JP4943950B2 - 直液式筆記具 - Google Patents

直液式筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP4943950B2
JP4943950B2 JP2007164401A JP2007164401A JP4943950B2 JP 4943950 B2 JP4943950 B2 JP 4943950B2 JP 2007164401 A JP2007164401 A JP 2007164401A JP 2007164401 A JP2007164401 A JP 2007164401A JP 4943950 B2 JP4943950 B2 JP 4943950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
partition wall
communication
writing instrument
direct liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007164401A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009000920A (ja
Inventor
哲宏 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Ink Co Ltd filed Critical Pilot Ink Co Ltd
Priority to JP2007164401A priority Critical patent/JP4943950B2/ja
Publication of JP2009000920A publication Critical patent/JP2009000920A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4943950B2 publication Critical patent/JP4943950B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

本発明は、インキタンク内にインキを直に貯溜し、前記インキタンクとペン先との間にインキ吸蔵体を介在させた直液式筆記具に関する。尚、本発明において、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
従来、この種の直液式筆記具において、特許文献1、特許文献2には、ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する複数の連通管とからなる直液式筆記具が開示されている。
特開2006−212884号公報 特開2006−240281号公報
前記従来の直液式筆記具は、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキ(泡切れし難いインキ)を採用すると、一時的にインキと外気との交替が停止状態となることがあり、その場合、複数本の連通管によるインキ吸蔵体へのインキ供給とインキタンク内への外気導入とが、スムーズに行なわれず、それにより、初期インキ出し時や筆記使用時に、ペン先に十分にインキが供給されないおそれがあった。
また、前記従来の直液式筆記具は、室内等の通常の環境下において、温度変化等によりインキタンク内の圧力が上昇しても、外部にインキが漏出することを十分に防止できる構造である。しかし、前記従来の直液式筆記具は、屋外等の温度変化が激しい環境下や航空機内等の減圧状況下において、インキタンク内の急激な圧力変化によるペン先側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止することについては、まだ改善の余地があった。
また、前記従来の直液式筆記具は、隔壁後面にインキが残留し、インキタンク内の全てのインキを、連通管を通してインキ吸蔵体に供給できないおそれがあった。
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、連通管によるインキ吸蔵体へのインキ供給とインキタンク内への外気導入とが、スムーズに行なわれる直液式筆記具を提供しようとするものである。また、本発明は、インキタンク内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先側からのインキ漏出やインキ吹き出しを十分に防止できる直液式筆記具を提供しようとするものである。また、本発明は、隔壁後面にインキが残留することを回避できる直液式筆記具を提供しようとするものである。
[1]本願の第1の発明は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ7を直に貯溜するインキタンク6と、前記インキタンク6と前記インキ吸蔵体3との間を接続する複数本の連通管5とからなり、前記インキ吸蔵体3と前記インキタンク6との間に隔壁41を設け、前記隔壁41の前面より前方に前記連通管5の各々を突出させ、前記連通管5の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させてなる直液式筆記具であって、前記複数本の連通管5の中の少なくとも1本の連通管5aの内面に軸方向に延びるリブまたは溝よりなるインキ誘導部52を形成し、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの内部の毛細管力を、他の連通管5bの内部の毛細管力よりも強く設定したこと(請求項1)を要件とする。
前記第1の発明の直液式筆記具1は、複数本の連通管5の中の少なくとも1本の連通管5aの内部の毛細管力を、他の連通管5bの内部の毛細管力よりも強く設定したことにより、全ての連通管5の後端開口部が、インキタンク6内に収容したインキ7の液面より下方に位置する場合でも、毛細管力の比較的強い連通管5aを通してインキタンク6内のインキ7がインキ吸蔵体3に供給され、毛細管力の比較的弱い他の連通管5bを通して外気(空気)がインキタンク6内に取り込まれる。即ち、毛細管力の比較的強い連通管5aの内部がインキ供給用となり、毛細管力の比較的弱い連通管5bの内部が外気導入用となる。
