JP2003029011A - 反射積層体及び再帰反射標識 - Google Patents

反射積層体及び再帰反射標識

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JP2003029011A
JP2003029011A JP2001206149A JP2001206149A JP2003029011A JP 2003029011 A JP2003029011 A JP 2003029011A JP 2001206149 A JP2001206149 A JP 2001206149A JP 2001206149 A JP2001206149 A JP 2001206149A JP 2003029011 A JP2003029011 A JP 2003029011A
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prism sheet
prism
adhesive
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bonding layer
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Yoshinori Araki
好則 荒木
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3M Innovative Properties Co
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/12Reflex reflectors
    • G02B5/122Reflex reflectors cube corner, trihedral or triple reflector type
    • G02B5/124Reflex reflectors cube corner, trihedral or triple reflector type plural reflecting elements forming part of a unitary plate or sheet

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリズムシートを基板に、容易かつ比較的短
時間の操作で接合することができ、特別な設備を用いな
くても製造可能な反射積層体を提供する。 【解決手段】 各々が、複数のプリズム突起と、プリズ
ム突起を囲む様に配置された隆起素子とからなる、複数
のセルを有する裏面と、その裏面と対向する表面とを有
し、前記表面への入射光を前記プリズム突起によって反
射可能なプリズムシートと、前記プリズムシートに表面
を向けて配置された基板と、接着層を含んでなり、前記
基板表面に固定された接合層とを備え、前記隆起素子
は、一端において前記プリズムシート裏面に一体的に結
合され、他端において前記接合層の接着層に接着し、前
記プリズム突起が前記接合層と前記プリズムシートとの
間の空間に露出する様に、前記プリズムシートと前記接
合層とを相互に離している、反射積層体において、前記
接合層の接着層は粘着性ポリマーを含有する反射積層
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合層を介して基
板に接合されたプリズムシートを備え、そのプリズムシ
ートが、プリズムシートに一体的に結合された隆起素子
(raised ridge element)にそれぞれ囲まれた複数のプ
リズム突起を含む複数のセルを有し、前記プリズム突起
が前記接合層と前記プリズムシートとの間の空間に露出
した構造の、反射積層体の改良に関する。本発明の反射
積層体は、たとえば、道路、空港、工事現場等の設置場
所に配置される再帰反射標識として使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来から、反射素子として複数の微小プ
リズム突起を利用した反射シートが知られている。この
様な反射シートは、プリズム突起の持つすぐれた再帰反
射性能を利用した、いわゆる再帰反射シートであり、こ
の様なプリズム突起を有するものは、通常、プリズム型
反射シートと呼ばれている。この様な反射シートの構造
や製造法は、米国特許4,025,159号(特開昭52
−110592号公報に対応)、米国特許第4,775,
219号、特開昭60−100103号公報、特表平6
−50111号公報等に開示されている。
【0003】プリズム突起は、たとえば、「キューブコ
ーナー」と呼ばれる三角錐である。この様なプリズム突
起は、通常はシート状の基礎部分と一体成形され、プリ
ズムシートを形成する。プリズムシート形成する樹脂
は、通常、屈折率が1.4〜1.7の範囲にある透明性
の高いものであり、たとえば、アクリル系樹脂、エポキ
シ変成アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等である。
この様なプリズムシートを基板に固定して反射積層体を
製造するには、通常、次の様にする。すなわち、プリズ
ムシートと、熱可塑性樹脂を含有するシール層とを組合
せて反射シートを作製した後、その反射シートを、接着
剤からなる接着層を介して基板表面に接着し、固定す
る。
【0004】反射シートは、通常、次の様に作製する。
まず、シール層表面の上に所定の間隔をおいてプリズム
シートを重ねた後、シール層裏面から熱エンボス加工を
施す。プリズムシートの向きは、プリズム突起を有する
