JP4959896B2 - 内サイクロイドエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に使用される内サイクロイド歯車アセンブリに関する。歯車アセンブリは、純粋直線往復運動をするピストンから純粋回転運動をする出力シャフトへ動力を伝達することができ、歯車アセンブリおよびエンジンの効率および安定性を増加する。
【0002】
【従来の技術】
従来の往復ピストンエンジンおよび歯車機構は、業界ではよく知られている。従来のエンジンでは、接続ロッドがピストンを歯車アセンブリに接合し、ピストンサイクル中にわずかに傾いた位置を想定する。これは、接続ロッドの一方の端のピストンの直線運動と、接続ロッドの他方の端の歯車アセンブリの円形運動とによって引き起こされる。ピストンの力の一部が接続ロッドの側方向に分散されるため、接続ロッドの傾きまたはずれが、ピストンから歯車アセンブリへ伝達される駆動力を減少する。傾きもピストンの横方向力を生成し、これが、ピストンとピストンを保持するシリンダの壁との間の摩擦の量を増加する。さらに、歯車アセンブリで接続ロッドが回転することが、振動効果を排除しエンジンの均衡を取るのをより困難にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
内燃機関の内サイクロイド歯車機構は、従来のエンジンの接続ロッドの傾きを排除するように開発されてきた。しかし、先行技術の内サイクロイド歯車機構は、非常に複雑であり、複数の歯車およびカウンターウェイトを有する。
【0004】
例として、Wrinに付与された米国特許第4,026,252号が挙げられ、これには、8つの歯車および8つのカウンターウェイトを含む内サイクロイドエンジンが開示されている。Wrin特許には、外側リング歯車74、76、内側リング歯車78、84、遊星歯車88、90、および、出力歯車104、106、および、カウンターウェイト62、64、66、67、92、94、96および100が開示されている。さらに、接続ロッド26、クランクシャフト44、プラネタリクランクキャリヤ52および56、および、出力シャフト102が、円形運動で移動するかまたは回転して、これが、可動部品の数を増やし、さらに、装置の組立ておよび運転を困難にする。
【0005】
前述の記載を鑑み、効果的なやり方で直線運動を回転運動に変換するための簡略な内サイクロイド歯車配列の必要性が存在することは明らかである。
【0006】
【課題を解決する手段】
本発明の歯車アセンブリは、接続ロッドの純粋直線運動を出力シャフトの純粋回転運動に変換する。歯車アセンブリは、ピニオンジャーナルによって接続ロッドに接続されたピニオンシャフトを備える。ピニオンキャリヤは、ピニオンシャフトとキャリヤとの両方が一致して動くように、ピニオンシャフトの上に置かれる。ピニオンキャリヤは、出力シャフトの軸の中心に一致する軸の中心のまわりを円形に移動する。出力シャフトは、それによって、自己の軸を中心にして回転し、他の結果として起こる運動はない。
【0007】
本発明の内サイクロイド歯車アセンブリは、直線運動を回転運動に変換する簡略且つ効果的な手段を提供することによって、先行技術を改良する。歯車機構は、2つの可動部品のみ、すなわち、ピニオンシャフトとピニオンキャリヤとを使用して、この変換を実行する。歯車アセンブリを2つの可動部品に減じることによって、組立てがより容易になり、可動部品の間に生じる摩擦の量が減る。
【0008】
本発明の目的は、ピストンと接続ロッドとが純粋直線運動を行い、それが、歯車機構によって、出力シャフトの純粋回転運動に変換される内サイクロイド歯車機構を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、ピストンの横方向力を排除しエンジンの効率を上げるように、接続ロッドの傾きを排除することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、ピストンのすべてのエネルギを接続ロッド内に方向づけ、接続ロッドへの側方向のいずれのエネルギ損失を排除することである。
【0011】
【発明の実施の形態】
下記に明らかになる本発明のこれらおよび他の目的、利点および特徴とともに、本発明の下記の詳細な説明、添付の特許請求の範囲およびここに付けられた数枚の図面を参照することによって、本発明の性質は、より明らかに理解される。
【0012】
