JP4946193B2 - ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ - Google Patents

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本発明は、ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるフェース体が補強板により補強されたゴルフクラブヘッド、およびこのゴルフクラブヘッドを有するゴルフクラブに関し、特に、重心が低く、さらには打感が良好なゴルフクラブヘッド、およびこのゴルフクラブヘッドを有するゴルフクラブに関する。
現在、図9に示すように、開口部112を有し、ソール部114およびトップ部116を構成する枠体状部材110と、ホーゼル部120とを備えるバック体102と、ゴルフボール(図示せず)を打撃するフェース面(図示せず)を備えるフェース体104と、フェース体104の裏面104aに、接着剤などを用いて化学的に接合された補強板106とを有するゴルフクラブヘッド102がある。このゴルフクラブヘッド102に、ゴルフクラブシャフト(図示せず)を取り付けてゴルフクラブ100となる。
このゴルフクラブ100は、低重心化を図ることを目的として、フェース体104の軽量化を図るため、フェース体104を補強板106により補強している。この補強されたフェース体104がバック体102に接合されている。
図9に示すゴルフクラブヘッド102においては、補強板106をフェース体104の裏面104aに接合した後に、フェース体104とバック体102とを溶接により接合し、その後、研磨およびめっきを施して製造されている。
また、フェース体が補強板により補強されたゴルフクラブヘッドが種々提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1には、図10(a)および(b)に示すようなゴルフクラブヘッド130が開示されている。
このゴルフクラブヘッド130は、ヘッド本体132、フェース板136、強化板(補強板)138およびネック140を有するものである。このネック140はゴルフクラブシャフト(図示せず)とヘッド本体132とを結合するために設けられたものである。
ヘッド本体132にはフェース板結合部134が形成されており、このフェース板結合部134にフェース板136が結合されて、ヘッド本体132にフェース板136が接合される。このフェース板136は、例えば、嵌設、圧着、硬ろう付け、溶接、螺設などの方法により結合されるものである。また、このフェース板136は、ヘッド本体132に直接形成することもできる。
強化板138は、平板状のものであり、この強化板138は、例えば、一体成形になるように直接フェース板136の裏面に結合されるものである。
強化板138は、例えば、カーボン、エポキシ樹脂、高分子化合物、ゴム、チタン合金、またはアルミニウム合金などにより形成することができる。また、図11に示すように、強化板138を射出成形を用いて形成した場合、フェース板136の裏面に完全かつ緊密に結合することができる。
なお、強化板138によりフェース板136とヘッド本体132の境界に形成された結合端縁142を完全に被覆することにより、打球時において強化板138により結合端縁142の集中応力を吸収することができる。このため、結合端縁142が長期に渡って集中応力を受けた影響により亀裂の発生を避けることができるとともに、さらにフェース板136とゴルフクラブヘッド130との結合を強化してゴルフクラブヘッド130の使用寿命を延ばすことができる。
また、打球時において強化板138によりフェース板136に生じた振動を直接吸収することができる。
他に、強化板138はフェース板136を支持する機能を有し、これによりフェース板136の厚さを薄くすることができる。このため、フェース板136の推移(transition)性の弾性変形能力を高めることができ、さらにゴルフクラブヘッド130の打球の性能(飛距離)を高めることができる。
特開2005−131280号公報
しかしながら、図9に示すように、従来のゴルフクラブヘッド100において、フェース体104とバック体102とを溶接により接合する場合、または、フェース体104もしくはバック体102を研磨する場合、溶接または研磨により発生する熱により、フェース体104と補強板106との接合力が低下し、補強板106による十分な補強効果が得られないという問題点がある。
また、めっきを施す場合には、補強板106がめっき液により腐食することもあり、補強板106による十分な補強効果が得られないこともある。
このように、従来のゴルフクラブヘッド100の構成に基づく製造方法では、補強板106による十分な補強効果が得られず、所定の性能が得られない虞がある。
なお、めっき工程において、めっき液による腐食を防止するため、補強板106のマスキング工程が必要となり、ゴルフクラブヘッド100の製造工程の工程数が増加し、煩雑になるという問題点もある。
さらには、特許文献1に開示されたゴルフクラブヘッド130において、フェース板136とヘッド本体132との接合部Wは、ヘッド本体132の表面であり、補強板138と接合部Wとの距離が近い。
