JP2020001352A - ボールペン - Google Patents

ボールペン Download PDF

Info

Publication number
JP2020001352A
JP2020001352A JP2018125454A JP2018125454A JP2020001352A JP 2020001352 A JP2020001352 A JP 2020001352A JP 2018125454 A JP2018125454 A JP 2018125454A JP 2018125454 A JP2018125454 A JP 2018125454A JP 2020001352 A JP2020001352 A JP 2020001352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
guide member
rear end
communication pipe
ballpoint pen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018125454A
Other languages
English (en)
Inventor
貴宣 星野
Takanobu Hoshino
貴宣 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Corp
Original Assignee
Pilot Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Corp filed Critical Pilot Corp
Priority to JP2018125454A priority Critical patent/JP2020001352A/ja
Publication of JP2020001352A publication Critical patent/JP2020001352A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Abstract

【課題】ボールペンチップ前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク内の圧力が上昇した際にボールペンチップ側から外部にインキが漏出することを十分に防止できるボールペンを提供する。【解決手段】本発明のボールペン1は、ボールペンチップ2と、インキ誘導部材3と、インキ吸蔵体4と、インキ吸蔵体4の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンク5と、インキ吸蔵体4とインキタンク5との間を接続する、内部に流通路63を有する連通管6とを備える。連通管6の前端に、流通路63に連通され且つ軸方向前方に開口する複数の開口部62を備え、インキ吸蔵体4が、高密度部41と該高密度部41より前方に連接される低密度部42とを備え、低密度部42の内部をインキ誘導部材3が貫通し、高密度部41に、インキ誘導部材3の後端と連通管6の前端とが接続される。【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールペンに関する。
従来、特許文献1には、ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する連通管とからなる直液式筆記具であって、前記連通管を複数備え、前記連通管の各々の前端が開口され、前記連通管の各々の前端が前記インキ吸蔵体の内部前方に位置し、前記ペン先の後端が前記インキ吸蔵体の内部前方に位置してなることを特徴とする直液式筆記具が開示されている。さらに、特許文献1の実施例(図4)には、インキ誘導部材の後端がインキ吸蔵体の内部前方に位置されたボールペンが開示されている。
特開2006−240281号
前記特許文献1の直液式筆記具は、ボールペンの場合、インキ吸蔵体が連通管により過度に圧縮され、高密度部の密度が過度に高くなることにより、インキ誘導部材からボールペンチップのボールまでの円滑なインキ供給がなされなくなり、ボールペンチップ前端から十分なインキ吐出性が得られず、筆跡のカスレが生じるおそれがある。
また、前記特許文献1の直液式筆記具は、インキタンク内の圧力が上昇した際、インキタンク内から余剰インキがインキ吸蔵体に流出し、高密度部からその後方の低密度部にインキが迅速に含浸されず、高密度部の前方にインキが溢れ出て、ボールペンチップ側から外部にインキが漏出するおそれがある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、ボールペンチップ前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク内の圧力が上昇した際にボールペンチップ側から外部にインキが漏出することを十分に防止できるボールペンを提供しようとするものである。
尚、本発明で、「前」とは、ペン先ボール側を指し、「後」とは、その反対側を指す。
