JP2001089815A - 延性、加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

延性、加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法

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JP2001089815A
JP2001089815A JP26859399A JP26859399A JP2001089815A JP 2001089815 A JP2001089815 A JP 2001089815A JP 26859399 A JP26859399 A JP 26859399A JP 26859399 A JP26859399 A JP 26859399A JP 2001089815 A JP2001089815 A JP 2001089815A
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Hiroki Ota
裕樹 太田
Yasushi Kato
康 加藤
Takumi Ugi
工 宇城
Susumu Sato
佐藤  進
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた延性、加工性、耐リジング性を併せ有
する加工用フェライト系ステンレス鋼板の製造方法を提
案する。 【解決手段】 mass%で、C:0.02%以下、N:0.02%
以下をC+N:0.025 %以下の条件下で含み、さらに、
Cr:9〜30%、Al:0.1 %以下、およびTi:0.5%以
下、Nb:0.5 %以下、Zr:0.5 %以下、Ta:0.5 %以下
のうちから選ばれた1種または2種以上、あるいはさら
にV:0.5 %以下を、(Ti+Nb+Zr+Ta+V)≧8×
(C+N)…(2)を満足するように含有する鋼素材
を、熱延工程後で前記熱延板焼鈍工程前に、冷間または
温間で圧下率:2〜15%の圧延を行う予備圧延工程を施
す。熱延工程における熱間圧延の圧延仕上げ温度を、85
0 ℃以下とすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外装材、
厨房器具、化学プラント、貯水槽、自動車用耐熱部材等
の使途に好適なフェライト系ステンレス鋼板の製造方法
に係り、詳しくは、延性、加工性および耐リジング性の
改善に関する。なお、本発明でいう鋼板は、鋼板、鋼帯
を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板は、表面が美麗で耐食性
が優れているため、建築物の外装材、厨房器具、化学プ
ラント、貯水槽などの使途に幅広く使用されている。と
くに、オーステナイト系ステンレス鋼板は、延性に優
れ、リジングの発生もなくプレス成形性に優れているこ
とから、上記した用途に幅広く用いられてきた。
【0003】一方、フェライト系ステンレス鋼板は、鋼
の高純度化技術の進歩により、成形性が改善され、最近
では、SUS 304 、SUS 316 などのオーステナイト系ステ
ンレス鋼板に代わり上記した用途への適用が検討されて
いる。これは、フェライト系ステンレス鋼が有する特
徴、例えば、熱膨張係数が小さく、応力腐食割れ感受性
が小さく、しかも高価なNiを含まないため安価である、
といった長所が広く知られるようになってきたからであ
る。
【0004】しかし、成形加工品への適用を考えた場
合、このフェライト系ステンレス鋼板は、オーステナイ
ト系ステンレス鋼板に比べて延性に乏しく、また、リジ
ングと呼ばれる加工品表面での凹凸が生じるため、成形
加工品の美観を損ね、表面研磨の負荷を増大させるとい
う問題があった。このため、フェライト系ステンレス鋼
板の一層の用途拡大のために、延性、加工性の向上と耐
リジング性の改善が要求されていた。
【0005】このような要求に対し、例えば、特開昭52
-24913号公報には、重量%で、C:0.03〜0.08%、N:
0.01%以下、Al:2×N%以上0.2 %以下を含有させた
加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼が提案されて