このため、フェース板136を、溶接またはろう付けなどの加熱を伴う接合方法により接合した場合、補強板138が、エポキシ樹脂、または高分子化合物を含むものであれば、熱の影響により強度低下が生じる虞があるという問題点がある。さらには、熱の影響によりフェース板136と補強板138との接合強度が低下する虞もあるという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、重心が低く、さらには打感が良好なゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるフェース体が補強板により補強されたものであっても、溶接などの加熱を伴う接合方法、または研磨工程などにより、フェース体に熱が加えられても、補強板自体の強度低下が生じないゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるフェース体と、開口部が形成された枠体状のフレーム部、および前記フレーム部に一体的に設けられたホーゼル部を備えるとともに、前記フレーム部が前記フェース体の前記フェース面の反対側の裏面に接合されたバック体とを有し、前記フレーム部は、前記裏面との接合部に前記開口部の外縁から前記フレーム部の外縁に向けて所定の幅の第1の溝部が形成され、前記第1の溝部と前記フェース面の中心領域を挟んで対向する位置に前記開口部の外縁から前記フレーム部の外縁に向けて所定の幅の第2の溝部が少なくとも形成されており、さらに、前記第1の溝および前記第2の溝に端部が接着されて、前記フェース面の裏面に設けられた補強板を有することを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供するものである。
本発明においては、前記補強板は、前記フェース面の中心領域の裏面を覆うように設けられていることが好ましい。
また、本発明においては、前記補強板は、その面積が前記開口部の面積の15%以上であることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記補強板は、前記フェース体を構成する材料よりも比重が低い低比重材料により構成されていることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記補強板は、炭素繊維強化プラスチックにより形成されていることが好ましい。
また、本発明においては、前記フェース体は、厚さが0.5〜2.5mmであることが好ましい。
また、本発明においては、前記補強板は、厚さが1.0〜3.5mmであることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、上記本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドを有することを特徴とするゴルフクラブを提供するものである。
本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドおよび本発明の第2の態様のゴルフクラブによれば、ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるフェース体と、開口部が形成された枠体状のフレーム部およびバック体に一体的に設けられたホーゼル部を備えるとともに、フレーム部がフェース面の反対側の裏面に接合されたバック体とを有し、フレーム部は、裏面との接合部に開口部の外縁からフレーム部の外縁に向けて所定の幅の第1の溝部が設けられ、第1の溝部とフェース面の中心領域を挟んで対向する位置に開口部の外縁からフレーム部の外縁に向けて所定の幅の第2の溝部が設けられている。さらに、第1の溝および第2の溝に端部が挿入されて、フェース面の裏面に補強板が接着により設けられている。これにより、溶接などの加熱を伴う接合方法、または研磨工程などにより、フェース体に熱が加えられた場合でも、補強板を後から接着により設けることができるため、補強板自体の強度低下が生じることがない。
上述の如く、本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドおよび本発明の第2の態様のゴルフクラブによれば、補強板自体の強度低下がなく、補強板による補強の効果を得ることができるため、フェース体の厚さを薄くすることができ、薄くした分のフェース体の質量を、例えば、ソール部に配分することができる。これにより、重心を低くすることができ、打出し角度を大きく、スピン量を少なくできる。
さらに、フェース体のフェース面を補強板により補強しているため、フェース体の強度を高くすることができ、良好な打感が得られる。
このように、本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドおよび本発明の第2の態様のゴルフクラブによれば、重心が低く、さらには打感が良好なゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを得ることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のゴルフクラブヘッド、およびゴルフクラブを詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的分解斜視図であり、図2は、図1に示すゴルフクラブヘッドの裏面図であり、図3は、図1に示すゴルフクラブヘッドの模式的側断面図である。
なお、図2および図3においては、ソケット18およびゴルフクラブシャフト19の図示を省略している。
図1に示すように、ゴルフクラブ10は、ゴルフクラブヘッド12と、ソケット18と、ゴルフクラブシャフト19と、グリップ(図示せず)とを有するものである。
本実施形態のゴルフクラブ10においては、ゴルフクラブシャフト19がソケット18を介してゴルフクラブヘッド12のホーゼル部24に取り付けられている。また、ゴルフクラブシャフト19は、ゴルフクラブヘッド12が取り付けられる反対側にグリップ(図示せず)が取り付けられている。
なお、ゴルフクラブシャフト19は、ゴルフクラブヘッド12に必ずしもソケット18を介して固定される必要はなく、ゴルフクラブによっては、ソケットがなく、ゴルフクラブヘッドに直接ゴルフクラブシャフトが固定されるものもある。