本願の第1の発明は、前端にボール21が回転可能に抱持されたボールペンチップ2と、前記ボールペンチップ2のボールにインキを供給する棒状のインキ誘導部材3と、前記インキ誘導部材3の後端に接続されるインキ吸蔵体4と、前記インキ吸蔵体4の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンク5と、前記インキ吸蔵体4と前記インキタンク5との間を接続する、内部に流通路63を有する連通管6とを備えたボールペンであって、前記連通管6の前端に、前記流通路63に連通され且つ軸方向前方に開口する複数の開口部62を備え、前記インキ吸蔵体4が、高密度部41と該高密度部41より前方に連接される低密度部42とを備え、前記低密度部42の内部を前記インキ誘導部材3が貫通し、前記高密度部41に、前記インキ誘導部材3の後端と前記連通管6の前端とが接続されてなることを要件とする。
前記第1の発明のボールペン1は、前記連通管6の前端に、前記流通路63に連通され且つ軸方向前方に開口する複数の開口部62を備え、前記インキ吸蔵体4が、高密度部41と該高密度部41より前方に連接される低密度部42とを備え、前記低密度部42の内部を前記インキ誘導部材3が貫通し、前記高密度部41に、前記インキ誘導部材3の後端と前記連通管6の前端とが接続されてなることにより、高密度部41の密度が過度に高くなることを回避できるため、ボールペンチップ2前端からの十分なインキ吐出性が得られ、しかも、低密度部42を高密度部41よりも前方に位置させることにより、インキタンク5内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる。
本願の第2の発明は、前記第1の発明のボールペンにおいて、前記インキ誘導部材3の後端が前記インキ吸蔵体4の後部に位置され、前記連通管6の前端が前記インキ吸蔵体4の後部に位置され、前記インキ誘導部材3の後端より後方に前記連通管6の前端が位置され、前記高密度部41が前記インキ誘導部材の後端と前記連通管6の前端との間に形成されることを要件とする。
前記第2の発明のボールペン1は、前記インキ誘導部材3の後端が前記インキ吸蔵体4の後部に位置され、前記連通管6の前端が前記インキ吸蔵体4の後部(内部後方)に位置され、前記インキ誘導部材3の後端より後方に前記連通管6の前端が位置され、前記高密度部41が前記インキ誘導部材の後端と前記連通管6の前端との間に形成されることにより、高密度部41の密度を過剰に高くすることがなく、且つ、高密度部41の前方に十分な長手方向の長さを有する低密度部42を確保でき、一層、ボールペンチップ2前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク5内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる。
本願の第3の発明は、前記第2の発明のボールペンにおいて、前記連通管6が複数の開口部62を有する連続した一つの前端面61を備え、前記連通管6の前端面61が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記インキ誘導部材3の後端面31が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記連通管6の前端面61の複数の開口部62の相互間に位置する中央領域61aが、前記インキ誘導部材3の軸方向後方に位置され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31とによって前記インキ吸蔵体4の内部が軸方向に挟持圧縮され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31との間の前記インキ吸蔵体4の内部に前記高密度部41が形成されることを要件とする
前記第3の発明のボールペン1は、前記連通管6が複数の開口部62を有する連続した一つの前端面61を備え、前記連通管6の前端面61が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記インキ誘導部材3の後端面31が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記連通管6の前端面61の複数の開口部62の相互間に位置する中央領域61aが、前記インキ誘導部材3の軸方向後方に位置され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31とによって前記インキ吸蔵体4の内部が軸方向に挟持圧縮され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31との間の前記インキ吸蔵体4の内部に前記高密度部41が形成されることにより、インキ誘導部材3の後端面31に接続する高密度部41を確実に形成することができる。
本願の第4の発明は、前記第3の発明のボールペンにおいて、前記連通管6の前端面61の中央領域61aの中心において、前記開口部62の相互間を結ぶ仮想直線に対して垂直方向の幅寸法Tが、前記インキ誘導部材3の後端面31の外径Sより大きいことを要件とする。
