JP4945377B2 - 回転電機 - Google Patents

回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP4945377B2
JP4945377B2 JP2007226690A JP2007226690A JP4945377B2 JP 4945377 B2 JP4945377 B2 JP 4945377B2 JP 2007226690 A JP2007226690 A JP 2007226690A JP 2007226690 A JP2007226690 A JP 2007226690A JP 4945377 B2 JP4945377 B2 JP 4945377B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
core plate
ring
convex portions
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007226690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009060738A (ja
Inventor
正史 斉藤
英樹 重松
邦明 阿久津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2007226690A priority Critical patent/JP4945377B2/ja
Publication of JP2009060738A publication Critical patent/JP2009060738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4945377B2 publication Critical patent/JP4945377B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

本発明は、複数の分割コアプレートをリング状に配置しながら積層して成形されるリングコアと、前記リングコアに嵌挿されるシャフトと、前記分割コアプレートに形成された磁石挿入孔に挿入される磁石とを備える回転電機に関する。
例えば、回転電機ロータは、リング状の鋼板を積層することで円筒状のロータコアとして成形され、その中央には、シャフトが嵌挿される孔部が設けられている。このため、前記のリング状の鋼板が製造される際にはその中央部の材料が利用されない。そこで、前記ロータコアを周方向に分割した分割コアプレートを用い、複数の分割ロータコアをリング状に配置して積層することにより、鋼板の材料歩留まりを向上させている。
本出願人は、分割コアプレートの内周側に凸部を設け、該凸部に形成した位置決め部にピンを挿入することで各層を結合する技術を提案している(特許文献1)。
特願2006−318797号
ところで、上記の技術では、分割コアプレートが積層されたロータコアにおいて各凸部が積層方向に揃うことになる。このため、各凸部に寸法誤差等を生じている場合等には、ロータコアにシャフトを嵌挿した際、緩みやがたつき、かじり等を生じる可能性がある。また、各層の結合にピンを用いているが、一層のコスト削減や製造工程の簡素化のため、さらなる部品点数の低減と、これによるコスト低減とが望まれている。
本発明は、上記従来の技術に関連してなされたものであり、分割コアプレートを積層したロータコアとシャフトとを一層確実に固定することができ、しかも部品点数を削減し、コストを低減することができる回転電機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、複数の分割コアプレートをリング状に配置しながら積層して成形されるリングコアと、前記リングコアに嵌挿されるシャフトと、前記分割コアプレートに形成された磁石挿入孔に挿入される磁石とを備える回転電機であって、前記分割コアプレートの内周側には、前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が変位して配置された複数の凸部が設けられ、前記リングコアは、該リングコアの軸方向に沿って前記凸部の側端部が交互に凹凸して積層され、該交互に凹凸して積層された各分割コアプレートの前記側端部が前記シャフトに嵌合されていることを特徴とする。
このような構成によれば、リングコアを構成する分割コアプレートの内周側に設けられた凸部の側端部が交互に積層された凹凸形状をなしてシャフトに嵌合されている。これにより、交互に積層された側端部がシャフト嵌合時に反りを生じ、スプリングとして機能するため、シャフトとリングコアとを確実に緩みなく嵌合し固定することができる。従って、例えば、分割コアプレートに寸法誤差等を生じている場合であっても、リングコアとシャフトとを緩みやがたつきを生じることなく確実に固定することが可能となる。しかも、各層間を結合するピン等が不要となるため、製造コストを低減することができる。
