JP4921250B2 - 発電装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水や空気など流体の持つエネルギーを回転エネルギーに変換するための回転装置を用いて歩行などの日常動作によって携帯機器に電力を供給する発電装置に関する。
従来より、携帯機器に搭載される機能が増加しその使用時間が伸びていることから、携帯電話や、音楽プレーヤーなどの電源が外出時に切れてしまうという問題がある。この問題を解決するには、携帯機器に搭載される電池の容量が十分に大きいこと、もしくは外出時において、どこでも充電が出来ること、もしくは、発電によって電力を得ることが必要である。
しかし、現在の電池技術では、電池の容量を大きくしようとすると、電池の大きさと重さが増えてしまい、携帯性が悪くなる。また、外出時に、どこでも充電をできるようなシステムは今のところない。また、手回し充電器など、携帯性の発電機は存在するが、意識的に力を入れて充電しなければならないことから、利用者は疲れてしまい、実用的ではない。
そこで、利用者が意識せずに発電を行うものとして、歩行発電が考案されている。例えば、特許文献1では、踵などの靴内部の稼動部分に圧電素子を配置し、歩行による応力により圧電素子にひずみを発生させることにより電力を得る方法を開示しており、特許文献2では、歩行運動により靴内部に取り付けられた磁石とコイルとの距離を変化させることで電磁誘導を発生させ、発生させた電磁誘導により電力を得る方法を開示している。
また、歩行運動により、靴内部のハンドルを体重により押し込み、その仕事によって発電機を回転させて電力を得る方法や、靴内部にポンプを配置し、歩行による圧力によって外部から空気を取り込み、タービンを回して発電機を回転させることで電力を得る方法なども考案されている。
特開2004−96980号公報 特許第2870330号公報
ところで、上記した従来の技術は、その実用性に問題があった。例えば、上記した圧電素子を用いる従来の技術は、利用者の歩行時における違和感がほとんどないという利点はあるものの、靴底に入る圧電素子の大きさには制限があるため、出力はせいぜい数十mWであり、携帯電話などの通信機器に必要とされる1W以上の消費電力を提供することができないので、実用性に問題があった。なお、1W以上を出力できる実用的な圧電素子の材料は、現状では存在しない。
また、上記した電磁誘導を用いる従来の技術は、磁石とコイルの距離の変化の微分に比例した電磁誘導の起電圧を発生させるが、通常の歩行速度では1W以上の出力は期待できないので、実用性に問題があった。
また、上記したハンドルを体重で押し込むことにより電力を得る従来の技術は、1W以上の出力を期待できるが、効率をあげるために、増速機構が必要であるため、ギアを用いている。しかし、稼動時において、ギアから騒音が発生するので、歩いているときに常に足元から音がすることとなり、利用者に不快感を与える。また、ギア部分は、磨耗により劣化しやすいので、耐久性に問題がある。また、発電量を高めるためにストロークを大きくすると、歩行時に利用者にとって違和感が生じる。このようなことから、当該従来技術は、実用性に問題があった。
また、上記した外部から取り込んだ空気圧でタービンを回すことにより電力を得る従来の技術は、1W以上の出力を期待でき、増速機構として気体の圧力変化を利用するので騒音も少ない。しかし、靴底近くの空気は地面に近いため、塵や、雨水などをとりこみやすく、タービンなどの稼動部分が磨耗もしくは劣化しやすくなる。また、タービンは、プロペラ型、フランシス型、ペルトン型、ターボ型など、様々な形式があるが、一般的に発電に用いられるものはどれも流体に対して安定した流量と圧力が求められ、定格回転数から外れると効率が悪くなってしまう。特に、定格よりも回転数が下回ったときには、著しく効率が低下する。歩行時には、足は地面に着いたり離れたりを繰り返すので、歩行によって得られる圧力は大きく変動し、一般的なタービンを用いたのでは極めて非効率であり、靴底という限られた体積の中では1W以上の大出力は望めなかった。このようなことから、当該従来技術は、実用性に問題があった。
以上のように、現状において、利用者が意識せずに発電を行う技術は、得られる電力が小さい、利用者に不快感を与える、壊れやすい、エネルギーロスを生じるなどの問題点を有しており、どれも実用的ではなかった。
