JP4954147B2 - 太陽電池セルの製造方法および太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池セルの製造方法および太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池セルの製造方法および太陽電池モジュールの製造方法に関し、特に、単結晶シリコン基板または多結晶シリコン基板を用いた太陽電池セルの製造方法および太陽電池モジュールの製造方法に関するものである。
結晶系太陽電池セルは、少なくとも、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換するPN接合が形成された基板と、この基板で変換された電気エネルギーを外部へ出力する集電電極とを有する。また、集電電極の電極材料としては、導電性ペーストが広く用いられている。この集電電極と基板との間の接触抵抗は、光電変換効率が比例する曲線因子(フィルファクター:F.F)を低下させ、光電変換効率低下の要因となる。
この問題を解決するために、一般に弗酸(以下、HFと称する)などの酸への酸浸漬処理により接触抵抗を低減させている。しかし、この酸浸漬による接触抵抗低減方法には、接触抵抗の低減幅のばらつきが大きく、また、酸浸漬処理の条件によっては電極が剥離しやすくなるという問題点がある。そこで、かかる課題を解決する従来技術として、電極内部への酸の浸透を促すために、水等の親水性溶媒で基板を濡らして、接触抵抗の低減効率を改善した上で、酸浸漬時間を短くし、電極と基板との密着力(以下、電極強度と称する)を確保する方法がある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−324519号公報
しかしながら、上記特許文献1で示された方法では、親水性触媒の電極内部への浸透状況、あるいは酸液槽への親水性溶媒の持ち込みによる酸濃度の低下により、接触抵抗値のばらつきが十分に小さくならないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適正な電極強度(電極と基板との密着力)を確保するとともに、太陽電池セル個体間のばらつきを抑制して接触抵抗を低減し、高い光電変換効率の太陽電池セルを安定的に製造できる太陽電池セルの製造方法、およびこの太陽電池セルの製造方法を用いた太陽電池モジュールの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、シリコン基板の一面側に電極を有する太陽電池セルの製造方法であって、前記シリコン基板の一面側に銀を含む材料からなる前記電極としてグリッド電極とバス電極とガラスフリットを含む銀ペーストを用いて形成する第1工程と、銀を還元させる還元剤を前記グリッド電極の表面と、前記バス電極の外周縁部における表面と、に選択的に付着させる第2工程と、前記還元剤が付着した状態で酸を含む溶液に前記シリコン基板を浸漬させる第3工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、太陽電池セルの電極強度(電極と基板との密着力)を確保しつつ、略均一な幅で接触抵抗を十分に低減させて、高い光電変換効率の太陽電池セルを安定的に製造することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法および太陽電池モジュールの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態.
図1−1〜図1−3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル1の構成を説明するための図であり、図1−1は受光面側から見た太陽電池セル1の上面図、図1−2は受光面と反対側から見た太陽電池セル1の下面図であり、図1−3は図1−2の線分A−Aにおける断面模式図である。また、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュール(図示せず)は、複数の太陽電池セル1が電気的に直接接続された構成を有する。
本実施の形態にかかる太陽電池セル1においては、P型多結晶シリコンからなる半導体基板2の受光面側にリン拡散によって不純物拡散層3が形成されているとともにシリコン窒化膜よりなる反射防止膜4が形成されている。半導体基板2としてはP型の単結晶もしくは多結晶のシリコン基板を用いている。なお、基板はこれに限定されるものではなく、n型のシリコン基板を用いてもよい。また、太陽電池セル1の半導体基板2の受光面側の表面には、テクスチャー構造として微小凹凸が形成されている。微小凹凸は、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
