JP4959072B2 - 光化学反応処理装置および光化学反応処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光エネルギーを利用して光化学反応処理を行う光化学反応処理装置と、その処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
光エネルギーを利用して光化学反応処理を行わせる分野がある。図10は、従来知られた光化学反応処理装置として、閉鎖型の液体処理用紫外線照射装置の一例を示す。図10には、便宜上放電灯20を1灯だけ搭載した装置を図示するが、実用的には多灯式の大容量装置が使用される場合が多い。放電灯30を外管(保護管)20内に収納したものが、ステンレス製のシリンダー10内に収納され、被処理液体が該シリンダー10内に導入されて放電灯30から発光した紫外線が照射される。放電灯30としては、例えば185nmの波長域の紫外線を放射する低圧水銀蒸気放電灯が使用される。放電灯30の発光管バルブ40は紫外線透過性に優れた石英ガラスからできている。放電灯30は紫外線透過性の外管(保護管)20の内部に収納され、該放電灯30が被処理液体から液密に隔離される。かかる外管20も紫外線透過性に優れた石英ガラスでできている。シリンダー10の両端はフランジ10a,10bで閉じられており、入水口10cから取り入れられた被処理液体が、シリンダー10内を通過する過程で紫外線が照射され、出水口10dから排出される。被処理液体は、入水口10cから出水口10dに向かってシリンダー10内を流れることになるが、被処理液体がショートパスしないように、途中に複数枚(図では5枚)の還流板10e〜10iを配置した構造になっている。放電灯30から発せられた紫外線は、外管20を透過し、被処理液体に照射される。照射された紫外線は、例えば水中に存在する有機物を次式のように無害なCO、CO2、H2Oに分解する作用を果たすことになる。
H2O + hν(185nm) → H + OHラジカル
CnHmOK + OHラジカル → CO、CO2、H2O
(n,m,kは1,2,3,...)
ところが、この光反応処理において、光量過多によって新たな問題が生じることを見出した。例えば、半導体のチップを洗浄するための超純水プラントに利用した場合、過剰のOHラジカルが、過酸化水素(H2O2)等の種々の過酸化物を生じ、処理水が流れる後段のイオン交換樹脂を通った時、酸素が抜けてDO(Dissolved Oxygen:溶存酸素)値を高める。イオン交換樹脂は有機酸(有機物の中間体)等を除去するためのものであるが、高濃度の過酸化水素、過酸化物はイオン交換樹脂の寿命を縮めると共に、DO値の高い超純水で洗浄された半導体はダメージを受けることが知られている。
例えば、40灯の光源を搭載した従来装置におけるTOC(Total Organic Carbon:全有機体炭素)分解処理能力の推移についてにて例示すると、1年後の処理能力は、装置の使用初期もしくは光源一斉交換直後に対してほぼ半減することが確認されている。これは光源の劣化によるものであるが、装置は1年後の処理能力が要求レベルを確保するように設計されているため、点灯時間の若い時期(つまり使用初期もしくは光源交換後の或る程度の時期)は、光量過多に陥り易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、光照射量を所定の水準に制御することで、光量過多による意図しない光反応を制御すると共に、併せて省エネルギー・省メンテナンスの光反応処理装置及び方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光化学反応装置は、管体が合成石英ガラスからなる放電灯を複数具備し、該放電灯からの紫外線照射によって被照射体の光化学反応処理を行う光化学反応処理装置において、前記放電灯の点灯を制御する点灯制御装置を具備し、前記被照射体に対する紫外線照射量を制御することで、過剰な紫外線照射量によって生成される意図しない副生成物を抑制するようにしたことを特徴とし、かつ、前記点灯制御装置は、点灯する放電灯の数又は調光を制御することにより、前記被照射体に対する紫外線照射量を所定の水準に制御することを特徴とし、かつ、前記放電灯は、その合成石英ガラス管体が内径8mm以上であって、この管体の両端にL(cm)の間隔で一対のフィラメントを備え、適量の金属水銀と希ガスを封入してなる放電灯であって、該放電灯を0.4A〜1.4Aのランプ電流で動作させ、点灯時のランプ電圧V(V)と、ランプ電流I(A)、フィラメント間距離L(cm)、放電路の内径D(mm)について、次なる関係式を有することを特徴とする。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I) かつ、
