JP4943951B2 - 直液式筆記具 - Google Patents
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Description
尚、本発明で、前記連通管5は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管5の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管5の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。
尚、本発明で、前記インキ吸蔵体3は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材(即ち多孔質材料)からなるものであればよく、例えば、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。また、前記インキ吸蔵体3は、その外周面に合成樹脂フィルム等よりなる外皮を備える構成でもよい。前記インキ吸蔵体3は、単一の部材であってもよいし、毛細管力の異なる複数の部材であってもよい。
尚、本発明で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。また、前記ペン先2の後端を構成する材料は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えた部材であればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体が挙げられる。尚、本発明で、前記ペン先2はインキ誘導部材を含む。
前記隔壁41は、インキ吸蔵体3とインキタンク6とを区画するものであり、実際には、インキタンク6と、インキ吸蔵体3を収容する吸蔵体収容部とを区画するものである。前記隔壁41の後面は、インキタンク6内に面している。
前記インキタンク6は、例えば、筆記具本体に直接形成する構成(即ち、インキタンク6が筆記具本体の一部を構成するもの)、または、筆記具本体内に収容する構成が挙げられる。尚、本発明で、インキタンク6内に貯溜されるインキ7は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。
本発明の第1の実施の形態の直液式筆記具1を図1乃至図4に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材4と、前記中間部材4の後方に配置されるインキタンク6と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材4、及び前記インキタンク6を収容する軸筒10と、前記軸筒10の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓11と、ペン先2側に着脱自在に設けられるキャップ12とからなる。
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。
前記軸筒10は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒10は、ペン先2外周面を保持する先細部101と、該先細部101より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁41及びインキタンク6が収容される本体部102とからなる。
前記中間部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる。前記中間部材4は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク6とを区画する隔壁41と、前記隔壁41の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管5と、前記隔壁41の後面より後方に突出され且つインキタンク6の前端開口部に挿着される接続管42と、前記隔壁41の前面または後面より軸方向に突出し且つ軸筒10内面(本体部102内面)に固着される取付筒部43とを備える。軸筒10及び隔壁41によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記取付筒部43は、隔壁41前方の各々の連通管5の基部外周または接続管42外周を包囲している。前記接続管42後端には切り欠きが形成される。前記切り欠きにより、前記接続管42後端には栓体61の片側を押圧するための突片42aが一体に形成される。前記隔壁41は円板状であり、前記各々の連通管5、前記接続管42、前記取付筒部43は、円筒状である。前記突片42aは、横断面形状が円弧状である。
図4に示すように、隔壁41の前面には、板状のリブよりなる当接壁部41aが一体に形成される。前記当接壁部41aがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。前記当接壁部41aにより、前記隔壁41と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間8が形成される。前記隙間8は、前記空気通路9を介して、外気と連通される。前記当接壁部41aの一部は各々の連通管5の基部の間に形成され、各々の連通管5の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管5の屈曲強度が向上し、各々の連通管5の隔壁41に対する折れ曲がりを抑えることができる。前記当接壁部41aは、横断面が、枝分かれ状、放射状、または十字状に形成される。
