JP6790909B2 - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、熱延鋼板のスケール剥離、特に仕上圧延後の冷却ライン(ランナウトテーブル(ROT))におけるスケール剥離を抑制することのできる、熱延鋼板の製造方法に関係する。
熱間圧延される高温の鋼板は、圧延のために加熱された鋼板が大気中で通板されるため、鋼板表面が酸化されて金属酸化物等からなるスケールが生成する。通常、これらのスケールはデスケーリング処理によって除去される。しかしながら、スケールは鋼板温度及び酸化性雰囲気に晒された時間に応じて成長する(非特許文献1)。そのため、いったんデスケーリングした後であっても、ランナウトテーブルに到達するまでの間にスケールが生成することがある。ランナウトテーブル上では、鋼板を冷却するために、鋼板表面に冷却水が吹き付けられる(この冷却が、ROT冷却と呼ばれる)。この冷却水によってスケールが鋼板から剥離することがある。また、その後鋼板を巻き取る際にスケールが剥離することもある。スケールの剥離した箇所は鋼板表面の疵となり、また剥離したスケールが鋼板表面でさらに疵を生じることもある。
特許文献1は、プレス加工や曲げ加工時にスケール剥離が少ない、表面性状およびスケール密着性に優れた熱延鋼板を提供することを目的としており、具体的には、表面のスケール厚さが10μm以下、かつ、スケール中のFe比率が80%以上である熱延鋼板を提案している。特許文献1は、製品鋼板を加工する際のスケール剥離性およびスケール厚について検討しており、ROT冷却におけるスケール剥離性やスケール厚については記載も示唆もしていない。
特開2000−87185号公報
斎藤安俊、阿竹徹、丸山俊夫編訳、「金属の高温酸化」、内田老鶴圃、2013年、p.32−34、71
本発明は、熱延鋼板の製造方法において、ROT冷却時のスケール剥離を抑制することを課題とする。熱延鋼板の仕上圧延後の冷却ライン(ROT)におけるスケール剥離は、鋼板表面の疵を生じる原因となるからである。
そのため、ROT冷却時のスケール剥離を抑制するための、有効な手段が求められている。この求めに応じて、ROTにおけるスケール剥離についての研究も進められており、圧延の最終温度(FT)や冷却パターンの影響があること等が示唆されているが、そのメカニズムの詳細は不明な点も多い。
そのような状況において、本発明者は、鋭意研究の結果、ROTにおけるスケール剥離は、Ar3変態温度(Ar3点)におけるスケール厚が強く関係していることを見出し、ROTにおけるスケール剥離を抑制することのできる本願発明を完成させた。
本発明により以下が提供される。
[1]鋼板の熱間圧延において、Ar3点以上の温度で仕上げ圧延を終了し、Ar3点におけるスケール厚を、予め求めたAr3点スケール厚とスケール剥離程度との関係に基づき、所定の程度のスケール剥離となるスケール厚とすることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
[2]前記鋼板の組成が、質量%でC≦0.2、Si≦0.5、Mn≦2.0、P≦0.045、S≦0.035、Al≦0.1、その他Fe及び不可避元素である、[1]に記載の方法。
[3]前記鋼板の組成が、さらに0.2質量%以下のCu、Ni、Cr、Sn、Ti、Nb、Mo、V、Bを含む、[2]に記載の方法。
本発明により、鋼板の熱間圧延において、Ar3点におけるスケール厚を適切に設定することによってROT冷却時におけるスケール剥離を抑制することができる。その結果、鋼板表面の疵を低減することができ、表面性状に優れた鋼板を製造することができる。
図1は、熱間圧延設備の例を模式的に示す。 図2は、Ar3点スケール厚とスケール剥離評点の関係を示す。 図3は、仕上圧延直後のスケール厚とスケール剥離評点の関係を示す。 図4は、スケール厚の計算例を示す。
本発明について、より詳細に説明する。
