JP4937245B2 - ポリエステル編地 - Google Patents

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本発明は、衣料用、特にスポーツ用途に使用されるポリエステル編地に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、吸水性、乾燥性に優れると同時にスポーツに要求される優れた伸張性及び耐スナッキング性を兼備し、また、ソフトな生地風合を具備した、特に発汗時に着用するシャツに好適なポリエステル編地に関するものである。
従来、スポーツ衣料を初めとするシャツの多くは肌に接触されるように着用される。そのためスポーツ衣料に使用される編地としては肌から激しく発汗する汗を長時間にわたり連続的に吸収すると共に速やかに蒸散させることが必要である。また、身体の動きを妨げない伸張性を有することと、ソフトな風合が求められる一方、スナッキングに強い耐久性を有することが理想とされる。
しかしながら、現在市販されているスポーツニットシャツは、吸水性、蒸散性は良くても、生地が薄くて耐久性が無かったり、逆に耐久性を向上させるがために単糸繊度の太い糸や熱収縮の高い糸を使用したニットは、編み目密度が詰まり、風合が硬く、直接肌に着用するには向かない生地である。
これらのニットの吸水性、蒸散性を向上させる方法としては、異形断面糸を使用したり、または単糸繊度に差がある二つの編地間の毛細管現象を使用した多層構造の編地が提案されている(特許文献1参照)。また、2種類以上の異なる断面形状のポリエステルフィラメントを使用した編地も提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の多層構造編地は、編組織が限定され、薄くて軽量な編地が作りにくい。また、特許文献2の編地は、糸の製造段階で特殊な口金を用いた特殊な製造技術が必要となり、一般的でない。
さらに、特許文献3では、ソフトな風合と優れた抗スナッキング性、吸水速乾性を兼ね備えた編地が提案されているが、扁平断面を有する低収縮成分と高収縮成分とからなる特殊な糸を使用しており、一般的でない。
特開平11−323694号公報 特開2001−248034号公報 特開2003−306839号公報
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解消するために創案されたものであり、その目的は、吸汗性、乾燥性が良好でありながら耐スナッキング性に優れた、ソフトな生地風合を持つポリエステル編地を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意研究した結果、特定の熱収縮性能を持つフラットヤーンと特定の捲縮特性を有する仮撚加工糸を複合したポリエステル混繊糸を編地表面に一定割合で存在させると、風合と耐スナッキング性が大きく向上し、さらに吸水加工と併用することによって生地の吸水性のみならず水の拡散性が向上し、乾燥性も大きく向上することを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、ポリエステル系合成繊維マルチフィラメントの混繊糸を30重量%以上の混率で含む編地であって、混繊糸が、以下の(1)〜(3)を満足するフラットヤーンと仮撚加工糸からなり、かつ編地の片側の表面を構成していることを特徴とするポリエステル編地:
(1)混繊糸の繊度は60〜200デシテックスである;
(2)フラットヤーンは1〜7デシテックスの単糸繊度、10〜30%の熱水収縮率を有し、15〜65重量%の混繊糸中の混率を有する;
(3)仮撚加工糸は2.5デシテックス以下の単糸繊度、30%以上の捲縮伸張率を有し、35〜85重量%の混繊糸中の混率を有する。
本発明のポリエステル編地の好ましい態様では、混繊糸の交絡度Diは30個/m以上であり、また、JIS−L−1058 D−1法におけるスナッキング等級が3級以上であり、さらに、ポリエステル編地にPEG系SR剤処理がされており、20回洗濯後の吸水性(ウイッキング)が3秒以内、乾燥性が30分以内である。
本発明のポリエステル編地は、特定の熱収縮性能を持つフラットヤーンと特定の捲縮特性を持つ仮撚加工糸からなる混繊糸を特定の条件で編成しているので、吸水性、乾燥性が良好であり、3級以上の耐スナッキング性を持つ一方、風合が非常にソフトである。また、特定の後加工を施すことにより、吸水性、乾燥性をさらに良好にすることができる。
以下、本発明のポリエステル編地について詳細に説明する。