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、流量と圧力が大きく変化する状況でも損失が少ないタービン、すなわち回転装置を提供し、その回転装置を用いて発電することによって、人間の日常生活の何気ない動作の中で意識的な作業なしに携帯機器を充電し、携帯機器の電池切れを予防することのできる、実用的な発電装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、流体の吸入口と排出口とを有する外筒部材と、前記外筒部材の内部に偏心されて配置された回転自在のローターと、前記ローターの円周から当該ローターの中心に向かう方向に設けられた複数のベーン収納部分に対してそれぞれ突没自在に設けられた複数のベーンと、前記ローターの回転を用いて発電する発電手段と、を備え、前記ローターは、当該ローターの中心付近に、当該ローターの回転軸を中心とする円柱形であり、前記複数のベーン収納部分のすべてにつながる凹みを有し、前記外筒部材は、前記凹みの中に入るように、当該外筒部材の内壁の上面もしくは下面の一部が内側方向に隆起した形状である内壁隆起を有し、前記内壁隆起により、前記ベーンの前記ローターへの没入量を制限して、常に前記ベーンの先端が前記外筒部材の内壁の側面に接するよう位置決めして前記吸入口側と前記排出口側とを隔絶し、前記吸入口側と前記排出口側との流体の圧力差を前記ベーンに受けて前記ローターの回転に変換し、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転によりベーンが没入することで空間が縮小した当該ベーンのベーン収納部分の空間から押し出された流体が、前記凹みを通って、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転により別のベーンが突出することで空間が拡大した当該別のベーンのベーン収納部分の空間に流入して移動することを特徴とする。
また、発明は、上記の発明において、外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、前記内容積の変化に基づき前記2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、をさらに備え、前記流動経路上に前記外筒部材を設けたことを特徴とする。
また、発明は、上記の発明において、前記流動経路を複数備え、かつ前記複数の流動経路が逆流を防止する逆止弁を有するパイプであることにより、前記流体用タンクのいずれに圧力をかけた場合にも、流動する流体は前記ローターを同一方向に回転させることを特徴とする。
また、発明は、上記の発明において、利用者の動作に伴って前記流体用タンクに対する加重が変化するように前記利用者の体に装着するための装着手段をさらに備え、前記利用者の行動によって発電することを特徴とする。
また、発明は、上記の発明において、前記装着手段は靴であり、前記利用者の足の爪先近傍に体重がかかる状態と踵近傍に体重がかかる状態とで異なる流体用タンクに加重がかけられることを特徴とする。
本発明によれば、流体の吸入口と排出口とを有する外筒部材と、外筒部材の内部に偏心されて配置された回転自在のローターと、ローターの円周から当該ローターの中心に向かう方向に設けられた複数のベーン収納部分に対してそれぞれ突没自在に設けられた複数のベーンと、ローターの回転を用いて発電する発電手段と、を備え、ローターは、当該ローターの中心付近に、当該ローターの回転軸を中心とする円柱形であり、複数のベーン収納部分のすべてにつながる凹みを有し、外筒部材は、凹みの中に入るように、当該外筒部材の内壁の上面もしくは下面の一部が内側方向に隆起した形状である内壁隆起を有し、内壁隆起により、ベーンのローターへの没入量を制限して、常にベーンの先端が外筒部材の内壁の側面に接するよう位置決めして吸入口側と排出口側とを隔絶し、吸入口側と排出口側との流体の圧力差をベーンに受けてローターの回転に変換し、複数のベーン収納部分の中でローターの回転によりベーンが没入することで空間が縮小した当該ベーンのベーン収納部分の空間から押し出された流体が、凹みを通って、複数のベーン収納部分の中でローターの回転により別のベーンが突出することで空間が拡大した当該別のベーンのベーン収納部分の空間に流入して移動するので、例えば、流体の流量や圧力が小さくとも、流体はベーンの横をすり抜けることなく確実にベーンにエネルギーを伝えるなど、流体の流量と圧力とが大きく変化する状況でも効率よく流体エネルギーを回転エネルギーに変換して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
