JP4949363B2 - 自転車用錠装置 - Google Patents
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Description
それらの例として、例えば下記特許文献1および2に開示されたものがある。
前者のものは、手動によって施錠された錠を、通常の手動鍵によって解錠することができる他に、錠に対応して予め設定された識別コードを含む光信号を発信手段から受けた場合にのみ、受信手段側である錠において解錠制御信号を発生して解錠動作がなされるように構成したものである。
何故なら、施錠を遠隔操作で行う場合には、通常、車輪のスポーク間等に侵入して車輪の回転を阻止する閂等の錠機構部の施錠動作時に、スポークに当接する位置にて車輪が停止していると施錠が不可能となるために、施錠は広く手動によって行われているのである。そのため、折角、遠隔操作にて錠の解錠が行われて手等を汚すことなく自転車の走行がなされても、走行終了後に泥土で汚れた閂等の錠機構部を、再び手指をもって操作せねばならず、不衛生であった。
また、これらの電波の送受信による遠隔操作式の自転車用錠装置では、受信側を常時受信可能な待機状態にしておく必要があって電池の寿命に限りがあり、度々電池の交換を余儀なくされていた。
また本発明は、送信手段からのコード信号を受けて認証コードが設定したものと一致した場合にのみ錠機構部を動作させる錠駆動手段を駆動するための信号を発生する受信手段を有する自転車用錠装置であって、前記受信手段の電源を断続的にオン・オフさせて間欠受信を行うように構成された自転車用錠装置において、前記間欠受信のオンとオフの時間比率を前回キー操作からの経過時間に応じて変化させるように構成したことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とするものである。
このように、本発明によれば、受信側の間欠動作をよりきめ細かく制御して電池寿命をさらに向上させた自転車用錠装置が提供される。
図1〜図4は本発明の自転車用錠装置の1実施の形態を示すもので、図1は本発明の自転車用錠装置が設置された自転車の全体側面図、図2は本発明の自転車用錠装置のキーである送信手段を示す正面図および内部正面図、図3は本発明の自転車用錠装置の錠である受信手段を示す内部正面図および全体正面図、図4は送信手段および受信手段を含むは本発明の自転車用錠装置の全体ブロック構成図である。
図1に示すように、自転車の車輪に近接する部位、図示の例では後車輪に近接するリヤホーク7等の適宜部位に受信手段を構成する錠装置2が設置される。
そして図2(B)に示すように、送信手段1の内部には、前記ボタン24の押下のもとにボタン25を押す(妄りに送信が行われないように)と、所定のコード信号を出力する送信スイッチ26、27と、送信信号を送出する送信コイル28と、種々の送信制御を行うとともに固有のコード信号の認証値が記憶されている送信制御用CPU29と、送信用電池30とを備えている。
なお、本発明の送信ボタン25は、後述するように、錠駆動手段が錠機構部の現在の錠状態の認識のもとに施錠動作あるいは解錠動作を行うように構成されていることによって、1つの送信ボタンのみの設置で足りるものであるが、施錠用ボタンと解錠用ボタンの両方を設置するようにもできる。
図3(A)に示すように、受信手段2の内部には、錠機構部8内に配置されて後輪スポーク間等に侵入して施錠をなすところの馬蹄形閂12と、錠駆動部9を構成して前記馬蹄形閂12の外周に形成された歯に噛合して施錠あるいは解錠動作させるウォームホイール14、該ウォームホイール14をウォーム13を介して駆動するモータ15と、これらから構成される錠駆動部9を制御する基板16上に設置された受信制御用CPU17、受信コイル19、電池21およびマイクロフォン20とを有する。マイクロフォン20は前記スピーカー22にて発生させる警報用音声を適宜録音することができる。
施錠や解錠のために、前記馬蹄形閂12が動作して移動する軌跡内には、対向配置される一対の発光素子3および受光素子4等からなる異物検出部が設置される。
