JP4929661B2 - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタヘッドの構成に関するものである。
インクジェットプリンタヘッド100は、図5に示すようにキャビティユニット20にプレート型のアクチュエーター30を接合し、更にフレキシブル配線材40を重ねた構造をしている。キャビティユニット20は、特許文献2に記載された公知のものと同様に、複数の薄いプレートが積層して構成され、インクを吐出させるための複数のノズルとその各々のノズルに連通した複数の圧力室16とを有する。
アクチュエータ30は、各複数の圧力室16を覆う最下層のセラミックス層31a1を含んだ複数枚のセラミックス層31が、キャビティユニット20の圧力室16側から積層され、各セラミックス層31のうち下から偶数段目のセラミックス層31bの上面(広幅面)には、キャビティユニット20における各々の圧力室16に対応した箇所に細幅の個別電極33が形成されている。また下から奇数段目のセラミックス層31aの上面(広幅面)には、複数の圧力室16に対して共通のコモン電極32が形成されている。個別電極33とコモン電極32とは、最下層のセラミックス層31a1を除いて、少なくとも1つのセラミックス層31を挟んで交互に配置され、互いに対向している。そして、アクチュエータ30における各々の個別電極33と、キャビティユニット20における各々の圧力室16を対向させて、キャビティユニット20とアクチュエータ30が接着・固定される。
アクチュエータ30の最上層の上面には、外部からの制御信号を伝達するための配線パターンを配設したフレキシブルプリント配線材40が接合され、電気的にアクチュエータ30と接続される。そして、フレキシブル配線材40に実装された駆動回路を内装する駆動ICチップは、個別電極33に選択的に電圧を印加し、対応するセラミックス層31の活性部を変位させ、この変位が圧力室16の容積を変化させ、インクを吐出する圧力と圧力波を発生させ、インク61をノズルから吐出させる。
アクチュエータ30を構成する複数のセラミックス層31は、一般的にPZT系等の圧電材料を成形したセラミックスを焼結することで形成されているため、図5に示すように、焼結体であるセラミックス層31は、焼結時の収縮による応力や、圧電特性を発現するために電圧を加えて分極を行う時の応力などで非常に微小な欠陥60a(マイクロクラック)が生じる場合がある。図5のように圧力室16の開口は、アクチュエータ30の最下層のセラミックス層31a1で直接覆って密閉されている。通常、このセラミックス層31a1に欠陥60aが発生しても、欠陥60aは非常に微小なためインク61はセラミックス層31a内に浸透しない。しかし、アクチュエータ30を構成するセラミックス層31は20〜30μmと薄いため、個別電極33に印加した電圧の一部がセラミックス層31を介してキャビティユニット20に印加されてしまい、また、圧力室16内の水溶性のインク61にも電圧が印加されてしまうことがある。インクが正に帯電すると、圧力室16に充填されたインク61と、グランド電位であるアクチュエータ30のコモン電極32との間において、最下層のセラミックス層31a1を挟んで電位差が生じる。このような電位差は、正に帯電したインク61をコモン電極32側に移動させる電気浸透現象を発生させるため、インク61には、欠陥60a内において、セラミックス層31a1に浸透させようとする力が作用する。そのため、インク61がセラミックス層31a1内、およびコモン電極32まで浸透すると、コモン電極32間にかかっている電圧差によって、浸透してきた水溶性のインク61(つまり導電性を有する)が分解反応(2HO→2H+O)を起こし、コモン電極32でH発生による膨張現象が発生する。これにより、セラミックス層31bの近傍において、欠陥60bが発生し、個別電極33まで欠陥60bが伸展する場合がある。この欠陥60bにインク61が浸透すると、電気的短絡を招く可能性がある。
さらに、圧力室16からインクを吐出させようとしたとき、対応する個別電極33に電圧を印加させると、セラミックス層31、キャビティユニット20およびインク61を介して、隣接する別の圧力室16に対応する個別電極33にも電気的に導通して、若干の電位が発生し、吐出すべきでない別の圧力室16からもインクが吐出してしまう。
