JP2005177261A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッド本体との接合強度の向上を図ると共に外観を向上させることのできる炭素繊維強化樹脂製のプレート部材を外殻の一部に配置したゴルフクラブヘッドを提供すること
【解決手段】中空金属製のヘッド本体12に開口部34を形成し、この開口部に繊維強化樹脂製プレート部材40を装着して形成したゴルフクラブヘッドであって、前記繊維強化樹脂製プレート部材40は炭素繊維強化樹脂で形成された本体層52と、本体層の外層側に形成したガラス繊維強化樹脂製の補強層54と、本体層の内層側に形成したガラス繊維強化樹脂製のバランス調整層56とを備えることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【選択図】 図4

Description

本発明は、中空金属製のヘッド本体を備えたゴルフクラブヘッドに関する。
中空金属製のヘッド本体の上部に開口部を形成し、この開口部に繊維強化樹脂製プレートを装着して形成したゴルフクラブヘッドが開発されている(例えば特許文献1参照)。
一般に、このようなヘッド本体の外殻体をなす繊維強化樹脂製プレートを形成する場合は、強化繊維に熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂を含浸させた半硬化状のシートであるプリプレグシートを複数枚積層し、中空金属製のヘッド本体形成した開口部に、繊維強化樹脂で形成したプレート部材を加熱硬化させて所要の形状に成型する。これにより、ヘッド本体の軽量化および低重心化を図ることができる。
特開2003−111874
しかし、このような繊維強化樹脂製プレートは、加熱硬化させて所定形状に成型した後、冷却される際、温度差によって生じる熱応力により、最終形状が加熱成型時の成型形状から異なる形状に変形し、変形したまま、所要の加熱成型形状に戻らなくなることがある。
また、例えば強化繊維として炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂プレートを、ヘッド本体の開口部を閉じる外殻体として用い、例えば炭素繊維の織目により外部から視認可能な装飾模様の一部を形成し、更に、研磨代あるいは保護層を形成するため、成型後に透明となるガラス繊維プリプレグを外層に積層すると、線膨張率が例えば−0.1〜0.9x10−6である炭素繊維に対してガラス繊維の熱線膨張率が4.0〜8.0x10−6と、それぞれの線膨張率が大きく異なるために、内層側と外層側とで熱応力の差が増大し、これにより、プレート部材が大きく変形する。その変形度合においても、夏と冬のように室温が異なると変形度合も異なるという面もある。
このように大きく変形したばらつきのあるプレート部材は、ヘッド本体に接合する際に接合不良を生じさせ、ヘッド本体との接合強度が低下する。また、強化繊維である炭素繊維が外面に近接して位置するため、研磨する際にこれらの強化繊維が損傷を受け、プレート部材の強度が低下する虞がある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ヘッド本体との接合強度の向上を図ると共に外観を向上させることのできる炭素繊維強化樹脂製のプレート部材を外殻の一部に配置したゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によると、中空金属製のヘッド本体に開口部を形成し、この開口部に繊維強化樹脂製プレート部材を装着して形成したゴルフクラブヘッドであって、前記繊維強化樹脂製プレート部材は炭素繊維強化樹脂で形成された本体層と、本体層の外層側に形成したガラス繊維強化樹脂製の補強層と、本体層の内層側に形成したガラス繊維強化樹脂製のバランス調整層をと備えるゴルフクラブヘッドが提供される。
本発明のゴルフクラブヘッドによると、外殻の一部に配置する炭素繊維強化樹脂製のプレート部材が、外層側の補強層と内層側のバランス調整層とで変形を防止され、これによりヘッド本体との接合強度が向上し、更に、繊維強化樹脂プレート部材の補強層であるガラス繊維強化樹脂を通じてその外観を向上させることができる。
図1から図4は、本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブヘッド10を示す。