2.6 ≦ X ≦ 4.2。
ただし、Vfは点灯電源に依存する定数要因で、1kHZ以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10とし、1kHZ未満の電源で点灯した場合はVf=50とする。これにより、放電灯の点灯を制御することにより被照射体に対する紫外線照射量を制御でき、もって、紫外線量過多による意図しない光反応を制御すると共に、管体が合成石英ガラスからなる放電灯を使用することにより、紫外線透過率に優れているため紫外線放射効率が高効率であり、点灯数が少なくても必要十分な処理能力を確保でき、また、紫外線維持率が良好であるため、長期間にわたっての連続的処理を効率的に行わせるのに適した処理装置を提供することができ、省エネルギー・省メンテナンスな構成とすることができる。従って、本発明によれば、紫外線放射の高効率化と紫外線光量過多の防止と放電灯の長寿命化を一挙に達成することができる。
一例として、前記点灯制御装置は、点灯する放電灯の数又は調光を使用時間経過に応じて制御することを特徴とするものである。例えば、前記複数の放電灯のうち一部の放電灯を点灯し、点灯する放電灯の組み合わせを順次切り替えること、並びに、放電灯の経時的照度低下特性を基に、使用時間経過に伴い、点灯する放電灯数と消灯する放電灯数の比率を変更させることで、紫外線照射量を所定の水準に制御し、紫外線量多過による意図しない光反応を抑制することができる。なお、点灯とは、所定の定格電圧若しくは電流で点灯する場合に限らず、調光点灯する場合も含むものとする。
【0005】
また、この発明によると、前記点灯もしくは調光点灯する放電灯の組み合わせ及び切り替え時期並びに前記使用時間経過に伴う点灯もしくは調光点灯放電灯数と消灯放電灯数の前記比率の変更態様を装置の運転開始前に予め設定し、この設定に従って点灯もしくは調光点灯する放電灯を時間経過に応じて制御することで、メンテナンスフリーで装置の運転を行うことができる。更に、前記設定の内容を運転開始後に修正を加えることで、より効果的な点灯制御を行うことができる。
【0006】
また、本発明に係る光化学反応装置の放電灯は、紫外線を放射する放電灯であることを特徴としている。紫外線のフォトンはエネルギーが高いので、難分解の処理にも応用できる。
【0007】
本発明に係る光化学反応処理方法は、上記のような装置を用いて、放電灯から紫外線を照射し、被照射体に対して光化学反応処理を行うことを特徴とする。また、点灯もしくは調光点灯させる放電灯と消灯させる放電灯の比率の変更や、点灯もしくは調光点灯させる放電灯のローテーションによって、放電灯の一斉交換期間を延長させることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態】
図1は、本発明に係る光化学反応処理装置の一実施例である多灯式の液体処理用紫外線照射装置を示す断面略図である。紫外線ランプからなる光源3は保護用の石英ガラス管2内に液密に挿入されてなり、本実施例に係る処理装置の本体を構成する筒状のシリンダー1内に複数本(この例では40本)並設されている。なお、本実施例に係る処理装置は、図10と同様の閉鎖型液体処理装置であって、シリンダー1は図10のシリンダー10と同様に入水口1cと出水口(図示せず)を備える。
【0009】
前述の通り、従来装置においては、光源の経年劣化を考慮して、所定期間(例えば1年)経年した時点での処理能力を基準に設計されているため、例えば、装置の開始使用から一年後において、或る処理能力を確保すために40本の光源を搭載する必要のある従来装置は、装置使用初期に光量過多となり、意図しない光反応が生じていた。これに対して、本発明に係る紫外線照射装置においては、設置された複数の光源3のうち1乃至複数の所定数を点灯もしくは調光点灯し、かつ、点灯もしくは調光点灯される光源の組み合わせ並びに点灯本数を時間経過に伴い適宜変更する運用を行うことを特徴としている。すなわち、点灯もしくは調光点灯する光源の組み合わせとその切り替え時期と点灯本数とを、光源の経年劣化による照度低下特性に応じて、使用期間経過に伴い変更することで、通年の光照射量が所定の水準(範囲)に維持されるよう運用することを特徴としている。
【0010】