それにより、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、毛細管力の比較的強い連通管5aの内部を通してインキタンク6内のインキ7がインキ吸蔵体3にスムーズに供給されるとともに、毛細管力の比較的弱い他の連通管5bの内部を通してインキタンク6内に外気がスムーズに取り込まれ、インキと外気との交替が一時的に停止状態となることを回避できる。
即ち、前記第1の発明の直液式筆記具1は、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、複数本の連通管5によるインキ吸蔵体3へのインキ供給とインキタンク6内への外気導入とがスムーズに行なわれ、その結果、初期インキ出し時には短時間で筆記可能となり、筆記使用時には筆跡のカスレが生じることを十分に回避できる。
前記第の発明の直液式筆記具1は、前記複数本の連通管5の中の少なくとも1本の連通管5aの内面に軸方向に延びるリブ(突条)または溝よりなるインキ誘導部52を形成し、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの内部の毛細管力を、他の連通管5bの内部の毛細管力よりも強く設定したことにより、連通管5a,5bの内部の毛細管力の差を確実に大きくでき、全ての連通管5の後端開口部がインキタンク6に収容したインキ7の液面より下方に位置する場合でも、毛細管力の比較的強い連通管5aの内部(即ちインキ誘導部52を備える連通管5aの内部)を通してインキタンク6内のインキ7がインキ吸蔵体3に供給され、毛細管力の比較的弱い連通管5bの内部(即ち他の連通管5bの内部)を通して外気(空気)がインキタンク6内に取り込まれる。即ち、インキ誘導部52を備える毛細管力の比較的強い連通管5aの内部がインキ供給用となり、毛細管力の比較的弱い他の連通管5bの内部が外気導入用となる。
それにより、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、毛細管力の比較的強い連通管5aの内部を通してインキタンク6内のインキ7がインキ吸蔵体3にスムーズに供給されるとともに、毛細管力の比較的弱い連通管5bの内部(即ち他の連通管5bの内部)を通してスムーズにインキタンク6内に外気が取り込まれる。
即ち、前記第の発明の直液式筆記具1は、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、複数の連通管5によるインキ吸蔵体3へのインキ供給とインキタンク6内への外気導入とがスムーズに行なわれ、その結果、初期インキ出し時には短時間で筆記可能となり、筆記使用時には筆跡のカスレが生じることを確実に回避できる。尚、前記インキ誘導部52は、連通管5aの軸方向の前端から後端に亘って全体に形成することが好ましいが、連通管5aの前部、後部、中間部等の一部に形成することもできる。
]本願の第の発明は、前記第の発明において、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの後端開口部が隔壁41の後面に位置してなること(請求項)を要件とする。
前記第の発明の直液式筆記具1は、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの後端開口部が隔壁41の後面に位置してなること(即ちインキ誘導部52を備えた連通管5aが隔壁41の後面より後方に突出しないこと)により、インキ誘導部52を備えたインキ供給用の連通管5aを通して、インキタンク6内のインキ7を隔壁41後面に残留させることなしに、インキタンク6内の全てのインキ7をインキ吸蔵体3に供給することができる。もし、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの後端開口部が、隔壁41後面より後方に位置する場合、インキタンク6内のインキ7が隔壁41後面に残留し、インキタンク6内の全てのインキ7をインキ吸蔵体3に供給できないおそれがある。
]本願の第の発明は、前記第の発明において、前記インキ誘導部52と接続するインキ導入部44を隔壁41の後面に形成したこと(請求項)を要件とする。
前記第の発明の直液式筆記具1は、インキ誘導部52と接続するインキ導入部44を隔壁41の後面に形成したことにより、インキタンク6内のインキ7を隔壁41後面に残留することをより一層防止できる。前記インキ導入部44は、例えば、毛細管力によりインキをインキ誘導部52に導入するもの、または、ペン先下向き時に重力によりインキをインキ誘導部52に導入するもの等を挙げることができる。
前記インキ導入部44は、毛細管力によりインキをインキ誘導部52に導入するタイプの場合、隔壁41の後面に形成したリブまたは溝により構成される。前記リブまたは溝によりなるインキ導入部44は、連通管5a内面のインキ誘導部52と円滑な接続が可能なよう、インキ誘導部52と凹凸が対応した形状を有することが好ましい。前記インキ誘導部52と凹凸が対応した形状とは、例えば、インキ誘導部52がリブからなる場合、インキ導入部44もリブ(突部)からなり、インキ誘導部52が溝からなる場合、インキ導入部44も溝からなる構成が挙げられる。
]本願の第の発明は、前記第1、2または3の発明において、前記他の連通管5bを隔壁41の後面より後方に突出させたこと(請求項)を要件とする。
前記第の発明の直液式筆記具1は、前記他の連通管5bを隔壁41の後面より後方に突出させたこと(即ち内部の毛細管力の比較的弱い外気導入用の連通管5bの後端開口部を隔壁41の後面より後方に位置させたこと)により、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合、インキタンク6内の加圧空気が、前記隔壁41の後面より後方に突出する連通管5bの後端開口部から、該連通管5bの内部を通り、次に、インキ吸蔵体3の内部を通って、迅速に外部に放出され,ペン先2側からインキが外部に漏出したり吹き出したりするおそれがない。即ち、前記第の発明の直液式筆記具1は、ペン先下向き状態でインキタンク6内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止できる。
