以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(基板処理装置の構成例)
先ず,本発明の実施形態にかかる基板処理装置について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態にかかる基板処理装置の概略構成を示す図である。この基板処理装置100は,被処理基板例えば半導体ウエハ(以下,単に「ウエハ」ともいう。)Wに対して成膜処理,エッチング処理等の各種の処理を行う処理ユニット110と,この処理ユニット110に対してウエハWを搬出入させる搬送ユニット120とを備える。
先ず,搬送ユニット120の構成例について説明する。搬送ユニット120は図1に示すように基板収納容器例えば後述するカセット容器132(132A〜132C)と処理ユニット110との間でウエハを搬出入する搬送室130を有している。搬送室130は,断面略多角形の箱体状に形成されている。搬送室130における断面略多角形状の長辺を構成する一側面には,複数のカセット台131(131A〜131C)が並設されている。これらカセット台131A〜131Cはそれぞれ,基板収納容器の1例としてのカセット容器132A〜132Cを載置可能に構成されている。
各カセット容器132(132A〜132C)には,例えば最大25枚のウエハWを等ピッチで多段に載置して収容できるようになっており,内部は例えばN2ガス雰囲気で満たされた密閉構造となっている。そして,搬送室130はその内部へゲートバルブを介してウエハWを搬出入可能に構成されている。なお,カセット台131とカセット容器132の数は,図1に示す場合に限られるものではない。
搬送室130の端部には,位置決め装置としてのオリエンタ(プリアライメントステージ)136が設けられている。このオリエンタ136では,例えばウエハWのオリエンテーションフラットやノッチ等を検出して位置合せを行う。
搬送室130内には,例えばリニア駆動機構によって長手方向(図1に示す矢印方向)に沿ってウエハWを搬送する搬送ユニット側搬送機構(搬送室内搬送機構)170が設けられている。搬送ユニット側搬送機構170は,制御部400からの制御信号に基づいて駆動するようになっている。なお,搬送ユニット側搬送機構170は,図1に示すような2つのピックを有するダブルアーム機構であってもよく,1つのみのピックを有するシングルアーム機構であってもよい。
次に,処理ユニット110の構成例について説明する。例えばクラスタツール型の基板処理装置の場合には,処理ユニット110は図1に示すように矩形(例えば六角形)に形成された共通搬送室150の周囲に,ウエハWに例えば成膜処理(例えばプラズマCVD処理)やエッチング処理(例えばプラズマエッチング処理)などの所定の処理を施す複数の処理室200(第1〜第4処理室200A〜200D)及びロードロック室160M,160Nを気密に接続して構成される。
各処理室200A〜200Dはそれぞれ,各処理室200A〜200D内へ処理ガスやパージガスなど所定のガスを導入可能なガス導入系210A〜210D(図1では省略),各処理室200A〜200D内を排気可能な排気系220A〜220Dが接続されている。なお,これらガス導入系と排気系の構成例は後述する。
また,各処理室200A〜200Dの内部は例えば次のように構成される。すなわち,各処理室200A〜200D内には上部電極と下部電極とが対向して配設されている。上部電極には上記ガス導入系が接続されている。下部電極はウエハWを載置する載置台を兼ねている。これら上部電極,下部電極にはそれぞれ所定の高周波電力を印加する高周波電源が接続されている。
このような各処理室200A〜200Dでは,例えばウエハWが搬入されて下部電極に載置されると,排気系による排気処理によって所定の真空圧力状態にされる。そして,上部電極と下部電極には高周波電力が印加されるとともに,ガス導入系からの処理ガスが上部電極を介してウエハWに向けて均一に導入される。これにより,上部電極から導入された処理ガスはプラズマ化され,ウエハWの表面に例えばエッチング処理などが施される。
このような各処理室200A〜200DにおけるウエハWの処理は,例えば制御部400の記憶手段などに予め記憶された処理工程等を示すプロセス・レシピなどのウエハ処理情報に基づいて行われる。ウエハ処理情報は,ウエハの処理の種類や条件によって異なる。なお,処理室200の数は,図1に示す場合に限られるものではない。
上記共通搬送室150は,上述したような各処理室200A〜200Dの間,又は各処理室200A〜200Dと各第1,第2ロードロック室160M,160Nとの間でウエハWを搬出入する機能を有する。共通搬送室150は多角形(例えば六角形)に形成されており,その周りに上記各処理室200(200A〜200D)がそれぞれゲートバルブを介して接続されているとともに,第1,第2ロードロック室160M,160Nの先端がそれぞれゲートバルブ(真空側ゲートバルブ)を介して接続されている。第1,第2ロードロック室160M,160Nの基端は,それぞれゲートバルブ(大気側ゲートバルブ)を介して搬送室130の他側面に接続されている。
第1,第2ロードロック室160M,160Nは,ウエハWを一時的に保持して圧力調整後に,次段へパスさせる機能を有している。各第1,第2ロードロック室160M,160Nの内部にはそれぞれ,ウエハWを載置可能な受渡台が設けられている。
このような処理ユニット110では,上述したように共通搬送室150と各処理室200A〜200Dとの間及び共通搬送室150と上記各ロードロック室160M,160Nとの間はそれぞれ気密に開閉可能に構成され,クラスタツール化されており,必要に応じて共通搬送室150内と連通可能になっている。また,上記第1及び第2の各ロードロック室160M,160Nと上記搬送室130との間も,それぞれ気密に開閉可能に構成されている。
共通搬送室150内には,例えば屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる処理ユニット側搬送機構(共通搬送室内搬送機構)180が設けられている。処理ユニット側搬送機構は,各ロードロック室160M,160N及び各処理室200A〜200Dとの間でウエハWを搬送する。処理ユニット側搬送機構180は,制御部400からの制御信号に基づいて駆動するようになっている。なお,処理ユニット側搬送機構180は,図1に示すような2つのピックを有するダブルアーム機構であってもよく,1つのみのピックを有するシングルアーム機構であってもよい。
基板処理装置100には,上記搬送ユニット側搬送機構170,処理ユニット側180,各ゲートバルブ,オリエンタ136などの制御を含め,基板処理装置全体の動作を制御する制御部400が設けられている。このような制御部400の構成例は後述する。
また,基板処理装置100には,各処理室200A〜200Dの排ガスを無害化(除害)する共通の除害装置300が配設されている。除害装置300は,各処理室200A〜200Dにおける排気系220A〜220Dを接続する共通排気系310に接続されている。共通排気系310は除害装置300を介して例えば基板処理装置100が設置される工場の排気系に接続されている。
このように構成された基板処理装置100を稼働すると,ウエハWの処理が開始される。例えば搬送ユニット側搬送機構170によりカセット容器132A〜132CのいずれかからウエハWが搬出されてオリエンタ136まで搬送される。そして,オリエンタ136で位置決めされたウエハWは,オリエンタ136から搬出されてロードロック室160M又は160N内へ搬入される。このとき,必要なすべての処理が完了した処理完了ウエハWがロードロック室160M又は160Nにあれば,処理完了ウエハWを搬出してから,未処理ウエハWを搬入する。
ロードロック室160M又は160Nへ搬入されたウエハWは,処理ユニット側搬送機構180によりロードロック室160M又は160Nから搬出され,そのウエハWが処理される処理室200へ搬入されて所定の処理が実行される。そして,処理室200での処理が完了した処理済ウエハWは,処理ユニット側搬送機構180により処理室200から搬出される。この場合,そのウエハWが連続して複数の処理室200での処理が必要な場合には,次の処理を行う他の処理室200へウエハWを搬入し,その処理室200での処理が実行される。
そして,必要なすべての処理が完了した処理完了ウエハは,ロードロック室160M又は160Nへ戻される。ロードロック室160M又は160Nへ戻された処理済ウエハWは,搬送ユニット側搬送機構170により元のカセット容器132A〜132Cに戻される。
こうして基板処理装置100が稼働している間に,各処理室200A〜200Dの排気系220A〜220Dから排出される排気は,共通排気系310から除害装置300を介して例えば工場排気系へ排気される。
ここで,各処理室200A〜200Dの配管構成例と除害装置300の構成例について図面を参照しながら説明する。図2は各処理室200A〜200Dの配管構成例と除害装置300の構成例を示すブロック図である。各処理室200A〜200Dの配管構成例は同様であるので,以下では各処理室200A〜200Dの構成要素を示す符号からA〜Dを省略して代表的に説明する。従って,例えば処理室200という場合は各処理室200A〜200Dを示す。
(処理室の配管構成例)
先ず,処理室200の配管構成(ガス導入系及び排気系)について説明する。図2に示すように処理室200には,処理室200内の圧力を検知する圧力センサ280,処理室200内へ処理ガスやパージガスなど所定のガスを導入可能なガス導入系210,処理室200内を排気するための排気系220が設けられている。
ガス導入系210は,例えばガス供給源212をガス導入バルブ(ガス導入弁)214を介して処理室200に接続して構成される。ガス供給源212から処理室200へ導入されるガスとしては,例えば地球温暖化を促進する物質であるPFCガス(CF4,C2F6等)や有害な成分を含むNF3,SF6,NH3,NOx,ハロゲン化水素,重金属アルコキシド錯体などのように排気の除害が必要な処理ガスの他,パージガスや圧力調整ガスなどに用いられる不活性ガスが挙げられる。本明細書において不活性ガスとは,広く化学変化を起こしにくい気体をいい,例えばArガス,Heガスなどの希ガス族元素のみならず,N2ガスなども含まれる。なお,ガス導入系210は図2に示す構成に限られるものではない。例えばガス導入バルブの下流側に例えばマスフローコントローラなどの流量制御手段,逆流防止弁を設けるようにしてもよい。