この運用方法の一例を示すと、まず使用開始時において、光源3の総数Mに対して、特定のN1個(ただしN1<M)の光源のみを点灯し、所定期間経過したら、前記点灯するN1個の特定の光源の組み合わせを別の特定のN1個の光源の組み合わせに切り替えて、使い回しする(ローテーションする)。N1個の数の適切な設定により、使用初期時における光量過多現象を適切に防止することができる。ローテーションを適宜繰り返し、更に別の所定期間経過したら、特定の光源点灯数をN2個(ただし少なくともN1<N2)とし、上述と同様に、点灯する光源の組み合わせを順次切り替えて、使い回しする。このように点灯する光源数を増すことにより、光源の経年劣化を補償し、全体的な光量を所定の水準に保つことができる。以後必要に応じて、更に所定期間経過するに従い、光源点灯数をN3、N4…Nn個(ただしN1<N2<N3<N4<…<Nn≦M)という具合に順次適宜増加するようローテーションを変更して、使い回してよい。
光源3の点灯・消灯のローテーションを設定するにあたっては、シリンダー1内を流れる被処理液体がむらなく処理されるように、点灯される光源がバランスよく配置されるように設定するものとする。例えば、図1において、シリンダー1の横断面において中心で交わる線A−A’、B−B’で4等分された4つのゾーンを想定し、同時点灯光源数をNとするとき、各ゾーン内でN/4個の光源をバランスよい配置で点灯するように設定する。
なお、本実施例において、点灯とは、所定の定格電圧若しくは電流で点灯する場合に限らず、それ以下の電圧若しくは電流で光量調節して点灯する(調光点灯)場合も含む。調光点灯する場合は光量及び寿命が定格で点灯する場合とは異なってくるので、点灯・消灯ローテーションの設定内容もそれに応じたものとされる。点灯・消灯ローテーションにおいて、同時に点灯する光源を、全て定格で点灯してもよいし、あるいは全て調光点灯してもよいし、あるいは定格での点灯と調光点灯とを混在させてもよい。
【0011】
なお、詳しくは後述するように、本装置においては紫外線放射効率の良い放電灯を用いるので、点灯数が少なくても、必要十分な処理能力を確保できる。
光源3として使用する放電灯31の一例を図2に示す。この放電灯31は、以下詳しく述べるとおり、185nm紫外線を極めて効率よく放射させ、性能維持率の高い低圧水銀蒸気放電灯として構成されたものである。この種の高能率の放電灯31を光源3として使用する場合においては、同時に点灯する光源数が従来に比べて少なくて済むので、本発明に従って点灯・消灯のローテーションを適切に設定して運用することが、光量過多の防止とランプ寿命の飛躍的増大化の点で極めて有意義である。
【0012】
まず、放電灯31の基本的構造について説明すると、放電灯31は、合成石英ガラスからなるガラス管11と、該ガラス管11内でその両端に配置された一対のフィラメント21a,21bと、該ガラス管11の両端に設けられたシール部4a,4bおよび口金部5a,5bとを含む。フィラメント21a,21bは例えば酸化バリウム系のエミッターを塗布してなる。このフィラメント21a,21bはシール部4a,4bから出ているインナーリード22a〜22dによってそれぞれ保持されている。口金部5a,5bはセラミック製であり、一方の口金部5aにおいて一対の電気端子31a,31bが備えられている。シール部4a,4bは、モリブデン箔24a〜24dによって気密性を保持しつつ、且つインナーリード22a〜22d、モリブデン箔24a〜24d、アウターリード25a,25bおよび26を介して、フィラメント21a,21bと電気端子31a,31dを電気的に接続する役割を担っている。ガラス管11内には20mg程度の水銀と約400Paの希ガスを封入してある。なお、図の例では、一例として、放電灯31は2端子タイプの放電灯として構成されている。すなわち、一方のフィラメント21aの一端がインナーリード22b、モリブデン箔24b、アウターリード25aを介して一方の電気端子31aに接続され、他方のフィラメント21bの一端がインナーリード22c、モリブデン箔24c、アウターリード25b、26を介して他方の電気端子31bに接続されている。
【0013】
放電灯31は、ガラス管11を合成石英ガラスで構成したこと、及び、波長185nmの紫外線を効率よく発光しうるよう所定の条件で該放電灯31のディメンション(バルブ内径やフィラメント間距離などの諸サイズ)を決定したこと、を特徴としている。この点について説明すると、この放電灯31においては、合成石英ガラスからなるガラス管11の内径D(単位はmm)のサイズは8mm以上とし、フィラメント21a,21bの間隔をL(単位はcm)、点灯時のランプ電圧をV(単位はV(ボルト))、ランプ電流をI(単位はA(アンペア))とするとき、各値の関係が次の関係式を有するように、設定することを特徴としている。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I) ただし、2.6≦X≦4.2
ここで、Vfは陽極降下電圧であり、点灯電源によって一義的に決まるファクター(定数要因)であり、1kHz以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10であり、1kHz未満の電源で点灯した場合はVf=50であるとする。