いる。特開昭52-24913号公報に記載された技術では、
C、N含有量を低減し、さらにAlをN含有量の2倍以上
添加することにより、固溶N量が低減し、さらに結晶粒
の微細化が図れ、延性、耐リジング性、二次加工性が向
上するとしている。
【0006】また、特開昭54-112319 号公報には、重量
%で、(C+N):0.02〜0.06%、Zr:0.2 〜0.6 %を
含有し、Zr:10(C+N)±0.15%とし、延性、r値を
向上させたプレス成形性に優れた耐熱フェライト系ステ
ンレス鋼が提案されている。また、特開昭57-70223号公
報には、重量%で、sol Al:0.08〜0.5 %、およびB、
Ti、Nb、V、Zrの1種または2種以上を含有するフェラ
イト系ステンレス鋼スラブを熱間圧延したのち、冷間圧
延し、ついで最終焼鈍する加工性に優れたフェライト系
ステンレス薄鋼板の製造方法が提案されている。
【0007】しかしながら、特開昭52-24913号公報、特
開昭54-112319 号公報、特開昭57-70223号公報に記載さ
れた技術では、加工性には大きな改善が認められるもの
の、耐リジング性の点ではまだ十分でなく、プレス成形
などの加工を施す場合には、美観向上のための研磨を必
要とし、研磨負荷が増大しコストが上昇するという問題
があった。
【0008】一方、耐リジング性の改善については、例
えば、特開昭51-123720 号公報には、熱間圧延後、450
〜700 ℃の温度域で15%以上の圧下率で圧延を施しさら
に焼鈍、冷間圧延および最終焼鈍を施すリジング発生の
少ないフェライト系ステンレス鋼板の製造法が開示され
ている。また、特開昭53-40625号公報には、重量%で、
Al:0.01%以上でかつAl/N:2以上となるようにAlを含
有せしめた熱間圧延後のステンレス鋼板に900 ℃以上の
温度で連続焼鈍を施す耐リジング性に優れたフェライト
系ステンレス鋼板の製造方法が開示されている。
【0009】また、特開平1-111816 号公報には、仕上
げ温度850 ℃以上で熱間圧延し、圧延終了後直ちに10℃
/s 以上で急冷し、550 ℃以下の温度で巻き取り、つい
で、累積圧下率50%以上の冷間圧延を施したのち焼鈍す
る耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼
板の製造方法が開示されている。しかしながら、特開昭
51-123720 号公報、特開昭53-40625号公報、特開平1-1
11816 号公報に記載された技術では、耐リジング性の改
善は見られるものの、延性、加工性をともに十分改善す
るまでに至っていない。
【0010】このような問題に対し、以下のような提案
がある。特開平2-170923 号公報には、クロムを13.0〜
20.0wt%含有するクロム系ステンレス鋼片を熱間圧延し
て得た熱延板に圧下率2〜30%の予備的な冷間圧延を施
し、その後連続焼鈍と、脱スケール、冷間圧延、および
仕上げ焼鈍を施す耐リジング性およびプレス加工性に優
れたクロム系ステンレス鋼冷延板の製造方法が開示され
ている。特開平2-170923 号公報に記載された方法で
は、焼鈍前に冷間圧延による強圧下を加え、焼鈍時の再
結晶挙動を促進させ、連続焼鈍を可能にし、加工性およ
び耐リジング性を改善するとしている。
【0011】また、特開平9-111354 号公報には、重量
%で、C:0.02〜0.05%、N:0.02〜0.05%、Cr:15〜
18%、Al:0.10〜0.30%を含む鋼片に、最終パス出側温
度:950 ℃以上の熱間圧延を施し、ついで冷却速度:20
〜80℃/sで500 〜650 ℃まで冷却し、フェライト+マ
ルテンサイトの複合組織を有する熱延板とし、ついで、
850 〜980 ℃の温度範囲で180 〜300 sec の焼鈍を行
い、ついで15℃/s以上の冷却速度で急冷し、ついで冷
間圧延そして仕上げ焼鈍を施す、耐リジング性、プレス
成形性に優れ、表面性状の良好なフェライト系ステンレ
ス鋼板の製造方法が開示されている。
【0012】また、特開平10-53817号公報には、重量
%、Cr:11〜25%、C:0.005 %以下、N:0.008 〜0.