また、前記磁石挿入孔は、前記分割コアプレートに等間隔に少なくとも2以上形成され、前記凸部は前記磁石挿入孔にそれぞれ対応して配設されると共に、少なくとも一組の隣接する凸部において、一方の凸部は前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が一方側に変位して配置され、他方の凸部は前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が他方側に変位して配置され、前記リングコアは、前記分割コアプレートをリング状に配置したプレートが、順次、隣接する前記磁石挿入孔同士の角度単位の整数倍となる角度単位で分割位置を変位して積層されていると、磁石挿入孔をリングコアの軸方向で揃えた状態で、凸部の側端部を軸方向に沿って容易に凹凸させて積層することができる。
この場合、前記分割コアプレートの前記凸部の前記側端部は段形状をなし、所定の幅寸法からなる第1段部と、該第1段部より幅広の第2段部とを有すると、例えば、第1段部及び第2段部のいずれか一方をリングコアの製造装置で保持しながら積層した後、他方をシャフトへの嵌合時に使用することができる。従って、製造装置における凸部の保持部位と、製品である回転電機を構成するシャフトにおける凸部の保持部位とを容易に異ならせることができるため、シャフトとリングコアをがたつきなく一層確実に固定することができる。
本発明によれば、リングコアを構成する分割コアプレートの内周側に設けられた凸部の側端部が交互に積層された凹凸形状をなしてシャフトに嵌合されている。これにより、交互に積層された側端部がシャフト嵌合時に反りを生じ、スプリングとして機能するため、シャフトとリングコアとを確実に緩みなく嵌合し固定することができる。従って、例えば、分割コアプレートに寸法誤差等を生じている場合であっても、リングコアとシャフトとを緩みやがたつきを生じることなく確実に固定することが可能となる。しかも、各層間を結合するピン等が不要となるため、製造コストを低減することができる。
以下、本発明に係る回転電機について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転電機としての回転電機ロータ10の分解斜視図である。本実施形態に係る回転電機ロータ10は、図示しないステータ(固定子)等と共に電動機を構成するものである。
回転電機ロータ10は、薄板扇状の分割コアプレートをリング状に配置して積層したロータコア(リングコア)12と、該ロータコア12の内周側に配設されるシャフト(回転軸部材)14と、前記ロータコア12の周方向に等間隔に形成されて各層を貫通する矩形状のマグネット孔(磁石挿入孔)16に嵌挿されるマグネット(磁石)18とから構成されている。
ロータコア12は、薄板扇状の電磁鋼板からなる分割コアプレート(ロータコアピース)20を周方向に所定枚数(本実施形態では3枚)配置してリング状に形成したコアプレート22を所定枚数(例えば50枚)積層して構成されている。なお、ロータコア12の積層枚数は、その使用条件等に応じて適宜変更可能であることは言うまでもない。
このようにコアプレート22を所定枚数積層して構成されるロータコア12では、図1中の最下層(第1層)のコアプレート22を構成するうちの所定の2枚の分割コアプレート20同士の端部の当接位置を矢印E1で示した場合、その上層である第2層のコアプレート22を構成するうちの所定の2枚の分割コアプレート20同士の端部の当接位置は矢印E2で示される。同様に、第3層のコアプレート22では矢印E3で示され、第4層のコアプレート22では矢印E4で示され、第5層のコアプレート22では矢印E1で示され、その上層でも同様な順序で積層される。この場合、図1から諒解されるように、各矢印E1〜E4の位相は、それぞれ30°ずつずれている。一方、各層、例えば、第1層における前記端部の当接位置は、一枚の分割コアプレート20の円弧の角度と同一であり、矢印E1で示す位置を基準として120°刻みで合計3箇所に位置しており、他の層でも同様である。
具体的には、図2に示すように、例えば、第1層を構成するコアプレート22では、分割コアプレート20同士が当接する端部(突き当て面)の位置E1が、所定角度θ1(本実施形態では120°)刻みで合計3箇所に配置されている。第2層を構成するコアプレート22では、分割コアプレート20同士が当接する端部の位置E2が、前記位置E1から所定角度θ2(本実施形態では30°)ずれた位置とされている。第3層を構成するコアプレート22では、端部の位置E3が、前記位置E2からさらに所定角度θ2(30°)ずれた位置とされ、その上層でも同様である。このように、ロータコア12では、各層が前記所定角度θ2(30°)ずつずれた状態で積層されている。なお、前記所定角度θ2は、隣り合う2つのマグネット孔16間の位相差と同一とされている。
図3に示すように、分割コアプレート20には、その内周側の円弧状縁部に略矩形状の凸部(突出部)24a、24bが交互に2個ずつ、各マグネット孔16に対応して合計4個形成されている。
