JP4952967B2 - リチウム二次電池及びそれを用いた自動車 - Google Patents
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Description
一般に、リチウム二次電池の炭素系の負極活物質は、結晶性が高い黒鉛系と結晶性が低い非晶質系炭素に大別される。黒鉛は炭素原子の六角網面が規則正しく積層した構造を有するもので、積層した六角網面の端部よりリチウムの挿入、脱離反応が進行し、六角網面の層間にリチウムが挿入される。この六角網面の層間にリチウムが挿入されることで、黒鉛は安定した電位を発現する。さらに黒鉛ではその不可逆容量がいわゆるハードカーボンなどの従来の非晶質系炭素に比べ比較的小さくすることができる。従って黒鉛系負極材料を負極活物質に用いたリチウム二次電池は、電池電圧が安定し、SOCによる入出力特性の変動が比較的小さい高エネルギー密度のリチウム二次電池を得られやすい。しかしながら、その反面、リチウムの挿入、脱離反応が六角網面の端部においてしか進行しないことから、入出力値そのものが著しく低い。さらに、結晶性が高い黒鉛表面で電解液が分解しやすいばかりでなく、リチウムが黒鉛表面に析出しやすいため、サイクル寿命特性、保存寿命特性が悪く、長期間に渡り高い入出力特性を維持しにくい課題がある。
これに対して、非晶質炭素は、六角網面の積層が不規則であるが、もしくは網面構造を有さないもので、リチウムの挿入、脱離反応は比較的多くの表面で進行することから、リチウムの挿入、脱離反応の抵抗が低く、高入出力のリチウム二次電池が得やすい。また、非晶質炭素はリチウムの挿入、脱離時や電池の保存時に電解液を分解しにくく、かつリチウムが表面に析出しくいために、サイクル寿命、保存寿命特性が良いリチウム二次電池が得られやすい。しかしながら、その反面、不可逆容量が大きく、エネルギー密度を高めることが困難であった。
従って、高い入出力性能を発現し、かつその高い入出力特性を発現する電池エネルギー密度が高く、かつ寿命特性に優れたリチウム二次電池を実現することは極めて困難な技術課題であった。
このような高い入出力性能を志向したリチウム二次電池として、例えば特許文献1には、正極にニッケルの一部を他元素で置換したニッケル酸リチウムを有し、負極に600Å≦Lc≦1000Åである黒鉛を用いたリチウム二次電池の開示がある。しかしその入出力性能、エネルギー密度及び寿命特性の点からその性能として必ずしも充分なものではなかった。
また、下記特許文献2においては、組成一般式LiMPO4(M=2価元素)であるオリビン構造を有する正極を用いた、SOC25%から80%における入力と出力変動が20%以下であるリチウム二次電池の開示がある。しかし、このリチウム二次電池はその入力性能に比べ出力性能が著しく低い。また、特許文献2では、負極材料についての規定はない。
また本発明は、正極活物質を含む正極合剤を塗布してなる正極と、負極活物質を含む負極合剤を塗布してなる負極と、セパレータからなる電極群と電解液とを有するリチウム二次電池において、前記負極活物質が、(1)平均粒径が5〜25μmであり、かつ(2)ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲にあるピーク強度(ID)と1560〜1650cm−1の範囲にあるピーク強度(IG)の強度比であるR値(ID/IG)が0.7〜1.3であり、かつ(3)広角X線回折で測定される結晶の層間距離d(002)が3.41〜3.70Åであり、かつ(4)c軸方向の結晶子サイズLc(002)が10Å以上、100Å未満であり、かつ(5)真比重が1.95〜2.19であり、(6)かさ密度が0.2g/cm3以上、(7)窒素ガス吸着のBET法による比表面積が1.0〜12m2/gの条件を同時に満たし、ニードル組織を有する炭素材料を含んでなり、少なくとも該負極材料とポリフッ化ビニリデンを含む合剤が塗布されてなり、且つ、前記負極合剤が単位面積当りの表面積が0.002〜0.025m2/cm2であるリチウム二次電池に関する。
また本発明は、負極の合剤密度が1.05〜1.40g/cm3である前記のリチウム二次電池に関する。