03%を含有し、Tiを、Ti/48 が(C/12+N/14)〜5
(C/12+N/14)の範囲に含有するフェライト系ステ
ンレス鋼スラブを、1100〜950℃の温度域での1パスあ
るいは2パス以上の合計圧下率が50%以上、かつ終了温
度:950 ℃以上とする粗圧延を行い、粗圧延後10sec 以
上後に、最終2パスの合計圧下率:40%以上、仕上げ温
度:850 ℃以上の仕上げ圧延を行い、圧延直後から5se
c 間の平均冷却速度を25℃/s以下とする耐ローピング
性、耐リジング性および成形性に優れたフェライト系ス
テンレス鋼板の製造方法が開示されている。特開平10-5
3817号公報に記載された技術では、熱間圧延における強
圧下が耐リジング性改善に効果があるとしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−170923号公報、特開平9−111345号公報、特開平10
−53817 号公報に記載された技術にも、さらなる改善の
余地が残されていた。特開平2-170923 号公報に記載さ
れた技術では、良好な耐リジング性と、高いr値をとも
に具備するまでの改善となっていないという問題を残し
ていた。
【0014】また、特開平9-111354 号公報に記載され
た技術では、Alを多量添加する必要があり、鋼中介在物
量が増加し、これに起因した表面欠陥の発生を避けられ
ないという問題に加えて、延性、耐リジング性の改善が
まだ不十分であるという問題が残されていた。また、特
開平10-53817号公報に記載された技術では、リジングの
評点が、もっともよいランク1のものでも、最大で20μ
mのものまで含まれており、耐リジング性の改善が不十
分である、という問題が残されていた。
【0015】本発明は、上記した従来技術の問題を解決
し、優れた延性、加工性、耐リジング性を併せ有する加
工用フェライト系ステンレス鋼板の製造方法を提案する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を達成するべく種々検討を重ねた結果、C、Nを低
減するとともに、炭窒化物形成元素を適正量添加しフェ
ライト中の固溶C、N量を低減するように化学成分を調
整したうえで、熱間圧延後で熱延板焼鈍に先立ち、温間
または冷間で比較的低い圧延歪を付与することにより、
延性、加工性、耐リジング性がともに向上することを見
いだした。
【0017】まず、本発明の基礎となった実験結果につ
いて説明する。0.0065wt%C−0.0090wt%N−0.12wt%
Si−0.23wt%Mn−16.12 wt%Cr−0.20wt%Ni−0.030 wt
%Al−0.20wt%Tiを含有する組成のフェライト系ステン
レス鋼素材に熱間圧延(圧延仕上げ温度:900 ℃)を施
し熱延板とし、0〜20%の圧下率の冷間圧延を施したの
ち、連続焼鈍により到達温度が900 ℃の熱延板焼鈍(保
持1min )を施し、さらに熱間圧延後総圧下率が75%と
なるように冷間圧延を施して、ついで910 ℃で30sec 保
持する仕上げ焼鈍を行いフェライト系ステンレス冷延鋼
板とした。
【0018】これらフェライト系ステンレス冷延鋼板に
ついて、平均伸びElmean、平均r値(ランクフォード
値)、およびリジンググレードの変化を調査した。その
結果を図1に示す。図1から、熱延板焼鈍前に、圧下率
2〜15%の冷間圧延を施すことにより、平均伸びEl
mean:39%以上、平均r値:1.9 以上、リジンググレー
ド:A(うねり高さ5μm 以下)と、伸びEl、r値、
および耐リジング性がともに向上することがわかる。
【0019】0.0065wt%C−0.0090wt%N−0.12wt%Si
−0.23wt%Mn−16.12 wt%Cr−0.20wt%Ni−0.030 wt%
Al−0.20wt%Tiを含有する組成のフェライト系ステンレ
ス鋼素材に圧延仕上げ温度を750 〜1000℃に変化した熱
間圧延を施し熱延板とし、冷間で圧下率:10%の圧延を
施したのち、連続焼鈍により到達温度が900 ℃の熱延板
焼鈍(保持1min )を施し、さらに熱間圧延後の総圧下
率が75%となるように冷間圧延を施して、ついで910 ℃
で30sec 保持する仕上げ焼鈍を行いフェライト系ステン
レス冷延鋼板とした。
【0020】これらフェライト系ステンレス冷延鋼板に
ついて、平均r値rmeanを測定した。その結果を図2に
示す。図2から、熱間圧延の圧延仕上げ温度を850 ℃以
下とすることにより、平均r値が約0.15改善されること