【0014】
次に、波長185nmの紫外線を効率よく発光しうるようにする条件として上記のような関係式を導き出した根拠について説明する。
本発明者らは、基本構造が図2に示すような構造からなる低圧水銀蒸気放電灯31を各種のサイズで複数用意し、これらを対象にして種々の実験を行い、放電灯の電気特性と185nm紫外線強度の関係を評価した。具体的には、この実験において用いた各放電灯のサイズは、内径8mm、13mm、18mm、23mmのそれぞれの管径で、肉厚1mm、管長100〜160cmの合成石英ガラス管を用い、フィラメント間距離L(cm)を95〜153cmに設定してなるものである。実験にあたっては、中央部に185nm紫外線強度測定用の枝管を付けてT字形に構成したガラス管内に、実験対象たる放電灯を挿入し、該ガラス管内を窒素雰囲気で満たすと共に外側には冷却水を流した。また、点灯電源には、約40kHzの電子バラスト(安定器)と商用周波数の電磁バラスト(安定器)の2種を用意し、点灯時のランプ電流を、0.4 A、0.6 A、0.8 A、1.0 A、1.4 A(アンペア)の5段階とした。なお、185nm紫外線強度の測定には株式会社オーク製作所の紫外線照度計UV−185(商品名)を使用した。
【0015】
上述の条件下で、電流をほぼ一定に保持しつつ、冷却水の温度を変化させながら各種電気特性即ちランプ電圧V、ランプ電流I、ランプ電力と、185nm紫外線強度とを測定した。冷却水の温度を変化させる理由は水銀蒸気圧を変化させることにある。つまり、185nm紫外線放射効率や電気特性は水銀蒸気圧に依存すると考えられることからその関係を明確にするためである。冷却水の温度を変化させることで余剰の水銀が滞留する最冷部の温度を変化させ、水銀の蒸気圧を変化させたことになる。ちなみに、ランプ電圧Vはランプ内の水銀蒸気圧すなわち蒸発量に依存するため、最冷部の温度を変化させることで、ランプ電圧Vが可変設定されることになる。或る物理的サイズからなる放電灯においては、ランプ電流Iもバラストによって決まる定数要因なので、185nm紫外線強度を左右できる要因は主としてランプ電圧Vである。そこで、冷却水の温度を変化させることで結果的にランプ電圧Vの値を種々に変化させ、該ランプ電圧Vの値を測定すると共にその都度の185nm紫外線強度を測定することにより、当該物理的サイズかつ所定のランプ電流Iからなる条件下における、185nm紫外線強度とランプ電圧Vとの相関性が判明する。よって、そのようにして測定を行う。
【0016】
この測定結果に基づいて、185nm紫外線強度については、「消費電力当たりの紫外線強度」という観点から、測定した185nm紫外線強度の値を測定したランプ電力で除算して、その商を「放射効率」の指標(すなわち「185nm紫外線放射効率」)とした。また、ランプ電圧については、「単位長さ当たりの電圧」という観点から、測定したランプ電圧の値V(V)から陽極降下電圧(Vf)という固定的な値Vf(V)を差し引き、その解「V−Vf」をフィラメント間距離Lで除し、その商を「電位傾度」(つまり、フィラメント間距離の単位長さ当たりのランプ電圧)とした。すなわち、測定した「185nm紫外線強度」と「ランプ電圧V」とを、それぞれ「185nm紫外線放射効率」と「電位傾度」(フィラメント間距離の単位長さ当たりのランプ電圧)に換算することにより、「電位傾度」の各値に対する「185nm紫外線放射効率」の値を対比することができ、放射効率のよい条件がどのあたりにあるかを把握することができる。なお、陽極降下電圧Vfは、前述の通り、1kHz以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10とし、1kHz未満の電源で点灯した場合はVf=50であるとした。
【0017】
図3は、一例として、肉厚1mmの合成石英ガラス管を使用した放電灯のサイズが、内径13mm、管長154cm、フィラメント間距離147cmの物理的条件下で、電気的条件としてはランプ電流Iが1A(アンペア)で、約40kHzの電子バラストを使用する(つまりVf=10)の場合における、「電位傾度」と「185nm紫外線放射効率」の測定結果を示すもので、「電位傾度」の値を横軸にとり、それに対応する「185nm紫外線放射効率」の値を縦軸にとり、測定結果をプロットしたものである。ランプ電圧Vは、前述の通り冷却水の温度を変化させることで変化させた。図3によれば、「電位傾度」が約0.88(V/cm)のとき、「185nm紫外線放射効率」が最も高い値(約「6」)を示すことが判る。