一方の凸部24aは、分割コアプレート20の円弧の中心Oから、対応するマグネット孔16の中心を通る中心線CLに対して、一方側(矢印R1側)に変位(偏位)して配置されている。また、該凸部24aと隣り合う他方の凸部24bは、対応する中心線CLに対して、他方側(矢印R2側)に変位して配置されている。換言すれば、一方の凸部24aは、対応するマグネット孔16の中心線CLに対して直径方向での中心線の位置が一方側(矢印R1側)に変位して配置され、他方の凸部24bは、対応するマグネット孔16の中心線CLに対して直径方向での中心線の位置が他方側(矢印R2側)に変位して配置されている。
さらに、凸部24a、24bには、対応するマグネット孔16に沿う矩形状の位置決め部(かしめ部)26が設けられ、各位置決め部26の直径方向での中心線は、マグネット孔16に対する中心線CLに一致するように形成されている。位置決め部26は、図6Aに示すように、分割コアプレート20の下面側に形成され下方に突出した位置決め凸部26aと、上面側で前記位置決め凸部26aの内壁面で形成された位置決め凹部26bとから構成されている。これにより、各位置決め部26は、位置決め凸部26aが、その下層のコアプレート22の位置決め凹部26bに係合し互いにかしめられることで、各層を積層する際の位置決め部、及び、各層をある程度の強度で結合する結合部として機能する。
図3から諒解されるように、凸部24a、24bでは、分割コアプレート20の円弧の方向(R1及びR2方向)に略直交して略直径方向に延びた一対の側端部28、28間の幅が、中心線CLを中心として狭幅な幅Aと、該幅Aより幅広な幅Bとを合わせた大きさとされている。
この場合、凸部24aと凸部24bとでは、幅Aの部位と幅Bの部位とがそれぞれ対称に配置されている。従って、図1及び図2に示すように、各層を構成するコアプレート22が所定角度θ2(30°)ずつずれた状態で積層されると、任意の層の凸部24aはその上下層の凸部24bによって挟まれ、同様に、任意の層の凸部24bはその上下層の凸部24aによって挟まれた状態となる。このため、ロータコア12の内周側で層方向(軸方向)に積層される凸部24a、24bは、一方側に変位した凸部24aと他方側に変位した凸部24bとが交互に積層されることになり、各凸部24a、24bの側端部28が交互に凹凸して積層され、全体としてその中心線の位置がマグネット孔16の中心線CLと略一致して、平面視において互いに等間隔に配置される(図5参照)。
一方、このようなロータコア12が嵌合するシャフト14は、図1、図4A及び図4Bに示すように、ロータコア12の内周側に嵌挿される円筒部30と、該円筒部30の軸方向一端側(下端側)から直径方向に延びた鍔部(フランジ部)32とから構成され、ロータコア12が嵌挿され回転電機ロータ10として組立られた状態では、前記鍔部32の上面にロータコア12の最下層を構成するコアプレート22が当接配置される。
円筒部30の外周面には、ロータコア12の凸部24a、24bに対応して軸方向に延在する溝部30aが、所定角度θ2(30°)毎に周方向に等間隔に所定数(本実施形態では12個)形成されている。従って、ロータコア12の交互に凹凸形状に積層された凸部24a、24bに、溝部30aと嵌合させるための圧入代を設けておくことにより、ロータコア12とシャフト14とを強固に結合することができる。すなわち、溝部30aの幅を幅Cとすると、該幅Cは、凸部24a、24bが交互に積層された際の全体の幅である幅Bの2倍の大きさ(図6A中の幅B2)よりも狭幅に設定される。
なお、シャフト14の底面側には、円筒部30よりも小径で高さの低い円筒突起部34が突出しており(図4B参照)、これら円筒部30及び円筒突起部34の軸線方向には、2段に内径が変化した軸孔36a、36bが貫通している。軸孔36a、36bには、図示しないステータや回転軸等を挿入するための孔部である。
図5は、本実施形態に係る回転電機ロータ10の概略平面図である。また、図6Aは、シャフト14と嵌合される前のロータコア12における図1のVIA−VIA線に沿う模式断面図であり、図6Bは、シャフト14とロータコア12が嵌合された後の図5のVIB−VIB線に沿う模式断面図である。
本実施形態に係る回転電機ロータ10では、上記のように、位置決め部26の位置決め機能及び結合機能によって積層されたロータコア12において、各層を構成するコアプレート22の凸部24a、24bが交互に積層されると共に、その側端部28が当該ロータコア12の積層方向(軸方向)に凹凸した状態とされる(図1及び図6A参照)。この際、積層された凸部24a、24bの幅は、見かけ上、幅Bの2倍の幅B2となり、中心線CLを中心とした幅A部分から外側には、該幅Aの部分から突出した幅Bの部分(以下、翼部40という)が一層おきに設けられる。
