JP4953562B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、多結晶シリコン太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールに関する。
太陽電池は入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。太陽電池のうち主要なものは使用材料の種類によって結晶系、アモルファス系、化合物系等に分類される。このうち、現在市場で流通しているのはほとんどが結晶系シリコン太陽電池である。この結晶系シリコン太陽電池はさらに単結晶型、多結晶型に分類される。単結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質がよいために高効率化が容易であるという長所を有する反面、基板の製造が高コストになるという短所を有する。これに対して多結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質が劣るために高効率化が難しいという短所はあるものの、低コストで製造できるという長所がある。また、最近では多結晶シリコン基板の品質の向上やセル化技術の進歩により、研究レベルでは18%程度の変換効率が達成されている。
一方、量産レベルの多結晶シリコン太陽電池は低コストであったため、従来から市場に流通し、現在、太陽電池の主流製品となっている。
太陽電池素子の一般的な構造を図2および図3に示す。図3(a)は、太陽電池素子Xの断面の構造を示す図である
このような太陽電池素子Xは次のようにして作製される。
まず、厚み0.3〜0.4mm程度、大きさ100〜150mm角程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンなどからなるp型半導体のシリコン基板1を準備する。そして、シリコン基板1にn型拡散層1aを形成し、半導体接合部3とする。このようなn型拡散層1aは、シリコン基板1を拡散炉中に配置して、オキシ塩化リン(POCl)中で加熱することによって、シリコン基板1の表面部全体にn型不純物であるリン原子を拡散させて、厚み0.2〜0.5μm程度のn型拡散層1aとして形成することができる。その後、側面部と底面部の拡散層の部分を除去する。
太陽電池素子Xの受光面側には、例えば、窒化シリコン膜からなる反射防止膜2が形成される。このような反射防止膜2は、例えばプラズマCVD法などで形成され、パッシベーション膜としての機能をも有する。
そして、シリコン基板1の表面に銀ペーストを、裏面にはアルミニウムペーストおよび銀ペーストを塗布して焼成することにより、表面電極5および裏面電極4を同時に形成する。
図3(a)に示されるように裏面電極4は裏面から出力を取り出すための裏面バスバー電極4aと裏面集電用電極4bからなる。また、図3(b)に示されるように表面電極5は表面から出力を取り出すための表面バスバー電極5aと、これに直交するように設けられた集電用の表面フィンガー電極5bとから構成される。
裏面集電用電極4bは、アルミニウムペーストをスクリーン印刷法で印刷して焼き付けることによって形成され、このときにシリコン基板1中にアルミニウムが拡散して、裏面で発生したキャリアが再結合することを防ぐ裏面電界層が形成される。また、裏面バスバー電極4a、表面バスバー電極5a、表面フィンガー電極5bは銀ペーストをスクリーン印刷法で印刷して焼成する方法によって形成される。なお、表面電極5は、反射防止膜2の電極に相当する部分をエッチング除去して形成される場合と、もしくは反射防止膜2の上から、ファイアースルーという手法によって直接形成される場合とがある。
また、これら太陽電池素子Xの電極部には出力を外部に取り出すための配線をしやすくしたり、電極の耐久性を維持するために半田が被覆される場合もあり、この半田の被覆には、ディップ法、噴流式などが採用されている。
近年環境問題が取りざたされる中で、太陽電池に対してより高い変換効率が求められるようになっている。そこで、受光面に配置される表面電極(バスバー電極5a、フィンガー電極5b)に対して様々な工夫がなされている。例えば、細線化させて光学ロス(反射ロス)を減少させたり、フィンガー電極5bに集められた電子をできる限り損失なくバスバー電極5aに運ぶためにそれぞれの電極同士を直交させて設けたりすることが一般的に行われてきた。
太陽電池素子一枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。太陽電池モジュールの一例として、図2(b)に、図2(a)の太陽電池素子Xを組み合わせて構成した太陽電池モジュールYを示す。
