JP4942903B2 - 両面粘着シート、粘着シート積層板材及び積層体 - Google Patents

両面粘着シート、粘着シート積層板材及び積層体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防犯性、安全性、防災の要求される住宅建材用窓、工作機械用窓、車両用窓、貴金属や美術品のショーケース、金融関係の窓、積層光学レンズ等の合わせガラスや耐衝撃性、軽量性、視認性の求められる液晶表示、プラズマディスプレイ(PDP)表示、EL表示等の平面型画像装置及び太陽電池パネル等の透明保護パネル積層体を構成するのに好適に使用される両面粘着シート、粘着シート積層板材及び積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合わせガラスや保護パネルはガラス板が主に用いられていたが、近年これらの防犯性、安全性、防災性、軽量化、耐衝撃性向上の要求が高まり、ガラス板に代わる材料としてアクリル板やポリカーボネート(PC)板などの合成樹脂板を合わせた異種合わせガラスが広く用いられるようになった。
しかしながら、ガラス板と合成樹脂板の線膨張係数が異なることから、従来の熱可塑性樹脂を用いたオートクレーブ方式あるいは紫外線や熱硬化型液状接着剤を用いた方式では合わせガラス作製後に反り、剥離、割れなどを生じるという問題があった。
また、画像表示装置等に保護パネルを積層する場合では圧力や熱が加えにくく簡易に積層できなかった。
さらに、年々過激化する犯罪に対して従来の窓貼りフィルムでは防犯性や安全性能が充分でないため、車両、一般住宅、金融や高価な物品を扱う店舗関係の窓やショーケースにPC合わせガラス等を使用する要求が高まっているが、大面積になるほど反り、剥離、割れが大きくなること、また既存の窓を取り替えなければならないこと等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を考慮してなされたもので、場所を問わず、常温で簡便に、特別な技術を要さずにはり合わせることが可能な両面粘着シート及び粘着シート積層体、さらにこれらを用いて構成された積層体を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(1) 片面もしくは両面の粘着表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されている架橋体の両面粘着シートであって、
凹凸パターンの凹部は、両面粘着シートの端部に至るように繋がった線状をもって形成され、周波数1Hzのせん断モードで動的粘弾性測定法により測定した時の常温における貯蔵弾性率G’が2×10〜4×10Paの範囲であり、厚み(D)が100〜2000μmの範囲であって、厚み(D)と凹凸パターンの山と谷の最大差(Rmax)の比(Rmax/D)が1〜10%の範囲にあることを特徴とする両面粘着シートである。
【0005】
本発明は、さらに次のような構成を有するものとすることができる。
(2) 前記凹凸パターンは離型フィルムを剥がした後も粘着面に形成されており、被着体に貼ることで凹凸パターンが消失するものであることを特徴とする。
(3) 前記両面粘着シートの粘着面には網目状のパターンが面内に配置され、底辺が1.0〜10mm、かつ頂角30〜90°の菱形の截頭角錐状に凸パターン形成されており、凹部の溝巾が0.1〜1.0mmであることを特徴とする。
(4) 前記両面粘着シートの粘着面には円状のパターンが面内に配置されており、円の直径が1.0〜10mmで球冠状に凸パターン形成されていることを特徴とする。
(5) 前記両面粘着シートの粘着面にはストライプ状のパターンが面内に配置されており、凸部のストライプの巾が1.0〜10mm、凹部のストライプの巾が0.1〜1.0mmで交互にパターン形成したことを特徴とする。
(6) 前記のような両面粘着シートがガラス板もしくは合成樹脂板の片面もしくは両面に積層されており、該粘着シート表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されていることを特徴とする粘着シート積層板材である。
(7) 前記のような両面粘着シート又は粘着シート積層板材の離型フィルムを剥がした、凹凸パターンを形成した粘着面を介してガラス板又は合成樹脂板を貼り合わせたことを特徴とする積層体である。