また、図1に示すように、ゴルフクラブヘッド12は、一般的にアイアンと呼ばれる種類のヘッドである。ゴルフクラブヘッド12は、フェース体14、補強板16およびバック体20を有するものである。
フェース体14は、その表面がゴルフボールを打撃するフェース面14aとなるものである。また、フェース体14のフェース面14aには、ヒールからトウ方向に延びたスコアラインLが平行に複数形成されている。
なお、フェース面14aは、所定のロフト角度に設定されている。このロフト角度は、20°以上であることが好ましく、さらに好ましくは25°以上である。
また、フェース体14の厚さは、0.5〜2.5mmであることが好ましい。フェース体14の厚さが0.5mm未満では、フェース体14の強度が低くなる。また、フェース体14の厚さが2.5mmを超えると、フェース体14の質量が嵩み、ゴルフクラブヘッド12の質量マージンが小さくなる。
また、本実施形態においては、例えば、ゴルフボールを打撃するフェース面14aを備えるフェース体14が、例えば、最大引張強度が600MPa以上の高強度アルミニウム合金により形成されている。この高強度アルミニウム合金は、溶融した合金を急冷凝固させる急冷凝固法により得ることができる。具体的には、高強度アルミニウム合金は、主元素をAlとし、所定の添加元素を含む合金組成を有する溶融金属を急冷することにより、非晶質相、非晶質と微細結晶質の混合相あるいは微細結晶質相に調整することによって得ることができ、この高強度アルミニウム合金は、高強度と超塑性を有する。例えば、溶融金属をガスアトマイズ法によって急冷凝固粉末を作製し、この粉末を押し出し固化して、高強度アルミニウム合金の板材等の部材を製造することができる。この高強度アルミニウム合金としては、例えば、特許3205495号明細書において規定された組成を有する合金が挙げられる。また、日本軽金属株式会社製、MESO−10(Al−9.5Zn−3Mg−1.5Cu−0.04Ag)が挙げられる。
なお、フェース体14を構成するものは、高強度アルミニウム合金に限定されるものではなく、比強度が高く、かつゴルフボールの打撃による衝撃に耐えうる強度を有するものであれば、特に限定されるものではない。
補強板16は、フェース体14を補強するものであり、フェース面14aの反対側の裏面14bに、接着剤により接着されて設けられる。この補強板16については、後に詳細に説明する。
バック体20は、フレーム部22と、このフレーム部22のヒール側に一体的に形成されたホーゼル部24とを有する。フレーム部22はフェース体14の厚さ分だけ薄く形成されており、ホーゼル部24との境に段差20aが生じる。
また、ホーゼル部24は、ゴルフクラブシャフト19をゴルフクラブヘッド12に固定するものである。このホーゼル部24には、ゴルフクラブシャフト19が挿入される開口部24aが設けられている。
また、フレーム部22は、フェース体14が接合されるものであり、開口部26が形成された枠体状の部材である。
このフレーム部22は、ソール部28と、トップ部30とを構成するものであり、このフレーム部22の表面22aにフェース体14が接合される。すなわち、フレーム部22の表面22aが接合面となる。
また、フレーム部22の表面22aには、開口部26の外縁からフレーム部22の外縁に向かって所定の幅の溝部32が、開口部26の外縁全周に亘り形成されている。フレーム部22の表面22aにフェース体14が接合されることにより、フェース裏面14bとフレーム部22との間に隙間が形成される。補強板16の下端部16aおよび上端部16bにそれぞれ接着剤を塗布し、この隙間(溝部32)に、補強板16の下端部16aおよび上端部16bを挿入することにより、ソール部28の溝部32とトップ部30の溝部32とに亘り、補強板16が設けられる。
図2に示すように、補強板16は、略台形形状の薄板材からなるものである。この補強板16は、下端部16aの両角に切欠部17a、17bが形成されている。また、上端部16bの両角にも切欠部17c、17dが形成されている。ソール部28の溝部32に下端部16aが接着剤を塗布して挿入され、トップ部30の溝部32に上端部16bが接着剤を塗布して挿入されて、補強板16の上端部および下端部が溝部32に接着される。
また、補強板16は、溝部32に接着される以外にも、圧入、またはねじ止めにより、溝部32に固定されるようにしてもよい。
このように、補強板16の下端部16aおよび上端部16bを溝部32に接着することにより、補強板16が確実に支持され、補強板16とフェース体14とが密着し、フェース体14を補強することができる。さらには、ゴルファが打撃した際に、打感が柔らかいと感じるものとなる。
また、補強板16は、フェース体14のフェース面14aの中心領域の裏面14bを覆う(カバーする)ように設けられている。すなわち、フェース体14のフェース面14aの中心領域の裏面14bに補強板16が位置するように設けられている。
このフェース面14aの中心領域とは、通常、ゴルフボールを打撃する領域のことであり、ミスショットにより打撃される打撃領域ではない。
また、補強板16の厚さは、1.0〜3.5mmであることが好ましい。補強板16の厚さが1.0mm未満では、フェース体14に対する補強効果が少ない。また、補強板16の厚さが3.5mmを超えると、補強板16の質量が嵩み、ゴルフクラブヘッド12の質量マージンが小さくなる。
さらには、補強板16は、その面積が開口部26の面積の15%以上であることが好ましい。補強板16の面積を、開口部26の面積の15%以上とすることにより、打撃位置がずれた場合においても、十分な強度を保つことができる。