図面を参照すると、図1は、本発明のピニオン歯車アセンブリ100の分解斜視図を示す。ピストン102は、厳密に直線往復運動で移動する接続ロッド104に取り付けられる。この直線運動エネルギは、後述されるように、ピニオン歯車アセンブリ100を介して出力シャフト330の回転運動エネルギに変換される。
【0013】
ピニオンシャフト200は、接続ロッド104に接続される。ピニオンシャフトは、ピニオンジャーナル202、カウンターウェイト203およびピニオン本体204の3つのセクションを有する単一の一体片から作られる。図2は、カウンターウェイト203のないピニオンシャフト200を示すことに注意すべきである。ピニオンシャフト200は、軸受106の軸受穴108に挿入されるピニオンジャーナル202によって接続ロッド104に接続される。円筒形ピニオンジャーナル202に隣接して、軸受206およびパイ形状のカウンターウェイト203がある。軸受206にピニオン本体204が取り付けられ、これは、本体の外部表面に沿って配列された歯210を有する細長いチューブである。ピニオン本体204の反対側の端に、ピニオン本体204から突出して軸受表面208として機能する小さなシリンダがある。ピニオンジャーナル202の中心線は、1/2PD(PD=リング歯車400のピッチ円直径)に等しい量Yだけピニオン本体204の中心線からずれており、これは下記に詳述される。
【0014】
ピニオンキャリヤ300はピニオンシャフト200の上に置かれる。ピニオンキャリヤ300は、近位エンドプレート302と中間キャリヤ本体320と遠位動力出力シャフト330とを有する一体構成要素である。エンドプレート302は、ピニオンシャフト200の挿入に対応するように、軸受穴304を中に含む。軸受穴304の中心線は、1/2PDに等しい量Xだけエンドプレート302の中心線からずれている。軸受穴304に整合する穴を中に有する軸受支持ディスク311がエンドプレート302に接続される。軸受ディスク311は、図1には示されていない。2つの穴が単一の軸受アセンブリ310を形成し、これが、補完軸受表面312とともに、軸受206および208でピニオンシャフト200を支持する。
【0015】
中間キャリヤ本体320は、内側キャビティ323を画成するためにその内部から切り出されたわずかに小さい第2の円形チューブ部分を有する中実円形チューブである。第2の切り出し穴の中心は、キャリヤ本体320の一方の側が、内側キャビティ323内に開口する窓322を有するように、キャリヤ本体320の中心からずれている。キャリヤ本体320の残りの部分は、図5のキャリヤ本体320の端面図によって示されるように、内側キャビティ323のまわりに三日月形状を形成する。
【0016】
ピニオンシャフト200がピニオンキャリヤ300内に挿入されるときに、その軸受206および208は、ピニオンキャリヤ300の軸受310および312に係合する。ピニオン本体204の歯210は、キャリヤ本体320の切り出し穴のずれのため、キャリヤ本体320の窓322を通って延在する。
【0017】
動力出力シャフト330は、エンドプレート302とは反対側のキャリヤ本体320から延在する。動力出力シャフト330は、キャリヤ本体320と一体的に形成され、それとともに動く。出力シャフト330の中心線は、キャリヤ本体320の中心線およびエンドプレート302の中心線と一致する。ピニオン本体204の中心線は、軸受穴304の中心線と一致する。しかし、動力出力シャフト330の中心線とピニオン本体204の中心線とは量Xだけずれる。
【0018】
図4に示されるリング歯車400は、キャリヤ本体320の上に置かれ、エンドプレート302まで延在するが、これに接触しない。リング歯車400は、中空円形チューブ410であり、チューブ410の内部長さに沿って配列された歯420を有する。リング歯車400のピッチ円直径(「PD」)は、リング歯車400の内部歯420の有効径である。リング歯車400の歯420は、ピニオン本体204の歯210に係合し、これは、ピニオンキャリヤ300の窓322を通して見える。リング歯車400は、ハウジング500内に静止して保持され、動いたり回転したりしない。
【0019】
運転において、エンジンは、混合気をシリンダ(図示せず)に導入し、これが点火されて、混合気を急速膨張させ、ピストン102を直線方向に動かすことによって、従来の方法で動力または力を生成する。ピストン102は、次いでこの力を接続ロッド104へ伝達し、これが厳密に直線状に往復運動を行う。ピニオンジャーナル202は回転可能に軸受穴108へ挿入され、接続ロッド104とともに直線運動を行いながら、軸受穴108内を回転する。しかし、ピニオン本体204は、ずれYのため、ピニオンジャーナル202のまわりを回転運動で移動しながら、ピニオンジャーナルの回転に一致して回転する。