がわかり、更なる加工性の向上のためには熱間圧延の圧
延仕上げ温度を850 ℃以下とする必要があるという知見
を得た。
【0021】本発明は、上記した知見に基づき、さらに
検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明
は、フェライト系ステンレス鋼素材を、熱間圧延により
熱延板とする熱延工程と、該熱延板を連続焼鈍する熱延
板焼鈍工程と、前記熱延板焼鈍工程を経た熱延板を冷間
圧延し冷延板とする冷延工程と、該冷延板を仕上げ焼鈍
する仕上げ焼鈍工程とを有するフェライト系ステンレス
鋼板の製造方法において、前記フェライト系ステンレス
鋼素材がmass%で、C:0.02%以下、N:0.02%以下を
C+N:0.025 %以下の条件下で含み、さらに、Cr:9
〜30%、Al:0.1 %以下を含み、かつTi:0.5 %以下、
Nb:0.5 %以下、Zr:0.5 %以下、Ta:0.5 %以下のう
ちから選ばれた1種または2種以上を次(1)式 (Ti+Nb+Zr+Ta)≧8×(C+N) ………(1) (ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、C、N:各元素の含有量
(mass%))を満足するように含有し、あるいはさらに
Mo、Cuのうちの1種または2種を合計で2.5 %以下、あ
るいはB:0.0002〜0.0050%、Ca:0.0005〜0.010 %、
Mg:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2
種以上を単独または複合して含有し、残部Feおよび不可
避的不純物からなる鋼素材とし、かつ前記熱延工程後で
前記熱延板焼鈍工程前に、冷間または温間で圧下率:2
〜15%の圧延を行う予備圧延工程を施すことを特徴とす
る延性、加工性および耐リジング性に優れたフェライト
系ステンレス鋼板の製造方法であり、また、本発明で
は、前記熱延工程における熱間圧延の圧延仕上げ温度
を、850 ℃以下とすることが好ましい。
【0022】また、本発明では、前記フェライト系ステ
ンレス鋼素材を、mass%で、C:0.02%以下、N:0.02
%以下をC+N:0.025 %以下の条件下で含み、さら
に、Cr:9〜30%、Al:0.1 %以下を含み、かつTi:0.
5 %以下、Nb:0.5 %以下、Zr:0.5 %以下、Ta:0.5
%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および
V:0.5 %以下を次(2)式 (Ti+Nb+Zr+Ta+V)≧8×(C+N) ………(2) (ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、V、C、N:各元素の含有
量(mass%))を満足するように含有し、あるいはさら
にMo、Cuのうちの1種または2種を合計で2.5 %以下、
あるいはB:0.0002〜0.0050%、Ca:0.0005〜0.010
%、Mg:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種また
は2種以上を単独または複合して含有し、残部Feおよび
不可避的不純物からなる鋼素材とするのが好ましい。
【0023】なお、本発明では、上記成分に加え、さら
にSi:1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、P:0.05%以下、
S:0.01%以下を含有してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、本発明に使用するフェライ
ト系ステンレス鋼素材の化学成分限定理由について説明
する。 C:0.02 mass %以下(以下単に%で記す。) 本発明では、Cは延性向上のためには可能なかぎり低減
するのが好ましく、高い延性を確保するためにはCは0.
02%以下に限定する。しかし、過度の低減は精錬コスト
の大幅な増大を招くため、工業的には0.0010%以上とす
るのが好ましい。さらに好ましくは0.005 %超である。
【0025】N:0.02%以下 Nは、Cと同様に延性向上のためは可能なかぎり低減す
るのが好ましく、高い延性を確保するためにはNは0.02
%以下に限定する。しかし、過度の低減は精錬コストの
大幅な増大を招くため、工業的には0.0020%以上とする
のが好ましい。 C+N:0.025 %以下 本発明では、高い延性と加工性を確保するために、上記
したC、N含有量の範囲内でさらにCとNの合計量を0.
025 %以下に限定する。C+Nが0.025 %を超えると、
延性・加工性が顕著に低下する。
【0026】Cr:9〜30% Crは、耐食性を向上させるうえで有効な元素であり、種
々の腐食環境下で耐食性を有するためには少なくとも9
%の含有が必要である。一方、30%を超えて含有する
と、熱延後の脆化相が生成しやすくなり加工性が低下す
る。このため、Crは9〜30%の範囲に限定した。
【0027】Al:0.1 %以下 Alは、脱酸剤として作用するが、過剰な含有は、酸化物
等の介在物起因の表面欠陥を多発する。このため、本発
明ではAlは0.1 %以下に限定した。なお、好ましくは、
0.08%以下である。Ti:0.5 %以下、Nb:0.5 %以下、
Zr:0.5 %以下、Ta:0.5 %以下のうちから選ばれた1
種または2種以上:(1)式を満足 (Ti+Nb+Zr+Ta)≧8×(C+N) ………(1) (ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、C、N:各元素の含有量
(mass%)) Ti、Nb、Zr、Taは、いずれもC、Nと結合し炭化物、窒
化物あるいは炭窒化物を形成し、フェライト中の固溶
C、固溶N量を低減させることにより、延性、加工性を
向上させる元素であり、1種または2種以上を選択して
含有する。このような効果は、Ti、Nb、Zr、Taのうちか
ら選ばれた1種または2種以上の含有量の合計が、
(1)式を満足する、8×(C+N)以上で認められ
る。一方、Ti、Nb、Zr、Taのうちから選ばれた1種また
は2種以上の含有量が(1)式を満足しない場合、すな
わち8×(C+N)未満では、延性、加工性の改善効果
は少ない。また、Ti、Nb、Zr、Taのそれぞれの含有量が
0.5 %を超えると、加工性がかえって低下するばかりで
なく、表面品質も低下する。
【0028】V:0.5 %以下 Vは、Ti、Nb、Zr、Taと同様に、C、Nと結合し炭化
物、窒化物あるいは炭窒化物を形成し、フェライト中の
固溶C、固溶N量を低減させることにより、延性、加工
性を向上させる元素であり、必要に応じTi、Nb、Zr、Ta
とともに含有させることで大きな効果が得られる。この
ような効果は、0.5 %以下の含有で認められるが、0.5
%を超える含有は加工性をかえって低下させるばかりで
なく、表面品質も低下する。なお、好ましくは0.03〜0.
50%である。
【0029】なお、Vは、上記した範囲内でかつ(2)
式 (Ti+Nb+Zr+Ta+V)≧8×(C+N) ………(2) (ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、V、C、N:各元素の含有
量(mass%))を満足するように含有するのが好まし
い。(2)式を満足しない場合には延性、加工性の改善
効果が少ない。
【0030】上記した化学成分以外の元素については、
下記範囲とするのが好ましい。 Si:1.0 %以下 Siは、脱酸剤として作用する元素であるが、多量に含有
すると延性、冷間加工性の低下を伴う。このため、Siは
1.0 %以下とするのが好ましい。なお、より好ましく
は、0.03〜0.50%である。
【0031】Mn:1.0 %以下 Mnは、Sと結合し、固溶Sを低減することによりSの粒
界偏析を抑制し、熱間圧延時の割れを防止する元素であ
るが、過剰の含有は冷間加工性、耐食性の低下を招く。
このため、Mnは1.0 %以下に限定するのが好ましい。な
お、より好ましくは0.05〜0.8 %である。
【0032】P:0.05%以下 Pは、熱間加工性を劣化させ、また食孔を発生させる元
素であり、できるだけ低減するのが好ましい。0.05%ま
では、その悪影響が顕著とならないため、0.05%までは
許容できる。 S:0.01%以下 Sは、硫化物を形成し鋼の清浄度を低下させるととも
に、MnS として発錆の起点となり、さらに結晶粒界に偏
析し粒界脆化を促進する元素であり、できるだけ低減す
るのが好ましい。0.01%までは、その悪影響が顕著とな
らず、許容できる。
【0033】Ni:1.0 %以下 Niは、耐食性を向上させる元素であり、必要に応じ添加
することができる。添加する場合には、加工性の観点か
ら1.0 %以下に限定するのが好ましい。1.0%を超える
多量の含有は冷間加工性を低下させるうえ、経済的に不
利となる。なお、好ましくはNiは0.7 %以下である。ま
た、本発明では、Niは不可避的に0.4%以下含有され
る。
【0034】Mo、Cuのうちの1種または2種:合計で2.
5 %以下 Mo、Cuは、いずれも耐食性を向上させる元素であり、高
い耐食性を必要とする場合に含有できるが、過剰の含有
は加工性を低下させるため、合計で2.5 %以下に限定す
るのが好ましい。 B:0.0002〜0.0050%、Ca:0.0005〜0.010 %、Mg:0.
