JP3152082U - 直液式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、さらに、インキタンク内のインキのインキ成分が沈降して筆記不能となることを防止できる直液式筆記具を提供する。【解決手段】直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記インキタンク7と前記インキ吸蔵体3との間を接続する連通管6とからなる。連通管6を複数備える。連通管62の各々の前端が開口される。連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3内部に位置される。インキタンク7内に攪拌部材72が収容される。【選択図】 図1

Description

本考案は、インキタンク内にインキを直に貯溜し、前記インキタンクとペン先との間にインキ吸蔵体を介在させた直液式筆記具に関する。尚、本考案において、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
[1]従来、この種の直液式筆記具において、例えば、特許文献1には、「インク容体の上方開口部に連絡孔(連絡管)と貫通孔とを有し吸収性材を充填した収容体を挿嵌し吸収性材に連絡する筆穂を設け通気管を貫通孔に挿通し外気とインキ容体とを連絡したことを特徴とする筆記具。」が開示されている。
前記特許文献1の直液式筆記具は、インク容体の上方開口部に連絡管及び通気管を備えているとしても、常時、通気管が外気と連通する構成である。そのため、ペン先下向き状態を維持すると、外気が通気管を通してインク容体内に供給し続けられると同時に、インク容体内のインキが連絡管を通して吸収性材に供給し続けられる。その結果、インキ容体内のインキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
[2]また、従来、特許文献2には、「容器本体内の一側に密閉用蓋体を着脱可能としたインキ補給口を有するインキ収納室を設けると共に、本体先端開口部側には上記インキ収納室とは隔壁にて分離されたインキ吸液材収納室を開口部と連通する状態として設け、該収納室内には二分割された通気性を有する吸液材を収納し、且つ先端開口部側の吸液材にはペン先の基部を抱持させると共にその基部端面はインキ収納室側の吸液材を接触させ、上記隔壁には収納インキを吸液材へ給液させるための給液孔を穿設すると共に、適宜な給気管を固定させ且つこの給気管の一方の端面開口部を本体先端開口部側の吸液材に当接させ、他方の端面開口部をインキ補給口附近のインキ収納室内に位置させたことを特徴とするサインペン。」が開示されている。
前記特許文献2の直液式筆記具は、給液孔からインキがインキ収納室側の吸液材の後端面に供給される構成であるため、インキ収納室内のインキを、給液孔からインキ収納室側の吸液材内部を通ってペン先後端まで迅速且つ確実に供給できないおそれがある。その結果、初期インキ出し時(即ちインキ収納室から吸液材に最初にインキを供給するとき)、筆記可能になるまでかなりの時間を要する。その上、前記特許文献2の直液式筆記具は、インキ収納室内のインキを、給液孔からインキ収納室側の吸液材内部を通って給気管の端面開口部まで迅速且つ確実に供給できないおそれがある。そのため、給液孔から供給されて吸液材に含浸されたインキによって給気管の開口端を確実に塞ぐこと(即ち給気管の開口端を液シール状態にすること)が困難となり、インキ収納室からのインキ流出とインキ収容室への空気流入(即ちインキと空気の交替)を迅速且つ確実に停止させることができない。その結果、過剰のインキが吸液材に供給され、インキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
[3]また、従来、特許文献3には、「前軸内にインキ調整管、インキ導管を同心に配置し、インキ導管に中継芯を挿入し、その後端をインキ室(インキタンク)に挿入し、先端を毛筆体後端に所定の間隙を存して位置させ、インキ調整管とインキ導管間の環状路内及び毛筆体後端上には多孔質材からなるインキ吸収体を装着し、その先端の密度を他の部分より大となし、毛筆体後端にはインキ通路を形成し、前軸内面とインキ調整管外面間には外気に連通した空気通路を形成し、該空気通路後端とインキ調整管後端とを連通してなる毛筆状筆記具。」が開示されている。
前記特許文献3の直液式筆記具は、一本のインキ導管のみによって、インキタンクとインキ吸収体とを接続する構成であるため、初期インキ出し時(即ちインキタンクから吸液材に最初にインキを供給する時)に迅速に空気とインキが交替せず、筆記可能になるまでにかなりの時間を要する。また、前記特許文献3の直液式筆記具は、部品点数が多く、構造が複雑であり、ユーザーに安価に提供することが困難である。
実公昭45−18890号公報 実公昭56−7504号公報 実公昭60−7191号公報
本考案は前記従来の問題点を解決するものであって、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、さらに、インキタンク内のインキのインキ成分が沈降して筆記不能となることを防止できる直液式筆記具を提供しようとするものである。
(構成1)
本考案は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記インキタンク7と前記インキ吸蔵体3との間を接続する連通管62とからなる直液式筆記具であって、前記連通管62を複数備え、前記連通管62の各々の前端が開口され、前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3内部に位置され、前記インキタンク7内に攪拌部材72が収容されてなること(構成1)を要件とする。
前記直液式筆記具1(構成1)の連通管62は、その各々が、インキタンク7内のインキ8をインキ吸蔵体3の内部に供給する機能と、外気をインキタンク7内に供給する機能とを備える。インキタンク7内のインキ8をインキ吸蔵体3に供給する際、ペン先2を下向き状態にすると、重力によりインキタンク7内のインキ8が、少なくとも一つの連通管62を通って、インキ吸蔵体3に供給され、インキ吸蔵体3内部において含浸される。それと同時に、外気が他の連通管62を通ってインキタンク7内に取り込まれる。即ち、n本の連通管62の場合(nは2以上の整数)、1本以上かつ(n−1)本以下の連通管62がインキ供給を行い、他の残りの連通管62が外気の供給を行う。
前記インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキが一定量になると、前記外気を取り込んでいた他の連通管62の前端開口部が、前記含浸インキによる液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7内への外気の供給は停止される。それと同時に、前記インキ供給を行っていた連通管62によるインキタンク7からインキ吸蔵体3へのインキ供給も停止され、その結果、連通管62の各々の前端開口部が液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7からのインキ流出とインキタンク7への空気流入(即ちインキと空気の交替)が停止状態となる。
前記直液式筆記具1(構成1)は、前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3内部に位置する構成であるため、連通管62の各々の前端開口部の全てを、インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキの液シールによって容易に閉鎖することができる。その結果、インキタンク7からインキ吸蔵体3に過剰のインキを供給することがなく、ペン先2側より外部にインキが漏出するおそれがない。
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、連通管62を複数本(即ち2本以上)、有することにより、少なくとも一つの連通管62がインキ供給を行う場合、他の連通管62が空気供給を行うことになる。そのため、初期インキ出し時(即ち、インキが含浸されていないインキ吸蔵体3に最初にインキを供給する場合)に迅速にインキと空気との交替が行われ、短時間で筆記可能となる。
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、振とう操作すると、インキタンク7内に収容した攪拌部材72(即ちおもり部材)によりインキタンク7内のインキ8が攪拌され、インキ成分(即ちインキ中の顔料等の固形成分)が沈降して筆記不能になることを防止できる。尚、前記攪拌部材72は、インキタンク7内を前後方向に移動可能である。前記攪拌部材72の形状は、球状、柱状、棒状、筒状等いずれであってもよい。前記攪拌部材72は、インキタンク7内に少なくとも1個収容されればよいが、複数個を収容することもできる。前記インキタンク7内に収容される前記攪拌部材72は、前記連通管62の内径(即ち流通路62a内径)より大きい外径を備え、それにより、連通管62の内部に挿入されず、連通管62のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。前記攪拌部材72は、金属、合成樹脂等により形成される。