そこで、このように積層されたロータコア12にシャフト14が嵌挿されると、シャフト14の溝部30aの幅Cより凸部24a、24bの積層状態での幅B2が大きいことから、その嵌挿時、前記翼部40を構成する側端部28が溝部30aによって嵌挿方向に弾性的に反る(曲がる)ことになる(図6B参照)。従って、翼部40は溝部30aに対して弾性的に突っ張り、すなわち、スプリング的な効果を生じるため、シャフト14とロータコア12とを極めて確実に嵌合させることができ、例えば、各層間を結合するピン等が不要となることから、回転電機ロータ10の製造コストを低減することができる。
これにより、例えば、分割コアプレート20の寸法にばらつき(寸法誤差)があったとしても、ロータコア12をシャフト14に対して緩みなく固定することができる。しかも、翼部40によるスプリング効果により、回転電機ロータ10の経年的な使用によっても、シャフト14とロータコア12との間に緩みやがたつきを生じることを有効に回避することができ、回転電機ロータ10の耐久性や信頼性を向上させることができ、また使用時の異音の発生も抑えることができる。
また、ロータコア12では、各層間でのコアプレート22の積層の位相差を、マグネット孔16の1つ分に相当する角度単位(30°)でインデックスして積層している。このため、各層間でのマグネット孔16の軸方向位置を容易に且つ確実に揃えることができ、さらに、各層間での凸部24a、24bの軸方向位置を側端部28が凹凸形状となるように揃えることができ、前記翼部40を容易に形成することができる。この場合、凸部24a(24b)とマグネット孔16とが対応する位置に規則的に配置されることから、ロータコア12を通る磁束の流れが不規則となることや、渦電流による発熱や燃費や出力の低下等を生じることを有効に低減することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る回転電機としての回転電機ロータ10aについて説明する。図7は、本第2の実施形態に係る回転電機ロータ10aの概略平面図であり、図8は、図7に示す回転電機ロータ10aを構成する分割コアプレート20aを拡大した概略平面図である。なお、図7及び図8において、図1〜図6に示される参照符号と同一の参照符号は、同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして詳細な説明を省略し、以下同様とする。
回転電機ロータ10aは、上記第1の実施形態に係る回転電機ロータ10と比べると、ロータコア12に代えて、分割コアプレート20aから構成されるコアプレート22aを積層したロータコア(リングコア)12aを備えている点が相違する。図8に示すように、分割コアプレート20aには、上記した分割コアプレート20の凸部24a、24bに代えて、段形状をなした側端部41及び42により構成された凸部44a、44bが設けられている。
この場合、一方の凸部44aは、先端側に位置し、中心線CLを中心とする第1段部46と、該第1段部46より幅広であり且つ中心線CLに対して一方側(矢印R1側)に変位した第2段部48aとから構成されている。他方の凸部44bは、第1段部46と、該第1段部46より幅広であり且つ中心線CLに対して他方側(矢印R2側)に変位した第2段部48bとから構成されている。
従って、ロータコア12aでは、上記したロータコア12の場合と同様に、分割コアプレート20aをリング状に配置したコアプレート22aが、マグネット孔16の1つ分に対応する角度単位である所定角度θ2毎にインデックスされて積層される。すなわち、各層を構成するコアプレート22aの凸部44a、44bが交互に積層され、第2段部48a、48bの側方への突出部分が翼部40として機能し、シャフト14の溝部30aに嵌合される(図7参照)。これにより、上記した回転電機ロータ10の場合と同様、本実施形態に係る回転電機ロータ10aにおいても、第2段部48a、48bの突出部分である翼部40によるスプリング効果により、シャフト14とロータコア12aとを確実に嵌合させることができる。
ところで、図7から諒解されるように、凸部44a、44bの先端側の第1段部46は、シャフト14との嵌合時にはその先端部が溝部30aの底部に当接して位置決め作用を奏する機能を果たすが、当該第1段部46は、分割コアプレート20aからロータコア12aへの積層成形時にも特に有効に使用される。
そこで、次に、分割コアプレート20aからロータコア12aを成形する製造方法の一例について説明する。図9Aは、ロータコア12aの積層を行う製造装置50の一部省略平面図であり、図9Bは、図9AのIXB−IXB線に沿う概略断面図である。
製造装置50は、分割コアプレート20aからロータコア12aを積層し成形する製造装置(金型)の一例である。図9A及び図9Bに示すように、製造装置50は、内周側に環状溝部が形成された略円筒状の上部枠体56と、該上部枠体56の前記環状溝部に装着され、回転機構55により回転自在に構成されたリング部材58と、前記上部枠体56の下面と所定距離離間して対向する円筒状の下部枠体60とから構成される。