また、補強板16は、フェース体14を構成する材料よりも比重が低い低比重材料により構成することが好ましい。これにより、ゴルフクラブヘッド12の質量を増加させることなく、フェース体14を補強できる。
本実施形態において、補強板16としては、例えば、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの繊維強化複合材料を用いることができる。
また、補強板16において、強化繊維としては、炭素繊維以外にも、例えば、ボロン繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、および窒化珪素繊維などの無機繊維、アラミド繊維、ポリアリレ−ト繊維、ポリエチレン繊維、およびポリエステル繊維などの有機繊維、またはチタン繊維、アモルファス繊維、およびステンレス鋼繊維などの金属繊維が例示される。また、強化繊維としては、先の例示したものの中から、複数種を選択し、それを強化繊維として用いてもよい。また、強化繊維の配向については、特に限定されるものではく、一方向に整列して配置するか、またはクロス(織布)の状態で使用してもよい。更に、これらの強化繊維またはクロスが1または複数(層)重ねて設けられたものであってもよい。
また、マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、およびフェノール樹脂などの熱硬化性マトリクス樹脂が例示される。
なお、マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂が好ましい。このマトリクス樹脂としては、例えば、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂(ビスフェノールA、F、S系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA系エポキシ樹脂)、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンまたはトリグリシジル−p−アミノフェノールなどのグリシジルアミン系エポキシ樹脂、および複素環式エポキシ樹脂が例示される。さらに、マトリクス樹脂としては、これらの他種々のエポキシ樹脂から選択される1種又は複数種を使用することもできる。本実施形態におけるマトリクス樹脂としては、特に、ビスフェノールA、F、Sグリシジルアミン系エポキシ樹脂が好適である。
また、硬化剤としては、アミン系硬化剤、例えば、ジシアンジアミド(DICY)、ジアミノジフェニルスルフォン(DDS)、ジアミノジフェニルメタン(DDM);酸無水物系、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(MHHPA)などが例示される。硬化剤としては、特に、アミン系硬化剤を好適に使用することができる。
なお、プリプレグ強化繊維としては、例えば、東レ社製のP3251S−15(商品名) UDプリプレグ、または東レ社製のF6343B−05P(商品名) クロスプリプレグなど、予め、強化繊維にマトリクス樹脂が含浸された製品を用いてもよい。
なお、接着剤としては、プリプレグのマトリクス樹脂との相溶性の高いものを使用することが好ましい。例えば、ヘンケル社製の9432NA(商品名)、E60HP(商品名)、E30HP(商品名)が例示される。なお、接着剤の接着層の厚さは、0.03〜1.0mmとすることが好ましい。
さらに、本発明のゴルフクラブヘッド10におけるフェース体14の裏面14bに樹脂フィルムを設け、この樹脂フィルムによって、金属層と強化繊維プリプレグとを接合してもよい。
また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、変性ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチルセルロース樹脂、および酢酸セルロース樹脂などの熱可塑性樹脂フィルムが例示される。
なお、この樹脂フィルムは、プリプレグのマトリクス樹脂との相溶性の高いものを使用することが好ましい。例えば、マトリクス樹脂にエポキシ系樹脂などを使用した場合には、樹脂フィルムとしては、ポリウレタン樹脂、変性ナイロン樹脂フィルムなどが好適である。この樹脂フィルムの厚さは、0.03〜1.0mmとすることが好ましい。
また、ゴルフクラブヘッド12においては、フェース体14とバック体20とは、溶接またはろう付けにより接合されている。なお、フェース体14とバック体20とは、熱影響部が小さいレーザ溶接により接合されることが好ましい。
本実施形態のゴルフクラブヘッド12において、ソール部28はフェース体14よりも比重が大きな材料で構成されることが好ましい。
本実施形態のゴルフクラブヘッド12においては、図4に示すように、開口部26内に補強板16をフェース体14の裏面14b上に載置し、その後、補強板16を回転させて、ソール部28側の溝部32に補強板16の下端部16aが接着剤を塗布して挿入され、トップ部30側の溝部32に補強板16の上端部16bが接着剤を塗布して挿入されることにより、補強板16の下端部16aおよび上端部16bが接着されて支持され、補強板16をフェース体14の裏面14bに密着させることができる。
また、本実施形態のゴルフクラブ10においては、ゴルフクラブヘッド12について、フェース裏面14bとフレーム部22との間に隙間(溝部32)が形成される。この隙間に、ソール部28の溝部32とトップ部30の溝部32とに亘り、補強板16を溝部32に接着剤を用いて固定している。これにより、フェース体14とバック体20とが溶接またはろう付けにより接合される場合であっても、補強板16は後から接着することができるため、フェース体14とバック体20とが接合される際には、フェース体14の裏面14bに設けられていない状態にできる。このように、フェース体14とバック体20とを接合した状態で、補強板16を設けることができるため、補強板16自体の強度が低下しない。