図2(b)に示すように、複数の太陽電池素子Xは、インナーリード8によって電気的に接続され、透光性パネル9と裏面保護材11の間にエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材10で気密に封入されて、太陽電池モジュールYを構成している。太陽電池モジュールYの出力は、出力配線12を経て端子ボックス13に接続されている。図2(c)に、図2(b)の太陽電池モジュールYの内部構造の部分拡大図を示す。
図2(c)に示すように、太陽電池素子X1の表面バスバー電極5aと、隣接する太陽電池素子X2の裏面バスバー電極4aとをインナーリード8によって接続して、複数の太陽電池素子X同士が電気的に接続されている。一般的にインナーリードは厚さ0.1〜0.3mm程度の銅箔などの全面を半田被覆したものを用いており、このインナーリード8と太陽電池素子Xのバスバー電極(4a、5a)を半田を介在させて加熱し、部分的もしくは全長にわたり圧着させることにより太陽電池素子Xとインナーリード8とを半田によって接続する。
特開2003−69055号公報
太陽電池素子の出力特性は、次式であらわすことができる。
出力特性(Pm)=短絡電流(Isc)×開放電圧(Voc)×曲線因子(F.F.)・・・(1)
この出力特性を太陽電池素子の面積で割った値が変換効率である。この変換効率は単位面積あたりの太陽電池素子の出力特性を示す値であり、この変換効率の向上が太陽電池素子開発の大きな課題である。太陽電池素子の変換効率を向上させるためには、(1)式に示した短絡電流、開放電圧、F.F.のそれぞれを向上させる必要がある。
環境問題がとりだたされるなか、太陽電池には更なる高効率化が求められており、その1つの手段として表面電極の電極面積を減少させることによって、受光面積を向上させようとするものである。
しかし、上述したように電極面積を減少させるために、特にフィンガー電極を細線化した場合、電極内での抵抗が上昇することによるロスが発生するという問題がある。
この問題を解決するために、フィンガー電極を厚膜化することによって電極内の断面積を増やし、抵抗を下げるという方法が検討されている。しかし、電極形成をスクリーン印刷法で行う場合、その厚みには限界があるというのが実情であり、複数回の印刷や例えばスパッタ・蒸着といった高価な設備を使用した工程でしか所望の厚みは得られず、太陽電池素子の製造コストの上昇を招いてしまうという問題があった。
そこで、バスバー電極の本数を増やすことにより、フィンガー電極の長さを短くすることによって、実質の抵抗値を下げるという検討がなされている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、高効率の太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池モジュールは、透光性パネルと裏面保護材との間に、インナーリードで互いに電気的に接続された、複数枚の板状の太陽電池素子を配するとともに、これらの間隙を充填材で充填してなる太陽電池モジュールであって、前記太陽電池素子は、半導体基板と、該半導体基板の受光面側に出力取出用の3本の表面バスバー電極及び該表面バスバー電極に直交する複数の表面フィンガー電極を含んでなる受光面電極と、前記半導体基板の非受光面側に出力取出用の3本の裏面バスバー電極とを有し、複数枚の前記太陽電池素子は、一方の前記太陽電池素子の各々の前記表面バスバー電極と他方の前記太陽電池素子の各々の前記裏面バスバー電極とが前記インナーリードでそれぞれ接続されており、前記表面バスバー電極は、その幅が0.5mm以上2mm以下であり、かつ前記表面フィンガー電極は、その幅が0.05mm以上0.1mm以下であり、各々の前記裏面バスバー電極は、前記半導体基板を挟んで、各々の前記表面バスバー電極の直下に配置されており、3本の前記表面バスバー電極のうち、1本の前記表面バスバー電極は、前記半導体基板の基板中心線上に位置し、隣り合う前記表面バスバー電極は、前記表面フィンガー電極を介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の太陽電池モジュールは、前記表面フィンガー電極はその幅が0.06mm以上0.09mm以下であることが好ましい
そして、本発明の太陽電池モジュールにおいて、前記表面フィンガー電極は、半田を介さずに、前記充填材と接触していることが好ましい。
さらに、本発明の太陽電池モジュールは、前記太陽電池素子はその受光面側に、シート抵抗が60Ω/□以上300Ω/□以下の逆導電型拡散層が形成されている。
しかも、本発明の太陽電池モジュールは、前記太陽電池素子はその受光面側に、幅と高さがそれぞれ2μm以下で、アスペクト比が0.1〜2の微細な凹凸が多数形成されている。
本発明の太陽電池モジュールは、透光性パネルと裏面保護材との間に、互いに電気的に接続された、複数枚の板状の太陽電池素子配するとともに、これらの間隙を充填材で充填してなる太陽電池モジュールであって、前記太陽電池素子は受光面側に出力取出用の3本のバスバー電極と、このバスバー電極に直交する複数のフィンガー電極とを含んでなる受光面電極を有し、前記バスバー電極はその幅が0.5mm以上2mm以下であり、かつ前記フィンガー電極はその幅が0.05mm以上0.1mm以下としたので、出力が高く高効率の太陽電池モジュールを得ることができる。
