JP4937788B2 - 回転装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水や空気など流体の持つエネルギーを回転エネルギーに変換するための回転装置に関するものである。
近年、携帯機器に搭載される機能が増加し消費電力が増加していることから、携帯電話や、音楽プレーヤーなどの電源が外出時に切れてしまうことがある。この問題を解決するには、機器に搭載される電池の容量が十分に大きいこと、もしくは外出時にもどこでも充電が出来ること、もしくは発電によって電力を得ることが必要である。
しかし、現在の電池技術では電池の容量を大きくしようとすると、電池の大きさと重さが増えてしまい、携帯性が悪くなる。また外出時にどこでも充電ができるようなシステムは今のところない。また、手回し充電器など、携帯性の発電機は存在するが、十分な発電量を得るには、意識的に力を入れて充電しなければならず疲れるという問題がある。
そこで、意識せずに発電を行うものとして、歩行発電が考案されている。例えば、特許文献1は、踵などの靴内部の稼動部分に圧電素子を配置し、歩行による応力により圧電素子にひずみを発生させ電力を得る方法を開示しており、特許文献2は、歩行運動により靴内部に取り付けられた磁石とコイルとの距離を変化させて電磁誘導により電力を得る方法を開示している。
また、歩行運動により、靴内部のハンドルを体重により押し込み、その仕事によって発電機を回転させて電力を得る方法や、靴内部にポンプを配置し、歩行による圧力によって外部から空気を取り込み、タービンを回して発電機を回転させることで電力を得る方法なども考案されている。
特開2004−96980号公報 特許第2870330号公報
しかしながら、上述した従来の技術はその実用性に問題があった。例えば、圧電素子を用いる方法は、歩行時の違和感がほとんどないことが利点であるが、現状の技術では、靴底に入る大きさで出力はせいぜい数十mWである。例えば携帯電話などの通信機器の消費電力は1W以上であるが、1W以上を出力できるような材料は実用的なものはまだない。
また、電磁誘導を用いる方法については、電磁誘導の起電圧は磁石とコイルの距離の変化の微分に比例するが、通常の歩行速度では1W以上の出力は期待できない。
ハンドルを体重で押し込む方法は1W以上の出力を期待できるが、効率をあげるためには増速機構が必要である。そのため、従来の方法ではギアを用いているが、ギアから稼動時に騒音が発生するので、歩いているときに常に足元から音がすることとなり、利用者に不快感を与える。また、ギア部分は摩擦により劣化しやすく耐久性に問題がある。また、発電量を高めるためにストロークを大きくすると歩行時に違和感が生じるという問題もある。
また、外部から取り込んだ空気圧でタービンを回す方法は、1W以上の出力を期待でき、増速機構として気体の圧力変化を利用するので騒音も無い。しかし、靴底近くの空気は地面に近いため、塵や、雨水などをとりこみやすい。そのため、タービンなどの稼動部分が磨耗もしくは劣化しやすくなる。また、タービンは、プロペラ型、フランシス型、ペルトン型、ターボ型など、様々な形式があるが、一般的に発電に用いられるものはどれも流体に対して安定した流量と圧力が求められ、定格回転数から外れると効率が悪くなってしまう。特に定格よりも回転数が下回ったときには著しく効率は低下する。歩行時には、足は地面に着いたり離れたりを繰り返すので、歩行によって得られる圧力は大きく変動し、一般的なタービンを用いたのでは極めて非効率であり、靴底という限られた体積の中では1W以上の大出力は望めなかった。
以上のように、現状において無意識に発電をする技術は、得られる電力が小さい、利用者に不快感を与える、壊れやすい、エネルギーロスを生じるなどの問題点を有しており、どれも実用的ではなかった。