ここから判ることは、「185nm紫外線放射効率」がその最高値つまりピーク値(図3の例では約「6」)を含む適宜の許容範囲内に収まるように、物理的及び電気的諸条件を設定しさえすれば、185nm紫外線を効率よく放射できる放電灯および紫外線照射装置を提供することができる、ということである。この許容範囲としては、実際の紫外線照射状態を観察することにより、ピーク値の「185nm紫外線放射効率」の約6〜7割程度までは、許容範囲に含めることが適当であることが判明した。例えば、図3の例では、「185nm紫外線放射効率」の値が最低でも約3.6以上であれば、効率よい放射が得られているとみなせる。その場合、「電位傾度」が約0.72〜1.16程度の範囲内に収まるように諸条件が設定されればよいことが図から判明する。
【0018】
更に別の実測結果について説明する。図3と同様の管径13mm、管長154cm、フィラメント間距離147cmのサイズの放電灯において、ランプ電流Iを種々に異ならせて、各ランプ電流値における「185nm紫外線放射効率」がピーク値となる最適な電位傾度を探索した。その結果得られた各ランプ電流値(たて軸)における最適「電位傾度」(横軸)をプロットした図が、図4である。この図4から、最適「電位傾度」はほぼランプ電流値(I)の平方根(√I)に反比例していることが判る。
【0019】
以下同様にして、本実験に用いた上述した全てのサイズの放電灯について、「185nm紫外線放射効率」がピーク値となる最適な「電位傾度」を探索した結果、いずれの管径でも最適「電位傾度」はほぼ電流値(I)の平方根(√I)に反比例することを見出した。また、管径(D)をパラメータとして最適「電位傾度」をプロットした結果、図5に示すようにいずれの電流においても概ね管径(D)の平方根(√D)にも反比例することが判明した。即ち、内径(D)が8〜23mmの放電灯において、ランプ電流0.4 〜1.4 Aの範囲で動作させた場合に、最大の185nmの放射効率を得るための最適「電位傾度」は、管径(D)と電流(I)の平方根(√D及び√I)に反比例することを見出した。これは、高周波の電子バラストと商用周波数の電磁バラストのいずれであっても点灯電流のファクターを考慮しさえすれば、包含される結果となった。
【0020】
上記より、最適な「電位傾度」にあっては、「電位傾度」つまり「(V−Vf)/L」は、管径Dの平方根(√D)及びランプ電流Iの平方根(√I)に反比例する関係にあり、その比例定数をXとすると、下記のような関係式で表わせることになる。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I)
前記図3の例の場合、内径D=13mm、ランプ電流I=1Aであったから、(√D・√I)は約3.605であり、「電位傾度」が上述した約0.72〜1.16程度の許容範囲内に収まるためには、比例定数Xは、ほぼ「2.6≦X≦4.2」の範囲の値をとればよいことになる。
【0021】
以上のような実験結果を考慮して、図2に示すような合成石英ガラスで構成したガラス管11を用いた放電灯31において、合成石英ガラスからなるガラス管11の内径D(単位はmm)のサイズは8mm以上とし、フィラメント21a,21bの間隔をL(単位はcm)、点灯時のランプ電圧をV(単位はV(ボルト))、ランプ電流をI(単位はA(アンペア))とするとき、各値の関係が次の関係式を有するように設定することが、185nm紫外線を効率良く放射するための条件とするのがよい、との結論に至った。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I) ただし、2.6≦X≦4.2
ここで、前述の通り、点灯電源によって一義的に決まるファクターである陽極降下電圧Vfは、1kHz以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10であり、1kHz未満の電源で点灯した場合はVf=50であるとする。
【0022】
ところで、放電灯31は、発光管として合成石英ガラスを使用することを特徴としている。合成石英ガラスは、四塩化珪素を出発原料として製造される石英ガラスで、不純物が極めて少なく、短波長域の紫外線透過率に優れている。上述した、「最大の185nm放射効率を得るための電位傾度と管径およびランプ電流との関係」は、合成石英ガラスに限ったことではないが、通常の(天然)石英ガラスを用いて実施した場合には185nmの紫外線維持率が急速に低下するので実使用に耐えないのである。通常の(天然)石英ガラスを使用した場合は、もともと短波長域の紫外線透過率が低いことに始まって、185nmの放射効率が高まると多くの185nm紫外線を吸収し、ガラス自身が変質し、濁りの発生によって紫外線透過率が低下してしまう。そのため、更なる透過率低下と変質のサイクルを繰り返し、185nm紫外線が急速に低下するものと考えられる。よって、合成石英ガラスを使用することを必須の要素とする。
