JP4950754B2 - 液化ガス充填装置及び液化ガス充填方法 - Google Patents
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本発明は、液化ガスを貯蔵タンクから被充填タンクに充填する液化ガス充填装置及び液化ガス充填方法に関するものであるが、バルクローリー車に載置されたタンク(ローリータンク)からバルク容器に液化石油ガスを充填する、すなわち、本発明に係る液化ガス充填装置と液化ガス(液化石油ガス)の流れが反対の場合となる液化石油ガス充填装置の一例が、特許文献1に示されている。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の液化ガス充填装置において、前記液化ガス供給終了検出手段は、前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの供給量を計測する流量計により得られた計測流量が予め定めた所定流量以下に低下した場合に、前記液化ガスの前記被充填タンクへの充填の終了が近いことを検出することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5に記載の液化ガス充填方法において、前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの供給量を計測する流量計により得られた計測流量が予め定めた所定流量以下に低下した場合に、前記液化ガスの充填の終了が近いと検出されることを特徴とする。
請求項2,3,5,6に記載の発明によれば、液化ガス充填開始時には閉弁されている均圧弁が、液化ガスの充填の終了が近いことが検出された場合に、開弁するので、開弁することにより、貯蔵容器の気相部及び被充填タンクの気相部の均圧化が進んで、液化ガスの充填が促進されると共に、開弁されるまでの閉弁状態では、貯蔵容器内圧力が被充填タンク内圧力より大きい場合に、仮に均圧弁が開弁していると、均圧ラインを通って液化ガスが被充填タンクに不要に供給されるような事態になる虞があるが、このような事態になることが回避され、これに伴い液化ガス充填量の計測精度の向上を図ることができる。
図1は本発明の第1実施形態に係る液化ガス充填装置1を示すシステム系統図である。図1に示されるように、液化ガス充填装置1は、車両に搭載された容器(以下、車両容器2という。被充填タンクに相当する。)に液化ガスを供給するガス供給ステーションなどに設置されている。
ディスペンサユニット4には、貯蔵容器3の下部側に連通された液相ライン6(ガス供給経路)と、貯蔵容器3の気相部に相当する上部側に連通された気相ライン(均圧ライン)7とが設けられている。気相ライン7には、開、閉弁することにより該気相ライン7の連通、遮断を行う均圧弁(均圧ライン自動弁ともいう。)8が設けられている。均圧弁8はコントローラ5により、開、閉弁制御される。なお、均圧弁8は、少なくとも、充填開始時には閉弁されている。
液相ライン6の下流には、カップリング20を介して充填ホース21が接続されている。そして、充填ホース21の先端には、車両容器2の図示しない充填口に連結される充填ノズル22が設けられている。
以下、図2のフローチャートに基づいて、本実施形態に係る液化ガス充填装置1の作用(液化ガス充填方法)を説明する。
そして、このように車両容器2の気相部の圧力が逓増した状態(この状態は、貯蔵容器3の気相部の圧力と車両容器2の気相部の圧力との圧力差が小さくなっている状態でもある。)で、仮に均圧弁8を開弁すると、気相ライン7を通して両容器(貯蔵容器3、車両容器2)の気相部について均圧化が進み、その分、均圧弁8が閉弁している状態に比して、液化ガスの車両容器2への充填が進みやすくなる。
ステップS4、或いは、前述のステップS3においてYESと判定した場合は、供給側流量計14の計測流量Rvが所定流量B(この実施形態では極めて0に近い値に設定されている。)未満であるか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5でNOと判定した場合(貯蔵容器3から車両容器2への液化ガスの供給が行われている場合)、ステップS3に戻る。ステップS5でYESと判定した場合(貯蔵容器3から車両容器2への液化ガスの供給がほぼ停止している場合)、ステップS6に進む。