裏面が、シール層表面と対向する様にする。熱エンボス
加工は、シール層の一部分からなる熱可塑性樹脂を含有
する隆起部を形成し、その隆起部をプリズムシートに接
触させる。熱可塑性樹脂を含有する隆起部は、一種のホ
ットメルト接着剤として機能し、隆起部をプリズムシー
トに接触させた状態で冷却すると、隆起部とプリズムシ
ートとが接着される。すなわち、この様にして形成され
た隆起部は、一端において前記プリズムシート裏面に接
着され、他端においてシール層と一体的に結合され、プ
リズム突起がシール層とプリズムシートとの間の空間に
露出する様に、プリズムシートとシール層とを相互に離
す役目を担う。プリズム突起が反射性(特に再帰反射
性)を有効に発揮するには、この様に、シール層とプリ
ズムシートとの間の空間に露出した状態が必要である。
なお、この様な構造の再帰反射シートはよく知られてお
り、たとえば、前出の米国特許4,025,159号(特
開昭52−110592号公報に対応)の詳細な説明及
び図面を参照されたい。
【0005】上記の様な一連の工程による反射積層体の
製造においてプリズムシートを基板に固定するには、反
射シートを形成した後、シール層裏面と基板との間に接
着剤からなる接着層を配置する必要があった。すなわ
ち、シール層と接着層とは別の層として用意する必要が
あった。たとえば、接着層の接着剤として感圧接着剤が
よく用いられているが、感圧接着剤からなるシール層を
用いることはできない。前述の様に隆起部は、プリズム
シートとシール層とを相互に離す役目を担うので、常温
(約25℃)での流動性が高い感圧接着剤から隆起部を
形成する分けには行かないからである。
【0006】また、隆起部は、部分的にしかプリズムシ
ートに接着しない。したがって、この様な部分的な接着
構造において接着の耐久性を高める必要がある。接着の
耐久性が低いと、使用中に、シール層とプリズムシート
との間での剥がれが生じるからである。この様な部分接
着の耐久性を高めるには、たとえば、前出の公報に開示
されている様に、最適に組成設計された電子線硬化組成
物や熱硬化組成物を用いなければならず、シール層の組
成を決定するには、高度な組成設計技術が必要である。
さらに、隆起部とプリズムシートとの密着度を高めなけ
れば、部分接着の耐久性を高められない。したがって、
この様な反射積層体の製造には、高精度のエンボス加工
技術が要求される。
【0007】一方、隆起素子が一体的に結合されたプリ
ズムシートも知られている。たとえば、前掲の米国特許
4,025,159号(特開昭52−110592号公報
対応)や、米国特許5,946,134号(特表平9−5
04383号公報対応)、米国特許5,882,796号
(特表平2000−508088号公報対応)、米国特
許5,910,858号(特表平2000−508086
号公報対応)等に開示されている。
【0008】この様な隆起素子付きプリズムシートは、
それぞれが、複数のプリズム突起と、それらのプリズム
突起を囲む様に配置された隆起素子とからなる、複数の
セルを有する裏面と、その裏面と対向する表面とを有す
る。隆起素子は一端においてプリズムシート裏面に一体
的に結合され、他端が自由端である。また、隆起素子の
高さは、プリズム突起の高さよりも大きい。したがっ
て、隆起素子の他端において、プリズムシートを別のシ
ート(接合シートまたは接合層)に接着して積層シート
を形成すれば、この積層シートからなる反射シートを作
製できる。これらの公報に開示されている、プリズムシ
ートの隆起素子と接合層とを強固に接合する方法として
は、電子線硬化樹脂や熱硬化樹脂を用いる方法や、超音
波融着法がある。この場合、プリズムシートと接合層と
からなる積層シートを作製した後、接合層とは別の接着
層を用いて、積層シートを基板に接着し、反射積層体を
完成させる。なお、これらの公報では、隆起素子付きプ
リズムシートを直接基板に接着し、反射積層体を製造す
ることについて議論されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これまで
は、まず、プリズムシートを含む反射シートを製造し、
その反射シートと基板とを接着し、反射積層体を製造し
ていた。ところが、最近、反射積層体全体のコスト低減
が望まれているのであるが、この様な要望に応えるに
は、プリズムシートの作製から反射積層体を完成するま
での工程をこれまで以上に効率化しなければならない。
そこで、本発明者は、電子線照射装置の様な特別な設備
を用いずに、容易かつ比較的短時間に、プリズム突起が
反射性(特に再帰反射性)を有効に発揮する様に空間に
露出した状態でプリズムシートを基板へ接合が可能であ
り、また、その様な接合を手作業で行うこともできる、
反射積層体の構成について検討を重ねてきた。すなわ
ち、この様な反射積層体の構成を提案することにより、
上記の様な希望に応えることができるとの観点に立ち検
討を重ね、本発明を成すに至った。
【0010】したがって、本発明の目的は、プリズムシ
ートを基板に、容易かつ比較的短時間の操作で接合する
ことができ、特別な設備を用いなくても製造可能な反射
積層体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、(I)それぞれが、複数のプリズム突起
と、それらのプリズム突起を囲む様に配置された隆起素
子とからなる、複数のセルを有する裏面と、その裏面と
対向する表面とを有し、前記表面に入射された光を前記
プリズム突起によって反射可能なプリズムシートと、
(II)前記プリズムシートに表面を向けて配置された基
板と、(III)接着層を含んでなり、前記基板表面に固