特許文献1では、キャビティユニット20とアクチュエータ30との接着にインク非浸透性の接着シートを用い、この接着シートで、キャビティユニット20と対向するアクチュエータ30のセラミックス層31の面を全部覆うようにして、アクチュエータ30のセラミックス層31がインク61と直接接触しないようにしている。しかし、接着シートでアクチュエータ30のセラミックス層31を覆っているものの、微視的には、接着シートには微小な空孔が多数あるため、前述したようなインク61をセラミックス層31側に誘導する力が作用すると、インク61が接着シートを通過する。その結果、セラミックス層31に欠陥60a、60bがあると、その内部にインク61が浸透してしまい、従来同様に電気的短絡等の問題を招来する。
特許文献2では、図5のようにアクチュエータ30のコモン電極32をキャビティユニット20と共に導電性部材62を用いてグランドに接続して、電位を零電位に保持し、キャビティユニット20に帯電した電荷を導電性部材62を介してコモン電極32に逃がすことで、圧力室16内のインク61が電荷を持つことを防ぎ、電気浸透現象が発生しないようにしている。しかし、セラミックス層31に欠陥60a、60bが生じた場合には、その毛細管現象等でインク61が侵入する可能性は否めない。
特開2002−59547号公報 特開2003−80709号公報
特許文献2において、導電性部材62を用いることで電気浸透現象の防止に有効であると思われたが、導電性部材62はそれ自体に抵抗を有するため、コモン電極32(グランド)に流れる電流の流れが妨げられ、電位差が生じ電気浸透現象を発生させる可能性があった。また、インクジェットプリンタにおいては、インクがノズルより吐出されるまでの電気回路において、電気回路を流れる電流はノイズの影響を受けている。グランドに入る電流もノイズの影響を受け、瞬間的に電位差を生じさせることが避けられない。そのため、このノイズによる瞬間的な電位差と導電性部材62の抵抗による電位差が、互いに相関しあうことで新たに電位差を生じさせてしまう。さらに、インクに対する帯電量がノズル毎に不均一であると、吐出にバラツキが生じるなどして吐出が不安定になる。よって、コモン電極32をキャビティユニット20と、共に導電性部材62でグランドに接続していても、従来同様にコモン電極32とキャビティユニット20との間で電位差を生じることによる電気浸透現象を招来し、アクチュエータ30内にインクが侵入する可能性があるという問題があった。
本発明は、前記問題点を解決するためになされたもので、インクジェットプリンタヘッドのアクチュエータ中へのインクの侵入を防ぐことができ、また、インクを安定して吐出することができるインクジェットプリンタヘッドを提供することが目的である。
この課題を解決するために、請求項1に記載の発明によると、インクを吐出する複数のノズルと、その各々のノズルに連通して配置された圧力室を有するキャビティユニットと、そのキャビティユニットに積層され、前記圧力室の容積を変化させることでインクを前記ノズルから吐出させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、前記複数の圧力室を覆う最下層のセラミックス層を含み前記キャビティユニットの前記圧力室の配列面と直角方向に積層された複数のセラミックス層と、前記最下層のセラミックス層を除く少なくとも1つの前記セラミックス層を挟んで、前記複数の圧力室毎に対向する位置に配置された個別電極および前記複数の圧力室に共通のコモン電極とを含み、前記個別電極と前記コモン電極の間に電圧を印加させ、前記個別電極と前記コモン電極の間の前記セラミックス層を変形して前記圧力室の容積を変化させるインクジェットプリンタへッドにおいて、前記個別電極と前記コモン電極の間に電圧を印加する第1の外部電源は、その個別電極に電気的に接続するための第1の外部電源導線とコモン電極に電気的に接続するためのグランド用導線とを有するフレキシブル配線材を介して、前記アクチュエータと電気的に接続され、前記キャビティユニットに電圧を印加する第2の外部電源は、第2の外部電源用導線を介して前記キャビティユニットと電気的に接続され、前記第1の外部電源は、前記個別電極に選択的に正の電位、前記コモン電極にそれよりも低い電位を印加し、前記第2の外部電源は、前記キャビティユニットに前記コモン電極よりも低い電位を印加することを特徴とする。
請求項に記載の発明によると、前記キャビティユニットは、負の電圧を印加することにより前記個別電極、前記コモン電極および前記キャビティユニットが有する各電位のうち、前記キャビティユニットが一番低い電位であることを特徴とする。
