JP4948482B2 - 電波吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、電波吸収体に関する。
従来、図31(A)に示すように、反射膜31と1/4波長の間隔Tをおいて、自由空間の特性インピーダンスに等しい( 377Ωの)抵抗膜32を配置した1/4波長型電波吸収体33が広く使用されている。(なお、34はPET層である。)
しかしながら、この1/4波長型電波吸収体33の厚さは、吸収すべき電波の波長(周波数)により、一義的に決定されてしまい、薄くも厚くもできず、設計に融通が利かない。ところが、近年、電波吸収体が適用される場所は多岐にわたり、その厚さを減少し(薄くし)、かつ、軽量化することが、強く要望されている。
従来、金属パッチを抵抗被膜と導体箔(反射膜)との間に配置した電波吸収体がられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−87980号公報
しかし、従来の上記特許文献1に記載の電波吸収体は、広大な周波数域(広帯域)の電波を吸収することが可能であるが、反射減衰量は少ないという問題があり、かつ、電波吸収体の厚さが増加するという問題もあった。
そこで、本発明は、1/4波長型電波吸収体に於て、吸収すべき電波の周波数(波長)によって決定される厚さよりも十分に薄くして、同等の反射減衰量を得ることが可能な電波吸収体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電波吸収体は、反射膜とスペーサ層を厚み一方向に備え、該スペーサ層よりも厚み一方向の外方に、多数の導電性パッチを規則的に配設して成ると共に該パッチの大きさと形状及び配置ピッチの内の少なくとも一つが相違する複数のパターン層を積層し、該パターン層、及び、抵抗膜を、一方を内方に、他方を外方として、配設し、また、パッチ最大寸法aを吸収する周波数の波長λで除した値をδとし、パッチ占有率をSとしたとき、複数積層した上記パターン層の各パターン層の積(S×δ)の総和Σ(S×δ)について下記の数式2を満たすように設定したものである。
〔数2〕 Σ(S×δ)≦0.06
発明は、次のような効果を奏する。
従来の1/4波長型電波吸収体では、吸収すべき電波の周波数(波長)によって、厚さ寸法が一義的に決定していたが、(この常識を打破って)厚さ寸法を著しく減少する(薄くする)ことができる。即ち、薄肉化・軽量化を図り得る。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1に示す第1参考例に於て、1は反射膜であり、厚さが10μm〜50μmの銅箔やアルミニウム箔等の導体箔、金属線格子、あるいは透明なプラスチック又は板ガラスの表面に、例えば、真空蒸着、無電解メッキ、スパッタリング、イオンプレーティング法等によって形成したアルミニウム、ニッケル、銀、金、パラジウム等からなる導電性金属膜を被覆した透明性のある金属膜等から成る。3はスペーサ層であり、このスペーサ層3は誘電損失零(本発明に於ては、誘電損失零とは、ε″≦0.01を言うものとする。)の材質から成り、例えば、板状の発泡スチロール及び炭酸カルシウム発泡体など、又は、透明性のあるガラス、アクリル、ポリカーボネート及びPMMA(ポリメタクリル酸メチル)などから構成される。さらには、難燃性を有する材料を使用しても良い。なお、以下の実施例、比較例、及び、従来例については、スペーサ層3に発泡スチロールを使用した。
2は抵抗膜であり、電波を減衰させる吸収膜ということができる。この抵抗膜2は、炭素粉等を混入したプラスチックフィルム又はITO層から成る。この抵抗膜2の面抵抗は、約 377Ωとする。この抵抗膜2の外面側に、PETフィルム7を積層する。
図2は、別のPETフィルム8と、その一面に積層した多数の導電性パッチ(幾何学模様片)5から成る基本シート20を示す。この導電性パッチ5は、図5〜図13等に各々例示したような幾何学模様片であり、多数のパッチ5を規則的(周期的)に配列して、パターン層4を形成する。
このようなパターン層4(パッチ5)は、銅やアルミ等の金属箔をもって、又は、銅やアルミ等の金属粉を含有する導電性塗料等をもって、又は、銅やアルミ等の金属微細線からなるメッシュをもって、構成する。図2に於ては、PETフィルム8の一面に、幾何学形状の金属箔を直接に、接着又は貼着にて付着し、又は、導電性塗料を直接付着させて、基本シート20を構成している。詳しくは、パターン層4(パッチ5)は、PETフィルム8の一面に、例えば、蒸着,メッキ,金属箔の貼着,それらのエッチング処理又はスクリーン印刷など公知な技術によって形成される。