前記連通管5の各々の内部には、軸方向に流通路62が設けられ、前記流通路62が、前記連通管5の各々の両端にて開口される。前記連通管5の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に位置し且つインキ吸蔵体3の内部前方に開口される。前記連通管5の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク6内に開口される。前記複数本の連通管5において、1本の連通管5aが隔壁41後面より後方に突出されず(即ち1本の連通管5aの後端開口部が隔壁41後面に位置し)、一方、他の連通管5bが隔壁41後面より後方に突出され、且つ、その連通管5bの後端がインキタンク6内(接続管42内)に位置される。
前記隔壁41の後面には、複数本(具体的には3本)のリブが形成される。前記リブの各々の一端は、隔壁41後面に位置している連通管5の後端開口部に接続される。即ち、前記隔壁41後面のリブがインキ導入部44を構成する。前記隔壁41後面のリブの各々の一端は、前記連通管5aの内面に形成された軸方向に延びる複数本のリブ52と一体に連設される。一方、前記隔壁41後面のリブ(インキ導入部44)の各々の他端は、インキタンク6内面(接続管42内面)に形成された軸方向に延びるリブ42bと一体に連設される。前記インキ導入部44により、隔壁41後面におけるインキの残留を防止できる。
前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bの後端の前後方向の位置は、接続管42の後端(即ち突片42aの後端)と略一致しているか、または接続管42の後端(即ち突片42aの後端)より僅かに前方に位置される。即ち、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bの後端が接続管42の後端(即ち突片42aの後端)から後方に大きく突出されていない。また、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bは、突片42a内面に近接して配置される。具体的には、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bは、接続管42の軸心と突片42a内面との間に配置される。
前記インキタンク6は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク6内には、直にインキ7が貯溜される。前記インキタンク6内に貯溜されるインキ7は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記キャップ12は、ペン先2側に着脱自在に設けられる。前記キャップ12をペン先2側に装着することにより、ペン先2及び空気通路9の前端開口部が密封され、インキタンク6内と外気との連通が遮断される。
本発明の第2の実施の形態の直液式筆記具1を図5乃至図7に示す。
本実施の形態は、前記第1の実施の形態の直液式筆記具1の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ導入部44が連通管5aの後端開口部の周囲の隔壁41後面に形成した傾斜面からなり、前記傾斜面が、前記連通管5aの後端開口部に前方に向かうに従い次第に接近する形状である点、及び、後端開口部が隔壁41後面に位置する連通管5aの内面にリブを形成しない点である。尚、他の構成は、第1の実施の形態と共通であるため、説明を省略する。
本発明の第3の実施の形態の直液式筆記具1を図8及び図9に示す。
本実施の形態は、前記第1の実施の形態の直液式筆記具1の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、連通管5a・5bのいずれもが隔壁41後面より後方に突出しない構成である点である。尚、他の構成は、第1の実施の形態と共通であるため、説明を省略する。
本発明の第4の実施の形態の直液式筆記具1を図10及び図11に示す。
本実施の形態は、前記第1の実施の形態の直液式筆記具1の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、連通管5a・5bのいずれもが隔壁41後面より後方に突出しない構成である点、インキ導入部44が各々の連通管5a・5bの後端開口部の周囲の隔壁41後面に形成した傾斜面からなり、前記傾斜面が、前記連通管5a・5bの後端開口部に前方に向かうに従い次第に接近する形状である点、及び、連通管5a・5bの内面にリブを形成しない点である。である。尚、他の構成は、第1の実施の形態と共通であるため、説明を省略する。
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 高密度部
32 低密度部
4 中間部材
41 隔壁
41a 当接壁部
42 接続管
42a 突片
42b リブ
43 取付筒部
44 インキ導入部
5 連通管
5a 連通管
5b 連通管
51 流通路
52 リブ
6 インキタンク
61 栓体
7 インキ
8 隙間
9 空気通路
10 軸筒
101 先細部
102 本体部
103 リブ
103a 規制壁部
103b 筒状壁部
11 尾栓
12 キャップ
Claims (2)
- ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する複数本の連通管とからなり、前記インキ吸蔵体と前記インキタンクとの間に隔壁を設け、前記隔壁の前面より前方に前記連通管の各々を突出させ、前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体内部に位置させてなる直液式筆記具であって、
前記複数本の連通管の中の少なくとも1本の連通管の後端開口部を隔壁の後面に位置させ、前記1本の連通管の後端開口部に接続するインキ導入部を前記隔壁の後面に設け、前記インキ導入部が、隔壁の後面に形成した傾斜面からなり、前記傾斜面が、隔壁の後面に位置する連通管の後端開口部に、前方に向かうに従い接近する形状であることを特徴とする直液式筆記具。 - 前記他の連通管を隔壁の後面より後方に突出させた請求項1記載の直液式筆記具。
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