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、流量と圧力が大きく変化する状況でも損失が少ないタービン、すなわち回転装置を提供し、その回転装置を用いて発電することによって、人間の日常生活の何気ない動作の中で意識的な作業なしに携帯機器を充電し、携帯機器の電池切れを予防することのできる、実用的な発電装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる回転装置は、流体の吸入口と排出口とを有する外筒部材と、前記外筒部材の内側に偏心されて設けられた回転自在のローターと、前記ローターの円周から当該ローターの中心に向かう方向に設けられた複数のベーン収納部分に対してそれぞれ突没自在に設けられた複数のベーンと、を備え、前記ベーンは、先端に突起部が設けられ、前記外筒部材は、内壁に沿ってガイド溝が設けられ、前記ローターの中心部に前記複数のベーン収納部分のすべてをつなぐ凹部が設けられ、前記突起部は前記ガイド溝に嵌合し、該嵌合によって前記ベーンの先端が前記外筒部材の内壁に接するよう位置決めして前記吸入口側と前記排出口側とを隔絶し、前記吸入口側と前記排出口側との流体の圧力差をベーンに受けて前記ローターの回転に変換し、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転によりベーンが没入することで空間が縮小した当該ベーンのベーン収納部分の空間から押し出された流体が、前記凹部を通って、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転により別のベーンが突出することで空間が拡大した当該別のベーンのベーン収納部分の空間に流入して移動することを特徴とする。
また、発明にかかる回転装置は、上記発明において、前記ローターの回転を用いて発電する発電手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、発明にかかる回転装置は、上記発明において、外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、前記内容積の変化に基づき前記2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、をさらに備え、前記流動経路上に前記外筒部材を設けたことを特徴とする。
また、発明にかかる回転装置は、上記発明において、前記流動経路を複数備え、かつ前記複数の流動経路が逆流防止弁を有するパイプであることにより、前記流体用タンクのいずれに圧力をかけた場合にも、流動する流体は前記ローターを同一方向に回転させることを特徴とする。
また、発明にかかる回転装置は、上記発明において、前記利用者の動作に伴って前記流体用タンクに対する加重が変化するように前記利用者の体に装着するための装着手段をさらに備え、前記利用者の行動によって発電することを特徴とする。
また、発明にかかる回転装置は、上記発明において、前記装着手段は靴であり、前記利用者の足の爪先近傍に体重がかかる状態と踵近傍に体重がかかる状態とで異なる流体用タンクに加重が加わることを特徴とする。
発明によれば回転装置は、ローターに対して突没自在のベーンに突起部を設け、外筒部材のガイド溝に突起部を嵌合することでベーンの外筒部材に対する位置決めを行なって外筒部材の吸入口側と排出口側とを隔絶し、吸入側と排出側との流体の圧力差をベーンに与える。このため、ベーンの先端は外筒部材内壁に押し付けられることなく接触する状態で回転し、ベーンと外筒部材内壁との摩擦が少なくなり、流体エネルギーから回転エネルギーに効率よく変換可能な回転装置を得ることができるという効果を奏する。
また、発明によれば回転装置は、ベーンの回転の周の一区間のみ、ベーン先端が外筒部材内壁に接し、残りの区間においてはローターの中にベーンの一部、または全部が収納された状態で回転することにより、ベーンが流体に対して与える仕事を減らすことが出来、ベーンが回転するときの損失を減らすことができるという効果を奏する。
また、発明によれば回転装置は、ローターと外筒部材との間に、ベーンを収納する空間に出入りする流体を逃がす空間を有することにより、流体がローターと外筒部材の間を通ってベーン収納空間に出入りするときの損失を減らすことができるという効果を奏する。
また、発明によれば回転装置は、ローターに対して突没自在のベーンに突起部を設け、外筒部材のガイド溝に突起部を嵌合することでベーンの外筒部材に対する位置決めを行なって外筒部材の吸入口側と排出口側とを隔絶し、吸入側と排出側との流体の圧力差をベーンに与え、発電に使用するので、流量と圧力が大きく変化する状況でも効率的に発電可能な回転装置を得ることができるという効果を奏する。