排気系220は,例えば処理室200に主排気系230と補助排気系240とを並列に接続して構成される。主排気系230と補助排気系240は排気側で合流して補助ポンプ250に接続している。主排気系230には主ポンプ260が接続しており,補助排気系240には主排気系230からの排気と補助排気系240からの排気を切換える切換バルブ(切換弁,補助バルブ)270が接続している。なお,主排気系230の主ポンプ260は,図示しない圧力調整バルブ(APC)を介して処理室200に接続されている。
補助ポンプ250は例えばドライポンプで構成され,この補助ポンプ250によって処理室200内を一定の真空状態まで排気する粗引き排気処理が行われる。主ポンプ260は例えばターボポンプなどで構成され,この主ポンプ260によって処理室200内をさらに所望の高真空圧まで排気する本引き排気処理が行われる。排気系220の補助ポンプ250は,その排気側が共通排気系310を介して除害装置300に接続している。なお,排気系220は少なくとも粗引き排気処理を行うことが可能な構成であれば,図2に示すような構成に限られるものではない。
上記圧力センサ280は,例えば隔膜真空計(キャパシタンスマノメータなど)によって構成される。この圧力センサ280からの出力は,基板処理装置100の制御部400へ供給されるようになっている。また上記ガス導入系210のガス導入バルブ214,排気系220の切換バルブ270はそれぞれ,制御部400の制御信号によって制御されるようになっている。
(ガス導入系及び排気系の動作例)
このような構成の処理室200でウエハWの処理を行う際には,先ずその処理室200のゲートバルブを閉じた状態で真空引き処理を行って処理室200内を所定圧力まで減圧する。真空引き処理は,例えば所定圧力まで減圧する粗引き排気処理と,所定圧力からさらに高真空の設定圧力まで減圧する本引き排気処理とにより行われる。
具体的には,先ず切換バルブ270を開放することによって排気系220を補助排気系240にして補助ポンプ250を駆動して粗引き排気処理を行う。そして,圧力センサ280により所定圧力が検知されると,切換バルブ270を閉成することによって排気系220を主排気系230にして主ポンプ260を駆動して圧力センサ280により設定圧力が検知されるまで本引き排気処理を行う。
そして,本引き排気処理が終了すると,ゲートバルブを開いてウエハWを処理室200に搬入する。ウエハWが載置台に載置されると,ゲートバルブを閉じてウエハWの処理工程に移行する。この場合,切換バルブ270を閉成して排気系220を主排気系230にした状態で,ガス導入バルブ214を開放することによってガス供給源212からの処理ガスを処理室200内に導入することにより,ウエハWの処理を開始する。すなわち,処理室200内の圧力が例えば圧力センサ280からの圧力に基づいて所定圧力に維持された状態で,上記ウエハWの処理を所定時間実行する。
ウエハWの処理が完了すると,ガス導入バルブ214を閉成して,主排気系230から処理室200内の到達排気を行い,処理済ウエハWを処理室200から搬出する。こうして,1枚のウエハWの処理が終了する。その後は,次のウエハWを処理室200に搬入して,上記と同様の手順でウエハWを1枚ずつ順次処理して行く。このようなウエハWの処理を行う際に処理室200の排気系220から排出される排気は,共通排気系310から除害装置300を介して例えば工場の排気系へ排気される。
(除害装置の構成例)
次に,除害装置の構成例について説明する。除害装置300は,共通排気系310に接続されている。具体的には,共通排気系310は,例えば除害装置300内で処理室200からの排気を無害化(除害)してから排気する除害共通排気系320と,処理室200からの排気を無害化(除害)せずに排気する非除害共通排気系330とに分岐する。
除害共通排気系320には共通排気系310からの排気を無害化(除害)する除害手段340が接続しており,非除害共通排気系330には除害共通排気系320からの排気と非除害共通排気系330からの排気を切換える切換バルブ(切換弁)350が接続している。除害共通排気系320と非除害共通排気系330の排気側は合流して例えば工場の排気系に接続している。
なお,上記除害手段340は,例えば除害共通排気系320を通る排気を熱処理によって除害する除害反応漕などにより構成される。なお,除害手段としては,熱処理によるものに限られず,様々な構成のものを適用することができる。上記除害装置の切換バルブ350は,制御部400の制御信号によって制御されるようになっている。制御部400は,処理室200で行われる処理の種類に応じて除害装置300の切換バルブ350の切換制御を行うようになっている。
(除害装置の動作例)
次に,上記のように構成された除害装置の動作例について図面を参照しながら説明する。先ず,1つの処理室のみが除害装置300を使用して排気を行う場合について説明する。ここでは各処理室200A〜200Dを代表して処理室200Aが除害装置300を使用する場合について説明する。図3,図4は処理室200Aのみが除害装置300を使用して排気を行う場合における排気の流れ(太線矢印)を説明する図である。
上述したように除害装置300の切換バルブ350は処理室200Aで行う処理の種類に応じて除害共通排気系320による排気と非除害共通排気系330による排気に切換えられるようになっている。これによれば,例えば上述したような処理室200A内の粗引き排気処理を行う際には,図3に示すように除害装置300の切換バルブ350を開放して非除害共通排気系330による排気に切換えることによって除害せずにそのまま排気し,それ以外の処理例えば処理ガスを導入してウエハWの処理を行う際には,図4に示すように除害装置300の切換バルブ350を閉成して除害共通排気系320による排気に切換えることによって除害してから排気を行うことができる。
このようなウエハWの処理を行う際の通常の粗引き排気処理では未だ処理ガスが導入されていないので,処理室200Aからは有害な成分を含む排ガスも排出されないため,除害手段340を介さずに排気しても問題はない。しかも,大気圧からの粗引き排気処理のように高い圧力状態からの処理による排気についてもすべて除害装置300の除害手段340を介して排気すると,除害装置300の負担が増大するため,このような処理についても除害手段340を介さずに排気することができるので,除害装置300の負担も軽減することができ,除害装置300の寿命を延ばすことができる。また,除害処理の効率化を図ることができるため,除害処理を行うのに必要なエネルギも少なくするとこができ,小さい容量の除害装置でも十分に各処理室に共通の除害装置300として適用することができるようになる。
ところで,処理室200Aの処理としては,上述したような通常のウエハWの処理の他に,例えばオペレータによるメンテナンス処理や,定期メンテナンスの作業効率の向上,作業時間の短縮化等を目的として基板処理装置100の各部の検査を自動で行う自動検査処理(オートチェック処理)がある。ここでいう自動検査処理(オートチェック処理)にはオートセットアップ処理及びセルフチェック処理が含まれ,各検査項目には処理室200Aのガス導入系210Aと排気系220Aの検査も含まれる。従って,このようなメンテナンス処理やオートチェック処理においても,上述したような処理室200の粗引き排気処理が行われる場合がある。
特に,処理室200Aのオートチェック処理の場合には,例えばガス導入系210Aから処理ガスを導入して圧力センサ280Aによって圧力を監視しながら所定圧力まで圧力を上昇させるいわゆるビルドアップ処理による処理ガス導入後に,粗引き排気処理を実行することがある。このような場合には粗引き排気処理であるにも拘わらず,処理ガスが排気されるので,その処理ガスが有害な成分を含んでいる場合には除害して排気する必要がある。このように処理室200Aの粗引き排気処理の中には,有害な成分を含む排ガスを排気するものもある。
この場合,もしも粗引き排気処理を行う際に補助排気系240Aへ切換えるのに開放される切換バルブ270Aに連動して自動的に除害装置300の切換バルブ350を非除害共通排気系330による排気に切換えるようにすれば,有害な成分を含む排気が除害されないまま工場の排気系へ排気されてしまう虞がある。
そこで,本発明では,切換バルブ270Aに連動させるのではなく,基板処理装置100の制御部400により切換バルブ350を例えば次のように制御する。すなわち,制御部400において処理室200Aで実行される処理が少なくとも排気の除害が不要で高い圧力状態(例えば所定圧力以上)から実行される処理か否かを判断し,そのような処理であると判断した場合は,図3に示すように除害装置300の切換バルブ350を開放することによって共通排気系310を非除害共通排気系330にして除害せずに排気し,高い圧力状態(例えば所定圧力以上)から実行される処理でないと判断した場合には,図4に示すように除害装置300の切換バルブ350を閉成することによって共通排気系310を除害共通排気系320にして除害してから排気を行うようにする。
この場合,高い圧力状態(例えば所定圧力以上)からの処理か否かについては,例えば処理室200Aでの処理が実行される際に,圧力センサ280Aにより処理室200A内圧力を検知し,検知された圧力が所定圧力(例えば50Torr[66.6hPa])以上の場合には高い圧力状態からの処理と判断し,所定圧力(例えば50Torr)より小さい場合には低い圧力状態からの処理と判断する。
このような制御によれば,例えば処理室200内の大気圧状態からの粗引き排気処理は,除害が不要な処理で高い圧力状態からの処理であるため,このような処理については非除害共通排気系330により除害せずに排気される。
これに対して,メンテナンス処理やオートチェック処理における排気処理では低い圧力状態で実行される処理であるため,たとえ同じ粗引き排気処理であっても,このような排気処理については除害共通排気系320により除害してから排気される。また,処理ガス導入を伴うウエハWの処理は,排気の除害が必要で低い圧力状態で実行される処理であるため,このような処理についても除害共通排気系320により除害してから排気される。
これにより,除害装置300から有害な成分を含む排気が工場の排気系へ排気されることを確実に防止することができる。しかも,このような低い圧力状態から実行される粗引き排気処理やウエハWの処理については,除害手段340を介して排気しても,高い圧力状態からの粗引き排気処理に比べれば除害装置300にかかる負担が少なくて済む。