前記第4の発明のボールペン1は、前記連通管6の前端面61の中央領域61aの中心において、前記開口部62の相互間を結ぶ仮想直線に対して垂直方向の幅寸法Tが、前記インキ誘導部材3の後端面31の外径Sより大きいことにより、インキ誘導部材3の後端面31を確実に高密度部41に接続することができ、連通管6の開口部62からインキ誘導部材3の後端面31への迅速且つ確実なインキ供給が可能となる。
本願の第5の発明は、前記第4の発明のボールペンにおいて、前記連通管6の前端面61の外形状が扁平楕円形状であることを要件とする。
前記第5の発明のボールペン1は、前記連通管6の前端面61の外形状が扁平楕円形状であることにより、連通孔相互間を結ぶ仮想線に対する垂直方向において、インキ誘導部材3の後端面をより一層確実に高密度部41に接続させることができる。
本発明のボールペンは、ボールペンチップ前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる。
本発明の実施の形態のボールペンの縦断面図である。 図1の要部拡大縦断面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 図2のB−B線矢視断面図である。 図2のC−C線矢視断面図である。 図1の要部斜視図である。 図1のボールペンチップ部分の拡大縦断面図である。 図7のD−D線断面図である。 図7のE−E線断面図である。 図7のF−F線断面図である。 図7のG−G線断面図である。
本発明の実施の形態のボールペン1を図1乃至図7に示す。
本実施の形態のボールペン1は、ボールペンチップ2と、前記ボールペンチップ2のボールにインキを供給する棒状のインキ誘導部材3と、前記インキ誘導部材3の後端に接続されるインキ吸蔵体4と、前記インキ吸蔵体4の後方に配置される中間部材7と、前記中間部材7の後方に配置されるインキタンク5となる後軸と、前記後軸の前端部と連結され且つ前端部に前記ボールペンチップ2が保持された前軸8と、ボールペンチップ2側に着脱自在に設けられるキャップ(図示せず)とからなる。前記前軸8の内部に、前記インキ吸蔵体4及び前記中間部材7が収容される。
・ボールペンチップ
前記ボールペンチップ2は、チップ本体22と、該チップ本体22の前端に回転可能に抱持されたボール21とからなる。チップ本体22は金属(例えばステンレス鋼)または合成樹脂(例えばポリアセタール樹脂)により得られる。チップ本体22が金属材料からなる場合、ボール21を抱持するチップ本体22の前端部のボール抱持部のボール受け座は、切削加工または塑性加工により得られ、ボール抱持部の内向きの前端縁部は塑性加工により得られる。チップ本体22が合成樹脂からなる場合、ボールを抱持するチップ本体22の前端のボール抱持部は、射出成形により得られる。チップ本体22の前端部は、先細状に形成される。ボールペンチップ2は、前軸8の前端孔81に圧入固着される。
・インキ誘導部材
インキ誘導部材3は合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。インキ誘導部材3の前端部は、先細状に形成され、ボールペンチップ2の後方から挿入される。インキ誘導部材3の前端部は、ボールの背面のボール受け座のインキ導出孔内に配置される。インキ誘導部材3の後端部は、チップ本体22の後端より後方に大きく突出される。インキ誘導部材3の後端面31は、軸線に対して垂直な平面状に形成される。本実施の形態では、インキ誘導部材3の後端部の外径Sは、1.5mmに設定される。インキ誘導部材3は、インキ吸蔵体4の前端より軸方向後方に23mmが、インキ吸蔵体4に突き刺し状に挿入される。
・インキ吸蔵体
インキ吸蔵体4は、円柱状の合成樹脂製繊維束(例えば、ポリエステル繊維束)の加工体からなる。インキ吸蔵体4の外周面には合成樹脂製の円筒状の外皮が被覆される。インキ吸蔵体4の前端面61の軸心にインキ誘導部材3の後端部が突き刺し挿入され、前記インキ誘導部材3の後端が前記インキ吸蔵体4の後端近傍内部に位置される。本実施の形態では、インキ吸蔵体4は、外径が7mm、軸方向の長さが30mmに設定される。
・中間部材
前記中間部材7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。中間部材7は、インキ吸蔵体4とインキタンク5とを区画する隔壁71と、前記隔壁71の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体4の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管6と、隔壁71の後面より後方に突出され且つ前軸8内面に嵌着される筒状取付部72と、筒状取付部72より後方に突出され且つインキタンク5の前端開口部に嵌着される接続管73と、を備える。筒状取付部72の外径は接続管73の外径より大きく設定される。前軸8及び隔壁71によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体4が収容される。
本実施の形態において、隔壁71は円板状であり、筒状取付部72、及び接続管73は円筒状である。
前記隔壁71、各々の連通管6、接続管73、及び筒状取付部72は一体に連設される。即ち、中間部材7により、隔壁71、連通管6、接続管73、及び筒状取付部72を1部品で構成できる。
