JP4961543B2 - 天然植物複合成形体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は天然植物複合成形体の製造方法、さらに詳細には木材、コルク等の天然植物の廃材等と有機マトリックスからなる耐水性、屈曲性、耐熱性、耐久性を有する天然植物複合成形体の製造方法に関する。
木材、コルク等の天然植物の廃材の再利用法としては、バルブの原料として用いる他、有機マトリックスにこれらの紛砕片を混合させた複合材が市販されている。例えば、ゴムラテックスに加硫剤等を添加した接着剤を用い、木片チップを
ホーミング後熱圧して成形する建材用のボードが示されている(例えば、特許文献1)。
特開昭62−299302号公報
しかしながら、天然植物の廃材には多量の水分が含まれており、これらを有機マトリックス中に混合して加圧加熱成形すると、金型内で水が水蒸気となり、この金型を開いた時に水蒸気が破壊力として働き、成形物に裂け目等が生じやすく成形が困難であり、また蒸気の抜け通路孔が発生して物理的強度も低くかつ不均一な物となった。このため、植物の水分を取り除いた乾燥したものを用いる必要があるが、乾燥した植物粉砕物には水分が抜けた多孔部分が多数形成されている。この多孔部分は空気が含まれており断熱作用を有するため、熱成形時に熱伝導が悪く成形時間が長くなる問題があった。また、水分の脱け殻構造は物理的強度も低く、多量の乾燥済植物を混合することは困難であり、有機マトリックスに対し容量比100%以下の比率で混合していた。また、このため、上述の天然植物複合成形層と他の熱可塑性エラストマー成形層を積層した積層成形体は強度が低く、かつ物性が不均一にならざるを得ないという問題点があった。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は下記の(1)〜()である。
(1)不飽和基を有する熱可塑性エラストマーおよび水分を含有する天然植物の細片からなる混合物を金型に入れ、100℃以上180℃以下で加圧成形を行った後、一旦圧力を下げて水蒸気を混合物から放出した後、再度加圧成形し冷却し、80℃以下で成形物を金型から取り出す
ことを特徴とする天然植物複合成形体の製造方法。
(2)不飽和基を有する熱可塑性エラストマーおよび水分を含有する天然植物の細片からなる混合物を金型に入れ、100℃以上180℃以下で加圧成形を行った後、一旦圧力を下げて水蒸気を混合物から放出した後、再度加圧成形して冷却し、80℃以下で金型から取り出すことにより形成された成形物をスライスしたシート状複合成形層を、熱可塑性エラストマー成形層の少なくとも片面に積層して加圧成形する
ことを特徴とする天然植物複合成形体の製造方法。
本発明の天然植物複合成形体の製造方法は下記の効果を奏する。
(i)軽量、強靭、ゴム弾性、耐久性など天然植物にない特性を有するとともに、植物の有する特性、例えばコルクの抗菌性、消臭性等の特性を合わせ持たせた天然植物複合成形体が製造できる。
(ii)成形時間が比較的短く、効率的に製造できる。
(iii)積層した場合は、強度が高く、かつ物性が均一の天然植物複合成形体となる。
(iv)積層される熱可塑性エラストマー成形層の特性を利用して、さらに天然植物が有する物性以外の物性を有する天然植物複合成形体を得ることができる。例えば、重い性状とか軽い性状という特性を付与することができる。
本発明における水分を含有する天然植物としては、公知の天然植物が使用できるが、後記するように化学反応を促進する意味から天然植物の細胞壁の主成分がセルロース繊維、スペリン酸、さらにはリグニン等で構成されているものが好ましく、例えばコルク、おが屑、針葉樹皮等を使用することができる。より好まし
くはコルクである。これらの天然植物は複数用いてもよい。
本発明における天然植物中の水分とは特に限定はないが、乾燥後のものでも水分を含むもの、漬水後のものでもかまわないが、好ましくは通常の状態の天然植
物をさし、より好ましくは天然植物に対して3重量%以上、40重量%以下である。
また、用いられる天然植物の形態は特に限定はなく、コスト面、物性面からみて破砕されたものが好ましい。破砕機は特に限定はない。大きさについては第一の熱可塑性エラストマーに混合されるので、この成形層の厚さ以内のものであればよく、具体的には0.5〜10mmが好ましい。
この植物の主成分をなすセルロースには水素結合、水酸基が含有されており、またリグニンにも水酸基が含まれている。さらに、コルクに含まれるスペリン酸