請求項に記載の発明によると、前記キャビティユニットは前記負の電圧を印加していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、キャビティユニットが有する電位が、個別電極やコモン電極に印加された電位の中で一番低い電位であるため、アクチュエータの最下層のセラミックス層と個別電極の間、およびコモン電極の間には、電位差はキャビティユニットの方が低くなっている。また、キャビティユニットの圧力室内のインクもキャビティユニットの電位と同電荷を帯電するため、電位の高い個別電極やコモン電極に引き寄せられることはなく、アクチュエータ側に対して電気浸透現象を発生しない。また、 個別電極に選択的に正の電位、コモン電極にそれよりも低い電位、キャビティユニットにコモン電極より低い電位を有するため、アクチュエータの最下層のセラミックス層とコモン電極の間は、電位差はキャビティユニットの方が低くなる。また、キャビティユニットの圧力室内のインクも、コモン電極よりも低い電位に帯電するため、コモン電極側にインクが引き寄せられることはなく、コモン電極側にインクは浸透しない。
請求項に記載の発明によると、キャビティユニットは、負の電圧を印加することでキャビティユニットを一番低い電位にさせることができるので、負の電圧を安定に供給ができるため、圧力室内のインクを含むキャビティユニットが電気的な変動による影響を起こすことがなく、安定した駆動状態を保持できる。電気浸透現象を起こすこともない。さらに、圧力室内のインクの帯電量もばらつかないため、吐出性能も安定する。また、従来のように、圧力室内のインクもコモン電極に対して導電性部材を用いて電気的に短絡させる必要がないため、導電性部材の抵抗による電位差の発生を抑えることができる。
請求項に記載の発明によると、個別電極とコモン電極に第1の外部電源からフレキシブル配線材を介して電圧を印加し、キャビティユニットに第2の外部電源から電圧を印加することで、請求項3に記載の発明による効果を容易に実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1はインクジェットプリンタヘッドの分解斜視図である。図2はインクジェットプリンタヘッドの断面図である。図3は本発明のインクジェットプリンタヘッドを塔載したヘッドホルダの分解図である。図4は本発明のインクジェットプリンタヘッドと負の電源導線を接続する構成を示す図である。
インクジェットプリンタヘッド100は、特許文献2に記載の公知のものと同様で、図1、図2に示すようにキャビティユニット20にプレート型のアクチュエーター30を接合し、更にフレキシブル配線材40を重ねた構造をしている。キャビティユニット20は、図2のような複数の薄いプレート21が積層して構成され、インクを吐出させるための複数のノズル15とその各々のノズル15に連通した複数の圧力室16とを有する。
実施形態では、薄いプレート21は50〜150μm程度の厚さを有し、複数のノズル15を有するプレートはポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレートは42%ニッケル合金鋼板製である。複数のノズル15は、微小径(25μm程度)で、微小間隔で多数個穿設されている。複数の圧力室16は、最上層のプレート21に平面視細長形状に形成され、その長手方向の一端部が複数のノズル15と連通し、他端部が後述するマニホールド流路14と連通する。そして、キャビティユニット20の長辺(X方向)と平行な5列に配列されている。また、キャビティユニット20の上面にインク供給口17が各インク色別に設営され、その各インク供給口17それぞれから延びるキャビティユニット20中のマニホールド流路14を介して複数の圧力室16にインク色別にインクが分配され、各圧力室16から対応する各ノズル15に至る構成である。圧力室16が5列に対してインク供給口17が4個であるのは、ブラックインクの圧力室16が2列あるためで、1つのインク供給口からその2列の圧力室に対してインクが分配される。