・連通管
前記連通管6の各々の内部には、軸方向に流通路63が設けられ、前記流通路63が、前記連通管6の各々の両端にて開口される。前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体4の内部に開口され、前記連通管6の各々の後端は、接続管73を介してインキタンク5内に開口される。前記各々の連通管6は、インキ吸蔵体4とインキタンク5との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体4と、その後方のインキタンク5との間に、独立した複数本の流通路63が並列に設けられる。前記連通管6の各々の流通路63は、筒状取付部72及び接続管73の内部に位置する隔壁71の、軸心より離れた箇所に貫通される。なお、これ以外に、連通管6の流通路63は、各々の連通管6の前端の複数の開口部62の近傍まで単一の流通路63により形成され、各々の開口部62が前記単一の流通路63に連通される構成でもよい。
・連結部
前記各々の連通管6の側壁の相互間は連結部64により一体に連結される。前記連結部64の前端は前記各々の連通管6の前端と前後方向の位置が一致される。前記各々の連通管6の前端面61は、軸線に対して垂直な一つの連続した平面状に形成され、各々の連通管6の開口部62を有する。前記各々の連通管6の前端面61は、外側の形状が扁平楕円形状である。前記連通管6の前端面61の中央領域61a(連結部64)の中心において、前記開口部62の相互間を結ぶ仮想直線に対して垂直方向の幅寸法T(連結部64の幅寸法)は、2.8mmに設定され、インキ誘導部材3の後端面31の外径S(1.5mm)より大きく設定される。前記各々の連通管6の前端面61の開口部62は、インキ吸蔵体4の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記各々の連通管6の前端面61の開口部62は、インキ吸蔵体4の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管6は2本であるので、前記連通管6はインキ吸蔵体4の軸心に対して180度対称位置に配置される。
・流通路内面のリブ
前記各々の連通管6内部の流通路63内面には、軸方向に延びるリブ63aが一体に形成される。前記リブ63aは、前記各々の連通管6内部の流通路63内面に複数本(具体的には2本)設けられているが、これ以外にも1本でもよい。また、前記リブ63aは、各々の連通孔のインキ流通孔内面の片側のみに形成されているが、各々の流通路63の全周に等間隔で複数本、形成されてもよい。前記リブ63aにより、連通管6の前端面61の各々の開口部62から高密度部41を介してインキ誘導部材3の後端面31に、より一層、迅速にインキを供給できるとともに、インキタンク5内圧力低下時、円滑な空気取り込みが可能となる。連通管6の各々の流通路63の内径(リブ63aを除く部分の内径)は1.4mmに設定される。
・隔壁前面のリブ
前記隔壁71前面及び前記連通管6の後部外面には、軸方向に延びる複数本(具体的には4本)のリブ71aが周方向に等間隔に形成される。前記リブ71aの前端にインキ吸蔵体4の後端面31が当接される。前記リブ71aの前端から前方に突出する連通管6が、インキ吸蔵体4の後端面31よりインキ吸蔵体4の内部に没入される。
・高密度部
前記各々の連通管6の前端面61は、連結部64の前端面61を含み、軸線に対して垂直な一つの連続した平面状に形成される。インキ誘導部材3の後端面31は、軸線に対して垂直な平面状に形成される。前記各々の連通管6の前端部は、インキ吸蔵体4の後端面31より前方にインキ吸蔵体4内に挿入される。前記各々の連通管6の前端面61は、インキ吸蔵体4の後端面31より前方に位置される。
前記各々の連通管6の前端面61からインキ吸蔵体4の後端面31までの軸方向の長さは、2mm〜8mmの範囲に設定される。前記各々の連通管6の前端面61の開口部62の相互間の中央領域61aが、前記インキ誘導部材3の後端面31の軸方向後方に位置される。前記各々の連通管6の前端面61の開口部62の相互間の中央領域61aと、前記インキ誘導部材3の後端面31とによって、インキ吸蔵体4の後端部近傍が軸方向に挟持圧縮される。それにより、前記各々の連通管6の前端面61の開口部62の相互間の中央領域61aと、前記インキ誘導部材3の後端面31との間のインキ吸蔵体4の後端部近傍に高密度部41が形成される。
高密度部41において、インキ吸蔵体4の繊維密度が、他の部分のインキ吸蔵体4の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体4内部の後端部近傍において繊維密度の高い高密度部41(毛細管力の大きい高密度部41)が形成されるとともに、前記インキ吸蔵体4内部の高密度部41より前方に繊維密度の低い低密度部42(毛細管力の小さい低密度部42)が形成される。それにより、インキ吸蔵体4内部におけるインキを、低密度部42よりも高密度部41に、優先して含浸させることができ、前記含浸インキによって各々の連通管6の前端面61の開口部62を確実に液シールでき、インキタンク5のインキがボールペンチップ2側より過剰に漏出することを防止できる。