また、半導体基板2の受光面側には、長尺細長のグリッド電極5が複数並べて設けられ、このグリッド電極5と導通するバス電極6が該グリッド電極5と略直交するように設けられており、それぞれ底面部において不純物拡散層3に電気的に接続している。グリッド電極5およびバス電極6は銀材料により構成されている。一方、半導体基板2の裏面(受光面と反対側の面)には、全体にわたってアルミニウム材料からなる裏面電極7が設けられ、またバス電極6と略同一方向に銀材料からなる裏面集電電極8が設けられている。
上述した本実施の形態にかかる太陽電池セル1においては、電極強度(電極と基板との密着力)を確保しつつ、電極と基板との間の接触抵抗が十分に低減され、また太陽電池セル1個体毎の接触抵抗のばらつきが低減され、太陽電池セル1個体毎の出力電圧のばらつきが低減された安定した高い光電変換効率を有する太陽電池セルが実現されている。また、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールにおいては、電極と基板との間の接触抵抗に起因した太陽電池セル1個体毎の出力電圧のばらつきが低減され、高い光電変換効率を有する太陽電池セルが実現されている。
シリコン太陽電池セルの集電電極材料には、通常、銀ペーストが用いられ、例えば、鉛ボロンガラスが添加されている。このガラスはフリット状のもので、例えば、鉛(Pb)5〜30wt%、ボロン(B)5〜10wt%、シリコン(Si)5〜15wt%、酸素(O)30〜60wt%の組成から成り、さらに、亜鉛(Zn)やカドミウム(Cd)なども数wt%程度混合される場合もある。このような鉛ボロンガラスは、数百℃(例えば、800℃)の加熱で溶解し、その際にシリコンを侵食する性質を有している。また一般に、結晶系シリコン太陽電池セルの製造方法においては、このガラスフリットの特性を利用して、シリコン基板と銀ペーストとの電気的接触を得る方法が用いられている。
以下、多結晶シリコン太陽電池セルである本実施の形態にかかる太陽電池セル1の製造方法について図面に沿って説明する。図2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法の基本的な工程を説明するためのフローチャートである。
まず、半導体基板2として例えばP型多結晶シリコン基板を用意し、該P型多結晶シリコン基板をフッ化水素や純水で洗浄する。その後、このP型多結晶シリコン基板に対して、該P型多結晶シリコン基板の表面に微小凹凸を形成して表面にテクスチャー構造を形成する(ステップS10)。テクスチャー形成としては、例えばP型多結晶シリコン基板を、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液によるエッチングを行う。
つぎに、表面にテクスチャー構造を形成したP型多結晶シリコン基板に対して、熱拡散によりオキシ塩化リン(POCl)を拡散させる(ステップS20)。この拡散工程では、P型多結晶シリコン基板を例えばオキシ塩化リン(POCl)ガス中で気相拡散法により高温で熱拡散させてP型多結晶シリコン基板の表面層にn型層を形成することでPN接合を形成する。
拡散工程後、光電変換効率改善のために、P型多結晶シリコン基板の受光面側の一面に反射防止膜4を形成する(ステップS30)。反射防止膜4の形成には、例えばプラズマCVD法を使用し、シランとアンモニアの混合ガスを用いて反射防止膜4として窒化シリコン膜を形成する。
ついで、スクリーン印刷により電極を形成する。まず、P型多結晶シリコン基板の裏面側に、裏面電極7の形状にスクリーン印刷によってアルミニウムペーストを塗布し、裏面集電電極8の形状に銀ペーストを塗布し、乾燥させる(ステップS40)。つぎに、P型多結晶シリコン基板の受光面にスクリーン印刷によってグリッド電極5とバス電極6との形状に銀ペーストを塗布した後、銀ペーストを乾燥させる(ステップS50)。その後、ペーストを焼成することで(ステップS60)、グリッド電極5、バス電極6、裏面電極7、裏面集電電極8が得られる。
ここで、集電電極(グリッド電極5、バス電極6)の材料である銀ペーストには、鉛ボロンガラスが添加されている。このガラスはフリット状のもので、例えば、鉛(Pb)5〜30wt%、ボロン(B)5〜10wt%、シリコン(Si)5〜15wt%、酸素(O)30〜60wt%の組成から成るものである。また、さらに亜鉛(Zn)やカドミウム(Cd)なども数wt%程度混合されてもよい。このようなガラスフリットを用いて、酸浸漬処理をすることで接触抵抗を低下させることができる。