また、発明によれば、外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、内容積の変化に基づき2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、をさらに備え、流動経路上に外筒部材を設けるので、圧力もしくは加重が変化する場所が2箇所以上あれば、圧力と流量とが大きく変化する状況でも効率よく流体エネルギーを回転エネルギーに変換して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
また、発明によれば、流動経路を複数備え、かつ複数の流動経路が逆流を防止する逆止弁を有するパイプであることにより、流体用タンクのいずれに圧力をかけた場合にも、流動する流体はローターを同一方向に回転させるので、回転装置が惰性によって回るのを止めることなく回転力を供給することにより発電効率を向上することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
また、発明によれば、利用者の動作に伴って流体用タンクに対する加重が変化するように利用者の体に装着し、利用者の行動によって発電するので、利用者の動作によって流体を流動させ、流動の圧力と運動量とを効率的に利用することで、人間の日常生活の何気ない動作の中で意識的な作業なしに効率的に回転エネルギーを取り出して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
また、発明によれば、利用者の装着する靴に発電装置を設置し、利用者の足の爪先近傍に体重がかかる状態と踵近傍に体重がかかる状態とで異なる流体用タンクに加重がかけられるので、利用者の体重移動によって流体を流動させることで、流体の圧力と運動量とから効率的に回転エネルギーを取り出して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る回転装置および発電装置について説明する。なお、以下では、実施例1において、本発明に係る回転装置について説明し、さらに、実施例2〜4において、実施例1における回転装置を用いた発電装置について説明する。
まず、図1を用いて、本発明の前提となる回転装置について説明する。なお、図1は、本発明の前提となる回転装置の構成を説明するための図である。ここで、図1において、上段の図は、本発明の前提となる回転装置であるタービン1の上面図であり、下段の図は、上面図に示す構造を直線Aで切断した場合の断面図である。
図1に示すように、本発明の前提となる回転装置としてのタービン1は、内壁が円形のケーシング11(外筒部材)の中にローター12が偏心されて配置される構成からなる。ローター12には、複数のベーン(図1では、ベーン13a、13b、13c、13d、13e、13fの6枚)が収納されていて、各ベーン13a〜13fは、それぞれ対応するバネ(図1では、バネ14a、14b、14c、14d、14e、14f)によって押され、常にケーシング11の内壁と接触している。例えば、図1に示すように、ベーン13dは、バネ14dによって押され、常にケーシング11の内壁と接触している。
吸入口15の部分の流体と排出口16の部分の流体とに圧力差が発生すると、各ベーン13a〜13fに「断面積×圧力」の力がかかり、その力がローター12の回転力となる。例えば、吸入口15の圧力が高くなった時、各ベーン13a〜13fに圧力がかかるが、ローター12の中心は、ケーシング11に対して偏心の位置にあるため、ローター12から突出している各ベーン13a〜13fの長さがそれぞれ異なり、従って、各ベーン13a〜13fにおいて力を受ける断面積も異なる。ローター12は、各ベーン13a〜13fにかかる力の回転方向成分の総和によって回転するため、図1に示す構成では、結果として時計回りの回転を開始する。
ここで、図1に示す構成からなるタービン1においては、ベーン13a〜13fは、バネ14a〜14fによってケーシング11の内壁に押し付けているため、バネが縮んでいる部分では、ベーンとケーシング11との間に大きな摩擦が発生してしまうという問題がある。例えば、図1に示すように、バネ14aが縮んでいるため、ベーン13aとケーシング11との間に大きな摩擦が発生してしまう。また、バネ14a〜14fを伸び縮みさせるためのエネルギーも損失になってしまうという問題がある。
