JPH08116801A - 難燃性マルチング材の製造方法 - Google Patents

難燃性マルチング材の製造方法

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JPH08116801A
JPH08116801A JP25651594A JP25651594A JPH08116801A JP H08116801 A JPH08116801 A JP H08116801A JP 25651594 A JP25651594 A JP 25651594A JP 25651594 A JP25651594 A JP 25651594A JP H08116801 A JPH08116801 A JP H08116801A
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JP
Japan
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flame retardant
phosphate
flame
mulching material
retardant
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JP25651594A
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English (en)
Inventor
Motoi Takenaga
基 武永
Yukihiro Yoda
幸廣 與田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Protection Of Plants (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 広葉樹および/または針葉樹の樹皮
を粉砕したものに、難燃剤として無機系難燃剤(除く燐
酸)および/または有機系難燃剤を添加し、繊維表面の
付着水分が抜けた時に粘着力を発揮する植生糊として水
性エマルション樹脂を用いる難燃性マルチング材の製造
方法。 【効果】 火災を防止し、容易に着火しないマル
チング材の製造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性マルチング材に関
する。さらに詳しくは、緑化事業ならびに農業用に使用
される難燃性マルチング材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】植樹された樹木などの根元および樹木の
間には、地表面からの水分の蒸散を抑制すること、およ
び雑草が生えてくるのを防止するためマルチング材を敷
くのが一般的である。このマルチング材は、敷いた後飛
散、流失することを防止するため、植生糊を配合するこ
とが提案されている(特開平06−133652)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチング材では植生糊の配合の有無にかかわらず、し
ばしば煙草の投げ捨てなどによる火災が発生しており、
これら火種による火災を防止し、容易に着火しないマル
チング材の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この問題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来のマルチング
材に難燃剤を配合することにより、容易に着火すること
なく、上記火災発生の問題を解決できることを見出し、
本発明に達したものである。
【0005】即ち、本発明は広葉樹および/または針葉
樹の樹皮を粉砕したものに、難燃剤として無機系難燃剤
(除く燐酸)および/または有機系難燃剤を添加し、繊
維表面の付着水分が抜けた時に粘着力を発揮する植生糊
として水性エマルション樹脂を用いることを特徴とする
難燃性マルチング材の製造方法に関する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる樹皮は、広葉樹および/または針葉樹のいずれを
用いてもよい。また、これらの木片を用いても構わな
い。本発明に用いる無機系難燃剤としては、燐酸アンモ
ニウム、ポリ燐酸アンモニウム、燐酸メラミン、ピロ燐
酸メラミン、ポリ燐酸メラミン、燐酸グアニジンなどの
燐酸塩、赤燐などの燐化合物、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、硼酸などの無機
金属塩がある。
【0007】また、有機系難燃剤としては、燐酸トリブ
チルなどの燐酸エステル、デカブロモジフェニルオキサ
イドなどのハロゲン系のものが用いられ、これらは一種
または二種以上を用いても構わない。
【0008】しかし、本発明の難燃剤は、その用途から
安価に製造されることが好ましく、比較的安価な燐酸塩
または無機金属塩、とくにはその効果より、燐酸アンモ