この基本シート20を、図1に示すように、PETフィルム7の外面7aに、接着又は貼着して、一体積層体を構成する。図1では、基本シート20のPETフィルム8を、PETフィルム7の外面7aに、積層一体化した場合を示す。また、基本シート20の外面に、保護シートあるいは装飾用のフィルムを貼っても良い。なお、PETフィルム7及びPETフィルム8に代わる材料としては、誘電材料であれば特に限定はなく、例えば、紙,樹脂,木,ガラス等を用いることができる。
要するに、図1に断面図にて示すように、反射膜1とスペーサ層3と抵抗膜2とPETフィルム7を、厚み一方向N0 に順次具備し、さらに、多数の導電性パッチ5を規則的(周期的)に配設して成るパターン層4を、抵抗膜2よりも、上記厚み一方向N0 の外方(外面側)に、積層して一体構造とされる。
具体的には、厚み一方向N0 へ、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7,PETフィルム8,パターン層4を、順次積層している構造である。なお、図示省略するが、抵抗膜2とPETフィルム7とを、図1の上下逆に、置き換えるも、自由である。
次に、図3に示す第2参考例では、図1に於て、図2の基本シート20を積層する際に、天地逆に重ね合わせた構造としている。つまり、厚み一方向N0 へ、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7,パターン層4,PETフィルム8を、順次積層している構造である。なお、図示省略するが、抵抗膜2とPETフィルム7とを、図3の上下逆に、置き換えるも、自由である。なお、図3に於て、矢印Mは、PETフィルム7の外面7aに、基本シート20のパッチ5側を重ね合わせつつある状況(方向)を示している。
そして、図10に示した実施の形態では、導電性パッチ(幾何学模様片)5は、正方形であって、格子状に配設されている。パッチ5の最大寸法をaとすると、正方形の場合は、対角線の長さ寸法が相当する。
パターン層4が、上述の図1,図3に示した如く一層のみである場合、上記パッチ最大寸法aを吸収する周波数の波長λで除した値をδとし、パッチ占有率(全面積に対してパッチ5の合計面積の占める割合)をSとしたとき、下記の数式1を満たすように、パッチ最大寸法a及びパッチ占有率Sを設定する。
〔数1〕 S×δ≦0.06
なお、図10に示す格子状配置を、千鳥状配置とすることも自由である。なお、上記数式1に於て、S×δの下限値は、0.0038とする。
次に、図11, 図12, 図13は、各々別の実施の形態を示し、図11ではパッチ5が円形であって、パッチ最大寸法aは円形の直径が相当し、上記数式1を満たすように千鳥状に配置している。なお、円形のパッチ5を格子状に配置するも自由である(図示省略)が、その場合も、上記数式1を充足するように円形直径とパッチ占有率Sを設定する。
図12では、パッチ5が正三角形であって、左右に交互に上下逆となるように配置している。この正三角形のパッチ5の最大寸法aとは、一辺長さである。このときも、上記数式1を満たすように、一辺長さを設定し、かつ、パッチ占有率Sを設定する。なお、図示省略したが、二等辺三角形又は不等辺三角形とすることも自由であり(図示省略)、そのときには、三角形の三辺の内の最も長いものの寸法が、上記パッチ最大寸法aということになる。
次に、図13に示した実施の形態では、パッチ5が正六角形であって、千鳥状に配設される。パッチ5の最大寸法aとは、一頂点と、 180°反対側の他頂点との間の寸法である。このときも上記数式1を満たすように、正六角形の大きさ、及び、パッチ占有率Sを設定する。
次に、図4は第の実施の形態を示し、図2で説明した基本シート20であってパッチ5の大きさと形状及び配置ピッチの内の少なくとも一つが相違する2枚を、矢印M1 ,M2 に示すように、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7が厚み一方向N0 へ積層された上に、順次重ね合わせて積層一体化する構造である。言い換えれば、図1に示した実施形態の上に、さらに、基本シート20をPETフィルム8側から接着又は貼着等によって、(矢印M2 で示したように)追加積層した構成である。