本発明のポリエステル編地は、ポリエステル系合成繊維マルチフィラメントの混繊糸を含むものである。ポリエステル系合成繊維としては、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルが使用されるが、少量の第三成分を共重合したポリエステルでもよく、例えばイソフタル酸や5−スルホイソフタル酸を共重合したポリエステル等を使用してもよい。また、エチレンテレフタレートの代わりにブチレンテレフタレート、トリメチレンテレフタレートを繰り返し単位とするポリエステルを使用してもよい。また、これらのポリエステルには、艶消し剤、安定剤、難撚剤、静電防止剤、着色剤などの改質剤などが含まれていても差し支えない。
ポリエステル系合成繊維マルチフィラメントを構成するモノフィラメントは、丸断面以外に三角、Y、偏平などのあらゆる異形断面のものを使用してもよく、また、第三成分を複合紡糸した複合糸でもよいし、初期弾性率が小さい高速紡糸や初期弾性率が大きい高強力糸でもよい。
本発明のポリエステル編地の重要な特徴は、特定のポリエステルフィラメントを組み合わせた混繊糸を使用することであり、その混繊糸は、特定の条件を満足するフラットヤーンと仮撚加工糸が組み合わさっているものである。混繊糸の繊度は、60〜200デシテックスであることが必要であり、好ましくは80〜170デシテックスである。繊度が上記範囲未満であると、編地の中の糸のループ密度が小さくなることによりスナッキングが起きやすくなり、上記範囲を越えると、編地の風合が硬くなり、目付も大きくなり実用的でなく好ましくない。
フラットヤーンは、実質的に熱処理による捲縮を付与していないフィラメントである。混繊糸中のフラットヤーンの作用としては、編地を着用して発汗したときに汗を瞬時に吸水し、拡散しやすくすることである。フラットヤーンの単糸繊度は、吸水性と拡散性の点から、1〜7デシテックスであることが必要であり、好ましくは1〜3デシテックスである。単糸繊度が上記範囲未満である場合、吸水性、風合は良好となるが、乾燥性が不十分となる。一方、上記範囲を越える場合、風合が硬くなり、目的の効果を有する編地が得られにくくなる。
また、フラットヤーンの熱水収縮率は、編地の耐スナッキング性の点から10〜30%であることが必要であり、好ましくは14〜25%である。熱水収縮率が上記範囲未満である低収縮性フラットヤーンと仮撚加工糸からなる混繊糸で編製した編地の場合、熱処理工程、具体的には染色加工工程にて糸が収縮せず、結果として編地ループの締りが悪化しやすくなる。そのため、編地が鋭利なものにひっかかった場合、糸が引き出されてしまい、耐スナッキング性が低下する。一方、熱水収縮率が上記範囲を超える場合、耐スナッキング性は良くなるものの、染色加工工程にて編地の収縮が大きくなり、風合が硬くなる。そのため、編地密度が大きくなり、乾燥性が低下する。
また、混繊糸の中に占めるフラットヤーンの混率は、好ましくは15〜65重量%、より好ましくは25〜60重量%である。混率が上記範囲未満である場合、フラットヤーンの作用である吸水拡散性が出にくくなり、上記範囲を越える場合、編地としたときに伸張性、ボリューム性が発現しにくくなる。
一方、仮撚加工糸は、マルチフィラメントを用いた加撚・熱固定・解撚による仮撚加工糸を意味する。仮撚加工糸の状態、つまり捲縮状態については、捲縮があれば多いほど好ましく、混繊度合い、風合い、厚み、編立て性の点から2ヒーター仮撚加工糸が好ましい。仮撚加工糸の作用としては、編地のボリュームを上げる作用、伸張性を上げる作用、風合をソフトにする作用がある。これらの仮撚加工糸の作用効果を十分発揮させるためには、混繊糸の中に占める仮撚加工糸の混率は35〜85重量%であることが必要であり、好ましくは40〜75重量%である。
また、編地にソフトな風合いを付与するためには、仮撚加工糸の単糸繊度は2.5デシテックス以下であることが必要であり、好ましくは0.5〜1.3デシテックスである。さらに、同時に仮撚加工糸の捲縮伸張率が30%以上であることが必要であり、好ましくは35〜50%である。単糸繊度と捲縮伸張率が上記範囲にある仮撚加工糸を使用した混繊糸で編地を編製すると、編地の風合がさらに柔らかく、かつ伸張性も良好になる。
本発明における編地の混繊糸以外のポリエステルフィラメントは、用途、目的に応じて使い分けすれば良く、混繊糸を表面に使用した場合の裏側に使用する糸は、発汗時の毛細管現象を利用した吸水効果を高めるために、混繊糸より大きい単糸繊度を有する糸が好ましく、編地の伸張性、ボリュームを出すためにも仮撚加工糸を使用することが好ましい。
編地の目付は、特に限定されるものではないが、編地のソフト性、乾燥性の観点から、また用途を考えた場合、80〜300g/mが好ましい。編地の目付が80g/m未満であると、シャツ用途として破裂強力などの観点からも実用的でない。また、編地の目付が300g/mを越えると、ウエアーとして重くなり、実用的でない。
編地の吸水性、乾燥性を向上させる手段として、編地構造、すなわち表面、裏面を凹凸感のある編組織にすることはもちろん、PEG系SR剤処理をすることが好ましい。これにより、吸水性、乾燥性が良好となり、具体的には3秒以内の20回洗濯後の吸水性(ウイッキング)、及び30分以内の乾燥性が達成される。処理の方法としては、編地の最終工程によるパディング方法、染色同時処理による吸尽法があるが、耐久性を持たせるためには吸尽法が好ましい。