また、前記構成1において、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に隔壁61を設け、前記隔壁61の前面に各々の連通管62を前方に突設させ、インキタンク7内の攪拌部材72が前記隔壁61の後面に当接可能であることが好ましい。それにより、ペン先下向き状態で長期保管した際にインキタンク7内のインキの成分が隔壁61後面に沈降したとしても、攪拌部材72の当接により隔壁61後面に沈降したインキを再分散することができ、隔壁61後面のインキ沈降を容易に解消できる。さらに、インキタンク7内のインキ8を攪拌する際、攪拌部材72が隔壁61の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁61を介して各々の連通管62にも伝わり、各々の連通管62の内部のインキの沈降も解消できる。
(構成2)
前記直液式筆記具1(構成1)において、前記連通管62の各々の前端の軸方向の位置が互いに略等しく設定されること(構成2)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成2)は、前記連通管62の各々の前端の軸方向の位置が互いに略等しく設定される構成(即ち連通管62の各々の前端が互いに前後に離れていない構成)であるため、インキ吸蔵体3の内部における連通管62の各々の前端の相互間の距離が一層短くなり、連通管62の各々の前端開口部の液シール性が向上し、外部へのインキ漏出を、より一層防止できる。
(構成3)
前記直液式筆記具1(構成1)において、前記連通管62の各々の前端位置の間に軸方向の差ΔLを有すること(構成3)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成3)は、前記連通管62の各々の前端位置の間に軸方向の差ΔLを有することにより、連通管62の各々の前端開口部がインキ吸蔵体3内の含浸インキによって液シールされた状態のとき、インキ吸蔵体3内部に比較的多量のインキを含浸させることができる。その結果、ペン先2からの潤沢なインキ流出性を得る。
尚、前記連通管62が3本以上を有する場合、前記連通管62の各々の前端位置の間の軸方向の差ΔLは、少なくとも1箇所、有すればよい。尚、前記連通管62の各々の前端位置の間の軸方向の差ΔLが15mm(ミリメートル)以内に設定されてなることが好ましく、それにより、ペン先2からの潤沢なインキ流出性を得ると同時にインキタンク7内のインキ8がペン先側より漏出することを、より一層、防止できる。もし、連通管62の各々の前端位置の間の軸方向の差ΔLが15mmを超えると、連通管62の各々の前端開口部がインキ吸蔵体3内の含浸インキによって液シール状態にあるとき、インキ吸蔵体3内部に過剰のインキが含浸されているため、インキタンク7内の内圧上昇に伴う余剰インキをインキ吸蔵体3内部に十分に含浸できず、ペン先側よりインキを外部に漏出させるおそれがある。尚、本考案では、例えば、前記連通管62が3本以上を有し、前記連通管62の各々の前端位置の間の軸方向の差ΔLが、複数箇所に生じる場合、前記複数箇所の軸方向の差ΔLの全てが15mm以内である。
(構成4)
前記直液式筆記具1(構成1乃至3)において、前記ペン先2の後端と前記連通管62の各々の前端との間は、前記インキ吸蔵体3を介してインキ流通可能に接続されること(構成4)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成4)は、前記ペン先2の後端と、前記連通管62の各々の前端とが、直接接続されていないため、少なくともペン先2の後端と連通管62の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部には一定量のインキが含浸されている。それにより、ペン先上向き状態や筆記具本体の水平状態などのインキタンク7からのインキ供給が無い場合でも、前記ペン先2の後端と連通管62の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。
(構成5)
前記直液式筆記具1(構成1乃至4)において、前記連通管62の各々の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって、前記連通管62の各々の前端近傍のインキ吸蔵体3の密度を、前記連通管62の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の密度よりも高く設定すること(構成5)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成5)は、インキ吸蔵体3が、連通管62の各々の前端近傍の密度を高く設定した部分(高密度部31)と、連通管62の各々の前端近傍以外の密度を低く設定した部分(低密度部32)とを備える。そのため、インキ吸蔵体3内部におけるインキを、低密度部32よりも高密度部31に、優先して含浸させることができる。それにより、連通管62の各々の前端開口部を含浸インキによって、確実に液シールできる。その結果、温度低下等によりインキタンク7内の圧力が減少した際、インキ吸蔵体3内に含浸されたインキが、インキ吸蔵体3内に残留することがなく、インキ吸蔵体3の高密度部31から連通管62を通って、適正にインキタンク7内に戻される。
また、前記直液式筆記具1(構成5)は、インキ吸蔵体3の密度差(即ちインキ吸蔵体3の高密度部31と低密度部32)を、連通管62の各々の前端を前記インキ吸蔵体3の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって形成するため、連通管62をインキ吸蔵体3に組み込む前に、予めインキ吸蔵体3に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
(構成6)
前記直液式筆記具1(構成5)において、前記連通管62の各々のインキ吸蔵体3内部に挿入される部分の軸方向の長さL1,L2が3mm以上であること(構成6)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成6)は、前記連通管62の各々のインキ吸蔵体3内部に挿入される部分の軸方向の長さL1,L2が全て3mm(ミリメートル)以上であることにより、連通管62の挿入によるインキ吸蔵体3の確実な押圧圧縮によって、インキ吸蔵体3内部の連通管62の前端近傍に確実に高密度部31を形成することができ、各々の連通管62の前端開口部の安定した液シール状態を得る。もし、前記連通管62の各々のインキ吸蔵体3内部に挿入される部分の軸方向の長さL1,L2が一つでも3mm未満であると、各々の連通管62の前端開口部の液シール状態が不安定となり、キャップの着脱や僅かな衝撃で、液シール状態が崩れ、いずれかの連通管62の前端開口部より外気がインキタンク7内に入り、インキタンク7内のインキがインキ吸蔵体3内部に過剰に供給され、ペン先側よりインキが漏出するおそれがある。
前記構成5または6において、連通管62の各々の前端を先鋭形状にしてもよい。それにより、各々の連通管62をインキ吸蔵体3の後端からスムーズに突き刺し挿入することができる。さらに、前記連通管62の各々の前端を先鋭形状とした構成において、前記連通管62の各々の前端がその前端開口部を含む傾斜カット面からなることが好ましい。それにより、各々の連通管62のインキ吸蔵体3への突き刺し挿入性が、より一層、向上するとともに、各々の連通管62の前端開口部の開口面積が増加し、インキ吸蔵体3の内部へのインキの供給を迅速にできる。
(構成7)
前記直液式筆記具1(構成1乃至7)において、前記インキ吸蔵体3の前端面及び後端面が外気と連通されること(構成7)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成7)は、インキ吸蔵体3の内部の空気を、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面から逃がすことができる。それにより、インキ吸蔵体3の内部の連通管62の前端開口部から供給されたインキを、前記インキ吸蔵体3の内部の連通管62の前端近傍から、インキ吸蔵体3の前端方向、及び連通管62の前端近傍のインキ吸蔵体3の内部からインキ吸蔵体3の後端方向へスムーズに移動させることができる。特に、インキ吸蔵体3の後端面と外気が連通することにより、温度上昇等によるインキタンク7内の圧力上昇時、インキタンク7内から押し出されたインキが、スムーズに連通管62の前端よりインキ吸蔵体3の連通管62の前端近傍を介して後方へ移動し、インキ吸蔵体3の後方に含浸され、インキの外部への漏出を防ぎ、一方、温度低下等によるインキタンク7内の圧力減少時、インキ吸蔵体3の後方の含浸インキを、インキ吸蔵体3内部の連通管62の前端近傍を介して連通管62の前端開口部より連通管62内を通してインキタンク7内に戻すことができる。