特に、ペン先下向き時、前記後方に突出する連通管5bの後端が、インキ液面より上方に位置していない場合であっても、インキ液面から前記後方に突出する連通管5bの後端までの距離が、インキ液面から隔壁41後面までの距離(即ち隔壁41後面より後方に突出しない連通管5aの後端開口部とインキ液面との距離)に比べて短いため、ペン先下向き状態でインキタンク6内の圧力が急激に変化した場合、インキタンク6内の多量のインキがインキ吸蔵体3に押し出されることなく、各々の連通管5を通ってインキタンク6内から僅かの余剰インキがインキ吸蔵体3に押し出されてインキ吸蔵体3に保持された後、即座に、前記後方に突出する連通管5bの後端開口部とインキ液面の上方の空間とが連通され、インキ液面の上方の加圧空気が、前記後方に突出する連通管5bを通って外部に放出される。それにより、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを十分に防止できる。
尚、前記インキタンク6内の圧力が急激に変化する場合とは、例えば、低温環境下でキャップをペン先2側に装着した後、高温環境下でインキタンク6内が加圧された状態においてペン先2側からキャップを取り外す場合、または、地上の1気圧状態でキャップをペン先2側に装着した後、航空機内等の減圧状態においてペン先2側からキャップを取り外す場合等が挙げられる。
(連通管)
尚、本発明で、前記連通管5は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管5の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管5の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。
また、前記連通管5の各々は、前後方向に延設され、その各々の内部に流通路が前後方向に貫設される。即ち、連通管5の各々は、両端(前端及び後端)に開口部を備える。
また、前記複数本の連通管5とは、その内部に独立した複数の流通路が並列に形成された構成であればよく、例えば、各々の連通管5が径方向に離隔した構成、各々の連通管5の側壁が互いに連結した構成、または大径の連通管の内部に小径の連通管を配置した構成等が挙げられる。
また、前記連通管5の各々の前端は、ペン先2を中心とする同一円周上に等間隔に位置することが好ましい。また、前記連通管5の各々の前端は、軸方向前方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管5の各々の前端の形状は、例えば、傾斜カット面、垂直面、円錐面、凸曲面等が挙げられる。
尚、前記連通管5は、隔壁41と一体に形成してもよいし、隔壁41と別部品により構成してもよい。
(インキ吸蔵体)
尚、本発明で、前記インキ吸蔵体3は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材(即ち多孔質材料)からなるものであればよく、例えば、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。また、前記インキ吸蔵体3は、その外周面に合成樹脂フィルム等よりなる外皮を備える構成でもよい。前記インキ吸蔵体3は、単一の部材であってもよいし、毛細管力の異なる複数の部材であってもよい。
(ペン先)
尚、本発明で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。また、前記ペン先2の後端を構成する材料は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えた部材であればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体が挙げられる。尚、本発明で、前記ペン先2はインキ誘導部材を含む。
(隔壁)
前記隔壁41は、インキ吸蔵体3とインキタンク6とを区画するものであり、実際には、インキタンク6と、インキ吸蔵体3を収容する吸蔵体収容部とを区画するものである。前記隔壁41の後面は、インキタンク6内に面している。前記隔壁41を、各々の連通管5の流通路51が前後に貫通する。
(インキタンク)
前記インキタンク6は、例えば、筆記具本体に直接形成する構成(即ち、インキタンク6が筆記具本体の一部を構成するもの)、または、筆記具本体内に収容する構成が挙げられる。尚、本発明で、インキタンク6内に貯溜されるインキ7は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。
本発明の直液式筆記具は、表面張力の高いインキや、消泡性の劣るインキを採用した場合でも、複数本の連通管によるインキ吸蔵体へのインキ供給とインキタンク内への外気導入とがスムーズに行なわれる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の直液式筆記具1を図1乃至図6に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材4と、前記中間部材4の後方に配置されるインキタンク6と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材4、及び前記インキタンク6を収容する軸筒10と、前記軸筒10の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓11と、ペン先2側に着脱自在に設けられるキャップ12とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。
・軸筒
前記軸筒10は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒10は、ペン先2外周面を保持する先細部101と、該先細部101より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁41及びインキタンク6が収容される本体部102とからなる。