次に,複数の処理室で並行して処理が行われる場合における除害装置の動作例について図面を参照しながら説明する。ここでは,処理室200A〜200Dを代表して,処理室200Aと200Bで並行して処理が行われる場合について説明する。図5〜図8は処理室200A,200Bで並行して処理が行われる場合における排気の流れ(太線矢印)を説明する図である。
上述したように,本発明では処理室200A,200Bで実行される処理が少なくとも排気の除害が不要で高い圧力状態(例えば所定圧力以上)から実行される処理の場合には,共通排気系310を非除害共通排気系330に切換え,それ以外の処理の場合には共通排気系310を除害共通排気系320に切換える。
このため,複数の処理室で並行して処理が行われる場合には,各処理室での処理タイミングによっては,異なる処理室でそれぞれ共通排気系310を非除害共通排気系330に切換えて実行される第1処理と,共通排気系310を除害共通排気系320に切換えて実行される第2処理とが同時に行われる場合もある。この場合,ある処理室で第2処理が行われている間,すなわち除害共通排気系320による排気が行われている間に,別の処理室で第1処理が開始されると,非除害共通排気系330による排気に切換えられてしまうことになる。これでは,ある処理室で除害の処理が必要な排気が非除害共通排気系330を介して排気されるので,除害されないまま工場の排気系へ排気されてしまう問題がある。
例えば図5に示すように処理室200Bにおいて第2処理例えばガス導入系210Bにより処理ガスを導入しながら行うウエハWの処理により除害共通排気系320による排気が実行されている間に,図6に示すように別の処理室200Aで第1処理例えば大気圧からの粗挽き排気処理が実行されると,除害装置300の切換バルブ350が開放されて非除害共通排気系330による排気に切換えられる。このため,図6に示すように処理室200Aから排出される除害が必要な排気が非除害共通排気系330により除害されないまま工場の排気系へ排気されてしまう。
逆に,図7に示すように処理室200Bにおいて第1処理例えば大気圧からの粗挽き排気処理により非除害共通排気系330による排気が実行されている間に,図8に示すように別の処理室200Aで第2処理例えばガス導入系210Bにより処理ガスを導入しながら行うウエハWの処理が行われる場合には,除害装置300の切換バルブ350が閉成されて除害共通排気系320による排気に切換えられる。この場合には,処理室200Aからの除害が必要な排気が非除害共通排気系330により除害されないまま工場の排気系へ排気されてしまう不都合はないものの,処理室200Bの高い圧力状態からの排気まで除害共通排気系320により除害手段340を介して排気されることになるため,除害装置300の負担が増大する。
そこで,本発明では,複数の処理室で並行して処理が行われる場合には,上記第1処理と第2処理とのうち,いずれか一方の処理を1つの処理室で行っている間は,他方の処理を他のすべて処理室で実行しないように所定の排他制御を行うようにする。これにより,複数の処理室で並行して処理を行う場合であっても,異なる処理室でそれぞれ排気の除害が不要な処理と排気の除害が必要な処理が同時期に行われることを防止できるので,除害装置300の負担を軽減しつつ,除害が必要な排気が除害されないまま工場の排気系へ排気されることを確実に防止できる。
(排他制御を行う制御部の構成例)
次に,上述したような排他制御を行う制御部について説明する。このような排他制御は例えば基板処理装置100を制御する制御部400によって行われるので,以下,制御部400の具体的構成例を図9を参照しながら説明する。
制御部400は,図9に示すように制御部本体を構成するCPU(中央処理装置)410,CPU410が各部を制御するためのプログラムデータ(例えばウエハWの処理,後述する基板処理装置の各種チェック処理,除害装置の使用権処理,パーティクル低減処理等のプログラムデータ)等を格納したROM(リード・オンリ・メモリ)420,CPU410が行う各種データ処理のために使用されるメモリエリア等を設けたRAM(ランダム・アクセス・メモリ)430,時間を計時するカウンタなどで構成される計時手段440,操作画面や選択画面などを表示する液晶ディスプレイなどで構成される表示手段450,オペレータによる種々のデータの入出力などを行うことができる入出力手段460,例えばブザーのような警報器等で構成される報知手段470,基板処理装置100の各部を制御するための各種コントローラ480,例えばメモリなどで構成される記憶手段490を備える。
上記CPU410と,ROM420,RAM430,計時手段440,表示手段450,入出力手段460,報知手段470,各種コントローラ480,記憶手段490とは制御バス,システムバス,データバス等のバスラインにより電気的に接続されている。
各種コントローラ480には,各搬送機構170,180,オリエンタ136のコントローラの他,各処理室200A〜200Dの各部の制御を行うコントローラ,上記ガス導入系210のガス導入バルブ214,排気系220の切換バルブ270,除害装置の切換バルブ350などを制御するバルブコントローラも含まれる。なお,各処理室200A〜200Dの各部の制御は,各処理室200A〜200Dごとに制御部を設けて制御するようにしてもよい。この場合には上記制御部400は,各処理室200A〜200Dの制御部と接続し,データや信号のやり取りを行いながら基板処理装置100を制御する。
記憶手段490には,各処理室200A〜200Dにおいて上記第1処理及び第2処理を実行しているか否かの処理状況を記憶する処理状況管理情報492,上記第1処理及び第2処理を実行するために除害装置300の使用権を確保するための予約情報を記憶する除害装置使用権予約情報(共通排気系使用権予約情報)494などが記憶される。
ここで,上記処理状況管理情報492の具体例について図10を参照しながら説明する。処理状況管理情報492は,例えば図10に示すように処理室,第1処理,第2処理の項目などを有するデータテーブルにより構成される。処理室の項目は,基板処理装置100が有する各処理室200A〜200Dの種別を示すものである。第1処理及び第2処理の項目は,各処理室で第1処理及び第2処理が実行されているか否かを示すものである。
上記第1処理,第2処理の項目には,例えば各処理室200A〜200Dにおいてその処理が開始されると「1」が設定(記憶)され,その処理が終了すると「0」が設定(記憶)される。従って,第1処理(又は第2処理)が「0」である場合には,その処理室で第1処理(又は第2処理)は実行されていないことを示し,第1処理(又は第2処理)が「1」である場合には,その処理室で第1処理(又は第2処理)が実行されていることを示す。
例えば図10に示す例によれば,処理室200A,200C,200Dは第1処理及び第2処理の項目がともに「0」であるため,処理室200A,200C,200Dは第1処理及び第2処理を実行していない状況にあることがわかる。これに対して,処理室200Bは第1処理の項目が「1」であり,第2処理の項目が「0」であるため,処理室200Bは第2処理は実行していないが,第1処理を実行している状況にあることがわかる。
このような処理状況管理情報492によれば,各処理室200A〜200Dにおける第1処理及び第2処理の処理状況がわかるので,各処理室で第1処理と第2処理を行う際にこの処理状況管理情報492に基づいて他の処理室で第1処理と第2処理が実行されているか否かを容易に判断することができる。
なお,処理状況管理情報492は図10に示すようなデータテーブルにより記憶する必要はなく,例えば処理室200A〜200Dについての第1処理,第2処理の処理状況をそれぞれ示すフラグFA1〜FD1,フラグFA2〜FD2を設け,これらのフラグFA1〜FD1,フラグFA2〜FD2に上記と同様に「0」,「1」を設定するようにしてもよい。
次に,除害装置使用権予約情報494の具体例について図11を参照しながら説明する。
除害装置使用権予約情報494は,例えば図11に示すような処理室,処理の種類の項目などを有するデータテーブルにより構成される。処理室の項目は基板処理装置100が有する各処理室200A〜200Dの種別を示すものである。処理の種類の項目は除害装置の使用権を予約して実行される処理(第1処理又は第2処理)を示すものである。
除害装置使用権予約情報494に各処理室200A〜200Dの第1処理又は第2処理が予約されると,除害装置使用権予約情報494のデータテーブルに順番に記憶される。従って,除害装置使用権予約情報494のデータテーブルの各行が予約された処理(ジョブ)を示している。
除害装置使用権予約情報494は,上記第1処理又は第2処理の排他制御により,他の処理室で第1処理と第2処理のうちの一方の処理が実行されているために,他方の処理が実行できなかった場合に,その他方の処理を後で実行する際に除害装置300(共通排気系310)を使用するための使用権を予約するものである。
このような除害装置300の使用権は,除害装置使用権予約情報494に予約された順に取得される。従って,他の処理室での他方の処理が終了したときに,除害装置使用権予約情報494のデータテーブルに記憶された順に処理(ジョブ)が実行される。そして,処理が実行された順に予約の順序が繰上げられる。
例えば図11に示す例によれば,処理室200Aの第1処理が最初に予約されているため,この処理が最初に実行される。そして,最初に予約されている処理が実行されると,2番目に予約されている200Cの第1処理は順序が繰上がって1番目になる。
また,除害装置使用権予約情報494による予約は例えばオペレータによる制御部400の入出力手段460の操作によりキャンセルすることができる。また,予約により処理待ちとなっている処理室の処理が中断された場合には,除害装置使用権予約情報494による予約もキャンセルする。このように予約がキャンセルされると,残りの予約の順序が順次繰上げられる。
このような処理は,除害装置使用権予約情報494のデータテーブルを例えば先入れ先出し(FIFO:first-in, first-out)制御を行うためのキュー(queue)テーブルのようなデータ構造にして実行するようにしてもよい。
(第1処理と第2処理の排他制御の具体例)
次に,このように構成される制御部400により実行される上記第1処理と第2処理の排他制御の具体例について説明する。ここでは,共通排気系310を非除害共通排気系330に切換えて実行する処理を第1処理,共通排気系310を除害共通排気系320に切換えて実行する処理を第2処理とする。