また、本発明では、炭素の六角網面の積層構造における面内のC−C伸縮振動に由来する1550〜1650cm−1の範囲にあるピークよりも+10〜+60cm−1範囲で高波数側にある積層構造の乱れ部分、積層構造の端部等に由来するD’ピークとGピークの強度比(ID’/IG)が、0.5未満であることが好ましく、0.3未満であればより好ましく、0.1未満であればさらに好ましく、ピークとして観測されないことが最も好ましい。D’ピークがピークとして観測されないとは、測定されたスペクトルにおいて極大値をもつ山として観測されないことを言う。本発明においてD’ピークが0.6を超えると寿命特性が低下する傾向がある。
また、本発明では1300〜1400cm−1の範囲のピークの半値幅ΔDは50〜250cm−1が好ましく、80〜250cm−1がより好ましく、100〜200cm−1がさらに好ましい。
また、本発明では、1550〜1650cm−1の範囲にあるピークの半値幅は、50〜200cm−1が好ましく、70〜180cm−1がより好ましく、80〜150cm−1がさらに好ましい。半値幅が50cm−1未満であると入出力特性が低下する傾向があり、200cm−1を超えると不可逆容量が大きくなる傾向がある。
本発明において、ラマンスペクトルで測定する上記(ID/IG)及び(ID’/IG)は、800〜1900cm−1の範囲で1本のベースラインを引き、このベースラインから、Gピーク、Dピーク、D’ピークのピークトップ強度を求め、各ピークの強度比から算出する。1300〜1400cm−1の範囲のDピークの半値幅ΔDは、上記の方法で求めたDピーク強度の1/2の高さにおけるピークの幅を求めることで得られる。
また、本発明では、c軸方向の結晶子サイズLc(002)が10〜100Åである炭素材料を使用することが好ましい。Lc(002)が10Å未満であると不可逆容量が大きくなり、100Åを超えると入出力性能が低下する傾向がある。なお、本発明におけるd(002)及びLc(002)の測定は、CuKαを用いた広角X線回折により測定される(002)面回折ピークの角度(2シーター)及び半値幅より求めることができる。
また、本発明では、上記の力学的エネルギーを印加した炭素材料を再度焼成することにより、さらに寿命特性を向上させることができる。力学的エネルギーを印加後の焼成温度は、500〜1600℃であればより好ましく、700〜1400℃であればさらに好ましい。粉砕後の焼成温度が400℃未満であると寿命特性向上効果が薄れる傾向があり、1800℃を超えると寿命特性が低下する傾向ある。
さらに本発明のリチウム二次電池の好ましい形態として、負極合剤の厚さが20μm〜45μmである。負極合剤の厚みが20μm未満であると、入出力時に少ない活物質から多量のリチウムが挿入もしくは放出されるため、入出力性能が低下する傾向がある。負極合剤の厚みが45μmを超えると、電極表面から電極内部の活物質までの電解液中のリチウム拡散距離が長くなる傾向があり、入出力特性が低下する傾向がある。
正極の作製には、正極活物質に例えば黒鉛、炭素、カーボンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維等の導電剤を適量加えて、さらに適当な溶媒に溶解もしくは分散させた結着剤を加えて混錬して、正極合剤スラリーを作製する。正極活物質としては層状系結晶構造を有するコバルト酸リチウムやニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムで代表されるスピネル系複合酸化物、およびこれらの元素置換酸化物を用いることができる。結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系樹脂が好ましい。これを溶解する溶媒として、例えばN−メチル−ピロリドン(NMP)が好ましい。この正極合剤スラリーをアルミニウム等の金属箔上に塗布乾燥し、必要に応じて圧縮成型後、所望の大きさに切断して正極を作製することができる。