前記構成7において、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に隔壁61を設け、前記隔壁61の前面に各々の連通管62を前方に突設させ、前記隔壁61前面とインキ吸蔵体3後端面との間に外気と連通する隙間9を設けることが好ましい。さらに、前記外気と連通する隙間9を設ける構成において、隔壁61の前面にインキ吸蔵体3の後端面の一部と当接可能な当接壁部61aを形成することが好ましい。さらに、前記当接壁部61aを形成する構成において、連通管62の折れ曲がりを防止するために、前記当接壁部61aを連通管62の側壁に接続することが好ましい。
尚、本考案で、前記連通管62の前端の少なくとも一つがインキ吸蔵体3内部のペン先2の後端近傍に位置されてなることが好ましい。それにより、前記インキ吸蔵体3内部のペン先2の後端近傍に位置された連通管62の前端開口部からインキがペン先2に迅速に供給できる。それにより、初期インキ出し時、確実に、短時間で筆記可能となる。
尚、本考案で、前記複数の連通管62のうち、最もペン先2の後端に近い連通管62の前端とペン先2の後端との軸方向の距離の最小値が10mm(ミリメートル)以内に設定されることが好ましい。それにより、初期インキ出し時、最もペン先2の後端に近い連通管62の前端からペン先2の後端にインキが迅速に供給され、短時間で筆記可能となる。前記最もペン先2の後端に近い連通管62の前端は、ペン先2の後端より前方に位置していてもよいし、あるいは、ペン先2の後端より後方に位置していてもよい。
尚、本考案で、前記連通管62の前端の少なくとも一つがインキ吸蔵体3の内部前方に位置し、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置してなることが好ましい。それにより、ペン先2全体の長手寸法を短く設定できる。その結果、インキタンク7からの潤沢なインキが、連通管62を通ってインキ吸蔵体3の内部前方を介してペン先2の後端に供給された後、前記ペン先2の前端に迅速に供給されるため、筆跡途切れや筆跡カスレのない、ペン先2からの円滑なインキ流出性が得られる。また、ペン先2全体の長手寸法を短く設定できることから、ペン先2のコストを安価に抑えることもできる。
尚、本考案で、前記連通管62の各々の側壁を互いに連結することが好ましい。それにより、各々の連通管62の屈曲強度が向上し、各々の連通管62の折れ曲がりを抑えることができる。さらに、前記連通管62の各々の側壁を軸方向に延びるリブにより互いに連結し、前記リブをインキ吸蔵体3の後端面の一部と当接可能な当接壁部61aとすることが好ましい。それにより、インキ吸蔵体3の軸方向のがたつきを抑えるとともに、インキ吸蔵体3の後端面と隔壁61との間に外気と連通可能な確実な隙間9を形成できる。
尚、本考案で、連通管62の各々の内部に、毛細間隙を備えたインキ吸収体を配置してもよい。それにより、連通管62の折れ曲がりを抑えるために各々の連通管62の外径および内径を比較的大きく設定した場合でも、連通管62の前端開口部の適正な液シールが得られる。尚、前記インキ吸収体は、毛細間隙を備えるものであればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。前記インキ吸収体の毛細管力は、インキ吸蔵体3内部の連通管62の各々の前端近傍部分(高密度部31)の毛細管力よりも、小さく設定されることが好ましい。
尚、本考案で、前記連通管62は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管62の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管62の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。また、前記連通管62の各々は、前後方向に延設され、その各々の内部に流通路62aが前後方向に貫設される。また、前記複数本の連通管62とは、その内部に独立した複数の流通路62aが並列に形成された構成であればよく、例えば、各々の連通管62が径方向に離隔した構成、各々連通管62の側壁が互いに連結した構成、または大径の連通管62の内部に小径の連通管62を配置した構成等が挙げられる。また、前記各々の連通管62は、ペン先2またはインキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔に位置することが好ましい。また、前記連通管62の各々の前端は、軸方向前方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管62の各々の前端の形状は、例えば、傾斜カット面、垂直面、円錐面、凸曲面等が挙げられる。また、前記連通管62のいずれか一つの後端を、隔壁61の後面より後方に突出させ且つインキタンク7内に位置させてもよい。
尚、本考案で、前記インキ吸蔵体3は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材(即ち多孔質材料)からなるものであればよく、例えば、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。また、前記インキ吸蔵体3は、その外周面に合成樹脂フィルム等よりなる外皮を備える構成でもよい。また、前記インキ吸蔵体3の内部前方とは、インキ吸蔵体3の前半部の内部のことである。前記インキ吸蔵体3は、単一の部材であってもよいし、毛細管力の異なる複数の部材であってもよい。
尚、本考案で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体、あるいはこれらを組み合わせたもの等が挙げられる。本考案で、前記ペン先2の後端を構成する材料(インキ誘導部材)は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えた部材であればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体が挙げられる。即ち、本考案で、前記ペン先2はインキ誘導部材を含む。
尚、本考案で、インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。特に、本考案で、前記インキ8は、顔料成分を含有した水性顔料インキまたは油性顔料インキ、顔料成分を含有する水性または油性の塗布液(即ち水性顔料塗布液、油性顔料塗布液)等を採用することが好ましく、攪拌部材72をインキタンク7内に収容したことにより、インキ中の顔料の沈降による筆記不能となることを回避できる。前記顔料は、例えば、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、パール顔料、酸化チタン等の白色顔料、可逆熱変色性顔料、導電性顔料等が挙げられる。
本考案の直液式筆記具は、構成1により、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、さらに、インキタンク内のインキのインキ成分が沈降して筆記不能となることを防止できる。
本考案の直液式筆記具は、構成2により、連通管の各々の前端開口部の液シール性が向上し、外部へのインキ漏出を、より一層防止できる。
本考案の直液式筆記具は、構成3により、ペン先からの潤沢なインキ流出性を得る。
本考案の直液式筆記具は、構成4により、ペン先上向き状態や筆記具本体の水平状態などのインキタンクからのインキ供給が無い場合でも、前記ペン先の後端と連通管の各々の前端との間のインキ吸蔵体内部に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。
本考案の直液式筆記具は、構成5により、連通管の各々の前端開口部をインキ吸蔵体内の含浸インキによって、確実に液シールでき、しかも、連通管をインキ吸蔵体に組み込む前に、予めインキ吸蔵体に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
本考案の直液式筆記具は、構成6により、各々の連通管の前端開口部の安定した液シール状態を得る。
本考案の直液式筆記具は、構成7により、インキ吸蔵体の内部の連通管の前端開口部から供給されたインキを、前記インキ吸蔵体の内部の連通管の前端近傍から、インキ吸蔵体の前端方向、及び連通管の前端近傍のインキ吸蔵体の内部からインキ吸蔵体の後端方向へスムーズに移動させることができる。
(第1の実施の形態)