上記第1処理には,例えば高い圧力状態(例えば50Torr以上の圧力状態)からの粗引き排気処理の他,このような粗引き排気処理を含むオートチェック処理やメンテナンス処理,粗引き排気処理を伴うクリーニング処理(例えばパージガス(又は不活性ガス)を導入して処理室内をクリーニングするパーティクル低減処理(NPPC:Non-Plasma
Particle Cleaningともいう。))も含まれる。パーティクル低減処理としては,例えばN2ガスなどのパージガスを処理室内に導入しながら大気開放と真空引きを繰返すことにより処理室内のパーティクルを舞い上がらせて除去するパーティクル低減処理の他,N2ガスなどのパージガスを大流量で処理室に導入することにより所定条件下で発生するガス衝撃波(Shock Wave:音速を超えて伝わる圧力波)によって処理室内のパーティクルを剥離させて除去するパーティクル低減処理などが挙げられる。さらに,ガス衝撃波によるパーティクル低減処理には,後述するように大流量のパージガスを処理室に導入し続けながら排気する場合(例えば図14に示すような配管構成により実行する場合)と,大流量のパージガスを処理室に一時的に導入し,その後は低流量のパージガスを導入し続けながら排気する場合(例えば図17に示すような配管構成により実行する場合)が挙げられる。
上記第2処理には,例えばエッチング処理や成膜処理などのウエハWのプロセス処理の他,処理ガスを導入して行われるクリーニング処理(例えば処理室にウエハがない状態で処理ガスを導入しながら処理室内をクリーニングするウエハレスクリーニング処理)などにおいて処理ガスを導入するためのガス導入バルブ214の開放処理,低い圧力状態からの粗引き排気処理,このような処理ガスの導入や低い圧力状態(例えば50Torrより低い圧力状態)からの粗引き排気処理を含むオートチェック処理やメンテナンス処理も含まれる。
(第1処理を実行する場合の制御の具体例)
先ず,各処理室200A〜200Dで第1処理(例えば高い圧力状態からの粗引き排気処理)を実行する場合の制御の具体例について説明する。図12は第1処理を実行する場合の制御の具体例を示すフローチャートである。図12に示すように,各処理室で第1処理を実行する場合には,先ず排他制御(ステップS100〜ステップS150)を行った上で,第1処理を開始する(ステップS160〜ステップS190)。
このような排他制御においては,先ずステップS100にて予約処理待ちの処理室があるか否かを判断する。具体的には除害装置使用権予約情報494のテーブルに既に予約されている処理(ジョブ)があるか否かを判断する。除害装置使用権予約情報494のテーブルに既に予約がされて処理待ちとなっている他の処理室の処理があればそれを優先するためである。
ステップS100にて予約処理待ちの処理室がある,すなわち除害装置使用権予約情報494のテーブルに予約されている処理(ジョブ)があると判断した場合は,ステップS120にて表示手段450により第1処理が実行できない旨の表示を行って,ステップS130以降の後述する予約処理に移る。異なる処理室で第1処理と第2処理が同時に実行されることを防止するためである。なお,この場合は,例えば報知手段470による報知も行って,第1処理が実行できない旨をオペレータに知らせるようにしてもよい。
またステップS100にて予約処理待ちの処理室がない,すなわち除害装置使用権予約情報494のテーブルに予約されている処理(ジョブ)がないと判断した場合は,ステップS110にて他の処理室で第2処理が実行されているか否かを判断する。異なる処理室で第1処理と第2処理が同時に実行されることを防止するためである。具体的には記憶手段490の処理状況管理情報492に基づいて判断する。例えば図10に示す処理状況管理情報492の例によれば,各処理室200A〜200Dの第2処理の項目がすべて「0」であるため,各処理室200A〜200Dでは第2処理が実行されていないと判断することができる。
ステップS110にて他の処理室で第2処理(例えばウエハWのプロセス処理)が実行されていないと判断した場合はステップS160以降の処理に移り,第1処理を開始する。これに対してステップS110にて他の処理室で第2処理が実行されていると判断した場合はステップS120にて表示手段450により第1処理が実行できない旨の表示を行う。このとき,例えば報知手段470による報知も行って,第1処理が実行できない旨をオペレータに知らせるようにしてもよい。
続いて,ステップS130〜ステップS150で予約処理を行う。予約処理においては,先ずステップS130にて除害装置300の使用権を予約する。具体的には記憶手段490の除害装置使用権予約情報494のデータテーブルに除害装置300(共通排気系310)を使用するための使用権を予約する。
次に,ステップS140にて他の処理室で第2処理が終了したか否かを判断する。具体的には,記憶手段490の処理状況管理情報492に基づいて判断する。例えば処理状況管理情報492によれば他の処理室での第2処理が終了すると,他の処理室の第2処理の項目が「1」から「0」に変わるので,その項目が「0」に変わったら他の処理室で第2処理が終了したと判断することができる。そして,ステップS140にて他の処理室で第2処理が終了していないと判断した場合は,他の処理室で第2処理が終了するまで待つ。
上記ステップS140にて他の処理室での第2処理が終了したと判断した場合は,ステップS150にて除害装置300の使用権を取得できたか判断する。具体的には除害装置使用権予約情報494に予約されている順に判断する。そして,除害装置300の使用権を取得できたか判断する場合には,別の処理室で第2処理が実行されていないか否かを例えば処理状況管理情報492により判断し,別の処理室で第2処理が実行されていないと判断した場合は除害装置300の使用権を取得できたと判断し,ステップS160以降の処理に移り,第1処理を開始する。
これに対して,別の処理室で第2処理が実行されていると判断した場合は,除害装置300の使用権を取得できなかったと判断し,除害装置300の使用権を取得できるまで待つ。これは,異なる処理室で第2処理が並行して実行されている場合には排他制御の対象にならないことから,他の処理室で第2処理が実行されている間でも,別の処理室で第2処理が開始されている場合があるため,このような場合にも第1処理を行わないようにするためである。このような予約処理を行うことによって,処理待ち状態にある処理室での処理を自動的に実行させることができる。
次に,第1処理を開始する場合について説明する。第1処理を開始する場合には,先ずステップS160にて第1処理開始情報の記録を行う。具体的には例えば処理状況管理情報492のデータテーブルにおける第1処理の項目に「1」を設定(記憶)する。
次いでステップS170にて第1処理を実行する。第1処理(例えば高い圧力状態からの粗引き排気処理)は,除害装置300の切換バルブ350を開放することによって共通排気系310を非除害共通排気系330に切換えて実行する。これにより,処理室から排出される排気は,除害手段340を介さないでそのまま例えば工場の排気系へ排気される。
次いでステップS180にて第1処理が終了したか否かを判断する。ステップS180にて第1処理が終了したと判断すると,ステップS190にて第1処理終了情報の記録を行う。具体的には例えば処理状況管理情報492のデータテーブルにおける第1処理の項目に「0」を設定(記憶)する。こうして,第2処理との排他制御を含む一連の第1処理を終了する。
このような本実施形態にかかる第1処理を実行する際の制御によれば,いずれかの処理室で第2処理(例えば除害が必要な排気を伴うウエハWのプロセス処理)が実行されている間は,他のすべての処理室で第1処理(例えば除害が不要な粗引き排気処理)は実行されない。従って,いずれかの処理室で第2処理が実行され除害装置300で除害共通排気系320による除害排気が行われている間には,その途中で除害装置300が非除害共通排気系330による非除害排気に切換えられることはない。これにより,除害が必要な排気が除害装置300で除害されずに排気されることを防止できる。
例えば図5に示すように処理室200Bで第2処理例えば排気の除害が必要なウエハWのプロセス処理が実行され除害装置300の除害手段340を介する除害排気が行われている間は,他の処理室例えば処理室200Aにおいては,第1処理例えば排気の除害が不要な大気圧状態からの粗引き排気処理が行われることはない。従って,図6に示すように処理室200Bでの第2処理の途中で除害装置300の切換バルブ350が開放されることはないので,処理室200Bからの排気は除害装置300で除害されずに排気されることを防止できる。
また,ある処理室が第2処理例えばウエハWのプロセス処理を行っている間は,他の処理室では第1処理例えば大気圧状態からの粗引き排気処理を含むオートチェック処理やメンテナンス処理については行われない。
この場合には,上記のようにオートチェック処理やメンテナンス処理の全体を第1処理としてこれらを実行しないようにしてもよく,またオートチェック処理やメンテナンス処理のうちの大気圧状態からの粗引き排気処理の部分だけを第1処理としてこれらだけを実行しないようにしてもよい。これは,ある処理室で第2処理としてのウエハWの処理の実行中は,他の処理室において少なくとも大気圧状態からの粗引き排気処理が同時に実行されなければ,除害装置300が非除害共通排気系330に切換えられることはないので,除害が必要な排気が除害装置300で除害されずに排気されることを防止できるからである。
従って,このような場合には,ある処理室で第2処理としてのウエハWの処理の実行中は,他の処理室でオートチェック処理やメンテナンス処理の実行を開始することはできても,大気圧状態からの粗引き排気処理を実行する段階で排他制御され,その粗引き排気処理が実行できないことになる。
なお,図12に示す排他処理を含む第1処理の具体例では,異なる処理室でそれぞれ第1処理(例えば大気圧状態からの粗引き排気処理)が行われる場合には排他制御が行われないため,それぞれの処理室で第1処理が同時に実行される場合も起こり得る。この場合には,異なる処理室からのいずれの排気についても除害が不要であるため,除害装置300で除害手段340を介さずに排気されても問題はない。
しかしながら,異なる処理室でそれぞれ第1処理(例えば大気圧状態からの粗引き排気処理)が行われる場合には,各処理室での第1処理の開始タイミングによっては,処理室内の圧力状態が異なっている場合がある。このような場合には,圧力の高い処理室から圧力の低い処理室へ排気の逆流が発生する虞もある。従って,異なる処理室で第1処理がそれぞれ行われる場合にも排他制御を行うようにしてもよい。この場合には例えば図12における第2処理を第1処理に置換えるようにすればよい。これにより,異なる処理室で第1処理が同時に実行されることを防止することができるので,各処理室内への排気の逆流を確実に防止することができる。