キーである送信手段側では、送信スイッチ26、27が押下されて送信信号TSが送信制御部37に送出されると、送信制御部37では認証コード記憶部38にて記憶されている固有の認証コードに対応した信号TCを変調回路39に送出し、変調回路39にて変調された信号は送信部28から特定のコード信号として空中に発信される。このとき、送信制御部37からはLEDを断続的に発光させる制御信号も送出する。該LEDはこの送信状態の他、送信側の電池残量等も表示できる。
これによって、搭乗者は、僅か自転車を移動させることによって、馬蹄形閂12等の錠機構部8が異物である例えばスポークから開放された位置に臨むことになり、その時点で、錠駆動部9によって馬蹄形閂12等の錠機構部8を駆動させて錠動作が行われ、遠隔操作が完了する。
自転車の走行停止が検出されるセンサーとしては、振動センサーに限らず、フォトセンサーやリードスイッチと磁石とからなる近接スイッチ等も採用され得る。
また、本発明の他の特徴的な点としては、受信制御部34から電源供給スイッチ33に対して断続的なオン・オフ信号PSを送出して、受信手段側の電源を電源電圧あるいは前回キー操作からの経過時間に応じて変化させた所定比率でオン・オフ制御するように構成したものである。
図5はキーである送信側の送信手段の制御フローで、ステップS1において電源が投入(ボタン24の押下)されると、ステップS2において初期設定がなされ、施錠あるいは解錠のためのキー入力がなされるのを待つ待機状態になる。ステップS3においてボタン25が押下され、キー入力が検出されると、前述したように、送信制御部37から認証コード記憶部38にて記憶されている固有の認証コードに対応したコード信号が出力(ステップS4)されて空中に発信される。
ステップS7において、受信許可状態であるかどうかが判断され、すなわちマイコンがオンで受信手段がオフ(電源オフ)の省エネモードの場合はステップS8に移行して所定のTe時間の間CPU省電力モードに入り、受信手段がオン(電源オン)で受信許可状態であればステップS9に移行して受信動作ルーチンを行った後、ステップS17にて受信データの有無を判断する。
ステップS9にて受信動作ルーチンに入ると、図7に示すように、先ず、ステップS10において受信制御用CPU17(図3(A))を時間Taの間省電力モード(電源オフ)にする。その後、ステップS11にて受信回路に電源を供給(図4の電源供給スイッチ33をオン)した後、ステップS12にて受信制御用CPU17を所定時間Tbの間省電力モードにする。
送信信号を受信した場合には、ステップS14にて受信制御部34(図4)がその送信信号の受信データを取り込み、このルーチンを終了する。
それに対して、送信信号を受信しない場合には、ステップS15において信号PS(図4)がローレベルであり、電源電圧検出部35からの電圧信号VSの値を検出して、電源電圧が所定値以上ならルーチンを終了し、電源電圧が所定値以下ならステップS16において期間Taを所定時間dtを増大させる。すなわち、電源電圧が低下して電源の能力が落ちた場合は省エネモードの電源オフ時間を大きく採って寿命を増大させる。
これらの省エネモードの電源オフ時間を大きく採る方式としては、所定の時間dtを1つづつ増大させる方法や複数の所定値を徐々に増大させる方法等適宜選定される。
また、増大させた電源オフ時間は、再度キー操作がなされた場合にTaを所定値に戻すことも可能である。
一方、前記ステップS9(図6)にての受信動作ルーチンを行った後、ステップS17にて受信データの有無を判断し、受信データがある場合はステップS18の認証照査ルーチンに進み、それに対して受信データがない場合にはステップS7に戻る。
認証コードの照査に成功した場合には、ステップS21にて認証フラグを立て、図6のステップS22にて認証の成功が確認されると、ステップS23の走行停止判断ルーチンに移行する。
図10に示すように、ステップS23からの走行停止判断ルーチンでは、ステップS24において異物検出センサー出力が判断され、所定時間内に変化があれば(例えば回転する車輪スポークを検出して)自転車は走行中と判断されてステップS25に移行し、所定時間内変化ない場合は、自転車が停止中か、あるいは走行中であっても異物検出センサーが故障したかあるいはセンサーが汚れて検出機能を一時的に喪失したものもしくは走行は停止していても運搬移動中と判断されてステップS26に移行し、振動センサー出力の判断がなされる。