図1から図3に示すように、このゴルフクラブヘッド10は、チタン、チタン合金あるいはステンレス合金等の金属材から鋳造あるいは鍛造により中空の一体構造に形成されたヘッド本体12を備える。このヘッド本体12は、ボールを打球するフェース部14からバック部16を後方に突出させ、ヒール部18側のクラウン部20から、トウ部22とは反対側の後方に傾斜させた状態でシャフト8を突出させる構造を備えている。また、フェース14には、スコアライン14aの他にも、例えば石等の硬質の異物との衝突で僅かな凹み等が形成された場合であっても、このような凹みが目立たないように、微小な筋目状の溝あるいは突条を微小間隔で多数形成した粗面加工を施してもよい。符号24は、ソール部を示す。なお、ヘッド本体12は、このような一体構造に形成することに代え、各部を別部材で形成し、これらの複数の部材を互いに接合して形成してもよい。
シャフト8は、図3に明瞭に示すように、クラウン部20からソール部24までヒール部18側からトウ部22側にわずかに傾斜してヘッド本体12内に一体形成された筒状のシャフト止着部26で支えられている。このシャフト止着部26に、ステンレス等の金属あるいは繊維強化樹脂で形成したシャフト8の先端を挿入して接着することにより、シャフト8をクラブヘッド10に止着することができる。
このシャフト止着部26とシャフトとの間には、シャフト止着部26の中間位置から下方のソール部24まで延びる合成樹脂又は金属製のスペーサ28を介挿し、クラウン部20に近接する部位には、シャフト8とシャフト止着部26とで限定される間隙30を形成してある。これにより、シャフト8は、打球時に、この間隙30の寸法に対応した量だけシャフト止着部26内で撓むことができ、シャフト8の有効長さを実質的に延長したと同じ効果を得ることができる。このようにシャフト8の長さが実質的に延長されることにより、後述する低重心化したヘッド本体12と共に効率よく打球することができる。
このヘッド本体12のクラウン部20から突出するシャフト8の部分には、例えば比較的柔軟な樹脂材料で形成したソケット32を装着してある。このソケット32は、シャフト8の撓みを阻害することなく、シャフト8がヘッド本体12に接触して損傷するのを防止すると共に、間隙30内に異物が浸入するのを防止する。なお、図3には、シャフト止着部26をソール部24側で開口させた状態に示してあるが、このシャフト止着部26あるいはシャフト8の端部を、適宜の閉塞部材を用いて閉じておくことが好ましい。また、シャフト止着部26は、図3に示すようにその全長にわたってクラウン部20からソール部24まで連続した一体構造とすることは必ずしも必要なく、シャフト8をヘッド本体12に確実に止着することができるものであれば、その一部のみをヘッド本体12と一体構造に形成してもよい。また、このようなシャフト止着部26をヘッド本体12とは別部材で形成した後、ヘッド本体12に一体化することも可能である。
図4に示すように、このように形成したヘッド本体12は、そのクラウン部20に大きな開口部34を形成し、この開口部34の全周部に、後述するプレート部材40の周縁部を支える載置部36がヘッド本体12と一体構造に形成されている。この載置部36は、フェース部14およびシャフト止着部26に沿いかつクラウン部20の一部を形成する縁部38との間に、プレート部材40の厚さにほぼ等しい段差を形成し、プレート部材40を載置したときに、このプレート部材40と縁部38との間に段部が形成されることなく、滑らかな連続した表面を形成する。
また、載置部36は、図2および図3に示すように、縁部38に隣接する部分を除き、ヘッド本体12のヒール部18側、バック部16側およびトウ部22側で、クラウン部20とソール部24との間に延在する周壁部から折り返した状態に連続し、したがってこれらの周壁部との間に段差は形成してない。この載置部36により、クラウン部20を大きく開口させても、ヘッド本体12の充分な剛性を維持することができる。
このような載置部36とフェース部14との間に配置される縁部38は、シャフト止着部26の近部からトウ部22側まで、フェース部14の上縁部に沿ってほぼ等しい幅寸法に形成してあり、打球の際に、フェース部14を確実に支える。一方、打球時にフェース部14を支え、ボールから受ける力をヘッド本体12からシャフト8に伝達することができるものであれば、縁部38図示のような幅狭の帯状形状に形成することに代え、適宜の幅および形状に形成することができる。例えば、このような縁部38を開口部34の全周にわたって形成してもよい。