次に、図5と図6は第の実施の形態を示す。基本シート20Aは、一枚のPETフィルム8の両面に、パッチ5の大きさと形状と配置ピッチの内の少なくとも一つが相違するパターン層4,4を、積層したものである。図5に於て、矢印Mにて示すように、このような基本シート20Aを用いると、一度に矢印Mの如く、PETフィルム7の外面7aに重ね合わせて積層一体化できる。このようにして、図5では、厚み一方向N0 に、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7,(第1)パターン層4,PETフィルム8,(第2)パターン層4と、順に積層一体化された構成となり、図4に比較して、PETフィルム8が一枚(一層)省略できる。また、積層時の作業性にも優れると共に、上下の(第1・第2の)パターン層4,4のパッチ5の相対位置も正確に配置できることとなる。
次に、図7は第の実施の形態を示し、図2に示した基本シート20を表裏逆として、PETフィルム7の外面7aに2枚積層したものであり、2枚の基本シート20は、そのパッチ5の大きさと形状と配置ピッチの内の少なくとも一つが相違したものを用いる。
矢印M1 ,M2 に示すように、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7が厚み一方向N0 へ積層された上に、順次、基本シート20, 20を重ね合わせて積層一体化する。言い換えれば、図3に示す実施形態の上に、さらに、(異なる)基本シート20をパターン層4側から接着又は貼着等にて、追加積層した構成である。
ところで、図4,図5,図7に於て、PETフィルム7を内面とし、抵抗膜2を外面となるように、PETフィルム7と抵抗膜2とを内外置き換えるも、自由である。
以上述べた図4〜図7のように、異なったパターン層4,4が2層重ね合わされた構成であって、各パターン層4の幾何学模様が(既述の)図10,図11, 図12又は図13等であり、パッチ最大寸法aを吸収する周波数の波長λで除した値をδとし、パッチ占有率をSとしたとき、各々のパターン層4の積(乗積)(S×δ)の(2個の)総和Σ(S×δ)について、下記の数式2を満たすように設定する。
〔数2〕 Σ(S×δ)≦0.06
なお、上記数式2に於て、下限値は、0.0038とする。また、2層の場合は、上限値を0.05とするのが一層好ましい。
次に、図8,図9は、第,第の実施の形態を示し、図2の基本シート20であって、パッチ5の大きさと形状と配置ピッチの内の少なくとも一つが相違する3枚を、矢印M1 ,M2 ,M3 に示すように、反射膜1,スペーサ層3,抵抗膜2,PETフィルム7が厚み一方向N0 へ積層された上に、順次重ね合わせて積層一体化したものである。言い換えると、図4に示す実施の形態の上に、さらに、基本シート20をPETフィルム8側から積層一体化した構造が図8である。また、図7に示す実施の形態の上に、さらに、基本シート20をパターン層4側から積層一体化した構造が図9である。
なお、図8,図9に於て、PETフィルム7と抵抗膜2を内外置き換えて配設するも、自由である(図示省略)。
そして、図8又は図9に示すように、3層の異なったパターン層4,4,4が重ね合わされた構成であり、各パターン層4のパッチ(幾何学模様片)5の大きさ,形状,配置ピッチ,配置方法が相互に異なると共に、各々が図10, 図11, 図12又は図13等であって、パッチ最大寸法aを吸収する周波数の波長λで除した値をδとし、パッチ占有率をSとしたとき、各々のパターン層4の乗積(S×δ)の(3個の)総和Σ(S×δ)が下記の数式2を満たすように認定する。
〔数2〕 Σ(S×δ)≦0.06
なお、数式2に於て、下限値は、0.0038とする。また、本発明に於て、図1〜図3に示したようにパターン層4が一層のみである場合に、上記数式2をもって表示することもある(後述の図26及び表4等参照)。そのときは、数式2は数式1と一致している。