アクチュエータ30は、各複数の圧力室16を覆う最下層のセラミックス層31a1を含んだ複数枚のセラミックス層31が、キャビティユニット20の圧力室16側からその複数の圧力室16の配列面と直角方向に積層されている。1枚のセラミックス層の厚さは30μm程度で、PZTなどの圧電セラミックスである。各セラミックス層31のうち下から偶数段目のセラミックス層31bの上面(広幅面)には、キャビティユニット20における各々の圧力室16に対応した箇所に細幅の個別電極33が長辺方向に沿って列状に形成されている。また下から奇数段目のセラミックス層31aの上面(広幅面)には、複数の圧力室16に対して共通のコモン電極32が形成されている。コモン電極32は、グランド電位に接続されている。個別電極33とコモン電極32とは、最下層のセラミックス層31a1を除いて、少なくとも1つのセラミックス層31を挟んで交互に配置され、互いに対向している。
そして、アクチュエータ30における各々の個別電極33と、キャビティユニット20における各々の圧力室16を対向させて、キャビティユニット20とアクチュエータ30が接着・固定される。アクチュエータ30の最上層の上面には、個別電極33およびコモン電極32とに対応する表面電極26および27が形成されている。表面電極26、27は、積層されたセラミックス層31の積層方向に貫通したスルーホール(図示しない)に充填された導通性材料を介して個別電極33およびコモン電極32と導通されている。
フレキシブルプリント配線材40は、外部からの制御信号を伝達するための配線パターンが配設されていて、アクチュエータ30の表面に設けられた表面電極26に対応した個別端子48と、表面電極27に対応した共通端子47が設けられている。そして、フレキシブル配線材40に実装された駆動回路を内装する駆動ICチップ49から延びる配線48a、フレキシブルプリント配線材40の外周に沿って形成された共通電位導線47aがそれぞれ端子48、47に接続されることで、アクチュエータ30と電気的に接続されている。駆動ICチップ49は、個別電極33とコモン電極32の間に電圧を印加し、選択的に対応するセラミックス層31の活性部を変位させ、この変位が圧力室16の容積を変化させ、インクを吐出する圧力と圧力波を発生させ、インクをノズル15から吐出させる。
個別電極33とコモン電極32は、アクチュエータ30を駆動させるため、個別電極33とコモン電極32の間に電位差を有するように、両電極に電圧をかける必要がある。そのため、実施形態では、個別電極33に正の電位を印加し、コモン電極32にそれよりも低い電位を印加する。コモン電極32の電位は、個別電極33の電位よりも低い電位であればよいため、負の電圧であってもよい。好ましくは、グランド電位を印加する。また、キャビティユニット20には、電気浸透現象が発生しないように、個別電極33とコモン電極32にかかる電位よりも低くなるように電圧を印加する。そのため、キャビティユニットには後述する第2の外部電源から負の電圧が印加されている。つまり、コモン電極32がグランド電位に接続されているとき、アクチュエータの最下層のセラミックス層31a1とコモン電極の間には、電位差は常にキャビティユニット20の方が低くなる。また、コモン電極32が負の電位を有している場合は、キャビティユニット20に印加される負の電位は、コモン電極32よりも低い負の電位を印加する。
次に、上記インクジェットプリンタヘッド100は、図3に示すように、ヘッドホルダ90に塔載される。ヘッドホルダ90はキャリッジとしての機能を有しており、記録媒体に対して平行に移動して、記録を行うように構成されている。
ヘッドホルダ90は、互いに対向する一対の側壁90a、90bに囲まれた略箱形に形成されていて、ヘッドホルダ90の内部空間を底壁90cで上下に区画して構成されている。なお、以下においては、側壁90cにより区画された内部空間のうち、底壁90cより上側の空間を上方空間と称し、底壁90cよりも下側の空間を下方空間と称す。
ヘッドホルダ90内の下方空間には、インクジェットプリンタヘッド100が補強フレーム70を介して支持されると共に、ヘッドホルダ90内の上方空間には、インクタンク5及びヒートシンク80が配置され、また、ヘッドホルダ90の上面側には、中継回路基板50が支持される。
補強フレーム70は、ヘッドホルダ90内の下方空間において、底壁90cの下面側に接着剤により固着されており、インクジェットプリンタヘッド100は、補強フレーム70の下面側に固着されている。また、インクジェットプリンタヘッド100は、補強フレーム70に開口された露出口70aから底壁90c側に露出して配設されている。
インクタンク5は、その内部を、イエロー、マゼンタ、ブラック及びシアン用のインク色別に区画して構築されていて、これら各インクタンクの下面側には、図3に示すように、インク色別に管5aがインクジェットプリンタヘッド100へ向けて延設されている。これら各管5aは、補強フレーム70のインク色別に設けられたインク供給経路70bを介して、インクジェットプリンタヘッド100のインク供給口17にインク色別に接続される。