インキ誘導部材3の後端面31は、インキ吸蔵体4の前端からインキ吸蔵体4の長手方向の全長の65%〜90%(好ましくは70%〜85%)の長さ分だけ離れた位置にあることが有効である。各々の連通管6の前端面61は、インキ吸蔵体4の後端からインキ吸蔵体4の長手方向の全長の5%〜25%(好ましくは10%〜20%)の長さ分だけ離れた位置にあることが有効である。本実施の形態では、インキ誘導部材3の後端面31は、インキ吸蔵体4の前端から23mmの位置にある。各々の連通管6の前端面61は、インキ吸蔵体4の後端から4mmの位置にある。インキ誘導部材3の後端面31と各々の連通管6の前端面61との間のインキ吸蔵体4内部の軸方向の長さ3mmの領域に高密度部41が形成される。
・前軸
前記前軸8は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる円筒状体である。前軸8は、ボールペンチップ2の後部外周面が圧入固着される前端孔81を有する先細部と、該先細部より後方に連設され、インキ吸蔵体4及び中間部材7が収容される本体部とからなる。前記前軸8(本体部)の後端開口部外面と、後軸(インキタンク5)の前端開口部とが圧入固着される。
前軸8の前端孔81の内面に軸方向に延びる複数本(具体的には4本)のリブ82が一体に形成される。前記リブ82を有する前端孔81にボールペンチップ2の後部が圧入される。前記リブ82の前部は、ボールペンチップ2の外面が圧接保持される。前記リブ82の後部は、インキ誘導部材3が遊挿される。前記リブ82の前部と後部の間に段部82aが形成され、前記段部82aにボールペンチップ2イの後端が当接される。前端孔81の内面とボールペンチップ2の外面との間の前記リブ82の相互間に空気通路が形成される。空気通路を通ってインキタンク5内部に外気が取り込まれる。
前軸8の前端孔81後方の内面には、複数本(具体的には6本)の軸方向に延びるリブ83が一体に形成される。前記リブ83の前部に段部83aを備え、前記段部83aにインキ吸蔵体4の前端面61が当接される。前記段部83a後方のリブ83にインキ吸蔵体4の外面が圧接保持される。
・インキタンク(後軸)
前記インキタンク5は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒体からなる。
前記インキタンク5は、合成樹脂の射出成形により得られる。
インキタンク5内には、直にインキが貯溜される。インキタンク5内に貯溜されるインキは、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。インキタンク5は着脱自在に構成し、交換可能とすることもできる。
前記インキタンク5の前端部は、内筒部51と外筒部52とが同心円状に一体に形成される。前記内筒部51が中間部材7の接続管73と連結され、前記外筒部52が前軸8の後端部と連結される。本実施の形態において、接続管73の外面とインキタンク5の前端部内面とが圧入固着される構造が採用されているが、これ以外に、接続管73の内面とインキタンク5の前端部外面とが圧入固着される構造を採用してもよい。本実施の形態において、前軸8の後端部の外面とインキタンク5の外筒部52内面とが嵌着される構造が採用されているが、これ以外に、前軸8の後端部の内面とインキタンク5の外筒部52外面とが嵌着される構造を採用してもよい。
本実施の形態のボールペン1は、前記連通管6の前端に、前記流通路63に連通され且つ軸方向前方に開口する複数の開口部62を備え、前記インキ吸蔵体4が、高密度部41と該高密度部41より前方に連接される低密度部42とを備え、前記低密度部42の内部を前記インキ誘導部材3が貫通し、前記高密度部41に、前記インキ誘導部材3の後端と前記連通管6の前端とが接続されてなることにより、高密度部41の密度が過度に高くなることを回避できるため、ボールペンチップ2前端からの十分なインキ吐出性が得られ、しかも、低密度部42を高密度部41よりも前方に位置させることにより、インキタンク5内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる。
本実施の形態のボールペン1は、前記インキ誘導部材3の後端が前記インキ吸蔵体4の後部に位置され、前記連通管6の前端が前記インキ吸蔵体4の後部に位置され、前記インキ誘導部材3の後端より後方に前記連通管6の前端が位置され、前記高密度部41が前記インキ誘導部材の後端と前記連通管6の前端との間に形成されることにより(または前記高密度部41が前記インキ吸蔵体4の後端部近傍に形成されることにより)、高密度部41の密度を過剰に高くすることがなく、且つ、高密度部41の前方に十分な長手方向の長さを有する低密度部42を確保でき、一層、ボールペンチップ2前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク5内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる。インキ吸蔵体4の後端から各々の連通管6の前端面までの軸方向の長さは、インキ吸蔵体4の外径より小さく設定される。それにより、一層、ボールペンチップ2前端からの十分なインキ吐出性が得られ、且つ、インキタンク5内の圧力が上昇した際にボールペンチップ2側から外部にインキが漏出することを十分に防止できる適正な高密度部41が形成できる。