上部枠体56及び下部枠体60の内周側には、油圧シリンダ機構61のロッド部61aからの背圧によりバックアップされ、所定位置(高さ)に保持されたインナーガイド62が配置されている。油圧シリンダ機構61は、昇降自在に且つ所定位置で停止自在であり、ロッド部61aの下端側にフランジ部61bが設けられ、該フランジ部61bが下部枠体60の内周部に形成されたフランジ部60aに当接することにより、当該ロッド部61aの上昇限度が設定されている。なお、ロッド部61aの先端面(上面)は、インナーガイド62の下面に設けられた凹部(図示せず)に係合可能であり、これにより当該インナーガイド62の直径方向での位置決めがなされている。
インナーガイド62は、分割コアプレート20aの内周側の環状縁部が嵌脱可能な外周面、換言すると前記環状縁部と略一致する形状の外周面からなる略円柱状に構成される。すなわち、インナーガイド62の外周面には、軸方向に延在した複数の凹部62aが形成され、各凹部62aは、分割コアプレート20aの内周側に形成された凸部44a、44bの先端側の第1段部46に係合可能であって、該凹部62aの幅及び深さは、第1段部46の側端部41間の幅及び側端部41の直径方向長さに対応する(図10参照)。
一方、回転機構55は、サーボモータ63の駆動軸63aに連結されることで回転するプーリ65と、該プーリ65及び前記リング部材58の間に巻き掛けられたタイミングベルト67とを有する。従って、サーボ制御部69の制御下に、サーボモータ63によってプーリ65を所定角度回転させることにより、タイミングベルト67を介してリング部材58を高精度に、しかも迅速に所定角度回転させることができる。この際、リング部材58に近接配置されたセンサ71により検出されるリング部材58の回転角度情報及び角度位置(位相)情報がサーボ制御部69に入力され、サーボ制御部69では前記回転角度情報及び角度位置情報に基づき、サーボモータ63をフィードバック制御することができる。
この場合、製造装置50では、インナーガイド62の外周面とリング部材58の内周面との間の隙間51を、分割コアプレート20aが圧入されると当該分割コアプレート20aを狭持できる程度の寸法に設定している。これにより、パンチ64の押圧作用下に、上端開口部から隙間51内へと分割コアプレート20aが圧入されると、インナーガイド62の凹部62aにより分割コアプレート20aの凸部44a、44bを構成する第1段部46が支持されると共に、リング部材58の内周面により分割コアプレート20aの外周側の円弧状縁部が支持されることにより、当該分割コアプレート20aが隙間51内で確実に保持されることになる。
従って、例えば、ロータコア12aを構成する1枚目の分割コアプレート20aが、隙間51の上端開口部の圧入位置D(図9A参照)にセットされると、パンチ64が下降されることにより当該分割コアプレート20aが隙間51内へと落とし込まれる。
隙間51内へと圧入された分割コアプレート20aは、当該隙間51にて、内周側の凸部44a、44bの第1段部46がインナーガイド62の凹部62a内に摺接すると共に内圧を付与され、外周側の円弧状縁部がリング部材58の内周面と摺接すると共に外圧を付与される。つまり、隙間51内へと落とし込まれた分割コアプレート20aは、凸部44a、44bを構成する第1段部46と凹部62aとの位置決め作用下に、隙間51に圧入されて嵌合される。従って、分割コアプレート20aは、図9B中の2点鎖線で示すように、下方に脱落することなく、隙間51にて確実に保持される。この際、インナーガイド62は、油圧シリンダ機構61により背圧を付与されてバックアップされているため、パンチ64による下方への押圧力によっても変位せず、所定の位置に保持されている。
製造装置50では、以上のようにして1枚目の分割コアプレート20aが隙間51内へと圧入されると、続けて、2枚目以降の分割コアプレート20aが隙間51内へとリング状に配置されながら順次積層されることになる。
すなわち、先ず、前記の1枚目の分割コアプレート20aが隙間51にて保持された状態で、回転機構55を駆動させてリング部材58を所定角度θ1(120°)旋回させる。この場合、隙間51には分割コアプレート20aが嵌合されており、しかも該分割コアプレート20の第1段部46がインナーガイド62の凹部62aに係合している。このため、リング部材58の回転は、分割コアプレート20aを介してインナーガイド62へと伝達され、当該インナーガイド62も油圧シリンダ機構61によるバックアップ作用下に、リング部材58と同期して前記所定角度θ1旋回する。従って、隙間51にて保持されている分割コアプレート20aもリング部材58と共に所定角度θ1旋回する。
次いで、2枚目の分割コアプレート20aを前記1枚目の分割コアプレート20aと同様、圧入位置Dから隙間51内へと圧入する。そうすると、当該2枚目の分割コアプレート20aが、1枚目の分割コアプレート20aに対して周方向に並んで配置される。そこで、リング部材58をさらに所定角度θ1旋回させた後、3枚目の分割コアプレート20aを隙間51へと圧入すると、3枚の分割コアプレート20aが同一平面上にリング状に配置され、これにより、ロータコア12aの最下層を構成するコアプレート22aが形成される(図10参照)。