すなわち、両容器内圧力差(貯蔵容器内圧力Pt−車両容器内圧力Ps)が所定圧力P0を超える値である場合には、均圧弁8は閉弁状態が維持され、これにより気相ライン7を通って液化ガスが車両容器2に不要に供給されるようなことを回避している。
このため、貯蔵容器内圧力Ptが車両容器内圧力Psに対して大きくて、仮に均圧弁8を開弁していた場合に気相ライン7を通って車両容器2に液化ガスが供給されてしまうことで惹起する液化ガス充填量の計測精度の低下を招くことがない。
ステップS10でYESと判定すると、均圧弁8を閉弁し(ステップS11)、電磁弁16を閉弁し(ステップS6)、この均圧弁8の制御を含む充填制御処理を終了する。ステップS10でYESと判定すると、ステップS8に戻る。
ステップS3でYESと判定した場合、又はステップS4でYESと判定した場合は、供給側流量計14の計測流量Rvが所定流量B未満であるか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5でNOと判定した場合、ステップS3に戻る。ステップS5でYESと判定した場合、ステップS6に進む。
この第2実施形態に係る液化ガス充填装置は、第1実施形態に係る液化ガス充填装置(図1)と略同等の構成を有し、コントローラが、第1実施形態のコントローラに比して、図2のフローチャートに代わる図3のフローチャートに示される制御内容を実行することが主に異なっている。なお、前述の第1実施形態のコントローラの制御内容である図2のフローチャートと相違するステップはS20とS21の処理のみである。よって、以下の図3のフローチャートに示される制御内容の説明において、同一の制御内容については同一のステップ番号を付しその説明を省略するとともに、主にS20とS21の処理について以下に説明する。
図3のフローチャートは、後述するように、液化ガスの供給の終了が近いことを検出する液化ガス供給終了検出手段を設け、コントローラ(図1、コントローラ5参照)が、前記液化ガス供給終了検出手段の検出に基づき前記均圧弁8(図1参照)を開弁させるようにしている。気相ライン7を通した車両容器2への不要な液化ガスの充填を抑制するための均圧弁8の開弁制御について、第1実施形態では、圧力センサ(車両容器側圧力センサ27、貯蔵容器側圧力センサ33)が検出するデータを用いて行っているが、この第2実施形態では、後述するように圧力センサに代えて供給側流量計14が計測する計測流量Rvを用いて行っている。
この第2実施形態でも、第1実施形態の場合と同様に、均圧弁8は少なくとも充填初期時には閉弁されている。
すなわち、本実施形態では、両容器内圧力差(貯蔵容器内圧力Pt−車両容器内圧力Ps)が所定圧力値より小さくて(ステップS4でNO)、かつ、供給側流量計14の計測流量Rvが所定流量A未満であり(ステップS20でYES)、かつ、供給側流量計14の計測流量Rvが所定流量B以上であるという3つの条件を満たした場合にのみ、均圧弁8を開弁する(ステップS7)。
このため、均圧弁8は閉弁状態が維持されて開弁せず、気相ライン7を通って液化ガスが車両容器2に不要に供給されるようなことを回避する。これにより、気相ライン7を通って車両容器2に液化ガスが供給されてしまうことで惹起する液化ガス充填量の計測精度の低下を招くことがない。
また、本実施形態では、液化ガス充填末期検出手段について、流量を用いて構成(ステップS20)しているが、これに代えて、時間を用いて構成してもよい。例えば、充填開始から所定時間が経過して液化ガスの充填が進むと、仮に均圧弁8を開弁しても気相ライン7を通して車両容器2への液化ガスの不要な充填は行われなくなることを利用し、充填開始から例えば20秒又は30秒、経過したか否かの判定を行うステップを構成し、このステップを液化ガス充填末期検出手段として用いてもよい。
この第3実施形態では、第1実施形態のステップS1及びS2と同様に、ステップS1及びS2が実行され、ステップS2に続いて、ポンプ11を作動(ON)し(ステップS40)、供給側流量計14の計測流量Rvが充填終了時流量Reeより小さいか否かを判定する(ステップS41)。