混繊糸は、生地の表面のソフト感と耐スナッキング性を両立させるために、編地の片側の表面を構成していることが必要である。具体的には、丸編の場合はニットループをなるべく多く構成して編地表面を構成し、経編の場合でも同様にニードルループをなるべく多く構成して編地表面を構成していることが必要である。
本発明の編地の性能を発揮させるためには、本発明の編地は、編地重量に対して30重量%以上の混率で混繊糸を含有していることが好ましく、さらに好ましくは50〜100重量%である。編地に用いる混繊糸の混率が上記範囲未満であると、混繊糸の吸水性、乾燥性の効果が不十分となり、さらにもう一つの特徴である抗スナッキング性の効果も発現しにくくなる。
本発明の混繊糸は、後述の測定法による交絡度が30〔個/m〕以上であることが好ましい。これは、後工程での取扱い性のため、及び、混繊糸をチーズパッケージに巻取る場合の欠点の発生を防止するためである。交絡度が30〔個/m〕未満の場合、パッケージからのポリエステルフィラメント混繊糸の解舒性が悪くなる他、ポリエステルフィラメント混繊糸をチーズパッケージに巻取る際、仮撚捲縮を有しないポリエステルマルチフィラメントの張力ハンチングが大きくなり、綾外れ、耳くずれ等のパッケージ欠点を生じ易くなるため好ましくない。交絡度は、60〔個/m〕以上がより好ましいが、100〔個/m〕を越えると、仮撚加工糸の繊細な表面タッチのソフト感を損なうので好ましくない。
混繊は流体交絡処理であり、通常のエアー交絡ノズルを広く使用することができ、例えばインターレースノズルや流体撹乱ノズル等が好適である。エアー圧は、ポリエステルフィラメント混繊糸の総繊度や糸速との関連があるが、1.0〜4.0kg/cm程度が好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。なお、実施例における特性値の評価方法を下記に示す。
(1)吸水性
吸水性を試験する試料の処理は、洗濯方法としてJIS−L−0217 103法で20回の洗濯試験を実施し、タンブル乾燥を行なう。
また、吸水性(ウイッキング)の測定は、JIS−L−1097:2004「繊維製品の吸水性試験方法」における滴下法を準用し、次の方法で行った。
まず、試料として約200mm×約200mmの試験片を5枚採取する。次に、試験片を試験片保持枠に取り付け、試験片の表面からビュレットの先端までが10mmの高さになるように調整し、ビュレットから水(JIS−K−0050に規定するもので、その温度は20℃±2℃とする)を1滴(約0.05g)滴下させ、水滴が試験片の表面に達したときからその水滴が特別な反射をしなくなるまでの時間をストップウォッチで0.5秒まで測定し、一番短い結果と長い結果を削除した3回の平均値で表す(整数位まで)。
(2)乾燥性
まず、試料として約100mm×約100mmの試験片を2枚採取する。次に、試験片を試験片保持枠に取り付け、試験片の表面からビュレットの先端までが10mmの高さになるように調整し、ビュレットから水(JIS−K−0050に規定するもので、その温度は20℃±2℃とする)を1滴(約0.05g)滴下させ、水滴が試験片の表面に達したときから時間を測定しながら2分間隔で生地の質量を測定し、水滴が10質量%未満になるまでの時間を測定し、3回の平均値で表す(整数位まで)。
(3)耐スナッキング性
JIS−L−1058 D−1法に準拠して評価した。
(4)ソフト性
ソフト性の評価は、生地表面を掴む方法でハンドリングにて評価し、以下の基準で判定した。
◎:非常にソフトである
○:ソフトである
△:ややソフトである
×:硬い
(5)捲縮伸張率CC
適度なテンション調整装置を有するラップリール(周長1.125m)を用い、1/10(g/d)の荷重をかけて8巻きの綛を作る。これをフックにかけ、100℃の熱水中に無荷重の状態で5分間浸漬し、この試料を熱水中より取り出し湿潤状態のまま(2/10)×8×2×表示デニールのg数の荷重をかけ、1分後の長さaを測定する。
次に、荷重を取り除き、無荷重の状態でフックにかけたまま60±2℃の乾燥機で30分間乾燥し、標準状態の試験室に1時間以上放置した後、(2/1000)×8×2×表示デニールのg数の初荷重をかけ、1分後の長さbを測定する。
下記式により、上記のa、bを用いて捲縮伸張率を算出する。試験回数は2回以上とし、その平均値であらわす(小数点以下1桁まで)。
捲縮伸張率(%)=[(a−b)/a]×100
(6)熱水収縮率SHW
試料を枠周1.125mの検尺機を用い、0.1g/dの初荷重をかけ、120回/分の速度で巻き返し、巻き数が20回の小かせをつくり、初荷重の40倍の錘りをかけて、かせ長l(mm)を測定する。
次に、錘りを外し収縮が妨げられないような方法で沸騰水中に30分間浸漬後取り出して吸収紙又は布で水をふき取り、水平状態で自然乾燥する。再び錘りをかけてかせ長l(mm)を測定する。熱水収縮率は次式によって算出される。試験回数5回の平均値を測定値とする。