また、発明によれば回転装置は、外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、前記内容積の変化に基づき前記2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、をさらに備え、前記流動経路上に前記外筒部材を設けたことによって、圧力もしくは加重が変化する場所が2箇所以上あれば、圧力と流量が大きく変化する状況でも効率よく流体エネルギーを回転エネルギーに変換可能な回転装置を得ることができるという効果を奏する。
また、発明に係る回転装置は、常に同一方向に回転装置か回転することによって、回転装置が惰性によって回るのを止めることなく回転力を供給することができるという効果を奏する。
また、発明に係る回転装置は、利用者の動作に伴って前記流体用タンクに対する加重が変化するように前記利用者の体に装着するための装着手段をさらに備え、利用者の行動によって発電することによって、利用者の動作によって流体を流動させ、流動の圧力と運動量を効率的に利用するので、人間の日常生活の何気ない動作の中で意識的な作業なしに効率的に回転エネルギーを取り出すことができるという効果を奏する。
また、発明に係る回転装置は、利用者の体重移動によって流体を流動させ、流動の圧力と運動量を効率的に利用するので、歩行や走行などの日常動作から回転エネルギーを取り出すことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る回転装置の好適な実施例について詳細に説明する。
本発明は、流速や流量が大きく変化するエネルギー源から回転エネルギーを取り出すものであるが、本実施例では、人間の歩行から流動を発生させ、かかる流動をエネルギー源として取り出した回転エネルギーを発電に利用する場合について説明する。
まず、図1に本発明の前提となる回転装置の概要構成を示す。同図には、回転装置であるタービン1の上面図と、A−A線断面図を示している。タービン1は、内壁が円形のケーシング(外筒)11の中にローター12が偏芯されて配置されている。ローター12には複数のベーン(同図ではベーン13a,13b,13c,13d,13e,13fの6枚)が収納されていて、各ベーンはバネによって押されて常にケーシング11の内壁と接触している。バネ(同図ではバネ14a,14b,14c,14d,14e,14f)は、ベーンに対してそれぞれ設け、例えばベーン13dにはバネ14dを対応させる。
吸入口15の部分の流体と排出口16の部分の流体に圧力差が発生すると、各ベーンに断面積×圧力の力がかかり、その力がローター12の回転力となる。例えば、吸入口15の圧力が高くなった時、各ベーンに圧力がかかるが、ローター12はケーシング11に対して中心が偏心の位置にあるため、ローター12から突出している長さがそれぞれ異なり、力を受ける断面積も異なる。ローター12は各ベーンにかかる力の回転方向成分の総和によって回転するため、結果として図では時計回りに回りだす。
ここで、図1に示したタービンの構成では、バネによってベーンをケーシング11に押し付けているため、バネ14が縮んでいる部分ではベーン13とケーシング11との間に大きな摩擦が生まれてしまう。また、バネ14を伸び縮みさせるためのエネルギーも損失になってしまうという問題がある。
そこで、本発明では、図2に示すように、バネを用いることなく流体の圧力差を回転エネルギーに変換することで、上記の損失を低減することが出来るようにしている。具体的にはタービン2は、図1に示したタービン1と同様に、ケーシング21の中にローター22が偏芯されて配置され、ローター22には複数のベーン(同図ではベーン23a,23b,23c,23d,23e,23fの6枚)が取り付けられている。
しかし、タービン2はタービン1と異なりバネが無く、代わりに全てのベーンにはそれぞれ突起部(同図では突起部24a,24b,24c,24d,24e,24f)が着いている(例えば同図においてベーン23dは突起部24dを有する。)。そして、ケーシング11にはその内壁の内側にガイド溝25を掘っている。
全てのベーンの突起部は、ガイド溝25にちょうど嵌っていて、ガイド溝25から出てしまうことはない。従って、回転時にはガイド溝25の位置に従って、ローター22から突出したり収納されたりする。すなわち、ベーン23の突起部24をベーン23の最先端に配置し、ケーシング21のガイド溝25をケーシング21内壁の内側ぎりぎりにすれば、ちょうどベーン23は回転時常にケーシング21の内壁に接するか、または内壁から0.1mm以下のギリギリの距離を保ったまま回転させることが出来る。