まず、熱延鋼板の製造方法およびそこに含まれるROT冷却について、図1を用いて説明しておく。図1は、熱間圧延設備1の例を模式的に示している。この熱間圧延設備1は、加熱したスラブSをロールで上下に挟んで連続的に圧延し、最小1mm程度まで薄くしてこれを巻き取ることを目的とした設備である。この熱間圧延設備1は、スラブSを加熱するための加熱炉11と、この加熱炉11において加熱されたスラブSを幅方向に圧延する幅方向圧延機16と、この幅方向に圧延されたスラブSを上下方向から圧延して粗バーにする粗圧延機12と、粗バーをさらに所定の厚みまで連続して熱間仕上圧延をする仕上圧延機13と、この仕上圧延機13により熱間仕上圧延された熱延鋼板Hを冷却水によりROT冷却する冷却装置14と、冷却装置14によりROT冷却された熱延鋼板Hをコイル状に巻き取る巻取装置15とを備えている。
ROT冷却される鋼板は、圧延のために加熱された鋼板であり、その高温の鋼板が大気中で通板されるため、鋼板表面が酸化されて金属酸化物等からなるスケールが生成する。通常、これらのスケールはデスケーリング処理によって除去される。例えば、粗圧延機、仕上圧延機に進入する直前の鋼板にデスケーリングを行って、圧延工程でのスケール疵の発生の低減を図ることもできる。しかしながら、スケールは鋼板温度及び酸化性雰囲気に晒された時間に応じて成長するので、いったんデスケーリングした後であっても、スケールが生成することがある。つまり、冷却装置すなわちランナウトテーブルに達するまでにスケールが生成することがある。ランナウトテーブル上では、鋼板を冷却するために、鋼板表面に冷却水が吹き付けられる(この冷却が、ROT冷却と呼ばれる)。この冷却水によって、鋼板は温度が低下する。その冷却水によって、既に発生しているスケールが鋼板から剥離することがあり、また、その後鋼板を巻き取る際にスケールが剥離することもある。スケールの剥離した箇所は鋼板表面の疵となり、また剥離したスケールが鋼板表面でさらに疵を生じることもある。
本発明は、熱延鋼板の製造方法において、ROT冷却時のスケール剥離を抑制することを課題の一つとしている。上記のとおり、ROT冷却時にスケールが剥離すると、鋼板にスケール疵を生じることがあるためである。
本発明者は、ROTスケール剥離は、Ar3変態温度(Ar3点)におけるスケール厚が強く関係していることを見出した。
本発明者は、SPHC(熱延鋼板一般材)を対象としてラボでの圧延試験を行い、Ar3温度におけるスケール厚と、ROTスケール剥離の程度について調査を行った。その結果、図2のように、Ar3温度におけるスケール厚が厚いほど、スケールの剥離の程度が悪くなっている(スケールの剥離面積が大きくなっている)ことを知見した。これに基づいて、Ar3温度におけるスケール厚を調整することにより、それに応じたスケール剥離の程度が得られることに、本発明者は想到した。例えば、Ar3温度におけるスケール厚を4μm以下とすることにより、評点が0または1である、スケール剥離の少ない、表面性状に優れた熱延鋼板を得ることが可能である。
なお、ROTスケール剥離の程度は、ROT冷却後の鋼板表面の剥離面積率で評価しており、剥離面積率0%のものを剥離評点0、剥離面積率0%超5%以下のものを評点1、剥離面積率5%超25%以下のものを評点2、剥離面積率25%超50%以下のものを評点3、剥離面積率50%超のものを評点4としている。剥離面積率が少ないほど、鋼板にスケール疵の低減が期待され、好ましい。ただし、最終的な製品の用途に応じて、許容される剥離面積率は適宜変化し得る。すなわち、得ようとする(達成しようとする)スケール剥離の程度は、製品の用途等に応じて、適宜設定することができるものである。
一方で、例えば、仕上圧延直後のスケール厚と、ROTスケール剥離程度を整理したところ、図3のとおりであった。図3において、仕上圧延直後のスケール厚は概ね3〜4μmで推移しており、剥離程度との相関は見られない。また、図示しないが、ROT冷却後の最終スケール厚と、ROTスケール剥離程度との間にも相関は見られない。