ニウムが好適である。難燃剤の添加量は、樹皮の粉砕物
100重量部に対して、0.1〜20重量部(固形分)
が好ましく、更に好ましくは、0.5〜10重量部が好
適である。0.1重量部未満では難燃効果が発揮できな
い。また、20重量部を超える量を添加した場合は、難
燃効果の一層の向上にはならず、不経済である。
【0009】植生糊としての水性エマルション樹脂に
は、アクリル系エマルション樹脂、ウレタン系エマルシ
ョン樹脂、酢酸系エマルション樹脂、塩化ビニル系エマ
ルション樹脂、塩化ビニリデン系エマルション樹脂およ
びスチレン−ブタジエン系エマルション樹脂の一種また
は二種以上の混合物が用いられるが、アクリル系エマル
ション樹脂が難燃剤との相溶性、経済性等から好んで用
いられる。
【0010】本発明に使用される植生糊としてのアクリ
ル系エマルション樹脂は、一般市販品でも構わないが、
通常に次のような方法で製造される。スチレンおよび/
またはメタクリル酸メチルを主成分とするビニル単量体
と架橋性単量体を含有する単量体混合物を、乳化重合す
ることにより得られる。また、エマルションの安定性付
与のために単量体混合物とともに官能性単量体が使用さ
れる。その他、乳化剤としての界面活性剤、重合開始剤
などが用いられる。
【0011】このようにして製造された、植生糊として
のアクリル系エマルション樹脂の添加量は、樹皮の粉砕
物100重量部に対して、0.1〜30重量部(固形
分)が好ましく、更に好ましくは0.3〜20重量部が
好適である。添加量が0.1重量部未満ではマルチング
材の成型性が十分では無く、飛散防止効果が発揮できな
い。また、30重量部を超えると、成型効果の一層の向
上にはならず、不経済である。該植生糊としてのアクリ
ル系エマルション樹脂の広葉樹および/または針葉樹の
樹皮への添加は、均一に混合しやすいように数倍〜数十
倍に希釈して用いるのがよい。難燃効果は、添加する難
燃剤がアクリル系エマルション樹脂中に均一に分散する
ことにより一層高まる。
【0012】次に、本発明の難燃性マルチング材製造方
法の一例を記す。即ち、広葉樹および/または針葉樹の
樹皮を常用の粉砕機、例えばチョッパー型粉砕機を用い
て粉砕したものを、常用の混合機、例えばリボン混合機
に一定量入れ、この混合物に難燃剤を添加し、これに植
生糊としての水性エマルション樹脂を添加し、均一に混
合することにより得られる。
【0013】植生糊の効果の発現は、マルチング材を敷
いた後、上面より加圧し成型する際に、繊維表面の付着
水分が下層へ移動し表面の含水率が低下し、水性エマル
ション樹脂の接着力が現れるためと推測している。
【0014】然して、本発明者等は種々の実験と観察と
により、本発明の難燃剤を添加した難燃性マルチング材
の難燃機構は、燐酸塩および燐化合物については、燃焼
雰囲気の熱により加熱され、生成したポリ燐酸により生
成した不燃性被膜が木材繊維を被覆し着火を防止するも
のと推察される。無機金属塩は加熱により生成する水分
により、ハロゲン系有機化合物は分解生成したハロゲン
が酸化反応の進行を妨げるなどの機構によるものと推察
される。
【0015】このように難燃剤を配合した、難燃性マル
チング材は従来の地表面からの水分の蒸散を抑制するこ
と、および雑草が生えてくるのを防止するという効果
に、火災を防ぐという安全性に優れた、しかも低コスト
で製造可能な難燃性マルチング材である。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の要旨をそれらに限定するものではな
い。以下、部及び%は総て重量部及び重量%を示す。
尚、着火テストは次の方法によった。即ち、マルチング
材を5cmの厚さで、30cm角に成型し、30℃で5
時間放置した後、斜め上部より5〜6m/secの風速
の風を当てておき、着火した煙草をマルチング材上に置
き煙草が燃えつきるまで燃焼状態を観察する。
【0017】実施例1 樹皮の粉砕物100部をリボン混合機に仕込み、難燃剤
として燐酸水素二アンモニウム0.5部を水15部で溶
解した後添加し、十分に混合し、次に、アクリル系エマ
ルション樹脂(三井東圧化学製アルマテックスE−17
5 固型分45%)0.5部を水15部で希釈した後、
粉砕物に均等に噴霧し均一に混合した。難燃性マルチン
グ材を得た。得られた材の着火テストの結果は、焦げ、
発煙などは見られず良好であった。
【0018】実施例2〜6 実施例1の難燃剤および水性エマルション樹脂を表1に
示す値に変更した以外は、実施例1と同様に行った。そ
の結果は、焦げ、発煙などは見られず良好であった。
【0019】
【表1】
【0020】実施例7〜16 難燃剤の種類と添加量を表2に示すように変更した以外
は、実施例1と同様に行った。その結果は、焦げ、発煙
などは見られず良好であった。
【0021】実施例17 実施例1のアクリル系エマルション樹脂を(積水化学製
No.7510)に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。その結果は、焦げ、発煙などは見られず良好で