の構造を有するオクタン二酸はその結晶部分の構造に水素結合、水酸基およびカルボキシル基を有している。これら水素結合、水酸基、カルボキシル基は炭素―炭素ニ重結合等の不飽和基に対して官能基として作用し、付加結合反応を呈する。従って、不飽和基を有する熱可塑性エラストマーは植物の粉砕物(天然植物の細片)に対して接着剤として機能する。
しかし、本発明では水分を含む植物細片を用いるため、第一の熱可塑性エラストマーとの混合物を金型内で加熱加圧した際、水蒸気がバリアとして作用し、接着を阻害する。これを避けるために、この状態で金型の圧力を解除すると、水蒸気は溶融したエラストマーの低粘性隙間を通り抜けて大気中に放出される。水分の抜けた植物細片と溶融したエラストマーを再び加圧すると、植物の水素結合、水酸基、カルボキシル基等とエラストマー中の不飽和基との付加反応が開始され、更にこの反応は温度によって促進される。この加圧状態で冷却するとエラストマーはホットメルト接着剤として機能し、植物を構成する殻壁の分子が化学結合し、天然植物の細片及び該細片を取り巻き連続した網目構造を有する熱可塑性エラストマーが形成される。したがって取り出された成形物は強度に優れた素材となる。
本発明における不飽和基を有する第一の熱可塑性エラストマーとしては、公知の熱可塑性エラストマーが使用できる。例えば、エラストマーの素材として具体的には、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂及び/又はこれらの混合物、複合物からなるエラストマーの樹脂の群から選ばれる1種以上のエラストマーであって、不飽和基を分子中に1個以上有するものが挙げられる。重量平均分子量としては1万〜100万のものが好ましい。重量平均分子量は例えばGPC法(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法)で測定できる。不飽和基を有する熱可塑性エラストマーは上述のように天然植物の水素結合、水酸基、カルボキシル基等の官能基との反応を形成し細片を取り巻く連続した網目構造を形成する。熱可塑性エラストマー中の不飽和基数は分子中に1個以上であればよいが、好ましくは2個以上である。不飽和基が多いほど天然植物と架橋をし網目構造を形成しやすくなる。不飽和結合を多く含むシンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン、スチレン−イソプレン、スチレン−ブタジエン、ポリイソブチレンからなるエラストマーの1種または2種以上の組み合わせからなるものがより好ましい。このような市販品としては例えば、「RB−820」(JSR社製)、「ZFT−1500」(日本ゼオン社製)、「タフプレン A」(旭化成社製)等が使用できる。
上述の天然植物の量は第一の熱可塑性エラストマー100重量部に対して50重量部以上、300重量部以下である。好ましくは50重量部以上、100重量部以下である。50重量部未満であると、熱可塑性エラストマー粒子間の相互の網目構造を司る部分の面積が大きくなりすぎて、使用した熱可塑性エラストマーの性状を呈する比重が大きい成形体となる。一方、300重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの粒子間相互の網目構造部分の面積が不足し、成形体の物理的強度が低下する。
本発明の第一の成形体の製造方法は、上記両者の混合物の加熱加圧時に水分をガス化して発泡作用させ、さらに圧力を下げて水蒸気を大気中に放出し天然植物の含有水部分を空調化した後、冷却して再度加圧成形することにより、軽量で均一性、耐久性に優れた天然植物複合成形体を製造するものである。
本発明においては、まず不飽和結合を有する第一の熱可塑性エラストマーと水分を含有する天然植物の細片の混合物を100℃以上180℃以下(好ましくは130℃以上、150℃以下)の温度領域で好ましくは数分〜30分間加圧成形する。この温度が100℃未満であると、天然植物の細胞殻内部に含有する水分が気化せず大気中に放出されないまま残り、残留水分が加水分解を起す要因となる。また、180℃を超えると、繊維素に含まれるリグニンの沸点が約180℃であり、リグニンも揮散して本来の天然植物性状が損なわれることになる。
加圧成形の使用装置としてはニーダー混練機、ロール混練機などが使用できる。