特定の理論に拘束されることを望むものではないが、Ar3温度におけるスケール厚がROTスケール剥離の程度に影響することについて、以下のメカニズムが考えられる。Ar3点以上の温度域では、鋼がオーステナイトの形態であって、鋼(オーステナイト)の線膨張係数がスケールのそれよりも大きい。したがって、鋼板がAr3温度まで冷却される過程において、鋼(オーステナイト)の方がスケールよりも収縮し、鋼の表面に載っているスケールには圧縮応力が作用する。Ar3点以下まで温度がさがると、鋼の相変態によって鋼はフェライトに変態し、オーステナイトとフェライトは充填密度が異なるため、変態に伴って鋼が膨張し、鋼の表面に載っているスケールには引張応力が作用する。ここで、スケールは、引張応力に対しては、引張応力に応じてある程度伸びることが可能であるか、またはスケールに亀裂が生じるだけであって、剥離に至ることはないと考えられる。一方で、圧縮応力がかかると、スケールはしわ寄せ状態が生じ、しわ寄せで盛り上がった箇所のスケールは鋼との密着性も低いため、容易に剥離することが考えられる。すなわち、剥離は圧縮応力によって発生すると考えることができる。また、概して、スケールの厚みが大きいほど、しわ寄せの程度は大きくなり、剥離が生じやすいと考えられる。そのため、Ar3温度の時点におけるスケール厚が剥離程度と関係していると考えられる。
前記の、Ar3温度におけるスケール厚とROTスケール剥離の程度の関係、は予め調査等により求めておくことができる。求めた関係に基づいて、所定の程度のスケール剥離となるスケール厚みを設定することができる。ここで、スケール剥離の所定の程度は、達成しようとするスケール剥離の程度に設定することが可能である。例えば、図2に基づけば、評点が1程度のスケール剥離を得ようとする場合、それに対応するAr3点厚みとして4〜5μmを設定すればよい。実際の鋼板の熱間圧延においても、Ar3温度におけるスケール厚を、前記の所定の程度のスケール剥離となる厚みとすることにより、(当然のことながら所定の程度のスケール剥離が得られ、その結果として)表面性状に優れた熱延鋼板を得ることが可能である。
ここで、実際の鋼板のAr3温度におけるスケール厚は、次のように調整してもよい。スケールは、概して、鋼板温度が高いほど成長し、またそのような高温雰囲気に曝されている時間が長いほど成長する。そのため、仕上圧延温度を制御することでスケール成長を調整することが可能であり、また、通板速度および最終圧延スタンド(仕上圧延終了地点)からROT冷却開始位置までの距離を制御することで、冷却開始までの時間すなわちスケール成長が続く時間を、調整することが可能である。例えば、仕上圧延温度が高く、通板速度が遅く、冷却開始が遅い(仕上圧延終了地点から冷却開始地点までが遠い)ほどスケールは成長し、Ar3温度でのスケールは厚くなる。したがって、これらの値を適切に設定し、Ar3点におけるスケール厚がねらいの値(所定の程度のスケール剥離が得られる厚み)またはそれ以下となるように調整することで、ROT上でのスケール剥離を抑制することができる。
なお、本発明においては、仕上げ圧延終了温度をAr3温度以上とすることが前提となる。仕上圧延終了からAr3温度まで冷却されるまでのスケールの厚さを調整するためである。また、前述のようにROT冷却の冷却水によってスケールが剥離する可能性があるので、本発明においては、ROT冷却が開始される時点での温度をAr3点以下とし、この場合のAr3点におけるスケールの厚さを所定厚みとすることが望ましいが、生産性や材質確保の観点から、必ずしもこのように出来ない場合がある。しかし、このような場合であっても、ROT冷却中でのAr3点のスケール厚みを本発明の範囲としておけば、Ar3点以前のスケールの厚みはそれほど厚くないので、Ar3点以前のROT冷却によるスケール剥離は、生じたとしても許容範囲内である。