本考案の第1実施の形態の直液式筆記具1を図1及び図2に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記ペン先2を前端部で保持し且つ前記インキ吸蔵体3を内部に収容する吸蔵体収容部と、前記吸蔵体収容部の後方に取り付けられ且つ内部にインキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記吸蔵体収容部と前記インキタンク7とを区画する隔壁61と、前記隔壁61の前面より前方に突出され、インキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管62と、前記インキタンク7内に前後に移動可能に収容される攪拌部材72とからなる。前記吸蔵体収容部は、前記ペン先2を保持する先部材4と、前記先部材4と前記インキタンク7とを接続する中間部材6とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。前記ペン先2の中間部は、環状溝21が形成される。尚、これ以外にも、前記ペン先2の前端は、チゼル状に研削されてもよい。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えはポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部に位置される。
・先部材
前記先部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記先部材4は、ペン先2外周面を保持する小径部41と、該小径部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3の前部外周面を保持する大径部42とからなる。
前記先部材4の内面(即ち小径部41の内面から大径部42の内面まで)には、軸方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記先部材4の小径部41と大径部42との中間部において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端が軸方向に当接し、前記大径部42の内面のリブ43にインキ吸蔵体3の前部外周面が圧接保持される。前記リブ43は、前記小径部41内面において、係止凸部43bが形成される。前記小径部41内面において、リブ43によりペン先2の外周面が径方向に圧接保持されるとともに、前記係止凸部43bにペン先2外周面の環状溝21が係合し、ペン先2の前後方向の移動が規制される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の前部外周面と大径部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と先部材4の中間部内面との間、及びペン先2外周面と小径部41内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、先部材4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材6は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる筒状体である。前記中間部材6は、前方に開口する前方筒部65と、該前方筒部65の底部に形成される隔壁61と、該隔壁61から後方に延設され且つ後方に開口する後方筒部66と、前記隔壁61前面から軸方向前方に突出される複数(具体的には2本)の連通管62とが一体に連設されてなる。本実施の形態では、隔壁61と連通管62とが一体に連設されているが、これ以外にも、別部材よりなる隔壁61と連通管62とを固着させる構成でもよい。
前記前方筒部65の内周面には前記先部材4の大径部42外周面が圧入固着される。前記前方筒部65、隔壁61、及び先部材4の大径部42によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が着脱自在に取り付けられる。具体的には、前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が螺合により着脱自在に取り付けられる。
図2(a)に示すように、前記隔壁61の前面には軸方向に延びるリブよりなる当接壁部61aが一体に形成される。ここでは、前記当接壁部61aは十字状に形成される。前記当接壁部61aは、インキ吸蔵体3の後端面の一部と当接される。インキ吸蔵体3の後端面が、前記当接壁部61aにより当接支持され、インキ吸蔵体3の前端面が、規制壁部43aに当接支持され、それにより、インキ吸蔵体3の前後方向のガタツキが防止される。前記当接壁部61aがインキ吸蔵体3の後端面の一部に当接した状態において、隔壁61前面とインキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部61aの一部は各々の連通管62の基部の間に形成され、各々の連通管62の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管62の屈曲強度が向上し、前記当接壁部61aにより各々の連通管62の隔壁61に対する折れ曲がりを抑えることができる。
・連通管
前記連通管62の各々の内部には、軸方向に流通路62aが設けられ、前記流通路62aが、前記連通管62の各々の両端にて開口される。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に開口され、前記連通管62の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記複数本の連通管62は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62aが並列に設けられる。
前記連通管62の各々の前端は、軸線に対する垂直面からなる。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部に位置される。前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管62の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管62の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31と、繊維密度の低い低密度部32が形成される。結果的に、前記各々連通管62は、低密度部32を後方から前方に貫通し、前記連通管62の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置する。
前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記各々の連通管62は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管62は2本であるので、前記連通管62はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管62の各々の前端は、ペン先2の後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、連通管62の各々の前端とペン先2の後端とはインキ吸蔵体3内部を介してインキ流通可能に接続される。前記連通管62の各々の前端は、両者とも、ペン先2の後端より後方に位置している。
前記各々の連通管62の隔壁61前面からの軸方向の突出長さは互いに等しく設定される。本実施の形態では、前記各々連通管62がインキ吸蔵体3内部に挿入される軸方向の長さL1,L2は、両者とも22mmに設定される。前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さは、30mmに設定される。また、前記各々の連通管62の前端とペン先2の後端との軸方向の距離は、2mmに設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性顔料インキ、油性顔料インキ、顔料を含有する水性または油性の塗布液等が採用される。
前記インキタンク7内には、ステンレス鋼等または合成樹脂からなる球状の攪拌部材72が1個収容される。前記インキタンク7内に収容される前記攪拌部材72は、前記連通管62の内径(即ち流通路62a内径)より大きい外径を備え、それにより、連通管62の内部に挿入されず、連通管62のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。
また、前記攪拌部材72は、インキタンク7内の攪拌部材72が隔壁61の後面に当接可能である。それにより、隔壁61後面にインキが沈降しても容易に再分散できるとともに、インキタンク7内のインキ8を攪拌する際、攪拌部材72が隔壁61の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁61を介して各々の連通管62にも伝わり、各々の連通管62の内部のインキの沈降も解消できる。