以下、本発明の太陽電池モジュールを添付図面に基づき詳細に説明する。図2(a)は、本発明の太陽電池モジュールにかかる太陽電池素子Xの一部の断面の構造を示す図である。また、図1は、電極形状の一例を示す図であり、(a)は非受光面側(裏面)、(b)は受光面側(表面)である。
図2(a)において、1は半導体基板であるp型のシリコン基板、1aはn型拡散層、2は反射防止膜、3は半導体接合部、4aは裏面バスバー電極、4bは裏面集電用電極、5aは表面バスバー電極を示す。
ここで、太陽電池素子Xの製造工程を説明する。まず、単結晶シリコンや多結晶シリコンなどからなるp型半導体のシリコン基板1を準備する。このシリコン基板1は、ボロン(B)などの一導電型半導体不純物を1×1016〜1018atoms/cm程度含有し、比抵抗1.0〜2.0Ω・cm程度の基板である。単結晶シリコン基板の場合は引き上げ法などによって形成され、多結晶シリコン基板の場合は鋳造法などによって形成される。多結晶シリコン基板は、大量生産が可能であり、製造コスト面で単結晶シリコン基板よりも有利である。引き上げ法や鋳造法によって形成されたインゴットを300μm程度の厚みにスライスして、15cm×15cm程度の大きさに切断してシリコン基板1とする。
その後、基板の切断面を清浄化するために表面をフッ酸やフッ硝酸などでごく微量エッチングする。
また太陽光を有効に素子内に導くため、表面に凹凸を形成する。この凹凸は水酸化ナトリウム(NaOH)溶液や、水酸化カリウム(KOH)溶液などに浸漬させるウェットエッチング法やダイシング法、また反応性イオンエッチング法などで形成することができる。単結晶シリコン基板を使用した場合には、どの方法によっても均一な凹凸を形成することが可能であるが、多結晶シリコン基板を使用する場合、結晶方位によるエッチング速度の違いを利用して凹凸を形成するウェットエッチング法では、ある程度の反射率の低減を図ることができるものの、均一な凹凸を形成することができないため、充分な反射率低減を図ることはできない。この反射率低減は太陽電池素子の短絡電流向上に大変有効な手段である。このとき幅と高さがそれぞれ2μm以下で、アスペクト比が0.1〜2の微細な凹凸が多数形成されていれば、特に有効に反射率を低減させ、太陽電池素子の変換効率を向上させることができる。
次に、シリコン基板1を拡散炉中に配置して、オキシ塩化リン(POCl)などの不純物元素を含むガス中で熱処理することによって、シリコン基板1の表面部分にリン原子を拡散させてシート抵抗が60〜300Ω/□程度のn型拡散層1aを形成し、半導体接合部3を形成する。シート抵抗が60Ω/□以下の場合、拡散層が深くなりすぎることによって、短絡電流を充分向上させることができない。また、300Ω/□以上の場合、拡散層が浅くなりすぎるため、後工程で電極を形成したときにpn接合が破壊されたり、逆に基板と電極の十分な密着強度が得られないなどの問題が発生するため不適である。
そして、シリコン基板1の表面側のみにn型拡散層1aを残して他の部分を除去した後、純水で洗浄する。このシリコン基板1の表面側以外のn型拡散層1aの除去は、シリコン基板1の表面側にレジスト膜を塗布し、フッ酸と硝酸の混合液を用いてエッチング除去した後、レジスト膜を除去することにより行う。
さらに、シリコン基板1の表面側に反射防止膜2を形成する。この反射防止膜2は例えば窒化シリコン膜などから成り、例えばシラン(SiH)とアンモニア(NH)との混合ガスをグロー放電分解でプラズマ化させて堆積させるプラズマCVD法などで形成される。この反射防止膜2は、シリコン基板1との屈折率差などを考慮して、屈折率が1.8〜2.3程度になるように形成され、厚み500〜1000Å程度の厚みに形成される。この窒化シリコン膜は、形成の際に、パッシベーション効果があり、反射防止の機能と併せて、太陽電池の電気特性を向上させる効果がある。
そして、シリコン基板1の表面に銀ペーストを、裏面にはアルミニウムペーストおよび銀ペーストを塗布して焼成することにより、表面電極5および裏面電極4を形成する。
図1(a)に示されるように裏面電極4は裏面から出力を取り出すための裏面バスバー電極4aと裏面集電用電極4bからなる。また、図1(b)に示されるように表面電極5は表面から出力を取り出すための表面バスバー電極5aと、これに直交するように設けられた集電用の表面フィンガー電極5bとから構成される。
裏面集電用電極4bはアルミニウム粉末と有機ビヒクルとガラスフリットをアルミニウム100重量部に対してそれぞれ10〜30重量部、0.1〜5重量部を添加してペースト状にしたアルミニウムペーストを、例えばスクリーン印刷法で印刷し、乾燥後に同時に600〜800℃で1〜30分程度焼成することにより焼き付けられる。このときにシリコン基板1中にアルミニウムが拡散して、裏面で発生したキャリアが再結合することを防ぐ裏面電界層が形成される。