定された接合層とを備え、前記隆起素子は、一端におい
て前記プリズムシート裏面に一体的に結合され、他端に
おいて前記接合層の接着層に接着し、前記プリズム突起
が前記接合層と前記プリズムシートとの間の空間に露出
する様に、前記プリズムシートと前記接合層とを相互に
離している、反射積層体において、前記接合層の接着層
は粘着性ポリマーを含有することを特徴とする、反射積
層体を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】[作用]本発明の反射積層体で
は、プリズムシートとして隆起素子付きプリズムシート
が用いられ、かつ接合層が粘着性ポリマーを含有する接
着層を含んでなり、その接着層がプリズムシートの隆起
素子に接着される様に構成される。したがって、容易に
かつ比較的短時間の操作で、プリズムシートを基板に接
合することができ、特別な設備を用いなくても反射積層
体を製造することができる。すなわち、基板表面に接合
層を配置した後、接合層表面にプリズムシートの裏面を
向けて重ねてプリズムシートを接合層に向かって圧接
し、隆起素子と接合層とを圧着し、反射積層体を完成さ
せることができる。この様にすれば、プリズム突起が反
射性(特に再帰反射性)を有効に発揮する様に空間に露
出した状態で、プリズムシートの基板への接合が可能で
あり、また、その様な接合を手作業で行うこともでき
る。
【0013】本発明の構成では、接合層表面は、接着層
の接着面である。すなわち、接合層は、接着層だけか
らなるか、または、接合層の最表面に接着層が配置さ
れた接着性積層体からなる。なお、隆起素子と接合層と
を圧着する際に熱を加えながら熱圧着すれば、接合強度
(プリズムシートと接合層との間の剥離強度)を効果的
に高めることもできる。
【0014】接合層の粘着性ポリマーは、架橋されてい
るのが好ましい。架橋された粘着性ポリマーは、接着層
の隆起素子に対する接着性を損なうことなく接着層の凝
集力を高め、接着層の耐圧性を効果的に高める。この作
用により、プリズムシートを接合層に向けて圧接した時
に、隆起素子が接合層を貫通して基材表面に直に接する
ことを効果的に防ぐことができる。隆起素子が接合層を
貫通して基材表面に直に接した場合、接合層とプリズム
シートの間の剥離強度が低下し、プリズムシートと接合
層との間の接合の耐久性が低下するおそれがある。この
様な接合の耐久性の低下は、反射積層体の使用中に、プ
リズムシートの接合層からの剥がれ(ポップオフ等)を
発生させる。接着層の耐圧性を高めることは、十分に大
きな力(圧力)でプリズムシートを接合層に向けて圧接
することを可能にし、隆起素子と接合層との間の接着力
(剥離強度)を効果的に高め、プリズムシートと接合層
との間の接合の耐久性を向上させることを特に容易にす
る。
【0015】また、接合層が、ポリマーを含んでなる支
持体をさらに含んでなり、その支持体上に前記接着層が
固定されている場合、接合層全体の耐圧性を効果的に高
めることができる。したがって、ポリマー支持体の使用
も、十分に大きな力でプリズムシートを接合層に向けて
圧接することを可能にし、プリズムシートと接合層との
間の接合の耐久性を効果的に高めることができる。接合
層全体の耐圧性を効果的に高めるという観点から、ポリ
マー支持体として好適にはフォーム状シートである。
【0016】さらに、接合層の接着層が、粘着性ポリマ
ーに加えて結晶性ポリマーを含有する場合も、接着層の
耐圧性を効果的に高めることができる。なお、結晶性ポ
リマーは、詳細には後述するが、上記効果の他、熱圧着
可能な性質(感熱接着性)を接着層に付与し、かつ接着
層の接着面のタックを低くすることができる。
【0017】一方、接合層全体の厚みを20μm以上と
すると、プリズムシートの接合時における隆起素子の貫
通を効果的に防ぐことができる。この様な隆起素子の貫
通防止の観点からは、接合層の厚さの上限は限定されな
いが、通常1,000μm以下である。接合層の厚さが
大きすぎると、圧着条件や隆起素子の高さにもよるが、
プリズムシートを接合層に接着した状態で接合層の接着
層がプリズム突起に接触し、反射性が低下するおそれが
あるからである。
【0018】本発明の反射積層体は、前記基板が標識基
板であり、前記複数のプリズム突起がキューブコーナー
プリズムを含んでなる場合、再帰反射標識として好適に
使用できる。本発明の反射積層体では、隆起素子を接着
する接着層が粘着性ポリマーを含有するので、外部から
衝撃を受けた場合でも接着層が割れる等の接着破壊が起
こり難い。したがって、道路、空港、工事現場等の設置
場所に配置し、再帰反射標識として使用するのに特に適
している。
【0019】(反射積層体)本発明による反射積層体で
は、図1及び図2に示される様に、プリズムシート
(1)と基板(2)とが接合層(3)を介して接合され
ている。プリズムシート(1)は、その裏面(14)
に、複数のプリズム突起(11)と、プリズム突起(1
1)が配置されたプリズム領域(10)を囲む様に配置
された隆起素子(12)とを備えている。1つのプリズ
ム領域(10)に配置された複数のプリズム突起(1
1)と、それを取り囲む隆起素子(12)とが、単一の
セル(13)を形成する。図示の様に、プリズムシート
裏面(14)には、複数のセル(13)が、隆起素子
(12)を挟んで互い隣接して配置されている。プリズ
ムシート裏面(14)と対向する表面(15)は、通
常、外からの光が入射される光入射面である。表面(1
5)に入射された光は、従来のプリズム型反射シートと
同様に、プリズム突起(11)によって反射可能であ
る。