【0020】
図6は、ピニオン本体204に対するピニオンジャーナル202の動きを示す。ピニオンジャーナル202は、往復直線方向に動き、その自己の軸を中心にして回転する。ピニオンジャーナル202の回転は次いで、図6に示されるように、ピニオン本体204を反時計回りの方向に回転させる。ピニオン本体204の回転およびずれYは、ピニオン本体204を、リング歯車400内で円形時計回りの方向に回転させる。
【0021】
ピニオン本体204は、軸受穴304を通ってキャリヤ本体320の内側キャビティ323内に挿入され、キャリヤ本体の中心軸のまわりに内側キャビティ323へ円形運動を伝え、したがって、キャリヤ本体320を自己の軸を中心にして回転させる。自己の軸を中心にしたキャリヤ本体の回転は、出力シャフト330の中心線がキャリヤ本体の中心線に一致するため、出力シャフト330を自己の軸を中心にして回転させ、純粋回転運動を生じさせる。
【0022】
さらに、ピニオン本体204が円形方向に移動するときに、ピニオン本体204の歯210がリング歯車400の歯420に噛み合うように、リング歯車400がキャリヤ本体320の上に置かれる。ずれXおよびYは、両方とも1/2PDであり、リング歯車400に対するピニオン本体204の歯数比は2:1であり、ピニオンシャフト200およびピニオンキャリヤ300の回転を、ピニオンジャーナル202の直線運動に同期させる。
【0023】
図7A〜7Dは、ピストンの全サイクルにわたってリング歯車400に対するピニオンジャーナル202の回転を示している。ピニオン本体204の円形運動が内部キャビティ323の円形運動と同一であるため、これらの図は図6に類似している。
【0024】
しかし、ピニオン本体204およびキャリヤ本体320は、同一方向に円形運動で移動する一方、この回転は反対方向である。これは、キャリヤ本体320がリング歯車400内で円形運動で移動するときに、その本体が、同一方向にリング歯車400に対して回転するからである。しかし、ピニオン本体204の歯は、キャリヤ本体320の窓322を通って突出し、静止リング歯車400の歯420に噛み合い、ピニオン本体204をキャリヤ本体320の方向とは反対方向に回転させるが、両者は同一の円形方向に移動する。
【0025】
内側キャビティ323の円形運動は、エンドプレート302、キャリヤ本体320および出力シャフト330の中心線のまわりにあり、これはすべて同一の中心線である。したがって、出力シャフト330は、自己の中心線を中心にして回転し、純粋回転運動を行う。このようにして、接続ロッド104の直線運動エネルギは、出力シャフト330の回転運動エネルギに変換される。
【0026】
ピニオン歯車アセンブリ100の部品の回転および円形運動のため、不均一な力がピニオン歯車アセンブリ100に発生し、これが、不安定にし、歯車アセンブリに不必要な応力を生じさせる。したがってカウンターウェイト203がピニオンジャーナルに取り付けられており、歯車全体の力および応力の均衡を取る。
【0027】
好ましい実施形態において、ピニオン歯車アセンブリ100の適切なタイミングおよび運転を確実にするために、リング歯車400の歯420のピニオン本体の歯210に対する歯数比は、2:1である。ピニオンジャーナル202の中心線のピニオン歯車本体204の中心線に対するずれY、および、軸受穴304の中心線のキャリヤ本体320の中心線とのずれXは、両方とも1/2PDである。歯車アセンブリを組み立てる際に、ピストンが上死点にあるときにピニオンシャフト200がピニオンキャリヤ300内に挿入され、ピニオンキャリヤ300の軸受穴304はその上死点にある。これらの状態によって、ピニオンジャーナル202が直線運動を行うときに、ピニオン本体204およびキャリヤ本体320は出力シャフト330の軸のまわりを円形方向に移動し、出力シャフト330へ純粋回転運動を与えることを確実にする。
【0028】
さらに、ピニオン歯車アセンブリ100の適切な組み立てには、ピストンが上死点にあるときにピニオンシャフト200がピニオンキャリヤ300内に挿入され、軸受穴304がその円形運動の頂点にあり、ピストンジャーナル202が直線運動の頂点にあることを必要とする。これは、ピストンジャーナル202が厳密に直線運動で移動し、ピニオンシャフトの歯210がリング歯車の歯420に適切に噛み合うことを確実にする。ピニオン歯車シャフト200が他のいずれの配向でキャリヤアセンブリ300内に挿入されるならば、ピニオンジャーナル202は厳密に直線方向には動かないが、わずかに傾斜した運動を行う。