ヒートシンク80は、フレキシブル配線材40に実装された駆動ICチップ49の発する熱を外部へ放熱するためのものであり、図3に示すように、平坦面を有して形成される座面部80aと、側面視略U字状に曲折されて形成される本体部80bとを備えて構成されている。また、本体部の湾曲部80bには、貫通口80b1が貫通形成されている。ヒートシンク80は、その底面部80aに貫通孔80a1が設けられていて、ヘッドホルダ90の底壁90cから突設された取り付けボス90c2に取り付けられる。ヒートシンク80は、ヘッドホルダ90の一部の側壁90aの裏表両面と所定間隔を隔てつつ対向して配設されている。
フレキシブル配線材40は、ヘッドホルダ90の底壁90cに形成されるスリット90c1を通過して、ヘッドホルダ90内の下方空間から上方空間へ入り、ヒートシンク80aとヘッドホルダの側壁90aの対向面間を通り、貫通口80b1から上方へ延びて配設されている。そして、フレキシブル配線材40の先端端子40bは、ヘッドホルダ90の上面側に配設された剛性体の中継回路基板50に接続される。なお、フレキシブル配線材40上の駆動ICチップ49はヒートシンク80と熱伝導可能に接触している。
中継回路基板50は、剛性を有する電気絶縁基板に配線パターンが印刷形成されたもので、その上面に設けたコネクタ51にインクジェットプリンタの本体側に静置されたメイン制御回路基板(図示せず)から延びたフレキシブルケーブル52が接続されている。
メイン制御回路基板には、制御回路、制御回路用電源、第1の外部電源および第2の外部電源が搭載されている。制御回路は所定の記録情報に基づきインクを吐出させるための各制御信号やデータ信号を駆動ICチップ49に出力し、制御回路用電源は駆動ICチップ49で制御信号やデータ信号を処理するための駆動電源である。第1の外部電源は、個別電極33とコモン電極32の間に電圧(例えば+20V)を印加させてインクを吐出させるための電源である。インクジェットプリンタは、制御回路から出力される制御信号とデータ信号を、駆動ICチップ49に伝達して、その信号に従って、第1の外部電源から個別電極33とコモン電極32の間に電圧に印加させることで、アクチュエータを駆動し、インクを吐出させる。第2の外部電源は、キャビティユニット20に負の電圧を印加して、キャビティユニット20が負の電位(例えば−5V)を有するための負の電圧電源である。
フレキシブル配線材52は、インクを吐出させるための配線パターン(制御信号線、データ信号線、制御用電源導線、第1の外部電源導線、グランド用導線47aなど)と、キャビティユニット20に第2の外部電源から負の電圧を印加させるための負の電源導線を幅方向に平面状に同ピッチで配設し、中継回路基板50にコネクタを介して接続される。負の電源導線をフレキシブル配線材52の配線パターンに含めると、幅広になるためコストアップする可能性がある。そのため、負の電源導線をフレキシブル配線材52の配線パターンに含めず、リード線などの別の配線材を介して第2の外部電源と中継回路基板50とを接続しても良い。
フレキシブル配線材40は、図4(a)に示すように、上述したインクを吐出させるための配線パターン(制御信号線、データ信号線、制御用電源導線、第1の外部電源導線、グランド用導線47aなど)とは別に、フレキシブル配線材40の最外側にキャビティユニット20に負の電圧を印加させるため、第2の外部電源から接続された負の電源導線42aを含み、それらを幅方向に平面状に配設している。そして、フレキシブル配線材40は、アクチュエータ30と接合する側の一部に長手方向に対して切り込みが入れられ、フレキシブル配線材41とフレキシブル配線材42とに分岐されている。
フレキシブル配線材41は、その一端がアクチュエータ30と接合されていて、駆動ICチップ49を実装し、上述したようなインクを吐出させるための配線パターン(制御信号線、データ信号線、制御用電源導線、第1の外部電源導線、グランド用導線47aなど)を含んでいて、それらの信号や電源を駆動ICチップ49に入力している。そして、駆動ICチップ49から延びる配線48a、及びグランド用導線47aがアクチュエータ30上の各表面電極26及び各表面電極27に対応した端子48、47と、それぞれ接続されている。(図1参照)