そこで、実施例1における回転装置は、図2に示すように、バネを用いることなく流体の圧力差を回転エネルギーに変換することで、上記の損失を低減するように構成される。なお、図2は、実施例1における回転装置の構成を説明するための図である。ここで、図2において、上段の図は、実施例1における回転装置であるタービン2の上面図であり、下段の図は、上面図に示す構造を直線Bで切断した場合の断面図である。
図2に示すように、実施例1における回転装置としてのタービン2は、図1に示したタービン1と同様に、内壁が円形のケーシング21(外筒部材)の中にローター22が偏心されて配置され、ローター22には、複数のベーン(図2では、ベーン23a、23b、23c、23d、23e、23fの6枚)が取り付けられている。
しかし、タービン2は、タービン1と異なりバネが無く、代わりにローター22の中心付近には凹み24があり、その凹み24の中に入るように、ケーシング21の上面の一部が内側に隆起している。以下、この隆起した部分を隆起25と記述する。ここで、隆起25の形状は、図2に示すように、隆起25の側面からケーシング21の内壁までの距離が、隆起25の周りいずれにおいてもベーン23a〜23fの長さと等しくなるように設計される。なお、隆起25は、特許請求の範囲に記載の「内壁隆起」に対応する。
これにより、ベーン23a〜23fを、常にケーシング21の内壁に接するか、または、ケーシング21の内壁からぎりぎりの距離(例えば、0.1mm以下)を保つように位置決めした上で、ローター22を回転させることができる。
また、ベーン23a〜23fは、ケーシング21の内壁に押し付けられることなく流体の高圧側と低圧側とを隔絶するため、ケーシング21の内壁との間における摩擦を少なくすることができる。
ここで、図1に示すタービン1における吸入口15と排出口16とが一直線に配置されているのとは異なり、タービン2では、図2に示すように、吸入口26と排出口27とが角度をつけて配置されている。また、流体がローター22の回転部分に入る面積も広くとってあるが、常にベーン23a〜23fが、吸入口26と排出口27とを隔絶することができていれば、流体の粘度や速度を考慮して、流体損失が少ないように最適に設計をすることができる。
また、ローターの凹み24は、ベーン収納部分の空間に流体が出入りしやすくする機能も同時に果たしている。すべてのベーンの収納部分は、凹み24につながっているため、ベーンが収納されて押し出された流体は、凹み24を通って、別のベーンが伸びたことによってできる空間に流入して移動することができる。これにより、ベーンが伸び縮みする時に、ベーン収納部分に出入りする流体の流体摩擦損失を減らすことができる。
このようなことから、実施例1における回転装置としてのタービン2は、例えば、流体の流量や圧力が小さくとも、流体はベーンの横をすり抜けることなく確実にベーンにエネルギーを伝えるなど、流体の流量と圧力とが大きく変化する状況でも損失が少ない回転装置を提供することができ、さらに、これを用いることにより、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
具体的には、上述した実施例1における回転装置としてのタービン2を構成するローター22の回転軸をケーシング21外部へ漏れのないシーリング(例えば、Oリング)によって引き出し、発電機へと繋ぐことにより発電をすることができる。
この際、タービン2の軸を直接発電機に接続しても良いし、タービン2の回転数と発電機が最大出力を出せる回転数とに差があれば、タービン2と発電機との間にギアやプーリーを用いて回転数を変換してつないでもよい。このように、実施例1における回転装置としてのタービン2に、タービン2を構成するローター22の回転を用いて発電する発電機を接続することにより、流体の流量と圧力とが大きく変化する状況でも効率よく発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
なお、本実施例では、隆起25が、ケーシング21の上面において凹み24に入り込むように構成される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ケーシング21の下面において凹み24に入り込むように構成される場合であってもよい。
