JP4954933B2 - シーム疵の発生の少ない無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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特に、Siを1.5質量%以上含有するスラブでは、熱延途中で相変態しないため、シーム疵が熱延終了まで残存しやすく、そのため、そのような無方向性電磁鋼板用のスラブにおいて、シーム疵の発生を抑制しつつ幅圧下を行うことは困難であった。
しかし、この技術は、粗圧延前のスラブ幅に応じて熱延コイル幅を決定するものであり、シーム疵自体の低減方法については、何ら示していない。
しかし、この技術は、プレスによる幅圧下を行う際、水平ロールによる圧延時に自由表面となっているスラブ側面に形成されるしわを原因とするシーム疵の発生を低減するための技術であり、縦型ロールを備えた一般の熱間圧延設備によって圧延する場合に適用できない問題があった。
(2) 前記コーナー部の面取りを、150℃以上、800℃以下の温度範囲で行うことを特徴とする(1)に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
(3) スラブコーナーからの幅方向距離及び厚さ方向距離を、それぞれ5〜20mmの範囲とし、スラブの幅広面からの角度θを30〜50°とする条件でスラブコーナー部の面取りを行うことを特徴とする(1)または(2)に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
(4) スラブ加熱温度を1000℃以上、1200℃以下とすることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
図に示すように、縦型ロールとスラブとの摩擦力によって、幅圧下時のスラブコーナー部の近傍は、コーナー部の内部側の材料がコーナーエッジ寄りに倒れこむ方向に大きく剪断変形しており、本発明者らは、シーム疵はこの剪断変形により発生するとの知見を得た。
特に、Si含有量が高く、幅圧下前に相変態を開始する組成のスラブや相変態をしない組成のスラブでは、剪断変形を受けた後には変態しないために、シーム疵が熱延終了まで残存しやすいことも知見した。
図2に、幅圧下の前にコーナー部の面取りを実施したスラブ(Si:2.0質量%)と、面取りを実施しないスラブを、幅圧下した後に熱間圧延した場合の、幅圧下量とシーム疵発生率との関係を示す。
ここでいうシーム疵発生率とは、板エッジ部(エッジから入り100mm間)全長に対する後述の評点2以上の疵割合を示すものである。
なお、面取り量は、後述する図4のa、bの値を10mmとする条件で行った。
図2より、面取りを実施することで、シーム疵の発生率が減少することが分かる。
図3に、コーナー部の面取りを実施したスラブを、スラブ加熱後に幅圧下を施して熱間圧延した際の、粗圧延終了温度と熱延板におけるシーム疵の発生状況の関係を示す。
なお、疵の評点は、熱延板を目視し、シーム疵の程度によって0〜3に評価した。
また、シーム疵評点は次の通りとした。0はシーム疵発生なし、1は模様程度のシーム疵あり、2は深さ10μm未満のシーム疵あり、3は深さ10μm以上のシーム疵ありである。
面取りは、図4に示すように、熱間グラインダーで直線的に断面が3角形状になるようにスラブ1のコーナー部を研削するのが効率的である。
また、面取りの角度としては、図4に示すスラブの幅広面からの角度θで、15〜75°が適当である。この角度範囲を外れると、面取りの効果が少ない。
また、スラブの化学組成も、一般に無方向性電磁鋼板用として知られているものが採用でき、特定の化学組成に限定されるものではないが、シーム疵の発生は、特にSiを1.5質量%以上含有する無方向性電磁鋼板を製造する場合に問題になるものであるので、そのような無方向性電磁鋼板を製造する場合に本発明を適用するのが効果的である。
なお、比較例2は粗圧延終了温度が1200℃を超えているために鉄損が悪化した例、比較例12はスラブ加熱温度が1200℃を超えているために鉄損が悪化した例、比較例6はスラブ幅方向の面取り(a)が30mmを超えているために歩留まりが悪化した例、および比較例8はスラブ厚さ方向の面取り(b)が30mmを超えているために歩留まりが悪化した例である。
a コーナからの幅方向距離
b コーナからの厚さ方向距離
θ 面取り角度
Claims (4)
- 無方向性電磁鋼板用のスラブを加熱炉で加熱した後、縦型ロールによりスラブの幅圧延を行い、その後、熱間圧延を行うようにした無方向性電磁鋼板の製造方法において、
前記スラブを加熱する前に、スラブの長手方向に伸びるコーナー部を全長にわたり面取りし、該面取りしたスラブを加熱した後、粗圧延の終了温度を、950℃以上とする条件で熱間圧延することを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。 - 前記コーナー部の面取りを、150℃以上、800℃以下の温度範囲で行うことを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
- スラブコーナーからの幅方向距離及び厚さ方向距離を、それぞれ5〜30mmの範囲とし、スラブの幅広面からの角度θを15〜75°とする条件でスラブコーナー部の面取りを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
- スラブ加熱温度を1000℃以上、1200℃以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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