Ar3点におけるスケール厚を求める手法について説明する。ラボでの圧延試験等であれば、Ar3点におけるスケール厚の実測も可能である。しかしながら、実規模の圧延設備にいては、Ar3点におけるスケール厚の測定が容易でない場合もある。そのような場合、Ar3点におけるスケール厚は、最終デスケーリング以降の温度と時間の履歴から計算によって求めることができる。この計算によるAr3点におけるスケール厚がねらいの値(所定の程度のスケール剥離が得られる厚み)以下となるように、仕上圧延温度、通板速度、最終圧延スタンド位置およびROT冷却開始位置等を適切に設定することもできる。
より具体的には、以下のような計算でAr3点におけるスケール厚を求めることができる。最終デスケーリングによって、それまでのスケールは除去されると考えられる。したがって、最終デスケーリング時のスケール厚は0μmとすることができ、この時点からの経過時間と温度との関係をもとに、スケール厚を計算することができる。時間と温度との関係は、圧延条件から数値計算で求めてもよいし、実際に測定した温度を補間して求めてもよい。スケール厚は非特許文献1にあるように式(1)に従って成長するとし、各係数は予め鋼板サンプルを用いた酸化試験を実施して求めておくことができる。
=A×exp(−Q/RT)×t (1)
ここで、dはスケール成長厚、Tは温度、tはTである時間、Rは気体定数、A、Qはラボ試験等によって求められる係数である。また、デスケーリング以降に圧延が施される場合、スケール厚も圧下率に従って均一に薄くなるとしてよい。温度履歴とそれに基づく計算スケール厚の一例を図4に示す。図4によれば、Ar3温度におけるスケール厚は5μm程度である。
本発明は、Ar3点およびその前後での鋼およびスケールの挙動に関するものである。そのため、鋼組成は主成分がFeであるかぎり、とくに限定はされない。ただし、鋼板の組成が、質量%でC≦0.2、Si≦0.5、Mn≦2.0、P≦0.045、S≦0.035、Al≦0.1、その他Fe及び不可避元素であってもよい。以下に、各成分の限定理由について説明する。
C≦0.2
Cは、鋼材の強度を高める元素である。0.2%を超えると、鋼の融点の低下が著しいので、上限を0.2%とする。Cの上限は、好ましくは0.12%であり、さらに好ましくは0.05%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.001%未満であると、所要の強度が得られないことがあるので、下限を0.001%としてもよい。
Si≦0.5
Siは、鋼の強度上昇に寄与する元素であり、溶鋼の脱酸材としての役割も有するので、必要に応じて添加する。Siは、スケール/鋼界面の密着性を高める役割も果たし、0.5%を超えると、スケール剥離が生じなくなるため、本発明の適用範囲外となる。そのため、Siの上限値を0.5%としてもよい。Siの上限は、好ましくは0.3%であり、さらに好ましくは0.1%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.001%未満であると、所要の強度が得られないことがあるので、下限を0.001%としてもよい。
Mn≦2.0
Mnは、鋼材の強度の向上に有効な元素である。2.0%を超えると、加工性が低下するので、上限を2.0%としてもよい。Mnの上限は、好ましくは1.0%であり、さらに好ましくは0.5%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.1%未満では、強度が不足となることがあるので、下限を0.1%としてもよい。
P≦0.045
Pは、製鋼時、原料から不可避的に混入する元素である。Pは粒界偏析元素であり、0.045%を超えると、鋼板の冷間加工性や靭性を劣化させるため、上限を0.045%としてもよい。Pの上限は、好ましくは0.030%であり、さらに好ましくは0.010%であってもよい。下限は特に限定されないが、不可避的不純物であり、極端に低減するにはコスト等の負担が大きくなることから、下限を0.001%以上としてもよい。
S≦0.035