このように加圧成形した後、一度圧力を下げて水蒸気を放出した後、再度加
圧成形(加圧条件は好ましくは50kgf/cm以上、100kgf/cm
以下、時間は好ましくは数分〜30分間)して冷却して80℃以下の温度領域
で成形物を取り出す。80℃を超えると、水蒸気圧により安定した成形物の取
出しが行えない。このように、加熱加圧時に水分をガス化して発泡作用させ、
さらに圧力を下げて水蒸気を大気中に放出し、冷却して再度加圧成形すること
により、軽量で均一性、耐久性に優れた天然植物複合成形体(A)を製造する
ことができる。
上記の様にして加圧成形されたものは、天然植物の細片1がエラストマーのマトリックス内に点在する成形体であり、形態は通常厚い板状ブロック(例えば、図1(a))である。天然植物の細片1の個々の形状の周りを連続的に有機マトリックス(第一の熱可塑性エラストマー)の接着層2が編み目状に包み込む状態となる。この接着層2は弾性に富み、屈曲性、復元性を有する構造体となり、折り曲げても割れを生じることはない。この天然植物の細片1の内部の空孔が押圧により潰れた領域については、該熱可塑性エラストマーのマトリックス内における細片1同士の距離が平均20μm以下であるのが望ましい。このように20μm以下とすることによって、さらに弾性に富み、屈曲性、復元性の豊かな成形物が製造可能になるからである。
続いて、この厚い板状ブロックを公知のスライス機械を用いて、好ましくは厚さ0.5〜10mmに漉き加工を行う。漉き加工とはスライス状に削る加工のことであり、漉き加工されたものの断面は、例えば図1(b)の様になる。
すなわち、図1(a)の様に漉き加工される前の成形された原板では、天然植物の細片1がマトリックス内に点在し、細片1の全表面がエラストマーで被覆された状態であるが、図1(b)の様に、漉き加工されたものは細片1の一部の表面がエラストマーと接触するのみで、スライスされた表面にはエラストマーは存在せず、横方向にのみエラストマーと接触することになる。
漉き加工されたものにおいては、植物の粉砕粒子(細片)の個々の断面は水分の抜けた連続気泡を有し、これがスライスされた両表面に出るため、通気性、含水性、吸湿性という機能を示し、一方、細片1の一部の表面と接するエラストマーはその特性である粘弾性が発揮され、折り曲げてもひび割れ、破損が生じない機能を示す。すなわち、漉き加工されたものは上記の両方の機能を示す。そして、第一の熱可塑性エラストマーの加圧成形後の破断伸び率を好ましくは100%以上とすることにより、5mm以下の厚さのシート状にスライスしたものも折り曲げてもひび割れしなくなる。
本発明における第二の成形体は、さらに上記の第一の天然植物複合成形体(A)を、第二の熱可塑性エラストマー成形体の少なくとも片面に積層する。好ましくは両面である。第二の熱可塑性エラストマーとしては、第一の熱可塑性エラストマーに挙げられたものと同じものが使用できる。すなわち、この天然植物複合成形体(A)は他の熱可塑性エラストマーに容易に積層することができるため、複合(積層)成形体(B)が得られる。この天然植物複合(積層)成形体(B)は、例えば、積層される第二の熱可塑性エラストマー中に無機充填材を混合すれば重い性状を有する形成物が得られ、積層されるエラストマーとして熱可塑性エラストマーで作った発泡スポンジを用いれば軽い性状の成形物が得られるというように、天然植物複合成形体(A)にない物理的性状を付加させることができる。すなわち、第二の熱可塑性エラストマーにゴム用配合薬品類を配合して積層成形体の物性を変えることができる。ここで用いられるゴム用配合薬品類としては通常使用されるものが使用できるが、例えば、クマロン樹脂、テルペン樹脂、ロジン誘導体樹脂等が挙げられる。配合量は好ましくは第二の熱可塑性エラストマー100重量に対して5重量部以上、20重量以下である。
第二の熱可塑性エラストマーにゴム用配合薬品類を配合して成形体を製造する条件は、上記の最初の成形体を製造する条件と同じでよい。但し、一度圧力を下げて水蒸気を放出する工程はなくてもよい。第二の熱可塑性エラストマーからなる成形体(アンダー材という)をスライスした厚さ等は最初の成形体の場合と同じであっても異なっていてもよい。
さらに、アンダー材に天然植物含有成形層を少なくとも片面に積層した後、加圧成形を行うが、その加圧成形条件等は第一の熱可塑性エラストマーの加圧成形条件と同じでよい。
