JP4957167B2 - 集電体、非水電解質二次電池用極板、およびそれを用いた非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状の集電体、前記集電体の表面に形成された活物質層を有する極板、およびそれを用いた二次電池の製造方法に関する。
近年、非水電解質二次電池の高容量化のための負極活物質(以下、活物質ともいう)として、Si(ケイ素)やSn(スズ)などの元素を含む合金系材料が注目されている。例えば、Siの理論放電容量は約4199mAh/gであり、黒鉛の理論放電容量の約11倍である。
しかしながら、これら合金系負極材料は、リチウムイオンを吸蔵する際に構造が大きく変化し、膨張する。その結果、活物質粒子が割れたり、集電体から活物質層が剥がれたりすることによって、活物質と集電体との間の電子伝導性が低下し、結果としてサイクル特性といった電池特性が低下する。そのため、放電容量が若干低下するがSiやSnの酸化物、窒化物または酸窒化物を用いることや活物質層にリチウムイオン吸蔵時の膨張空間をあらかじめ設けておくことが提案されている。
特許文献1にはLiとは合金化しない材料からなる集電体上に、所定のパターンで選択的に柱状負極活物質からなる層を形成し、柱状負活物質間に空隙を形成することで体積膨張を吸収する内容を開示している。さらに集電体上に銅などで規則的パターンを持つ突起をフォトレジスト法とメッキ技術により形成後、その突起上に柱状活物質を突起の場合と同様にフォトレジスト法とメッキ技術により形成している。
特許文献2では集電体表面に凹凸形状を形成するため、凸凹形状を刻設した金型を用いて金属箔を一軸プレスするか、凸凹形状を刻設したローラー間に金属箔を圧力下で通すことによって形成することが開示されている。
特開2004−127561号公報 特開平11−16575号公報
集電体上に銅などで規則的パターンを持つ突起をフォトレジスト法とメッキ技術により形成することは工程が複雑になり、コスト上昇を招く。
一方、特許文献2のように集電体に突起を配置する方法として、プレス工法を用いることは、レジストとメッキの工法用いる場合に比べて低コスト化が期待できる。しかしながら、プレスで形成した、突起形状を有する集電体を用いた場合、活物質層の形成に適した集電体表面形状が作製できないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、高容量活物質の膨張課題を解決する、良好な突起形状を有する集電体をプレス工法で実現する製造方法を提供すると共に、前記集電体を用いた極板、及び二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の集電体の製造方法は、微小凹部を有する金型またはローラーによるプレスで金属箔上に突起を形成する工程と、平坦な表面を持つ金型また
はローラーによるプレスで前記突起上部を平坦にする工程とを有するものである。
また、本発明の電池極板の製造方法は前記本発明の集電体上に真空プロセスで、斜立する柱状構造を有する活物質層を形成する工程を有しており、リチウム吸蔵時の活物質層膨張に対応するための空間を得るのに適している。
本発明の集電体、電池極板およびそれを用いた二次電池の製造方法によれば、高容量活物質を用い、リチウム吸蔵時の活物質層膨張に対応する空間を得ることができる。その結果、電池の信頼性を向上することが出来る。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
本実施形態の集電体の製造方法は、表面の平坦な金属箔を用意し、金属箔に微小凹部を有する金型またはローラ−でプレスする工程と、金型またはローラーでプレスされた金属箔に、平坦な表面を有するローラーでプレスする工程とを有する。凹部を有する金型またはローラーでプレスする工程により、金属箔上に突起が形成され、平坦表面のローラーでプレスすることにより、突起の上部が平坦化される。すなわち、本実施形態を別の見方で表現すると、図1に示すように、金属箔上に突起を形成する工程と、突起上部を平坦にする工程により構成される。
また、本実施形態の非水電解質二次電池用極板は、図6(b)に示すように、金属箔24表面に突起25が形成された集電体と、活物質層21を有する。後で詳述するように、活物質層21は、斜め蒸着法で作製するのが適切である。