さらに、本実施形態のゴルフクラブヘッド12(ゴルフクラブ10)においては、製造工程に、めっき工程がある場合でも、めっき処理を施した後に、補強板16を溝部32に接着することができるため、めっき液により補強板16が腐食することがなく、さらには、補強板16のめっき液による腐食を防止するために、マスキングする必要もない。
さらにまた、本実施形態のゴルフクラブヘッド12(ゴルフクラブ10)においては、補強板16自体の強度低下がないため、フェース体の厚さを薄くすることができ、薄くした分のフェース体の質量を、例えば、ソール部に配分することができる。これにより、重心を低くすることができ、打出し角度を大きく、スピン量を少なくできる。
さらに、補強板により補強しているため、フェース体の強度を高くすることができ、良好な打感が得られる。このように、本実施形態のゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブ10によれば、重心が低く、さらには打感が良好なものとすることができる。
なお、本実施形態のゴルフクラブヘッド12においては、溝部32を開口部26の外縁全周に沿って形成したが、本発明は、これに限定されるものではなく、補強板16が少なくともフェース面14aの中心領域に配置されるように、補強板16の下端部16aおよび下端部16bが挿入される位置に、補強板16の下端部16aまたは下端部16bが挿入される2つの溝部(第1の溝部、第2の溝部)を設ければよい。
次に、本発明の第2の実施形態のゴルフクラブヘッド(ゴルフクラブ)について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。なお、図5は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12の裏面図である図2に対応するものである。図5に示すゴルフクラブヘッド40は、図1に示すように、ソケット18およびゴルフクラブシャフト19をホーゼル部24に接続することにより、ゴルフクラブとなるものである。
また、本実施形態においては、図1〜図4に示す第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態のゴルフクラブヘッド40は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12(図2参照)に比して、バック体42のフレーム部44の構成が異なり、それ以外の構成は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフクラブヘッド42においては、フレーム部44のソール部28に第1の張出部46が設けられており、トップ部30において、第1の張出部46と対向する位置に第2の張出部48が設けられている。
第1の張出部46は、フレーム部44よりも薄いものであり、フェース体14の裏面14bとの接合部に第1の溝部50が形成される。また、第2の張出部48もフレーム部44よりも薄いものであり、フェース体14の裏面14bとの接合部に第2の溝部52が形成される。
第1の溝部50に補強板16の下端部16aが接着剤を塗布して挿入されており、第2の溝部52に補強板16の上端部16bが接着剤を塗布して挿入されて、補強板16がフェース体14の裏面14bに設けられる。
本実施形態においても、フレーム部44に第1の張出部46および第2の張出部48を設け、それぞれ第1の溝部50および第2の溝部52を形成することにより、補強板16を、接着剤を用いてフェース体14の裏面14bに密着させることができるとともに、フェース体14とバック体42とを接合した状態で、補強板16を設けることができる。これにより、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様に、フェース体14とバック体42とを溶接もしくはろう付けにより接合したとき、またはフェース体14とバック体42を研磨したときに、熱が発生しても、フェース体14に補強板16を後から設けることができるため、接着されておらず、補強板16に対する影響はない。
さらには、フェース体14とバック体20とを接合した状態で、補強板16を設けることにより、めっきする場合でも、めっき処理工程による影響を受けることがなく、補強板16自体の強度が低下することもなく、マスキング工程なども不要であり、工程が煩雑になることがない。
このことから、本実施形態においても、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の効果を得ることができ、重心が低く、打感の柔らかいゴルフクラブヘッドを得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態のゴルフクラブヘッド(ゴルフクラブ)について説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。なお、図6は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12の裏面図である図2に対応するものである。図6に示すゴルフクラブヘッド60は、図1に示すように、ソケット18およびゴルフクラブシャフト19をホーゼル部24に接続することにより、ゴルフクラブとなるものである。