本実施の形態のボールペン1は、前記連通管6が複数の開口部62を有する連続した一つの前端面61を備え、前記連通管6の前端面61が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記インキ誘導部材3の後端面31が軸線に対して垂直な平面状に形成され、前記連通管6の前端面61の複数の開口部62の相互間に位置する中央領域61aが、前記インキ誘導部材3の軸方向後方に位置され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31とによって前記インキ吸蔵体4の後端部近傍が軸方向に挟持圧縮され、前記連通管6の前端面61の中央領域61aと前記インキ誘導部材3の後端面31との間の前記インキ吸蔵体4の後端部近傍に前記高密度部41が形成されることにより、インキ誘導部材3の後端面31に接続する高密度部41を確実に形成することができる。
本実施の形態のボールペン1は、前記連通管6の前端面61の中央領域61aの中心において、前記開口部62の相互間を結ぶ仮想直線に対して垂直方向の幅寸法Tが、前記インキ誘導部材3の後端面31の外径Sより大きいことにより、インキ誘導部材3の後端面31を確実に高密度部41に接続することができ、連通管6の開口部62からインキ誘導部材3の後端面31への迅速且つ確実なインキ供給が可能となる。
本実施の形態のボールペン1は、前記連通管6の前端面61の外形状が扁平楕円形状であることにより、連通孔相互間を結ぶ仮想線に対する垂直方向において、インキ誘導部材3の後端面31をより一層確実に高密度部41に接続させることができる。
1 ボールペン
2 ボールペンチップ
21 ボール
22 チップ本体
3 インキ誘導部材
31 後端面
4 インキ吸蔵体
41 高密度部
42 低密度部
5 インキタンク(後軸)
51 内筒部
52 外筒部
6 連通管
61 前端面
61a 中央領域
62 開口部
63 流通路
63a リブ
64 連結部
7 中間部材
71 隔壁
71a 隔壁前面のリブ
72 筒状取付部
73 接続管
8 前軸
81 前端孔
82 リブ
82a 段部
83 リブ
83a 段部
S インキ誘導部材の後端の外径
T 連通管の前端面の中央領域の幅寸法

Claims (5)

  1. 前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップと、
    前記ボールペンチップのボールにインキを供給する棒状のインキ誘導部材と、
    前記インキ誘導部材の後端に接続されるインキ吸蔵体と、
    前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、
    前記インキ吸蔵体と前記インキタンクとの間を接続する、内部に流通路を有する連通管とを備えたボールペンであって、
    前記連通管の前端に、前記流通路に連通され且つ軸方向前方に開口する複数の開口部を備え、前記インキ吸蔵体が、高密度部と該高密度部より前方に連接される低密度部とを備え、前記低密度部の内部を前記インキ誘導部材が貫通し、前記高密度部に、前記インキ誘導部材の後端と前記連通管の前端とが接続されてなることを特徴とするボールペン。
  2. 前記インキ誘導部材の後端が前記インキ吸蔵体の後部に位置され、前記連通管の前端が前記インキ吸蔵体の後部に位置され、前記インキ誘導部材の後端より後方に前記連通管の前端が位置され、前記高密度部が前記インキ誘導部材の後端と前記連通管の前端との間に形成される請求項1に記載のボールペン。
  3. 前記連通管が複数の開口部を有する連続した一つの前端面を備え、
    前記連通管の前端面が軸線に対して垂直な平面状に形成され、
    前記インキ誘導部材の後端面が軸線に対して垂直な平面状に形成され、
    前記連通管の前端面の複数の開口部の相互間に位置する中央領域が、前記インキ誘導部材の軸方向後方に位置され、前記連通管の前端面の中央領域と前記インキ誘導部材の後端面とによって前記インキ吸蔵体の内部が軸方向に挟持圧縮され、前記連通管の前端面の中央領域と前記インキ誘導部材の後端面との間の前記インキ吸蔵体の内部に前記高密度部が形成される請求項2に記載のボールペン。
  4. 前記連通管の前端面の中央領域の中心において、前記開口部の相互間を結ぶ仮想直線に対して垂直方向の幅寸法が、前記インキ誘導部材の後端面の外径より大きい請求項3に記載のボールペン。
  5. 前記連通管の前端面の外形状が扁平楕円形状である請求項4に記載のボールペン。