次に、本実施形態の集電体の製造方法の効果を、プレスを一回のみ行った集電体の製造方法の効果と比較して説明する。
図6(a)は、比較例の非水電解質二次電池用極板であって、微小凹部を有するローラー26でプレスする工程で集電体を形成後、斜め蒸着法で活物質を形成したもの、(b)は本実施形態の非水電解質二次電池用極板であって、微小凹部を有するローラー26でプレスする工程の後、平坦表面のローラー27でプレスする工程により集電体を形成後、斜め蒸着法で活物質を形成したものを示す断面模式図である。
図6(a)に示すように、突起25の頂部が丸みを帯びていると、その上に活物質層21を薄膜プロセスで形成する際に活物質層は突起頂部の形状に影響されて顕著な扇形の成長をする。その理由は粒子成長時の付着粒子エネルギー等に起因して、膜厚の増加に伴って生じる柱状構造の柱太さの広がりに、基材形状の丸み形状による、基材法線方向の広がりが重畳するからであると考えられる。これに対して、本実施形態の製造方法で得られるような、図6(b)に示すように突起25の頂部が平坦な場合は、隣接する活物質粒子間の空間が確保され、リチウム吸蔵時の活物質層21の膨張に対応する空間を得ることが出来る。
また、図6(a)の極板の製造方法のごとく、一度のローラープレスで凹凸を形成する方法では、ローラーの凹部の突き当たりにまで金属箔を押し込むことが困難であり、また、ローラー凹部の突き当たり部を平坦にすることも難しいことから、結果として頂部が平坦な突起を形成することが難しい。
次に本実施形態の集電体の製造方法について詳述する。
図2は本発明の集電体の製造方法の金属箔上に突起を形成する工程を模式的に示す概略図である。図2において巻き出しロール8から巻出された金属箔24は搬送ローラー5を経由して金属箔上に突起を形成する工程によって突起の形成を受け、突起形成箔29として巻き取りロール3に巻き取られる。金属箔上に突起を形成する工程を経た金属箔24には図3に模式図を示すような突起25が形成される。図4は本発明の集電体の製造方法の突起上部を平坦にする工程を模式的に示す概略図である。図4において巻き出しロール8から巻出された突起形成箔29は搬送ローラ5を経由して突起上部を平坦にする工程によって突起の整形処理を受け、突起整形箔30として巻き取りロールに巻き取られる。
金属箔上に突起を形成する工程は、長尺連続生産の観点から、微小凹部を有する転写ローラー26によって行うことが好ましい。
金属箔上に突起を形成する工程を行う際の搬送速度は1〜40m/分であることが望ましい。搬送速度が1m/分未満では実生産上の効率が悪く、搬送速度が40m/分を超えると転写ローラーからの突起の脱離時に突起部分がちぎれる等の破損を生じる場合がある。
金属箔上に突起を形成する工程に用いる転写ローラー26の微小凹部の幅は5〜200ミクロン、好ましくは10〜100ミクロン、更に好ましくは20〜60ミクロンである。ここでいう微小凹部の幅とは、凹部を包含できる最小円の直径である。即ち、例えば凹部が円や楕円様であれば最大直径であり、また例えば凹部が多角形であれば最大対角長である。微小凹部の幅が5ミクロン未満ではプレス後に金属箔24を分離する際に突起が破断してしまいやすい。一方微小凹部の幅が200ミクロンを超えると、Li吸蔵時の膨張を吸収する十分な空間が得られにくい。突起の高さを非常に高くすれば微小凹部の幅が200ミクロンを超えても空間の確保は可能であるが極板のエネルギー密度が低下するので現実的ではなく、集電体と活物質層の間の接着強度も確保しにくい。
突起上部を平坦にする工程は、長尺連続生産の観点から、平滑ローラー27によって行うことが好ましい。突起上部を平坦にする工程を経た箔には図5に模式図を示すような上部が平坦な突起25が形成される。
金属箔上に突起を形成する工程は転写ローラー26の線圧が300〜3000kg/cmで行われることが好ましい。線圧はローラーのプレス加重を加工する基材箔の幅で除したものである。使用する金属箔の材質や凹部の形状、ローラーの径によっても好ましいプレス圧は若干異なるが、厚み10ミクロンあたりの引っ張り強度が50〜400N/mm2の銅系箔を用い、微小凹部の幅が5〜200ミクロンで、転写ローラーの直径が50〜600mmの場合、線圧が300kg/cm未満では形状転写がなされにくく、線圧が3000kg/cmを超えると、金属箔の切断が起きやすくなるほか、設備が非常に大がかりとなる。
