JP4930077B2 - 検出装置、露光装置、デバイス製造方法、位置制御装置、位置制御方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

検出装置、露光装置、デバイス製造方法、位置制御装置、位置制御方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、対象物の被検面の面位置情報を検出する検出装置、露光光で基板を露光する露光装置、デバイス製造方法、対象物の被検面の高さ方向での位置を制御する位置制御装置、位置制御方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
従来より、フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置は、例えば下記特許文献1に開示されているような、露光される基板の表面の面位置情報を検出する検出装置を備えている。この検出装置は、基板の表面の高さ方向での位置を複数の計測点で検出する。そして、複数の計測点の検出結果に基づいて基板の表面の傾きが求められ、その求めた結果に基づいて、基板の表面の位置制御が行われる。
特許第3303329号公報
ところで、例えば種々のプロセス処理等に起因して、基板の表面の周縁領域が中央領域に対して傾斜する可能性がある。その場合において、周縁領域に設定された計測点から求められる基板の表面の面位置情報に基づいて、基板の表面の位置を制御しようとすると、制御精度が劣化する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、対象物の被検面の面位置情報を精度良く検出でき、被検面の位置を制御するときの制御精度の維持に寄与できる検出装置を提供することを目的とする。また、本発明は、基板の表面の位置を精度良く制御でき、基板を良好に露光できる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる位置制御装置、及び位置制御方法を提供することを目的とする。また、本発明は、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる制御情報を出力可能なプログラム、及びその制御情報が記録された記録媒体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、対象物(P)の被検面の面位置情報を検出する検出装置であって、被検面の高さ方向での位置を被検面上に設定した計測点(Kij)で検出し、高さ方向の位置に対応した高さ位置情報(Zij)を出力する検出器(6)と、第1エッジ(E1)を有する第1領域(51)、及び第1エッジ(E1)と対象物(P)の中心との間に第2エッジ(E2)を有する第2領域(52)を被検面に設定する設定装置(31)と、第1エッジ(E1)と第2エッジ(E2)との間の第3領域(53)に設定された計測点(Kij)での高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を加味する重み設定装置(32)と、重み情報(Wij)を加味された高さ位置情報に基づいて、被検面の面位置情報を取得する処理装置(33)と、を備え、重み設定装置(32)は、第1エッジ(E1)及び第2エッジ(E2)の少なくとも一方の位置と計測点(Kij)の位置とに関係する情報に応じて、高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を設定する検出装置(SL)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、対象物の被検面の面位置情報を精度良く検出でき、被検面の位置の制御精度の維持に寄与できる。
本発明の第2の態様に従えば、露光光(EL)で基板(P)を露光する露光装置であって、基板(P)の表面の面位置情報を検出するために上記態様の検出装置(SL)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様によれば、基板の表面の位置を精度良く制御でき、基板を良好に露光できる。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、基板を良好に露光できる露光装置を用いて所望の性能を有するデバイスを製造できる。
本発明の第4の態様に従えば、対象物(P)の被検面の高さ方向での位置を制御する位置制御装置であって、被検面の高さ方向での位置を被検面上に設定した計測点(Kij)で検出し、高さ方向の位置に対応した高さ位置情報(Zij)を出力する検出器(6)と、第1エッジ(E1)を有する第1領域(51)、及び第1エッジ(E1)と対象物(P)の中心との間に第2エッジ(E2)を有する第2領域(52)を被検面に設定する設定装置(31)と、第1エッジ(E1)と第2エッジ(E2)との間の第3領域(53)に設定された計測点(Kij)での高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を加味する重み設定装置(32)と、重み情報(Wij)を加味された高さ位置情報を用いて被検面の位置を制御する制御部(4、7)と、を備え、重み設定装置(32)は、第1エッジ(E1)及び第2エッジ(E2)の少なくとも一方の位置と計測点(Kij)の位置とに関係する情報に応じて、高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を設定する位置制御装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる。
本発明の第5の態様に従えば、対象物(P)の被検面の高さ方向での位置を制御する位置制御方法であって、被検面の高さ方向での位置を被検面上に設定した計測点(Kij)で検出し、高さ方向の位置に対応した高さ位置情報(Zij)を出力し、被検面上に想定される第1領域(51)の第1エッジ(E1)と、第1エッジ(E1)と対象物(P)の中心との間に想定される第2エッジ(E2)との間の第3領域(53)に設定された計測点(Kij)での高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を加味した高さ位置情報を用いて被検面の位置を制御することを含み、重み情報(Wij)が、第1エッジ(E1)及び第2エッジ(E2)の少なくとも一方の位置と計測点(Kij)の位置とに関係する情報に応じて設定される位置制御方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる。
本発明の第6の態様に従えば、対象物(P)の被検面の高さ方向での位置を制御するための制御情報をコンピュータシステムに出力させるプログラムであって、被検面上に設定した計測点(Kij)で検出された、被検面の高さ方向での被検面の位置に関する高さ位置情報(Zij)を出力する処理と、被検面上に想定される第1領域(51)の第1エッジ(E1)と、第1エッジ(E1)と対象物(P)の中心との間に想定される第2エッジ(E2)との間の第3領域(53)に設定された計測点(Kij)での高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を加味した高さ位置情報を用いて被検面の位置を制御するための制御情報を出力する処理と、を含み、重み情報(Wij)が、第1エッジ(E1)及び第2エッジ(E2)の少なくとも一方の位置情報と計測点(Kij)の位置との関係に応じて設定されるプログラムが提供される。
本発明の第6の態様によれば、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる制御情報を出力できる。
本発明の第7の態様に従えば、対象物(P)の被検面の高さ方向での位置を制御するための制御情報をコンピュータシステムに出力させる処理が記録された記録媒体であって、処理が、被検面上に設定した計測点(Kij)で検出された、被検面の高さ方向での被検面の位置に関する高さ位置情報(Zij)を出力する処理と、被検面上に想定される第1領域(51)の第1エッジ(E1)と、第1エッジ(E1)と対象物(P)の中心との間に想定される第2エッジ(E2)との間の第3領域(53)に設定された計測点(Kij)での高さ位置情報(Zij)に重み情報(Wij)を加味した高さ位置情報(Zij)を用いて被検面の位置を制御するための制御情報を出力する処理と、を含み、重み情報(Wij)が、第1エッジ(E1)及び第2エッジ(E2)の少なくとも一方の位置情報と計測点(Kij)の位置との関係に応じて設定される記録媒体(36)が提供される。
本発明の第7の態様によれば、対象物の被検面の位置を精度良く制御できる制御情報を記録できる。
本発明によれば、対象物の被検面の面位置情報を精度良く検出でき、被検面の位置を精度良く制御できる。また、本発明によれば、基板の表面の位置を精度良く制御して、基板を良好に露光でき、所望の性能を有するデバイスを製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、マスクステージ1を移動するマスクステージ駆動システム3と、基板ステージ2を移動する基板ステージ駆動システム4と、マスクステージ1に保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、マスクステージ1及び基板ステージ2の位置情報を計測するレーザ干渉計5M、5Pを含む計測システム5と、基板ステージ2に保持されている基板Pの表面の面位置情報を検出するフォーカス・レベリング検出システム6を含む検出装置SLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7とを備えている。