【0020】基板(2)は、プリズムシート(1)に表
面(21)を向けて配置され、基板表面(21)に接合
層(3)が固定されている。接合層(3)は、図1に示
される様な接着層だけからなる単一層でも良いし、表面
に接着層を備えた支持体を含む積層体でも良い。接着性
積層体は、通常、その裏面に配置された別の接着層を介
して基板(2)に固定される。この様な接着性積層体と
しては、接合操作の簡便性が良好である点から、両面接
着シート(または、両面接着テープ)が好ましい。
【0021】プリズムシートの隆起素子(12)は、一
端(121)においてプリズムシート裏面(14)に一
体的に結合され、他端(122)において接合層(3)
の接着層(図示の場合は接合層3そのものが接着層であ
る)に接着され、プリズム突起(11)が接合層(3)
とプリズムシート裏面(14)との間の空間(4)に露
出されるように、プリズムシート(1)と接合層(3)
とを相互に離している。すなわち、たとえばシート表面
(15)から測定した、隆起素子の高さ(他端122ま
で距離)は、プリズム突起の高さ(頂点111まで距
離)よりも大きい。
【0022】本発明の反射積層体は、たとえば、基板表
面(21)に接合層(3)を配置した後、接合層(3)
の表面にプリズムシート裏面(14)を向けて重ね、プ
リズムシート(1)を接合層(3)に向かって圧接し、
隆起素子(12)と接合層(3)とを圧着するという工
程で、製造することができる。圧接(圧着)の際に加え
る圧力は、通常50g/cm〜50kg/cm(約
5kPa〜4.9MPa)である。また、接合層の接着
層が感熱接着性を有する場合、圧接の際に加熱し、その
後冷却して接着させることもできる。その場合の加熱温
度は、接着層の活性化温度や反射積層体の構成部品の耐
熱温度にもよるが、通常50〜200℃の範囲である。
【0023】また、前述の理由から、隆起素子は、接合
層を貫通して基材表面に直に接することがない様にする
のが良いが、図1に示される様に、隆起素子(12)の
先端(他端)近傍が、接合層(3)に少しの部分が埋設
されても良い。
【0024】隆起素子(12)は、プリズムシート
(1)を作製する際に一体的に結合される。たとえば、
プリズム突起(11)及び隆起素子(12)と、それぞ
れ同一形状、同一寸法及び同一配列を有する空洞を備え
た鋳型を用意し、その鋳型の空洞に液状樹脂を注入し、
その樹脂を鋳型に接触させた状態で固化させる様な一体
成形によりプリズムシートを作製する。樹脂の固化は、
溶融樹脂の冷却や硬化性樹脂の硬化等により行なうこと
ができる。また、鋳型空洞に注入された液状樹脂にシー
ト状の支持体を接触させた状態で樹脂を固化させて、支
持体と、隆起素子及びプリズム突起とを結合することも
できる。さらに、プリズムシートの原料となる樹脂シー
トを用意し、上記の様な空洞を有する型を加熱しながら
圧接させる、接触成形法によってプリズムシートを作製
することもできる。
【0025】反射積層体を屋外で使用する場合、プリズ
ムシートの表面(15)に保護層を配置するのが好まし
い。保護層としては、たとえば、紫外線吸収材を含有す
る透明ポリマーフィルムが使用できる。
【0026】反射積層体は、図3に示される様な構造を
有していても良い。図示の例の反射積層体は、図1に示
されるものと同様に、プリズムシート(5)に結合した
隆起素子(52)と、プリズム突起(51)とを備えて
いる。図1に示されるものと異なるのは、隆起素子(5
2)が接着剤を含み、接着層の機能を兼ね備えている。
図示の例では、隆起素子(52)の結合端(521)と
対向する先端(521)に接着層(523)を有してい
る。この接着層(523)を介して、図1に示されるも
のと同様に、基板(2)に固定される。すなわち、前記
隆起素子は、一端において前記プリズムシート裏面に結
合され、他端(素子の先端)において前記基板に接着
し、前記プリズム突起が前記基板と前記プリズムシート
との間の空間に露出する様に、前記プリズムシートと前
記基板とを相互に離している。接着層(532)は、た
とえば、ロールコータによって隆起素子先端にのみ適用
される。この様なロールコータは、たとえば、隆起素子
付きプリズムシートを、アプリケーションロールとニッ
プロールとの間に適切は圧力で挟み込まれる様にしなが
ら、アプリケーションロールから、粘着性ポリマーを含
む接着剤を、隆起素子先端にのみ転写できるので好まし
い。また、この様に接着層を適用後、プリズムシートを
基板に固定するまでの間、接着層を保護するために、ラ
イナーを積層しておくこともできる。また、プリズムシ
ートの表面に保護フィルム(59)が配置されている
が、この保護フィルムは、プリズムシートを基板に固定
する前に、プリズムシート表面に積層しておいても良
い。
【0027】また、反射積層体は、図4に示される様な
構造を有していても良い。図示の例では、プリズムシー
ト(6)の裏面に結合した隆起素子(62)が接着剤か
らなり、隆起素子自体が接着層として機能する。すなわ
ち、隆起素子(62)は、一端においてプリズムシート
(6)の裏面に結合され、素子の先端において基板
(2)に接着し、プリズム突起(61)が基板(2)と
プリズムシート(6)との間の空間(46)に露出する
様に、プリズムシート(6)と基板(2)とを相互に離
している。隆起素子(62)、すなわち隆起素子状の接
着層は、たとえば、スクリーン印刷、ロールコータ、グ
ラビアコータ等の、塗料(接着剤を含む塗料)を、パタ
ーン状に塗布できる塗布装置を用いてプリズム突起を囲
む様に適用し、プリズムシート裏面上に形成する。ま
た、基板表面に隆起素子状の接着層を配置した後、隆起