次に、図27は第3参考例を示し、(既述の図1と比較すれば、明らかとなるように、)抵抗膜2・PETフィルム7が厚み一方向N0 の外方に配設され、パターン層4・PETフィルム8から成る基本シート20が厚み一方向N0 の内方に配設されている。つまり、反射膜1とスペーサ層3を厚み一方向N0 に備えた電波吸収体に於て、多数の導電性パッチ5を規則的に配設して成るパターン層4を、上記厚み一方向N0 の内方に配設し、かつ、抵抗膜2を上記厚み一方向N0 の外方に、配設した構成である。なお、抵抗膜2とPETフィルム7とを、図27とは内外逆に積層するも自由である。それ以外の構成は、図1で説明した第1参考例と同様であるので、以下の説明を省略する。
次に、図28は第4参考例を示し、(既述の図3と比較すれば、明らかなように、)抵抗膜2・PETフィルム7が厚み一方向N0 の外方に配設され、パターン層4・PETフィルム8から成る基本シート20が内方に在る。即ち、反射膜1とスペーサ層3を厚み一方向N0 に備えた電波吸収体に於て、多数の導電性パッチ5を規則的に配設して成るパターン層4を、上記厚み一方向N0 の内方に配設し、かつ、抵抗膜2を上記厚み一方向N0 の外方に、配設した構成である。なお、抵抗膜2とPETフィルム7は内外逆に積層するも自由である。それ以外の構成は、図3で説明した第2の実施の形態と同様であるので重複説明を省略する。
次に、図29は第の実施の形態を示し、(既述の図4と比較すれば、明らかとなるように、)抵抗膜2・PETフィルム7が厚み一方向N0 の外方に配設され、パターン層4・PETフィルム8から成る基本シート20,20が厚み一方向N0 の内方に配設されている。つまり、反射膜1とスペーサ層3を厚み一方向N0 に備えた電波吸収体に於て、多数の導電性パッチ5を規則的に配設して成るパターン層4を、上記厚み一方向N0 の内方に配設し、かつ、抵抗膜2を上記厚み一方向N0 の外方に、配設した構成である。なお、抵抗膜2とPETフィルム7とを、図27とは内外逆に積層するも自由である。それ以外の構成は、図4で説明した第3の実施の形態と同様であるので、以下の説明を省略する。
次に、図30は第の実施の形態を示し、(既述の図5と比較すれば、明らかなように、)抵抗膜2・PETフィルム7が厚み一方向N0 の外方に配設され、パターン層4・PETフィルム8から成る基本シート20が内方に在る。即ち、反射膜1とスペーサ層3を厚み一方向N0 に備えた電波吸収体に於て、多数の導電性パッチ5を規則的に配設して成るパターン層4を、上記厚み一方向N0 の内方に配設し、かつ、抵抗膜2を上記厚み一方向N0 の外方に、配設した構成である。なお、抵抗膜2とPETフィルム7は内外逆に積層するも自由である。それ以外の構成は、図5で説明した第の実施の形態と同様であるので重複説明を省略する。
上述の図27〜図30のように、厚み一方向N0 の外方に、抵抗膜2・PETフィルム7を移す構成を、図7,図8,図9で既に述べた第〜第の実施の形態に応用するも、好ましい(図示省略)。そのように構成した場合、及び、図27〜図30で図示したように構成した場合に、図1〜図9と同様の作用及び効果が得られる。
そして、図1〜図13、及び、図27〜図28を、まとめて述べると、反射膜1とスペーサ層3を厚み一方向N0 に備え、該スペーサ層3よりも厚み一方向N0 の外方に、多数の導電性パッチ5を規則的に配設して成るパターン層4、及び、抵抗膜2を、一方を内方に、他方を外方として、配設した構成であるということができる。
次に、表1及び表2に示すように、本発明実施品(実施例)と、従来例と、比較例を多数作製して、電波吸収特性を実測した結果を表3及び図14〜図26に示す。従来例は、図31(A)に示した構造であって、試料No. 1と試料No. 18と試料No. 35であり、比較例は、試料No. 3,4,5,9,21, 40, 48であり、それ以外の試料は、本発明実施品(実施例)である。
Figure 0004948482
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表1中の試料No. 1〜34の内で、参考例及び比較例のものは、図1と図10に示した形状・構造として、パターン層が1層のみであって、その1層目のパッチ形状は正方形で、パッチサイズとは一辺長さを言い、パッチピッチとは配列ピッチを言う。なお、従来例は図31(A)の構造である。
表2中の試料No. 35〜48の内で、試料No. 36, 38, 39, 41, 42, 44, 46は、図5に示した断面構造であって、図10, 図11,図13に示した正方形,円形,六角形のいずれかのパッチ形状を有する2層のパターン層4,4を備える。従来例としての試料No. 35は図31(A)の構造である。