また、裏面バスバー電極4a、表面バスバー電極5a、表面フィンガー電極5bは、銀粉末と有機ビヒクルとガラスフリットを銀100重量部に対してそれぞれ10〜30重量部、0.1〜5重量部を添加してペースト状にした銀ペーストを、例えばスクリーン印刷法で印刷、乾燥後に同時に600〜800℃で1〜30分程度焼成することにより焼き付けられる。なお、表面電極5は、反射防止膜2の電極に相当する部分をエッチング除去して形成してもよいし、もしくは反射防止膜2の上から、ファイアースルーという手法によって直接形成してもよい。
ここで本発明に係る太陽電池素子では、3本のバスバー電極の幅が0.5mm以上2mm以下であり、フィンガー電極はその幅が0.05mm以上0.1mm以下である。
バスバー電極の幅が0.5mmに満たない場合、バスバー電極内の抵抗が高くなるとともに、後工程でバスバー電極上に接続されるインナーリードの抵抗が高くなってしまうため不適である。逆に2mmを越える場合、バスバー電極内の抵抗を充分に低下させることは可能であるが、過剰な太さとなり表面電極の電極面積の増加による、受光面面積の減少によって、太陽電池素子の変換効率の低下を招くため不適である。
フィンガー電極の幅が0.05mmに満たない場合、フィンガー電極内の抵抗が高くなるため不適である。逆に0.1mmを越える場合、バスバー電極内の抵抗を充分に低下させることは可能であるが、過剰な太さとなり表面電極の電極面積の増加による、受光面面積の減少によって、太陽電池素子の変換効率の低下を招くため不適である。
また本発明に係る太陽電池モジュールでは太陽電池素子の電極表面をはんだで覆うことはない。このようにすることによって、さらに高特性の太陽電池モジュールを得ることができる。
太陽電池素子一枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。太陽電池モジュールの一例として、図2(b)に、図2(a)の太陽電池素子Xを組み合わせて構成した太陽電池モジュールYを示す。
図2(b)に示すように、複数の太陽電池素子Xは、インナーリード8によって電気的に接続され、透光性パネル9と裏面保護材11の間にエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材10で気密に封入されて、太陽電池モジュールYを構成している。太陽電池モジュールYの出力は、出力配線12を経て端子ボックス13に接続されている。これにより本発明に係る太陽電池モジュールが完成する。
図2(c)に、図2(b)の太陽電池モジュールYの内部構造の部分拡大図を示す。
図2(c)に示すように、太陽電池素子X1の表面バスバー電極5aと、隣接する太陽電池素子X2の裏面バスバー電極4aとをインナーリード8によって接続して、複数の太陽電池素子X同士が電気的に接続されている。インナーリード8を裏面バスバー電極4aと表面バスバー電極5aの全長もしくは複数箇所をホットエアーなどの熱溶着により接続して、太陽電池素子X同士を接続配線されている。インナーリード8としては、例えば、その表面全体に20〜70μm程度の半田を被覆した厚さ100〜300μm程度の銅箔を所定の長さに切断したものを用いる。
本発明においては、あらかじめ太陽電池素子Xのバスバー電極(4a、5a)の表面には半田を被覆しておかず、インナーリード8に被覆されている半田を溶融させることにより、太陽電池素子Xとインナーリード8を接続する。
なお、本発明の実施形態は上述の例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る。
また上述の説明では、p型シリコン基板を用いた太陽電池について説明したが、n型シリコン基板を用いた場合にも、説明中の極性を逆にすれば同様のプロセスによって本発明の効果を得ることができる。さらに上述の説明では、シングル接合の場合について説明したが、半導体多層膜からなる薄膜接合層をバルク基板使用接合素子に積層して形成した多接合型であっても、本発明を適用することができる。
そして上述の説明では、キャスティング法を用いた多結晶シリコン基板を例にとったが、基板はキャスティング法によるものに限る必要はない。
以下、上述の実施形態に沿って作製した太陽電池素子の実験結果について説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
基板としては、キャスト法で製造された150mm×150mmサイズの比抵抗2Ω・cmの平板状のp型多結晶シリコン基板を用いた。