そして、縁部38と共にクラウン部20の外殻を形成するプレート部材40は、載置部36で支えられ、例えば接着剤で載置部36に接着され、開口部34を閉じる。このプレート部材40を接着する場合は、収縮率が0.1以下、線膨張率が90(cm/cm/℃)以下、硬さが75(ショアーD)以上の接着剤を用いることが好ましい。収縮率がこのような小さいな接着剤を用いることで、プレート部材40とヘッド本体12との間の僅かな隙間に充填された接着剤が硬化する際に凹みを形成することを防止できる。また、線膨張率がこのように小さな接着剤を用いることにより、プレート部材40とヘッド本体12との間の接着剤層の体積変化に起因するプレート部材40の高さの変化が抑制され、プレート部材40とヘッド本体12との間に段差を生じ難くすることができる。特に、プレート部材40が後述するようにガラス繊維強化樹脂製の層を含む場合は、その板厚方向すなわち厚みの変化が生じ易いため、接着剤の体積変化を少なくすることが有益である。そして、硬さが上述の値以上の接着剤を用いることにより、接着硬化後のプレート部材40とヘッド本体12との境界部の研磨工程で、硬さ不足に起因する境界部の削れによる凹みの発生を防止し、この境界部を滑らかに仕上げることができる。なお、接着剤の硬さは、硬度の大きいヘッド本体12とこれよりも小さいプレート部材40との間の大きさとすることにより、ゴルフクラブヘッド10の表面を滑らかに仕上げやすくなる。
好ましい接着剤としては、ITWインダストリー株式会社から金属補修剤として市販されている「デブコンシリーズ」、特に「デブコンF」の商品名で市販されているものが好ましい。この商品は、収縮率0.08%、線膨張係数50x10−6(cm/cm/℃)、硬さ85(ショアーD)である。
このプレート部材40は、載置部36の外縁部に沿う外形形状を有し、中央部を外周部よりも僅かに上方に突出させて全体的に湾曲した形状に、予め形成される。本実施形態では、プレート部材40は、フェース部14側に位置する直線状の前縁部42と、この前縁部42から角度をなしてバック部16側に延び、ヒール部18側に位置する短縁部44と、この短縁部44からバック部16側を介してトウ部22側まで大きく後方に湾曲して延びる湾曲縁部46とを有する。このプレート部材40を載置部36に載置し、前縁部42と短縁部44とを縁部38の対向する縁部に付き当てると、湾曲縁部46は、ヘッド本体12の側壁部と整合し(図2および図3参照)、バック部16側およびトウ部22側でクラウン部20の外形形状を形成する。また、縁部38とプレート部材40とのそれぞれの表面が同一面内に配置される。これにより、クラウン部20の全体が縁部38とプレート部材40とで滑らかな曲面状に形成される。
なお、プレート部材40は、載置部36と縁部38との段差よりも僅かに厚く形成し、特に研磨工程で、段部が形成することなく、滑らかな連続した表面に形成するのが好ましい。この段差とプレート部材40の厚さとの差は、後述するガラス繊維強化樹脂製補強層の厚さよりも小さくし、研磨工程後も、補強層を確保することが好ましい。なお、その厚みの差を、ガラス繊維強化樹脂製補強層の1/2以下とすると、製造上のバラツキに対しても十分な補強層を確保することができる。
このようなプレート部材40は、ヘッド本体12の金属材よりも比強度の大きな繊維強化樹脂で形成してあり、クラウン部20を軽量化し、このゴルフクラブヘッド10の低重心化を図っている。
図5および図6に示すように、本実施形態のプレート部材40は、複数の繊維強化樹脂製薄肉層48a,48b,50a,50bを積層して形成した本体層52を有する。これらの薄肉層48a,48b,50a,50bは、強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグシートを積層し、熱成形することで、形成される。このようなプリプレグシートは、強化繊維として繊維方向を一定方向に引き揃えた炭素繊維を用い、強化繊維に含浸する樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を用いるのが好ましく、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を混在させてもよい。
このようなプリプレグシートの繊維方向の相違に起因する熱硬化時の変形を防止するため、本実施形態の本体層52は、本体層52の厚さ方向の中央を通りかつ本体層52と平行に延びる中央面Cを仮想したときに、この中央面Cに対し、外側と内側とで、各プリプレグシートの繊維方向が互いに対称的な方向に延在するように配置してある。具体的には、図6に示すように、中央面Cを中心として、この中央面Cに近接する中央寄りの2つの薄肉層48a,48bの繊維方向を、フェース部14の中心を通るトウ・ヒール方向の接線あるいは前縁部42に対して、+45°に配置し、これに隣接する2つの薄肉層50a,50bを前縁部42に対して−45°に配置してある。すなわち、中央面Cを挟んで対応した位置の薄肉層48a,48b、および、薄肉層50a,50bがそれぞれ強化繊維の配向方向を同じ方向に揃えて配置し、中央面Cよりも外層側で隣接する薄肉層48a,50aの強化繊維は互いに直交する方向に配向してある。同様に、中央面Cの内層側でも、互いに隣接する薄肉層48b,50bの強化繊維も互いに直交する方向に延びる。したがって、中央面Cを挟んで、この外層である2つの薄肉層48a,50aと、内層である2つの薄肉層48b,50bとのそれぞれの強化繊維が対称方向に配向される。