負極の作製には、負極活物質として上記の炭素材料を用いる。負極活物質の他に、導電剤として、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維等を適量加え、これに結着剤として、例えば、NMPに溶解したPVDFを加えて混錬して、負極スラリーを作製する。また、本発明の負極スラリーに使用する結着材としてはスチレンブタジエンゴムとセルロースなどの増粘剤を水に分散したものも使用することができる。この負極合剤スラリーを銅などの金属箔集電体上に塗布後乾燥し、必要に応じて圧縮成型し、所望の大きさに切断して、負極を作製する。作製した負極の厚み(集電体は含まない)は20μm〜45μmとすることが好ましい。また負極の密度(集電体は含まない)は1.05〜1.40g/cm3が好ましく、1.0〜1.35g/cm3であればより好ましく、1.15〜1.35g/cm3であればさらに好ましい。負極の密度が1.05g/cm3未満であると入出力特性が低下する傾向がある。負極の密度が1.40g/cm3を超えると、入出力特性および寿命特性が低下する傾向がある。負極の厚み及び負極密度は、例えば、負極合剤の塗布量と圧縮成型時の圧力を調整することで所望の範囲に設定することができる。
この電池容器に、乾燥空気中又は不活性ガス雰囲気の作業容器内で、リチウム塩を非水溶媒に溶解した非水電解液を注入し、容器を封止して電池とすることができる。
リチウム塩は、電池の充放電により電解液中を移動するリチウムイオンを供給するもので、例えばLiClO4、LiCF3SO3、LiPF6、LiBF4、LiAsF6などを単独もしくは2種類以上を用いることができる。有機溶媒としては、直鎖状もしくは環状カーボネート類を主成分とすることが好ましく、これにエステル類、エーテル類等を混合することもできる。カーボネート類としては例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネートなどがあげられる。これらを単独あるいは混合した非水溶媒を用いることが好ましい。
また、上記角型電池を作製するときに使用する捲回群を、アルミラミネートで密封して、ラミネートパック型電池とすることも可能である。
[実施例1及び比較例1]
コールタールを熱処理して得られる石炭系生コークスを窒素ガス雰囲気で1300℃で焼成し、真比重2.12、大きさ2〜5cmのニードルコークスの塊を得た。次いでジェットミルを使用して平均粒径7.7μmに粉砕した。得られた炭素粉末50重量部と、1000℃で焼成したときの残炭率が33重量%の澱粉をあらかじめ80℃の水に溶解した水溶液を、固形分量で0.6重量部となるように混合し、80℃で1時間混練した。次ぎに105℃の乾燥機中で5時間加熱し、水を除去したのち、黒鉛ケースに入れ、窒素雰囲気で昇温速度20℃/分で1000℃まで昇温した後、1000℃で5分維持した。ついで、350メッシュの篩を通し、リチウム二次電池負極用炭素材料を得た。得られた炭素材料の、平均粒径、ラマンスペクトルで測定されるR値(ID/IG)、広角X線回折で測定されるd(002)、Lc(002)、真比重、かさ密度、窒素ガス吸着のBET法による比表面積、灰分の値を表1に示した。
得られたリチウム二次電池負極材料を界面活性剤と共に精製水中に分散させた溶液を、レーザー回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製SALD-3000J)の試料水槽に入れ、超音波をかけながらポンプで循環させながら、レーザー回折式で測定した。得られた粒度分布の累積50%粒径を平均粒径とした。
<窒素ガス吸着比表面積>
得られたリチウム二次電池負極材料を200℃で1時間真空乾燥した後、Quantachrome社製AUTOSORB−1を用い、試料を液体窒素で冷却しながら液体窒素温度で窒素ガス吸着を多点法で測定し、BET法に従って算出した。
<炭酸ガス吸着比表面積>
得られたリチウム二次電池負極材料を200℃で1時間真空乾燥した後、Quantachrome社製AUTOSORB−1を用い、試料を氷水で冷却しながら温度273Kで二酸化炭素ガス吸着を多点法で測定し、BET法に従って算出した。