0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上 B、Ca、Mgは、いずれも加工性を向上させる作用を有
し、必要に応じ選択し、単独または複合して含有でき
る。Bは、耐2次加工脆性の改善を通して、加工性を向
上させるが、0.0002%未満では効果が認められない。一
方、0.0050%を超えて含有すると、加工性が却って低下
する。このため、Bは0.0002〜0.0050%の範囲に限定す
るのが好ましい。Caは、酸化物系介在物の融点を低下さ
せ、製鋼段階での介在物の浮上分離を促進し、介在物起
因の表面欠陥の発生を抑制するとともに、介在物の形態
制御を通して加工性を向上させるが、0.0005%未満では
効果が認められない。一方、0.010 %を超えて含有する
と、酸化物起因の表面欠陥が多発し表面品質が低下す
る。このため、Caは0.0005〜0.010 %の範囲に限定する
のが好ましい。また、Mgは、熱間加工性を向上させる作
用を有するが、0.0002%以上の含有でその効果が認めら
れる。一方、0.0050%を超えて含有すると、表面品質が
低下する。このため、Mgは、0.0002〜0.0050%の範囲に
限定するのが好ましい。
【0035】本発明に使用するフェライト系ステンレス
鋼素材は、上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避
的不純物である。つぎに、上記した組成の鋼素材を用い
て、フェライト系ステンレス鋼板を得る製造方法につい
て説明する。まず、上記したフェライト系ステンレス組
成の溶鋼を、転炉または電気炉等の通常公知の溶製炉で
溶製したのち、さらに真空脱ガス(RH法)、VOD
法、AOD法等の公知の精錬方法で精錬し、ついで連続
鋳造法、あるいは造塊法でスラブ等に鋳造し、フェライ
ト系ステンレス鋼素材とするのが好適である。
【0036】フェライト系ステンレス鋼素材は、ついで
加熱され、熱間圧延により熱延板とする熱延工程と、熱
延板に冷間または温間で圧延歪を付与する圧延を行う予
備圧延工程と、予備圧延工程を経た熱延板を連続焼鈍す
る熱延板焼鈍工程と、熱延板焼鈍工程を経た熱延板を冷
間圧延し冷延板とする冷延工程と、冷延板を仕上げ焼鈍
する仕上げ焼鈍工程とを順次施される。
【0037】本発明の熱延工程では、熱延板を得るため
の熱間圧延条件はとくに限定されないが、加工性の改善
という観点からは、圧延仕上げ温度は 850℃以下とする
のが好ましい。圧延仕上げ温度を 850℃以下とすること
により、r値がさらに高くなり、更なる加工性の向上が
得られる。得られた熱延板は、必要に応じ脱スケール処
理を施され、ついで熱延板焼鈍を施される前に、予備圧
延工程を施される。
【0038】予備圧延工程では、冷間または温間で圧下
率:2〜15%の圧延を行う。この圧延により、圧延歪が
導入され、その後の熱延板焼鈍、冷間圧延、冷延板焼鈍
との組合せにより、伸び、r値、耐リジング性がともに
向上する。圧下率が2%未満では、伸び、r値、耐リジ
ング性の向上が少なく、一方、15%を超えると伸び、r
値、耐リジング性がともに劣化する。このため、予備圧
延工程における圧下率は2〜15%の範囲に限定した。予
備圧延工程における圧延は、冷間あるいは450℃未満の
温間域で行う。圧延温度が450 ℃以上では圧延により導
入された圧延歪が回復し、予備圧延の効果が減少する。
【0039】なお、予備圧延は、熱延工程の終了後、熱
延板焼鈍工程前までの間に行えばよく、例えば、熱間圧
延後にコイルが450 ℃未満〜室温まで冷却される間に、
コイルがまだ室温より高温のうちに圧延してもよい。予
備圧延された熱延板はついで、熱延板焼鈍工程で焼鈍を
施される。熱延板焼鈍工程における焼鈍は、連続焼鈍と
し、到達温度が700 ℃以上で行うのが好ましい。なお、
850 〜1000℃の到達温度で行うのがさらに好ましい。
【0040】熱延板焼鈍工程を経た熱延板は、脱スケー
ル処理を施され、冷延工程で冷間圧延により冷延板とさ
れる。冷延工程での冷間圧延では、圧下率を30%以上と
するのが好ましい。なお、より好ましくは50〜95%であ
る。圧下率が30%未満では、とくにr値、耐リジング性
が不足する場合がある。
【0041】冷延工程ののち、仕上げ焼鈍工程で、冷延
板は仕上げ焼鈍を施される。仕上げ焼鈍は、加工性向上
のため、再結晶が生じる600 ℃以上の温度で行うのが好
ましい。なお、仕上げ焼鈍のより好ましい温度範囲は85
0 〜1000℃である。仕上げ焼鈍は、生産性を考慮して連