あった。
【0022】実施例18 実施例17の難燃剤を、燐酸二水素アンモニウムに変更
した以外は、実施例17と同様に行った。その結果は、
焦げ、発煙などは見られず良好であった。
【0023】
【表2】
【0024】比較例1 樹皮の粉砕物100部をリボン混合機に仕込み、アクリ
ル系エマルション樹脂(三井東圧化学製アルマテックス
E−175)0.5部を水15部で希釈した後、粉砕物
に均等に噴霧し均一に混合した。得られたマルチング材
の着火テストの結果は、約1分後に発火し燃焼が始まっ
た。
【0025】比較例2 比較例1のアクリル系エマルション樹脂(三井東圧化学
製アルマテックスE−175)10部に変更した以外
は、比較例1と同様に行った。得られたマルチング材の
着火テストの結果は、約1分後に発火し燃焼が始まっ
た。
【0026】比較例3 実施例1からアクリル系エマルション樹脂を除いた他
は、実施例1と同様に行った。得られた材の着火テスト
の結果は、焦げ、発煙などは見られず良好であった。し
かしながら、斜め上部からの風速によりマルチング材が
飛散し、目的を達成できなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では達成され
なかった植生糊の混合のみでは、しばしば煙草の投げ捨
てなどによる火災が発生しており、これら火種による火
災を防止し、容易に着火しない難燃性マルチング材の開
発が望まれていた。本発明者らは、植生糊に特定の難燃
剤を加えることによりその目的を達成できたのである。
即ち、本発明の比較例は、着火テストの結果、焦げ、発
煙などが発生し目的を達成できない。これに対し、実施
例はこれらの目的が達成される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 21/12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広葉樹および/または針葉樹の樹皮を
    粉砕したものに、難燃剤として無機系難燃剤(除く燐
    酸)および/または有機系難燃剤を添加し、繊維表面の
    付着水分が抜けた時に粘着力を発揮する植生糊として水
    性エマルション樹脂を用いることを特徴とする難燃性マ
    ルチング材の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機系難燃剤が燐酸アンモニウム、ポ
    リ燐酸アンモニウム、燐酸メラミン、ピロ燐酸メラミ
    ン、ポリ燐酸メラミン、燐酸グアニジンなどの燐酸塩、
    赤燐などの燐化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
    ネシウム、三酸化アンチモン、硼酸などの無機金属塩で
    ある請求項1記載の難燃性マルチング材の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機系難燃剤が燐酸トリブチルなどの
    燐酸エステル、デカブロモジフェニルオキサイドなどの
    ハロゲン系有機化合物である請求項1記載の難燃性マル
    チング材の製造方法。
  4. 【請求項4】 水性エマルション樹脂がアクリル系エ
    マルション樹脂である請求項1記載の難燃性マルチング
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】 樹皮を粉砕したもの100重量部に無
    機系難燃剤および/または有機系難燃剤0.1〜20重
    量部、水性エマルション0.1〜30重量部を混合して
    なる請求項1記載の難燃性マルチング材の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328167A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 The Eco Kk 天然植物複合成形体およびその製造方法
KR100893948B1 (ko) * 2007-06-25 2009-04-22 리머스(주) 수용성 난연제 조성물, 그 제조방법 및 그 제조방법에 의해제조된 난연제 조성물을 이용한 난연처리방법
JP2009274409A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 難燃フェノール樹脂発泡体積層板とその製造方法
JP2009274408A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 難燃フェノール樹脂発泡体積層板とその製造方法
CN108972785A (zh) * 2018-06-29 2018-12-11 广西浙缘农业科技有限公司 木材环保无醛阻燃剂

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