接続された組電池10が構築される。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々変更使用することができる。たとえば、前記実施形態の接続部材は、変形されているが、これのみに限定されるものではなく、直状のものであってもよい。
本発明は、複数の単電池が載置された剛性のある第1フレームと、弾性体からなる第2フレームを積層して積層方向両面から加圧するので、組電池成形の作業性がきわめて有利となる。
単電池を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る組電池の概略斜視図である。 単電池をフレームに設ける状態を示す概略斜視図である。 図3の要部拡大斜視図である。 第1フレームと第2フレームを重ねた状態の接続部材周辺の断面図である。 図2におけるA−AまたはA’−A’線に沿う断面図である。 第1フレームと第2フレームを重ねた状態のフレーム端部の断面図である。 加圧代と面圧範囲を示す図である。
符号の説明
10…組電池、
11…電圧検出線、
12…サーミスタ、
13…位置決め部、
15…周縁部、
17…仮保持部、
18…保持手段、
22…面圧調整部、
23…面圧調整用突起、
24…溝部、
30…接続部材、
F1…第1フレーム、
F2…第2フレーム、
B…単電池、
Ta、Tb…電極タブ。

Claims (8)

  1. 剛性のある板材である第1フレームに複数の扁平型単電池を載置する工程と、
    各単電池から突出された電極タブを隣接する単電池の電極タブと接合するための接続部材を、前記第1フレームに設けられた載置部に載置する工程と、
    前記第1フレーム上に弾性体からなる枠状体である第2フレームを載置して前記第1フレームと第2フレームとで前記各単電池および接続部材を弾性的に挟持して仮保持する工程と、
    前記第1フレームと第2フレームとにより仮保持された前記接続部材を前記電極タブに接合し前記単電池を接続する工程と、を有し、
    前記単電池を弾性的に挟持した前記第1フレームと第2フレームを複数積層して積層体を形成する組電池の製造方法。
  2. 複数の扁平型単電池が載置される剛性のある板材である第1フレームと、
    各単電池から突出された電極タブを隣接する単電池の電極タブと相互に接合し前記単電池を接続する接続部材と、
    前記第1フレーム上に載置された複数の単電池を当該第1フレームとで挟持して保持する弾性体からなる枠状体である第2フレームと、
    前記単電池を弾性的に挟持した前記第1フレームと第2フレームを複数積層して積層体を形成し、当該積層体中の複数の単電池を接続したことを特徴とする組電池。
  3. 前記第2フレームは、前記各単電池を位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項2に記載の組電池。
  4. 前記第1フレームと第2フレームは、前記接続部材を両フレームで挟持して弾性的に仮保持する仮保持部を有する請求項2または3に記載の組電池。
  5. 前記接続部材は、前記仮保持部で保持された状態で前記電極タブと接合されることを特徴とする請求項4に記載の組電池。
  6. 前記第1フレームは、合成樹脂により形成され、電圧検出線およびサーミスタがモールドされている請求項2〜5のいずれかに記載の組電池。
  7. 前記積層体を積層方向両側から加圧して前記積層体上の前記単電池に面圧を付与すると共に該積層体を保持する保持手段を備え、前記第2フレームの前記第1フレームとの当接面に、該第2フレームと一体の突起が設けられ、前記第1フレームの前記突部に対応する位置に前記突起の潰れ代を調整する溝部が設けられることによって前記面圧が所定の面圧に調整されていることを特徴とする請求項2-〜6のいずれかに記載の組電池。
  8. 前記接合は、超音波溶接により行なわれたものであることを特徴とする請求項5に記載の組電池。
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