(8) 凹凸パターンを形成した粘着面をガラス板又は合成樹脂板に接触させて、押圧によって凹部の溝から空気を逃がしながら粘着シートの凸部を変形・圧着させて凹凸パターンを消失させる方法で作製することを特徴とする(7)記載の積層体である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
請求項1記載の発明は、片面もしくは両面の粘着表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されていることを特徴とする両面粘着シートである。
凹凸パターンは粘着面の凹凸パターンをポジ型とした場合、予めネガ型の凹凸パターンを賦形した離型フィルムを粘着シート面に貼りつけることで粘着シートに凹凸パターンを転写させる方法で得ることができ、架橋体である透明粘着シートでは、はじめから粘着シートを凹凸パターンで架橋する(凹凸パターンを賦形した離型フィルムを貼ってから架橋する)方法と、粘着シートを平面状態で架橋した後に凹凸パターンを転写する(架橋した後に凹凸パターンを賦形した離型フィルムを貼る)方法のどちらでもよいが、望ましくは粘着シートを架橋した後に凹凸パターンを転写する後者の方法がよい。
予めネガ型の凹凸パターンを賦形した離型フィルムは、例えば、エンボスロール等を用いて作製することができる。離型フィルムの厚さは特に限定されない。
【0007】
凹凸パターンは、用い方によって両面粘着シートの片面あるいは両面に形成してもよい。図1(a)は、両面粘着シート1の片面に凹凸パターンを形成した例を示し、両面粘着シート1の片面に凹凸パターンを賦形した離型フィルム3が積層され、他方の面には凹凸パターンのない平面状の離型フィルム2が積層されている。図1(b)は、両面粘着シート1の両面に凹凸パターンを形成した例を示し、両面粘着シート1の両面に、凹凸パターンを賦形した離型フィルム3が積層されている。
【0008】
請求項2記載の発明は、凹凸パターンは離型フィルムを剥がした後も粘着面に形成されており、被着体に貼ることで凹凸パターンが消失するものであることを特徴とする両面粘着シートである。前記粘着面の凹凸パターンは離型フィルムに施されたネガ型パターンによって形状保持されており、離型フィルムを剥がした後も圧力・温度等を加えない限りパターン形状が保持されているが、被着体に接触させて低い圧力を加えて貼ることで凹凸パターンが消失し、被着体に全面的に密着した状態となる。
【0009】
請求項3記載の発明は、粘着シートは架橋体であって、周波数1Hzのせん断モードで動的粘弾性測定法により測定した時の貯蔵弾性率G’が2×10〜4×10Paの範囲であることを特徴とする両面粘着シートである。この両面粘着シートは、好ましくは、粘着剤をシート状に成形した後に紫外線を照射して架橋させることにより得られる。
【0010】
粘弾性特性はレオメトリックス社製の粘弾性測定装置ダイナミックアナライザーRDAIIを用いて以下の条件で測定した。
・温度:20〜150℃
・角振動数:ω=0.005〜500rad/sec
・パラレルプレート:25mmφ
・歪み量:3%
【0011】
この粘弾性特性を有することで、貼り合わせ時に凹凸パターンの消失する柔軟性、粘着性及び架橋体であることから貼り合わせ後の耐久性が得られる。G’が2×10Pa未満の場合は柔らかすぎて、凹凸パターンが被着面に接触した瞬間に消失し、特に周囲が先に消失した場合に空気が閉じこめられて外観不良になり易い。逆に4×10Paを超える場合は硬くなり、凹凸パターンを賦形して架橋した方法では貼り合わせ時にパターン形状が消失しにくく良好な外観が得にくい。架橋後にパターンを転写する方法では正確なパターン形状が得られず貼り合わせ時に空気が残り良好な外観が得にくい。
【0012】
請求項5記載の発明は、両面粘着シートの厚み(D)が100〜2000μmの範囲であり、厚み(D)と凹凸パターンの山と谷の最大差(Rmax)の比(Rmax/D)が1〜10%の範囲であることを特徴とする(図2参照)。なお、図2(a)は、両面粘着シート1の片面が合成樹脂板4に貼られた状態(離型フィルムは剥がされている状態)を示している。薄い板材を合わせる場合は比較的粘着シートの厚みは薄くでき、逆に厚い板材を合わせる場合は比較的粘着シートを厚くする必要があり、100〜2000μmの範囲が好ましい。