素子を持たないプリズムシートを基板に接着することも
できる。なお、保護フィルム(69)は、プリズムシー
トを基板に固定する前に、プリズムシート表面に積層し
ておいても良いし、プリズムシートを基板に固定した後
に積層しても良い。
【0028】さらに、図4の変形例として、本発明の反
射積層体は、図5に示される様な構造を有していても良
い。図示の例は、プリズムシート(7)の裏面に結合し
た隆起素子状接着層(72)を備える点では、図4の例
と同様である。図示の例では、基板(20)が、その基
板に結合された隆起部分(201)を有し、その先端
(201E)に隆起素子状接着層(72)が配置され、
隆起素子状接着層(72)を介して、プリズムシート
(7)と基板(20)とが接着されている。すなわち、
隆起素子(72)が接着剤を含んでなり、一端において
プリズムシート(7)の裏面に結合され、素子の先端に
おいて基板(20)の隆起部分(201)に接着し、プ
リズム突起(71)が基板(20)とプリズムシート
(7)との間の空間(47)に露出する様に、プリズム
シート(7)と基板を相互に離している。なお、図示の
様な反射積層体は、たとえば、基板(20)表面に隆起
部分(201)を形成し、その先端(201E)に隆起
素子状接着層(72)を、ロールコータ等の塗料転写型
の塗布装置によって形成した後、保護フィルム(79)
付きプリズムシート(7)を積層して、完成させること
ができる。
【0029】(粘着性ポリマー)前述の様に、接合層の
接着層は粘着性ポリマー("self-adherent polymer")
を含有する。粘着性ポリマーとは、常温(約25℃)で
粘着性を示すポリマーである。粘着性ポリマーは、たと
えば、アクリル系ポリマー、ニトリル−ブタジエン系共
重合体(NBR等)、スチレン−ブタジエン系共重合体
(SBR等)、非結晶性ポリウレタン、シリコーン系ポ
リマー等である。粘着性ポリマーは、これらのポリマー
1種単独、または2種以上の混合物から構成される。
【0030】粘着性ポリマーは、(a)不飽和二重結
合、芳香族ケトン構造等を有する光架橋性官能基や
(b)水酸基、カルボキシル基等の、架橋性官能基を分
子内に含み、架橋可能であるのが好ましい。また、上記
架橋性官能基に加えて、炭素数が4〜8のアルキル基、
または/及びアリ−ル基や、上記架橋性官能基以外の極
性基を分子内に含むのが良い。
【0031】アリール基とは、化学構造にベンゼン環等
の芳香環を含む官能基である。たとえば、フェニル基、
フェノキシ基、ベンジル基、ベンゾイル基、ナフチル
基、ビフェニル基等である。極性基としては、ニトリル
基、ピリジニル基、アルキルジ置換アミノ基等の窒素含
有官能基等が好ましい。アルキル基の炭素数は、より好
適には6以下(すなわち、炭素数4、5または6)であ
るのが好ましい。
【0032】粘着性ポリマー分子に含まれる、前記アル
キル基または/及びアリール基を含むモノマー単位(そ
れぞれが、前記アルキル基またはアリール基を有する出
発モノマーに由来する繰り返し単位)の割合は、通常6
0〜99モル%、好適には70〜98モル%である。
【0033】本発明で使用可能な粘着性ポリマーの1例
として、(i)分子内に炭素数4〜8のアルキル基を有
するアクリレートモノマー、または/及び、分子内にア
リール基を有するアクリレートモノマーと、(ii)分子
内に架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートとを含
有する出発モノマー混合物を共重合させて得たアクリル
系ポリマーを挙げることができる。
【0034】上記(i)のモノマーとしては、たとえ
ば、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、2−メチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、イソオクチルアクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート等が使用できる。上記(ii)のモ
ノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、フマ
ル酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アク
リレート等が使用できる。
【0035】また、光架橋性官能基として芳香族化合物
に由来する官能基を含む(メタ)アクリレートモノマー
を用いた場合、上記(ii)のモノマーを省略することも
できる。なお、芳香族化合物に由来する光架橋性官能基
とは、ベンゾフェノン、ビニルベンゼン、ベンザルアセ
トフェノン、シンナミリデン、クマリン、スチルベン、
スチリルピリジン、α−フェニルマレイミド、アントラ
セン等に由来する官能基である。
【0036】この様なアクリル系ポリマーは、各成分モ
ノマーを所定の割合で含有する出発モノマー混合物を用
いて通常の方法、たとえば、塊状重合、溶液重合、懸濁
重合、乳化重合等により共重合させて調製することがで
きる。
【0037】粘着性ポリマ−のTg(ガラス転移温度)
は、通常−50〜10℃、好適には−40〜5℃、特に
好適には−30〜0℃である。粘着性ポリマーの分子量
は、所定の接着力が発揮される範囲であれば良く、通常
は重量平均分子量で10,000〜1,000,000
の範囲である。また、従来の感圧性接着剤と同様に、粘
着性ポリマーとともに粘着付与剤を使用することもでき
る。
【0038】前述の様に、粘着性ポリマーは架橋するの
が好ましい。たとえば、架橋性官能基がカルボキシル基