前記インキタンク7の前端開口部は、中間部材6と着脱自在に取り付けられる。前記インキタンク7内のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を中間部材6から取り外し、そのインキタンク7の内部にインキ8を充填した後、または、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7と交換した後、前記内部にインキ8が充填されたインキタンク7を中間部材6に取り付ける。それにより、再び、筆記可能となる。
(第2の実施の形態)
本考案の第2実施の形態の直液式筆記具1を図3及び図4に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記ペン先2を前端部で保持し且つ前記インキ吸蔵体3を内部に収容する吸蔵体収容部と、前記吸蔵体収容部の後方に取り付けられ且つ内部にインキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記吸蔵体収容部と前記インキタンク7とを区画する隔壁61と、前記隔壁61の前面より前方に突出され、インキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管62と、前記インキタンク7内に前後に移動可能に収容される攪拌部材72とからなる。前記吸蔵体収容部は、前記ペン先2を保持する先部材4と、前記先部材4と前記インキタンク7とを接続する中間部材6とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。前記ペン先2の中間部は、環状溝21が形成される。尚、これ以外にも、前記ペン先2の前端は、チゼル状に研削されてもよい。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えはポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部に位置される。
・先部材
前記先部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記先部材4は、ペン先2外周面を保持する小径部41と、該小径部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3の前部外周面を保持する大径部42とからなる。
前記先部材4の内面(即ち小径部41の内面から大径部42の内面まで)には、軸方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記先部材4の小径部41と大径部42との中間部において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端が軸方向に当接し、前記大径部42の内面のリブ43にインキ吸蔵体3の前部外周面が圧接保持される。前記リブ43は、前記小径部41内面において、係止凸部43bが形成される。前記小径部41内面において、リブ43によりペン先2の外周面が径方向に圧接保持されるとともに、前記係止凸部43bにペン先2外周面の環状溝21が係合し、ペン先2の前後方向の移動が規制される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の前部外周面と大径部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と先部材4の中間部内面との間、及びペン先2外周面と小径部41内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、先部材4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材6は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる筒状体である。前記中間部材6は、前方に開口する前方筒部65と、該前方筒部65の底部に形成される隔壁61と、該隔壁61から後方に延設され且つ後方に開口する後方筒部66と、前記隔壁61前面から軸方向前方に突出される複数(具体的には2本)の連通管62とが一体に連設されてなる。本実施の形態では、隔壁61と連通管62とが一体に連設されているが、これ以外にも、別部材よりなる隔壁61と連通管62とを固着させる構成でもよい。
前記前方筒部65の内周面には前記先部材4の大径部42外周面が圧入固着される。前記前方筒部65、隔壁61、及び先部材4の大径部42によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が着脱自在に取り付けられる。具体的には、前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が螺合により着脱自在に取り付けられる。
図4(a)に示すように、前記隔壁61の前面には軸方向に延びるリブよりなる当接壁部61aが一体に形成される。ここでは、前記当接壁部61aは十字状に形成される。前記当接壁部61aは、インキ吸蔵体3の後端面の一部と当接される。インキ吸蔵体3の後端面が、前記当接壁部61aにより当接支持され、インキ吸蔵体3の前端面が、規制壁部43aに当接支持され、それにより、インキ吸蔵体3の前後方向のガタツキが防止される。前記当接壁部61aがインキ吸蔵体3の後端面の一部に当接した状態において、隔壁61前面とインキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部61aの一部は各々の連通管62の基部の間に形成され、各々の連通管62の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管62の屈曲強度が向上し、前記当接壁部61aにより各々の連通管62の隔壁61に対する折れ曲がりを抑えることができる。
・連通管
前記連通管62の各々の内部には、軸方向に流通路62aが設けられ、前記流通路62aが、前記連通管62の各々の両端にて開口される。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に開口され、前記連通管62の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記複数本の連通管62は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62aが並列に設けられる。
前記連通管62の各々は、前端が一つの傾斜カット面からなり、先鋭化される。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部に位置される。前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管62の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管62の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31と、繊維密度の低い低密度部32が形成される。結果的に、前記各々連通管62は、低密度部32を後方から前方に貫通し、前記連通管62の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置する。
前記連通管62の各々の前端の傾斜カット面は、連通管62の各々の前端開口部を含むよう形成される。前記傾斜カット面(即ち連通管62の前端開口部)は、インキ吸蔵体3の軸心方向(即ちペン先2の後端方向)に向いている。それにより、インキをペン先2の後端に迅速に供給できるとともに、連通管62の前端によってペン先2の後端近傍の繊維がペン先2の後端方向に向かって押圧圧縮され、ペン先2の後端近傍の繊維密度を容易に高く設定できる。本実施の形態では、前記連通管62の各々の外面及び内面の横断面は円形状であり、前記連通管62の各々の前端の外周縁及び内周縁は、傾斜カット面により、楕円形状となっている。尚、前記連通管62の傾斜カット面は、軸心方向以外に向いていてもよい。
前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記各々の連通管62は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管62は2本であるので、前記連通管62はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管62の各々の前端は、ペン先2の後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、連通管62の各々の前端とペン先2の後端とはインキ吸蔵体3内部を介してインキ流通可能に接続される。前記連通管62の各々の前端は、両者とも、ペン先2の後端より後方に位置している。