また、粘着シートの厚み(D)に対して、凹凸の山と谷の最大差(Rmax)の比(Rmax/D)が1〜10%の範囲にあることが板材を合わせる過程で空気を逃がしながら、かつ凹凸を消失させて積層体を得ることに適している。
Rmax/Dが1%以下の場合は、凹凸粘着面を被着面に接触させて直ちに凹凸が消失しまい、部分的に空気が残る外観が生じる。逆に10%以上の場合は低い圧力では完全に凹凸が消失せず凹凸パターンが残存する合わせ外観を生じるのである。
凹凸パターンは、規則性のあるものが好ましい。また、好ましくは凹部は、粘着シートの端部に至るように繋がった線状をもって形成される。凹部が空気の逃げ道となる。
【0013】
請求項5〜7記載の発明は、両面粘着シート1に形成される凹凸パターンの具体的形状について規定したものである。凹凸パターンは、合わせ面から空気が逃げる形状の凹凸パターンであればどんな形状でもよいが、好ましくは請求項5記載のように、網目状のパターンが面内(面上)に配置され、底辺が1.0〜10mm、かつ頂角30〜90°の菱形の截頭角錐状に凸パターン形成されており、凹部の溝巾が0.1〜1.0mmであることを特徴とする形状である(図2参照)。
【0014】
請求項6記載の発明では、図3に示すように、両面粘着シート1に、円状のパターンが面内に配置されており、円の直径が1.0〜10mmで球冠状に凸パターン形成されていることを特徴とする形状である。
【0015】
請求項7記載の発明では、図4に示すように、両面粘着シート1に、ストライプ状のパターンが面内に配置されており、凸部のストライプの巾が1.0〜10mm、凹部のストライプの巾が0.1〜1.0mmであることを特徴とする形状である。
【0016】
請求項8記載の発明は、前記のような両面粘着シートがガラス板もしくは合成樹脂板の片面もしくは両面に積層されており、該粘着シート表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されていることを特徴とする粘着シート積層板材である。
両面粘着シートの少なくとも凹凸パターンを有する面と反対側の粘着面の離型フィルムを剥がしてガラス板又は合成樹脂板等の透明板材に貼った粘着シート積層板材を予め作製しておき、窓材、表示パネル等に凹凸パターンを残した粘着シート表面側の離型フィルムを剥がして貼り合わせることで、手軽に積層体を得ることができる。
【0017】
粘着シート積層板材は用途によっては透明板材の片面もしくは両面に粘着シートを貼ってもよく、板材と反対側の粘着面には、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されていることが重要である。図5(a)〜(d)は、その構成例を示すもので、合成樹脂板4又はガラス板5の片面もしくは両面に両面粘着シート1が貼られており、両面粘着シート1の、板材(合成樹脂板4又はガラス板5)と反対側の粘着面には、凹凸パターンを施した離型フィルム3によって凹凸パターンが形成されている。
【0018】
請求項9記載の発明は、前記したような両面粘着シート又は粘着シート積層板材の離型フィルムを剥がした凹凸パターンを有する粘着面を介してガラス板又は合成樹脂板を合わせた積層体である。積層体は好ましくは透明の積層体として構成される。積層体の層構成は、図6(a)〜(e)に示すように、両面粘着シート1を介して、例えば(a)合成樹脂板4/ガラス板5、(b)合成樹脂板4/合成樹脂板4、(c)ガラス板5/ガラス板5、(d)合成樹脂板4/ガラス板5/合成樹脂板4、(e)ガラス板5/合成樹脂板4/ガラス板5等、種々考えられるが、用途に応じて合成樹脂板4とガラス板5を任意に合わせても問題はない。
【0019】
請求項10記載の発明は、前記したような両面粘着シート又は粘着シート積層板材における凹凸パターンを形成した粘着面をガラス板又は合成樹脂板に接触させて、押圧によって凹部の溝から空気を逃がしながら粘着シートの凸部を変形・圧着させて凹凸パターンを消失させる方法で作製することを特徴とする積層体である。
従来の凹凸パターンのない平面状の粘着シートでは片方の端部を浮かして徐々に接するようにし、片方の端部から空気を逃しながら貼らなければならかったが、凹凸パターンがあることにより、離型フィルムを剥がした粘着面の全面を同時に被着面に接触させても先ず凸部のみ接着し、凹部から空気を逃すことができ、さらに凸部を圧着させて凹凸パターンを消失させながら合わせることが可能である。