(第2処理を実行する場合の制御の具体例)
先ず,各処理室200A〜200Dで第2処理(例えばウエハWのプロセス処理)を実行する場合の制御の具体例について説明する。図13は第2処理を実行する場合の制御の具体例を示すフローチャートである。図13に示すように,各処理室で第2処理を実行する場合には,先ず排他制御(ステップS200〜ステップS250)を行った上で,第2処理を開始する(ステップS260〜ステップS290)。
このような排他制御においては,先ずステップS200にて予約処理待ちの処理室があるか否かを判断する。具体的には除害装置使用権予約情報494のテーブルに既に予約されている処理(ジョブ)があるか否かを判断する。除害装置使用権予約情報494のテーブルに既に予約がされて処理待ちとなっている他の処理室の処理があればそれを優先するためである。
ステップS200にて予約処理待ちの処理室がある,すなわち除害装置使用権予約情報494のテーブルに予約されている処理(ジョブ)があると判断した場合は,ステップS220にて表示手段450により第2処理が実行できない旨の表示を行って,ステップS230以降の後述する予約処理に移る。異なる処理室で第1処理と第2処理が同時に実行されることを防止するためである。なお,この場合は,例えば報知手段470による報知も行って,第2処理が実行できない旨をオペレータに知らせるようにしてもよい。
またステップS200にて予約処理待ちの処理室がない,すなわち除害装置使用権予約情報494のテーブルに予約されている処理(ジョブ)がないと判断した場合は,ステップS210にて他の処理室で第1処理が実行されているか否かを判断する。異なる処理室で第1処理と第2処理が同時に実行されることを防止するためである。具体的には記憶手段490の処理状況管理情報492に基づいて判断する。
ステップS210にて他の処理室で第1処理(例えば大気圧状態からの粗引き排気処理)が実行されていないと判断した場合はステップS260以降の処理に移り,第2処理を開始する。これに対してステップS210にて他の処理室で第1処理が実行されていると判断した場合はステップS220にて表示手段450により第2処理が実行できない旨の表示を行う。このとき,例えば報知手段470による報知も行って,第2処理が実行できない旨をオペレータに知らせるようにしてもよい。
続いて,ステップS230〜ステップS250で予約処理を行う。予約処理においては先ずステップS230にて除害装置300の使用権を予約する。具体的には記憶手段490の除害装置使用権予約情報494のデータテーブルに除害装置300(共通排気系310)を使用するための使用権を予約する。
次に,ステップS240にて他の処理室で第1処理が終了したか否かを判断する。具体的には,記憶手段490の処理状況管理情報492に基づいて判断する。例えば処理状況管理情報492によれば他の処理室での第1処理が終了すると,他の処理室の第1処理の項目が「1」から「0」に変わるので,その項目が「0」に変わったら他の処理室で第1処理が終了したと判断することができる。そして,ステップS240にて他の処理室で第1処理が終了していないと判断した場合は,他の処理室で第1処理が終了するまで待つ。
上記ステップS240にて他の処理室での第1処理が終了したと判断した場合は,ステップS250にて除害装置300の使用権を取得できたか判断する。具体的には除害装置使用権予約情報494に予約されている順に判断する。そして,除害装置300の使用権を取得できたか判断する場合には,別の処理室で第1処理が実行されていないか否かを例えば処理状況管理情報492により判断し,別の処理室で第1処理が実行されていないと判断した場合は除害装置300の使用権を取得できたと判断し,ステップS260以降の処理に移り,第2処理を開始する。
これに対して,別の処理室で第1処理が実行されていると判断した場合は,除害装置300の使用権を取得できなかったと判断し,除害装置300の使用権を取得できるまで待つ。これは,異なる処理室で第1処理が並行して実行されている場合には排他制御の対象にならないことから,他の処理室で第1処理が実行されている間でも,別の処理室で第1処理が開始されている場合があるため,このような場合にも第2処理を行わないようにするためである。
次に,第2処理を開始する場合について説明する。第2処理を開始する場合には,先ずステップS260にて第2処理開始情報の記録を行う。具体的には例えば処理状況管理情報492のデータテーブルにおける第2処理の項目に「1」を設定(記憶)する。
次いでステップS270にて第2処理を実行する。第2処理(例えばウエハWのプロセス処理)は,除害装置300の切換バルブ350を閉成することによって共通排気系310を除害共通排気系320に切換えて実行する。これにより,処理室から排出される排気は,除害手段340を介して除害されてから例えば工場の排気系へ排気される。
次いでステップS280にて第2処理が終了したか否かを判断する。ステップS280にて第2処理が終了したと判断すると,ステップS290にて第2処理終了情報の記録を行う。具体的には例えば処理状況管理情報492のデータテーブルにおける第2処理の項目に「0」を設定(記憶)する。こうして,第1処理との排他制御を含む一連の第2処理を終了する。
このような本実施形態にかかる第2処理を実行する際の制御によれば,いずれかの処理室で第1処理(例えば高い圧力状態からの粗引き排気処理)が実行されている間は,他のすべての処理室で排気の除害が必要な第2処理(例えば低い圧力状態で行われるウエハWのプロセス処理)は実行されない。従って,いずれかの処理室で第1処理が実行され除害装置300で非除害共通排気系330による非除害排気が行われている間には,その途中で除害装置300が除害共通排気系320による除害排気に切換えられることはない。これにより,除害が不要な高い圧力状態からの処理についてまで除害装置300で除害手段340を介して排気されることを防止できるので,除害装置300の負担を軽減することができる。
例えば図7に示すように処理室200Bで第1処理例えば高い圧力状態である大気圧状態からの粗引き排気処理が実行され除害装置300の除害手段340を介さない非除害排気が行われている間は,他の処理室例えば処理室200Aにおいては,第2処理例えば低い圧力状態で行われるウエハWのプロセス処理が実行されることはない。従って,図8に示すように処理室200Bでの第1処理の途中で除害装置300の切換バルブ350が閉成されることはないので,処理室200Bからの排気は除害装置300の除害手段340を介して排気されることを防止できる。これにより,除害装置300の負担を軽減することができる。
なお,この場合,大気圧状態からの粗引き排気処理が実行されている間には,ウエハWを処理室へ搬入しないで例えば共通搬送室150で待機させる。処理室内にはプロセス処理による処理ガスやデポが残留している虞があるので,処理室内でウエハWを待機させると,プロセス処理が進んでしまう虞があるからである。
ところで,上述したような第1処理には大気圧状態からの粗引き排気処理の他に,オートチェック処理やメンテナンス処理などのように大気圧状態からの粗引き排気処理を含む処理も含まれる。従って,ある処理室で第1処理例えばオートチェック処理やメンテナンス処理を行っている間は,他の処理室では第2処理例えばウエハWのプロセス処理は行われない。
この場合には,上記のようにオートチェック処理やメンテナンス処理の全体を第1処理としてこれらを実行している間は,他の処理室で第2処理が実行されないようにしてもよく,またオートチェック処理やメンテナンス処理のうちの大気圧状態からの粗引き排気処理の部分だけを第1処理としてこれらだけを実行している間は,他の処理室で第2処理が実行されないようにしてもよい。これは,ある処理室で少なくとも大気圧状態からの粗引き排気処理を実行している間に,他の処理室において第2処理としてのウエハWのプロセス処理が同時に実行されなければ,除害装置300が除害共通排気系320に切換えられることはないので,高い圧力状態からの排気が除害装置300の除害手段340を介して排気されることを防止できるからである。
従って,このような場合には,ある処理室でオートチェック処理やメンテナンス処理が実行されている間でも,大気圧状態からの粗引き排気処理が行われていなければ,他の処理室において第2処理としてのウエハWのプロセス処理を実行することができる。これに対して,ある処理室でオートチェック処理やメンテナンス処理のうちの大気圧状態からの粗引き排気処理が実行されている間は,他の処理室において第2処理としてのウエハWのプロセス処理を実行することはできないことになる。
また,第2処理には,ウエハWのプロセス処理のみならず,メンテナンス処理やクリーニング処理などにおいて処理ガスを導入するためにガス導入バルブ214を開放する処理も含まれる。ガス導入バルブ214を開放する処理には,排気処理も伴うため,排気に除害が必要な処理ガスを導入する場合にはそのような排気は除害共通排気系320に切換えて除害装置300の除害手段340を介して排気する必要があるからである。従って,ある処理室で第1処理例えば大気圧状態からの粗引き排気処理を実行している間は,他の処理室では第2処理例えばガス導入バルブ214を開放する処理を実行できない。
なお,上記実施形態において,第2処理の例とされるウエハWのプロセス処理の開始から終了までの詳細については,以下の通りとする。すなわち,処理室でウエハWを複数枚(例えば1ロット)ごとに連続して処理する場合は,例えば1ロットのごとの連続運転開始から連続運転終了までとする。また,処理室でウエハWを1枚ずつ処理する場合には,例えば処理室内へのウエハWを搬入する前のプロセス・レシピ実行展開からウエハを搬出した後における処理室内の静電除去終了までとする。この場合,処理室内の付着物除去等のためウエハ搬出後に処理ガスを導入しながら行うウエハレスクリーニング(WLDC)を行う場合には,そのウエハレスクリーニング終了までとする。このようなウエハWのプロセス処理の開始から終了まで除害装置300を占有させる必要があるので,その間は第1処理を実行しないようにする必要があるからである。