また、本実施形態においては、図1〜図4に示す第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、本実施形態のゴルフクラブヘッド60は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12(図2参照)に比して、バック体62のフレーム部44の構成が異なり、それ以外の構成は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフクラブヘッド60においては、フレーム部44のソール部28に凹状の張出部64が一体的に設けられている。この張出部64は、第1張出片64a、第2張出片64b、および第3張出片64cからなり、トウ側から順に第1張出片64a、第2張出片64b、および第3張出片64cが一体的に設けられている。
第1張出片64aおよび第3張出片64cが第2張出片64bよりもトップ部30側に突出して、全体として、凹状を呈する。
張出部64(第1張出片64a、第2張出片64b、および第3張出片64c)は、フレーム部44よりも薄いものであり、フェース体14の裏面14bとの接合部には溝部66が形成されている。
さらに、トップ部30において、張出部64と対向する位置に第2の張出部48が設けられている。また、第2の張出部48もフレーム部44よりも薄いものであり、フェース体14の裏面14bとの接合部に第2の溝部52が形成される。
溝部66に補強板16の下端部16aが接着剤を塗布して挿入されており、第2の溝部52に補強板16の上端部16bが接着剤を塗布して挿入されて、補強板16がフェース体14の裏面14bに設けられる。
本実施形態のゴルフクラブヘッド60においても、フレーム部44に張出部66および第2の張出部48を設け、溝部66および第2の溝部52を設けることにより、補強板16を、接着剤を用いてフェース体14の裏面14bに密着させることができるとともに、フェース体14とバック体62とを接合した状態で、補強板16を設けることができる。これにより、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様に、フェース体14とバック体62とを溶接もしくはろう付けにより接合したとき、またはフェース体14とバック体62を研磨したときに、熱が発生しても、フェース体14に補強板16を後から設けることができるため、接着されておらず、補強板16に対する影響はない。
さらには、フェース体14とバック体62とを接合した状態で、補強板16を設けることにより、めっきする場合でも、めっき処理工程による影響を受けることがなく、補強板16自体の強度が低下することもなく、マスキング工程なども不要であり、工程が煩雑になることがない。
このことから、本実施形態においても、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の効果を得ることができ、重心が低く、打感の柔らかいゴルフクラブヘッドを得ることができる。
次に、本発明の第4の実施形態のゴルフクラブヘッド(ゴルフクラブ)について説明する。
図7は、本発明の第4の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。なお、図7は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12の裏面図である図2に対応するものである。図7に示すゴルフクラブヘッド70は、図1に示すように、ソケット18およびゴルフクラブシャフト19をホーゼル部24に接続することにより、ゴルフクラブとなるものである。
また、本実施形態においては、図1〜図4に示す第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態のゴルフクラブヘッド70は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12(図2参照)に比して、バック体72のフレーム部73の構成および補強板78の大きさが異なり、それ以外の構成は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフクラブヘッド70においては、バック体72のフレーム部73のソール部28に台形状の張出部74が、トップ部30に向かって突出するように設けられている。
張出部74のフェース体14の裏面14bとの接合部において、張出部74は、張出部74の端部74aからソール部28に向って所定の幅だけ切り欠かれている。この張出部74とフェース体14の裏面14bとの接合部に溝部76が形成される。
さらに、トップ部30において、張出部64と対向する位置に第2の張出部48が設けられている。また、第2の張出部48もフレーム部44よりも薄いものであり、フェース体14の裏面14bとの接合部に第2の溝部52が形成される。
溝部90に補強板78の下端部78aが接着剤を塗布して挿入されており、第2の溝部52に補強板78の上端部78bが接着剤を塗布して挿入されている。
本実施形態においても、フレーム部73に張出部74および第2の張出部48を設け、溝部76および第2の溝部52を設けることにより、補強板78を、接着剤を用いてフェース体14の裏面14bに密着させることができるとともに、フェース体14とバック体72とを接合した状態で、補強板78を設けることができる。これにより、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様に、フェース体14とバック体72とを溶接もしくはろう付けにより接合したとき、またはフェース体14とバック体72を研磨したときに、熱が発生しても、フェース体14に補強板16を後から設けることができるため、接着されておらず、補強板16に対する影響はない。