【0029】
接続ロッド104の純粋直線運動が出力シャフト330の純粋回転運動に変換されるため、エネルギ損失は、接続ロッド104のいずれの側推力、および、不必要な摩擦を招きエンジンの全体的効率を減少する歯車の不均衡を排除することによって減少される。
【0030】
図9Aは、従来のエンジンの変位およびトルクを計算するための図を示す。図9Bは、本発明の内サイクロイドエンジンの変位およびトルクを計算するための図を示す。従来のエンジンの変位LおよびトルクTは、
L=r2*cos(φ)+(r1 2−r1 2(1−cos(φ)21/2
T=F*r2*((r2/cos(φ))2−((L*sin(φ))2+r1 2))/(2*L*r1*sin(φ))
である。本発明の内サイクロイド歯車アセンブリを使用するエンジンの変位LおよびトルクTは、
L=r2*(1−cos(φ))
T=F*r2*sin(φ)
であり、ただし、
L=上死点からのピストンの変位
F=ピストン長に加えられる力
1=接続ロッドの長さ
2=クランクシャフトまたはピニオンジャーナルの半径
φ=動力シャフトの回転角度
である。
【0031】
図10は、従来のエンジンおよび本発明の内サイクロイドエンジンの変位方程式をグラフ形態にしたものである。図11は、従来のエンジンおよび本発明の内サイクロイドエンジンのトルク方程式をグラフ形態にしたものである。また、図12は、比較のために、図10および図11のグラフを組み合わせたものである。
【0032】
本発明の好ましい実施形態は、2ストローク内燃機関に関して説明されているが、本発明のピニオン歯車アセンブリは、他のいずれの種類のエンジンとともに使用されるように企図され、4ストロークエンジンおよび手動動力エンジンを含むがそれらに限定されない。さらに、ピニオン歯車アセンブリ100は、たとえば、いくつか挙げると、油圧システム、コンプレッサ、ポンプおよびベルト駆動システム等の直線運動エネルギを回転運動エネルギに変換する必要があるか、またはその逆等の様々な用途に使用することができる。
【0033】
図8に示されるように、第2のピストンおよび接続ロッド120を軸受106に取り付けて、360度動力ストロークを提供し、出力シャフト330の動力出力を上げることも企図される。
【0034】
以上、本発明に係る特に好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の思想および範囲から逸脱せずに、ここに示し説明してきた様々な実施形態の変形例および修正例を構成することができることは、本発明が属する分野の当業者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲および適用可能な法の原則によってのみ規定される。
【0035】
なお本願は、2000年2月8日に出願された予備出願第60/181,112号の優先権を主張する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のピニオン歯車アセンブリの分解斜視図である。
【図2】 本発明のピニオンシャフトの側面図である。
【図3】 本発明のピニオンキャリヤアセンブリの側面図である。
【図4】 本発明のリング歯車の側面図である。
【図5】 組み立てられたピニオンキャリヤとピニオンシャフトとを示す図1の線5−5に沿った端面図である。
【図6】 本発明の組み立てられたピニオン歯車アセンブリを示す図1の線6−6に沿った端面図である。
【図7A】 組み立てられたピニオンキャリヤアセンブリの端面図であって、ピストンの全行程における一時点でリング歯車に対する軸受穴の位置を示す図である。
【図7B】 組み立てられたピニオンキャリヤアセンブリの端面図であって、ピストンの全行程における一時点でリング歯車に対する軸受穴の位置を示す図である。
【図7C】 組み立てられたピニオンキャリヤアセンブリの端面図であって、ピストンの全行程における一時点でリング歯車に対する軸受穴の位置を示す図である。
【図7D】 組み立てられたピニオンキャリヤアセンブリの端面図であって、ピストンの全行程における一時点でリング歯車に対する軸受穴の位置を示す図である。
【図8】 2つのピストンに接続された本発明のピニオン歯車アセンブリの図である。
【図9A】 本発明のピニオン歯車アセンブリを使用するピストンの変位を計算するための図である。