つぎに、集電電極のP型多結晶シリコン基板の面内方向におけるグリッド電極5の表面と、バス電極6の外周縁部における表面とに、後述する酸浸漬処理において銀のデンドライト成長を促進させるために、銀に対する還元剤11であるシリカを含むガラスペーストを付着させる(ステップS70)。ここでは、P型多結晶シリコン基板の面内方向におけるグリッド電極5の全面と、バス電極6の端部、すなわちP型多結晶シリコン基板の面内方向におけるバス電極6の外周縁部と、に後述する酸浸漬処理において銀のデンドライト成長を促進させるために、銀に対する還元剤11であるシリカを含むガラスペーストを付着させる(ステップS70)。ガラスペーストは、スクリーン印刷法、写真製版法、インクジェット印刷法などの手法を用いることにより、P型多結晶シリコン基板の面内方向におけるグリッド電極5の全面と、P型多結晶シリコン基板の面内方向におけるバス電極6の外周縁部とに選択的に付着させることができる。図3に、還元剤11をグリッド電極5の全面とバス電極6の端部に付着させた状態の平面図を示す。
太陽電池セルの製造において、一般に行われる、弗酸(HF)浸漬による接触抵抗の低減は、集電電極のガラス層(SiO)とHFとの反応により生成した電子が、集電電極のガラス層に溶け込んでいた銀を還元することや、表面の酸化銀を還元することにより、銀をデンドライト成長させてシリコン基板と集電電極の間に、新たな電流経路を作ることで実現していると考えられる。
しかしながら、デンドライト成長を促進させるために、HF濃度を高濃度化、あるいは、HF浸漬時間を長時間化すると、集電電極とシリコン基板とを機械的に結合させているガラス層の溶解が過剰に進み、電極強度が低下するという問題がある。また、上記の特許文献1のように、太陽電池セルに親水性水溶液を付着させて、乾燥前に酸浸漬を行うと、水溶液の酸液槽への持ち込みにより酸濃度が変化し、接触抵抗の低減幅のばらつきを十分に抑制することができないという問題がある。
そこで、本実施の形態においては、集電電極のグリッド電極5の全面とバス電極6の端部に、酸浸漬処理において銀のデンドライト成長を促進させるために、銀に対する還元剤であるシリカを含むガラスペーストを付着させる。このように還元剤を付着させることにより、後工程である酸浸漬時において電子を集電電極付近で大量に生成することができる。これにより、より効率良く銀を還元してデンドライト成長させて集電電極とシリコン基板との間に新たな電流経路を形成して、接触抵抗を大幅に低下させることができる。
また、還元剤を付着させることにより電子を集電電極付近で過剰に生成することができる。これにより、銀のデンドライト成長を目的として多くの電子を得る目的で酸(HF)濃度を高濃度化、あるいは、酸(HF)浸漬時間を長時間化する必要が無いため、これらに起因して集電電極とシリコン基板とを機械的に結合させているガラス層の溶解が過剰に溶解することが無く、電極強度が低下することが無い。したがって、酸(HF)浸漬に起因した集電電極の剥離による不良品の発生が防止され、無駄な原材料を削減可能であり、歩留まりが向上する。また、酸(HF)浸漬処理時における酸濃度の変化がないため、酸(HF)浸漬処理時における酸濃度の変化に起因した接触抵抗の低減幅のばらつきが発生しない。
また、還元剤を付着させることにより、銀のデンドライト成長が十分に促進されるため、太陽電池セル1個体毎の接触抵抗値のばらつきも抑制することができる。このような還元剤11は、例えばグルコースを含む材料でも良い。これらの材料は、取り扱いが容易であり、スクリーン印刷法、写真製版法、インクジェット印刷法などの手法により集電電極へ付着させやすいという特徴がある。
また、還元剤を太陽電池セル全面に付着させてしまうと、後述するHF浸漬後もバス電極6上に還元剤が残留する。この場合、太陽電池モジュールの製造時に複数の太陽電池セル1を結線して半田付けを行う工程において、配線材料と集電電極界面に絶縁物が存在することにより接触抵抗が大きくなり、太陽電池モジュールの電気特性が低下する。そこで、図3に示すように、バス電極6に対してはP型多結晶シリコン基板の面内方向における外周縁部にのみ選択的に還元剤を付着させる必要がある。なお、グリッド電極5の側壁およびバス電極6の側壁に還元剤が付着してもよい。本実施の形態では、選択的に還元剤を付着できるスクリーン印刷法により還元剤を付着させる。これにより、バス電極6上に残留した還元剤に起因した太陽電池モジュールの電気特性の低下を防止することができる。なお、還元剤の付着方法としては、写真製版法やインクジェット印刷法でも良い。
その後、銀のデンドライト成長が十分に促進するために酸浸漬処理としてHFへの浸漬処理を行い(ステップS80)、乾燥させることで太陽電池セル1が完成する。なお、上記においては、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法を受光面側の集電電極に適用した場合について説明したが、裏面集電電極8について適用しても良い。また、上記の工程において、裏面側電極(裏面電極7、裏面集電電極8)と受光面側集電電極(グリッド電極5、バス電極6)との印刷・乾燥の順番を変えても何ら問題は無い。