の場合、熱架橋成分として、ビスアミド系架橋剤、エポ
キシ樹脂、イソシアネート化合物等を好適に使用でき
る。この様な架橋成分を用いる場合の接着剤組成物全体
(総質量)に占める架橋成分の割合は、通常0.01〜
20質量%、好適には0.05〜10質量%である。
【0039】粘着性ポリマーを含有する接着剤組成物
は、通常の混合操作により、各原料を均一に混合して調
製できる。たとえば、粘着性ポリマー、架橋剤、溶剤、
及びその他の必要に応じて添加される添加剤を、ホモミ
キサ−、プラネタリーミキサー等の混合装置で混合し、
各材料を均一に溶解または分散させ、液体の組成物を調
製することができる。また、重合後に粘着性ポリマーを
形成するモノマーと架橋剤モノマーとを含有するモノマ
ー混合物を、上記液体組成物として用いることができ
る。モノマー混合物を用いる場合、基材等の被塗布物の
上に、モノマー混合物からなる組成物を塗布した後、紫
外線または電子線を照射し、上記モノマーを重合(また
は、重合及び架橋)して接着層を形成するのが好まし
い。
【0040】添加剤は、たとえば、結晶性ポリマーであ
る。結晶性ポリマーは、接着層に、感熱接着性や熱剥離
容易性を付与するすることができる。熱剥離容易性と
は、所定の温度(結晶性ポリマーの融点以上)に加熱し
て、加熱する前の値よりも低い値にまで剥離強度が低下
した状態で、被着体から剥離できる性質である。上記の
様な結晶性ポリマーとしては、ポリエステル、ポリオー
ル、ポリウレタン等が使用できる。
【0041】結晶性ポリマーと粘着性ポリマーとが、結
晶性ポリマーの融点以上の温度において相溶性が良好な
場合、熱剥離容易性をさらに高めたり、接着層の接着面
のタックを低くすることができる。互いに相溶性が良好
な組合せとしては、前述の様な分子内にアリール基を有
する粘着性ポリマーと、分子内に炭素数が4〜6の範囲
のアルキレン基からなる繰り返し単位を有する結晶性ポ
リマーである。この様な結晶性ポリマーの例として、ポ
リカプロラクトン、ポリカプロラクトン系ポリウレタ
ン、ポリテトラメチレングリコールエーテル等を挙げる
ことができる。この様な結晶性ポリマーを用いる場合
の、結晶性ポリマーの接着剤組成物全体に占める割合
は、通常3〜50質量%、好適には4〜45質量%であ
る。
【0042】(接合層)各接合層の構成材料は、隆起素
子に接着する接着層を含む限り、特に限定されない。た
とえば、ポリマーを含んでなる支持体を含む両面接着テ
ープ(両面テープとも呼ばれる。)や、接着剤組成物か
らなるフィルム状接着剤(フィルム接着剤とも呼ばれ
る。)から形成するのが好ましい。両面接着テープは、
支持体と、その支持体の表裏両面に接着層を備えたもの
である。支持体は、通常、プラスチックフィルム、フォ
ーム状シート、不織布等が使用できる。支持体の厚さ
は、接合層全体の厚さが好適な範囲になる様に適宜決定
すれば良いが、通常30〜950μm、好適には35〜
850μmである。両面接着テープの接着層の厚さも特
に限定されないが、片方の接着層の厚さは、通常5〜2
00μm、好適には10〜100μmである。
【0043】前述の様に、接合層全体の耐圧性を効果的
に高めるという観点から、支持体として好適にはフォー
ム状シートである。フォーム状シートは、ポリマーから
なるマトリックス相と、気泡相とを含んでなるシートで
ある。マトリックス相のポリマーは、通常アクリルポリ
マー、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、
ブチルゴム、ネオプレン等の有機ポリマーである。気泡
相には、独立気泡、連続気泡、またはこれらの混合があ
る。フォーム状シートの密度は、通常0.30〜0.90
g/cmの範囲である。フォーム状シートを含む両面
接着テープの市販品としては、3M社製の(商標)アク
リルフォームテープ、(商標)Scotch VHB接
合テープ等が挙げられる。
【0044】フィルム状接着剤は、通常、支持体を持た
ず、自立性を有する接着層だけからなるものである。こ
の様な自立性の接着層として、たとえば、架橋した粘着
性ポリマーと、結晶性ポリマーとを含有する接着層が利
用できる。フィルム状接着剤は、通常、ライナーと積層
された状態で使用され、フィルム状接着剤の片方の接着
面を基板に接着し、接合層付き基板を形成し、プリズム
シートを接着する際にライナーを除去し、もう片方の接
着面を露出させ、その接着面に隆起素子を圧着する。
【0045】接着層は、前述の様な接着剤組成物を塗
布、乾燥(または硬化)して形成することができる。た
とえば、支持体やライナーの上に、接着剤組成物を塗布
し、その塗膜からなる接着層を形成する。塗布手段に
は、ナイフコーター、ロールコーター、ダイコーター、
バーコーター等の公知の手段が使用できる。接着剤組成
物が有機溶剤を含む場合、塗膜の乾燥は、通常60〜1
80℃の温度にて行われる。乾燥時間は、通常、数十秒
から数分である。
【0046】接合層は全体として光透過性であっても良
いし、接着層または/及び両面接着テープの支持体を、
白またはその他の色に着色し、不透明にしても良い。た
とえば、接着層または/及び両面接着テープの支持体
に、顔料を混合して着色することができる。接合層は、
基板または/及びプリズムシートに対して、実質的に永
久的に固定されていても良いし、前述の熱剥離性容易性
の接着剤組成物からなるフィルム状接着剤を用いて接合
し、必要に応じて反射積層体(または接合層)を加熱し
て、接合層を基板または/及びプリズムシートから除去
(剥離)可能にしても良い。特に、接合層を基板から熱
剥離容易な場合、基板の再使用やリサイクルが容易にな