熱水収縮率(%)=[(l−l)/l]×100
(7)交絡度Di
適当な長さの糸をとり出し、下端に1/10(g/デニール)の荷重をかけて垂直につり下げる。次いで、適当な針を糸中に突き刺し、ゆっくり持ち上げ、荷重が持ち上がるまでに移動する距離L(cm)を100回測定し、これにより平均値L(cm)を求め、次式により算出する。
交絡度(個/m)=100/(2×平均値L)
〔実施例1〕
フラットヤーンとして33dtex/18fポリエステルフィラメント(SHW:17%)、仮撚加工糸として56dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、ヘバライン社製インターレーサーノズルで流体交絡処理し、オーバーフィード1.5%、エアー圧0.7kg/cmの条件下で交絡混繊し、ポリエステル混繊糸を得た。交絡度は55(個/m)であった。
仮撚加工糸は、酸化チタンを0.3質量%含有する、固有粘度〔η〕=0.635のポリエチレンテレフタレートを、紡糸温度275℃、引取り速度3100m/分で溶融紡糸し、丸断面の90dtex,72fの高配向未延伸糸であるポリエステルマルチフィラメントを得た後、このマルチフィラメントを高速フリクション仮撚機(HTS−1500型 帝人精機製)で、延伸比1.61倍、仮撚ヒーター温度200℃の条件で延伸仮撚加工して得たインドロー仮撚1段ヒーター加工糸56dtex72fを使用した。
得られたポリエステル混繊糸を生地の表面のフラット側に、ポリエステル加工糸174dtex/144fを裏面のメッシュ側としてダブル丸編機(福原製、LIL−4AL)にて、メッシュリバース組織で編立てした。この生機を、連続精練機を用いて湯温70℃にて精練した後、乾燥し、180℃×1分の条件でプリセットした。その後、以下の条件で染色した。
浴比 1:10
温度条件 130℃×45分
酢酸 0.2g/L,pH=4
高松油脂製 SR1000,2.0g/L
明成化学製 ディスパーN 700,0.5g/L
日華化学製 ネオクリスタル GC1000,0.5g/L
蛍光染料 0.25%owf
染色後、脱水、乾燥(120℃×3分)を行ない、帯電防止剤を仕上剤として付与後、最終セットを160℃×2分の条件にてテンターにて行ない、性量調整し、目付180g/mの最終生地を得た。
得られた編地の表面の風合は非常にソフトであり、耐スナッキング性が3−4級と優れていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は24分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔実施例2〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント33dtex/8f(SHW18%)と仮撚加工糸として56dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付150g/mの編地を得た。
得られた編地の表面風合は非常にソフトであり、耐スナッキング性が3−4級と優れていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は20分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔実施例3〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント33dtex/18f(SHW17%)と仮撚加工糸として84dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付165g/mの編地を得た。
得られた編地の表面風合は非常にソフトであり、耐スナッキング性が3−4級と優れていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は22分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔実施例4〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント84dtex/36f(SHW20%)と仮撚加工糸として56dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付168g/mの編地を得た。
