JP6790909B2 - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
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[2]前記鋼板の組成が、質量%でC≦0.2、Si≦0.5、Mn≦2.0、P≦0.045、S≦0.035、Al≦0.1、その他Fe及び不可避元素である、[1]に記載の方法。
[3]前記鋼板の組成が、さらに0.2質量%以下のCu、Ni、Cr、Sn、Ti、Nb、Mo、V、Bを含む、[2]に記載の方法。
なお、本発明においては、仕上げ圧延終了温度をAr3温度以上とすることが前提となる。仕上圧延終了からAr3温度まで冷却されるまでのスケールの厚さを調整するためである。また、前述のようにROT冷却の冷却水によってスケールが剥離する可能性があるので、本発明においては、ROT冷却が開始される時点での温度をAr3点以下とし、この場合のAr3点におけるスケールの厚さを所定厚みとすることが望ましいが、生産性や材質確保の観点から、必ずしもこのように出来ない場合がある。しかし、このような場合であっても、ROT冷却中でのAr3点のスケール厚みを本発明の範囲としておけば、Ar3点以前のスケールの厚みはそれほど厚くないので、Ar3点以前のROT冷却によるスケール剥離は、生じたとしても許容範囲内である。
d2=A×exp(−Q/RT)×t (1)
ここで、dはスケール成長厚、Tは温度、tはTである時間、Rは気体定数、A、Qはラボ試験等によって求められる係数である。また、デスケーリング以降に圧延が施される場合、スケール厚も圧下率に従って均一に薄くなるとしてよい。温度履歴とそれに基づく計算スケール厚の一例を図4に示す。図4によれば、Ar3温度におけるスケール厚は5μm程度である。
Cは、鋼材の強度を高める元素である。0.2%を超えると、鋼の融点の低下が著しいので、上限を0.2%とする。Cの上限は、好ましくは0.12%であり、さらに好ましくは0.05%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.001%未満であると、所要の強度が得られないことがあるので、下限を0.001%としてもよい。
Siは、鋼の強度上昇に寄与する元素であり、溶鋼の脱酸材としての役割も有するので、必要に応じて添加する。Siは、スケール/鋼界面の密着性を高める役割も果たし、0.5%を超えると、スケール剥離が生じなくなるため、本発明の適用範囲外となる。そのため、Siの上限値を0.5%としてもよい。Siの上限は、好ましくは0.3%であり、さらに好ましくは0.1%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.001%未満であると、所要の強度が得られないことがあるので、下限を0.001%としてもよい。
Mnは、鋼材の強度の向上に有効な元素である。2.0%を超えると、加工性が低下するので、上限を2.0%としてもよい。Mnの上限は、好ましくは1.0%であり、さらに好ましくは0.5%であってもよい。下限は特に限定されないが、0.1%未満では、強度が不足となることがあるので、下限を0.1%としてもよい。
Pは、製鋼時、原料から不可避的に混入する元素である。Pは粒界偏析元素であり、0.045%を超えると、鋼板の冷間加工性や靭性を劣化させるため、上限を0.045%としてもよい。Pの上限は、好ましくは0.030%であり、さらに好ましくは0.010%であってもよい。下限は特に限定されないが、不可避的不純物であり、極端に低減するにはコスト等の負担が大きくなることから、下限を0.001%以上としてもよい。
Sは、製鋼時、原料から不可避的に混入する元素である。Sは耐食性および成形性を劣化させる元素であるため、上限を0.035%としてもよい。Sの上限は、好ましくは0.020%であり、さらに好ましくは0.010%であってもよい。下限は特に限定されないが、不可避的不純物であり、極端に低減するにはコスト等の負担が大きくなることから、下限を0.001%以上としてもよい。
Alを0.1%以下とする理由は、通常、精練時に脱酸材として用いる場合、Alが含まれることは不可避であるが、0.1%を超えると酸化物の生成量が増加し、表面性状が悪化するので上限を0.1%としてもよい。Alの上限は、好ましくは0.05%であり、さらに好ましくは0.01%であってもよい。また、下限は特に定めないが、脱酸材としてAlを用いるので0.005%以上としてもよい。
スケールの剥離程度は、冷却後の鋼板表面におけるスケールの剥離面積率で評価しており、剥離評点として表現している。剥離評点の基準は以下のとおりである。
剥離評点0:剥離面積率0%、
剥離評点1:剥離面積率0%超5%以下、
剥離評点2:剥離面積率5%超25%以下、
剥離評点3:剥離面積率25%超50%以下、
剥離評点4:剥離面積率50%超。
11 加熱炉
12 粗圧延機
12a ワークロール
12b 4重圧延機
13 仕上圧延機
13a 仕上げ圧延ロール
14 冷却装置
15 巻取装置
16 幅方向圧延機
H 熱延鋼板
S スラブ
Claims (2)
- 鋼板の熱間圧延において、Ar3点以上の温度で仕上げ圧延を終了し、Ar3点におけるスケール厚を、予め求めたAr3点スケール厚とスケール剥離程度との関係に基づき、所定の程度のスケール剥離となるスケール厚に調整すること、
前記鋼板の組成が、質量%でC≦0.2、Si≦0.5、Mn≦2.0、P≦0.045、S≦0.035、Al≦0.1、その他Fe及び不可避元素であること、
前記スケール剥離程度は、ROT冷却後の鋼板表面の剥離面積率で評価されること、および、
前記所定の程度のスケール剥離とは、前記剥離面積率が5%以下であること、
を特徴とする熱延鋼板の製造方法。 - 前記鋼板の組成が、さらに0.2質量%以下のCu、Ni、Cr、Sn、Ti、Nb、Mo、V、Bを含む、請求項1に記載の方法。
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JP2017032373A JP6790909B2 (ja) | 2017-02-23 | 2017-02-23 | 熱延鋼板の製造方法 |
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JP2018134677A JP2018134677A (ja) | 2018-08-30 |
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