Sは、製鋼時、原料から不可避的に混入する元素である。Sは耐食性および成形性を劣化させる元素であるため、上限を0.035%としてもよい。Sの上限は、好ましくは0.020%であり、さらに好ましくは0.010%であってもよい。下限は特に限定されないが、不可避的不純物であり、極端に低減するにはコスト等の負担が大きくなることから、下限を0.001%以上としてもよい。
Al≦0.1
Alを0.1%以下とする理由は、通常、精練時に脱酸材として用いる場合、Alが含まれることは不可避であるが、0.1%を超えると酸化物の生成量が増加し、表面性状が悪化するので上限を0.1%としてもよい。Alの上限は、好ましくは0.05%であり、さらに好ましくは0.01%であってもよい。また、下限は特に定めないが、脱酸材としてAlを用いるので0.005%以上としてもよい。
前記鋼板の組成が、さらに0.2質量%以下のCu、Ni、Cr、Sn、Ti、Nb、Mo、V、Bを含んでもよい。これらの元素の添加は必要とする材質特性、特に強度向上の要望を満たすために経済的許容範囲において添加することは妨げられない。
本発明ではとくに鋼板の厚みを限定しない。つまり、本発明の鋼板は、厚さが数mm程度の薄板鋼板であってもよい。スケールは鋼板の表面で生成するものであり、鋼板の厚みに依存するものではないからである。
本発明について、以下の実施例を用いて説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるべきものではない。
表1に示す組成を有する、鋼材を用意した。
Figure 0006790909
上記の鋼材を35mm厚に切り出し、1200℃に加熱したのちラボ圧延機で粗圧延および仕上圧延を施して3mmまで圧延し、圧力0.7MPaでラミナー冷却(ROT冷却に相当)した。冷却終了後、鋼板表面のスケール剥離程度を観察した。仕上圧延出側温度(FT)、通板速度、空冷時間(仕上圧延終了からラミナー冷却開始までの時間)を変化させることにより、Ar3温度でのスケール厚を変化させた。それらの条件と、その結果得られたAr3点スケール厚および剥離評点を表2に示す。但し、Ar3温度でのスケール厚は、測定温度と式(1)に基づいて計算によって求めたものである。
スケールの剥離程度は、冷却後の鋼板表面におけるスケールの剥離面積率で評価しており、剥離評点として表現している。剥離評点の基準は以下のとおりである。
剥離評点0:剥離面積率0%、
剥離評点1:剥離面積率0%超5%以下、
剥離評点2:剥離面積率5%超25%以下、
剥離評点3:剥離面積率25%超50%以下、
剥離評点4:剥離面積率50%超。
Figure 0006790909
表2のデータをプロットしたものが図2のグラフである。Ar3点スケール厚を4μm以下とすることによって、剥離評点を1以下に抑えることができることが確認された。
1 熱間圧延設備
11 加熱炉
12 粗圧延機
12a ワークロール
12b 4重圧延機
13 仕上圧延機
13a 仕上げ圧延ロール
14 冷却装置
15 巻取装置
16 幅方向圧延機
H 熱延鋼板
S スラブ

Claims (2)

  1. 鋼板の熱間圧延において、Ar3点以上の温度で仕上げ圧延を終了し、Ar3点におけるスケール厚を、予め求めたAr3点スケール厚とスケール剥離程度との関係に基づき、所定の程度のスケール剥離となるスケール厚に調整すること
    前記鋼板の組成が、質量%でC≦0.2、Si≦0.5、Mn≦2.0、P≦0.045、S≦0.035、Al≦0.1、その他Fe及び不可避元素であること、
    前記スケール剥離程度は、ROT冷却後の鋼板表面の剥離面積率で評価されること、および、
    前記所定の程度のスケール剥離とは、前記剥離面積率が5%以下であること、
    を特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  2. 前記鋼板の組成が、さらに0.2質量%以下のCu、Ni、Cr、Sn、Ti、Nb、Mo、V、Bを含む、請求項に記載の方法。
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