振動センサー出力に所定時間内の変化があればステップS28にて自転車移動(あるいは場合によっては走行中のセンサー汚染による検出機能の一時的喪失)が判断され、振動センサー出力に所定時間内の変化がなければステップS27にて自転車の停車が確認される。
また、本発明では、図6におけるステップS22にて認証の成功が確認された場合にのみ、異物検出ルーチンを行うようにしてもよいものである。つまり、受信したコード信号が受信手段側にて設定された認証コードと一致して認証コードの照査に成功した場合にのみ、異物検出を行い(前述の発光素子3および受光素子4間で光の送受を行い)、異物が存在すればTd’時間モータの作動を禁止する。これによって、異物の検出に要する電力を必要最小限に抑えることが可能になる。
本例でも、認証の成功が確認された場合にのみ、振動センサー割込みがなされるようにしてもよい。
図12に示すように、ステップS29からの錠動作ルーチンでは、ステップS30においてモータ作動が可能かどうか判断される。前記異物検出部割込みルーチンがなされて、馬蹄形閂12等の移動軌跡内にスポーク等の異物の存在が検出されていると、ステップS31に移行して警報B(例えば錠動作が行われないことの所定の警報音や表示)の出力がなされる。
馬蹄形閂12等の移動軌跡内にスポーク等の異物が検出されなければ、モータの作動が可能となり、ステップS32に移行し、現在の錠状態が判断される。
錠が閉じていれば、すなわち施錠状態にあればステップS33に移行して、開方向モータをオンさせて解錠動作させる。また、錠が開いていれば、すなわち解錠状態にあれば、ステップS34に移行し、自転車が停車後所定時間内であればステップS35にて閉方向モータをオンさせて施錠動作させ、停車後所定時間が経過していればステップS31に移行し、警報B出力により例えば施錠が促される。
次いで、ステップS37において所定位置検出がなされ、馬蹄形閂12等の錠機構部8が適正な位置に有るか否かが判断される。
適正な位置にあれば、錠動作ルーチンは終了し、適正な位置になければ、ステップS38に移行して、モータ駆動が所定時間以内であるか否かを判断し、以内であればステップS37に戻り、モータ駆動が所定時間を超える場合には、正常な錠動作が損なわれている(例えば錠駆動部の破損やその後の異物の介在等)ものとして、ステップS39にて警報A(例えば錠動作が正常に行われないことの所定の警報音や表示:前記ステップS31の警報Bとは異なる種類のもの)の出力がなされ、ステップS40に移行して、原因が取り除かれるまでの時間Teの間受信が禁止される。
2 受信手段(錠)
3 発光素子(異物検出部)
4 受光素子(異物検出部)
7 リヤホーク
8 錠機構部
9 錠駆動部
10 信号受信部
11 電池カバー
12 馬蹄形閂
13 ウォーム
14 ウォームホイール
15 モータ
16 基板
17 受信制御用CPU
19 受信コイル
20 マイクロフォン
21 電池
22 スピーカー
24、25 ボタン
26、27 スイッチ
28 送信コイル
29 送信制御用CPU
30 送信用電池
31 LED
32 復調回路
33 電源供給スイッチ
34 受信制御部
35 電源電圧検出部
36 認証コード記憶部
37 送信制御部
38 認証コード記憶部
39 変調回路
40 警報出力部
41 作動報知部
44 振動検出部
Claims (2)
- 送信手段からのコード信号を受けて認証コードが設定したものと一致した場合にのみ錠機構部を動作させる錠駆動手段を駆動するための信号を発生する受信手段を有する自転車用錠装置であって、前記受信手段の電源を断続的にオン・オフさせて間欠受信を行うように構成された自転車用錠装置において、前記間欠受信のオンとオフの時間比率を電源電圧に応じて変化させるように構成したことを特徴とする自転車用錠装置。
- 送信手段からのコード信号を受けて認証コードが設定したものと一致した場合にのみ錠機構部を動作させる錠駆動手段を駆動するための信号を発生する受信手段を有する自転車用錠装置であって、前記受信手段の電源を断続的にオン・オフさせて間欠受信を行うように構成された自転車用錠装置において、前記間欠受信のオンとオフの時間比率を前回キー操作からの経過時間に応じて変化させるように構成したことを特徴とする自転車用錠装置。
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