前記軸筒10の内面(即ち先細部101の内面から本体部102の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ103が一体に形成される。前記リブ103には、前記軸筒10の先細部101と本体部102との接続部の近傍において、段形状の規制壁部103aが形成される。前記規制壁部103aにインキ吸蔵体3の前端面が軸方向に当接し、前記本体部102の前部内面のリブ103にインキ吸蔵体3の外周面が圧接保持される。前記先細部101内面のリブ103により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ103の、前記ペン先2外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部103bが一体に形成される。
前記リブ103により、インキ吸蔵体3の外周面と本体部102の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒10内面との間、及びペン先2外周面と先細部101内面との間に、空気通路9が形成される。前記空気通路9の前側は、軸筒10の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路9の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路9により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる。前記中間部材4は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク6とを区画する隔壁41と、前記隔壁41の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管5と、前記隔壁41の後面より後方に突出され且つインキタンク6の前端開口部に挿着される接続管42と、前記隔壁41の前面または後面より軸方向に突出し且つ軸筒10内面(本体部102内面)に固着される取付筒部43とを備える。軸筒10及び隔壁41によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記取付筒部43は、隔壁41前方の各々の連通管5の基部外周または接続管42外周を包囲している。前記接続管42後端には切り欠きが形成される。前記切り欠きにより、前記接続管42後端には栓体61の片側を押圧するための突片42aが一体に形成される。前記隔壁41は円板状であり、前記各々の連通管5、前記接続管42、前記取付筒部43は、円筒状である。前記突片42aは、横断面形状が円弧状である。
前記隔壁41、各々の連通管5(即ち連通管5a,連通管5b)、接続管42、及び取付筒部43は一体に連設される。即ち、中間部材4により、隔壁41、連通管5、接続管42、及び取付筒部43を1部品で構成できる。
・当接壁部
図6に示すように、隔壁41の前面には、板状のリブよりなる当接壁部41aが一体に形成される。前記当接壁部41aがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。前記当接壁部41aにより、前記隔壁41と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間8が形成される。前記隙間8は、前記空気通路9を介して、外気と連通される。前記当接壁部41aの一部は各々の連通管5の基部の間に形成され、各々の連通管5の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管5の屈曲強度が向上し、各々の連通管5の隔壁41に対する折れ曲がりを抑えることができる。前記当接壁部41aは、横断面が、枝分かれ状、放射状、または十字状に形成される。
・連通管
前記連通管5の各々の内部には、軸方向に流通路62が設けられ、前記流通路62が、前記連通管5の各々の両端にて開口される。前記連通管5の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に位置し且つインキ吸蔵体3の内部前方に開口される。前記連通管5の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク6内に開口される。前記複数本の連通管5において、1本の連通管5aが隔壁41後面より後方に突出されず(即ち1本の連通管5aの後端開口部が隔壁41後面に位置し)、一方、他の連通管5bが隔壁41後面より後方に突出され、且つ、その連通管5bの後端がインキタンク6内(接続管42内)に位置される。
前記各々の連通管5は、インキ吸蔵体3とインキタンク6との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク6との間に、独立した複数本の流通路62が並列に設けられる。前記連通管5の各々の流通路62は、接続管42内に位置する隔壁41の、軸心より離れた箇所に貫通される。
・インキ誘導部
前記後端開口部が隔壁41後面に位置している連通管5aは、その内面に軸方向に延びるリブが形成される。前記リブは、連通管5aの内面に複数本形成される。具体的には、前記リブは、連通管5aの内面に4本形成され、隣接する2本が連通管5aの内面の180度対称位置に形成される。前記リブにより、インキ誘導部52が構成される。一方、他の連通管5bの内面は、前記インキ誘導部52(リブ)を備えず、横断面円形状を有する。それにより、前記インキ誘導部52を備えた連通管5aの内部の毛細管力が、前記インキ誘導部52を備えない連通管5bの内部の毛細管力よりも強く設定される。本実施の形態では、前記軸方向に延びるリブ(インキ誘導部52)は、連通管5aの後部内面に形成される。
・インキ導入部
前記連通管5の内面のリブ(即ち前記リブの各々)は、隔壁41の後面より後方に突出される。前記隔壁41の後面より後方に突出されたリブ(突部)により、インキ誘導部52に接続するインキ導入部44が構成される。
・後方に突出する連通管
前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bの後端の前後方向の位置は、接続管42の後端(即ち突片42aの後端)と略一致しているか、または接続管42の後端(即ち突片42aの後端)より僅かに前方に位置される。即ち、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bの後端が接続管42の後端(即ち突片42aの後端)から後方に大きく突出されていない。また、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bは、突片42a内面に近接して配置される。具体的には、前記隔壁41後面から後方に突出する連通管5bは、接続管42の軸心と突片42a内面との間に配置される。