なお、繊維の配向方向は、上述とは逆に中央面Cに近接する薄肉層48a,48bの繊維方向を−45°とし、これに隣接する薄肉層50a,50bの繊維方向を+45°としてもよい。また、繊維方向を上記のように+45°と−45°とに配向することに代え、0°と90°とに配向させる等、熱成形の際の変形を防止できるものであれば、他の角度の組合せを採用してもよい。
更に、本体層52の外層側には、ガラス繊維強化樹脂で形成した補強層54を配置し、内層側には同様なガラス繊維強化樹脂で形成したバランス調整層56を配置してある。これらの補強層54とバランス調整層56とは、ガラス繊維を0°および90°の2つの方向に配向して格子状あるいは織布状に形成した強化繊維に、樹脂を含浸したガラスプリプレグを本体層52に積層してこの本体層52と共に熱成形して形成される。これらの補強層54とバランス調整層56とは、+45°と−45°との2つの方向に配向した格子状あるいは織布状ものでもよい。なお、これらの補強層54とバランス調整層56との繊維方向を同一とすることにより、最も変形を抑制することができる。
図5に示すように、補強層54およびバランス調整層56のそれぞれの厚さをt1、本体層52の厚さをt2、この本体層52を形成する各薄肉層の厚さをt3としたときに、t2>t1x2の関係となるように、補強層54およびバランス調整層56を薄く形成すると、プレート部材40を変形しにくくすることができる。また、t3>t1の関係となるように形成することで、本体層52によりプレート部材40の肉厚および強度を調整することができる。また、プレート部材40自体の比強度、比剛性の低下を抑える点からも、このような関係とすることが好ましい。
このように、プレート部材40の本体層52のそれぞれ厚さの等しい薄肉層48a,48b,50a,50bを、それぞれの強化繊維が中央面Cを挟んで対称方向に配向し、更に、この本体層52の外側に配置する補強層54と内側に配置するバランス調整層56とを、それぞれ厚さが等しくかつ強化繊維のガラス繊維を織布状に配置したガラスプリプレグで形成したことにより、熱成形する際の熱応力を外側と内側とでバランスさせることができる。これにより、熱成形の際の変形が防止され、意図した形状および寸法の高精度のプレート部材40を形成することができる。特に、補強層54およびバランス調整層56を形成するガラスプリプレグは、炭素繊維強化プリプレグよりも線膨張率が大きく、このような補強層54およびバランス調整層56を本体層52の外側と内側とに配置することにより、本体層52の強化繊維が中央面Cを中心に対称配置ができていない場合でも、その影響を抑制することができる。
したがって、プレート部材40をヘッド本体12とは別部材として、しかも変形の少ない高精度の形状および寸法に形成し、高精度の金属製ヘッド本体12の載置部36に、このプレート部材40を接着材等で固着することができ、ヘッド本体12とプレート部材40とを極めて高い強度で接合することができる。また、プレート部材40をヘッド本体12に取付ける際、プレート部材40の前縁部42および短縁部44をヘッド本体12の縁部38に沿わせることで簡単に位置決めすることができる。そして、湾曲縁部46がバック部16側およびトウ部22側でヘッド本体12の側壁部に滑らかに移行することにより、剥離を生じさせる段差部を形成することなく、クラウン部20の表面を滑らかな曲面状に形成する。このプレート部材40の補強層54は、本体層52の強化繊維を外力による損傷から保護すると共に、そのガラス状の外観を通じて、ゴルフクラブヘッド10に優れた美観を形成する。更に、プレート部材40により、クラウン部20の剛性設計の自由度が高くなるため、フェース部14の反発力や、ボールのスピン量、ボールの打出し角を従来以上に調整でき、ボールの飛距離を増大することができる。
なお、プレート部材40は、熱応力による変形を抑制するものであれば、上述の配置に限らず、様々に変形することができ、図7から図9は、このようなプレート部材の変形例を示す。図中、上述の部位と同様な部位にはこれと同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7のプレート部材40Aは、補強層54と本体層52との間に、装飾層58を配置してある。この装飾層58は、例えば炭素繊維の織布、金属被膜層、あるいは、金属被膜繊維の強化層で形成することができる。なお、炭素繊維の織布を用いる場合は、炭素繊維の配向方向を0°および90°に配置した織布状とすることにより、熱変形し難くすることができる。