なお、前記形成されたコアプレート22aの上層となる新たなコアプレート22aは、上記したように、マグネット孔16の1つ分の角度単位(所定角度θ2)ずれた状態で積層されるため、隙間51に最下層のコアプレート22aが保持された状態で、リング部材58を所定角度θ2(30°)旋回させる(図10参照)。これにより、当該コアプレート22aを所定角度θ2旋回させ、その後は、上記した手順と同様にして各層を形成することにより、ロータコア12aを容易に且つ迅速に成形することができる。この際、各層間は、位置決め部26同士のかしめ作用により所定の強度で確実に結合されるため、後工程でのシャフト14の圧入を一層容易に行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る回転電機ロータ10aでは、第1段部46及び第2段部48a、48bを備える分割コアプレート20aを用いているため、第1段部46を製造装置50によるロータコア12aの積層成形時に使用する一方、第2段部48a、48bをロータコア12aとシャフト14とを嵌合する際の翼部40として使用することができる。
従って、ロータコア12aの積層成形時、隙間51へと圧入される際の位置決め部である第1段部46が多少変形する可能性はあるが、この際、第2段部48a、48bが変形することを確実に回避できるため、ロータコア12aとシャフト14との嵌合時及び嵌合後、第2段部48a、48bがスプリング効果を発する翼部40として確実に機能する。このため、前記のように分割コアプレート20aを隙間51に圧入しながらロータコア12aの成形を行う製造装置50を用いる場合であっても、凸部44a、44bをシャフト14の溝部30aに確実に嵌合させることができ、そのスプリング効果によって回転電機ロータ10aの耐久性を向上させることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、製造装置50における凸部の保持部位と、製品である回転電機ロータ10aを構成するシャフト14における凸部の保持部位とを容易に異ならせることができるため、シャフト14とロータコア12aをがたつきなく一層確実に固定することができる。
なお、凸部44a、44bを構成する第1段部46及び第2段部48a、48bについては、第2段部48a、48bをロータコア12aの成形時に製造装置50にて使用し、第1段部46を翼部40としてロータコア12aとシャフト14との嵌合時に使用してもよいことは言うまでもない。
また、分割コアプレート20aを構成する凸部44a、44bの形状も適宜変更可能であり、例えば、図11Aに示す凸部70a、70bからなる分割コアプレート20bや、図11Bに示す凸部72a、72bからなる分割コアプレート20cとすることもできる。このような分割コアプレート20b、20cにおいても、各凸部を構成する第1段部及び第2段部のいずれか一方をロータコアの成形時に使用し、他方をシャフトへの嵌合時に使用するとよい。
なお、本発明は上記各実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、各層を構成する分割コアプレートの枚数は、上記各実施形態では3枚としたが、これに限られないのは言うまでもなく、その枚数を変更した場合には前記角度θ1及びθ2等も合わせて変更すればよい。同様に、凸部24a、24b(44a、44b)の設置数やマグネット孔16等の設置数も適宜変更可能である。
また、回転電機ロータ10aを構成するロータコア12aを成形するための製造装置50は一例であって、他の構成からなる製造装置でも当然適用可能である。
さらに、例えば、上記した回転電機ロータ10を構成するロータコア12では、図12に示すように、分割コアプレート20に代えて、凸部24a及び24bの配置を変更した分割コアプレート20dを用いることもできる。すなわち、分割コアプレート20dでは、凸部24a、凸部24a、凸部24b、凸部24bの順に配設されている。従って、この場合には、各層を積層する際の位相差を、隣接するマグネット孔16同士の角度単位の整数倍である2つ分の角度単位θ3(所定角度θ2の2倍)に設定することにより、各層間で翼部40を形成することができる。なお、分割コアプレート20dのように同様な凸部を2個ずつ並べた構成は、回転電機ロータ10aを構成する分割コアプレート20a等にも適用可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る回転電機としての回転電機ロータの分解斜視図である。 図1に示すロータコアの一部を分解した分解斜視図である。 図1に示すロータコアを構成する分割コアプレートの概略平面図である。 図4Aは、図1に示すシャフトの概略平面図であり、図4Bは、図4AのIVB−IVB線に沿う概略断面図である。 図1に示す回転電機ロータの概略平面図である。 