また,ウエハWのプロセス処理中に基板処理装置100の異常が発生して処理が停止した場合には,その復旧処理で除害装置300を使用する際又は復旧処理後の処理(例えば静電除去など)で除害装置300を使用する際には,除害装置使用権予約情報494による予約は一旦キャンセルし,その復旧処理のために新たに除害装置300の使用権を取得を行う。第1処理と第2処理の排他制御により処理待ちとなっている間にメンテナンス処理に移行した場合も同様に,除害装置使用権予約情報494による予約は一旦キャンセルし,その復旧処理のために新たに除害装置300の使用権を取得を行う。このように,復旧処理やメンテナンス処理を行う場合には除害装置使用権予約情報494による予約は一旦キャンセルされるので,除害装置使用権予約情報494による他の処理の予約があるために,復旧処理やメンテナンス処理において除害装置300を使用できなくなる不都合を回避できる。
また,処理室を切離してメンテナンス処理を行う独立メンテナンス処理に移行した場合には,その処理室については図12,図13に示すような第1処理と第2処理の排他制御を行わない。従って,このような独立メンテナンス処理では,他の処理室で第1処理又は第2処理が実行されているか否かに拘らず,第1処理又は第2処理を実行することができる。また,除害装置300の使用中にその処理室が独立メンテナンス処理に移行された場合には,その処理室での除害装置300の使用を中止して,既に除害装置使用権予約情報494に予約されている他の処理室に除害装置300を使用させるようにしてもよい。
また,上記実施形態における第1処理と第2処理の排他制御では,ある処理室で一方の処理を実行する際に,他の処理室で他方の処理が実行されている場合には,所定の予約処理(例えば図12のステップS130〜ステップS150,図13のステップS230〜ステップS250)を行う場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,例えばある処理室で一方の処理を実行する際に,他の処理室で他方の処理が実行されている場合には,予約処理を行わずに,エラー終了するようにしてもよい。
また,上記予約処理は,次の場合には行わないようにしてもよい。例えばオペレータによるメンテナンス処理によって第1処理又は第2処理を実行する場合,例えばメンテナンス時のプロセス処理,補助排気系240の切換バルブ270及びガス導入バルブ214を単独で動作する処理,大気開放と真空引きを繰返して処理室内に残留する処理ガスの排気を行うサイクルパージ処理,大気開放処理,クリーニング処理などを実行する場合に,これらの処理が上記第1処理又は第2処理の排他処理によって処理待ちとなる場合には,上記予約処理は行わずに,例えばインターロックにより実行不可とするようにしてもよい。これらの処理の場合には,オペレータが基板処理装置100を監視している場合が多いため,予約処理による自動実行の必要がなく,オペレータの操作を自由に行うことができるようにした方が装置の使い勝手がよくなるからである。
また,上記実施形態では基板処理装置100が備えるすべての処理室200A〜200Dの排気系220A〜220Dに共通排気系310を介して共通の除害装置300を接続した場合について説明したが,少なくとも2以上の処理室であれば一部の処理室の排気系に共通排気系を介して除害装置を接続するようにしてもよい。
例えば処理室200Aと200Bとに第1共通排気系を介して第1除害装置を接続し,処理室200Cと200Dとに第2共通排気系を介して第2除害装置を接続するようにしてもよい。この場合には,本実施形態にかかる第1処理と第2処理の排他制御は,各共通排気系に接続される処理室ごとに行われる。また,処理室200A〜200Cに共通排気系を介して除害装置を接続し,処理室200Dのみに別の除害装置を接続するようにしてもよい。この場合には,本実施形態にかかる第1処理と第2処理の排他制御は,処理室200A〜200Cについて行われる。
また,上記実施形態における共通排気系310では,除害手段340を介して排気する除害共通排気系320と除害手段340を介さずに排気する非除害共通排気系330をともに除害装置300内に設けた場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,除害装置300内には除害共通排気系320のみを設け,非除害共通排気系330は除害装置300とは別個に設けるようにしてもよい。これにより,非除害共通排気系330が形成されていない除害装置300についても本発明を適用することができるようになる。
また,上述したようにガス導入系210は図2に示す構成に限られるものではない。このガス導入系210は例えば処理室200へ導入するガス種や流量等に応じてどのように構成しても本発明に適用可能であることは言うまでもない。具体的には例えば複数種のガスを導入する場合は,ガス種ごとにガス供給源とガス導入バルブ(ガス導入弁)を接続するガス導入系を複数設け,各ガス種が合流して処理室200へ導入されるような配管構成にしてもよい。この場合,複数の処理ガスごとにガス導入系を設けるようにしてもよく,また処理ガスとして不活性ガスとの混合ガスを用いる場合には,その不活性ガスのガス導入系を処理ガスのガス導入系に追加するようにしてもよい。さらにまた,大気開放用のガス導入系として不活性ガス導入系を追加してもよい。
ここで,図2に示すガス導入系210を処理ガス導入系と不活性ガス導入系により構成した場合の構成例を図14を参照しながら説明する。ここでは,不活性ガス導入系をウエハ処理を行う際と,ガス衝撃によるパーティクル低減処理を行う際に用いる。ウエハ処理を行う際には所定流量の不活性ガス(例えばN2ガス)を例えば圧力調整用ガスとして処理ガスとともに処理室に導入し続け,ガス衝撃波によるパーティクル低減処理を行う際に大流量の不活性ガス(例えばN2ガス)を例えばパージガスとして処理室に導入し続ける。なお,以下では,図2の場合と同様に,各処理室200A〜200Dの構成要素を示す符号からA〜Dを省略して代表的に説明する。従って,例えば処理室200という場合は各処理室200A〜200Dを示し,ガス導入系210という場合は各処理室200A〜200Dのガス導入系210A〜210Dを示す。
図14に示すガス導入系210は,処理ガス導入系510と不活性ガス導入系520の各配管が合流して処理室200へ接続するように構成される。処理ガス導入系510は,例えば処理ガス供給源512とガス導入バルブ(ガス導入弁)514を備える。なお,処理ガス導入系510は処理ガスの種類に応じて複数並列に設け,各処理ガスが合流して処理室200へ導入されるような配管構成にしてもよい。
不活性ガス導入系520は,例えば不活性ガス供給源522を備え,不活性ガス供給源522からの不活性ガスを一定の低流量で処理室200へ導入可能な低流量導入系(第1導入系)530と,不活性ガス供給源522からの不活性ガスを低流量導入系530よりも大流量で処理室200へ導入可能な大流量導入系(第2導入系)540とを並列に接続して構成される。
低流量導入系530は,不活性ガス供給源522からの不活性ガスを一定流量に調整する絞り弁532と,ガス導入バルブ(ガス導入弁)534を備えて構成される。絞り弁532としては,例えばオリフィス,チョークなどの固定弁で構成してもよく,また流量の微調整が可能な可変弁で構成してもよい。また,ガス導入バルブ534と絞り弁532を1つのオリフィスバルブで構成してもよい。この低流量導入系530は,例えばウエハ処理のために処理室200内へ処理ガスを導入する際に,N2ガスなどの不活性ガスを圧力調整用ガスとして処理室200内へ導入する場合に使用される。このようなウエハ処理の際に低流量導入系530を使用する場合,絞り弁532によって調整される不活性ガスの流量は,処理室200の圧力を調整できる程度の流量とする。
大流量導入系540は,ガス導入バルブ(ガス導入弁)542を介して上記低流量導入系530の下流側に接続して構成される。この大流量導入系540は,例えば不活性ガスを導入しながら処理室200内のパーティクル等を除去するクリーニング処理を行う際に使用される。このようなクリーニング処理としては,例えばN2ガスなどの不活性ガスを大流量で処理室200内へ導入しながら排気することにより,所定条件下で発生する衝撃波(Shock Wave:音速を超えて伝わる圧力波)によって処理室200内の内壁などから剥離するパーティクル等を排気とともに排出するパーティクル低減処理(NPPC)がある。このようなパーティクル低減処理の際に大流量導入系540を使用する場合,大流量導入系540による不活性ガスの流量は,ガス衝撃波によって処理室200内のパーティクル等を除去できる程度の流量とする。
なお,図14に示す配管構成例では,不活性ガス導入系520を2系統の低流量導入系530と大流量導入系540によって構成した場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではない。例えば不活性ガス導入系520を1系統の導入系で構成して,不活性ガスの流量を流量調整バルブにより,ウエハ処理時には低流量に調整し,パーティクル低減処理時には大流量に調整するようにしてもよい。但し,いずれの構成においても,ウエハ処理時には不活性ガスを圧力調整ガスとして使用するので,ウエハ処理時に不活性ガスの流量を低流量にしたときには,常に一定の流量が確保される必要がある。
ところが,上記のように不活性ガス導入系520を1系統で構成すると,流量調整バルブにより大流量から低流量への調整が繰返されるので,その流量調整バルブの性能によっては,低流量にしたときの流量を常に一定に保つことが困難な場合もある。この点,図14に示すように不活性ガス導入系520を2系統にする場合には,大流量から低流量への調整する流量調整バルブが不要となり,安価な構成で常に一定の流量を確保することができる。また,不活性ガス導入系520を2系統にすることにより,後述する除害装置300における共通排気系310の切換え制御も容易になる。
このような図14に示す配管構成の処理室200でウエハWの処理を行う際には,先ずその処理室200のゲートバルブを閉じた状態で,図2に示す配管構成の処理室200の場合と同様に真空引き処理を行って処理室200内を所定圧力まで減圧する。そして,真空引き処理が終了すると,ゲートバルブを開いてウエハWを処理室200に搬入する。ウエハWが載置台に載置されると,ゲートバルブを閉じてウエハWの処理工程に移行する。
この場合,例えば図15に示すように切換バルブ270を閉成して排気系220を主排気系230にする。この状態で,処理ガス導入系510のガス導入バルブ514を開放することによって処理ガス供給源512からの処理ガスを処理室200内に導入するとともに,不活性ガス導入系520のガス導入バルブ542を閉成したまま,ガス導入バルブ534を開放することによって不活性ガス供給源522からの不活性ガス(例えばN2ガス)を低流量導入系530を介して処理室200内に導入することにより,ウエハWの処理を開始する。このとき,不活性ガスが圧力調整用ガスの役割を果たして処理室200内の圧力は所定圧力に維持される。この状態で,上記ウエハWの処理を所定時間実行する。