このとき、手で圧力を加えながら合わせることも可能だが、均等に線圧力を加えることができるハンドロール等のローラー状の器具や均等に面積で圧力を加えることができるプレス状の器具を用いて合わせる方が好ましい。
【0020】
【実施例】
以下、実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート0.1重量部、ベンゾフェノン1.0重量部を加熱・攪拌して100μmの平滑な離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの間に500μmのシート状に成形した後に、離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線を照射して架橋した粘着シートを用いた。
なお、前記アクリル酸エステル共重合体の組成は、n−ブチルアクリレート:78.4重量%、2−エチルヘキシルアクリレート:19.6重量%、アクリル酸:2.0重量%を共重合させたもので、アクリル酸エステル共重合体のGPCで測定した分子量及び分子量分布は重量平均分子量(MW):2.27×10、重量平均分子量/数平均分子量(MW/MN):3.6であった。
【0021】
上記粘着シートの片方の離型PETフィルムを剥がして、凹凸パターン加工した38μm離型PETフィルムをハンドロールで貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に両面粘着シートの平滑な100μm離型PETフィルムを剥がして、厚さ2mm×巾200mm×長さ300mmのポリカーボネート(PC)板にハンドロールで貼り合わせて粘着シート積層板材を得た。
前記凹凸パターン加工した38μm離型PETで転写した粘着面の凹凸形状は網目状にパターンが配置されており、凸部の形状は底辺2mm、頂角70°の菱形状で、凹部の溝巾は0.2mmで、凹凸の最大差(Rmax)は20μmであった。
【0022】
(実施例2)
実施例1と同様の未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート0.1重量部、ベンゾフェノン1.0重量部、さらにアセチルアセトン亜鉛0.5重量部を加えて加熱・攪拌して100μmの平滑な離型PETフィルムの間に500μmのシート状に成形した後に離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線を照射して架橋した粘着シートを用いた。
上記粘着シートを2枚重ねて1000μmにした後、片方の離型PETフィルムを剥がして凹凸パターン加工した38μm離型PETフィルムに貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
【0023】
(実施例3)
実施例1と同様の未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート0.5重量部、ベンゾフェノン1.0重量部、さらにジイソデシルフタレート50重量部を加えて加熱・攪拌して100μmの平滑な離型PETフィルムの間に200μmのシート状に成形した後に離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線を照射して架橋した粘着シートを用いた。
前記片方の離型PETフィルムを剥がして、凹凸パターン加工した38μm離型PETフィルムに貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
【0024】
(比較例1)
実施例1で作製した500μmの粘着シートを、凹凸パターンを転写することなく平面状の両面粘着シートとなし、これを用いて実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
【0025】
(比較例2)
実施例1と同様の未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート1.0重量部、ベンゾフェノン2.0重量部、さらにジイソデシルフタレート150重量部を加えて加熱・攪拌して100μmの平滑な離型PETフィルムの間に500μmのシート状に成形した後に離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線を照射して架橋した粘着シートを用いた。