図6Aは、シャフトと嵌合される前のロータコアにおける図1のVIA−VIA線に沿う模式断面図であり、図6Bは、シャフトとロータコアが嵌合された後の図5のVIB−VIB線に沿う模式断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機ロータの概略平面図である。 図7に示す回転電機ロータを構成する分割コアプレートを拡大した概略平面図である。 図9Aは、図7に示すロータコアの積層を行う製造装置の一部省略平面図であり、図9Bは、図9AのIXB−IXB線に沿う概略断面図である。 図9Aに示す製造装置により分割コアプレートを積層してロータコアを成形している状態を示す一部省略平面図である。 図11Aは、図8に示す分割コアプレートの変形例を示す概略平面図であり、図11Bは、図8に示す分割コアプレートの別の変形例を示す概略平面図である。 図1に示すロータコアの変形例に係るロータコアの一部を分解した分解斜視図である。
符号の説明
10、10a…回転電機ロータ 12、12a…ロータコア
14…シャフト 16…マグネット孔
18…マグネット
20、20a、20b、20c、20d…分割コアプレート
22、22a…コアプレート
24a、24b、44a、44b、70a、70b、72a、72b…凸部
26…位置決め部 28、41、42…側端部
30a…溝部 40…翼部
46…第1段部 48a、48b…第2段部
51…隙間

Claims (3)

  1. 複数の分割コアプレートをリング状に配置しながら積層して成形されるリングコアと、前記リングコアに嵌挿されるシャフトと、前記分割コアプレートに形成された磁石挿入孔に挿入される磁石とを備える回転電機であって、
    前記分割コアプレートの内周側には、前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が変位して配置された複数の凸部が設けられ、
    前記リングコアは、該リングコアの軸方向に沿って前記凸部の側端部が交互に凹凸して積層され、該交互に凹凸して積層された各分割コアプレートの前記側端部が前記シャフトに嵌合されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、
    前記磁石挿入孔は、前記分割コアプレートに等間隔に少なくとも2以上形成され、
    前記凸部は前記磁石挿入孔にそれぞれ対応して配設されると共に、少なくとも一組の隣接する凸部において、一方の凸部は前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が一方側に変位して配置され、他方の凸部は前記磁石挿入孔に対して直径方向での中心線の位置が他方側に変位して配置され、
    前記リングコアは、前記分割コアプレートをリング状に配置したプレートが、順次、隣接する前記磁石挿入孔同士の角度単位の整数倍となる角度単位で分割位置を変位して積層されていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記分割コアプレートの前記凸部の前記側端部は段形状をなし、所定の幅寸法からなる第1段部と、該第1段部より幅広の第2段部とを有することを特徴とする回転電機。
JP2007226690A 2007-08-31 2007-08-31 回転電機 Expired - Fee Related JP4945377B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007226690A JP4945377B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007226690A JP4945377B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009060738A JP2009060738A (ja) 2009-03-19
JP4945377B2 true JP4945377B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=40555952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007226690A Expired - Fee Related JP4945377B2 (ja) 2007-08-31 2007-08-31 回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4945377B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101122827B1 (ko) * 2010-03-29 2012-03-21 엘지이노텍 주식회사 트랙션 모터 모듈
KR101089861B1 (ko) * 2010-03-30 2011-12-05 엘지이노텍 주식회사 트랙션 모터 모듈
JP5893247B2 (ja) * 2010-12-13 2016-03-23 株式会社三井ハイテック 積層鉄心及びその製造方法