図2はこのようにして得られた天然植物複合成形体(B)の一実施態様の断面構造を示す。この図より明らかなように、第二の熱可塑性エラストマーよりなるアンダー材3の両面に、天然植物複合成形体(A)を所定厚さに公知の漉き機を用いてスライスした天然植物複合成形層(薄板)4を加熱加圧して合体し、天然植物複合(積層)成形体(B)としている。
[実施例]
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本実施例に限定されるものではない。
以下に示すような配合量で、不飽和基含有熱可塑性エラストマーとコルク粉末を配合した。
配合量
シンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン樹脂(RB−120;JSR社製;ペレット) 10重量部
スチレン−ブタジエン樹脂(ZFT−1500;日本ゼオン社;ペレット)
10重量部
ポリイソブチレン樹脂(VISTANEX MML−140;エッソ化学;ペール)
10重量部
コルク粉末(粒径10mm)(輸入品;地中海産) 30重量部
この配合物を、ニーダー混合機で100〜130℃で10分間混練りし、ロールで厚さ8mmに圧延してシート化した。
【0023】
このシートを厚さ8mm、長さ700mm、幅500mmに裁断し、3枚重ねて仕込み材料とし、枠寸法が厚さ22mm、長さ700mm、幅500mmのアルミ製金型に装填し、アルミ製蓋で密閉してプレス成形機に入れ、温度155℃、締めつけ圧力150kg/cmで10分間で成形し、締めつけ圧力を0kg/cmに減圧して水蒸気を放出した。次に仕込み材料入りの金型を水冷循環装置ジャケットを上下に有する冷却プレス成形機に移動して、締めつけ圧力150kg/cmで10分間冷却して80℃以下で天然植物複合成形体(A−1)を取り出した。
得られた成形物は軽量、強靭であるとともに、コルクの特徴である抗菌性、断熱、防音、防振、消臭等の優れた特性を有していた。
【参考例1】
以下に示すような配合量で、不飽和基含有熱可塑性エラストマーと針葉樹皮を配合した。
配合量
シンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン(RB−120;JSR社製;ペレット) 10重量部
スチレン−ブタジエン樹脂(タフプレンA;旭化成社;ペレット)
10重量部

ポリイソブチレン樹脂(VISTANEX MML−140;エッソ化学;ペール) 10重量部
針葉樹皮(粒径20mm) 150重量部
【0025】
この配合物を、実施例1と同様にシート化して、加熱・加圧成形した。
得られた天然植物複合成形体(A−2)は実施例1の天然植物複合成形体(A−1)と同様に軽量、強靭かつ弾性を有していた。
【参考例2】
以下に示すような配合量で、不飽和基含有熱可塑性エラストマーとおが屑を配合した。
配合量
シンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン(RB−120)
10重量部
スチレン−ブタジエン樹脂(タフプレンA) 10重量部
ポリイソブチレン樹脂(VISTANEX MML−140;エッソ化学;ペール) 10重量部
おが屑(粒径5mm) 200重量部
【0027】
この配合物を、実施例1と同様にシート化して、加熱・加圧成形した。得られた天然植物複合成形体(A−3)は実施例1の天然植物複合成形体(A−1)と同様に軽量、強靭かつ弾性を有していた。
【実施例2】
次に、以下に示すような配合量で、不飽和基含有熱可塑性エラストマーと亜鉛華を配合して、上記と同様な条件下で成形層を得た。
配合量
シンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン(RB−120;JSR社製;ペレット) 10重量部
スチレン−ブタジエン樹脂(タフプレンA;旭化成社;ペレット)
10重量部
ポリイソブチレン樹脂(VISTANEX MML−140;エッソ化学;ペール) 10重量部
ステアリン酸 2重量部
亜鉛華 200重量部
この配合物を、ニーダー混合機で80〜130℃で10分間混練りし、ロールで厚さ10mmに圧延してシート化した。
このシートを深さ10mmの金型で160℃、150kg/cm2で5分間加熱成形し、比重1以上の重い性状の成形物(アンダー材)を得た。
【0030】