このようなウエハWの処理で有害な成分を含む処理ガスを使用する場合は,上述したように処理室200からは有害な成分を含む排ガスが排出されるので,除害装置300の切換バルブ350を閉成することによって,共通排気系310を除害共通排気系320に切換える。これにより,ウエハWの処理の際に生じる処理室200からの排気を除害してから例えば工場の排気系へ排気を行うことができる。
次に,ウエハWの処理が完了してウエハが搬出された後に,例えば上述したようなパーティクル低減処理を行う場合には,切換バルブ270を開放して排気系220を補助排気系240にする。そして,処理ガス導入系510のガス導入バルブ514と不活性ガス導入系520のガス導入バルブ534は閉成した状態で,ガス導入バルブ542を開放することによって不活性ガス供給源522からの不活性ガス(例えばN2ガス)を大流量導入系540を介して処理室200内に導入する。これにより,不活性ガス(例えばN2ガス)のガス衝撃波によって処理室200の内壁などに付着したパーティクルが剥離して排気とともに排出される。
このようなパーティクル低減処理では,有害な成分を含まないN2ガスなどの不活性ガスを使用するので,除害装置300で除害する必要はない。それにも拘わらず,除害装置300の除害手段340を介して排気すると,除害装置300の負担が増大する。そこで,このようなパーティクル低減処理を行う際には上述したサイクルパージの場合と同様に,処理室200からの排気を除害手段340を介さずに排出する。具体的には,図16に示すように,除害装置300の切換バルブ350を開放することによって,共通排気系310を非除害共通排気系330に切換える。これにより,除害装置300の負担を軽減することができる。
なお,パーティクル低減処理では,図16に示すように大流量導入系540のみを使用して不活性ガスを処理室200へ導入するようにしてもよいが,ガス導入バルブ542,534を両方開放して大流量導入系540と低流量導入系530の両方を使用して不活性ガスを処理室200へ導入するようにしてもよい。これによって,より大流量の不活性ガスを処理室200へ導入することができる。
また,図14に示す配管構成の処理室200A,200B等で並行して処理が行われる場合には,図12,図13に示すような第1処理,第2処理による排他処理が行われる。この場合,図15に示すように処理ガス導入系510によって処理ガスを導入するとともに低流量導入系530によって不活性ガスを導入する処理例えばウエハ処理は,共通排気系310を除害共通排気系320に切換えて実行されるので,第2処理に相当する。これに対して,大流量導入系540(又は大流量導入系540と低流量導入系530の両方)によって不活性ガスを導入する処理例えばパーティクル低減処理は,共通排気系310を非除害共通排気系330に切換えて実行されるので,第1処理に相当する。
このような排他処理を行うことによって,例えば処理室200Aで第2処理に相当するウエハ処理が実行されている間は,他の処理室200Bなどで第1処理に相当するパーティクル低減処理が実行されることはなく,逆に処理室200Aで第1処理に相当するパーティクル低減処理が実行されている間は,他の処理室200Bなどで第2処理に相当するウエハ処理が実行されることはない。これにより,異なる処理室で上記のような第1処理と上記のような第2処理とが同時に実行されることを防止することができる。このため,図14に示すような配管構成の処理室200を備える基板処理装置においても,除害装置300の負担を軽減しつつ,除害が必要な排気が除害されずに排気されることを確実に防止することができる。
次に,図2に示すガス導入系210の他の構成例について図面を参照しながら説明する。図17は,ガス導入系210の他の構成例を示すブロック図である。図17に示す構成例は,図14に示す不活性ガス導入系を処理室に不活性ガス(例えばN2ガス)を導入することにより大気開放する大気開放系として構成した具体例である。ここでは,このような不活性ガス導入系を処理室内の大気開放を行う場合に使用する他に,処理室内のパーティクル低減処理(例えば後述する2段階NPPC)を行う場合にも使用する。
図17に示すガス導入系210は,処理ガス導入系610と大気開放系としての不活性ガス導入系620の各配管が合流して,主バルブ(主弁)602を介して処理室200へ接続するように構成される。処理ガス導入系610は,例えば処理ガス供給源612,上流側ガス導入バルブ(上流側ガス導入弁)614,流量制御器(例えばマスフローコントローラ)615,下流側ガス導入バルブ(下流側ガス導入弁)616を備える。なお,処理ガス導入系610は処理ガスの種類に応じて複数並列に設け,各処理ガスが合流して処理室200へ導入されるような配管構成にしてもよい。
不活性ガス導入系620は,例えば不活性ガス供給源622を備え,不活性ガス供給源622からの不活性ガスを一定の低流量で処理室200へ導入可能な低流量導入系(第1導入系)630と,不活性ガス供給源622からの不活性ガスを低流量導入系630よりも大流量で処理室200へ導入可能な大流量導入系(第2導入系)640とを並列に接続して構成される。
低流量導入系630は,不活性ガス供給源622からの不活性ガスを一定流量に調整する絞り弁632と,下流側ガス導入バルブ(下流側ガス導入弁)636を備えて構成される。絞り弁632としては,例えばオリフィス,チョークなどの固定弁で構成してもよく,また流量の微調整が可能な可変弁で構成してもよい。また,下流側ガス導入バルブ636と絞り弁632を1つのオリフィスバルブで構成してもよい。大流量導入系640は,下流側ガス導入バルブ(下流側ガス導入弁)646を介して上記低流量導入系630の下流側に接続して構成される。
処理ガス導入系610と不活性ガス導入系620とは,連通管604を介して接続されている。具体的には,処理ガス導入系610の上流側ガス導入バルブ614の下流側と不活性ガス導入系620の上流側ガス導入バルブ624の下流側とが,連通バルブ606を備える連通管604を介して接続されている。この連通バルブ606を開放することにより,不活性ガス導入系620からの不活性ガスは,連通管604を介して処理ガス導入系610の流量調整器615,下流側ガス導入バルブ616,主バルブ602をそれぞれ介して処理室200へ導入される。これにより,不活性ガス導入系620からの不活性ガスを処理ガス導入系610の流量調整器615によって流量調整しながら処理室200へ導入させることができる。
次に,図17に示すような配管構成の処理室200で行われるクリーニング処理の具体例について説明する。ここでのクリーニング処理は,例えばN2ガスなどの不活性ガスを大流量で一時的に処理室200内へ導入したときに,所定条件下で発生する衝撃波(Shock Wave:音速を超えて伝わる圧力波)によって処理室200内の内壁などから剥離するパーティクル等を排気とともに排出するパーティクル低減処理(NPPC)が挙げられる。
このようなパーティクル低減処理は制御部400によって例えば図18に示すような制御により実行される。図18はパーティクル低減処理を実行する場合の制御の具体例を示すフローチャートである。ここでのパーティクル低減処理(NPPC)は,図18に示すように第1パーティクル低減処理としての第1NPPC(ステップS300)と,第2パーティクル低減処理としての第2NPPC(ステップS400)との2段階のNPPCにより構成される。第1NPPCは通常のNPPCであり,低圧環境下で実行される低圧NPPCである。また,第2NPPCはガス衝撃波によるクリーニング処理を含むNPPCであり,高圧環境下で実行される高圧NPPCである。
ここで,先ず第1NPPC(ステップS300)の処理の具体例について図19を参照しながら説明する。第1NPPCは,図19に示すように先ずステップS310にて実行前チェックを行う。実行前チェックは処理室200がNPPCを正常に実行できる状態にあるかどうかをチェックするものである。例えばウエハの処理が実行されている場合,処理室内にウエハが存在する場合又は処理室からウエハが搬出されている途中である場合,メンテナンスが実行されている場合などには,処理室200がNPPCを正常に実行できる状態ではない。
ウエハの処理が実行されている場合としては,例えば処理ガスの導入中,ウエハの温度調整等のためのバックガスの導入中,ウエハを吸着保持する静電チャックの制御中,高周波電源の制御中などが挙げられる。ウエハの搬出途中である場合としては,例えば処理室のゲートが開放中が挙げられる。メンテナンスが実行されている場合としては,例えば処理室の蓋の開放中が挙げられる。
このような場合には,処理室200がNPPCを正常に実行できる状態ではない。このため,これらの事項を事前にチェックして,処理室200がNPPCを正常に実行できる状態ではないと判断した場合は例えばNPPC処理をエラー終了し,処理室200がNPPCを正常に実行できる状態であると判断した場合はステップS312以降の処理を実行する。
次に,ステップS312にて本引き排気処理を行う。具体的には主ポンプ260によって処理室200内を所定の高真空圧まで排気する。なお,例えば所定時間が経過しても所定の高真空圧に達しない場合はタイムアウトによりエラー終了する。次いで,ステップS314にて処理室200内が所定のクリーニング時圧力になるように例えば主排気系230の図示しない圧力調整バルブ(APC)による圧力制御を開始する。
次いで,ステップS316に処理室200内に不活性ガス(例えばN2ガス)を導入する。ここでは,不活性ガスを連通管604を介して処理ガス導入系610から導入する。具体的には例えば図21に示すように,不活性ガス導入系620の下流側ガス導入バルブ636,646を閉じたまま,上流側ガス導入バルブ624,連通バルブ606を開放するとともに,処理ガス導入系610の上流側ガス導入バルブ614を閉じたまま,下流側ガス導入バルブ616,主バルブ602を開放する。これにより,不活性ガス供給源622からの不活性ガス(例えばN2ガス)は,連通管604を介して処理ガス導入系610から処理室200内へ導入される。