突起上部を平坦にする工程における圧力は前記第1のプレスにおける圧力よりも小さいことが好ましい。また、突起上部を平坦にする工程は平滑ローラーの線圧300kg/cm未満で行われることが好ましい。突起上部を平坦にする工程の圧が大き過ぎると、第1のプレスで形成した突起がほとんどつぶれてしまい、Li吸蔵時の膨張を吸収する十分な空間が得られにくい。形成する突起の形状や、金属箔材料に応じてプレス条件は選択され、突起上部を平坦にする工程を経て上部が平坦となった前記突起の高さは4〜40ミクロン、好ましくは6〜30ミクロン、更に好ましくは8〜20ミクロンである。突起の高さが4ミクロン未満ではリチウム吸蔵時の膨張を吸収する十分な空間が得られにくい。また
、突起25の高さが40ミクロンを超えると集電体22の占める体積が大きくなりすぎて高エネルギー密度の活物質を使うメリットが小さくなる。
金属箔上に突起を形成する工程の後に焼きなましを行ってから前記突起上部を平坦にする工程を行うことによって、突起上部を平坦にする工程圧が小さくても突起の頂部を平坦にすることが出来る。その理由は金属箔上に突起を形成する工程時に加工硬化した金属箔を焼き鈍しによって、柔らかくすることが出来るからである。使用する箔の材質等によって温度は異なるが、焼き鈍し効果が得られやすい温度は例えば200℃以上である。焼き鈍し温度が高温になるほど、過度の酸化による箔の劣化に注意が必要となり、焼き鈍し時の雰囲気ガスを非酸化性にするなどの工夫が要求される。
突起上部を平坦にする工程で整形される突起の高さを、金属箔上に突起を形成する工程で形成された突起高さの25〜80%の範囲にすることによって、突起の頂部を広く平坦とすることが出来る。突起上部を平坦にする工程で整形された突起の高さが、金属箔上に突起を形成する工程で形成された突起高さの80%を超えると突起頂部の平坦部が十分に形成できず、また突起上部を平坦にする工程で整形された突起の高さが、金属箔上に突起を形成する工程で形成された突起高さの25%未満にすると、Li吸蔵時の膨張を吸収する十分な空間が得られにくいほか、突起にクラック等の損傷が発生する場合がある。
金属箔上の突起を平坦化する工程を行う際の搬送速度は1〜80m/分であることが望ましい。搬送速度が1m/分未満では実生産上の効率が悪く、搬送速度が80m/分を超えると、突起上部を平坦にする工程による平坦化時に、突起が顕著に斜めに傾いてしまう場合がある。
前記突起上部を平坦にする工程後の突起の高さが、突起を形成する工程で形成された突起高さの25〜80%とすることにより、前記金属箔上に突起を形成する工程では得られなかった、せり出し形状を形成することができる。本発明で言うせり出し形状とは、突起の、集電体面に平行な断面積が極大値を有する場合を言う。例を挙げると半球を伏せたような突起や、円錐台形状の突起はせり出し形状ではなく、樽型の突起、逆円錐台形状の突起は本発明で言うせり出し形状の一例である。せり出し形状は金属箔の材質、突起上部を平坦にする工程後の突起の高さを、突起を形成する工程で形成された突起高さの25〜80%にする際の条件に依存するので、これら2例に限定されるものではない。突起形状を、せり出し形状とすることにより、活物質層が集電体に食いついた形状関係となり、界面接着力に加えて界面近傍の集電体及び活物質の機械強度が有効に働くので、活物質層と集電体の接着強度を大幅に向上することが出来る。せり出し形状は金属箔上に突起を形成する工程で得られた突起に応じて、適切な突起上部を平坦にする工程の条件を選ぶことによって実現できる。せり出し量は例えば突起底部での突起径に対して、最大せり出し部で5%以上あればせり出しの効果が顕著に得られる。
なお、活物質層の付着強度は例えばタッキング試験器で測定することが出来る。タッキング試験は例えばRHESCA社製ModelTACIIとロードセルLT125A−1Kを用いて行うことが出来る。測定条件は例えば進入速度50mm/min 、引き上げ速度400mm/min、初期加圧800gf、加圧時間5秒、測定子径4mmとするとよい。活物質層の形成条件によってもタッキング強度は異なるが、突起にせり出し形状を付与しない場合には、例えば1平方cm当たり13kgf程度であるのに比べて、せり出し形状を付与した場合にはタッキング強度が数十%以上向上する。
なお、集電体の全面積にわたって、金属箔に突起を形成する工程と、突起上部を平坦にする工程によって前記突起の上部を平坦にする工程を施す必要は必ずしもなく、電池設計や工程上の都合により、極板の一部に限って、上記の集電体製造方法やこれによって形成