上記粘着シートの片方の離型PETフィルムを剥がして、凹凸パターン加工した38μm離型PETフィルムに貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
【0026】
(比較例3)
実施例1と同様の未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート0.1重量部、ベンゾフェノン1.0重量部、さらにアセチルアセトン亜鉛1.5重量部を加えて加熱・攪拌して100μmの平滑な離型PETフィルムの間に500μmのシート状に成形した後に離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線架橋した粘着シートを用いた。
上記粘着シートを2枚重ねて1000μmにした後、片方の離型PETフィルムを剥がして、凹凸パターン加工した38μm離型PETフィルムに貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
【0027】
(比較例4)
実施例1と同様の未架橋アクリル酸エステル共重合体100重量部に対してグリシジルメタクリレート0.5重量部、ベンゾフェノン1.0重量部、さらにジイソデシルフタレート50重量部を加えて加熱・攪拌して100μmの平滑な離型PETフィルムの間に200μmのシート状に成形した後に離型PETフィルム越しに高圧水銀ランプを用いて積算光量4000mJ/cmで紫外線を照射して架橋した粘着シートを用いた。
上記粘着シートの離型PETフィルムを剥がして、凹凸パターン加工した75μm離型PETフィルムに貼り代えて粘着シート面に凹凸を転写させて両面粘着シートを得た。
次に実施例1と同様の方法で粘着シート積層板材を得た。
ここで用いた凹凸パターン加工した75μm離型PETで転写した粘着面の凹凸形状は網目状にパターンが配置されており、凸部の形状は底辺3mm、頂角70°の菱形状で、凹部の溝巾は0.5mmで、凹凸の最大差(Rmax)は50μmであった。
【0028】
以上の実施例及び比較例で得られた粘着シート積層板材の粘着シート側から凹凸加工した離型フィルムを剥がした後、積層板材の粘着シート面側を、水平に置いたフロートガラス(厚さ3mm×巾200mm×長さ300mm)面の上に載せて積層板材の自重で接触させて静置した。
次にハンドロール(重さ19.6N、巾300mm)を用いて、積層板材の端部からもう一方の端部までハンドロールの自荷重(線圧力:98mN/cm)で、0.5m/分の速度で合わせ加工し、PC/ガラス合わせ透明積層体を得た。作製したPC/ガラス合わせ透明積層体についてそれぞれ合わせ面内を目視で外観観察した。その結果を表1に示す。
外観観察(合わせ外観):凹凸パターンの消失、気泡なし、剥離なしを「○」とした。
【0029】
【表1】
Figure 0004942903
【0030】
表1の結果から、粘弾性特性が本発明の周波数で測定した貯蔵弾性率の範囲にあり、凹凸パターンが特定の範囲にある両面粘着シートを用いることにより、外観上満足できる透明積層体を得ることができるのが確認された。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、従来問題のあった線膨張係数差による反り、剥離、割れは常温で合わせることが可能な粘着シートを用いることにより解消され、さらに、使用環境下における積層体の伸縮で発生する反り、剥離、割れの問題も両面粘着シートの緩和によって解消することができる。
また、本発明によれば、場所を問わず、常温で簡便に、特別な技術を要さずにはり合わせることが可能な両面粘着シート及び粘着シート積層体、さらにこれらを用いて構成された積層体が提供される。そして、従来の平面の粘着シートに比べて、被着面との間に空気が残存せず、外観に優れる積層体が得られる。
【0032】
さらに、次のような効果を奏するものである。
熱や圧力が加えにくい画像表示装置等の保護パネルの製造工程においても十分積層可能であり、その製造が容易となる。
本発明の大きな特長として、既に設置された建材窓や表示装置等に対して、それを取り外すことなく現場で簡便に透明板材を貼り合わせることが可能であることが挙げられる。これにより、例えば、一般的に耐衝撃性の良好なPC板に本発明の両面粘着シートを用いた粘着シート積層板材をビル、一般住宅、金融業、貴金属店、美術館、官公庁関係の窓、扉、展示ショーケース等に対して既存のガラスに貼ることができ、防犯性、防災性を向上させることができる。