るので好ましい。
【0047】(プリズムシート)プリズムシートは、た
とえば、前掲の特許公報に開示されている製造方法によ
って製造することができる。プリズムシートを形成する
樹脂は、通常、屈折率が1.4〜1.7の範囲にある透
明性の高いものであり、たとえば、アクリル系樹脂、エ
ポキシ変成アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等であ
る。この様な樹脂の全光線透過率は通常70%以上、好
適には80%以上、特に好適には90%以上である。
【0048】本発明で使用されるプリズムシートのプリ
ズム突起の形状、寸法、配列等は、従来から使用されて
いるもの(前掲の米国特許第4,775,219号等に開
示。)と同じものが使用できる。また、隆起素子の形
状、寸法、配列等も、従来から使用されているもの(前
掲の米国特許第5,946,134号等に開示。)と同
じものが使用できる。たとえば、反射積層体を再帰反射
標識として使用する場合、プリズム状突起の好ましい形
状は、「キューブコーナー」と呼ばれる三角錐である。
キューブコーナープリズム(三角錐状素子)の好ましい
寸法は、底面の一辺の長さが0.1〜3.0mmの範囲、高
さが25〜500μmの範囲である。底面の三角形は、
通常、正三角形または二等辺三角形であるが、各辺の長
さが少しずつ異なる不等辺三角形であってもよい。
【0049】隆起素子に囲まれた1つの微小なセルの面
積は、通常3〜40mm、好適には5〜30mm
ある。また、プリズムシート裏面全体に占める隆起素子
の面積の割合は、通常10〜50%、好適には15〜4
0%である。プリズムシートのシート状の基礎部分(隆
起素子及びプリズム突起を除いた部分)は通常ランドと
呼ばれるが、ランドの厚さは、通常50〜500μm、
好適には70〜300μmである。ランドとの結合面か
ら測定したプリズム突起の高さは、通常20〜400μ
m、好適には50〜300μmである。ランドとの結合
面から測定した隆起素子の高さは、通常100〜700
μm、好適には150〜600μmである。
【0050】(基板)基板の材質は特に限定されない
が、通常、金属板またはプラスチック板である。金属板
としては、ステンレス、アルミニウム等が使用できる。
プラスチック板としては、比較的硬質のものが良く、た
とえば、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等が使用できる。基
板の厚さは、通常250μm〜10mmであるが、本発
明の効果を損なわない限りこれに限定されない。また、
プリズムシートと接合される基板表面の面積は、通常4
0〜2,000cmであるが、本発明の効果を損なわ
ない限りこれに限定されない。
【0051】
【実施例】(実施例1)本例は、アルミニウム基板(平
和金属(株)社製のアルミニウム板、30mm×150
mm×1mm厚)を用い、接合層としてフィルム状接着
剤を用いた例である。フィルム状接着剤は、住友スリー
エム(株)社製「商品名:ボンディングフィルム、品
番:EFA2001−4U(40μm厚)」で、結晶性
ポリエステルと、架橋されたアクリル系粘着性ポリマー
とを含んでなる感熱性(感熱接着性)接着剤から形成さ
れたものであった。このフィルム状接着剤の両方の接着
面は、シリコーンライナーで保護されていた。
【0052】隆起付きプリズムシートとして、キューブ
コーナープリズムをプリズム突起として有する再帰反射
性プリズムシートを用いた。このプリズムシートは、前
掲の米国特許5,946,134号公報に開示の方法によ
り、ポリカーボネート樹脂から鋳型を用いた一体成形法
により作製した。この成形工程において、プリズムシー
トの表面(ランドの表面)に、厚さが50μmの保護層
を密着させた。この保護層は、紫外線吸収材を含有する
ポリメチルメタクリレートフィルムであった。なお、プ
リズムシートの各部分の寸法は次のとおりであった。 *ランドの厚さ=150μm *プリズム突起の高さ=180μm *隆起素子の高さ=300μm *隆起素子の幅(プリズムシート表面において測定)=
500μm *1つのセル(プリズム領域)の面積 (プリズムシート表面において測定)=9mm *プリズムシート表面の水平方向寸法=25mm×15
0mm
【0053】上記の構成部品を用い、次の様にして本例
の反射積層体を作製した。まず、住友スリーエム(株)
社製の脱脂剤(品番:FEY−0180)で、基板表面
を脱脂処理した。この処理後の基板表面に、予め95℃
で1分間加熱しておいたフィルム状接着剤の片方の接着
面を露出させて置き、室温(約25℃)の環境下で2k
gの重さのハンドローラーを用いて圧着して貼り付け
た。その後、フィルム状接着剤のもう片方の接着面を露
出させ、プリズムシートをその上に重ね置き、0.08
8kgf/cm(約8.6kPa)の荷重をかけた状
態で、95℃オーブン内に5分間放置し、プリズムシー
トとフィルム状接着剤(接合層)とを互いに圧着し、本
例の反射積層体を得た。
【0054】この様にして得た反射積層体の評価を次の
様にして行った。 再帰反射性 懐中電灯の光を、観察者の目に近い位置から反射積層体
の表面(プリズムシート表面)に照射し、反射光を肉眼
で観察した。上記隆起付きプリズムシート単体との比較
から、それと同等の反射輝度で観察された場合をOK、
接合により反射輝度の低下が観察された場合をNGと評
価した。本例の反射積層体では、接合層(フィルム状接
着剤)とプリズム突起との接触等の再帰反射性を低下さ
せる様な不良は発生せず、再帰反射性はOKと評価され
た。