さらに図2に断面構造を示すように、このアンダー材3の両面に、実施例1で得られた天然植物複合成形体(層)(A−1)を2mm厚に漉き機を用いてスライスした天然植物複合成形層(薄板)4を積層し、155℃で7分間加熱加圧して合体し、天然植物複合(積層)成形体(B−1)とした。この天然植物複合(積層)成形体(B−1)は無機充填材の亜鉛華を混合したエラストマーであるので重量感のある成形体となった。
【参考例3】
以下に示すような配合量で、エチレン−酢酸ビニル共重体に発泡剤、架橋剤等を配合した。
配合量
エチレン−酢酸ビニル共重体(酢酸ビニル15%)(ウルトラセン626;東ソー社製;ペレット) 100重量部
アゾジカルボンアミド系発泡剤(セルマイクC;三協化成社製)
6重量部
ジクミルペルオキシド(40%)(架橋剤)(パークミルD;日本油脂社製)
2重量部
ステアリン酸 1重量部
軽質炭酸カルシウム 50重量部
この配合物を、実施例と同様にしてニーダー混合機で10分間混練りし、ロールで厚さ10mmに圧延してシート化した。
このシートを深さ10mmの金型に入れ、170℃、10分間加熱して、比重0.16、硬度Cタイプ50°の熱可塑性スポンジを得た。得られたアンダー材3の両面に、参考例1で得られた天然植物複合成形体(A−2)を2mm厚に漉き機を用いてスライスした天然植物複合成形層(薄板)4を積層し、実施例と同様にして加熱加圧して合体し、天然植物複合(積層)成形体(B−2)とした。この成形体はスポンジを用いているのでクッション性を有する軽量成形体となった。
本発明の天然植物複合積層成形体は断熱、防音材料として使用できる。特に緩衝用床材として最適である。
本発明の天然植物複合成形体(A)(a)及びそのスライスした成形層(b)の厚さ方向に切断した断面図である。 本発明の天然植物複合成形体(B)の厚さ方向に切断した断面図である。
符号の説明
1 天然植物
2 熱可塑性エラストマー
3 アンダー材
4 天然植物複合成形体層(薄板)

Claims (7)

  1. 不飽和基を有する熱可塑性エラストマー100重量部中に水分を含有する天然植物の細片50重量部以上、300重量部以下混合された混合物を金型に入れ、100℃以上180℃以下で加圧成形を行った後、一旦圧力を下げて水蒸気を混合物から放出した後、再度加圧成形し冷却し、80℃以下で成形物を金型から取り出す
    ことを特徴とする天然植物複合成形体の製造方法。
  2. 不飽和基を有する熱可塑性エラストマー100重量部中に水分を含有する天然植物の細片50重量部以上、300重量部以下混合された混合物を金型に入れ、100℃以上180℃以下で加圧成形を行った後、一旦圧力を下げて水蒸気を混合物から放出した後、再度加圧成形して冷却し、80℃以下で金型から取り出すことにより形成された成形物をスライスしたシート状複合成形層を、熱可塑性エラストマー成形層の少なくとも片面に積層して加圧成形する
    ことを特徴とする天然植物複合成形体の製造方法。
  3. 水蒸気を混合物から放出する際に、金型の締め付け圧力を0kg/cm に減圧する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天然植物複合成形体の製造方法。
  4. 前記天然植物の細胞壁の主成分がセルロース繊維及びスペリン酸で構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天然植物複合成形体の製造方法。
  5. 前記天然植物がコルクである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天然植物複合成形体の製造方法。
  6. 前記熱可塑性エラストマーがシンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン、スチレン−イソプレン、スチレン−ブタジエン、ポリイソブチレンからなるエラストマーの1種または2種以上の組み合わせからなる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天然植物複合成形体の製造方法。
  7. 前記熱可塑性エラストマーがシンジオタクチック−1、2−ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリイソブチレン樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の天然植物複合成形体の製造方法。
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