得られた編地の表面風合は非常にソフトであり、耐スナッキング性が4級と優れていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は25分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔比較例1〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント33dtex/18f(SHW17%)と仮撚加工糸として56dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて、同じ編組織で混繊糸とポリエステルフィラメント加工糸174T/144fを編地のフラット側に交互に編成し(混繊糸の混率18%)、編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付165g/mの編地を得た。
得られた編地の表面風合はソフトであるが、耐スナッキング性が2−3級と劣っていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥時間は36分であり、吸水性に優れていたが、乾燥性は劣っていた。
〔比較例2〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント84dtex/36f(SHW20%)と仮撚加工糸として33dtex/36fポリエステルフィラメント加工糸(CC:28%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて、同じ編組織で混繊糸を編地のフラット側に交互に編成し(混繊糸の混率54%)、編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付158g/mの編地を得た。
得られた編地の表面風合は硬く、耐スナッキング性が2−3級と劣っていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は24分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔比較例3〕
実施例1に準じてポリエステルフィラメント33dtex/18f(SHW7%)と仮撚加工糸として56dtex/72fポリエステルフィラメント加工糸(CC:38%)を用いて両糸を引き揃え、同様に混繊糸を得た。次いで、実施例1と同様の編機を用いて編地の裏側に174dtex/144f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1と同様の方法にて目付168g/mの編地を得た。
得られた編地の表面の風合はソフトであったが、耐スナッキング性が2級と劣っていた。また、20回洗濯後の吸水性は2秒以内、乾燥性は21分であり、吸水性と乾燥性がともに優れていた。
〔比較例4〕
ポリエステルフィラメント加工糸125dtex/144fを実施例1と同様の編機を用いて同様の編組織で編地の表側に編成し、編地の裏側に84dtex/72f加工糸を配して生機を得て、その後、実施例1に準じて加工したが、高松油脂製SR1000を使わずに加工し、目付168g/mの編地を得た。
得られた編地の表面の風合はソフトであったが、耐スナッキング性が2級と劣っていた。また、20回洗濯後の吸水性は6秒を要し、乾燥時間は38分であり、吸水性と乾燥性がともに劣っていた。
実施例及び比較例の編地(混繊糸)の詳細と評価結果を表1に示す。
Figure 0004937245
本発明のポリエステル編地は、特定のフラットヤーンと仮撚加工糸を使用しているので、ソフトな風合を具備しながら、吸水性、乾燥性、耐スナッキング性に優れ、発汗時に着用するシャツに極めて好適である。

Claims (4)

  1. ポリエステル系合成繊維マルチフィラメントの混繊糸を30重量%以上の混率で含む編地であって、混繊糸が、以下の(1)〜(3)を満足するフラットヤーンと仮撚加工糸からなり、かつ編地の片側の表面を構成していることを特徴とするポリエステル編地:
    (1)混繊糸の繊度は60〜200デシテックスである;
    (2)フラットヤーンは1〜7デシテックスの単糸繊度、10〜30%の熱水収縮率を有し、15〜65重量%の混繊糸中の混率を有する;
    (3)仮撚加工糸は2.5デシテックス以下の単糸繊度、30%以上の捲縮伸張率を有し、35〜85重量%の混繊糸中の混率を有する。
  2. 混繊糸の交絡度Diは30個/m以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル編地。
  3. JIS−L−1058 D−1法におけるスナッキング等級が3級以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル編地。
  4. ポリエステル編地にPEG系SR剤処理がされており、20回洗濯後の吸水性(ウイッキング)が3秒以内、乾燥性が30分以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル編地。
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