鉄道車両、建設・工事車両、航空機、船舶等の窓に貼ることで飛来物や落下物から乗客や運転者の安全性を向上させることができる。
輸送車両、警備車両では防犯性を向上させることができる。
液晶表示やPDP表示等の平面型画像表示装置の場合は保護パネルを直接表示パネルに貼ることができ、視認性、耐衝撃性、軽量化、薄肉化を向上させることができる。
【0033】
特定の貯蔵弾性率の範囲にある柔らかい両面粘着シートを用いることで、架橋された平面状の粘着シート面に容易に凹凸パターンを転写することが可能である。また、PC板やガラス板等の透明板材を合わせる時に、低い圧力で凹部から空気を逃すと同時に凸部を変形・圧着させて凹凸パターンが消失し、被着体に全面的に密着した状態となる積層体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面粘着シートの構成を例示する断面図である。
【図2】両面粘着シートの凹凸パターンの構成を説明するもので、(a)は凹凸パターンの断面図、(b)は凹凸パターンの平面図である。
【図3】両面粘着シートの凹凸パターンを例示する平面図である。
【図4】両面粘着シートの凹凸パターンを例示する平面図である。
【図5】粘着シート積層板材の構成を例示する断面図である。
【図6】積層体の構成を例示する断面図である。
【符号の説明】
1 両面粘着シート
2 平面状の離型フィルム
3 凹凸パターンを賦形した離型フィルム
4 合成樹脂板
5 ガラス板

Claims (8)

  1. 片面もしくは両面の粘着表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されている架橋体の両面粘着シートであって、
    凹凸パターンの凹部は、両面粘着シートの端部に至るように繋がった線状をもって形成され、周波数1Hzのせん断モードで動的粘弾性測定法により測定した時の常温における貯蔵弾性率G’が2×10〜4×10Paの範囲であり、厚み(D)が100〜2000μmの範囲であって、厚み(D)と凹凸パターンの山と谷の最大差(Rmax)の比(Rmax/D)が1〜10%の範囲にあることを特徴とする両面粘着シート。
  2. 前記凹凸パターンは離型フィルムを剥がした後も粘着面に形成されており、被着体に貼ることで凹凸パターンが消失するものであることを特徴とする請求項1記載の両面粘着シート。
  3. 前記両面粘着シートの粘着面には網目状のパターンが面内に配置され、底辺が1.0〜10mm、かつ頂角30〜90°の菱形の截頭角錐状に凸パターン形成されており、凹部の溝巾が0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の両面粘着シート。
  4. 前記両面粘着シートの粘着面には円状のパターンが面内に配置されており、円の直径が1.0〜10mmで球冠状に凸パターン形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着シート。
  5. 前記両面粘着シートの粘着面にはストライプ状のパターンが面内に配置されており、凸部のストライプの巾が1.0〜10mm、凹部のストライプの巾が0.1〜1.0mmで交互にパターン形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の両面粘着シート。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の両面粘着シートがガラス板もしくは合成樹脂板の片面もしくは両面に積層されており、該粘着シート表面に、凹凸パターンを施した離型フィルムによって凹凸パターンが形成されていることを特徴とする粘着シート積層板材。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の両面粘着シート又は請求項6に記載の粘着シート積層板材の離型フィルムを剥がした、凹凸パターンを形成した粘着面を介してガラス板又は合成樹脂板を貼り合わせたことを特徴とする積層体。
  8. 凹凸パターンを形成した粘着面をガラス板又は合成樹脂板に接触させて、押圧によって凹部の溝から空気を逃がしながら粘着シートの凸部を変形・圧着させて凹凸パターンを消失させる方法で作製することを特徴とする請求項7記載の積層体。
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