前記各々の連通管62の隔壁61前面からの軸方向の突出長さは互いに等しく設定される。本実施の形態では、前記各々連通管62がインキ吸蔵体3内部に挿入される軸方向の長さL1,L2は、両者とも22mmに設定される。前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さは、30mmに設定される。また、前記各々の連通管62の前端とペン先2の後端との軸方向の距離は、2mmに設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性顔料インキ、油性顔料インキ、または顔料を含有する水性または油性の塗布液等が採用される。
前記インキタンク7内には、ステンレス鋼等または合成樹脂からなる球状の攪拌部材72が1個収容される。前記インキタンク7内に収容される前記攪拌部材72は、前記連通管62の内径(即ち流通路62a内径)より大きい外径を備え、それにより、連通管62の内部に挿入されず、連通管62のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。
また、前記攪拌部材72は、インキタンク7内の攪拌部材72が隔壁61の後面に当接可能である。それにより、隔壁61後面にインキが沈降しても容易に再分散できるとともに、インキタンク7内のインキ8を攪拌する際、攪拌部材72が隔壁61の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁61を介して各々の連通管62にも伝わり、各々の連通管62の内部のインキの沈降も解消できる。
前記インキタンク7の前端開口部は、中間部材6と着脱自在に取り付けられる。前記インキタンク7内のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を中間部材6から取り外し、そのインキタンク7の内部にインキ8を充填した後、または、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7と交換した後、前記内部にインキ8が充填されたインキタンク7を中間部材6に取り付ける。それにより、再び、筆記可能となる。
(第3の実施の形態)
本考案の第3実施の形態の直液式筆記具1を図5及び図6に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記ペン先2を前端部で保持し且つ前記インキ吸蔵体3を内部に収容する吸蔵体収容部と、前記吸蔵体収容部の後方に取り付けられ且つ内部にインキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記吸蔵体収容部と前記インキタンク7とを区画する隔壁61と、前記隔壁61の前面より前方に突出され、インキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管62と、前記インキタンク7内に前後に移動可能に収容される攪拌部材72とからなる。前記吸蔵体収容部は、前記ペン先2を保持する先部材4と、前記先部材4と前記インキタンク7とを接続する中間部材6とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。前記ペン先2の中間部は、環状溝21が形成される。尚、これ以外にも、前記ペン先2の前端は、チゼル状に研削されてもよい。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えはポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部に位置される。
・先部材
前記先部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記先部材4は、ペン先2外周面を保持する小径部41と、該小径部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3の前部外周面を保持する大径部42とからなる。
前記先部材4の内面(即ち小径部41の内面から大径部42の内面まで)には、軸方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記先部材4の小径部41と大径部42との中間部において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端が軸方向に当接し、前記大径部42の内面のリブ43にインキ吸蔵体3の前部外周面が圧接保持される。前記リブ43は、前記小径部41内面において、係止凸部43bが形成される。前記小径部41内面において、リブ43によりペン先2の外周面が径方向に圧接保持されるとともに、前記係止凸部43bにペン先2外周面の環状溝21が係合し、ペン先2の前後方向の移動が規制される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の前部外周面と大径部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と先部材4の中間部内面との間、及びペン先2外周面と小径部41内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、先部材4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材6は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる筒状体である。前記中間部材6は、前方に開口する前方筒部65と、該前方筒部65の底部に形成される隔壁61と、該隔壁61から後方に延設され且つ後方に開口する後方筒部66と、前記隔壁61前面から軸方向前方に突出される複数(具体的には2本)の連通管62とが一体に連設されてなる。本実施の形態では、隔壁61と連通管62とが一体に連設されているが、これ以外にも、別部材よりなる隔壁61と連通管62とを固着させる構成でもよい。
前記前方筒部65の内周面には前記先部材4の大径部42外周面が圧入固着される。前記前方筒部65、隔壁61、及び先部材4の大径部42によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が着脱自在に取り付けられる。具体的には、前記後方筒部66にはインキタンク7の開口部が螺合により着脱自在に取り付けられる。
図6(a)に示すように、前記隔壁61の前面には軸方向に延びるリブよりなる当接壁部61aが一体に形成される。ここでは、前記当接壁部61aは十字状に形成される。前記当接壁部61aは、インキ吸蔵体3の後端面の一部と当接される。インキ吸蔵体3の後端面が、前記当接壁部61aにより当接支持され、インキ吸蔵体3の前端面が、規制壁部43aに当接支持され、それにより、インキ吸蔵体3の前後方向のガタツキが防止される。前記当接壁部61aがインキ吸蔵体3の後端面の一部に当接した状態において、隔壁61前面とインキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部61aの一部は各々の連通管62の基部の間に形成され、各々の連通管62の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管62の屈曲強度が向上し、前記当接壁部61aにより各々の連通管62の隔壁61に対する折れ曲がりを抑えることができる。
・連通管
前記連通管62の各々の内部には、軸方向に流通路62aが設けられ、前記流通路62aが、前記連通管62の各々の両端にて開口される。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に開口され、前記連通管62の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記複数本の連通管62は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62aが並列に設けられる。
前記連通管62の各々の前端は、軸線に対する垂直面からなる。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部に位置される。前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管62の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管62の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31と、繊維密度の低い低密度部32が形成される。結果的に、前記各々連通管62は、低密度部32を後方から前方に貫通し、前記連通管62の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置する。