JP2018125454A 2018-06-29 2018-06-29 ボールペン Pending JP2020001352A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018125454A JP2020001352A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 ボールペン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018125454A JP2020001352A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 ボールペン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020001352A true JP2020001352A (ja) 2020-01-09

Family

ID=69098195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018125454A Pending JP2020001352A (ja) 2018-06-29 2018-06-29 ボールペン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020001352A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08230379A (ja) * 1994-01-31 1996-09-10 Pentel Kk 塗布具
JP2008183896A (ja) * 2006-03-09 2008-08-14 Pilot Ink Co Ltd 直液式筆記具
JP2012030405A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Pentel Corp 直液式筆記具
WO2014148445A1 (ja) * 2013-03-20 2014-09-25 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具及びインキカートリッジ
WO2016208436A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 株式会社パイロットコーポレーション 直液式筆記具

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08230379A (ja) * 1994-01-31 1996-09-10 Pentel Kk 塗布具
JP2008183896A (ja) * 2006-03-09 2008-08-14 Pilot Ink Co Ltd 直液式筆記具
JP2012030405A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Pentel Corp 直液式筆記具
WO2014148445A1 (ja) * 2013-03-20 2014-09-25 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具及びインキカートリッジ
WO2016208436A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 株式会社パイロットコーポレーション 直液式筆記具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI381951B (zh) 直接供應墨水式書寫用具
KR100932571B1 (ko) 직액식 필기구
US20150202912A1 (en) Refill for Writing Tool and Writing Tool
JP4848068B2 (ja) 直液式筆記具
JP4658259B2 (ja) 直液式筆記具
JP4537864B2 (ja) 直液式筆記具
JP4820701B2 (ja) 直液式筆記具
JP6016410B2 (ja) 筆記具
JP2020001352A (ja) ボールペン
JP4750591B2 (ja) 直液式筆記具
JP2010274626A (ja) 塗布具
JP4848067B2 (ja) 直液式筆記具
JP7118814B2 (ja) ボールペン
JP4750590B2 (ja) 直液式筆記具
JP5085952B2 (ja) 直液式筆記具
JP4943950B2 (ja) 直液式筆記具
JP5085960B2 (ja) 直液式筆記具
JP4511381B2 (ja) 直液式筆記具
JP3152083U (ja) 直液式筆記具
JP2008044285A (ja) 直液式筆記具
JP4943956B2 (ja) 直液式筆記具
JP2009012191A (ja) 直液式筆記具
JP5129058B2 (ja) 直液式筆記具
JP4943951B2 (ja) 直液式筆記具
JP2008023877A (ja) 直液式筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220318

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220628

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220830