【図9B】 従来のピストンセンブリを使用するピストンの変位を計算するための図である。
【図10】 本発明のピニオン歯車アセンブリを使用するピストンの変位と従来のピストンセンブリを使用するピストンの変位とを比較するグラフである。
【図11】 本発明のピニオン歯車アセンブリを使用するエンジンによって生じるトルクと従来のエンジンによって生じるトルクとを比較するグラフである。
【図12】 図11および12のグラフを組み合わせるグラフである。
【符号の説明】
100 歯車アセンブリ
102 ピストン
104 接続ロッド
106,206,208,310,312 軸受
108,304 軸受穴
200 ピニオンシャフト
202 ピニオンジャーナル
203 カウンターウェイト
204 ピニオン本体
210 ピニオンの歯
300 ピニオンキャリヤ
302 エンドプレート
320 キャリヤ本体
322 窓
323 内側キャビティ
330 出力シャフト
400 リング歯車
420 リング歯車の歯

Claims (31)

  1. 内サイクロイド歯車アセンブリであって、
    ピニオンジャーナルとピニオン本体とを有するピニオンシャフトと、
    エンドプレートと内側キャビティを有するキャリヤ本体と出力シャフトとを有するピニオンキャリヤと、
    を備え、
    運転中に、前記ピニオンジャーナルは純粋直線運動で移動し、前記出力シャフトは純粋回転運動を行うものとされ、
    円筒形チューブ形状の穴であり、その中心線は前記キャリヤ本体の中心線からずれて前記キャリヤ本体に窓を形成して前記内側キャビティを露出する前記内側キャビティと、前記内側キャビティのまわりに三日月を形成する前記キャリヤ本体の残りの部分と、をさらに備え、
    外部表面に歯を有する前記ピニオン本体であって、その歯が前記キャリヤ本体の前記窓を通って突出するように、前記キャリヤ本体の前記内側キャビティ内に挿入される前記ピニオン本体をさらに備えることを特徴とする内サイクロイド歯車アセンブリ。
  2. 内部表面に歯を有し前記キャリヤ本体の上に置かれるリング歯車をさらに備え、
    前記ピニオン本体の前記歯は前記リング歯車の前記歯に噛み合うことを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  3. 前記リング歯車の前記ピニオン本体に対する歯数比は2:1であることを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  4. エンジンピストンに接続される前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  5. 前記ピニオン本体の中心線から量Yだけずれている前記ピニオンジャーナルの中心線と、前記キャリヤ本体の中心線から量Xだけずれている前記内側キャビティの中心線と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  6. 同一の中心線を有する前記ピニオン本体および前記内側キャビティと、
    同一の中心線を有する前記キャリヤ本体および前記出力シャフトと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  7. 前記ピニオンキャリヤの前記内側キャビティ内に置かれる前記ピニオン本体をさらに備え、
    前記ピニオン本体と前記内側キャビティとは、前記キャリヤ本体の中心線のまわりに円形方向に移動する請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  8. PDのピッチ円直径を有するリング歯車をさらに備え、
    XおよびYは1/2PDに等しいことを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  9. 内側キャビティが上死点にあるときに、上死点にある前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  10. エンジンピストンに接続される前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  11. 前記ピニオン本体の両端に2つの軸受表面を有する前記ピニオンシャフトと、
    前記エンドプレートに軸受穴を有し、前記キャリヤ本体の一方の端で軸受表面として、且つ、前記キャリヤ本体の反対側の端で第2の軸受表面として作用する前記ピニオンキャリヤと、
    をさらに備え、