実施例2では、実施例1における回転装置を用いて発電を行なう場合について、図3を用いて具体的に説明する。なお、図3は、実施例2における発電装置の構成を説明するための図である。
図3に示すように、実施例2における発電装置は、外部からの加重によって内容積が変化するタンク31およびタンク32と、タンク31とタンク32との間をつなぐ流動経路としてのパイプ33と、パイプ33上に設置される回転装置としてのタービン34と、タービン34と軸35によって接続される発電機36とから構成され、さらに、発電機36は、充電回路37と蓄電素子38とに接続される。タンク31とタンク32に交互に圧力が加わると、これらタンクそれぞれに満たされている流体は、パイプ33内を移動する。すなわち、流体が移動するパイプ33上に、実施例1で説明した回転装置と同様の構成からなるタービン34を設置し、タービン34と発電機36とを軸35で接続することで、タービン34におけるローターの回転によって発電機36を動作させて発電を行なうことができる。
なお、タービン34に流入する流体としては、水でも油でも空気でもよく、吸入口の部分の流体と排出口の部分の流体とに圧力差が発生しさえすれば発電することができる。
ここで、発電機36で発生した電力は、充電回路37を通して、蓄電素子38へ送られて蓄えられる。充電回路37は、発電機36と蓄電素子38の間にあり、発電機36で発生する交流電流を整流する機能と蓄電素子38の電圧を調整する機能を有する。
なお、ここでは発生した電力をいったん蓄電素子38に蓄積する場合の構成を例に説明を行なっているが、例えば発電機36で発生した電力を直接外部に出力する構成にすることもできる。
このようなことから、実施例2における発電装置は、圧力もしくは加重が変化する場所が2箇所以上あれば、圧力と流量とが大きく変化する状況でも効率よく流体エネルギーを回転エネルギーに変換して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。すなわち、流体を閉じ込めた2つ以上のタンクとパイプを使いタービンに流体を供給する構成にすることで、圧力差や加重が交互に変化する状況さえあれば発電することができる。
実施例3では、流動経路に流体の逆流を防止する逆止弁を有する場合について、図4を用いて説明する。なお、図4は、実施例3における発電装置の構成を説明するための図である。
図3に示すように、実施例2における発電装置においては、タンク31を押した場合のタービン34に流れる流体の向きと、タンク32を押した場合のタービン34に流れる流体の向きとは逆向きになる。すなわち、タンク31およびタンク32を交互に押した場合、タービン34は時計回りと反時計回りとを交互に繰り返すことになる。これは回転しているタービンを一旦止めて逆に回転させるということを繰り返すため、タービンの回転を止めるためのエネルギー損失と大きな静止摩擦によるエネルギー損失とが発生してしまう。そこで、実施例3における発電装置は、図4に示すように、タービンの回転を一方向のみにすることで、タービンの回転を止めないように構成される。
図4に示すように、実施例3における発電装置には、タンク41と、タンク42と、パイプ43と、パイプ44と、パイプ45と、タービン50と、発電機51とから構成され、さらに、発電機51は、充電回路52と蓄電素子53とに接続される。タンク41およびタンク42は、パイプ43およびパイプ44によってつながっており、さらに、パイプ43およびパイプ44は、パイプ45によってつながっている。また、パイプ43は、逆止弁46および逆止弁47を有し、パイプ44は、逆止弁48および逆止弁49を有する。
これら逆止弁46〜49を有することにより、パイプ45には、常に一方向にしか流体は流れない。例えば、タンク41に圧力をかけたときは、逆止弁47および逆止弁48が閉じ、逆止弁46からパイプ45を通り逆止弁49へ液体が流れる(図4の実線矢印参照)。また、タンク42に圧力を掛けた場合には、逆止弁46および逆止弁49が閉じ、逆止弁47からパイプ45を通り逆止弁48へ液体が流れる(図4の破線矢印参照)。そして、パイプ45の途中にあるタービン50は、パイプ45に流れる液体の圧力と運動量によって回転する。