続焼鈍とするのが好ましい。また、本発明では、冷延工
程と仕上げ焼鈍工程を2回以上繰り返してもよい。冷延
工程と仕上げ焼鈍工程を繰り返すことにより、r値、伸
び、耐リジング性がより向上する。
【0042】また、冷延板の仕上げは、用途に応じ、2
D仕上げ、2B仕上げ、BA仕上げ等の各種仕上げとす
ることができることはいうまでもない。
【0043】
【実施例】表1に示す組成の溶鋼を、転炉−2次精錬工
程で溶製し、連続鋳造法でスラブとした。これらスラブ
を再加熱後、表2に示す仕上げ温度の熱間圧延を施す熱
延工程により、3.2 〜4.0 mm厚の熱延板とした。つい
で、これら熱延板を酸洗後、予備圧延工程と、連続焼鈍
による熱延板焼鈍工程と、酸洗工程と、冷延工程と、連
続焼鈍による仕上げ焼鈍工程を順次施し板厚0.8mm の冷
延焼鈍板とした。予備圧延の圧延条件、熱延板焼鈍条
件、仕上げ焼鈍条件を表2に示す。冷延工程では、冷延
圧下率を調整し板厚0.8 mmとした。なお、熱延後の総圧
下率は75〜80%であった。
【0044】得られた冷延焼鈍板から試験片を採取し、
引張試験を実施し、伸びEl、r値、リジンググレード
を測定した。伸びEl、r値、リジンググレードの測定
方法はつぎのとおりである。 (1)伸び 各冷延焼鈍板の各方向(圧延方向、圧延方向に対し45°
方向、圧延方向に対し直角方向)からJIS 13号B試験片
を採取し、引張試験を実施し、各方向の伸びEl(E
l0 、El45、El90)を測定した。各方向の伸びElから
次式により平均伸びElmeanを求めた。
【0045】Elmean=(El0 +2El45+El90)/4 (ここで、El0 は圧延方向の伸び、El45は圧延方向に対
し45°方向の伸び、El90は圧延方向に対し90°方向(直
角)方向の伸びである。) (2)r値 各冷延焼鈍板の各方向(圧延方向、圧延方向に対し45°
方向、圧延方向に対し直角方向)からJIS 13号B試験片
を採取した。これら試験片に、15%の単軸引張予歪を付
与した時の各試験片の幅歪と板厚歪を求め、幅歪と板厚
歪の比 r=ln(w/w0 )/ln(t/t0 ) (ここで、w0 、t0 は試験前の試験片の幅、板厚であ
り、w、tは歪付与後の幅、板厚である。)から各方向
のr値を求め、次式 rmean=(r0 +2r45+r90)/4 (ここで、r0 は圧延方向のr値、r45は圧延方向に対
し45°方向のr値、r90は圧延方向に対し90°方向(直
角)方向のr値である。)により平均r値rmeanを求め
た。 (3)リジンググレード 各冷延焼鈍板の圧延方向からJIS 5号試験片を採取し、
この試験片の片面を#600 の研摩紙で仕上げ研摩を行っ
た。ついで、これら試験片に20%の単軸引張予歪を付与
したのち、試験片中央部で粗度計により、試験片に発生
したうねりの高さ(リジング凹凸)を測定した。このう
ねりの高さから、リジングの程度を評価した。
【0046】リジングの程度は、4段階評価とし、うね
り高さが、5μm 以下をA、5μm超〜10μm をB、10
μm 超〜20μm をC、20μm 超をDとした。この評価基
準でA、Bの場合には、プレス成形時の耐リジング性は
良好である。得られた結果を表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】本発明例は、いずれもElmean:39%以
上、rmean値:1.9 以上、リジンググレード:Aまたは
Bと、伸び、r値、耐リジング性ともに良好な特性を有
している。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、伸
び、r値、耐リジング性のいずれかが低下している。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、延性、加工性、耐リジ
ング性がともに優れた、加工用フェライト系ステンレス
鋼板を能率よくしかも安価に、製造でき、産業上格段の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】予備圧延圧下率と、平均伸びElmean(a)、
平均r値rmean(b)、リジンググレード(c)との関
係を示すグラフである。
【図2】r値におよぼす熱間圧延の圧延仕上げ温度FD