図14〜図25の各図の横軸は、周波数GHzを、縦軸は反射減衰量をとる。反射減衰量がマイナス15dB以下(各図に於て、−15dB以下の区域)が電波吸収体として実際の適用が可能である。言い換えると、表1〜表3に於て、比較例(試料No. 3,4,5,9,21, 40, 48)はマイナス15dBよりも大きい値を示している。なお、図26に於て、直線L0 は、マイナス15dBを示す区画線である。
このように、図14〜図25では、最小を示すピークが、できるだけ下方にあって、かつ、左方向へある程、望ましい。
また、図26は、横軸にΣ(S×δ)をとり、縦軸に反射減衰量dBをとって、表1〜3の実施例及び比較例のピーク位置(反射減衰量の最小値を示すピークの位置)を示す。なお、図26中の菱型の点は単層のパターン層4の試料を示し、正方形は2層、三角形は3層の各試料を示すと共に、数字は「試料No. 」を示す。
らの図14〜図26、及び、表1〜3に示す電波吸収特性の実測結果から、次のことがいえる。
(1)導電性パッチ5を(図1〜図9のように)抵抗膜2よりも厚み一方向N0 の外方に
積層すると、吸収される電波の周波数を低周波数側へ移動させることができる。
(2)言い換えると、同一周波数に於て、電波吸収体の厚さ(寸法)を、従来よりも薄く
できる(図31に於て、AとBとを比較参照)。
(3)Σ(S×δ)の値を、しだいに大きくすると、大きく減衰できる周波数───整合
周波数───は、しだいに低周波側へ移動する。即ち、Σ(S×δ)をしだいに増加 させてゆけば、同一整合周波数に於ける電波吸収体の厚さ(寸法)を、薄くできる。
以上述べたように、本願発明によれば、波長λによって一義的に決まってしまうと、従来から考えられていた1/4波長型電波吸収体の厚さ寸法を(著しく)低減して、薄型化及び軽量化を図ることが可能となった(図31参照)。しかも、製造も安価かつ容易である。
本発明の第1参考例を示す要部断面図である。 基本シートの一例を示す要部断面図である。 第2参考例を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 基本シートの他の例を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 導電パターンの一例を示す平面図である。 導電パターンの他の例を示す平面図である。 導電パターンの別の例を示す平面図である。 導電パターンのさらに別の例を示す平面図である。 本発明と従来例と比較例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明と従来例と比較例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と従来例の実測結果を示すグラフ図である。 本発明の実施品と比較例の実測結果を示すグラフ図である。 3参考例を示す要部断面図である。 4参考例を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 の実施の形態を示す要部断面図である。 本発明と従来例とを示す説明図である。
1 反射膜
2 抵抗膜
3 スペーサ層
4 パターン層
5 パッチ(幾何学模様片)
8 PETフィルム
20, 20A 基本シート
a パッチ最大寸法
0 厚み一方向
S パッチ占有率
δ パッチ最大寸法を波長で除した値
λ 波長

Claims (1)

  1. 反射膜(1)とスペーサ層(3)を厚み一方向(N0 )に備え、該スペーサ層(3)よりも厚み一方向(N0 )の外方に、多数の導電性パッチ(5)を規則的に配設して成ると共に該パッチ(5)の大きさと形状及び配置ピッチの内の少なくとも一つが相違する複数のパターン層(4)(4)を積層し、該パターン層(4)(4)、及び、抵抗膜(2)を、一方を内方に、他方を外方として、配設し
    パッチ最大寸法(a)を吸収する周波数の波長(λ)で除した値を(δ)とし、パッチ占有率を(S)としたとき、複数積層した上記パターン層(4)(4)の各パターン層(4)の積(S×δ)の総和Σ(S×δ)について下記の数式2を満たすように設定したことを特徴とする電波吸収体。
    〔数2〕 Σ(S×δ)≦0.06
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