これにより、ベーン23はケーシング21の内壁に押し付けられることなく流体の高圧側と低圧側を隔絶するため、摩擦は少ない。突起部24とガイド溝25の間の摩擦を減らすには、突起234は円柱状であることが望ましい。同図では、流入口26と流出口27の向きが一直線でなく図1と異なって角度がついている。また、流体が回転部分に入る面積も広く取ってあるが、流入口と流出口を常にベーンが隔絶することができていれば、流体の粘度や速度を考慮して流体損失が少ないように最適に設計することができる。
また、突起部24の位置は必ずしも先端でなくてもよいし、ガイド溝25の位置も自由に設計することができる。ただし、ベーン23をケーシング21に接しながら回転させようとした場合、ベーン23先端の軌道は円になるが、内側の軌道は円にならないので、内側に突起部24とガイド溝25を配置する場合には、ガイド溝25を円形ではなく、最適な形状となるよう適宜設計する必要がある。
また、ガイド溝25はケーシング21の下面でなく上面にあっても良いし、その両方にあってもよい。その時、ベーン23についた突起24の位置は、ガイド溝25にちょうど嵌る位置にある必要がある。
ところで、図2に示した構成では、流入口26と流出口27の形状が扇状にひろがっているため、全てのベーンには力はかからない。同図の状態において高圧側と低圧側を隔てているのはベーン23dのみであり、他のベーンの両側には同じ圧力の流体がある。すなわち、回転力を得るのはベーン23dだけであり、他のベーンはただローター22に押されて回転しているだけである。このように両側での流体圧力が同一であるベーンはローター22の外に出ていても流体エネルギー回転エネルギーに変換する役には立たず、むしろ流体をかき回して乱流を作ったり、流体を押しのけたりするため損失になってしまう。
そこで、図3のように、周の一区間、具体的にはベーン223の両面に圧力差がでる区間においてのみ、ベーン223がケーシング221の内壁に接し、残りの区間では、ベーン223がローター22の内側に収納されるように、ガイド溝225を配置する。このようにベーンをローターに収納した区間では、流体をかき回したり、押しのけたりすることによる損失を減らすことができる。
ところで、図2のB−B線断面図に示したように、ベーン23が収納される部分の空間に存在する流体は、ローター22とケーシング21との隙間の部位を通って出し入れされる。この隙間の厚さは、流体が流入口26からこの隙間を通って流出口27へ流れてしまうことが無いように十分に狭くする必要がある。そのため、ベーン収納空間の流体が出入りする時の摩擦抵抗が大きく、損失になってしまう。
そこで、図4に示すように、ローター232の中心部分に凹部238を作ることによって、ベーン収納空間に流体が出入りしやすくすることが出来る。全てのベーン233の収納部分は、この凹部238につながっているため、ベーン233が収納されて押し出された流体は、別のベーン233が伸びたことによってできる空間に、この凹部238を通しして流れて入っていくことができる。これにより、ベーン233が伸び縮みするときに、ベーン233が収納される部分に出入りする流体の摩擦による損失を減らすことができる。
上述してきたタービンは、ローター軸をケーシング外部へ漏れのないシーリング、例えばOリングによって引き出し、発電機へと繋ぐことにより発電をすることができる。
このとき、タービンの軸を直接発電機に接続しても良いし、タービンの回転層と発電機が最大出力を出せる回転数に差があれば、間にギアやプーリーを用いて回転数を変換して繋いでもよい。
図5は、本発明にかかる発電装置の一例である。2つのタンク31,32がパイプ33によってつながっていて、その中間にタービン34がある。タンク1とタンク2に交互に圧力が加わると、パイプ33内を流体が移動する。この移動系路上に回転装置であるタービン34を設け、タービン34と発電機36を軸35で接続することで、発電機を動作させて発電を行なうことができる。
タービンに導入する流体としては、水でも油でも空気でもよく、圧力差さえあれば発電することができる。また、流体を閉じ込めた2つ以上のタンクとパイプを使いタービンに流体を供給することで、圧力差や加重が交互に変化する状況さえあれば発電することができるようになる。
発電機36で発生した電力は、充電回路37を通して、蓄電素子38へ送られて蓄えられる。充電回路37は、発電機36と蓄電素子38の間にあり、発電機36で発生する交流電流を整流する機能と蓄電素子38の電圧を調整する機能を有する。