前記連通管5の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管5の各々の前端がインキ吸蔵体3内に突き刺し挿入される際、連通管5の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管5の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管5の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31(毛細管力の大きい高密度部31)と、繊維密度の低い低密度部32(毛細管力の小さい低密度部32)が形成される。インキ吸蔵体3の内部前方には前記高密度部31が形成され、前記高密度部31の後方に前記低密度部32が形成される。前記高密度部31と前記低密度部32とは連接される。前記各々の連通管5は、低密度部32を後方から前方に貫通され、前記連通管5の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置される。尚、本実施の形態において、前記低密度部32の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記高密度部31の空隙率は、前記低密度部32の空隙率よりも低く設定され、前記低密度部32の空隙率と前記高密度部31の空隙率との差は、20%に設定されている。
前記連通管5の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管5の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管5は2本であるので、前記連通管5はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管5の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部31)を介してインキ流通可能に接続される。また、前記連通管5の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。
・インキタンク
前記インキタンク6は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク6内には、直にインキ7が貯溜される。前記インキタンク6内に貯溜されるインキ7は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記インキタンク6の前端開口部内面には、中間部材4の接続管42外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク6のインキ7が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク6を接続管42から取り外し、内部にインキ7が充填された新たなインキタンク6の前端開口部に接続管42を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク6の前端開口部は、栓体61により閉鎖されている。具体的には、インキタンク6の前端開口部内面に栓体61が嵌着されている。接続管42をインキタンク6の前端開口部に挿着した際、前記栓体61の片側を接続管42の突片42aにより後方に押圧し、栓体61を外し、インキタンク6の前端開口部が開栓される。ここでは、前記栓体61として、合成樹脂の射出成形体よりなる円板状の栓体61が採用される。尚、前記円板状の栓体61の代わりに球状の栓体を採用することもできる。
・キャップ
前記キャップ12は、ペン先2側に着脱自在に設けられる。前記キャップ12をペン先2側に装着することにより、ペン先2及び空気通路9の前端開口部が密封され、インキタンク6内と外気との連通が遮断される。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態の直液式筆記具1を図7乃至図11に示す。
前記第1の実施の直液式筆記具1の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ誘導部52が軸方向に延びる1本のリブからなる点、及び、インキ導入部44が、隔壁41後面に形成され且つ前記インキ誘導部52に接続するリブからなる点である。本実施の形態では、前記軸方向に延びるリブ(インキ誘導部52)は、連通管5aの全体内面に形成される。尚、他の構成は、第1の実施の形態と共通であるため、説明を省略する。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態の直液式筆記具1を図12乃至図16に示す。
前記第1の実施の直液式筆記具1の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ誘導部52が軸方向に延びる4本の溝(即ち隣接する2本の溝が連通管5aの内面の180度対称位置に形成された構成)からなる点、及び、インキ導入部44が、隔壁41後面に形成され且つ前記インキ誘導部52に接続する溝からなる点である。本実施の形態では、前記軸方向に延びる溝(インキ誘導部52)は、連通管5aの全体内面に形成される。尚、他の構成は、第1の実施の形態と共通であるため、説明を省略する。
本発明の第1の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 前記第1の実施の形態の中間部材を示す拡大縦断面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 図2のB−B線端面図である。 図4のS部拡大図である。 図2のC−C線端面図である。 本発明の第2の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 前記第2の実施の形態の中間部材を示す拡大縦断面図である。 図8のD−D線端面図である。 図9のT部拡大図である。 図8のE−E線端面図である。 本発明の第3の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 前記第3の実施の形態の中間部材を示す拡大縦断面図である。 図13のF−F線端面図である。 図14のU部拡大図である。 図13のG−G線端面図である。