される突起構造の限定から逸することは本発明の主旨を損なうものではない。
金属箔上に突起を形成する工程と突起上部を平坦にする工程は別個に行う必要は必ずしもなく、図10に示すように金属箔上に突起を形成する工程と突起上部を平坦にする工程を連続して行うことも出来る。金属箔上に突起を形成する工程と突起上部を平坦にする工程を連続して行うことには、設備の設置面積を小さくすることが出来るなどの利点がある。一方、箔の走行系の制御が高精度、複雑になるので、個々の事情によって第1のプレスと突起上部を平坦にする工程は一括しても良いし別個にしても良い。
また、集電体22の金属箔24には例えば銅を主成分とするシート状の金属箔を用いることが出来る。銅に加えてニッケルやシリコンその他の添加元素を加えて強度等の特性を調整したシート状の金属箔を金属箔とすることも出来る。強度、電池としての体積効率、取り扱いの容易性などの観点から集電体の全厚は10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜40μmである。
図7は本実施形態の電池極板(非水電解質二次電池用極板)の断面構造を示す概略図である。
本発明の集電体の製造方法で得られた集電体上に、真空プロセスを用いて、斜立する柱状構造を有する活物質層21を形成する第3の工程を行うことにより、高容量活物質を用いて、リチウム吸蔵時の活物質層膨張に対応する空間を有する非水電解質二次電池用極板(以下、極板と表記)20を得ることが出来る。
極板20は、本発明の集電体22上に形成された活物質層21を有する。集電体22のもう一方の面(図では下側の面)にも活物質層が形成されていてもよいし、集電体22の片方の面にのみ活物質層21が形成されていてもよい。
活物質は、主として前記突起上に形成することが望ましく、これによってリチウム吸蔵時の活物質層膨張に対応する空間の形成が比較的容易になる。突起上を中心として柱状の活物質を配置することで、リチウム吸蔵時の体積膨張の一部を吸収できるので、電池の不具合が生じにくい。
活物質を、主として前記突起上に形成することが望ましい。必ずしも活物質層の全てが突起上に形成される必要はないが、突起上を中心として活物質層が形成されることで、リチウム吸蔵時の活物質層21の膨張に対応する空間を得ることが出来る。活物質を、主として前記突起上に形成する方法としては、例えば斜め蒸着法を用いるとよい。これによって突起の陰になる領域には活物質層の成膜が行われないので、空間を持った活物質層を形成することが出来る。
活物質層21に含まれる活物質としては、リチウムと電気化学的に反応するものであれば特に制限はないが、リチウムとの反応性が比較的高く、高容量が期待できるケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、およびスズと窒素とを含む化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。本発明による改善度合いが顕著となるからである。
その際の活物質層21の厚みは作製する電池の性能によって異なるが、概ね3〜40ミクロンの範囲である。活物質層が3ミクロン未満になると、電池全体に占める活物質の割合が小さくなり、電池のエネルギー密度が低下する。また、活物質層が40ミクロンを超えると集電体と活物質層との界面における応力が大きくなり、本発明の構成を用いた場合
でも集電体の変形などが発生する。
リチウムとの反応性の観点からは、活物質は非晶質または低結晶性であることが好ましい。ここでいう低結晶性とは、結晶粒の粒径が50nm以下の領域を言う。なお結晶粒の粒径は、X線回折分析で得られる回折像の中で最も強度の大きなピークの半価幅から、Scherrerの式によって算出される。また非晶質とは、X線回折分析で得られる回折像において、2θ=15〜40°の範囲にブロードなピークを有することを言う。
本実施の形態における極板20は、例えば以下に示す方法によって作製可能である。 図8は、本実施の形態における極板20を構成するための製造装置の一例を示す概略図である。図8において、真空槽2は排気ポンプ1で排気されている。真空槽2中で巻き出しロール8から巻き出された長尺の集電体22は、搬送ローラー5および円筒状の第一キャン6および第二キャン7の周面に沿って走行し、巻き取りロール3に巻き取られる。ここで使用する集電体22は銅、ニッケルなどからなるシート状の箔である。活物質付与源9には、ケイ素またはスズが坩堝などに入れられている。活物質付与源9は電子ビームなどの加熱装置(図示せず)により加熱され、ケイ素またはスズが蒸発する。