これにより2つのタンクに交互に圧力がかかる時、タービン50に同じ向きに連続して流体が流れ込むことにより、タービン50は、同一方向に回転を続けることができ、回転数が落ちることはない。そして、この回転が発電機51に伝えられ、充電回路52を通して蓄電素子53に電力が蓄えられる。
このようなことから、実施例3における発電装置は、タービン50が惰性によって回るのを止めることなく回転力を供給することにより発電効率を向上することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
実施例4では、実施例1における回転装置を利用した発電装置を、利用者の装着する靴に適用する場合について、図5を用いて説明する。なお、図5は、実施例4における発電装置の構成を説明するための図である。
上記した実施例2や実施例3における発電装置を使う場所は、圧力差を交互に作ることができるところならどこでもよいが、例えば、靴の中において、利用者の体重による圧力がかかる箇所である踵近傍と爪先近傍(足の指の付け根の部分)との下にそれぞれタンクを配置することによって、歩行時に伴う重心の変化を利用して発電を行なうことができる。
例えば、図5に示すように、実施例2における発電装置を靴の内部に配置する。すなわち、タンク31を靴の中の爪先近傍に配置し、タンク32を靴の中の踵近傍に配置し、さらに、靴内部の空いているスペースに、タンク31とタンク32との間をつなぐパイプ33、パイプ33上に設置されるタービン34、タービン34と軸によって接続される発電機36、充電回路37および蓄電素子38を配置する。このような構成からなる靴を利用者が装着することにより、歩行時に伴う重心の変化を利用して発電を行なうことができる。
実際に、実施例1における回転装置としてのタービンを採用した発電装置を、図5に示すように構成して実験を行なった。その結果を、図6に示す。なお、図6は、実施例4における発電装置を用いた実験の結果を説明するための図である。
体重70kgの人間が乗り、前後のタンクで交互に圧力をかけた結果、図6に示すように、瞬間で820mW、平均で350mW程度の電力を得ることができた。
このようなことから、実施例4における発電装置は、利用者の動作(本実施例では、利用者の歩行時における体重移動)によって流体を流動させ、流動の圧力と運動量とを効率的に利用することで、人間の日常生活の何気ない動作の中で意識的な作業なしに効率的に回転エネルギーを取り出して発電することができ、実用的な発電装置を提供することが可能になる。
なお、図5に示した構成はあくまで一例であり、適宜変更して実施することが出来るものである。すなわち、タンクの設置場所も靴の中に限らず、圧力差を生じさせる場所、例えば、図7に示すように、股関節などにタンク31およびタンク32を設置し、タービン34、発電機36などを腰に装着することで、股関節を曲げたり伸ばしたりする動作によって発電をすることも可能である。なお、図7は、本発明における発電装置を腰に装着する場合について説明するための図である。
上述してきたように、本発明にかかる回転装置は、ベーンがケーシングの内壁に接しながら回ることにより、吸入口側と排出口側とがつながることなく完全に隔てられている。これにより、流量や圧力が少なく、極低回転でも流体がタービンの隙間を流れてしまうことがなく、流体のもつ圧力が静止摩擦を上回れば、確実にタービンを回転させることができる。
また、流体の圧力差を利用して回転するため、流体の速度は遅くすることができるため、回転装置の大きさを小型にしても損失は従来のタービンに比べれば少ない。そのため、安定した流速、流量が得られないために利用することができなかった様々なエネルギーを利用して発電できるようになる。それは例えば、人の運動などに起因する力である。
また、二つのタンクの中に閉じ込めた流体によってタービンを回すことにより、内部に塵などの不純物が入り、タービンやタンクなどが劣化することを防ぐことができる。また、タービンを回しやすい最適な材料を流体として選択することにより、タービンの回転効率を上げることができる。
さらに、流体の入った柔らかいタンクは、歩行時あるいは走行時における足への衝撃を吸収する役割も果たすため、靴本来の足を保護する機能を失うこともない。