なお、ここでは発生した電力をいったん蓄電素子38に蓄積する場合の構成を例に説明を行なっているが、例えば発電機36で発生した電力を直接外部に出力する構成にすることもできる。
図5に示す構成では、タンク31,32を交互に押したとき、タービン34に流れる流体の向きは逆になる。すなわち、タービンは時計回りと反時計回りとを交互に繰り返すことになる。これは回転しているタービンを一旦止めて逆に回転させるということを繰り返すため、タービンの回転を止めるための損失と大きな静止摩擦による損失が生まれてしまう。
そこで、タービンの回転を一方向のみにすることで、タービンの回転を止めない構造例について、図6を用いて説明する。同図に示すように、タンク41,42はパイプ43,44によって繋がれている。さらにパイプ45がパイプ43,44と接続し、逆止弁46,47,48,49により、パイプ43には常に一方向にしか流体は流れない。
例えば、タンク41に圧力をかけたときは、逆止弁47,48が閉じて逆止弁46からパイプ45を通り逆止弁49へ液体が流れる。同様に、タンク2に圧力を掛けた場合には、逆止弁46,49が閉じて逆止弁47からパイプ45を通り逆止弁48へ液体が流れる。パイプ45の途中にあるタービン50は、パイプ45に流れる液体の圧力と運動量によって回転する。
これにより2つのタンクに交互に圧力がかかるとき、タービンには同じ向きに連続して流体が流れ込み、タービンは同一方向に回転を続けることができ、回転数が落ちることはない。そして、この回転が発電機51に伝えられ、充電回路52を通して充電素子53に電力が蓄えられる。
この発電装置を使う場所は、圧力差を交互に作ることができるところならどこでもよいが、例えば図7に示すように靴の中の圧力がかかる点、例えば、踵と足の指の付け根の部分の下にタンクを配置し、歩行時に伴う重心の変化を利用して発電を行なうことも可能である。
図8は、実際に図2に示すタービンと図7に示す構成で実験を行なった結果である。体重70kgの人間が乗り、前後のタンクで交互に圧力をかけた結果、瞬間で820mW、平均で350mW程度の電力を得ることができた。
なお、図7に示した構成はあくまで一例であり、適宜変更して実施することが出来るものである。設置場所も靴の中に限らず、圧力差を生じさせる場所、例えば図9に示したように股関節など設置し、股関節を曲げたり伸ばしたりする動作によって発電をすることも可能である。
上述してきたように、本発明にかかる回転装置は、ベーンがケーシングの内壁に接しながら回ることにより、吸入側と排出側とが繋がることなく完全に隔てられている。これにより、流量や圧力が少なく、極低回転でも流体がタービンの隙間を流れてしまうことがなく、流体のもつ圧力が静止摩擦を上回れば、確実にタービンを回転させることができる。
また、流体の圧力差を利用して回転するため、流体の速度は遅くすることができるため、回転装置の大きさを小型にしても損失は従来のタービンに比べれば少ない。
そのため、安定した流速、流量が得られないために利用することができなかった様々なエネルギーを利用できるようになる。それは例えば、人の運動などに起因する力である。
また、二つのタンクの中に閉じ込めた流体によってタービンを回すことにより、内部に塵などの不純物が入り、タービンやタンクなどが劣化することを防ぐことができる。この流体は、タービンを回しやすい最適な材料の流体を用いることが出来、タービンの効率を上げることができる。
さらに、流体の入った柔らかいタンクは、歩行、走行時の足への衝撃を吸収する役割も果たすため、靴本来の足を保護する機能を失うこともない。
本発明により、既存の携帯機器の電池切れを予防できる。また、これまでその消費電力の高さのため、実用的ではなかった様々な携帯機器も本発明と組み合わせることにより実用的に使用することが可能になる可能性がある。また、使用者は発電装置を使用することで、CO2を排出することにより生成させる商用電力、もしくは乾電池などを使用しないことによる、電気代、乾電池代の削減と、環境への貢献が出来る。また、電力を得るために積極的に歩行などの運動をするようになり、健康効果も期待できる。
以上のように、本発明に係る回転装置は、流体の持つエネルギーを効率よく回転エネルギーに変換する装置として有用であり、人力による発電、特に歩行などの日常動作による発電に適している。