    前記ピニオンキャリヤの前記2つの軸受表面は、前記ピニオンシャフトの前記2つの軸受表面に係合することを特徴とする請求項1に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  12. 前記ピニオン本体からずれている前記ピニオンジャーナルと、
    前記ピニオンジャーナルと前記ピニオン本体との接合点に位置するカウンターウェイトと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  13. 直線運動エネルギを回転運動エネルギに変換するための内サイクロイド歯車アセンブリであって、
    ピニオンジャーナルとピニオン本体とを有するピニオンシャフトと、
    エンドプレートと内側キャビティを備えたキャリヤ本体と出力シャフトとを有するピニオンキャリヤと、
    リング歯車と、
    を備え、
    前記ピニオン本体は前記キャリヤ本体の前記内側キャビティ内に挿入され、前記リング歯車は前記キャリヤ本体の上に置かれ、
    前記ピニオンジャーナルは純粋直線運動で移動し、前記ピニオン本体は前記ピニオンジャーナルのまわりに円形方向に移動するものとされ、
    同一の軸中心を有する前記エンドプレートおよび前記出力シャフトと、
    前記出力シャフトがその軸を中心にして回転して純粋回転運動を行うように、前記エンドプレートの軸中心のまわりを円形に一致して移動する前記ピニオン本体および前記キャリヤ本体と、
    をさらに備え、
    前記内側キャビティを露出する窓を有する前記キャリヤ本体と、
    内部表面に沿って歯を有する前記リング歯車と、
    前記軸受穴が上死点にあるときに前記ピニオンジャーナルが上死点にあるにあるように、前記窓を通って突出する歯を外部表面に有して、前記リング歯車の歯に噛み合う前記ピニオン本体と、
    をさらに備えることを特徴とする内サイクロイド歯車アセンブリ。
  14. PDのピッチ円直径を有する前記リング歯車と、
    2:1である前記リング歯車の前記ピニオン本体に対する歯数比と、
    前記ピニオン本体の中心線から1/2PDだけずれる前記ピニオンジャーナルの中心線と、
    前記キャリヤ本体の前記内側キャビティの中心線から1/2PDだけずれる前記出力シャフトの中心線と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  15. 前記ピニオンジャーナルに隣接し、前記ピニオンジャーナルの軸を中心にして回転して前記歯車アセンブリの均衡を取るカウンターウェイトをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  16. エンジンピストンに接続される前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の内サイクロイド歯車アセンブリ。
  17. 内サイクロイド歯車アセンブリを使用するエンジンであって、
    エンジンピストンと、
    接続ロッドと、
    ピニオンジャーナルとピニオン本体とを有するピニオンシャフトと、
    エンドプレートと内側キャビティを有するキャリヤ本体と出力シャフトとを有するピニオンキャリヤと、
    を備え、
    前記ピニオンジャーナルは前記接続ロッドに取り付けられ、前記接続ロッドは前記ピストンに取り付けられ、
    運転中に、前記ピニオンジャーナルは純粋直線運動で移動し、前記出力シャフトは純粋回転運動を行うものとされ、
    円筒形チューブ形状の穴であり、その中心線が前記キャリヤ本体の中心線からずれて前記キャリヤ本体に窓を形成して前記内側キャビティを露出する前記内側キャビティと、前記内側キャビティのまわりに三日月を形成する前記キャリヤ本体の残りの部分と、をさらに備え、
    外部表面に歯を有する前記ピニオン本体であって、その歯が前記キャリヤ本体の前記窓を通って突出するように、前記キャリヤ本体の前記内側キャビティ内に挿入される前記ピニオン本体をさらに備えることを特徴とするエンジン。
  18. 内部表面に歯を有し前記キャリヤ本体の上に置かれるリング歯車をさらに備え、
    前記ピニオン本体の前記歯は前記リング歯車の前記歯に噛み合うことを特徴とする請求項17記載のエンジン。
  19. 前記リング歯車の前記ピニオン本体に対する歯数比は2:1であることを特徴とする請求項18に記載のエンジン。