【0023】
上述した放電灯31を用いた有機物の分解処理装置つまり紫外線照射装置は、例えば半導体製造工程で使用される超純水の精製に利用されるもので、その場合、1年〜3年の長期連続運転に耐えるものでなければならない。合成石英ガラスは初期の紫外線透過率に優れており、且つ変質の核となる不純物の含有量が少ないため、185nm紫外線の放射効率が高い領域で動作させても紫外線維持率を高いレベルを確保できる。もちろん、このような放電灯を用いた紫外線照射装置は、半導体製造工程に限らず、飲料製造、食品製造、医療、水処理等、有機物の分解処理・殺菌・消毒等の処理を要する汎ゆる分野で利用可能である。
【0024】
図6は、本実施例で提案する図2に示すような高効率型の紫外線放電灯31を搭載した紫外線照射装置Aと、従来技術による紫外線放電灯を搭載した紫外線照射装置Bとについて、TOC濃度10ppbの原水を1ppb以下にできる処理能力を単位消費電力量当たりの流量で比較した実測データを示す図である。図は装置Bの初期値を100%として表示してある。装置Bと装置Aとでは、まず初期において大きな性能差があり、使用時間が進むにつれて差異が更に大きくなるのが判る。ちなみに、従来技術の放電灯を搭載した紫外線照射装置の1年間の使用目安となる8500時間後の能力を1とすると、放電灯31を搭載した紫外線照射装置Aは約2.5倍以上になることが確認された。本実施例で提案する放電灯31のような紫外線放射効率の良い放電灯を用いれば、従来装置と比較して点灯本数を少なくしても、必要十分な処理能力を確保できる。
【0025】
上述したように、超純水の精製における紫外線処理装置は1年〜3年の長期連続運転を考慮しており、装置の運転をメンテナンスフリーで行いたい、というニーズも利用者に高まりつつある。この点、本発明の一実施例によると、点灯する光源の組み合わせと、その切り替え時期と、点灯本数の変更態様を予め設定し、この設定に従って光源の点灯を時間経過に従って制御する、点灯・消灯ローテーションのシーケンス制御装置を備えることで、自動的に点灯制御し、メンテナンスフリーで装置の運転を行うことができるので好都合である。
【0026】
図7は、図1の実施例に関連して設けられる上記点灯・消灯ローテーションのシーケンス制御装置の一例を示すブロック図である。CPU、メモリ等を含んでなる切り換えシーケンサ6に対して、時計回路6aと設定器7が接続されており、運転開始前に予め、設定器7で各光源(図において3-1〜3-40)の点灯・消灯の組み合わせ態様とその切り換え時期(すなわちローテーション)を設定し、これを切り換えシーケンサ6のメモリに記憶する。時計回路6aは、使用開始時からの経過時間を計時する。切り換えシーケンサ6は、メモリに記憶したシーケンスに従い、現時点での点灯・消灯ローテーションに対応する各光源(3-1〜3-40)の点灯・消灯を設定する制御信号を、点灯・消灯切り換え回路8に入力する。点灯・消灯切り替え回路8は、入力された制御信号に従い所定の光源を点灯し、他の光源を消灯するよう切り換え制御を行う。この点灯・消灯の組み合わせ態様は切り換えシーケンサ6から与えられる点灯・消灯設定制御信号に応じて時間経過に従って自動的に変更制御される。
切り換えシーケンサ6のメモリに予め記憶した前記ローテーションの設定内容は、運転開始後において随時、処理済み液体における処理結果をモニターするTOCモニターやDOモニターからのフィードバック値に基づき自動的に若しくは手動操作によって修正可能である。これにより、処理状況に応じた効果的な制御ができる。勿論、上述のようなシーケンス制御装置を設けずに、個々の光源に繋がる安定器の電源を適宜ON/OFFさせ、手動で点灯・消灯切り換えを行っても良い。
【0027】
次に、図2〜図6を参照して説明したような紫外線放射効率の良い放電灯31を、図1に示す処理装置における光源3として使用した場合の、点灯・消灯ローテーションの一例を図8に示す。図8において、横軸は装置使用開始時からの時間的経過を示し、縦軸の数字1〜40は40個の各光源3を個別に特定する数字である。以下、40個の各光源3を個別に区別する符号として、3-1〜3-40を用いる。この例では各光源3-1〜3-40の点灯・消灯ローテーションは3ヶ月単位で切り換えられており、各光源3-1〜3-40が点灯する期間を両方向矢印で示す。更に図において横軸下部に示した数字は各期間における光源の点灯個数を示す。また、縦軸右側に示した数字は各光源3-1〜3-40の延べ点灯月数を示す。
【0028】