前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記各々の連通管62は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管62は2本であるので、前記連通管62はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管62の各々の前端は、ペン先2の後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、連通管62の各々の前端とペン先2の後端とはインキ吸蔵体3内部を介してインキ流通可能に接続される。前記連通管62の各々の前端は、両者とも、ペン先2の後端より後方に位置している。
前記各々の連通管62の隔壁61前面からの軸方向の突出長さは互いに異なるよう設定される。本実施の形態では、前記突出長さの長い連通管62がインキ吸蔵体3内部に挿入される軸方向の長さL1は、22mmに設定され、前記突出長さの短い連通管62がインキ吸蔵体3内部に挿入される軸方向の長さL2は、17mmに設定される。よって、前記連通管62の前端位置における軸方向の差ΔLは、5mmに設定される。前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さは、30mmに設定される。また、前記突出長さの長い連通管62の前端(即ち最もペン先2の後端に近い連通管62の前端)とペン先2の後端との軸方向の距離は、2mmに設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性顔料インキ、油性顔料インキ、または顔料を含有する水性または油性の塗布液等が採用される。
前記インキタンク7内には、ステンレス鋼等または合成樹脂からなる球状の攪拌部材72が2個収容される。前記インキタンク7内に収容される前記攪拌部材72の各々は、前記連通管62の内径(即ち流通路62a内径)より大きい外径を備え、それにより、連通管62の内部に挿入されず、連通管62のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。
また、前記攪拌部材72は、インキタンク7内の攪拌部材72が隔壁61の後面に当接可能である。それにより、隔壁61後面にインキが沈降しても容易に再分散できるとともに、インキタンク7内のインキ8を攪拌する際、攪拌部材72が隔壁61の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁61を介して各々の連通管62にも伝わり、各々の連通管62の内部のインキの沈降も解消できる。
前記インキタンク7の前端開口部は、中間部材6と着脱自在に取り付けられる。前記インキタンク7内のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を中間部材6から取り外し、そのインキタンク7の内部にインキ8を充填した後、または、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7と交換した後、前記内部にインキ8が充填されたインキタンク7を中間部材6に取り付ける。それにより、再び、筆記可能となる。
(第4の実施の形態)
本考案の第4実施の形態の直液式筆記具1を図7及び図8に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材6と、前記中間部材6の後方に配置され且つ内部にインキ8及び攪拌部材72を収容したインキタンク7と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材6、及び前記インキタンク7を収容する軸筒5と、前記軸筒5の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓54とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。尚、これ以外にも、前記ペン先2の前端は、チゼル状に研削されてもよい。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部に位置される。
・軸筒
前記軸筒5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒5は、ペン先2外周面を保持する先細部51と、該先細部51より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁61及びインキタンク7が収容される本体部52とからなる。
前記軸筒5の内面(即ち先細部51の内面から本体部52の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ53が一体に形成される。前記リブ53には、前記軸筒5の先細部51と本体部52との接続部の近傍において、段形状の規制壁部53aが形成される。前記規制壁部53aにインキ吸蔵体3の前端面が軸方向に当接し、前記本体部52の前部内面のリブ53にインキ吸蔵体3の外周面が圧接保持される。前記先細部51内面のリブ53により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ53の、前記ペン先2外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部53bが一体に形成される。
前記リブ53により、インキ吸蔵体3の外周面と本体部52の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒5内面との間、及びペン先2外周面と先細部51内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、軸筒5の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材6は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。前記中間部材6は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク7とを区画する隔壁61と、前記隔壁61の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管62と、前記隔壁61の後面より後方に突出され且つインキタンク7の前端開口部に挿着される接続管63と、前記隔壁61の後面より後方に突出し且つ軸筒5内面(本体部52内面)に固着される取付筒部64とを備える。軸筒5及び隔壁61によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。本実施の形態において、前記取付筒部64は接続管63の基部外周を包囲しているが、これ以外にも、前記取付筒部64は、隔壁61の前面より前方に突出され且つ各々の連通管62の基部を包囲する構成でもよい。前記接続管63には栓体71の片側を押圧するため突片63aが一体に形成される。前記隔壁61は円板状であり、前記各々の連通管62、前記接続管63、前記取付筒部64は、円筒状である。
本実施の形態では、前記隔壁61、各々の連通管62、接続管63、及び取付筒部64は一体に連設される。即ち、中間部材6により、隔壁61、連通管62、接続管63、及び取付筒部64を1部品で構成できる。これ以外に、本考案で、前記連通管62、接続管63、及び取付筒部64のいずれかを隔壁61と別部品により構成してもよい。
図8(b)に示すように、隔壁61の前面には、板状のリブよりなる当接壁部61aが一体に形成される。前記当接壁部61aがインキ吸蔵体3の後端面の一部と当接される。前記当接壁部61aにより、前記隔壁61と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部61aは、横断面放射状(ここでは十字状)に形成される。前記当接壁部61aの一部は各々の連通管62の基部の間に形成され、前記当接壁部61aにより各々の連通管62の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管62の屈曲強度が向上し、前記当接壁部61aにより各々の連通管62の隔壁61に対する折れ曲がりを抑えることができる。
・連通管
前記連通管62の各々の内部には、軸方向に流通路62aが設けられ、前記流通路62aが、前記連通管62の各々の両端にて開口される。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に開口され、前記連通管62の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記各々の連通管62は、インキ吸蔵体3とインキタンク7の間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62aが並列に設けられる。前記連通管62の各々の流通路62aは、接続管63内に位置する隔壁61の、軸心より離れた箇所に貫通される。