なお、ここでいう基板Pは、デバイスを製造するための基板であって、半導体ウエハ等の基材Wfに感光膜Rgが形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いることもできる。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLを介して基板Pに露光光ELを照射して、その基板Pを露光する。これにより、基板PにはマスクMのパターンの像が投影される。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、ArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含むマスクステージ駆動システム3により、マスクMを保持しながら、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ1(マスクM)の位置情報は、計測システム5のレーザ干渉計5Mによって計測される。レーザ干渉計5Mは、マスクステージ1上に設けられた計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。制御装置7は、レーザ干渉計5Mの計測結果に基づいて、マスクステージ駆動システム3を駆動し、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLは、複数の光学素子を有しており、それら光学素子は鏡筒で保持されている。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
照明系ILより射出され、マスクMを通過した露光光ELは、投影光学系PLの物体面側からその投影光学系PLに入射する。投影光学系PLは、物体面側から入射した露光光ELを、像面側に射出して、基板Pに照射可能である。
本実施形態においては、投影光学系PLには、例えば特開昭60−78454号公報、特開平11−195602号公報、国際公開第2003/65428号パンフレット等に開示されているような、投影光学系PLの結像特性(投影状態)を調整可能な結像特性調整装置LCが設けられている。結像特性調整装置LCは、投影光学系PLの複数の光学素子の一部を移動可能な光学素子駆動装置を含む。光学素子駆動装置は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち特定の光学素子を光軸方向(Z軸方向)に移動したり、光軸AXに対して傾斜させることができる。結像特性調整装置LCは、投影光学系PLの特定の光学素子を駆動することで、投影光学系PLの各種収差(投影倍率、ディストーション、球面収差等)、及び像面Zoの位置(焦点位置)等を含む結像特性(投影状態)を調整することができる。また、結像特性調整装置LCとして、鏡筒の内部に保持されている一部の光学素子どうしの間の空間の気体の圧力を調整する圧力調整装置を設けることもできる。結像特性調整装置LCは、制御装置7に接続されており、制御装置7に制御される。
基板ステージ2は、ステージ本体8と、ステージ本体8に支持され、基板Pを着脱可能に保持する基板ホルダ9を有する基板テーブル10とを有する。ステージ本体8は、エアベアリングにより、ベース部材11の上面(ガイド面)に非接触で支持されている。基板ホルダ9は、露光光ELが照射される基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ステージ2は、基板ステージ駆動システム4により、基板ホルダ9で基板Pを保持しながら、ベース部材11上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。
基板ステージ駆動システム4は、リニアモータ等のアクチュエータを含み、基板ステージ2を移動可能である。基板ステージ駆動システム4は、ベース部材11上でステージ本体8を移動する粗動システム12と、ステージ本体8上で基板テーブル10を移動する微動システム13とを備えている。
粗動システム12は、リニアモータ等のアクチュエータを含み、ベース部材11上のステージ本体8を、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。粗動システム12によってステージ本体8がX軸、Y軸、及びθZ方向に移動することによって、そのステージ本体8上に搭載されている基板テーブル10も、ステージ本体8と一緒に、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。
微動システム13は、ステージ本体8と基板テーブル10との間に介在された、例えばボイスコイルモータ等のアクチュエータと、各アクチュエータの駆動量を計測する不図示の計測装置(エンコーダなど)とを含み、ステージ本体8上の基板テーブル10を、少なくともZ軸、θX、及びθY方向に移動可能である。また、微動システム13は、ステージ本体8上の基板テーブル10を、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動(微動)可能である。
このように、粗動システム12及び微動システム13を含む基板ステージ駆動システム4は、基板テーブル10を、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板テーブル10の基板ホルダ9に保持されている基板Pの表面は、基板ステージ駆動システム4によって、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。
なお、本実施形態においては、ステージ本体8と基板テーブル10とは、相対的に移動可能であるが、ステージ本体8と基板テーブル10とが一体的に設けられてもよい。
基板テーブル10(基板P)の位置情報は、計測システム5のレーザ干渉計5Pによって計測される。レーザ干渉計5Pは、基板テーブル10に設けられた計測ミラー2Rを用いて、基板テーブル10のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板テーブル10の基板ホルダ9に保持されている基板Pの表面の面位置情報は、検出装置SLのフォーカス・レベリング検出システム6によって検出される。制御装置7は、レーザ干渉計5Pの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システム6の検出結果に基づいて、基板ステージ駆動システム4を駆動し、基板ステージ2の基板ホルダ9に保持されている基板Pの位置を制御する。
また、露光装置EXは、例えば特開2002−14005号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0041377号明細書)、特開2002−198303号公報等に開示されているような空間像計測システムAISを備えている。本実施形態においては、空間像計測システムAISの少なくとも一部は、基板テーブル10に配置されている。本実施形態の空間像計測システムAISは、基板テーブル10に配置され、XY平面とほぼ平行な基準面14を有し、露光光ELが通過可能なスリット状の開口15Kが形成されたスリット板15と、スリット板15の下方に配置され、スリット板15の開口15Kを通過した露光光ELが入射される光センサ16とを備えている。
次に、検出装置SLについて説明する。検出装置SLは、フォーカス・レベリング検出システム6と、フォーカス・レベリング検出システム6を含む検出装置SLの動作を制御するとともに、フォーカス・レベリング検出システム6から出力される各種情報を処理する制御ユニット30とを備えている。制御ユニット30は、制御装置7に接続されており、制御装置7との間で各種情報を伝達可能である。制御ユニット30は、制御装置7に制御される。
フォーカス・レベリング検出システム6は、基板Pの表面の高さ方向(Z軸方向)での位置を、基板Pの表面上に設定した計測点Kijで検出し、高さ方向の位置に対応した高さ位置情報Zijを出力する。
本実施形態のフォーカス・レベリング検出システム6は、例えば特許第3303329号公報、特開平6−283403号公報(対応する米国特許第5,448,332号)、特開平8−37149号公報(対応する米国特許第6,327,025号)等に記載されているような、所謂、斜入射方式の多点フォーカス・レベリング検出システムであって、基板Pの表面に複数の計測点Kijを設定可能である。フォーカス・レベリング検出システム6は、基板Pの表面の高さ方向(Z軸方向)での位置を、複数の計測点Kijのそれぞれで検出可能である。検出装置SLは、フォーカス・レベリング検出システム6から出力される、複数の計測点Kijのそれぞれで検出した基板Pの表面の高さ方向の位置に対応した高さ位置情報Zijに基づいて、基板Pの表面のZ軸方向(高さ方向)、及び傾斜方向(θX、及びθY方向)に関する位置情報(面位置情報)を検出可能である。
フォーカス・レベリング検出システム6は、基板Pの表面に対してZ軸方向(高さ方向)と傾斜した方向から検出光LUを照射する照射装置6Aと、基板Pの表面で反射した検出光LUを受光可能な受光装置6Bとを備えている。
フォーカス・レベリング検出システム6の照射装置6Aは、基板Pの感光膜Rgに対して非感光性の検出光LUが照明されるスリット状の開口17Kが形成されたスリット板17と、スリット板17の開口17Kを通過した検出光LUが入射するレンズ系18と、レンズ系18を介した検出光LUが入射するミラー19と、ミラー19を介した検出光LUが入射する絞り部材20と、絞り部材20を介した検出光LUが入射する対物レンズ21と、対物レンズ21を介した検出光LUが入射するミラー22とを備えている。ミラー22を介した検出光LUは、基板Pの表面に対して傾斜した方向から入射する。
基板Pの表面が最良結像面Zoに配置されている場合、フォーカス・レベリング検出システム6は、レンズ系18、及び対物レンズ21によって、スリット板17の開口17Kの像を、基板Pの表面に結像する。
最良結像面Zoは、投影光学系PLの像面である。したがって、基板Pの表面と投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoとが合致することによって、スリット板17の開口17Kの像が、基板Pの表面に結像される。
フォーカス・レベリング検出システム6の受光装置6Bは、基板Pの表面で反射した検出光LUが入射するミラー23と、ミラー23を介した検出光LUが入射する対物レンズ24と、対物レンズ24を介した検出光LUが入射するレンズ系25と、レンズ系25を介した検出光LUが入射する振動ミラー26と、振動ミラー26を介した検出光LUが入射する平行平面板27と、平行平面板27を介した検出光LUが入射するスリット板28と、スリット板28のスリット状の開口28Kを通過した検出光LUが入射する光センサ29とを備えている。基板Pの表面に形成されたスリット板17の開口17Kの像は、対物レンズ24、及びレンズ系25によって、スリット板28上に再結像される。
開口17Kの像がスリット板28上で振動すると、スリット板28の開口28Kを通過した検出光LUは、光センサ29で検出される。光センサ29で検出された高さ位置情報Zijは、制御ユニット30に出力される。制御ユニット30は、光センサ29から出力された高さ位置情報Zijを用いて、最良結像面Zoに対する基板Pの表面の位置情報を取得する。
基板Pの表面が最良結像面Zoに配置されている場合、フォーカス・レベリング検出システム6は、所定状態(零レベル状態)の高さ位置情報Zijを出力する。換言すれば、基板Pの表面と最良結像面Zoとが合致しているときに、光センサ29から所定状態の高さ位置情報Zijが出力されるように、フォーカス・レベリング検出システム6の状態が調整(キャリブレーション)されている。また、フォーカス・レベリング検出システム6から出力される各計測点Kijでの高さ位置情報Zijは、最良結像面Zoと計測点Kijでの高さ方向での位置との差に比例するように変化する。
図2は、空間像計測システムAISの動作の一例を示す図である。空間像計測システムAISは、フォーカス・レベリング検出システム6の状態を調整可能(キャリブレーション可能)である。フォーカス・レベリング検出システム6のキャリブレーションを実行するために、制御装置7は、図2に示すように、投影光学系PLの射出面(下面)とスリット板15の基準面(上面)14とを対向させた状態で、基板ステージ駆動システム4を用いて基板ステージ2(基板テーブル10)をZ軸方向に動かしながら、投影光学系PLを介してスリット板15に露光光ELを照射する。スリット板15に照射された露光光ELは、開口15Kを介して、光センサ16に入射する。投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoと基準面14とが合致したとき、光センサ16で受光される露光光ELのコントラストが最大となる。換言すれば、光センサ16で受光する光のコントラストが最大となるZ軸方向の基準面14の位置が、投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoとなる。このように、制御装置7は、空間像計測システムAISを用いて、投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoの位置を検出できる。そして、制御装置7は、最良結像面Zoに配置されている基準面14の位置をフォーカス・レベリング検出システム6で検出し、その基準面14を検出したときの光センサ29から出力される高さ位置情報Zijが所定状態(零レベル状態)となるように、例えば平行平面板27を動かす。これにより、フォーカス・レベリング検出システム6が投影光学系PLの像面(最良結像面)Zoに配置されている基板Pの表面を検出したとき、光センサ29より所定状態(零レベル状態)の高さ位置情報Zijを出力することができる。
図3は、露光光ELが照射される基板Pの一例を示す模式図である。図3(A)は、基板Pを示す側面図、図3(B)は、基板Pを示す平面図である。図3において、基板Pは、半導体ウエハ等の基材Wfと、基板Wfの表面に形成された感光膜Rgとを有する。感光膜Rgは、感光材(フォトレジスト)の膜である。
基材Wfがシリコンウエハである場合、基材Wfの表面は、シリコンを含む。また、基材Wfの表面は、前のプロセスまでに生成された、例えばSiO2等の酸化膜、SiO、SiNx等の絶縁膜、Cu、Al−Si等の金属膜、導体膜、アモルファスSi等の半導体膜等を含む。
基板Pの製造方法は、基材Wfの表面を研磨する処理と、基材Wf上に感光膜Rgを形成する処理と、基材Wf上に形成された感光膜Rgの一部を除去する処理とを含む。
基材Wfの表面を研磨する処理は、例えば特開2002−190461号公報等に開示されているようなCMP装置を用いて、基板Wfの表面を研磨するCMP処理を含む。
基材Wf上に感光膜Rgを形成する処理は、例えば特開平9−213605号公報、特開2006−93409号公報(対応する米国特許出願公開第2006/0068110号)等に開示されているようなスピンコーティング装置を用いて、感光材の溶液を塗布するスピンコーティング処理を含む。
基材Wf上に形成された感光膜Rgの一部を除去する処理は、例えば特開平9−213605号公報、特開2006−93409号公報(対応する米国特許出願公開第2006/0068110号)等に開示されているようなエッジリンス装置を用いて、基材Wf上に形成された感光膜Rgの一部を除去するエッジリンス処理を含む。
スピンコーティング処理によって感光膜Rgを形成する際、感光膜Rgは、基材Wfの表面のみならず、側面、及び裏面の一部の領域にも形成される可能性がある。本実施形態においては、エッジリンス処理によって、基材Wfの表面の周縁領域に形成された感光膜Rg、基材Wfの側面に形成された感光膜Rg、及び基材Wfの裏面に形成された感光膜Rgが除去される。
上述の処理を含む製造方法によって、基材Wfの表面には、感光膜Rgが形成された有効領域41と、有効領域41の外側の無効領域42とが形成される。有効領域41は、感光膜Rgが形成された露光可能な領域であって、基板Pの表面の中心を含む基板Pの表面の殆どの領域を占めている。無効領域42は、感光膜Rgが形成されていない露光不能な領域であって、有効領域41のエッジと基板Pの表面のエッジEPとの間の、例えば幅3mm程度の周縁領域である。本実施形態において、基板Pの表面のエッジEPは、基材Wfの表面のエッジである。
なお、以上では感光膜Rgが形成された露光可能な領域を有効領域41とし、感光膜Rgが形成されていない露光不能な領域を無効領域42としたが、別の観点で有効領域41、無効領域42を定義する場合もある。これについては後述する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について、図4及び図5の模式図を参照しながら説明する。図4に示すように、基板P上には、露光対象領域である複数のショット領域S(S1〜S45)がマトリクス状に設定されている。露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向(Y軸方向)に同期移動しつつ基板Pに露光光ELを照射して、基板Pの表面の複数のショット領域S1〜S45を順次露光する。
基板Pの表面のショット領域S1〜S45のそれぞれを露光するとき、制御装置7は、投影光学系PLの投影領域PRに対して基板PをY軸方向に移動しつつ、基板Pに露光光ELを照射する。また、少なくとも基板Pを露光しているとき、制御装置7は、レーザ干渉計5Pを含む計測システム5を用いて、基板Pを保持した基板ステージ2の位置情報を計測する。また、少なくとも基板Pを露光しているとき、制御装置7は、フォーカス・レベリング検出システム6を含む検出装置SLを用いて、基板ステージ2に保持されている基板Pの面位置情報を検出する。制御装置7は、レーザ干渉計5Pを用いて基板ステージ2の位置情報を検出しつつ、且つ、検出装置SLを用いて基板Pの表面の面位置情報を検出しつつ、基板ステージ2の移動を制御する。制御装置7は、検出装置SLで検出した検出結果に基づいて、投影光学系PLの像面Zoと基板Pの表面とが所定の位置関係となるように、基板ステージ駆動システム4(微動システム13)を用いて、基板テーブル10に保持されている基板Pの表面の位置を調整しながら、その基板Pに露光光ELを照射する。
図5は、投影領域PRと所定のショット領域Sとの関係を示す模式図である。図5に示すように、本実施形態においては、露光光ELが照射される投影光学系PLの投影領域PRは、X軸方向を長手方向とするスリット状(矩形状)である。また、基板Pは、XY平面内において、略円形状である。
また、フォーカス・レベリング検出システム6の複数の計測点Kijが、投影領域PRに対して所定の位置関係で、X軸方向及びY軸方向に関して、i行×j列でマトリクス状に設定されている。本実施形態においては、複数の計測点Kij(スリット像)は、投影領域PRの内側及び外側において、7行×7列のマトリクス状に配置されている。
例えば、基板P上の所定のショット領域Sを露光するとき、制御装置7は、基板ステージ2を制御し、図5(A)の模式図に示すように、その所定のショット領域Sを走査開始位置(露光開始位置)に配置する。換言すれば、制御装置7は、投影領域PRが所定のショット領域Sの露光を開始するための走査開始位置に配置されるように、基板ステージ2の位置調整を行う。
そして、その所定のショット領域Sに対する走査開始位置に投影領域PRを配置した後、制御装置7は、基板ステージ2を制御して、投影領域PRに対して基板Pを所定速度でY軸方向に移動する。投影領域PRに対して基板PをY軸方向に移動することにより、図5(B)に示すように、投影領域PRが走査終了位置(露光終了位置)に配置され、その所定のショット領域Sの露光が終了する。
制御装置7は、1つのショット領域の露光終了後に、基板P(基板ステージ2)をX軸方向にステッピング移動して、次のショット領域を走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら各ショット領域を順次走査露光する。
本実施形態においては、制御装置7は、投影光学系PLの投影領域PRと基板Pとが、図4に示す矢印R1に沿って相対的に移動するように、基板ステージ駆動システム4を用いて基板ステージ2を移動しつつ、基板Pのショット領域S1〜S45のそれぞれを順次露光する。
なお、図5に示した、走査開始位置での投影領域PRとショット領域Sとの位置関係、及び走査終了位置での投影領域PRとショット領域Sとの位置関係は一例である。例えば、助走区間を設けた場合、走査開始位置においては、投影領域PRがショット領域Sの外側に配置されたり、あるいは投影領域PRの一部とショット領域Sとが重複する位置関係となる場合もある。同様に、走査終了位置において、投影領域PRがショット領域Sの外側に配置されたり、あるいは投影領域PRの一部とショット領域Sとが重複する位置関係となる場合もある。
図6は、基板Pの表面のエッジEP近傍のショット領域を露光するときの状態を示す模式図である。ここで、以下の説明において、基板Pの表面のエッジEP近傍のショット領域を適宜、エッジショット領域、と称する。図6においては、エッジショット領域の一例として、第1ショット領域S1を露光するときの状態が示されている。
第1ショット領域S1の露光を開始するための走査開始位置においては、複数の全ての計測点Kijが基板PのエッジEPの外側(少なくとも有効領域41の外側)に配置される。第1ショット領域S1の露光を実行するために、投影領域PR及び計測点Kijに対する基板PのY軸方向(+Y方向)への移動(走査)が開始されると、有効領域41の外側に配置されていた複数の計測点Kijが、基板Pの移動に伴って、有効領域41の内側に順次配置される。フォーカス・レベリング検出システム6は、それら有効領域41に順次配置される複数の計測点Kijのそれぞれで検出された高さ位置情報Zijを用いて、基板Pの面位置情報を取得する。
また、エッジショット領域のうち、例えば第2ショット領域S2の露光を開始するための走査開始位置においては、複数の全ての計測点Kijが、基板Pの有効領域41の内側に配置される。そして、第2ショット領域S2の露光を実行するために、投影領域PR及び計測点Kijに対する基板PのY軸方向(−Y方向)への移動(走査)が開始され、走査終了位置に近づくにつれて、有効領域41の内側に配置されていた複数の計測点Kijが、基板Pの移動に伴って、有効領域41の外側に順次配置される。
なお、例えば第23ショット領域S23等、基板Pの表面の中央付近のショット領域の露光を開始するための走査開始位置においては、複数の全ての計測点Kijが、基板Pの有効領域41の内側に配置される。また、走査終了位置においても、複数の全ての計測点Kijが、基板Pの有効領域41の内側に配置される。フォーカス・レベリング検出システム6は、それら有効領域41に配置される複数の計測点Kijで検出した高さ位置情報Zijを用いて、基板Pの面位置情報を取得する。
ところで、例えば種々のプロセス処理等に起因して、基板Pの表面の周縁領域が中央領域に対して傾斜する可能性がある。例えば、上述のCMP処理等に起因して、図7の模式図に示すように、基材Wfの表面の周縁領域が傾斜する現象が生じる可能性がある。以下の説明において、基材Wfの表面の周縁領域において傾斜した領域を適宜、傾斜領域43、と称する。また、基材Wfの表面の中央領域の平坦な領域を適宜、平坦領域44、と称する。図7に示す例においては、感光膜Rgは平坦領域44の全域に形成されており、平坦領域44の全域が有効領域41である。また、スピンコーティング処理によって傾斜領域43の全域に形成された感光膜Rgの一部は、エッジリンス処理によって除去され、感光膜Rgは傾斜領域43の一部の領域に形成される。すなわち、傾斜領域43は、有効領域41と無効領域42とを含む。
例えば、エッジショット領域である第1ショット領域S1が傾斜領域43を有する場合について考える。図8は、傾斜領域43を有する第1ショット領域S1を露光するときの状態を示す模式図である。図8(A)に示すように、走査開始位置においては、複数の計測点Kijは、基板Pの有効領域41の外側に配置されている。第1ショット領域S1の露光を実行するために、投影領域PR及び計測点Kijに対する基板PのY軸方向(+Y方向)への移動(走査)が開始されると、有効領域41の外側に配置されていた複数の計測点Kijが、基板Pの移動に伴って、有効領域41の内側に順次配置される。フォーカス・レベリング検出システム6は、それら有効領域41に順次配置される複数の計測点Kijで検出した高さ位置情報Zijを用いて、基板Pの面位置情報を取得する。
図8(B)に示すように、複数の計測点Kijが傾斜領域43の有効領域41に配置された場合、フォーカス・レベリング検出システム6は、それら複数の計測点Kijで検出した高さ位置情報Zijに基づいて、図8中、ラインSFで示す仮想的な近似面のように、基板Pの表面がXY平面に対して傾斜していると判断する。仮に、投影光学系PLの像面(最良結像面)ZoがXY平面と平行である場合、制御装置7は、基板Pの表面(近似面SF)と最良結像面Zoとを合致させるために、すなわち基板Pの表面(近似面SF)が目標位置(最良結像面Zoと合致する位置)に配置されるように、最良結像面Zoに応じて、基板ステージ2(基板テーブル10)を移動するときの目標移動量、すなわち微動システム13の目標駆動量(目標制御量)を算出し、その算出した目標制御量に基づいて、微動システム13を駆動して、基板Pを保持した基板テーブル10を移動する。これにより、図8(C)に示すように、基板Pの表面(近似面SF)と最良結像面Zoとが合致する。このような制御が実行される場合、基板テーブル10の目標移動量(微動システム13の目標制御量)は、ステップ応答的に変化することとなる。
基板テーブル10の目標移動量がステップ応答的に変化すると、図9の模式図に示すように、基板テーブル10の実際の移動量は、例えば大きくオーバーシュートする可能性がある。この場合、基板テーブル10の実際の移動量と、目標移動量との間に誤差が生じる等、制御精度が劣化する可能性が高くなる。また、基板テーブル10の実際の移動量がオーバーシュートし、収束するまで時間がかかる場合、図8(D)に示すように、投影領域PR(計測点Kij)が平坦領域44に配置された状態においても、基板テーブル10(すなわち基板Pの表面)が揺動する可能性がある。この場合、露光精度が劣化する。
このように、基板Pの表面の周縁領域に傾斜領域43が存在する場合において、その周縁領域(傾斜領域)に設定された計測点Kijから求められる基板Pの表面の面位置情報に基づいて、基板Pの表面の位置を制御しようとすると、基板テーブル10の目標移動量(微動システム13の目標制御量)がステップ的に変化するなどして、制御精度が劣化したり、露光精度が劣化したり可能性がある。
そこで、制御精度の劣化、露光精度の劣化を抑制するために、本実施形態においては、検出装置SLは、基板Pの周縁領域に設定された計測点Kijで検出した高さ位置情報Zijに所定の重み情報Wijを加味し、その重み情報Wijを加味された高さ位置情報Zij’に基づいて、基板Pの面位置情報を取得する。また、制御装置7は、その重み情報Wijを加味された高さ位置情報Zij’に基づいて、基板Pの表面の高さ方向での位置を制御する。
図10は、検出装置SLを含む露光装置EXの制御構成の一例を示すブロック図である。図10において、検出装置SLは、基板Pの表面の高さ方向(Z軸方向)での位置を基板Pの表面上に設定した計測点Kijで検出し、高さ方向の位置に対応した高さ位置情報Zijを出力するフォーカス・レベリング検出システム6と、第1エッジE1を有する第1領域51、及び第1エッジE1と基板Pの表面の中心との間に第2エッジE2を有する第2領域52を基板Pの表面に設定する領域設定装置31と、第1エッジE1と第2エッジE2との間の第3領域53に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを加味する重み設定装置32と、重み情報Wijを加味された高さ位置情報Zij’に基づいて、基板Pの表面の面位置情報を取得する処理装置33とを備えている。
また、検出装置SLは、フォーカス・レベリング検出システム6から出力された複数の計測点Kijでの高さ位置情報Zijを用いて基板Pの表面の近似面SCを算出する演算装置34と、入力信号を入力可能な入力装置35と、所定の情報を記憶可能な記憶装置36とを備えている。
本実施形態においては、上述の制御ユニット30は、領域設定装置31、重み設定装置32、演算装置34、入力装置35、記憶装置36、及び処理装置33を含む。
フォーカス・レベリング検出システム6と処理装置33とは接続されており、フォーカス・レベリング検出システム6は、計測点Kijで検出した基板Pの高さ方向の位置に対応した高さ位置情報Zijを制御ユニット30の処理装置33に出力する。領域設定装置31と処理装置33とは接続されており、設定した第1領域51及び第2領域52に関する情報を処理装置33に出力する。重み設定装置32と処理装置33とは接続されており、設定した重み情報Wijを処理装置33に出力する。演算装置34と処理装置33とは接続されており、処理装置33は、フォーカス・レベリング検出システム6から出力された複数の計測点Kijでの高さ位置情報Zijと、重み設定装置32で設定された重み情報Wijとを演算装置34に出力し、演算装置34に基板Pの表面の近似面SCを算出させる。入力装置35と処理装置33とは接続されており、入力装置35は、所定の入力信号を処理装置33に入力可能である。記憶装置36と処理装置33とは接続されており、記憶装置36は、所定の情報を処理装置33に出力可能である。また、処理装置33は、記憶装置36に記憶されている情報を抽出可能(読み取り可能)であり、記憶装置36の情報を用いて所定の処理を実行可能である。
制御ユニット30の処理装置33と制御装置7とは接続されており、処理装置33は、重み情報Wijを加味した基板Pの表面の高さ位置情報Zij’、及び基板Pの表面の面位置情報を制御装置7に出力可能である。制御装置7は、重み情報を加味された基板Pの表面の高さ位置情報を用いて、基板テーブル10に保持されている基板Pの表面の位置を制御可能である。制御装置7と基板ステージ駆動システム4とは接続されており、制御装置7は、基板ステージ駆動システム4によって、基板テーブル10に保持されている基板Pの表面の位置を制御可能である。
図11は、領域設定装置31によって基板Pの表面に設定される第1領域51及び第2領域52を説明するための模式図である。領域設定装置31は、基板Pの表面に、仮想的な第1エッジE1及び第2エッジE2を設定する。基板Pの表面には、第1エッジE1及び第2エッジE2が想定される。
本実施形態においては、領域設定装置31は、基板Pの表面のエッジEPと基板Pの表面の中心との間に第1エッジE1を設定し、第1エッジE1と基板Pの表面の中心との間に第2エッジE2を設定する。第1エッジE1及び第2エッジE2のそれぞれは、基板Pの外形(エッジEP)に沿うようにほぼ円環状に設定される。第1エッジE1と第2エッジE2とはほぼ同心である。第1領域51は、第1エッジE1の内側に想定された円形状の領域であり、第2領域52は、第2エッジE2の内側に想定された円形状の領域である。第3領域53は、ほぼ同心な第1エッジE1と第2エッジE2との間に想定された輪帯状の領域である。
本実施形態においては、第1エッジE1は、感光膜Rgが形成された有効領域41のエッジとほぼ一致するように設定される。すなわち、本実施形態においては、第1エッジE1で規定される第1領域51は、感光膜Rgが形成された有効領域41を含む。
また、本実施形態においては、第2エッジE2は、基材Wfの傾斜領域43と平坦領域44との境界とほぼ一致するように設定される。すなわち、本実施形態においては、第2エッジE2で規定される第2領域52は、有効領域41の平坦領域44を含む。
また、本実施形態においては、第1エッジE1と第2エッジE2とで規定される第3領域53は、有効領域41の傾斜領域43を含む。
図12は、重み設定装置32によって加味される重み情報Wijを説明するための模式図である。重み設定装置32は、第1エッジE1と第2エッジE2との間の第3領域53に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを加味する。重み設定装置32は、第1エッジE1及び第2エッジE2の少なくとも一方の位置と計測点Kijの位置とに関係する情報に応じて、計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを設定する。
重み設定装置32は、第3領域53における計測点Kijの位置に応じて、その計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを設定する。具体的には、重み設定装置32は、基板Pの表面のエッジEPと基板Pの表面の中心とを結ぶ方向に関する第3領域53に対する計測点Kijの位置に応じて、その計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを設定する。
本実施形態においては、重み設定装置32は、重み情報Wijとして、第3領域53に対する計測点Kijの位置に応じて、その計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを掛ける。図12に示すように、重み設定装置32は、第1エッジE1から第2エッジE2に向かって漸次増加するように重み係数Wijを設定する。
ここで、計測点Kijに関する相対位置の変化と重み係数Wijの変化との関係は線形に限られないが、線形の関係とした方が、コンピュータ・プログラム実装の際に簡潔であるという利点がある。
図12に示すように、本実施形態においては、第1エッジE1の重み係数Wijが0に設定され、第2エッジE2の重み係数が1に設定される。また、本実施形態においては、基板Pの表面のエッジEPと基板Pの表面の中心とを結ぶ方向に関する第3領域53と計測点Kijとの相対位置の変化と、重み係数Wijの変化とが、線形の関係となるように、重み係数Wijが設定される。
このように、フォーカス・レベリング検出システム6から出力される、第3領域53に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを加味することによって、図8等を参照して説明したような、制御精度が劣化することを抑制できる。
例えば、エッジショット領域である第1ショット領域S1を露光するために、走査開始位置から投影領域PR及び計測点Kijに対する基板PのY軸方向(+Y方向)への移動(走査)を実行し、図13の模式図に示すように、複数の計測点Kijが第3領域53に配置された場合、重み設定装置32は、第3領域53に対する計測点Kijの位置に応じて、その計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを掛ける。本実施形態においては、第1エッジE1に近い計測点Kijでの高さ位置情報Zijに掛けられる重み係数Wijは小さく、第2エッジE2に近い計測点Kijでの高さ位置情報Zijに掛けられる重み係数Wijは大きい。すなわち、XY平面とほぼ平行な平坦領域44に対して高さ方向の位置が大きく異なる第1エッジE1近傍の計測点Kijでの高さ位置情報Zijに掛けられる重み係数Wijは小さく、平坦領域44に対して高さ方向の位置がほぼ等しい第2エッジE2近傍の計測点Kijでの高さ位置情報Zijに掛けられる重み係数Wijは大きい。したがって、処理装置33は、重み係数Wijが掛けられた各計測点Kijでの高さ位置情報Zij’に基づいて、基板Pの表面が、図13中、ラインSCで示す仮想的な近似面のように配置されていると判断する。最良結像面Zo(XY平面)に対する近似面SCの傾き角度は、図8の近似面SFの傾き角度よりも十分に小さい。この場合、基板Pの表面(近似面SC)と最良結像面Zoとを合致させるための基板テーブル10の目標移動量(微動システム13の目標駆動量)は、緩やかに変化し、ステップ応答的に変化することはない。したがって、図8等を参照して説明したような、オーバーシュート等の発生が抑制される。したがって、制御精度が劣化したり、露光精度が劣化したりすることを抑制できる。
以上においては、第1領域51の内側に計測点Kijが幾つ入っているかに関係なく、第3領域53にある計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを掛けるようにしているが、フォーカス・レベリング検出システム6が、少なくとも4つの計測点Kijを備え、重み設定装置32は、少なくとも4つの計測点Kijが第1領域51の内側に設定され、それら4つの計測点Kijのうち、少なくとも1つの計測点Kijが第3領域53に設定されるときに、第3領域53に設定される計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを掛けるようにしてもよい。
そして、検出装置SLは、演算装置34を用いて、4つの計測点Kijでの高さ位置情報Zij’を用いて、基板Pの表面の近似面SCを算出する。
本実施形態においては、演算装置34は、重み付き最小二乗法の手法に基づいて、少なくとも4つの計測点Kijでの高さ位置情報Zijを用いて、近似面SCを算出する。
有効領域41(第1領域51)に含まれる複数(少なくとも4つ)の計測点Kijのそれぞれで検出した高さ位置情報Zijを用いて近似面SCを求める場合、例えば特開2006−300676号公報等に開示されているように、
Figure 0004930077
で、Lを最小とするa、b、cを求めればよい。本実施形態においては、各データZijに重み係数Wijを掛けるので、
Figure 0004930077
で、Lを最小とするa、b、cを求めることとなる。
このように、重み係数Wijを個々の高さ位置情報Zij自体にオフセットを加算するために用いるのではなく、最小二乗法を用いた近似面SC算出の際の重み付け情報として重み係数Wijを用いても良い。この場合、最小二乗法により近似面SCを求める際、高さ位置情報Zijが3つ以下(計測点Kijが3つ以下)の時点では、算出される近似面は高さ位置情報Zijに重み係数Wijが掛け合わされているか否かによって変化しない。高さ位置情報Zijが4つ以上(計測点Kijが4つ以上)となった時点で、近似面SCは重み係数Wijによって変化し、重み計数Wijの効力が発揮されることになる。あるいは、有効領域41に設定される計測点Kijが3つ以下の時点までは、高さ位置情報Zijを無効化する(基板Pの表面の制御のためのデータとして使用しない)ことも考えられる。これについては後述する。
次に、図14のフローチャートを参照しながら、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について、主に第1ショット領域S1を露光するときの検出装置SLの動作を中心に説明する。
まず、領域設定装置31によって、第1領域51の第1エッジE1及び第2領域52の第2エッジE2が設定される(ステップSA1)。
第1エッジE1及び第2エッジE2は、CMP処理及びエッジリンス処理等を含むプロセス条件等に応じて設定される。本実施形態においては、第1エッジE1は、エッジリンス処理で形成される有効領域41のエッジに対応するように設定され、第2エッジE2は、CMP処理で形成される傾斜領域43と平坦領域44との境界に対応するように設定される。有効領域41の位置情報、傾斜領域43と平坦領域44との境界の位置情報は、例えば事前にサンプルを計測することによって取得可能である。
次に、重み設定装置32によって、重み情報Wijが設定される(ステップSA2)。重み設定装置32は、計測点Kijと基板Pとの相対的な移動方向であるY軸方向での基板Pの表面に対する計測点Kijの相対位置の変化に対応して、計測点Kijでの高さ位置情報Zijに掛ける重み係数Kijを変化させる。
図15及び図16は、本実施形態に係る重み係数Wijの一例を示す図である。以下の説明においては、説明を簡単にするため、計測点Kijが基板Pの表面に対して移動するものとする。
図15を参照しながら、第1エッジE1から第3領域53を通過した後、第2エッジE2まで移動する計測点Kij、第2エッジE2の内側の第2領域52を移動する計測点Kij、及び第2エッジE2から第3領域53を通過した後、第1エッジE1まで移動する計測点Kijのそれぞれで検出される高さ位置情報Zijに掛ける重み係数Wijについて説明する。
重み設定装置32は、第3領域53おける基板Pに対する計測点Kijの移動方向(Y軸方向)に関する位置に応じた重み係数Wijを設定する。重み設定装置32は、Y軸方向に関して、第1エッジE1から第2エッジE2に向かって漸次増加するように、重み係数Wijを設定する。重み設定装置32は、第3領域53における計測点KijのY軸方向への変化と重み係数Wijの変化とが線形の関係となるように、重み係数Wijを設定する。
第1エッジE1において、重み係数Wijは0であり、第2エッジE2において、重み係数Wijは1である。そして、第1エッジE1と第2エッジE2との間において、基板Pの表面に対する計測点KijのY軸方向に関する相対位置の変化と、重み係数Wijの変化とが線形の関係になるように、重み係数Wijが設定される。
具体的には、基板Pの表面に対する計測点KijのY軸方向に関する位置をYi、計測点Kijの移動経路と基板Pの中心に対して図15中、+Y側における第1エッジE1との交点のY軸方向に関する位置をYa、計測点Kijの移動経路と基板Pの中心に対して図15中、+Y側における第2エッジE2との交点のY軸方向に関する位置をYb、計測点Kijの移動経路と基板Pの中心に対して図15中、−Y側における第2エッジE2との交点のY軸方向に関する位置をYc、計測点Kijの移動経路と基板Pの中心に対して図15中、−Y側における第1エッジE1との交点のY軸方向に関する位置をYd、としたとき、
Figure 0004930077
Figure 0004930077
Figure 0004930077
Figure 0004930077
で与えられる。
次に、図16を参照しながら、第2エッジE2の内側の第2領域52を通過することなく、第3領域53をY軸方向に移動する計測点Kijで検出される高さ位置情報Zijに掛ける重み係数Wijについて説明する。計測点Kijが第2領域52を通過しない場合においても、重み設定装置32は、第3領域53における計測点KijのY軸方向への変化と重み係数Wijの変化とが線形の関係となるように、重み係数Wijを設定する。
一例として、まず、図16における計測点Kijの移動経路中、基板Pの表面の中心に最も近くなる点Nが検出される。次に、点Nを通り、X軸方向と平行なラインNLが設定される。次いで、第3領域53において、ラインNLに沿った重み係数Wxが設定される。重み係数Wxは、第1エッジE1から第2エッジE2に向かって漸次増加するように設定される。また、X軸方向の位置の変化と重み係数Wxの変化とが線形の関係となるように、重み係数Wxが設定される。また、第1エッジE1における重み係数Wxは0であり、第2エッジE2における重み係数Wxは1である。そして、計測点Kijの移動経路とラインNLとの交点における重み係数Wxiが導出される。そして、この重み係数Wixが、計測点Kijの移動経路における点Nの重み係数Wijに設定される。
図15及び図16を参照して説明したように、重み係数Wijが設定された後、制御装置7は、基板ホルダ9に保持されている基板Pの第1ショット領域S1を露光するために、基板ステージ2を制御して、基板PのY軸方向への移動を開始する。基板Pの移動に伴って、基板PのエッジEPの外側に配置されていた複数の計測点Kijが、基板PのエッジEPの内側に順次配置される。フォーカス・レベリング検出システム6は、基板PのエッジEPの内側に配置された計測点Kijで検出された高さ位置情報Zijを、処理装置33に出力する(ステップSA3)。
本実施形態においては、処理装置33は、第1エッジE1の内側の第1領域51(有効領域41)に配置された計測点Kijで検出された高さ位置情報Zijのみを抽出する。換言すれば、処理装置33は、第1領域51(有効領域41)の外側であって、基板PのエッジEPと第1エッジE1との間に設定された無効領域42に設定された計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijを無効化する。第1エッジE1は領域設定装置31によって設定されており、第1エッジE1の位置情報は既知である。したがって、処理装置33は、既知である第1エッジE1の位置情報と、レーザ干渉計5Pで計測される基板Pの位置情報とに基づいて、計測点Kijが第1エッジE1の内側の第1領域51(有効領域41)に配置されたかどうかを判断可能である。処理装置33は、第1エッジE1の外側の無効領域42に設定された計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijを無効化し、第1エッジE1の内側の有効領域41(第1領域51)に設定された計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijを有効化する。
このように、有効領域41、無効領域42は、そこで計測された高さ位置情報Zijを有効化するか無効化するかに関する設定領域であり、その設定は必ずしも前述されたように感光層Rgの有無と一致している必要はない。例えば、感光層Rgが形成された領域であっても、その一部を無効領域42の一部に設定することも可能である。
なお、本実施形態においては、上述の(3)式に示すように、無効領域42においては重み係数Wijが0なので、無効領域42に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijが処理装置33に出力された場合であっても、実質的に無効化されることとなる。
なお、フォーカス・レベリング検出システム6が、第1エッジE1の内側に配置された計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijのみを処理装置33に出力するようにしてもよい。
基板Pの移動に伴って、少なくとも4つの計測点Kijが第1領域51に配置されたとき、重み設定装置32は、フォーカス・レベリング検出システム6より出力され、第3領域53に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み係数Wijを加味する(ステップSA4)。
処理装置33は、重み係数Wijを加味された高さ位置情報Zij’に基づいて、演算装置34を用いて、近似面SCを算出する(ステップSA5)。
算出された近似面SCは、処理装置33を介して制御装置7に出力される。制御装置7は、重み情報Wijを加味された高さ位置情報Zij’に基づいて算出された近似面SCに基づいて、投影光学系PLの像面Zoに基板Pの表面(近似面SC)を合致させるように、基板ステージ駆動システム4を用いて、基板Pの表面の位置を制御する(ステップSA6)。制御装置7は、基板Pの表面の位置を制御しつつ、基板Pを露光する。
第1ショット領域S1の露光が終了した後、図4を参照して説明したように、第2ショット領域S2以降の複数のショット領域が順次露光される。
例えば、第1、第3、第5、第41、第43、第45ショット領域S1、S3、S5、S41、S43、S45等の走査露光を開始するときには、第1エッジE1の外側に配置されていた複数の計測点Kijが、第1エッジE1の内側に順次配置されるので、上述のステップSA1〜SA6で説明した手順と同様の手順で基板Pの表面の位置検出及び位置制御が実行される。
例えば、第2、第4、第42、第44ショット領域S2、S4、S42、S44等の走査露光を終了するときには、第2エッジE2の内側に配置されていた複数の計測点Kijが、第2エッジE2の外側に順次配置される。この場合においても、処理装置33は、第3領域53に設定される計測点Kijで検出される高さ位置情報Zijに重み係数Wijを加味し、基板Pの面位置情報(近似面SC)を求める。制御装置7は、求められた基板Pの面位置情報(近似面SC)に基づいて、基板ステージ駆動システム4を用いて基板Pの表面の位置を制御しつつ、露光する。
なお、例えば第1ショット領域S1の露光を開始するとき、図17の模式図に示すように、走査開始位置から基板PをY軸方向に移動した直後においては、第1領域51(有効領域41)に、計測点Kijが1つだけ配置される状況が生じる場合がある。本実施形態においては、有効領域41に計測点Kijが1つだけ設定されている状態の場合、処理装置33は、その計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijを、基板Pの表面の位置の制御のためのデータとして使用しない。本実施形態においては、有効領域41に計測点Kijが1つだけ設定されているときの基板Pの位置制御は、例えば先に露光されたショット領域(先の基板Pを含む)の位置情報に基づいて実行される。例えば、先のショット領域の平坦領域44を露光しているときの基板テーブル10の位置情報が微動システム13の計測装置(エンコーダなど)で計測され、その計測結果が記憶され、その記憶された計測結果に基づいて、次のショット領域の露光を開始するときに、有効領域41に計測点Kijが1つだけ設定されているときの基板Pの位置制御が実行される。同様に、有効領域41に計測点Kijが2つ、又は3つだけ設定されているときの基板Pの位置制御においても、その計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijは使用されず、例えば先に露光されたショット領域(先の基板Pを含む)の位置情報に基づいて実行される。最小二乗法(重み付き最小二乗法)を用いて近似面SCを算出する場合には、少なくとも4つの計測点Kijが必要であり、計測点Kijが有効領域41に少なくとも4つ配置されるまで、例えば先に露光されたショット領域の表面の位置情報を参照して、基板ステージ2の位置が制御される。
以上説明したように、本実施形態によれば、例えば基板Pの表面の周縁領域に傾斜領域43が存在していても、目標制御量のステップ応答的な変化を抑制できるので、基板Pの表面の面位置情報を精度良く検出できる。したがって、その基板Pの表面の位置制御を精度良く実行でき、基板Pを良好に露光できる。
また、感光膜Rgが形成された有効領域41の傾斜領域43(周縁領域)においても、精度良く露光できるので、その周縁領域を用いてデバイスを製造できる。したがって、デバイスの生産性を向上することができる。
また、基板Pの表面に対する計測点Kijの位置の変化と、重み係数Wijの変化とが線形の関係にあるので、重み係数Wijを掛けた後の高さ位置情報Zij’を用いて近似面SCを算出する際の演算装置34による演算処理の負荷を低減できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図18は、第2実施形態を示す模式図である。上述の第1実施形態においては、第1領域51の第1エッジE1と(すなわち有効領域41のエッジ)とが感光膜Rgが形成されている領域と一致している場合を例にして説明したが、図18に示すように、領域設定装置31は、第1エッジE1(有効領域41のエッジ)が感光膜Rgが形成されている領域と一致しないように設定してもよい。この場合、処理装置33は、例えば、第1エッジE1(有効領域41のエッジ)の外側で感光膜Rgが形成されている領域に設定される計測点Kijで計測された高さ位置情報Zijを無効化する。
また、図19に示すように、領域設定装置31は、基板PのエッジEPを、第1領域51の第1エッジE1(有効領域41のエッジ)として設定してもよい。この場合、領域設定装置31は無効領域を設定しない。
上述の第1、第2実施形態において、制御ユニット30は、CPU等を含むコンピュータシステムと、そのコンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースとを含む。コンピュータシステムは、領域設定装置31、重み設定装置32、演算装置34、及び処理装置33等を含み、これら各装置は、CPU等によって構成される。また、記憶装置36は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置36には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、検出装置SLを制御するためのプログラムが記憶されている。
また、制御ユニット30に接続される制御装置7は、CPU等を含むコンピュータシステムと、そのコンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースとを含む。また、制御装置7には、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む記憶装置が接続される。その記憶装置には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EX全体を制御するためのプログラムが記憶されている。
また、上述の入力装置35は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいは外部装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。また、液晶表示ディスプレイ等の表示装置が設けられていてもよい。
記憶装置に記録されているプログラムを含む各種情報は、コンピュータシステムが読み取り可能である。記憶装置には、基板Pの高さ方向での位置を制御するための制御情報をコンピュータシステムに出力し、実行させる処理を含むプログラムが記録されている。
記憶装置に記録されているプログラムは、コンピュータシステムに、基板Pの表面上に設定した計測点Kijで検出された高さ位置情報Zijを出力する処理と、基板Pの表面上に想定される第1領域51の第1エッジE1と、第1エッジE1と基板Pの中心との間に想定される第2エッジE2との間の第3領域53に設定された計測点Kijでの高さ位置情報Zijに重み情報Wijを加味した高さ位置情報Zij’を用いて基板Pの表面の位置を制御するための制御情報を出力する処理とを実行させる。
記憶装置に記憶されているプログラムがコンピュータシステムに読み込まれることにより、そのプログラムとフォーカス・レベリング検出システム6及び基板ステージ駆動システム4等を含む各種装置とが協働して、基板テーブル10に保持されている基板Pの位置を制御する。
なお、上述の各実施形態においては、基板Pが計測点Kijに対して移動するが、基板Pに対して計測点Kijが移動してもよいし、基板Pと計測点Kijとの両方が移動してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、基板Pの表面に対する計測点Kijの位置の変化と重み係数Wijの変化とが線形の関係である場合を例にして説明したが、非線形の関係であってもよい。Y軸方向に関して、重み係数Wijが二次曲線状、放物線状に変化してもよいし、基板Pの傾斜領域43の形状に応じて変化する重み係数Wijであってもよい。
なお、上述の各実施形態においては、制御装置7は、投影光学系PLの像面Zoと基板Pの表面とを所定の位置関係にするために、検出装置SLの検出結果に基づいて、基板ステージ駆動システム4(微動システム13)を制御して、基板Pを保持する基板テーブル10の位置を調整しているが、結像特性調整装置LCを用いて、投影光学系PLの像面Zoの位置を調整するようにしてもよい。また、基板Pを保持した基板テーブル10の位置調整と、結像特性調整装置LCによる投影光学系PLの像面Zoの位置調整との両方が実行されてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、露光装置EXが、マスクMの移動と同期して基板Pを移動しつつ基板Pを露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)である場合を例にして説明したが、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンの像で基板Pのショット領域を一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)であってもよい。ステッパでエッジショット領域を露光する場合であっても、上述の各実施形態で説明した手法を用いることにより、基板Pのエッジショット領域の表面と投影光学系PLの像面Zoとの位置関係を良好に調整できる。
なお、上述の各実施形態においては、検出装置SLが露光される基板Pの表面の面位置情報を検出するために露光装置EXに備えられている場合を例にして説明したが、検出装置SLを、露光装置EXとは別に設けることができる。例えば、露光される前、あるいは露光された後の基板Pの表面状態(表面形状)を検出するための検査装置として、上述の各実施形態で説明した検出装置SLを用いることができる。また、露光される基板Pのみならず、所定の物体の被検面の面位置情報を検出するために、上述の各実施形態で説明した検出装置SLを用いることができる。
また、上述の各実施形態においては、検出装置SLの検出結果に基づいて、露光される基板Pの表面の高さ方向での位置を制御する場合を例にして説明したが、露光される基板Pのみならず、所定の物体の被検面の高さ方向での位置を制御することができる。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
なお、上述の各実施形態で説明した露光装置EXがステップ・アンド・リピート方式の露光装置(ステッパ)である場合において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、特開2000−164504号公報(対応米国特許第6,897,963号)等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を備えた計測システム(干渉計システム)を用いてマスクステージ及び基板ステージの各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り換えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、国際公開第1999/46835号パンフレット(対応米国特許7,023,610号)に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上述の各実施形態において、前述の照明領域と投影領域とは、それぞれ矩形状であってもよいし、他の形状、例えば円弧状等でもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。また、可変成形マスクとしては、DMDに限られるものでなく、DMDに代えて、以下に説明する非発光型画像表示素子を用いても良い。ここで、非発光型画像表示素子は、所定方向へ進行する光の振幅(強度)、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器としては、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)以外に、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が例として挙げられる。また、反射型空間光変調器としては、上述のDMDの他に、反射ミラーアレイ、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electro Phonetic Display)、電子ペーパー(または電子インク)、光回折型ライトバルブ(Grating Light Valve)等が例として挙げられる。
また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。この場合、照明系は不要となる。ここで自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。また、パターン形成装置が備える自発光型画像表示素子として、複数の発光点を有する固体光源チップ、チップを複数個アレイ状に配列した固体光源チップアレイ、または複数の発光点を1枚の基板に作り込んだタイプのもの等を用い、該固体光源チップを電気的に制御してパターンを形成しても良い。なお、固体光源素子は、無機、有機を問わない。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、検出装置SLの検出結果に基づいて、所定の基準面と基板Pの表面とを所定の位置関係にして、基板Pを良好に露光できる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
なお、法令で許容される限りにおいて、上記各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図20に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンを基板に露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る空間像計測システムの動作の一例を示す図である。 露光光が照射される基板の一例を示す模式図であって、図3(A)は側面図、図3(B)は平面図である。 露光方法の一例を説明するための模式図である。 露光方法の一例を説明するための模式図である。 基板のエッジショット領域を露光するときの状態を示す模式図である。 傾斜領域を有する基板の一例を示す拡大図である。 傾斜領域を有する基板を露光するときの状態を示す模式図である。 目標移動量と実際の移動量との関係を示す図である。 第1実施形態に係る検出装置を含む露光装置の制御構成の一例を示すブロック図である。 第1実施形態に係る制御ユニットの動作の一例を示す図であって、領域設定装置により設定される領域を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る制御ユニットの動作の一例を示す図であって、重み設定装置により設定される重み情報を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る制御ユニットの動作の一例を示す図であって、演算装置により算出される近似面を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するためのフローチャート図である。 第1実施形態に係る重み設定装置で設定される重み情報の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る重み設定装置で設定される重み情報の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を示す模式図である。 第2実施形態に係る重み設定装置で設定される重み情報の一例を示す模式図である。 第2実施形態に係る重み設定装置で設定される重み情報の一例を示す模式図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャート図である。