集電体22が遮蔽板10の開口部において、第一キャン6に沿った状態で活物質付与源9から飛来するケイ素やスズなどにさらされることにより、集電体22上にケイ素やスズの第1の活物質層21(図示せず)が形成される。次に第二キャン7に沿った状態で集電体22が活物質付与源9から飛来するケイ素やスズなどにさらされることにより、もう一方の面にもケイ素やスズの第2の活物質層(図示せず)が形成される。
ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、スズと酸素とを含む化合物、またはスズと窒素とを含む化合物の活物質層を形成する場合には、酸素ガスや窒素ガスをガス導入管11から導入し、これらの雰囲気下で活物質付与源9からケイ素やスズを蒸発させることにより、図7に示すような極板20が得られる。
本発明の構成を持つ極板の作製方法は、本発明の極板の構造を得ることが出来るものであれば特に限定されないが、蒸着法、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスを用いることが好ましい。
また、本発明の製造方法により得られた極板は様々な形状のリチウム二次電池に適用可能であり、電池の形状や封止形態は特に限定されないが、本発明は特に折り畳み型や捲回型の二次電池に対して有効である。捲回型リチウム二次電池に適用する場合には、以下に示す構成を有することが好ましい。図面を参照しながら説明する。
図9は、本発明の捲回型リチウム二次電池の概略断面図の一例である。図9において、帯状の正極31と本発明の帯状の極板20とは、それらの間に配置された、両極板よりも幅広な帯状のセパレーターとともに捲回され、極板群32を形成している。正極31にはアルミニウムなどからなる正極リード34が接続され、その一端は周縁にポリプロピレンなどからなる絶縁パッキン40が配された封口板39に接続されている。極板20には銅などからなる負極リード35が接続され、その一端は極板群32を収容する電池缶38に接続されている。極板群32の上下には、それぞれ上部絶縁リング36および下部絶縁リング37が配されている。極板群32には、前述したリチウムイオン伝導性を有する電解質(図示せず)が含浸されている。電池缶38の開口は、封口板39で塞がれている。
(実施例)
本発明の集電体について、より具体的な実施例によって説明する。
日本製箔(株)製の圧延銅箔(厚み18μm、幅100mm)に線圧500kg/cmで金属箔上に突起を形成する工程を実施した。金属箔上に突起を形成する工程に用いる転写ローラーは直径50mmであり、第1のプレスに用いる転写ローラーには表面直径14ミクロン、深さ12ミクロンの穴加工がYAGレーザーによって施されており、この転写ローラーを用いることによって、高さ11ミクロンの突起が形成された。第1のプレスにおける銅箔の搬送速度は3m/分、張力は5kgであった。金属箔上に突起を形成する工程で形成された突起は先端に丸みを帯びた円錐台形状を示しており、先端の曲線形状はおよそ半径6ミクロンであった。次に線圧40kg/cmで突起上部を平坦にする工程を実施した。突起上部を平坦にする工程には直径20mmの平滑ローラーを用いた。突起上部を平坦にする工程における銅箔の搬送速度は3m/分、張力は5kgであった。キーエンス(株)製のレーザー顕微鏡VK8500を用いて測定した、突起上部を平坦にする工程を経た銅箔の突起形状は高さが7ミクロンで頂部が平坦であり、突起頂部の大きさの制約上、データ点は少ないが、表面形状データを、平板を用いた場合と比較すると、頂部のRa=0.1ミクロン程度であった。また、突起の側面にはせり出し形状が形成されていた。