JP6080654B2 (ja) * 2013-04-02 2017-02-15 三菱電機株式会社 回転電機の回転子、回転電機、回転子の積層コアの製造方法
WO2015008544A1 (ja) * 2013-07-19 2015-01-22 本田技研工業株式会社 ステータ
WO2015198382A1 (ja) * 2014-06-23 2015-12-30 日産自動車株式会社 回転電機用同期ロータ
DE102015203257A1 (de) * 2015-02-24 2016-08-25 Robert Bosch Gmbh Rotor für eine elektrische Maschine mit vorteilhafter Drehmomentübertragung sowie entsprechende elektrische Maschine
CN107332373A (zh) * 2017-08-22 2017-11-07 彭希南 一种大扭矩带冷却水管的永磁无刷电机定子与转子结构
WO2019171099A1 (ja) * 2018-03-09 2019-09-12 日産自動車株式会社 回転電機のロータおよび回転電機の口一タコア支持構造
CN109327086A (zh) * 2018-10-10 2019-02-12 宁波欣达电梯配件厂 一种内转子曳引机用转子

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3712100B2 (ja) * 1999-03-31 2005-11-02 セイコーエプソン株式会社 回転子の組立方法、回転子、ステッピングモータ
JP2005020889A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回転電機の回転子およびこれを有する密閉型圧縮機
JP2005210790A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Honda Motor Co Ltd 回転電機
JP4602784B2 (ja) * 2005-02-07 2010-12-22 オリエンタルモーター株式会社 モータのロータコアとシャフトの締結構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009060738A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4945377B2 (ja) 回転電機
JP5324673B2 (ja) 分割式コアを有する電動機の回転子及びその製造方法
JP4176121B2 (ja) 回転子積層鉄心およびその製造方法
JP5000262B2 (ja) 回転電機用回転子
JP6052954B2 (ja) ロータの製造方法
WO2014208582A1 (ja) 回転電機用同期ロータと回転電機用同期ロータの製造方法
JP5737068B2 (ja) 回転電機用のコア部付軸体及び回転電機用のコア部付軸体の製造方法
US9899885B2 (en) Rotor and rotating electric machine
WO2013136485A1 (ja) 回転電機の電機子、及び回転電機の電機子の製造方法
JP2013099038A (ja) 電動機用ロータおよびブラシレスモータ
JP4966721B2 (ja) 回転電機ロータ及び該回転電機ロータの製造方法
JP4890215B2 (ja) 回転電機用回転子
JP4642589B2 (ja) 永久磁石式回転子とその製造方法
JP6656149B2 (ja) 回転電機用同期ロータ
JP2009081939A (ja) 回転電機の回転子及び回転電機
WO2012165031A1 (ja) リニアアクチュエータ
WO2021005794A1 (ja) 回転電機のロータ及びその製造方法
JP5103292B2 (ja) 回転子積層鉄心およびその製造方法
JP6091409B2 (ja) 回転子鉄心及び回転子鉄心の製造方法
JP5696642B2 (ja) ステータ固定構造
JP2006217718A (ja) 積層鉄心とその製造方法
JP7188588B2 (ja) ロータ、及び、ロータの製造方法
JPH10136621A (ja) 分割型固定子の製造方法
CN112805903B (zh) 旋转电机
WO2012086050A1 (ja) プレス板積層体、および、その圧入方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091126

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120305

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150309

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees