JP4930540B2 - 面発光装置および液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は、2枚の光学シートを用いて輝度の向上を図るようにした光学シート組合せ体、並びにこれを備えた面発光装置および液晶表示装置に関する。
液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)は、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)と比較して低消費電力かつ小型化、薄型化が可能であり、現在では、携帯電話、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、PDA(Personal Digital Assistants)等の小型機器から、大型サイズの液晶テレビに至るまで、様々なサイズのものが幅広く使用されている。
液晶表示装置は透過型、反射型等に分類され、特に透過型液晶表示装置は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの光入射側に配置された第1偏光子(偏光板)と、液晶表示パネルの光出射側に配置された第2偏光子(偏光板)のほか、照明光源としてバックライトユニットを備えている。バックライトユニットは、光源を液晶表示パネルの直下に配置する直下型のほか、エッジライト型がある。エッジライト型のバックライトユニットは、液晶表示パネルの背面に配置される導光板と、この導光板の一側端部に配置された光源と、導光板の光出射面とは反対側の面を覆う反射板等で構成されている。
これら各方式のバックライトユニットに用いられる光源には、従来より、白色光を発光する冷陰極蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)が広く用いられている。特に近年、携帯電話等のモバイル用途のディスプレイには、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を光源に用いるバックライトユニットが有望視されている。また、光源として、熱陰極蛍光管(HCFL:Hot Cathode Fluorescent Lamp)を用いることができる。
モバイル用途のディスプレイにおいては、正面方向の輝度が求められており、そのためにバックライト光の出射方向を正面方向に制限する手法が採られている。例えば、バックライト光の出射方向を正面方向に配光させる目的で、輝度向上フィルム又はシートと称される光学シートをバックライトユニットと液晶表示パネルとの間に配置する構成が知られている(下記特許文献1,2参照)。
輝度向上フィルムは、一方の面に三角柱形状のプリズムが微細ピッチで周期配列されたプリズムシートで構成されており、バックライト光を正面方向に立ち上げて集光する作用を有している。特に、プリズムの延在方向を互いに直交させて2枚のプリズムシートを重ね合わせる構成や、プリズムシートの上に、一方の直線偏光成分は透過し他方の直線偏光成分は反射する反射性偏光シートを配置する構成が知られている(特許文献1参照)。
図14は、従来の液晶表示装置の構成の一例を示す分解斜視図である。図示する液晶表示装置1は、液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の光入射側および光出射側にそれぞれ配置された第1偏光子3Aおよび第2偏光子3Bと、面発光体4を備えている。第1偏光子3Aと第2偏光子3Bは、各々の透過軸が互いに直交するようにして配置されている(クロスニコル)。また図示せずとも、液晶表示パネル2には、液晶層等の複屈折を光学的に補償するための位相差フィルムが設置される場合が多い。
面発光体4は、透光性材料からなる導光板5と、この導光板5の一側端部に配置された光源6と、導光板5の光出射面とは反対側の面を覆う反射板7等で構成されている。光源6は、LED等の点光源で示したが、これ以外にも、蛍光管等の線状光源が用いられる。
導光板5と第1偏光子3Aとの間には、拡散シート8、第1プリズムシート9A、第2プリズムシート9Bおよび反射性偏光シート10が順に配置されている。第1プリズムシート9A及び第2プリズムシート9Bはそれぞれ同一構成のプリズムシートからなるもので、プリズムの形成面を液晶表示パネル2側に向けて配置されているとともに、プリズムの稜線方向(延在方向)が互いに直交するようにして重ね合わされている。
反射性偏光シート10は、プリズムシート9Bの出射光について一方の直線偏光成分を増幅させて透過し他方の直線偏光成分は反射する機能を有する。反射性偏光シート10を透過した偏光成分は、第1偏光子3Aの透過軸を通って液晶表示パネル2へ入射される。第1偏光子3Aの透過軸方向に対して、反射性偏光シート10を、その増幅方向の直線偏光成分が平行になるように配置することにより、各段に正面輝度を増加させることが可能となる。
プリズムシート9A,9Bは一般に、透明基材の表面に活性エネルギー線硬化樹脂からなる硬化樹脂層を積層することで構成される(特許文献2参照)。図15に従来のプリズムシート9A,9B(以下、個別に説明する場合を除き、プリズムシート9と総称する。)の構成を概略的に示す。プリズムシート9は、透明基材11の表面に硬化樹脂層12が一体的に積層された構成を有している。硬化樹脂層12は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によって硬化する活性エネルギー線硬化樹脂で形成されている。
なお、従来のプリズムシート9における硬化樹脂層12は、一定ピッチで配列された三角柱形状の多数のプリズム12aと、これら多数のプリズム12aを支持する袴層(ベース部)12cとで構成されている。プリズムシート9の全厚(H)は、透明基材11の厚さ(D2)と硬化樹脂層12の厚さ(D3)の和で表される。プリズム12aの高さは、隣接するプリズム12a間の谷部12bの深さ(D1)で表される。袴層12cは、透明基材11の表面とプリズム12aの間に介在し、その厚さ(ΔDy)は、硬化樹脂層12の厚さとプリズム12aの高さの差(D3−D1)とされている。
特表2002−544565号公報 特開2004−168869号公報
近年、モバイル用途のディスプレイにおいては、ディスプレイ全体の更なる薄型化と高画質化が求められている。上述した従来の液晶表示装置においては、液晶表示パネルの正面輝度を高めるために、第1プリズムシート9A、第2プリズムシート9B及び反射性偏光シート10を含む少なくとも3枚以上の光学シートが必要となる。また、光学シートの個々の薄厚化にも限界があることから、光学シートのトータル厚みを大幅に削減することは非常に難しい(上記3枚のシート構成におけるトータル厚みは約250μm)。例えば、図14の反射性偏光シート10は、積層型のフィルムであるため、特に薄膜化が困難である。したがって、従来の液晶表示装置1の構成においては、シート使用枚数増による生産性の低下と生産コストの増大を招いているとともに、装置全体の更なる薄型化が困難であるいう問題がある。
また、特にモバイル用途の液晶表示装置においては、位相差フィルムを組み合わせた際におけるコントラスト等の表示特性の最適化のために、バックライト側の第1偏光子3Aの透過軸を第2偏光子3Bに対してクロスニコル状態から最大で数十度回転させて配置する場合が多い。この場合、第1偏光子3Aの透過軸と反射性偏光シート10から出射する偏光成分との角度ずれが大きくなることから、正面輝度の低下率が著しくなるという問題がある。図16に、クロスニコル状態の正面輝度を1としたときの、第2偏光子の透過軸に対する第1偏光子の透過軸の回転角度と正面輝度との関係の一例を示す。図16から明らかなように、第1偏光子の透過軸の回転角度に対する輝度の低下率が大きい。したがって、従来の液晶表示装置においては、第1偏光子3Aの透過軸の回転調整に伴って、反射性偏光シート10の光学軸の調整も必要となるので、組立て性あるいは生産性の低下を招くおそれがある。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、正面輝度の向上に必要な光学シートの使用枚数及びトータル厚みを低減でき、かつ、偏光子の回転調整による輝度の低下を抑制することができる光学シート組合せ体、面発光装置および液晶表示装置を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の光学シート組合せ体は、偏光子と面発光体との間に配置される光学シート組合せ体であって、透明基材の上に硬化性樹脂からなる柱状の立体構造が多数配列されてなり、かつ、互いに隣接する前記立体構造間の谷部が前記透明基材の表面と接触している第1光学シートと、前記第1光学シートよりも前記偏光子側に配置され、表面に柱状の立体構造が多数配列されてなり、かつ、前記立体構造の延在方向の屈折率と前記立体構造の配列方向の屈折率とが互いに異なる第2光学シートとを備え、前記第1光学シートと前記第2光学シートは、前記立体構造が共に前記偏光子側に向けられており、間に空気層を介して配置されている。
第1,第2光学シート上の立体構造は、具体的には、所定の頂角を有する三角形状のプリズムとされる。すなわち、第1,第2光学シートはそれぞれ第1,第2プリズムシートとして構成される。以下、第1,第2光学シートがプリズムシートである場合について説明する。なお、立体構造はプリズムに限られず、レンチキュラーレンズであってもよい。
本発明において、第1プリズムシートは、透明基材が互いに隣接するプリズム間の谷部と接しているので、透明基材とプリズムとの間に、プリズムとして機能しない袴層が存在しない。ここで、「袴層が存在しない」とは、文字通り袴層が全く存在しない場合や、製造上の誤差などによりわずかに(例えば0.28μm以下)袴層が残存している場合が含まれることを意味する。これにより、袴層が存在している場合よりも光の透過率が高まり、輝度の向上が図れるようになる。
特に、プリズム間の谷部に対応して透明基材の表面に窪みを形成するとともに、これら窪みの間において透明基材の表面に凸状の曲面をもたせることにより、当該透明基材の表面において一定のレンズ効果を発現させて、正面輝度の更なる向上を図ることが可能となる。
一方、第2プリズムシートは、プリズムの延在方向とこれに直交する配列方向との間に屈折率差を有している。これにより、第2プリズムシートに入射した光に対し、プリズムの延在方向に振動する偏光成分とプリズムの配列方向に振動する偏光成分とで、互いに異なる透過特性をもたせることができるようになる。例えば、プリズムの配列方向の屈折率よりもプリズムの延在方向の屈折率を大きくすることで、当該第2プリズムシートへ入射した光のうちプリズムの配列方向に振動する偏光成分の出射光量を大きくすることができる。この偏光成分の透過特性の差は、プリズムの延在方向と配列方向の屈折率の差が大きいほど大きくなる。したがって、当該第2プリズムシートは、集光機能のほか、一定の偏光分離機能をもつことになる。
このような屈折率異方性を有する第2プリズムシートは、プリズムが表面に形成された樹脂シートをプリズムの延在方向に延伸処理することによって作製することができる。樹脂シートの延伸方向をプリズムの延在方向とするのは、延伸前後におけるプリズムの形状変化による光学特性の変動を少なくするためである。プリズムの配列方向の屈折率よりもその延在方向の屈折率を大きくする場合、樹脂シートの構成材料には、延伸方向に屈折率が大となる材料を選択する。延伸方向に屈折率が大となる材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)及びこれらの混合物又はPET−PENコポリマー等の共重合体、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリアミド等が挙げられる。
上記第1プリズムシートを面発光体側に配置するとともに上記第2プリズムシートを偏光子側に配置して面発光装置あるいは液晶表示装置を構成することによって、プリズムシートを2枚重ねて配置することにより得られる輝度向上効果に加えて、第2プリズムシートが従来の反射性偏光シートと同様の機能をもつことから、上記反射性偏光シートを不要とすることが可能となる。これにより、正面輝度の向上に必要とされる光学シートの設置枚数を少なくすることができるので、光学シートの使用枚数及びトータル厚みを低減することが可能となり、液晶表示装置の薄型化にも十分に対応できるようになる。