レーザーラマン分光装置(日本分光(株)製NRS−1000)を用い、得られたリチウム二次電池負極材料を20倍の対物レンズで拡大し、波長532nm、3.9mWのレーザー光を試料に照射し、CCD検出器でラマン散乱光を露光時間120秒、積算回数2回で測定した。得られたスペクトルの波数は、インデン(和光一級試薬)を前記同一条件で800〜2000cm−1の範囲を測定して得られるピークの波数とインデンの各ピークの測定した波数とインデンの波数理論値との差から求めた検量線を用いて補正した。
<真比重>
比重瓶を用いたブタノール置換法(JIS R 7212)により測定した。
<d(002)及びLc(002)>
広角X線回折装置(リガク社製 MultiFlex)を使用し、Cu−Kα線をモノクロメータで単色化し、高純度シリコンを標準物質として測定した(002)面回折ピークの角度及び半値幅から算出した。
次に作製したリチウム二次電池の容量密度と入出力密度を以下のようにして測定した。
まず、電池の定格容量を測定した。作製したリチウム二次電池について20℃で充電と放電を3回繰り返し、3回目の放電容量を電池の定格容量と定めた。充電条件は、0.33C相当の充電電流で上限電圧4.1Vで4時間の定電流定電圧充電とした。放電条件は0.33C相当の放電電流で下限電圧3.0Vの定電流放電とした。
次いで出力を測定した。まず0.33C相当の電流で上限電圧4.1Vで4時間の定電流定電圧充電を行い、SOC100%の状態とした。次いで、定格容量の20%の電気量を放電して、SOC80%の状態とした。次いで、放電電流を1Cで10秒間放電し、放電前の開回路電圧(V(D)0)と放電10秒目電圧(V(D)10)を測定し、両者の差(V(D)0−V(D)10)である電圧降下(ΔV(D))を求めた。この後、放電した電気量に相当する充電を行い、順次放電電流を5C、10Cと変化させ同様に電圧降下(ΔV)を求めた。放電電流に対する電圧降下(ΔV(D))を外挿し、10秒間で放電終止電圧3.0Vに到達すると仮定した場合の最大電流値(I(D)MAX)を求め、I(D)MAXに3.0Vを乗じたものをSOC80%における出力とした。同時に、SOC60%、SOC40%、SOC20%の出力を順次測定した。
以上測定した、電極群の重量、電池の定格容量と各SOCにおける入力と出力を基に、入力密度及び出力密度がともに2000W/kg以上となる容量密度を算出した。縦軸に、各SOCにおける出力の電極群重量の商である出力密度と、各SOCにおける入力の電極群重量の商である入力密度をとる。横軸に容量の電極群重量の商である容量密度をとる。定格容量における容量密度をSOC100%として、各SOCにおける容量密度を算出し、各SOCにおける入力密度と出力密度の値をプロットし、容量密度に対する入力密度と出力密度の関係を得た。最後にこの関係から入力密度及び出力密度がともに2000W/kg以上となる容量密度を算出した。表1にその結果を示した。
その結果を表1に示した。
コールタールを熱処理して得られる石炭系生コークスを窒素ガス雰囲気で1300℃で焼成し、真比重2.11、大きさ2〜5cmのニードルコークスの塊を得た。ついで分級機構の付いた衝撃式粉砕機で平均粒径13.3μmに粉砕した。得られた炭素粉末を黒鉛ケースに入れ、窒素雰囲気で昇温速度20℃/分で1000℃まで昇温した後、1000℃で5分維持した。ついで、350メッシュの篩を通し、リチウム二次電池負極用炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性値を表1に示した。また、得られたリチウム二次電池負極用炭素材料を使用して、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池(電池7〜電池11)を作製し、実施例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示した。