さらには、フェース体14とバック体72とを接合した状態で、補強板78を設けることにより、めっきする場合でも、めっき処理工程による影響を受けることがなく、補強板78自体の強度が低下することもなく、マスキング工程なども不要であり、工程が煩雑になることがない。
このことから、本実施形態においても、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の効果を得ることができ、重心が低く、打感の柔らかいゴルフクラブヘッドを得ることができる。
次に、本発明の第5の実施形態のゴルフクラブヘッド(ゴルフクラブ)について説明する。
図8は、本発明の第5の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。なお、図8は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12の裏面図である図2に対応するものである。図8に示すゴルフクラブヘッド80は、図1に示すように、ソケット18およびゴルフクラブシャフト19をホーゼル部24に接続することにより、ゴルフクラブとなるものである。
また、本実施形態においては、図1〜図4に示す第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態のゴルフクラブヘッド80は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12(図2参照)に比して、バック体82のフレーム部84の構成および補強板78の大きさが異なり、それ以外の構成は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフクラブヘッド80においては、バック体82のフレーム部84のソール部86とトップ部30とに亘る2本の補強体88a、88bからなる補強部88が設けられている。
この補強部88における2本の補強体88a、88bとフェース体14の裏面14bとの間には隙間が設けられている。この隙間に補強板78が挿入され、接着剤を用いて固定されている。
本実施形態においても、フレーム部84にソール部84とトップ部30とに亘る2本の補強体88a、88bからなる補強部88を設けることにより、補強板78を、接着剤を用いてフェース体14の裏面14bに密着させることができる。これにより、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様に、フェース体14とバック体82とを溶接もしくはろう付けにより接合したとき、またはフェース体14とバック体82を研磨したときに、熱が発生しても、フェース体14に補強板16を後から設けることができるため、接着されておらず、補強板16に対する影響はない。
さらには、フェース体14とバック体82とを接合した状態で、補強板78を設けることにより、めっきする場合でも、めっき処理工程による影響を受けることがなく、補強板78自体の強度が低下することもなく、マスキング工程なども不要であり、工程が煩雑になることがない。
このことから、本実施形態においても、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の効果を得ることができ、重心が低く、打感の柔らかいゴルフクラブヘッドを得ることができる。
以上、本発明のゴルフクラブヘッド、およびゴルフクラブについて説明したが、本発明は上述の実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明のゴルフクラブヘッドを用いたゴルフクラブについて、具体的に説明する。
本実施例は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッドに関するものであり、補強板は接着剤により固定されている。
本実施例においては、第1の実施形態のゴルフクラブヘッドについて、フェース体の厚さ、補強板の厚さ、および開口部被覆面積率が異なる下記表1に示す構成を有する実験例1〜実験例7のゴルフクラブヘッドについて、打感、設計自由度、および耐久性を評価項目として、各評価項目について、実験例1を基準(100)として相対的に評価した。各評価項目(打感、設計自由度、および耐久性)の評価結果を下記表1に示す。
なお、本実施例においては、横浜ゴム株式会社製 TRX−DUO M40(商品名)用のゴルフクラブシャフトを各ゴルフクラブヘッドに取り付けてゴルフクラブを作製し、以下に示す打感および耐久性の試験を行った。このゴルフクラブの長さは、45インチである。
また、本実施例の各試験(打感および耐久性)は、特に断りがないかぎり、ゴルフボールには、横浜ゴム社製 TRX(商品名)ボールを用いた。
下記表1に示す打感については、ヘッドスピードが34m/秒〜50m/秒の範囲のアマチュアゴルファとプロゴルファとの合計100人の各人に試打させて評価した。評価方法としては、各人に、実験例の打感を「金属音がするが、硬くなく柔らかい打感」に対して、どの程度合っているかについて点数を付けてもらい、その平均値を求めた。この場合、実験例1で得られた平均値を100として、実験例2〜7の打感を数値で表した。
また、下記表1に示す設計自由度については、実験例1の質量マージンを100として、各実験例2〜7の質量マージンを換算し、数値で示したものである。
また、下記表1に示す耐久性については、エアーキャノン試験機を用いて、ゴルフボールを50m/秒の速度で実験例1〜7の各ゴルフクラブヘッドのフェース体の中心領域(打撃領域)に衝突させて、破壊するまでの打球数を測定した。この場合、実験例1が破壊するまでの打球数を100として、各実験例2〜7の耐久性を数値で表した。
Figure 0004946193
上記表1に示す実験例1は、基準となるものであり、補強板が設けられていないものである。また、上記表1に示すように、実験例2〜7は、いずれも実験例1(基準)よりも合計が高いものであった。