また、第2プリズムシートの偏光機能は、その面内屈折率差(複屈折)によって調整することができるので、偏光子の透過軸の回転調整量を考慮に入れた偏光特性の最適化を図ることが可能となる。これにより、偏光子の透過軸と第2プリズムシートの異方性光学軸との間の角度ずれに起因する正面輝度の低下を抑えることが可能となる。
以上述べたように、本発明によれば、正面輝度の向上に必要な光学シートのトータル厚みを小さくできるとともに、偏光子の回転調整による輝度の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態による液晶表示装置の概略構成を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態による液晶表示装置の概略構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態による第1プリズムシートの一構成例を示す要部断面図である。 本発明の実施形態による第1プリズムシートの他の構成例を示す要部断面図である。 本発明の実施形態による第1プリズムシートを製造するシート製造装置の概略構成図である。 図3に示したプリズムシートの一製造工程を示すシート製造装置の要部断面図である。 図4に示したプリズムシートの一製造工程を示すシート製造装置の要部断面図である。 本発明の実施形態による第2プリズムシートの一構成例を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態による第2プリズムシートの作用を説明する側面図である。 本発明の実施形態による第2プリズムシートの製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態による第2プリズムシートと第1偏光子との関係を示す要部斜視図である。 本発明の実施形態による第2プリズムシートと第1偏光子との関係を示す要部側面図である。 本発明の実施形態による液晶表示装置の一作用を説明する図である。 従来の液晶表示装置の概略構成を示す全体斜視図である。 従来の液晶表示装置において用いられるプリズムシートの代表的な構成例を示す概略面図である。 従来の液晶表示装置の一作用を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態による光学シート組合せ体30を備えた液晶表示装置21の概略構成を示す分解斜視図、図2はこの液晶表示装置21の概略側断面図である。まず、この液晶表示装置21の全体構成について説明する。
本実施形態の液晶表示装置21は、液晶表示パネル22と、この液晶表示パネル22を挟む第1偏光子23A及び第2偏光子23Bと、面発光装置33とを備えている。面発光装置(バックライト装置)33は、面発光体24と、拡散シート28と、本発明に係る光学シート組合せ体30と、第1偏光子23Aとによって構成されている。
図2に示すように、液晶表示パネル22は、面発光装置33側の透明基板34Aおよび観察者側の透明基板34Bの間に液晶層35を有する積層構造となっている。具体的には、面発光装置33側から順に、透明基板34A、透明画素電極37A、配向膜38A、液晶層35、配向膜38B、透明電極37B、カラーフィルタ36および透明基板34Bを有する。なお必要に応じて、液晶表示パネル22には、液晶層35等の複屈折を光学的に補償するための位相差フィルムが透明基板34A,34Bの少なくとも一方に設置される。
第1偏光子23Aは、液晶表示パネル22の光入射側に配置された偏光板であり、第2偏光子23Bは、液晶表示パネル22の光出射側に配置された偏光板である。第1偏光子23Aの透過軸aは図1のY軸方向に設定され、第2偏光子23Bの透過軸bは図1のX軸方向に設定されている。ここで、X軸及びY軸は、液晶表示パネル22の表示面において互いに直交する2軸であり、Z軸は、X軸及びY軸に対して直交する液晶表示装置21の厚さ方向に平行な軸である。
図示する面発光体24は、エッジライト型バックライトユニットで構成されているが、直下型バックライトユニットで構成されてもよい。面発光体24は、透光性材料からなる導光板25と、この導光板25の一側端部に配置された光源26と、導光板25の光出射面とは反対側の面を覆う反射板27等を備えている。光源26は、図示の例ではLED等の複数の点光源で示したが、蛍光管(CCFL、HCFL)等の単数又は複数の線状光源が用いられてもよい。
導光板25と第1偏光子23Aとの間には、拡散シート28、第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bが順に配置されている。拡散シート28は、導光板25から出射された光を所定角度範囲にわたって拡散出射する機能を有し、面発光体24の輝度分布の一様化を図るために設けられている。第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bは、本発明に係る光学シート組合せ体30を構成しており、拡散シート28から出射された光を液晶表示パネル22の正面方向に集光し正面輝度の向上を図る輝度向上シートとして機能する。
第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bは、本発明の第1光学シートおよび第2光学シートにそれぞれ対応する。第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bはそれぞれ、表面にプリズムPa,Pbが多数配列されてなり、各々のプリズム形成面を液晶表示パネル22側(第1偏光子23A側)に向けて配置されている。したがって、第1プリズムシート29Aと第2プリズムシート29Bとの間には、空気層が介在している。第2プリズムシート29Bは第1プリズムシート29Aよりも液晶表示パネル22側に配置されている。各プリズムシート29A,29Bは、各々のプリズムPa,Pbの稜線方向(延在方向)が互いに直交するように重ね合わされている。第1プリズムシート29Aと第2プリズムシート29Bのトータル厚みは、100μm以下とされる。
具体的に、本実施形態では、第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bのシート厚みはそれぞれ40μmであり、トータル厚みを80μmとすることができる。また、第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29Bはそれぞれ20μmの厚みで構成することも可能であり、この場合、トータル厚みは40μmとなる。
プリズムPa,Pbの頂角、形状等は特に限定されず、本実施形態では、頂角90度の二等辺三角形状である。また、プリズムに限らず、レンチキュラーレンズ等の他の立体構造でも構わない。
次に、光学シート組合せ体30の詳細について説明する。
まず、第1プリズムシート29Aの詳細について説明する。
図3は第1プリズムシート29Aの要部拡大断面図である。第1プリズムシート29Aは、透明基材31の表面に硬化樹脂層32が一体的に積層された構成を有している。透明基材31は、可撓性材料からなる透明樹脂シートで形成されている。硬化樹脂層32は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によって硬化する活性エネルギー線硬化樹脂で形成されている。
硬化樹脂層32は、一定ピッチで配列された三角柱形状の多数のプリズム32a(上記Paに相当)で構成される。また、隣接するプリズム32aの間には、谷部32bが設けられている。プリズム32aの傾斜面(プリズム面)は、透明基材31の表面にまで延在しており、したがって谷部32bは、透明基材31の表面に接触している。すなわち、透明基材31とプリズム32aとの間に、プリズム32aを支持する袴層(図15の袴層12c)が存在しない。これにより、袴層が存在している場合よりも光の透過率が高まり、輝度の向上が図れるようになる。
ここで、「袴層が存在しない」とは、文字通り袴層が全く存在しない場合や、製造上の誤差などによりわずかに(例えば0.28μm以下)袴層が残存している場合が含まれることを意味する。つまり、袴層の厚さ(ΔDy)は完全にゼロか、または極めて小さな値である。したがって、第1プリズムシート29Aの全厚(H)は、透明基材31の厚さ(D2)と硬化樹脂層32の厚さの和で表され、硬化樹脂層32の厚さは、プリズム32aの底面と頂部との距離(すなわちプリズム32aの高さ)D3および谷部32bの深さD1と完全に等しいか、またはほぼ等しくなっている。
図4は第1プリズムシート29Aの他の構成例を示す要部拡大断面図である。図4に示す第1プリズムシート29Aは、透明基材31の表面に硬化樹脂層32が一体的に積層された構成を有している。透明基材31は、可撓性材料からなる透明樹脂シートで形成されている。硬化樹脂層32は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によって硬化する活性エネルギー線硬化樹脂で形成されている。
図4において、硬化樹脂層32は、一定ピッチで配列された三角柱形状の多数のプリズム32a(Pa)で構成される。また、隣接するプリズム32aの間には、谷部32bが設けられている。透明基材31の表面には、プリズム32a間の谷部32bに対応して窪み31aを有している。プリズム32aの傾斜面(プリズム面)は、透明基材31の表面の窪み31aの内壁(底部)にまで延在しており、したがって谷部32bは、透明基材31の表面に接触している。すなわち、透明基材31とプリズム32aとの間に、プリズム32aを支持する袴層が存在しない。これにより、袴層が存在している場合よりも光の透過率が高まり、輝度の向上が図れるようになる。また、透明基材31の窪み31aの間に高さΔDxの凸状の曲面31bが形成されている。これにより、透明基材31の表面において一定のレンズ効果を発現させて、正面輝度の更なる向上を図ることが可能となる。
図4に示した第1プリズムシート29Aにおいては、プリズム32aの傾斜面が透明基材31の窪み31aの底部にまで延在しているとともに、透明基材31とプリズム32aの間に袴層が全く存在しない形態を有している。したがって、プリズム32aの高さは、谷部32bの深さD1よりも小さくなっている。
なお、透明基材31を構成する可撓性材料としては、製造工程においてプリズム32aを成形加工する際に用いられるエネルギーに対して耐性または透過性を有する材料が用いられる。具体的には、プリズム32aを紫外線や電子線などの活性エネルギー線を用いて成形加工する場合には、これらの活性エネルギー線を透過する材料、例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂などが好ましい。
また、プリズム32aを構成する硬化樹脂としては、例えば、ポリエステル類やエポキシ系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート系樹脂が挙げられる。(メタ)アクリレート系樹脂は良好な光学特性等を備えている点で好ましい。また、硬化性樹脂の主成分として多価アクリレート等の活性エネルギー線による重合開始剤を含有していることが好ましい。
次に、上述した第1プリズムシート29Aの製造方法の一例について図5〜図7を参照して説明する。図5は第1プリズムシート29Aを製造するシート製造装置40の概略構成図、図6は図3に示した構成のプリズム32aの成形工程を説明する要部断面図、図7は図4に示した構成のプリズム32aの成形工程を説明する要部断面図である。
シート製造装置40は、所定幅に裁断された長尺の透明基材S(透明基材31に相当)を供給する巻出し装置41と、巻出し装置41から供給された透明基材Sの送り速度を調節する速度調節装置42と、未硬化の硬化性樹脂P(図5、図6)を透明基材S上に滴下する樹脂供給装置43と、透明基材Sに滴下した硬化性樹脂Pの厚さを調節する層厚調節装置44と、硬化性樹脂Pにプリズム形状を転写してプリズムシート29Aを形成する転写装置45と、プリズムシート29Aを転写装置45から離型する離型装置46と、プリズムシート29Aを巻き取る巻取り装置47とから構成されている。
転写装置45は、押圧ロール45A,45Bと、成形ロール45Cと、押圧ロール45A,45B間に設けられた光源45Dとを有している。成形ロール45Cの周面には、硬化性樹脂Pにプリズム形状を転写するための多数の突起部45CPが、成形ロール45Cの回転方向に並列して設けられている。また、本実施形態では、硬化性樹脂Pに紫外線硬化樹脂が用いられ、光源45Dは、紫外線を照射するUV光源で構成されている。
巻出し装置41から供給された透明基材Sは、速度調節装置42によって所定の速度に調節され、その透明基材S上に未硬化の硬化性樹脂Pが樹脂供給装置43によって滴下される。滴下された硬化性樹脂Pは層厚調節装置44によって所定の厚さに調節され、その膜厚の調整された硬化性樹脂Pは成形ロール45C側にその表面を向けて転写装置45に投入される。すると、硬化性樹脂Pは押圧ロール45A,45Bによって透明基材S側から成形ロール45Cに押し当てられ、プリズム32aの形状が転写される。
図3に示した構成のプリズム32aを形成する場合には、図6に示したように、押圧ロール45A,45Bによって成形ロール45Cの突起部45CPの頂部CP1が透明基材Sに接するまで押し当てられる。これにより、隣り合う柱状の硬化性樹脂P同士が接触する部分がほとんどなくなる。他方、図4に示した構成のプリズム32aを形成する場合には、図7に示したように、押圧ロール45A,45Bによって成形ロール45Cの突起部45CPの頂部CP1が透明基材Sにめり込むまで押し当てられる。これにより、隣り合う柱状の硬化性樹脂P同士が接触する部分がほとんどなくなるだけでなく、めり込んだ部分に窪み31aが形成され、隣接する窪み31aの間に凸状の曲面31bが形成される。
続いて、成形ロール45Cの突起部45CPが透明基材Sに押し当てられた状態で、光源45Dから発する光UVが透明基材Sを介して硬化性樹脂Pに照射される。これにより、硬化性樹脂Pに転写された形状が固定され、その結果、透明基材S上にプリズム32aが形成される。その後、透明基材Sがプリズム32aとともに離型装置46によって転写装置45から離型され、巻取り装置47に巻き取られる。作製されたプリズムシートは、所定の枚葉サイズに切断されることによって、本実施形態の第1プリズムシート29Aとされる。
なお、図4に示した第1プリズムシート29Aにおいては、窪み31aの深さΔDxを深くするほど、曲面31bの曲率半径を小さくすることができる。しかし、窪み31aを深くしようとして押圧ロール45A,45Bの圧力をあまり高くし過ぎると、透明基材S(31)の窪み31aの部分が白化して光の透過量が低下する虞がある。そのため、窪み31aの深さΔDxは、透明基材S(31)が白化しない程度の深さ(透明基材S(31)の厚さD2のおよそ10%以下)にすることが好ましい。
次に、第2プリズムシート29Bの詳細について説明する。
図8は、第2プリズムシート29Bの構成を模式的に示す全体斜視図である。第2プリズムシート29Bは、透光性のある樹脂材料で形成されており、その一方側の面に、三角柱形状の多数のプリズムPbが一方向(Y軸方向)に連続して配列されたプリズム構造面を有している。プリズム構造面とは反対側の面(光入射面)は、平坦面とされている。
なお、この光入射面は平滑な平坦面に限らず、所定の粗度で形成したシボ面としてもよい。光入射面をシボ面とすることで、液晶表示パネルを斜めから見たときの輝度の急激な減少を抑えることができる。
第2プリズムシート29Bは、プリズム延在方向(X軸方向)とプリズム配列方向(Y軸方向)とで異なる屈折率を有している。このように、第2プリズムシート29Bの屈折率に面内異方性をもたせることによって、第2プリズムシート29Bへ入射する光の透過特性を偏光状態に応じて変えることができる。図9は、第2プリズムシート29Bへ入射する光の経路を示しており、特に、プリズム延在方向の屈折率nxが、プリズム配列方向の屈折率nyよりも大きい場合(nx>ny)を示している。ここで、Lxは、バックライト光Lのうちプリズム延在方向に振動する偏光成分を示し、Lyは、バックライト光Lのうちプリズム配列方向に振動する偏光成分を示している。
図9を参照して、第2プリズムシート29Bの平坦な光入射面に対して斜め方向から入射角θ1で入射したバックライト光は、プリズムPbの延在方向と配列方向とでプリズムシート29Bの屈折率が異なることから、バックライト光の偏光成分Lxと偏光成分Lyは互いに異なる屈折角rx,ry(rx<ry)でそれぞれ屈折するとともに、異なる出射角φx,φyでプリズム斜面から出射する。このとき、偏光成分Lxの出射角φxよりも、偏光成分Lyの出射角φyの方が小さい(φx>φy)。
以上の例においては、両偏光成分Lx,Lyのいずれも、プリズムシート29Bの光出射面(プリズム構造面)から出射されることになる。しかし、プリズム延在方向とプリズム配列方向とで異なる屈折率を有しているので、これら各方向に振動する偏光成分は、プリズムシート29Bの光入射面およびプリズム斜面といった界面において、互いに異なる反射率で反射されることになる。したがって、本実施形態では、プリズム延在方向の屈折率nxの方がプリズム配列方向の屈折率nyよりも大とされているので、プリズム延在方向に振動する偏光成分Lxの方が、偏光成分Lyに比べて反射量が大きい。その結果、この第2プリズムシート29Bを透過するバックライト光は、偏光成分Lxよりも偏光成分Lyの方が光量的に多いことになる。
また、プリズム斜面から出射する各偏光成分Lx,Lyの出射角は、φx>φyの関係となるので、プリズムシート29Bへ入射するバックライト光の入射角がある条件を満たすと、偏光成分Lxがプリズム斜面で全反射を繰り返して戻り光となり、偏光成分Lyのみがプリズムシート29Bを透過する完全な偏光分離状態を実現することができる。この例が入射角θ2の条件下で成立する様子を図9に示している。θ2の具体例としては、nx=1.9、ny=1.6およびプリズムPbの頂角が90度の条件において、約11度〜25度である。
一方、この第2プリズムシート29Bに対するバックライト光の入射角が小さくなり過ぎると、バックライト光がプリズムシート29Bの光入射面に対して垂直に入射する場合と変わらなくなる。この場合、図9に示したように、バックライト光Lは偏光状態に関係なく、プリズムPbの傾斜面において全反射を繰り返して、バックライト側へ戻る戻り光となる。
以上のように、第2プリズムシート29Bに面内の屈折率異方性(複屈折)をもたせることで、バックライト光の集光作用に加え、一定の偏光分離作用を得ることができる。また、上記各例においてプリズムシート29Bで反射された光は、第1プリズムシート29Aや拡散シート28、導光板25の表面において反射し無偏光化されて再び当該第2プリズムシート29Bへ入射することになるので、光の利用効率が高まり正面輝度の向上に貢献することが可能となる。
なお、第2プリズムシート29Bの複屈折の大きさは、0.05以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上である。複屈折が大きいほど偏光選択性が高まり、正面輝度の向上率を増加させることができる。
次に、以上のように構成される第2プリズムシート29Bの製造方法の一例について説明する。
本実施形態の第2プリズムシート29Bは、一方の面にプリズム構造面が形成された樹脂シートを成形する工程と、この樹脂シートをプリズムの延在方向に延伸して、プリズムの延在方向と配列方向とで屈折率に差をもたせる工程を経て、製造される。
上記樹脂シートの成形方法は特に限定されないが、例えば、熱プレス法や溶融押出し加工法等が適用可能である。また、平坦な樹脂シートをベースとし、その上にプリズム層を作製してもよい。なお、樹脂シートは、ロール方式で連続的に作製できる方法が好ましい。
作製した樹脂シートは、プリズム延在方向に延伸されることで屈折率異方性が付与される。本実施形態の第2プリズムシート29Bは、プリズム延在方向の屈折率nxの方がプリズム配列方向の屈折率nyよりも大きく構成されている。従って、図10Aに示すように、延伸方向に屈折率が大となる樹脂材料を用いて樹脂シート50を作製した後、プリズム延在方向(X軸方向)に当該樹脂シート50を延伸させることで、目的とするプリズムシート29Bが得られることになる。延伸率は、必要とする面内屈折率差、樹脂シート50の材料の種類等に応じて適宜設定することができる。
延伸方向に屈折率が大となる樹脂材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)及びこれらの混合物またはPET−PENコポリマー等の共重合体、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリアミド等が挙げられる。
ここで、延伸方向をプリズム延在方向とするのは、延伸前後におけるプリズム形状の変動によって、目的とする光学特性が変化することを抑えるためである。図10Bは延伸前後におけるプリズム構造面の外形状の変化を示しており、実線は延伸前、一点鎖線は延伸後を示している。延伸方向をプリズム延在方向(X軸方向)とすることにより、延伸後のプリズム断面形状が延伸前のプリズム断面形状に対してほぼ相似関係となるので、光学特性の変動が抑えられ、必要とするプリズム形状を高精度に制御することが可能となる。
なお、プリズム配列方向の屈折率をプリズム延在方向の屈折率よりも大きく構成するような場合には、延伸方向に屈折率が小となる樹脂材料を用いてプリズム延在方向に延伸すればよい。延伸方向に屈折率が小となる樹脂材料としては、ポリメチルメタクリレート等のメタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、及びこれらの混合物等が挙げられる。
以上のように構成される本実施形態の液晶表示装置21においては、光源26からの射出光が導光板25に入射した後、導光板25の上面(光出射面)から射出される。導光板25から出射した光は、拡散シート28に入射してむらなく拡散された後、光学シート組合せ体30(第1プリズムシート29Aおよび第2プリズムシート29B)によって正面方向に配向されて、第1偏光子23Aを介して液晶表示パネル22へ入射する。液晶表示パネル22に入射した光は、透明画素電極37Aと対向電極としての透明電極37Bとの間に画素ごとに印加された電圧の大きさに応じて透過し、カラーフィルタ36によって色分離された後、第2偏光子23Bを介して観察者側へ出射される。これにより、液晶表示パネル22の前面にカラーの画像表示が行われる。
ここで、光学シート組合せ体30の作用について説明する。
図11は、光学シート組合せ体30と第1偏光子23Aとの相対位置関係を示す斜視図である。図12は、第2プリズムシート29Bと第1偏光子23Aとの相対位置関係を示す要部側面図である。
第1プリズムシート29Aと第2プリズムシート29Bは、各々のプリズム構造面が第1偏光子23A側に対向するように設置される。第1プリズムシート29AのプリズムPaの延在方向(Y軸方向)と第2プリズムシート29BのプリズムPbの延在方向(X軸方向)は、互いに直交している。そして、第2プリズムシート29Bは、プリズムPbの配列方向(Y軸方向)の屈折率よりもプリズムPbの延在方向(X軸方向)の屈折率の方が大きく構成されているため、屈折率の小さい方向であるプリズムPbの配列方向が第1偏光子23Aの透過軸aの方向に合わせて配置されている。なお「b」は、第2偏光子23Bの透過軸方向を示しており、第1偏光子23Aの透過軸aと直交関係にある。また、「b」は第1偏光子23Aの吸収軸にも相当する。
上記構成において、光学シート組合せ体30に入射した光のうち、XZ面内を進行する光は、第1プリズムシート29AのプリズムPaを屈折透過することによって正面方向(Z軸方向)に偏向される。一方、YZ面内を進行する光は、第2プリズムシート29BのプリズムPbを屈折透過することによって正面方向に偏向される。このように、2枚のプリズムシートを直交配置させることによって、バックライト光は効率よく正面方向に配向される。これにより、液晶表示装置21の正面輝度の向上が図られ、特にモバイル用途の液晶表示装置に用いて好適となる。
ここで、第1プリズムシート29Aは、図3および図4に示したように、透明基材31が互いに隣接するプリズム32a(Pa)間の谷部32bと接しているので、透明基材31とプリズム32aの間に、プリズムとして機能しない袴層が存在しない。これにより、袴層が存在している場合よりも光の透過率が高まるので輝度の向上が図れるようになる。
特に、図4に示したように、谷部32bに対応して透明基材31の表面に窪み31aを形成するとともに、これら窪み31aの間において透明基材の表面に凸状の曲面31bをもたせることにより、透明基材31の表面において一定のレンズ効果を発現させて、正面輝度の更なる向上を図ることが可能となる。
一方、第2プリズムシート29Bは、前段に位置する第1プリズムシート29Aからの出射光を正面方向に集光して第1偏光子23Aへ向けて出射する。このとき、第2プリズムシート29Bは、プリズムPbの延在方向の屈折率(nx)の方がプリズムPbの配列方向の屈折率(ny)よりも大きく形成されているので、プリズムシート29Bを透過するバックライト光は、図9を参照して説明したように、偏光成分Lxよりも偏光成分Lyの方が光量的に多い。なお、偏光成分Lxに対する偏光成分Lyの量的割合は、プリズムシート29Bのプリズム配列方向の屈折率とプリズム延在方向の屈折率の差、ならびにプリズムシート29Bに入射するバックライト光の入射角の分布に依存する。
したがって、本実施形態の第2プリズムシート29Bによれば、集光作用だけでなく、一定の偏光分離作用を有することになる。これにより、図12に示すように、第2プリズムシート29Bから出射するバックライト光のうち、プリズムPbの延在方向の偏光成分Lxの出射光量をプリズムPbの配列方向の偏光成分Lyの出射光量よりも少なくでき、第1偏光子23Aにおけるバックライト光の吸収量を低減して、バックライト光の有効利用を図れるようになる。すなわち、バックライト光の取出し効率を高めて正面輝度の向上を図ることが可能となる。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置21によれば、プリズムシートを2枚重ねて配置することにより得られる輝度向上効果に加えて、第2プリズムシート29Bが従来の反射性偏光シートと同様の機能をもつことから、上記反射性偏光シートを不要とすることが可能となる。これにより、正面輝度の向上に必要とされる光学シートの設置枚数を少なくすることができるので、光学シートのトータル厚みを小さくすることが可能となり、液晶表示装置の薄型化に十分に対応することが可能となる。
また、特にモバイル用途の液晶表示装置においては、位相差フィルムを組み合わせた際におけるコントラスト等の表示特性の最適化のために、バックライト側の第1偏光子の透過軸を第2偏光子に対してクロスニコル状態から最大で数十度回転させて配置する場合が多い。このため、従来の液晶表示装置においては、第1偏光子の透過軸と反射性偏光シートから出射する偏光成分との角度ずれ大きくなることから、正面輝度の低下率が著しく大きいという問題があった。
これに対して本実施形態の液晶表示装置21においては、第2プリズムシート29Bの偏光機能をその面内屈折率差(複屈折)によって調整することができるので、第1偏光子23aの透過軸の回転調整量を考慮に入れた偏光特性の最適化を図ることが可能となる。図13は、クロスニコル状態の正面輝度を1としたときの、第2偏光子の透過軸に対する第1偏光子の透過軸の回転角度との関係の一例を示している。図において実線は本実施形態の光学シート組合せ体30を備えた液晶表示装置を示し、一点鎖線は従来の反射性偏光シートを備えた液晶表示装置であって図16に示したデータと同一のデータを示している。
図13から明らかなように、本実施形態によれば、本発明の2枚のプリズムシートを組み合わせることにより、各々の輝度向上率が加算されることによって、従来品の反射性偏光シートのある3枚の組み合わせと同等の正面輝度を達成することができる。
それとあわせて、従来のシート構成に比べて、第1偏光子の透過軸の回転角度に対する輝度の低下率が小さく、回転角度が20度のときの輝度低下率が3%以下であり、回転角度が45度のときの輝度低下率は15%以下である。なお、図示の例に用いた第2プリズムシート29Bの複屈折は0.26である。偏光子の回転角度に対する輝度の低下率は、第2プリズムシート29Bの複屈折によって調整することができる。
したがって本実施形態によれば、第1偏光子の透過軸と第2プリズムシート29Bの異方性光学軸との間の角度ずれに起因する正面輝度の低下を最小限に抑えることができる。これにより、要求される輝度特性、表示特性等に応じた最適なシート間調整を容易に実現できるとともに、同種シートで複数機種の液晶表示装置を構成することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、第2プリズムシート29Bの面内屈折率差をnx>nyで構成したが、これに代えて、nx<nyとしてもよい。この場合、プリズム延在方向に延伸したときに、延伸方向に屈折率が小となる樹脂材料を用いればよい。またこの場合、第1偏光子23Aの透過軸と直交する方向にプリズム配列方向が向けられることが好ましい。
加えて、以上の実施形態では、第2プリズムシート29Bの屈折率異方性の発現に、延伸を用いるとしたが、これに限定されることはなく、例えば、屈折率異方性をもった液晶材料を配向させるか、あるいは、屈折率異方性を有する結晶材料を用いてプリズムシートを構成することで、プリズム延在方向とプリズム配列方向とで屈折率異方性を発現させるようにしてもよい。
21…液晶表示装置、22…液晶表示パネル、23A…第1偏光子、23B…第2偏光子、24…面発光体、25…導光板、26…光源、27…反射板、28…拡散シート、29A…第1プリズムシート、29B…第2プリズムシート、30…光学シート組合せ体、31…透明基材、31a…窪み、31b…曲面、32…硬化樹脂層、32a…プリズム、32b…谷部、33…面発光装置、40…シート製造装置、50…樹脂シート、L…バックライト光、Lx,Ly…偏光成分、Pa,Pb…プリズム

Claims (16)

  1. 偏光子と、
    面発光体と、
    前記偏光子と前記面発光体の間に配置された光学シート組合せ体とを具備し、
    前記光学シート組合せ体は、
    透明基材の上に硬化性樹脂からなる柱状の立体構造が多数配列されてなり、かつ、互いに隣接する前記立体構造間の谷部が前記透明基材の表面と接触しており、前記透明基材は、前記谷部に対応する窪みと、前記谷部の間に形成された凸状の曲面とを有する第1光学シートと、
    前記第1光学シートよりも前記偏光子側に配置され、表面に柱状の立体構造が多数配列された単一層の樹脂シートからなり、かつ、前記立体構造の延在方向の屈折率と前記立体構造の配列方向の屈折率とが互いに異なる第2光学シートとを有し、
    前記第1光学シートと前記第2光学シートは、前記立体構造が共に前記偏光子側に向けられており、間に空気層を介して配置されている
    面発光装置。
  2. 請求項に記載の面発光装置であって、
    前記立体構造は、前記窪みの底部にまで延在する傾斜面を有する
    面発光装置
  3. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、前記立体構造の延在方向に延伸した樹脂シートからなる
    面発光装置
  4. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、前記立体構造の配列方向の屈折率よりも前記立体構造の延在方向の屈折率の方が大きい
    面発光装置
  5. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、前記立体構造の延在方向の屈折率よりも前記立体構造の配列方向の屈折率の方が大きい
    面発光装置
  6. 請求項に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、延伸方向に屈折率が大となる材料からなる
    面発光装置
  7. 請求項に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、延伸方向に屈折率が小となる材料からなる
    ことを特徴とする請求項7に記載の面発光装置
  8. 請求項に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)及びこれらの混合物のいずれか又はPET−PEN共重合体からなる
    面発光装置
  9. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートの複屈折は、0.05以上である
    面発光装置
  10. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第1光学シートと前記第2光学シートは、各々の前記立体構造の延在方向を直交させて組み合わされている
    面発光装置
  11. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第1光学シートと前記第2光学シートを組み合わせたときのトータル厚みは、100μm以下である
    面発光装置
  12. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第1光学シートの立体構造は、プリズム又はレンチキュラーレンズである
    面発光装置
  13. 請求項1に記載の面発光装置であって、
    前記第2光学シートの立体構造は、プリズム又はレンチキュラーレンズである
    面発光装置
  14. 液晶表示パネルと、
    前記液晶表示パネルの光入射側に配置された第1偏光子と、
    前記液晶表示パネルの光出射側に配置された第2偏光子と、
    前記液晶表示パネルを照明する面発光体と、
    前記第1偏光子と前記面発光体との間に配置された光学シート組合せ体とを具備し、
    前記光学シート組合せ体は、
    透明基材の上に硬化性樹脂からなる柱状の立体構造が多数配列されてなり、かつ、互いに隣接する前記立体構造間の谷部が前記透明基材の表面と接触しており、前記透明基材は、前記谷部に対応する窪みと、前記谷部の間に形成された凸状の曲面とを有する第1光学シートと、
    前記第1光学シートよりも前記第1偏光子側に配置され、表面に柱状の立体構造が多数配列された単一層の樹脂シートからなり、かつ、前記立体構造の延在方向の屈折率と前記立体構造の配列方向の屈折率とが互いに異なる第2光学シートとを有し、
    前記第1光学シートと前記第2光学シートは、前記立体構造が共に前記偏光子側に向けられており、間に空気層を介して配置されている
    液晶表示装置。
  15. 請求項14に記載の液晶表示装置であって、
    前記第1偏光子の透過軸と前記第2偏光子の透過軸とが互いに直交し、かつ、前記第2光学シートをその面内の屈折率が小さい方向を前記第1偏光子の透過軸と平行に配置したときの前記液晶表示パネルの正面輝度を100%としたときに、
    前記第1偏光子の透過軸を前記第2偏光子の透過軸に対して20度回転させたときの前記正面輝度の低下率が3%以下である
    液晶表示装置。
  16. 請求項14に記載の液晶表示装置であって、
    前記第1偏光子の透過軸と前記第2偏光子の透過軸とが互いに直交し、かつ、前記第2光学シートをその面内の屈折率が小さい方向を前記第1偏光子の透過軸と平行に配置したときの前記液晶表示パネルの正面輝度を100%としたときに、
    前記第1偏光子の透過軸を前記第2偏光子の透過軸に対して45度回転させたときの前記正面輝度の低下率が15%以下である
    液晶表示装置。
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