また、上記のようにして作製された本実施の形態にかかる複数の太陽電池セル1を電気的に結線し、モジュール化することで太陽電池モジュールを作製することができる。
図4は、接触抵抗低減のためにHF浸漬のみを実施する従来の太陽電池セルの製造方法と、上述した本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにおける、HF浸漬時間と接触抵抗低下率との相関関係を示す特性図である。HF浸漬には、水:HF=100:1で調製したHF水溶液を使用している。図4から分かるように、従来の太陽電池セルの製造方法におけるHF浸漬処理では、接触抵抗を6割程度低下させるためには、30秒のHF浸漬時間が必要であるが、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法の場合は、5秒で接触抵抗を7割低下させることが可能である。したがって、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法では、短時間のHF浸漬処理で接触抵抗値を大幅に低下させることができる。
また、図5は、接触抵抗低減のためにHF浸漬のみを実施する従来の太陽電池セルの製造方法と、上述した本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにおける、HF浸漬時間と電極強度低下率との相関関係を示す特性図である。HF浸漬には、水:HF=100:1で調製したHF水溶液を使用している。図5から分かるように、従来の太陽電池セルの製造方法におけるHF浸漬処理では30秒のHF浸漬処理を行うと電極強度が6割程度低下するのに対して、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法の場合は30秒のHF浸漬処理を行っても、電極強度の低下を2割程度に抑制することが可能である。したがって、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法では、HF浸漬処理における電極強度の低下を低く抑制することができる。
これらのことより、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法を適用することにより、HF浸漬処理による接触抵抗の大幅な低減を図るとともに、高い電極強度を保つことが可能になる。
また、図6は、接触抵抗低減のためにHF浸漬のみを実施する従来の太陽電池セルの製造方法と、上述した本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにより、それぞれ10個の太陽電池セル(セル番号1〜10)を作製した場合の、HF浸漬による接触抵抗のばらつきを示す特性図である。HF浸漬には、水:HF=100:1で調製したHF水溶液を使用している。図6から、従来の太陽電池セルの製造方法により作製した太陽電池セルでは、HF浸漬処理後も接触抵抗値が高く、そのばらつきも大きいのに対して、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法で作製した太陽電池セルではHF浸漬処理により接触抵抗を大幅に低下させられるため、そのばらつきを小さくすることが可能である。
上述したように、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法によれば、P型多結晶シリコン基板の面内方向におけるグリッド電極5の全面と、P型多結晶シリコン基板の面内方向におけるバス電極6の外周縁部に、酸浸漬処理において銀のデンドライト成長を促進させるために、銀に対する還元剤であるシリカを含むガラスペーストを付着させる。これにより、酸浸漬時において電子を集電電極付近で大量に生成することができ、より効率良く銀を還元してデンドライト成長させ、集電電極とシリコン基板との間に新たな電流経路を形成して、接触抵抗を大幅に低下させることができる。
また、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法によれば、酸浸漬処理において還元剤により大量の電子を発生させることができるため、銀のデンドライト成長を目的として多くの電子を得るために酸(HF)濃度を高濃度化、あるいは、酸(HF)浸漬時間を長時間化する必要が無い。このため、酸(HF)濃度を高濃度化、あるいは、酸(HF)浸漬時間を長時間化に起因して、集電電極とシリコン基板とを機械的に結合させているガラス層の溶解が過剰に溶解することが無く、電極強度が低下することが無く、適正な電極強度が確保された太陽電池セルを歩留まり良く作製することができる。