コールタールを熱処理して得られる石炭系生コークスを窒素ガス雰囲気で1300℃で焼成し、真比重2.11、大きさ2〜5cmのニードルコークスの塊を得た。ついで分級機構の付いた衝撃式粉砕機で平均粒径27.2μmに粉砕したのち、350メッシュの篩を通し、リチウム二次電池負極用炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性値を表1に示した。また、得られたリチウム二次電池負極用炭素材料を使用して、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池(電池12)を作製し、実施例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示した。
コールタールを熱処理して得られる石炭系生コークスを窒素ガス雰囲気で1300℃で焼成し、真比重2.12、大きさ2〜5cmのニードルコークスの塊を得た。次いで得られた塊を黒鉛ケースに入れ、窒素雰囲気で昇温速度10℃/分で2900℃まで昇温した後、2900℃で30分維持した。次ぎに、塊をハンマーで解砕したのち、衝撃式粉砕機で粉砕後、300メッシュの篩を通し、平均粒径12.1μmのリチウム二次電池負極用炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性値を表1に示した。また、得られたリチウム二次電池負極用炭素材料を使用して、実施例1と同様の方法でリチウム二次電池(電池13〜電池15)を作製し、実施例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示した。
12 負極
13 セパレータ
14 電池缶
15 負極リード片
16 ふた
17 正極リード片
18 パッキン
19 絶縁板
Claims (3)
- 正極活物質を含む正極合剤を塗布してなる正極と、負極活物質を含む負極合剤を塗布してなる負極と、セパレータからなる電極群と電解液とを有するリチウム二次電池において、前記負極活物質が、(1)平均粒径が5〜25μmであり、かつ(2)ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲にあるピーク強度(ID)と1560〜1650cm−1の範囲にあるピーク強度(IG)の強度比であるR値(ID/IG)が0.7〜1.3であり、かつ(3)広角X線回折で測定される結晶の層間距離d(002)が3.41〜3.70Åであり、かつ(4)c軸方向の結晶子サイズLc(002)が10Å以上、100Å未満であり、かつ(5)真比重が1.95〜2.19であり、(6)かさ密度が0.2g/cm3以上、(7)窒素ガス吸着のBET法による比表面積が1.0〜12m2/gの条件を同時に満たし、ニードル組織を有する炭素材料を含んでなり、かつ、負極に含まれる上記炭素材料の、負極の単位面積あたりの表面積が0.005〜0.05m 2 /cm 2 であることを特徴とするリチウム二次電池。
- 正極活物質を含む正極合剤を塗布してなる正極と、負極活物質を含む負極合剤を塗布してなる負極と、セパレータからなる電極群と電解液とを有するリチウム二次電池において、前記負極活物質が、(1)平均粒径が5〜25μmであり、かつ(2)ラマン分光スペクトルで測定される1300〜1400cm−1の範囲にあるピーク強度(ID)と1560〜1650cm−1の範囲にあるピーク強度(IG)の強度比であるR値(ID/IG)が0.7〜1.3であり、かつ(3)広角X線回折で測定される結晶の層間距離d(002)が3.41〜3.70Åであり、かつ(4)c軸方向の結晶子サイズLc(002)が10Å以上、100Å未満であり、かつ(5)真比重が1.95〜2.19であり、(6)かさ密度が0.2g/cm3以上、(7)窒素ガス吸着のBET法による比表面積が1.0〜12m2/gの条件を同時に満たし、ニードル組織を有する炭素材料を含んでなり、少なくとも該負極材料とポリフッ化ビニリデンを含む合剤が塗布されてなり、且つ、前記負極合剤が単位面積当りの表面積が0.002〜0.025m2/cm2であることを特徴とするリチウム二次電池。
- 負極の合剤密度が1.05〜1.40g/cm3である請求項1又は請求項2に記載のリチウム二次電池。
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