Tの影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇城 工 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K032 AA00 AA01 AA02 AA04 AA08 AA12 AA13 AA14 AA16 AA19 AA21 AA22 AA27 AA29 AA31 AA33 AA35 AA36 AA39 BA01 CB02 CC03 CC04 CF03 CG01 CG02 CH05 4K037 EA00 EA01 EA02 EA04 EA05 EA09 EA12 EA13 EA15 EA17 EA18 EA19 EA23 EA25 EA27 EA29 EA31 EA32 EA35 EB03 EB06 EB07 EB08 FC03 FC04 FF03 FG01 FG03 FH01 FJ06 HA04 HA05 JA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト系ステンレス鋼素材を、熱間
    圧延により熱延板とする熱延工程と、該熱延板を連続焼
    鈍する熱延板焼鈍工程と、前記熱延板焼鈍工程を経た熱
    延板を冷間圧延し冷延板とする冷延工程と、該冷延板を
    仕上げ焼鈍する仕上げ焼鈍工程とを有するフェライト系
    ステンレス鋼板の製造方法において、前記フェライト系
    ステンレス鋼素材をmass%で、C:0.02%以下、N:0.
    02%以下をC+N:0.025 %以下の条件下で含み、さら
    に、Cr:9〜30%、Al:0.1 %以下を含み、かつTi:0.
    5 %以下、Nb:0.5 %以下、Zr:0.5 %以下、Ta:0.5
    %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を下記
    (1)式を満足するように含有する鋼素材とし、かつ、
    前記熱延工程後で前記熱延板焼鈍工程前に、冷間または
    温間で圧下率:2〜15%の圧延を行う予備圧延工程を施
    すことを特徴とする延性、加工性および耐リジング性に
    優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。 記 (Ti+Nb+Zr+Ta)≧8×(C+N) ………(1) ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、C、N:各元素の含有量(ma
    ss%)
  2. 【請求項2】 前記フェライト系ステンレス鋼素材が、
    mass%で、C:0.02%以下、N:0.02%以下をC+N:
    0.025 %以下の条件下で含み、さらに、Cr:9〜30%、
    Al:0.1 %以下を含み、かつ、Ti:0.5 %以下、Nb:0.
    5%以下、Zr:0.5 %以下、Ta:0.5 %以下のうちから
    選ばれた1種または2種以上、およびV:0.5 %以下を
    下記(2)式を満足するように含有するフェライト系ス
    テンレス鋼素材であることを特徴とする請求項1に記載
    のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。 記 (Ti+Nb+Zr+Ta+V)≧8×(C+N) ………(2) ここに、Ti、Nb、Zr、Ta、V、C、N:各元素の含有量
    (mass%)
  3. 【請求項3】 前記熱延工程における熱間圧延の圧延仕
    上げ温度を、850 ℃以下とすることを特徴とする請求項
    1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記フェライト系ステンレス鋼素材が、
    mass%で、さらに、Mo、Cuのうちの1種または2種を合
    計で2.5 %以下含有することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載のフェライト系ステンレス鋼板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記フェライト系ステンレス鋼素材が、
    mass%で、さらに、B:0.0002〜0.0050%、Ca:0.0005
    〜0.010 %、Mg:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた
    1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載のフェライト系ステンレス
    鋼板の製造方法。
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