符号の説明
2…基板ステージ、4…基板ステージ駆動システム、6…フォーカス・レベリング検出システム、6A…照射装置、6B…受光装置、9…基板ホルダ、10…基板テーブル、12…粗動システム、13…微動システム、31…領域設定装置、32…重み設定装置、33…処理装置、34…演算装置、36…記憶装置、41…有効領域、42…無効領域、51…第1領域、52…第2領域、53…第3領域、E1…第1エッジ、E2…第2エッジ、EL…露光光、EP…エッジ、EX…露光装置、Kij…計測点、LC…結像特性調整装置、LU…検出光、P…基板、PL…投影光学系、Rg…感光膜、SL…検出装置、Wf…基材、Wij…重み係数、Zij…高さ位置情報、Zo…像面

Claims (26)

  1. 対象物の被検面の面位置情報を検出する検出装置であって、
    前記被検面の高さ方向での位置を前記被検面上に設定した計測点で検出し、前記高さ方向の位置に対応した高さ位置情報を出力する検出器と、
    第1エッジを有する第1領域、及び前記第1エッジと前記対象物の中心との間に第2エッジを有する第2領域を前記被検面に設定する設定装置と、
    前記第1エッジと前記第2エッジとの間の第3領域に設定された前記計測点での前記高さ位置情報に重み情報を加味する重み設定装置と、
    前記重み情報を加味された前記高さ位置情報に基づいて、前記被検面の面位置情報を取得する処理装置と、を備え、
    前記重み設定装置は、前記第1エッジ及び前記第2エッジの少なくとも一方の位置と前記計測点の位置とに関係する情報に応じて、前記高さ位置情報に前記重み情報を設定する検出装置。
  2. 前記被検面と略平行な平面内で前記計測点と前記被検面とを所定の移動方向に相対的に移動する移動装置を備え、
    前記重み設定装置は、さらに、前記所定の移動方向での前記被検面に対する前記計測点の相対位置の変化に対応して、前記計測点での前記高さ位置情報に加味する前記重み情報を変化させる請求項1記載の検出装置。
  3. 前記相対位置の変化と前記重み情報の変化とが線形の関係にある請求項2記載の検出装置。
  4. 前記重み設定装置は、前記重み情報として前記高さ位置情報に重み係数を掛け、
    前記第1エッジの重み係数は0であり、前記第2エッジの重み係数は1である請求項3記載の検出装置。
  5. 前記重み設定装置は、前記重み情報として前記高さ位置情報に重み係数を掛け、
    前記重み係数を前記第1エッジから前記第2エッジに向かって漸次増加する請求項1記載の検出装置。
  6. 前記重み設定装置は、前記重み情報として前記高さ位置情報に重み係数を掛け、
    前記第1エッジの重み係数は0であり、前記第2エッジの重み係数は1である請求項5記載の検出装置。
  7. 前記設定装置は、前記対象物のエッジを前記第1エッジとして設定する請求項1記載の検出装置。
  8. 前記設定装置は、前記対象物のエッジと前記対象物の中心との間に前記第1エッジを設定する請求項1記載の検出装置。
  9. 前記設定装置は、さらに、前記対象物のエッジと前記第1エッジとの間に無効領域を設定し、
    前記処理装置は、前記無効領域に設定された計測点で計測された前記高さ位置情報を無効化する請求項8記載の検出装置。
  10. 前記検出器は少なくとも4つの計測点を有し、
    前記重み設定装置は、前記4つの計測点の少なくとも1つが前記第3領域に設定されるときに、少なくとも前記第3領域に設定される前記計測点での前記高さ位置情報に前記重み情報を設定する請求項2記載の検出装置。
  11. さらに、前記4つの計測点での前記高さ位置情報を用いて前記被検面の近似面を算出する演算装置を含む請求項10記載の検出装置。
  12. 前記検出器は、前記被検面に対して前記高さ方向と傾斜した方向から検出光を照射する照射装置と、前記被検面で反射した前記検出光を受光可能な受光装置とを含む請求項1〜11のいずれか一項記載の検出装置。
  13. 前記被検面は、露光光が照射される基板の表面を含み、
    前記第1領域は、感光膜が形成された有効領域を含む請求項1〜12のいずれか一項記載の検出装置。
  14. 露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記基板の表面の面位置情報を検出するために請求項1〜13のいずれか一項記載の検出装置を備えた露光装置。
  15. 前記検出装置で検出した検出結果に基づいて、所定面と前記基板の表面との位置関係を調整する調整装置を備えた請求項14記載の露光装置。
  16. 前記基板を保持する基板ホルダと、前記基板ホルダを移動する駆動装置とを備え、
    前記調整装置は、前記駆動装置を含む請求項15記載の露光装置。
  17. 投影光学系を備え、
    前記所定面は、前記投影光学系の像面を含む請求項15又は16記載の露光装置。
  18. 請求項14〜17のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  19. 対象物の被検面の高さ方向での位置を制御する位置制御装置であって、
    前記被検面の高さ方向での位置を前記被検面上に設定した計測点で検出し、前記高さ方向の位置に対応した高さ位置情報を出力する検出器と、
    第1エッジを有する第1領域、及び前記第1エッジと前記対象物の中心との間に第2エッジを有する第2領域を前記被検面に設定する設定装置と、
    前記第1エッジと前記第2エッジとの間の第3領域に設定された前記計測点での前記高さ位置情報に重み情報を加味する重み設定装置と、
    前記重み情報を加味された前記高さ位置情報を用いて前記被検面の位置を制御する制御部と、を備え、
    前記重み設定装置は、前記第1エッジ及び前記第2エッジの少なくとも一方の位置と前記計測点の位置とに関係する情報に応じて、前記高さ位置情報に前記重み情報を設定する位置制御装置。
  20. 前記被検面と略平行な平面内で前記計測点と前記被検面とを所定の移動方向に相対的に移動する移動装置を備え、
    前記重み設定装置は、さらに、前記所定の移動方向での前記被検面に対する前記計測点の相対位置の変化に対応して、前記計測点での前記高さ位置情報に加味する前記重み情報を変化させる請求項19記載の位置制御装置。
  21. 対象物の被検面の高さ方向での位置を制御する位置制御方法であって、
    前記被検面の高さ方向での位置を前記被検面上に設定した計測点で検出し、前記高さ方向の位置に対応した高さ位置情報を出力し、
    前記被検面上に想定される第1領域の第1エッジと、前記第1エッジと前記対象物の中心との間に想定される第2エッジとの間の第3領域に設定された前記計測点での前記高さ位置情報に重み情報を加味した高さ位置情報を用いて前記被検面の位置を制御することを含み、
    前記重み情報が、前記第1エッジ及び前記第2エッジの少なくとも一方の位置と前記計測点の位置とに関係する情報に応じて設定される位置制御方法。
  22. 前記被検面と略平行な平面内で前記計測点と前記被検面とを所定の移動方向に相対的に移動し、
    前記所定の移動方向での前記被検面に対する前記計測点の相対位置の変化に対応して、前記計測点での前記高さ位置情報に加味する前記重み情報を変化させることを含む請求項21記載の位置制御装置。
  23. 対象物の被検面の高さ方向での位置を制御するための制御情報をコンピュータシステムに出力させるプログラムであって、
    前記被検面上に設定した計測点で検出された、前記被検面の高さ方向での前記被検面の位置に関する高さ位置情報を出力する処理と、
    前記被検面上に想定される第1領域の第1エッジと、前記第1エッジと前記対象物の中心との間に想定される第2エッジとの間の第3領域に設定された前記計測点での前記高さ位置情報に重み情報を加味した高さ位置情報を用いて前記被検面の位置を制御するための制御情報を出力する処理と、を含み、
    前記重み情報が、前記第1エッジ及び前記第2エッジの少なくとも一方の位置情報と前記計測点の位置との関係に応じて設定されるプログラム。
  24. 前記被検面と略平行な平面内で前記計測点と前記被検面とが所定の移動方向に相対的に移動する場合に、前記所定の移動方向での前記被検面に対する前記計測点の相対位置の変化に対応して、前記計測点での前記高さ位置情報に加味する前記重み情報を変化させる処理を含む請求項23記載のプログラム。
  25. 対象物の被検面の高さ方向での位置を制御するための制御情報をコンピュータシステムに出力させる処理が記録された記録媒体であって、
    前記処理が、
    前記被検面上に設定した計測点で検出された、前記被検面の高さ方向での前記被検面の位置に関する高さ位置情報を出力する処理と、
    前記被検面上に想定される第1領域の第1エッジと、前記第1エッジと前記対象物の中心との間に想定される第2エッジとの間の第3領域に設定された前記計測点での前記高さ位置情報に重み情報を加味した高さ位置情報を用いて前記被検面の位置を制御するための制御情報を出力する処理と、を含み、
    前記重み情報が、前記第1エッジ及び前記第2エッジの少なくとも一方の位置情報と前記計測点の位置との関係に応じて設定される記録媒体。
  26. 前記制御情報を前記コンピュータシステムに出力させる処理は、前記被検面と略平行な平面内で前記計測点と前記被検面とが所定の移動方向に相対的に移動する場合に、前記所定の移動方向での前記被検面に対する前記計測点の相対位置の変化に対応して、前記計測点での前記高さ位置情報に加味する前記重み情報を変化させる処理を含む請求項25記載の記録媒体。
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