実験例2は、フェース体の厚さが0.4mmであり、好ましい範囲(0.5〜2.5mm)の範囲を外れており、実験例1(基準)よりも耐久性が低いものであった。
実験例3は、フェース体の厚さ、補強板の厚さおよび開口部被覆面積率(開口部の面積に対する補強板の面積の割合)がともに、本発明の好ましい範囲にあり、打感および設計自由度が、実験例1(基準)よりも優れており、特に打感が優れていた。しかし、実験例3は、耐久性が実験例1と同程度であった。
実験例4は、フェース体の厚さが2.7mmであり、好ましい範囲(0.5〜2.5mm)の範囲を外れており、質量マージンが小さく、他の実験例2、3、5、7よりも設計自由度が低いものであった。また、実験例4は、耐久性も実験例1と同程度であった。しかし、実験例4は、打感が優れていた。
実験例5は、補強板の厚さが0.8mmであり、好ましい範囲(1.0〜3.5mm)の範囲を外れており、実験例1(基準)よりも耐久性が低いものであった。
実験例6は、補強板の厚さが3.8mmであり、好ましい範囲(1.0〜3.5mm)の範囲を外れており、質量マージンが小さく、他の実験例2、3、5、7よりも設計自由度が低いものであった。また、実験例6は、耐久性も実験例1と同程度であった。しかし、実験例6は、打感が優れていた。
実験例7は、開口部被覆面積率が12%であり、好ましい範囲(15%以上)の上限値未満であり、実験例1(基準)よりも耐久性が低いものであった。しかし、実験例7は、打感が優れていた。
本発明の第1の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的分解斜視図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドの裏面図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドの模式的側断面図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドの組立方法を示す裏面図である。 本発明の第2の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。 本発明の第3の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。 本発明の第4の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。 本発明の第5の実施形態に係るゴルフクラブヘッドを示す裏面図である。 従来のゴルフクラブを示す模式的分解斜視図である。 (a)は、従来のゴルフクラブヘッドを示す模式的斜視図であり、(b)は、図10(a)の模式的側断面図である。 図10(b)に示す領域αの拡大図である。
符号の説明
10 ゴルフクラブ
12、40、60、70、80、100、130 ゴルフクラブヘッド
14、104 フェース体
14a フェース面
14b 裏面
16、78、106、138 補強板
18 ソケット
19 ゴルフクラブシャフト
20、42、62、72、102 バック体
22、44、73、84 フレーム部
24 ホーゼル部
26 開口部
28、86 ソール部
30 トップ部
32 溝部
88 補強部

Claims (8)

  1. ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるフェース体と、
    開口部が形成された枠体状のフレーム部、および前記フレーム部に一体的に設けられたホーゼル部を備えるとともに、前記フレーム部が前記フェース体の前記フェース面の反対側の裏面に接合されたバック体とを有し、
    前記フレーム部は、前記裏面との接合部に前記開口部の外縁から前記フレーム部の外縁に向けて所定の幅の第1の溝部が形成され、前記第1の溝部と前記フェース面の中心領域を挟んで対向する位置に前記開口部の外縁から前記フレーム部の外縁に向けて所定の幅の第2の溝部が少なくとも形成されており、
    さらに、前記フレーム部と前記フェース面の前記裏面とを接合した後に形成された前記第1の溝および前記第2の溝に端部が接着されて、前記フェース面の裏面に設けられた補強板を有し、前記補強板は、前記開口部よりも小さいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記補強板は、前記フェース面の中心領域の裏面を覆うように設けられている請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記補強板は、その面積が前記開口部の面積の15%以上である請求項1または2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記補強板は、前記フェース体を構成する材料よりも比重が低い低比重材料により構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記補強板は、炭素繊維強化プラスチックにより形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記フェース体は、厚さが0.5〜2.5mmである請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 前記補強板は、厚さが1.0〜3.5mmである請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッドを有することを特徴とするゴルフクラブ。
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