本発明の太陽電池素子に係る表面電極は、銀を主成分としたペーストを用いて印刷焼成した。表面電極の全体パターンは、基板縦中心線に1本これに対して線対称に2本の計3本配置されたバスバー電極の長さを148.8mm、バスバー電極の幅を0.6、0.8、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、2.0mm、バスバー電極の中心線間距離を49.3mm、バスバー電極に対して垂直(基板横方向)に配置され基板縦中心線に対して線対称に配置されたフィンガー電極の基板一端から他端までの長さ(途中で横切るバスバー電極の幅を含むとしたとき)を149mm、フィンガー電極の中心線間の平均距離を2.4mmとした。フィンガー電極の幅を10〜200μmまで変化させた太陽電池素子を作成した。その後この太陽電池素子をバスバー電極幅と同じ幅のインナーリードで48枚接続し、太陽電池モジュールを作成し、出力特性を測定した。
表1、表2、表3に太陽電池モジュールの出力特性から換算した太陽電池素子1枚あたりの短絡電流(Isc)、曲線因子(FF)、変換効率(Effi.)を示す。
Figure 0004953562
Figure 0004953562
Figure 0004953562
これらの表からわかるように、バスバー電極の幅が1.4〜2mmの条件ではフィンガー電極の幅が細くなるにつれ短絡電流値が向上し、FF値が減少する。バスバー電極の幅が0.6〜1.2mmの条件では、フィンガー電極の幅が太くなるにつれFF値は向上するものの、短絡電流値はフィンガー幅0.02〜0.06mmの間にピークを持つ。
しかし、どのバスバー幅の条件においても短絡電流とFFの相殺により、変換効率ではフィンガー幅が0.06〜0.09mmの間にピークをもち、フィンガー幅0.04〜0.11mmの間では、バスバー電極の幅によらず、16%を越える高い変換効率を得ることができた。
(a)は本発明に係る太陽電池モジュールに使用する太陽電池素子を裏面から見たときの図であり、(b)は本発明に係る太陽電池モジュールに使用する太陽電池素子を表面から見たときの図である。 (a)は本発明に係る太陽電池素子の断面を示した図であり、(b)、(c)は本発明に係る太陽電池モジュールの断面を示した図である。 (a)は従来の太陽電池素子を裏面から見たときの図であり、(b)は従来の太陽電池素子を表面から見たときの図である。
符号の説明
1:シリコン基板(半導体基板)
1a:n型拡散層
2:反射防止膜
3:半導体接合部
4:裏面電極
4a:裏面バスバー電極
4b:裏面集電用電極
5:表面電極
5a:表面バスバー電極
5b:表面フィンガー電極
6:半田
7:半田レジスト
8:インナーリード
9:透光性パネル
10:充填材
11:裏面保護材
12:出力配線
13:端子ボックス
X、X1、X2、X3:太陽電池素子
Y:太陽電池モジュール

Claims (4)

  1. 透光性パネルと裏面保護材との間に、インナーリードで互いに電気的に接続された、複数枚の板状の太陽電池素子を配するとともに、これらの間隙を充填材で充填してなる太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池素子は、半導体基板と、該半導体基板の受光面側に出力取出用の3本の表面バスバー電極及び該表面バスバー電極に直交する複数の表面フィンガー電極を含んでなる受光面電極と、前記半導体基板の非受光面側に出力取出用の3本の裏面バスバー電極とを有し、
    複数枚の前記太陽電池素子は、一方の前記太陽電池素子の各々の前記表面バスバー電極と他方の前記太陽電池素子の各々の前記裏面バスバー電極とが前記インナーリードでそれぞれ接続されており、
    前記表面バスバー電極は、その幅が0.5mm以上2mm以下であり、かつ前記表面フィンガー電極は、その幅が0.05mm以上0.1mm以下であり、
    各々の前記裏面バスバー電極は、前記半導体基板を挟んで、各々の前記表面バスバー電極の直下に配置されており、
    3本の前記表面バスバー電極のうち、1本の前記表面バスバー電極は、前記半導体基板の基板中心線上に位置し
    隣り合う前記表面バスバー電極は、前記表面フィンガー電極を介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記表面フィンガー電極は、半田を介さずに、前記充填材と接触している請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記表面フィンガー電極はその幅が0.06mm以上0.09mm以下である請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記太陽電池素子はその受光面側に、シート抵抗が60Ω/□以上300Ω/□以下の逆導電型拡散層が形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
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