例えば、装置使用開始から3ヶ月目までの第1の期間においては、18個の光源3-1〜3-18のみを点灯し、他の光源を消灯する。次いで、3〜6ヶ月目までの第2の期間においては、点灯する18個の光源3の組み合わせを光源3-7〜3-24に切り換える。次の6〜9ヶ月目の第3の期間において、光源の点灯数を20個とし、かつ点灯する光源の組み合わせを光源3-13〜3-32に切り換える。このように、紫外線放射効率の良い放電灯31を使用しているため、点灯する光源数は使用初期時において全体の半数以下(40個のうち18個)であっても必要十分な光量を得ることができ、かつ光源の点灯数を適切に設定することで光量過多現象を適切に防止している。また、所定期間経過時に点灯する光源数を増すことにより、光源の経年劣化に伴う光量不足を補償し、全体的な光量を所定の水準に保つことができる。以後、期間経過に従い、光源点灯数を22、24…28個という具合に順次適宜増加しかつ点灯する光源の組み合わせを適切に切り換えるように点灯・消灯ローテーションが設定される。このように適切にローテーションを設定することで、通年の光照射量が所定の水準(範囲)に維持されるように制御することができる。
図8の縦軸右側に示したように、合計42ヶ月の運転期間に対して、各光源3-1〜3-40の延べ点灯時間(月数)は21〜24ヶ月に平準化されている。例えば個々の光源3の交換寿命を24ヶ月に設定したとしても、実際はその2倍の42ヶ月の期間で運転を持続することができることとなり、光源3として使用する放電灯31の一括交換時期は実質的に42ヶ月に延長され、交換メンテナンスの手間及びコストを大幅に削減することができる。
【0029】
図9は、図8の点灯・消灯ローテーションで運転した本発明装置におけるTOC分解処理能力の推移例を実線で示し、これとの比較のために、従来装置によるTOC分解処理能力の推移例を破線で示すグラフである。図において、縦軸はTOC分解処理能力を示し、従来装置のTOC分解処理能力の初期値を100%とし、従来装置の1年後の処理能力を50%としてある。前述の通り、従来装置においては、光源の経年劣化を考慮して、所定期間(例えば1年)経年した時点での処理能力が、所定の要求レベル(図に示す50%)を確保するように設計されているため、従来装置は、点灯時間の若い時期には光量過多となる。これに対して、本発明によれば、使用初期時において光源の点灯数を適切に設定し、かつ光源の経年劣化による照度低下特性に応じて、使用期間経過に伴い適宜点灯数を増やしつつ点灯・消灯ローテーションを切り換えることで、使用開始直後から、前記処理能力の要求レベル(50%)をやや上回る処理能力(すなわち所定の水準)を概ね維持しつつ3年間以上使用できることが判る。
【0030】
更に本発明装置の実験結果について説明する。本発明者らは、従来装置と比較しながら1年間に亘って、本発明装置の水中のTOC分解実用評価試験を行った。従来装置は1年間を通して160Wの光源40灯を全灯点灯で使用し、本発明装置は同ワットの光源を、図8に示した点灯・消灯ローテーションで使用した。その結果、従来装置の処理水では、当初にDO値の上昇が見られたのに対して、本発明装置を用いた処理水は年間を通してDO値の上昇がなく、かつ目標とするTOC分解性能を得た。また、この間の本発明装置で点灯した光源の灯数は平均19灯で、2万8000kWH余りの節電効果を得た。なお、3年間の稼動を1サイクルとして試算した場合は、従来装置40灯×160W×8500時間×3年に対して平均21.5灯の点灯で済むため、7万5000kWH余りの節電が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多灯式の紫外線照射装置の一実施例を示す断面略図。
【図2】 図1の紫外線照射装置における光源3として使用する放電灯の一例を示す側面断面略図。
【図3】 図2の放電灯の一実施例による実験結果に基づく「電位傾度」と「185nm紫外線放射効率」の関係を例示するグラフ。
【図4】 図2の放電灯の一実施例による実験結果に基づく「ランプ電流」と最適「電位傾度」との関係を例示するグラフ。
【図5】 本発明に係る放電灯の一実施例による実験結果に基づくガラス管の内径と最適「電位傾度」との関係を、「ランプ電流」の各値に対応して、例示するグラフ。
【図6】 高効率型の紫外線放電灯を使用した紫外線照射装置における時間経過に伴う処理能力の変化の実験結果を、従来技術による紫外線放電灯を搭載した紫外線照射装置と比較して例示するグラフ。
【図7】 点灯・消灯ローテーションのシーケンス制御装置の一例を示すブロック図。
【図8】 図2〜図6を参照して説明したような紫外線放射効率の良い放電灯31を、図1に示す処理装置における光源3として使用した場合の、点灯・消灯ローテーションの一例を示す図。