前記連通管62の各々の前端は、軸線に対する垂直面からなる。前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部に位置される。前記連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管62の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管62の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管62の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31と、繊維密度の低い低密度部32が形成される。結果的に、前記各々連通管62は、低密度部32を後方から前方に貫通し、前記連通管62の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置する。
前記連通管62の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記各々の連通管62は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管62は2本であるので、前記連通管62はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管62の各々の前端は、ペン先2の後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、連通管62の各々の前端とペン先2の後端とはインキ吸蔵体3の内部を介してインキ流通可能に接続される。前記連通管62の各々の前端は、両者とも、ペン先2の後端より後方に位置している。
前記各々の連通管62の隔壁61前面からの軸方向の突出長さは互いに等しく設定される。本実施の形態では、前記各々連通管62がインキ吸蔵体3内部に挿入される軸方向の長さL1,L2は、両者とも22mmに設定される。前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さは、30mmに設定される。また、前記各々の連通管62の前端とペン先2の後端との軸方向の距離は、2mmに設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性顔料インキ、油性顔料インキ、または顔料を含有する水性または油性の塗布液等が採用される。
前記インキタンク7内には、ステンレス鋼等または合成樹脂からなる棒状または柱状の攪拌部材72が前後方向に移動可能に1個収容される。前記インキタンク7内に収容される前記攪拌部材72は、前記連通管62の内径(即ち流通路62a内径)より大きい外径を備え、それにより、連通管62の内部に挿入されず、連通管62のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。
また、前記攪拌部材72は、インキタンク7内の攪拌部材72が隔壁61の後面に当接可能である。それにより、隔壁61後面にインキが沈降しても容易に再分散できるとともに、インキタンク7内のインキ8を攪拌する際、攪拌部材72が隔壁61の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁61を介して各々の連通管62にも伝わり、各々の連通管62の内部のインキの沈降も解消できる。
前記インキタンク7の前端開口部内面には、中間部材6の接続管63外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク7のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を接続管63から取り外し、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7の前端開口部に接続管63を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク7の前端開口部は、栓体71により閉鎖されている。接続管63をインキタンク7の前端開口部に挿着した際、前記栓体71を接続管63の突片63aにより後方に押圧し、栓体71を外し、インキタンク7の前端開口部が開栓される。
インキタンク7の前端開口部が栓体71により閉鎖された状態のとき、インキタンク7内にはインキ8及び攪拌部材72が収容される。前記栓体71を外してインキタンク7の前端開口部を開栓した状態のとき、攪拌部材72は、隔壁61の後面に当接可能となる。
・尾栓
前記尾栓54は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状体からなり、透明合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。
前記尾栓54の前部外周面には、雄ネジ部が形成され、該雄ネジ部が軸筒5の後端開口部内周面の雌ネジ部と着脱可能に螺合される。
インキタンク7の交換時、前記尾栓54を軸筒5の後端部から螺合状態を緩めて取り外し、前記インキタンク7を取り外した後、新たなインキタンク7を軸筒5内に挿入するとともに、尾栓54を軸筒5後端部に再び螺合する。前記尾栓54と軸筒5後端部との螺着過程で、インキタンク7の後端と尾栓54の後端壁が当接し、尾栓54と軸筒5とのネジ締めによりインキタンク7が前方に押圧され、インキタンク7の前端開口部が開栓される。
本考案の第1の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (a)が図1のA−A線断面図、(b)が図1のB−B線断面図である。 本考案の第2の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (a)が図3のC−C線断面図、(b)が図3のD−D線断面図である。 本考案の第3の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (a)が図5のE−E線断面図、(b)が図5のF−F線断面図である。 本考案の第4の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (a)が図7のG−G線拡大断面図、(b)が図7のH−H線拡大断面図、(c)が図7のI−I線拡大断面図である。
1 直液式筆記具
2 ペン先
21 環状溝
3 インキ吸蔵体
31 高密度部
32 低密度部
4 先部材
41 小径部
42 大径部
43 リブ
43a 規制壁部
43b 係止凸部
5 軸筒
51 先細部
52 本体部
53 リブ
53a 規制壁部
53b 筒状壁部
54 尾栓
6 中間部材
61 隔壁
61a 当接壁部
62 連通管
62a 流通路
63 接続管
63a 突片
64 取付筒部
65 前方筒部
66 後方筒部
7 インキタンク
71 栓体
72 攪拌部材
8 インキ
9 隙間
10 空気通路
L1,L2 インキ吸蔵体内部に挿入される連通管の軸方向の長さ
ΔL 連通管の各々の前端位置の間の軸方向の差

Claims (7)

  1. ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する連通管とからなる直液式筆記具であって、前記連通管を複数備え、前記連通管の各々の前端が開口され、前記連通管の各々の前端がインキ吸蔵体内部に位置され、前記インキタンク内に攪拌部材が収容されてなることを特徴とする直液式筆記具。
  2. 前記連通管の各々の前端の軸方向の位置が互いに略等しく設定される請求項1記載の直液式筆記具。
  3. 前記連通管の各々の前端位置の間に軸方向の差を有する請求項1記載の直液式筆記具。
  4. 前記ペン先の後端と前記連通管の各々の前端との間は、前記インキ吸蔵体を介してインキ流通可能に接続される請求項1乃至3のいずれかに記載の直液式筆記具。
  5. 前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体の内部を前方に押圧圧縮することによって、前記連通管の各々の前端近傍のインキ吸蔵体の密度を、前記連通管の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体の密度よりも高く設定した請求項1乃至4のいずれかに記載の直液式筆記具。
  6. 前記連通管の各々のインキ吸蔵体内部に挿入される部分の軸方向の長さが3mm以上である請求項5記載の直液式筆記具。
  7. 前記インキ吸蔵体の前端面及び後端面が外気と連通される請求項1乃至6のいずれかに記載の直液式筆記具。
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