本発明の前提となる回転装置の概要構成を示す概要構成図である。 本発明の実施例である回転装置の概要構成を示す概要構成図である。 所定区間でベーンをローター内に収納する場合の構成について説明する説明図である。 ベーン収納空間の流体を排出する構成について説明する説明図である。 タンク間の流体移動経路に回転装置を設置して発電する構成について説明する説明図である。 タービンを同一方向に回転させる構成の一例について説明する説明図である。 本発明を靴に適用する例を説明する説明図である。 本発明を実施した結果を説明する説明図である。 本発明を腰に装着する場合について説明する説明図である。
符号の説明
1,2,22,23,34,50 タービン
11,21,221,231 ケーシング
12,22,222,232 ローター
13a,13b,13c,13d,13e,13f,23a,23b,23c,23d,23e,23f,223a,223b,223c,223d,223e,223f,233a,233b,233c,233d,233e,233f ベーン
14a,14b,14c,14d,14e,14f バネ
15,26,226,236 吸入口
16,27,227,237 排出口
24a,24b,24c,24d,24e,24f 突起部
25,225,235 ガイド溝
35 中心軸
31,32,41,42 タンク
33,43,44,45 パイプ
36,51 発電機
37,52 発電回路
38,53 蓄電素子
46,47,48,49 逆止弁

Claims (6)

  1. 流体の吸入口と排出口とを有する外筒部材と、
    前記外筒部材の内側に偏心されて設けられた回転自在のローターと、
    前記ローターの円周から当該ローターの中心に向かう方向に設けられた複数のベーン収納部分に対してそれぞれ突没自在に設けられた複数のベーンと、を備え、
    前記ベーンは、先端に突起部が設けられ、
    前記外筒部材は、内壁に沿ってガイド溝が設けられ、
    前記ローターの中心部に前記複数のベーン収納部分のすべてをつなぐ凹部が設けられ、
    前記突起部は前記ガイド溝に嵌合し、該嵌合によって前記ベーンの先端が前記外筒部材の内壁に接するよう位置決めして前記吸入口側と前記排出口側とを隔絶し、前記吸入口側と前記排出口側との流体の圧力差をベーンに受けて前記ローターの回転に変換し、
    前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転によりベーンが没入することで空間が縮小した当該ベーンのベーン収納部分の空間から押し出された流体が、前記凹部を通って、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転により別のベーンが突出することで空間が拡大した当該別のベーンのベーン収納部分の空間に流入して移動する
    ことを特徴とする回転装置。
  2. 前記ローターの回転を用いて発電する発電手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項に記載の回転装置。
  3. 外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、
    前記内容積の変化に基づき前記2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、をさらに備え、
    前記流動経路上に前記外筒部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転装置。
  4. 前記流動経路を複数備え、かつ前記複数の流動経路が逆流防止弁を有するパイプであることにより、前記流体用タンクのいずれに圧力をかけた場合にも、流動する流体は前記ローターを同一方向に回転させる
    ことを特徴とする請求項に記載の回転装置。
  5. 利用者の動作に伴って前記流体用タンクに対する加重が変化するように前記利用者の体に装着するための装着手段をさらに備え、前記利用者の行動によって発電する
    ことを特徴とする請求項またはに記載の回転装置。
  6. 前記装着手段は靴であり、前記利用者の足の爪先近傍に体重がかかる状態と踵近傍に体重がかかる状態とで異なる流体用タンクに加重が加わる
    ことを特徴とする請求項に記載の回転装置。
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