ステップS41でNO(Ree≦Rv)と判定すると、供給側流量計14の計測流量Rvが充填終了直前流量Reより小さい(計測流量Rv<充填終了直前流量Re)か否かの判定を行う(ステップS45)。本実施形態では、充填終了直前流量Reが請求項3の所定流量に相当する。
このため、計測流量Rvが充填終了直前流量Reより小さくなるまで、すなわち、均圧弁8を開弁しても気相ライン7を通って車両容器2に液化ガスが供給されるような事態が回避されるような状態になるまで均圧弁8は開弁されないことから、気相ライン7を通って車両容器2に液化ガスが供給されてしまうことで惹起する液化ガス充填量の計測精度の低下を招くことがない。
Claims (6)
- 液化ガスの貯蔵容器及び被充填タンクを接続する液化ガス供給経路と、前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの充填制御を行うコントローラと、を備えた液化ガス充填装置において、
前記貯蔵容器の気相部及び前記被充填タンクの気相部を接続する均圧ラインと、
該均圧ラインに設けられ前記コントローラの制御により開、閉弁して該均圧ラインの連通、遮断を行い液化ガス充填開始時には閉弁されている均圧弁と、
前記貯蔵容器内の圧力を検出する貯蔵容器内圧力検出手段と、
前記被充填タンク内の圧力を検出する被充填タンク内圧力検出手段と、を備え、
前記コントローラは、前記貯蔵容器内圧力検出手段が検出する貯蔵容器内圧力が前記被充填タンク内圧力検出手段が検出する被充填タンク内圧力よりも所定圧力以上大きい場合には前記均圧弁を開弁させないことを特徴とする液化ガス充填装置。 - 液化ガスの貯蔵容器及び被充填タンクを接続する液化ガス供給経路と、前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの充填制御を行うコントローラと、を備えた液化ガス充填装置において、
前記貯蔵容器の気相部及び前記被充填タンクの気相部を接続する均圧ラインと、
該均圧ラインに設けられ前記コントローラの制御により開、閉弁して該均圧ラインの連通、遮断を行い液化ガス充填開始時には閉弁されている均圧弁と、
前記液化ガスの前記被充填タンクへの充填の終了が近いことを検出する液化ガス充填末期検出手段と、を備え、
前記コントローラは、前記液化ガス供給終了検出手段の検出結果に基づき前記均圧弁を開弁させることを特徴とする液化ガス充填装置。 - 前記液化ガス供給終了検出手段は、前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの供給量を計測する流量計により得られた計測流量が予め定めた所定流量以下に低下した場合に、前記液化ガスの前記被充填タンクへの充填の終了が近いことを検出することを特徴とする請求項2に記載の液化ガス充填装置。
- 貯蔵容器及び被充填タンクを接続する液化ガス供給経路を通して前記貯蔵容器より前記被充填タンクへ液化ガスを充填する液化ガス充填方法において、
前記貯蔵容器内の圧力及び前記被充填タンク内の圧力を検出する圧力検出工程を有し、
前記圧力検出工程で得られた前記貯蔵容器内の圧力が前記圧力検出工程で得られた前記被充填タンク内の圧力よりも所定圧力以上大きい場合には、前記貯蔵容器の気相部及び前記被充填タンクの気相部を接続する均圧ラインに設けられ液化ガス充填開始時には閉弁されている均圧弁を開弁しないことを特徴とする液化ガス充填方法。 - 貯蔵容器及び被充填タンクを接続する液化ガス供給経路を通して前記貯蔵容器より前記被充填タンクへ液化ガスを充填する液化ガス充填方法において、
前記液化ガスの充填の終了が近いことが検出された場合、前記貯蔵容器の気相部及び前記被充填タンクの気相部を接続する均圧ラインに設けられ液化ガス充填開始時には閉弁されている均圧弁を開弁させることを特徴とする液化ガス充填方法。 - 前記貯蔵容器から前記被充填タンクへの液化ガスの供給量を計測する流量計により得られた計測流量が予め定めた所定流量以下に低下した場合に、前記液化ガスの充填の終了が近いと検出されることを特徴とする請求項5に記載の液化ガス充填方法。
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