このような装飾層58を、ガラス繊維強化樹脂製の補強層54と本体層52との間に配置することにより、透明な補強層54を通じて装飾層59を外部から視認することができ、これによりゴルフクラブヘッドの外観が向上すると共に、プレート部材40の耐衝撃性が向上する。
また、装飾層59の主な繊維がガラス繊維のように線膨張率が大きい場合は、この層を含めた補強層としてバランス調整層56の厚みを調整するのが好ましい。
図8のプレート部材40Bは、ガラス繊維強化樹脂製の補強層54Aを、バランス調整層56よりも肉厚に形成してある。これにより、プレート部材40Bの外層側が重量化し、クラウン部20の軽量化に伴うゴルフクラブ10の慣性モーメントの減少を防止することができる。また、補強層54Aのガラス繊維は、本体層52の炭素繊維に比して伸度が大きく、このため、プレート部材40Bすなわちクラウン部20のたわみに対する強度を向上することができる。ただし、補強層54Aを肉厚にしすぎると、変形が発生する可能性が高まるため、その比は2倍以内とするのが好ましい。
図9のプレート部材40Cは、薄肉化した補強層54Bを有する。この場合には、バランス調整層56を中央面Cにより近づけて配置することができる。図9の変形例では、バランス調整層56は、本体層52の内層側の薄肉層48b,50b間に配置してある。
なお、本体層52は、4つの薄肉層48a,48b,50a,50bで形成することに代え、1つあるいは奇数の薄肉層から形成してもよく、この場合には、中央面Cは、本体層52の厚さ方向の中央部を通る薄肉層内に形成される。また、各薄肉層の厚さを変更することも可能であるが、この場合も、中央面Cを中心として対称に形成することが好ましい。また、バランス調整層56の厚さあるいは配置位置も、本体層52の繊維の配向方向あるいは補強層54の厚さに応じて調整することも可能である。更に、上述のゴルフクラブヘッド10では、予めプレート部材40を成形し、これをヘッド本体12に接着等で接合した例を示したが、これに限らず、内圧成形により、プレート部材40の成形とヘッド本体12への接合とを同時に行う方法についても有効である。この場合には、プレート部材40の成形後、常温になったときに、プレート部材40の内部に熱応力が残留するのを防止できる。この結果、クラウン部20の変形や、残留応力によるクラウン部20の剥がれが発生し難くなる。
本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブヘッドの斜視図。 図1のII−II線方向に沿う断面図。 図2のIII−III線方向の沿う断面図。 図1のゴルフクラブヘッドの分解斜視図。 図4に示すプレート部材の拡大断面図。 図4に示すプレート部材の積層構造を示す説明図。 変形例によるプレート部材の拡大断面図。 他の変形例によるプレート部材の拡大断面図。 更に他の変形例によるプレート部材の拡大断面図。
符号の説明
10…ゴルフクラブヘッド、12…ヘッド本体、34…開口部、40…プレート部材、52…本体層、54…補強層、56…バランス調整層。

Claims (5)

  1. 中空金属製のヘッド本体に開口部を形成し、この開口部に繊維強化樹脂製プレート部材を装着して形成したゴルフクラブヘッドであって、前記繊維強化樹脂製プレート部材は炭素繊維強化樹脂で形成された本体層と、本体層の外層側に形成したガラス繊維強化樹脂製の補強層と、本体層の内層側に形成したガラス繊維強化樹脂製のバランス調整層とを備えることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記開口部は、ヘッド本体のクラウン部に形成される請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記本体層は、複数の薄肉層で形成され、本体層の厚さ方向の中央を通る中央面に対して、ヘッド本体の内側に配置される内層側薄肉層と外側に配置される外層側薄肉層とが、互いに対称に配向された繊維を有する請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記補強層とバランス調整層とは、本体層の厚さ方向の中央を通る中央面に対して、互いに対称に配向された繊維を有する請求項1から3のいずれか1つに記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記バランス調整層は、前記中央面よりもヘッド本体の内側に配置される内層側薄肉層間に介挿される請求項3又は4に記載のゴルフクラブヘッド。
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