【0055】接着力 上記の様にして得た反射積層体を、室温(約20℃)で
24時間養生後、引張速度300mm/分で、90剥離
試験を行った。剥離はフィルム状接着剤の接着面と隆起
素子との界面で生じ、剥離強度は29N/25mmであ
り、再帰反射標識としても実用可能な高いレベルであっ
た。
【0056】(実施例2)接合層として両面接着テープ
を用いた方法でプリズムシートと基板とを接合した以外
は、実施例1と同様にして本例の反射積層体を得た。本
例で用いた両面接着テープは、住友スリーエム(株)社
製の(商標)Scotch VHB構造用接合テープ、
(品番)Y−4920(0.4mm厚)であった。この
接着テープは、アクリル系ポリマーからなるフォーム状
シートからなる支持体の両面に、アクリル系粘着性ポリ
マーを含有する接着層を備えていた。また、この両面接
着テープの、アルミ箔に対するT型剥離力が22N/c
mであった。なお、T型剥離力とは、接着テープの両面
に厚さ130μmのアルミ箔を重ねて、10kgのスチ
ールローラーを2往復して圧着し、室温で72時間養生
した後、引張速度300mm/分で、T型剥離試験を行
った時の剥離強度である。
【0057】この両面接着テープの一方の接着層を介し
て、実施例1と同様にして基板表面に圧着して貼り付け
た後、両面接着テープの他方の接着層(接着面)上に、
プリズムシートを重ね置き、室温下で2kgのローラー
で1往復した。これにより、プリズムシートと両面接着
テープ(接合層)とを互いに圧着し、本例の反射積層体
を得た。本例の反射積層体を実施例1と同様にして評価
した。その結果、再帰反射性再帰反射性はOKと評価さ
れ、接着力(剥離強度)は6N/25mmであり、再帰
反射標識としても実用可能な高いレベルであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射積層体の断面図である。
【図2】 本発明の反射積層体の平面図である。
【図3】 本発明の反射積層体の他の例の断面図であ
る。
【図4】 本発明の反射積層体の別の例の断面図であ
る。
【図5】 本発明の反射積層体のさらに別の例の断面図
である。
【符号の説明】
1:プリズムシート、2:基板、3:接合層、4:空
間。10:プリズム領域、11:プリズム突起、12:
隆起素子、13:セル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D064 BA03 CA03 CA04 CA05 DA06 EB22 EB34 2H042 EA04 EA14 EA15 EA17 5C096 AA27 BA03 CE03 CG12 CG17 FA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)それぞれが、複数のプリズム突起
    と、それらのプリズム突起を囲む様に配置された隆起素
    子とからなる、複数のセルを有する裏面と、その裏面と
    対向する表面とを有し、前記表面に入射された光を前記
    プリズム突起によって反射可能なプリズムシートと、
    (II)前記プリズムシートに表面を向けて配置された基
    板とを備え、(III)接着層を含んでなり、前記基板表
    面に固定された接合層とを備え、 前記隆起素子は、一端において前記プリズムシート裏面
    に一体的に結合され、他端において前記接合層の接着層
    に接着し、前記プリズム突起が前記接合層と前記プリズ
    ムシートとの間の空間に露出する様に、前記プリズムシ
    ートと前記接合層とを相互に離している、反射積層体に
    おいて、 前記接合層の接着層は粘着性ポリマーを含有することを
    特徴とする、反射積層体。
  2. 【請求項2】 前記粘着性ポリマーは架橋されている請
    求項1に記載の反射積層体。
  3. 【請求項3】 前記接合層はポリマーを含んでなる支持
    体をさらに含んでなり、その支持体上に前記接着層が固
    定されている請求項1に記載の反射積層体。
  4. 【請求項4】 前記接合層の接着層はさらに結晶性ポリ
    マーを含有する請求項1に記載の反射積層体。
  5. 【請求項5】 前記接合層全体の厚みが20〜1,00
    0μmである請求項1に記載の反射積層体。
  6. 【請求項6】 (I)それぞれが、複数のプリズム突起
    と、それらのプリズム突起を囲む様に配置された隆起素
    子とからなる、複数のセルを有する裏面と、その裏面と
    対向する表面とを有し、前記表面に入射された光を前記
    プリズム突起によって反射可能なプリズムシートと、
    (II)前記プリズムシートに表面を向けて配置された基
    板とを備え、 前記隆起素子は、一端において前記プリズムシート裏面
    に結合され、他端において前記基板と接着し、前記プリ
    ズム突起が前記基板と前記プリズムシートとの間の空間
    に露出する様に、前記プリズムシートと前記基板とを相
    互に離している、反射積層体において、 前記隆起素子は、前記プリズムシートを前記基板に接着
    する接着層を含んでなり、前記接着層は粘着性ポリマー
    を含有することを特徴とする、反射積層体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の反射積層体からなり、
    前記基板が標識基板であり、前記複数のプリズム突起が
    キューブコーナープリズムを含んでなる再帰反射標識。
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