本発明により、既存の携帯機器の電池切れを予防できる。また、これまで、消費電力の高さのため実用的ではなかった様々な携帯機器も、本発明と組み合わせることにより実用的に使用することが可能になる可能性がある。また、利用者は、発電装置を利用することにより、二酸化炭素を排出することにより生成される商用電力、もしくは乾電池などを使用する必要がなくなり、電気代、乾電池代の削減ができるとともに、環境への貢献をすることができる。また、電力を得るために、積極的に歩行などの運動をするようになり、使用者の健康効果も期待できる。
以上のように、本発明に係る発電装置は、流体の持つエネルギーを効率よく回転エネルギーに変換する装置として有用であり、人力による発電、特に歩行などの日常動作による発電に適している。
本発明の前提となる回転装置の構成を説明するための図である。 実施例1における回転装置の構成を説明するための図である。 実施例2における発電装置の構成を説明するための図である。 実施例3における発電装置の構成を説明するための図である。 実施例4における発電装置の構成を説明するための図である。 実施例4における発電装置を用いた実験の結果を説明するための図である。 本発明における発電装置を腰に装着する場合について説明するための図である。
符号の説明
1、2、34、50 タービン
11、21 ケーシング
12、22 ローター
13a、13b、13c、13d、13e、13f、23a、23b、23c、23d、23e、23f ベーン
14a、14b、14c、14d、14e、14f バネ
15、26 吸入口
16、27 排出口
24 凹み
25 隆起
31、32、41、42 タンク
33、43、44、45 パイプ
35 軸
36、51 発電機
37、52 充電回路
38、53 蓄電素子
46、47、48、49 逆止弁

Claims (5)

  1. 流体の吸入口と排出口とを有する外筒部材と、
    前記外筒部材の内部に偏心されて配置された回転自在のローターと、
    前記ローターの円周から当該ローターの中心に向かう方向に設けられた複数のベーン収納部分に対してそれぞれ突没自在に設けられた複数のベーンと、
    前記ローターの回転を用いて発電する発電手段と、
    を備え、
    前記ローターは、当該ローターの中心付近に、当該ローターの回転軸を中心とする円柱形であり、前記複数のベーン収納部分のすべてにつながる凹みを有し、
    前記外筒部材は、前記凹みの中に入るように、当該外筒部材の内壁の上面もしくは下面の一部が内側方向に隆起した形状である内壁隆起を有し、
    前記内壁隆起により、前記ベーンの前記ローターへの没入量を制限して、常に前記ベーンの先端が前記外筒部材の内壁の側面に接するよう位置決めして前記吸入口側と前記排出口側とを隔絶し、前記吸入口側と前記排出口側との流体の圧力差を前記ベーンに受けて前記ローターの回転に変換し、
    前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転によりベーンが没入することで空間が縮小した当該ベーンのベーン収納部分の空間から押し出された流体が、前記凹みを通って、前記複数のベーン収納部分の中で前記ローターの回転により別のベーンが突出することで空間が拡大した当該別のベーンのベーン収納部分の空間に流入して移動することを特徴とする発電装置。
  2. 外部からの加重によって内容積が変化する2以上の流体用タンクと、
    前記内容積の変化に基づき前記2以上の流体用タンクの間で流体を流動させる流動経路と、
    をさらに備え、
    前記流動経路上に前記外筒部材を設けることを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記流動経路を複数備え、かつ前記複数の流動経路が逆流を防止する逆止弁を有するパイプであることにより、前記流体用タンクのいずれに圧力をかけた場合にも、流動する流体は前記ローターを同一方向に回転させることを特徴とする請求項2に記載の発電装置。
  4. 利用者の動作に伴って前記流体用タンクに対する加重が変化するように前記利用者の体に装着するための装着手段をさらに備え、前記利用者の行動によって発電することを特徴とする請求項2または3に記載の発電装置。
  5. 前記装着手段は靴であり、前記利用者の足の爪先近傍に体重がかかる状態と踵近傍に体重がかかる状態とで異なる流体用タンクに加重がかけられることを特徴とする請求項4に記載の発電装置。
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