次に、突起が形成された銅箔上に、図8に示す装置で、珪素酸化物層を12ミクロンの厚みに形成した。第1のプレスのみを行った場合に比べて、第1のプレスと第2のプレスの両方を行った場合のいずれにおいても銅箔上に形成した突起部を中心に柱状粒子の成長が見られたが、膜厚の増加に伴って生じる柱状構造の柱太さの広がりは、第1のプレスと第2のプレスの両方を行った場合の方が小さく、これに伴ってより大きな空間部が形成されていた。また、タッキング試験を、RHESCA社製ModelTACIIとロードセルLT125A−1Kを用いて行った。測定条件は進入速度50mm/min 、引き上げ速度400mm/min、初期加圧800gf、加圧時間5秒、測定子径4mmとした。第1のプレスのみを行った場合のタッキング強度は1平方cm当たり13kgfであったが、第1のプレスと第2のプレスの両方を行った場合には20kgf程度まで向上した。
本発明にかかる集電体、電池極板およびそれを用いた二次電池の製造方法によれば、高容量活物質を用い、リチウム吸蔵時の活物質曾777膨張に対応する空間を得ることができ、その結果、電池の信頼性を向上することが出来るので、リチウム二次電池用集電体および極板、ならびにそれを用いたリチウム二次電池の製造方法として有用である。
本発明の、集電体製造方法を示す工程図 本発明の、金属箔上に突起を形成する工程の一例を示す概念図 本発明の、金属箔上に突起を形成する工程を経た後の集電体断面例を示す概念図 本発明の、突起上部を平坦にする工程の一例を示す概念図 本発明の、突起上部を平坦にする工程を経た後の集電体断面例を示す概念図 集電体突起頂部形状と活物質層の成長の関係を示す概念図、(a)は微小凹部を有するローラー26でプレスする工程で集電体を形成後、斜め蒸着法で活物質を形成したものを示す断面模式図、(b)は、微小凹部を有するローラー26でプレスする工程の後、平坦表面のローラー27でプレスする工程により集電体を形成後、斜め蒸着法で活物質を形成したものを示す断面模式図 本発明の実施の形態における極板の断面構造を示す概略図 本発明の実施の形態における製造装置の一部を示す概略図 本実施の形態における捲回型リチウム二次電池の概略断面図 本発明の、金属箔上に突起を形成する工程および突起上部を平坦にする工程を連続的に行う装置の概略断面図
符号の説明
1 排気ポンプ
2 真空槽
3 巻き取りロール
5 搬送ローラー
6 第一キャン
7 第二キャン
8 巻き出しロール
9 活物質付与源
10 遮蔽板
11 ガス導入管
20 極板
21 活物質層
22 集電体
23 進行方向
24 金属箔
25 突起
26 転写ローラー
27 平滑ローラー
29 突起形成箔
30 突起整形箔
31 正極
32 極板群
33 セパレーター
34 正極リード
35 負極リード
36 上部絶縁リング
37 下部絶縁リング
38 電池缶
39 封口板
40 絶縁パッキン

Claims (10)

  1. 微小凹部を有する金型またはローラーによるプレスで金属箔上に突起を形成する工程と、平坦な表面を持つ金型またはローラーによるプレスで前記突起上部を平坦にする工程とを有する集電体の製造方法。
  2. 前記微小凹部の幅が5〜200ミクロンである、請求項1記載の集電体の製造方法。
  3. 前記突起上部を平坦にする工程が平滑ローラーを用いて行われることを特徴とする請求項1記載の電池用集電体の製造方法。
  4. 前記突起を形成する工程が線圧300〜3000kg/cmで行われることを特徴とする請求項1記載の電池用集電体の製造方法。
  5. 突起上部を平坦にする工程における圧力が突起を形成する工程における圧力よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の集電体の製造方法。
  6. 前記突起上部を平坦にする工程のプレスが線圧300kg/cm未満で行われることを特徴とする請求項1または請求項3記載の電池用集電体の製造方法。
  7. 突起を形成する工程と、突起上部を平坦にする工程との間に、金属箔に対して焼き鈍しを行う工程を含むことを特徴とする請求項1記載の集電体の製造方法。
  8. 突起上部を平坦にする工程後の突起の高さが、突起を形成する工程で形成された突起高さの25〜80%であることを特徴とする請求項1記載の集電体の製造方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の集電体を用い、真空プロセスで、斜立する柱状構造を有する活物質層を形成することを特徴とする非水電解質二次電池用極板の製造方法。
  10. 前記柱状構造を有する活物質を、前記突起上に形成することを特徴とする請求項9記載の非水電解質二次電池用極板の製造方法。
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