  20. 前記ピニオン本体の中心線から量Yだけずれている前記ピニオンジャーナルの中心線と、前記キャリヤ本体の中心線から量Xだけずれている前記内側キャビティの中心線と、をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のエンジン。
  21. 同一の中心線を有する前記ピニオン本体および前記内側キャビティと、
    同一の中心線を有する前記キャリヤ本体および前記出力シャフトと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載のエンジン。
  22. 前記ピニオンキャリヤの前記内側キャビティ内に置かれる前記ピニオン本体をさらに備え、
    前記ピニオン本体と前記内側キャビティとは、前記キャリヤ本体の中心線のまわりに円形方向に移動することを特徴とする請求項21に記載のエンジン。
  23. PDのピッチ円直径を有するリング歯車をさらに備え、
    XおよびYは1/2PDに等しいことを特徴とする請求項22に記載のエンジン。
  24. 内側キャビティが上死点にあるときに、上死点にある前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項23に記載のエンジン。
  25. エンジンピストンに接続される前記ピニオンジャーナルをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載のエンジン。
  26. 前記ピニオン本体の両端に2つの軸受表面を有する前記ピニオンシャフトと、
    前記エンドプレートに軸受穴を有し、前記キャリヤ本体の一方の端で軸受表面として、且つ、前記キャリヤ本体の反対側の端で第2の軸受表面として作用する前記ピニオンキャリヤと、
    をさらに備え、
    前記ピニオンキャリヤの前記2つの軸受表面は、前記ピニオンシャフトの前記2つの軸受表面に係合することを特徴とする請求項17記載のエンジン。
  27. 前記ピニオン本体からずれている前記ピニオンジャーナルと、
    前記ピニオンジャーナルおよび前記ピニオン本体の接合点に位置するカウンターウェイトと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のエンジン。
  28. 内サイクロイド歯車機構を運転する方法であって、
    ピニオンジャーナルを有するピニオンシャフトを提供するステップと、
    出力シャフトを有するピニオンキャリヤを提供するステップと、
    前記ピニオンジャーナルを純粋直線運動で動かすステップと、
    前記ピニオンジャーナルの純粋直線運動を前記出力シャフトの純粋回転運動に変換するステップと、
    を含み、
    前記ピニオンシャフトにピニオン本体を設けるステップと、
    前記ピニオン本体を前記ピニオンジャーナルの軸の中心を中心にして回転させるステップと、
    をさらに含み、
    前記ピニオンキャリヤに、内側キャビティを有するキャリヤ本体を設けるステップと、
    前記ピニオン本体を前記キャリヤ本体の前記内側キャビティ内に置くステップと、
    前記ピニオン本体および前記内側キャビティを、前記キャリヤ本体の中心線を中心にして回転させるステップと、
    をさらに含み、
    前記ピニオンジャーナルおよび前記キャリヤ本体の前記内側キャビティの両方が上死点位置にあるときに、前記ピニオンジャーナルを前記キャリヤ本体の前記内側キャビティ内に置くステップをさらに含み、
    外部表面にあり前記キャリヤ本体の窓を通って突出する歯を有する前記ピニオン本体を提供するステップと、
    内部表面に歯を有するリング歯車を前記キャリヤ本体の上に置くステップと、
    前記ピニオン本体の前記歯と前記リング歯車の前記歯とを噛み合わせるステップと、
    をさらに含むむことを特徴とする方法。
  29. 前記ピニオンジャーナルに接続されるエンジンピストンを提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 前記出力シャフトが純粋回転運動を行うように、前記キャリヤ本体と同一の中心線を有する前記出力シャフトを提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  31. 前記ピニオンジャーナルに接続されるエンジンピストンを提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
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