そして,ステップS318にて処理室200内の圧力が安定したか否かを判断し,処理室200内の圧力が安定したと判断すると,ステップS320にて印加電圧制御を行う。ここでは,例えばウエハを下部電極に吸着保持させるための静電チャックへの印加電圧を制御する。具体的には静電チャックへの印加電圧を正にして所定時間(例えば2秒)経過後にオフ(0)にし,次いで静電チャックへの印加電圧を負にして所定時間(例えば2秒)経過後にオフ(0)にするという印加電圧の極性変換制御を所定回数(例えば5回)だけ繰返す。これにより,処理室200内のパーティクルが飛散し易くなるため,パーティクルを効果的に除去することができる。このような印加電圧の制御が終了すると,ステップS322にてクリーニング時圧力制御を停止する。例えば主排気系230の図示しない圧力調整バルブ(APC)を全開にする。
次に,ステップS324にて不活性ガス導入系620の上流側ガス導入バルブ624を閉成して不活性ガスの導入を停止する。このとき,連通バルブ606,処理ガス導入系610の下流側ガス導入バルブ616,主バルブ602は開放したままにしておく。この状態で,ステップS326にて真空引き処理を行うことにより,処理ガス導入系610及び連通管604内の残留ガスを排気する。
次いで,ステップS328にて再び本引き排気処理を行う。具体的には主ポンプ260によって処理室200内を所定の高真空圧に到達するまで排気する。なお,例えば所定時間が経過しても所定の高真空圧に達しない場合はタイムアウトによりエラー終了する。こうして,一連の第1NPPCを終了し,続いて第2NPPCを実行する。
次に,第2NPPC(ステップS400)の処理の具体例について図20を参照しながら説明する。第2NPPCは,図20に示すように先ずステップS410にて例えば主排気系230の図示しない圧力調整バルブ(APC)を閉成して本引き排気処理を停止する。次いでステップS412にて粗引き排気処理を開始する。具体的には補助ポンプ250を駆動して補助排気系240を介して処理室200内を排気する。なお,第2NPPCの処理を実行するに当って真空圧力計を保護するために,第2NPPCの最初に真空圧力計の保護バルブを閉成しておくことが好ましい。
続いて,ステップS414にて大気開放系である不活性ガス導入系620により不活性ガスを処理室200内に導入する。ここでは,低流量導入系630及び大流量導入系640の両方を利用して不活性ガスを導入する。具体的には図22に示すように上流側ガス導入バルブ624を開放するとともに,下流側ガス導入バルブ636,646,主バルブ602を開放して不活性ガスを導入する。そして,ステップS416にて所定時間(例えば5秒)の経過待ちとなる。所定時間が経過すると,ステップS418にて大流量導入系630の下流側ガス導入バルブ646を閉成して,例えば図23に示すように低流量導入系640からのみ不活性ガスを導入する。
次いで,ステップS420にて印加電圧制御を行う。ここでの印加電圧制御としては,例えばステップS320と同様の処理を実行する。次にステップS422にて不活性ガスの導入を停止して,ステップS424にて粗引き排気処理を終了する。具体的には先ず粗引き排気処理を実行したまま,主バルブ602は開放した状態で,不活性ガス導入系620の上流側ガス導入バルブ624及び下流側ガス導入バルブ646を閉成して不活性ガスの導入を停止し,所定時間経過を待つ。これにより,残留するパーティクルを除去することができる。そして,所定時間経過すると,補助ポンプ250を停止して粗引き排気処理を終了する。
続いて,ステップS426にて主ポンプ260を駆動して本引き排気処理を行って,一連の第2NPPCを終了する。なお,このような第2NPPCは所定回数繰返し実行するようにしてもよい。
このような図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)によれば,低圧環境下で実行される第1NPPCと高圧環境下で実行される第2NPPCとの2段階のNPPCを実行するため,処理室200内のパーティクル等をより効率よく除去することができる。また,第2NPPCによれば,所定時間(例えば5秒)に,すなわち一時的に大流量の不活性ガス(例えばN2ガス)が処理室200に導入されることによってガス衝撃波が発生するので,処理室200の内壁などに付着したパーティクルを効率よく剥離させることができる。
また,図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)においても,上述したように,処理室200で実行される処理が少なくとも排気の除害が不要で高い圧力状態(例えば50Torr[66.6hPa]以上)から実行される処理の場合には,共通排気系310を非除害共通排気系330に切換えられ,それ以外の処理の場合には共通排気系310を除害共通排気系320に切換えられる。これにより,図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)においても,除害装置300の負担を軽減することができる。
ところで,複数の処理室で同時に図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)の第1NPPC,第2NPPCが実行される場合,各処理室内圧力が例えば50Torr[66.6hPa]より低い圧力状態であれば,各処理室ではそれぞれ図21〜図23に示すように共通排気系310を除害共通排気系320によって除害手段340を介して排気されることになる。従って,もし第2NPPCが図14に示すように大流量の不活性ガスを導入し続ける処理であるとすれば,複数の処理室で同時に大流量の不活性ガスを排気し続けると,除害装置300の負担が大きくなると考えられる。
この点,図20に示すような第2NPPCによれば,大流量の不活性ガスを導入し続けるのではなく,大流量の不活性ガスを一時的に導入するだけである。従って,図20に示すような第2NPPCによれば,たとえ複数の処理室で同時に第2NPPCが実行されたとしても,大流量の不活性ガスが排気されるのは極めて短い時間だけなので,大流量の不活性ガスを導入し続ける場合に比して除害装置300の負担を大幅に軽減することができる。
なお,図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)は,例えばメンテナンス処理のときに実行される。また図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)は,自動検査処理(オートチェック処理)により所定時間ごと又はウエハの所定処理枚数ごとに実行される。この場合には,図19に示す第1NPPCの本引き排気処理(ステップS312)を実行する前に,不活性ガス(例えばN2ガス)によるパージ処理を停止して,例えば表示手段450にNPPC実行中などの表示を行うとともに,図20に示す第2NPPCの本引き排気処理(ステップS426)の実行後に表示手段450にNPPC実行中などの表示を消して,不活性ガス(例えばN2ガス)によるパージ処理を再開するようにしてもよい。
例えば自動検査処理(オートチェック処理)で所定時間ごと又はウエハの所定処理枚数ごとに図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)を実行するように設定した場合には,例えば1ロット25枚ずつウエハ処理を実行するバッチ処理の途中でパーティクル低減処理(NPPC)に移行する場合も考えられる。このような場合には,不活性ガス(例えばN2ガス)によるパージ処理の実行中にパーティクル低減処理(NPPC)に移行する場合も考えられるので,不活性ガスによるパージ処理を停止してから,パーティクル低減処理(NPPC)に移行させる必要がある。これに対してメンテナンス処理の場合には,メンテナンス処理に移行されるのに先立って,パージ処理は完了しているはずなので,不活性ガスによるパージ処理を停止して再開する処理は必要がない。
また,図18に示すパーティクル低減処理(NPPC)は,処理室200のみならず,ロードロック室160に対して実行するようにしてもよい。この場合には,パーティクル低減処理(NPPC)を複数回繰返し実行するようにしてもよい。
また,上記実施形態により詳述した本発明については,複数の機器から構成されるシステムに適用しても,1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し,そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムを読み出して実行することによっても,本発明が達成されることは言うまでもない。
この場合,記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり,そのプログラムを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムを供給するための記憶媒体等の媒体としては,例えば,フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−RW,DVD+RW,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
なお,コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより,上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく,そのプログラムの指示に基づき,コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い,その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も,本発明に含まれる。
さらに,記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムが,コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後,そのプログラムの指示に基づき,その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い,その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も,本発明に含まれる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記実施形態では,処理ユニットを共通搬送室の周りに複数の処理室を接続した所謂クラスタツール型の基板処理装置を例に挙げて説明したが,例えば処理ユニットを処理室にロードロック室を接続し,搬送ユニットに複数の処理ユニットを並列に接続した所謂タンデム型の基板処理装置など他,基板処理装置の異常発生によって稼働が停止する様々なタイプの基板処理装置に本発明を適用可能である。