1 直液式筆記具
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 高密度部
32 低密度部
4 中間部材
41 隔壁
41a 当接壁部
42 接続管
42a 突片
43 取付筒部
44 インキ導入部
5 連通管
5a 連通管
5b 連通管
51 流通路
52 インキ誘導部
6 インキタンク
61 栓体
7 インキ
8 隙間
9 空気通路
10 軸筒
101 先細部
102 本体部
103 リブ
103a 規制壁部
103b 筒状壁部
11 尾栓
12 キャップ

Claims (4)

  1. ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する複数本の連通管とからなり、前記インキ吸蔵体と前記インキタンクとの間に隔壁を設け、前記隔壁の前面より前方に前記連通管の各々を突出させ、前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体内部に位置させてなる直液式筆記具であって、前記複数本の連通管の中の少なくとも1本の連通管の内面に軸方向に延びるリブまたは溝よりなるインキ誘導部を形成し、前記インキ誘導部を備えた連通管の内部の毛細管力を、他の連通管の内部の毛細管力よりも強く設定したことを特徴とする直液式筆記具。
  2. 前記インキ誘導部を備えた連通管の後端開口部が隔壁の後面に位置してなる請求項記載の直液式筆記具。
  3. 前記インキ誘導部と接続するインキ導入部を隔壁の後面に形成した請求項記載の直液式筆記具。
  4. 前記他の連通管を隔壁の後面より後方に突出させた請求項1、2または3記載の直液式筆記具。
JP2007164401A 2007-06-21 2007-06-21 直液式筆記具 Active JP4943950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164401A JP4943950B2 (ja) 2007-06-21 2007-06-21 直液式筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164401A JP4943950B2 (ja) 2007-06-21 2007-06-21 直液式筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009000920A JP2009000920A (ja) 2009-01-08
JP4943950B2 true JP4943950B2 (ja) 2012-05-30

Family

ID=40317843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007164401A Active JP4943950B2 (ja) 2007-06-21 2007-06-21 直液式筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4943950B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101227691B1 (ko) 2011-03-08 2013-02-28 동아연필 주식회사 직액식 필기구

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS567504Y2 (ja) * 1978-09-16 1981-02-18
JPS58192082A (ja) * 1982-05-06 1983-11-09 カシオ計算機株式会社 キヤラクタデイスプレイにおける画面の2分割表示方式
JP4658259B2 (ja) * 2004-09-14 2011-03-23 パイロットインキ株式会社 直液式筆記具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009000920A (ja) 2009-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100946428B1 (ko) 직액식 필기구
JP4848068B2 (ja) 直液式筆記具
EP1634724B1 (en) Ink occluding element in a writing implement
WO2016208436A1 (ja) 直液式筆記具
JP4537864B2 (ja) 直液式筆記具
JP4658259B2 (ja) 直液式筆記具
JP4820701B2 (ja) 直液式筆記具
JP4943950B2 (ja) 直液式筆記具
JP4848067B2 (ja) 直液式筆記具
JP4750591B2 (ja) 直液式筆記具
JP5085952B2 (ja) 直液式筆記具
JP4943951B2 (ja) 直液式筆記具
JP3152082U (ja) 直液式筆記具
JP4750590B2 (ja) 直液式筆記具
JP4943956B2 (ja) 直液式筆記具
JP5085960B2 (ja) 直液式筆記具
JP3152083U (ja) 直液式筆記具
JP2008044285A (ja) 直液式筆記具
JP2009012191A (ja) 直液式筆記具
JP5129058B2 (ja) 直液式筆記具
JP7118814B2 (ja) ボールペン
JP2020001352A (ja) ボールペン
JP2008023877A (ja) 直液式筆記具
JP5244006B2 (ja) 直液式筆記具
JP2017013253A (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4943950

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150309

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250