【図9】 図8の点灯・消灯ローテーションで運転した本発明装置におけるTOC分解処理能力の推移例と、従来装置によるTOC分解処理能力の推移例の比較を示すグラフ。
【図10】 従来の紫外線照射装置の一例を示す側面断面略図。
【符号の説明】
1 シリンダー
2 石英ガラス管
3 光源
31 放電灯
11 合成石英ガラスからなるガラス管
21a,21b フィラメント
4a,4b シール部
5a,5b 口金部
22a〜22d インナーリード
31a,31b 電気端子
Claims (9)
- 管体が合成石英ガラスからなる放電灯を複数具備し、該放電灯からの紫外線照射によって被照射体の光化学反応処理を行う光化学反応処理装置において、前記放電灯の点灯を制御する点灯制御装置を具備し、前記被照射体に対する紫外線照射量を制御することで、過剰な紫外線照射量によって生成される意図しない副生成物を抑制するようにした光化学反応処理装置であって、
前記点灯制御装置は、点灯する放電灯の数又は調光を制御することにより、前記被照射体に対する紫外線照射量を所定の水準に制御することを特徴とし、かつ、前記放電灯は、その合成石英ガラス管体が内径8mm以上であって、この管体の両端にL(cm)の間隔で一対のフィラメントを備え、適量の金属水銀と希ガスを封入してなる放電灯であって、該放電灯を0.4A〜1.4Aのランプ電流で動作させ、点灯時のランプ電圧V(V)と、ランプ電流I(A)、フィラメント間距離L(cm)、放電路の内径D(mm)について、次なる関係式を有することを特徴とする光化学反応処理装置。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I) かつ、
2.6 ≦ X ≦ 4.2。
ただし、Vfは点灯電源に依存する定数要因で、1kHZ以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10とし、1kHZ未満の電源で点灯した場合はVf=50とする。 - 前記点灯制御装置は、点灯する放電灯の数又は調光を使用時間経過に応じて制御することを特徴とする請求項1に記載の光化学反応処理装置。
- 前記放電灯のうち一部の放電灯を点灯もしくは調光点灯し、点灯もしくは調光点灯する放電灯の組み合わせを順次切り替えることで、紫外線照射量を所定の水準に制御することを特徴とする請求項2に記載の光化学反応処理装置。
- 放電灯の経時的照度低下特性を基に、使用時間経過に伴い、点灯もしくは調光点灯する放電灯数と消灯する放電灯数の比率を変更させることを特徴とする請求項2又は3に記載の光化学反応処理装置。
- 前記点灯もしくは調光点灯する放電灯の組み合わせ及び切り替え時期並びに前記使用時間経過に伴う点灯もしくは調光点灯放電灯数と消灯放電灯数の前記比率の変更態様を装置の運転開始前に予め設定し、この設定に従って点灯もしくは調光点灯する放電灯を時間経過に応じて制御することを特徴とする請求項3又は4に記載の光化学反応処理装置。
- 前記設定内容は運転開始後に修正可能であることを特徴とする請求項5に記載の光化学反応処理装置。
- 管体が合成石英ガラスからなる放電灯を複数具備し、該放電灯からの紫外線照射によって被照射体の光化学反応処理を行う光化学反応処理装置において、前記放電灯の点灯を制御する点灯制御装置を具備し、前記被照射体に対する紫外線照射量を制御することで、過剰な紫外線照射量によって生成される意図しない副生成物を抑制するようにしたことを特徴とする光化学反応処理装置において、前記放電灯は、その合成石英ガラス管体が内径8mm以上であって、この管体の両端にL(cm)の間隔で一対のフィラメントを備え、適量の金属水銀と希ガスを封入してなる放電灯であって、該放電灯を0.4A〜1.4Aのランプ電流で動作させ、点灯時のランプ電圧V(V)と、ランプ電流I(A)、フィラメント間距離L(cm)、放電路の内径D(mm)について、次なる関係式を有することを特徴とする。
(V−Vf)/L=X/(√D・√I) かつ、
2.6 ≦ X ≦ 4.2。
ただし、Vfは点灯電源に依存する定数要因で、1kHZ以上の高周波電源で点灯した場合はVf=10とし、1kHZ未満の電源で点灯した場合はVf=50とする。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の装置を用いて、放電灯から紫外線を照射し、被照射体に対して光化学反応処理を行うことを特徴とする光化学反応処理方法。
- 点灯もしくは調光点灯させる放電灯と消灯させる放電灯の比率の変更や、点灯もしくは調光点灯させる放電灯のローテーションによって、放電灯の一斉交換期間を延長させることを特徴とする請求項8に記載の光化学反応処理方法。
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