また、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法によれば、酸(HF)浸漬処理時における酸濃度の変化がないため、酸(HF)浸漬処理時における酸濃度の変化に起因した太陽電池セル個体間の接触抵抗の低減幅のばらつきが発生しない。これにより、略均一な低減幅で接触抵抗を低減させて太陽電池セルを製造することができる。
したがって、本実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法によれば、太陽電池セルの電極強度を確保しつつ、略均一な幅で接触抵抗を十分に低減させて、高い光電変換効率の太陽電池セルを安定的に製造することができる。また、このような太陽電池セルの製造方法により作製した太陽電池セルを電気的に結線し、モジュール化することで、電極強度を確保しつつ、略均一な幅で接触抵抗を十分に低減させ、高い光電変換効率の太陽電池モジュールを安定的に製造することができる。
以上のように、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、接触抵抗を十分に下げるとともに太陽電池セルの電極強度を確保する場合に有用である。
本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を説明するための図であり、受光面側から見た太陽電池セルの上面図である。 本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を説明するための図であり、受光面と反対側から見た太陽電池セルの下面図である。 本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を説明するための図であり、図1−2の線分A−Aにおける断面模式図である。 本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法の基本的な工程を説明するためのフローチャートである。 還元剤をグリッド電極の全面とバス電極の端部に付着させた状態の平面図である。 従来の太陽電池セルの製造方法と、実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにおける、HF浸漬時間と接触抵抗低下率との相関関係を示す特性図である。 従来の太陽電池セルの製造方法と、実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにおける、HF浸漬時間と電極強度低下率との相関関係を示す特性図である。 従来の太陽電池セルの製造方法と、実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法とにおける、HF浸漬による接触抵抗のばらつきを示す特性図である。
符号の説明
1 太陽電池セル
2 半導体基板
3 不純物拡散層
4 反射防止膜
5 グリッド電極
6 バス電極
7 裏面電極
8 裏面集電電極
11 還元剤

Claims (6)

  1. シリコン基板の一面側に電極を有する太陽電池セルの製造方法であって、
    前記シリコン基板の一面側に銀を含む材料からなる前記電極としてグリッド電極とバス電極とガラスフリットを含む銀ペーストを用いて形成する第1工程と
    を還元させる還元剤を前記グリッド電極の表面と、前記バス電極の外周縁部における表面と、に選択的に付着させる第2工程と、
    前記還元剤が付着した状態で酸を含む溶液に前記シリコン基板を浸漬させる第3工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記第工程では、スクリーン印刷法、写真製版法、インクジェット印刷法のいずれかを用いて前記還元剤を前記電極に付着させること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記還元剤は、シリカまたはグルコースを含む材料からなること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 前記酸が酸であること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  5. 前記第1工程の前に、前記シリコン基板の一面側に反射防止膜を形成する工程を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  6. 請求項1乃至のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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