次に、フレキシブル配線材42は、キャビティユニット20に第2の外部電源から負の電圧を流すための負の電源導線42aを含んだフレキシブル配線材である。負の電源導線42aは、フレキシブル配線材40の配線パターンの最外側に設けられている。フレキシブル配線材42の一端部42bにある端子が、キャビティユニット20と導電性ろう材(はんだ)を溶融させて接続されている。第2の外部電源から出力された負の電圧は、メイン制御回路基板、フレキシブル配線材52を介して、負の電源導線42aに流れ、キャビティユニット20に負の電圧を印加している。
図4(b)は他の実施例を示すもので、インクを吐出させるための配線パターン(制御信号線、データ信号線、制御用電源導線、第1の外部電源導線、グランド用導線47aなど)を含んだフレキシブル配線材40が、その一端をアクチュエータ30と接続されていて、駆動ICチップ49を実装し、その駆動ICチップ49から延びる配線48aと共通電位導線47aがそれぞれ個別端子48と共通端子47に接続されている。そして、フレキシブル配線材40とは別に、キャビティユニット20に第2の外部電源から負の電圧を印加させるためのリード線43が、その一端43bが、キャビティユニット20と導電性ろう材(はんだ)を溶融させて接続され、他端43aが中継回路基板50に同様に接続されることで、第2の外部電気からキャビティユニット20に負の電圧を印加させている。
その他の接続方法として、第2の外部電源からの負の電流が流れる導線にキャビティユニット20が接触することができれば良いため、例えば、キャビティユニット20に導電性のポールを立て、そのポールがヘッドホルダを通して中継基盤回路50まで貫通するような貫通口をヘッドホルダ及び中継回路基板に設けることで、中継回路基板上にポールを接続させれば、負の電圧がキャビティユニット20に流れるようにすることができる。また、キャビティユニット20の一部を、中継回路基板上に露出するように引き出すことで、負の電圧がキャビティユニット20に印加させることも可能である。
上記構成により、キャビティユニット20は、導電性部材62を用いないで、コモン電極32のグランド電位に対して発生するノイズ(±3V程度)よりも低い電圧(−5V)を印加し、ノイズの影響による電位差を抑制し、圧力室16内のインク61がアクチュエータ30の内部へ浸透させる力を抑制することができる。しいては、アクチュエータ30の電気的短絡を招来する虞はない。
インクジェットプリンタヘッドの分解斜視図である。 インクジェットプリンタヘッドの断面図である。 ヘッドホルダの分解斜視図である。 (a)及び(b)はそれぞれインクジェットプリンタヘッドとフレキシブル配線材を接続する構成を示す図である。 インクの電気浸透現象を示す模式図である。
16 圧力室
20 キャビティユニット
26 表面電極
27 表面電極
30 アクチュエータ
31 セラミックス層
31a1 最下層セラミックス層
32 コモン電極
33 個別電極
40 フレキシブル配線材
41 フレキシブル配線材
42 フレキシブル配線材
42a 負の電源導線
43 リード線
49 駆動ICチップ
50 中継回路基板
60a 欠陥
60b 欠陥
61 インク
100 インクジェットプリンタヘッド

Claims (3)

  1. インクを吐出する複数のノズルと、その各々のノズルに連通して配置された圧力室を有するキャビティユニットと、
    そのキャビティユニットに積層され、前記圧力室の容積を変化させることでインクを前記ノズルから吐出させるアクチュエータとを備え、
    前記アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆う最下層のセラミックス層を含み前記キャビティユニットの前記圧力室の配列面と直角方向に積層された複数のセラミックス層と、
    前記最下層のセラミックス層を除く少なくとも1つの前記セラミックス層を挟んで、前記複数の圧力室毎に対向する位置に配置された個別電極および前記複数の圧力室に共通のコモン電極とを含み、
    前記個別電極と前記コモン電極の間に電圧を印加させ、前記個別電極と前記コモン電極の間の前記セラミックス層を変形して前記圧力室の容積を変化させるインクジェットプリンタへッドにおいて、
    前記個別電極と前記コモン電極の間に電圧を印加する第1の外部電源は、その個別電極に電気的に接続するための第1の外部電源導線とコモン電極に電気的に接続するためのグランド用導線とを有するフレキシブル配線材を介して、前記アクチュエータと電気的に接続され、前記キャビティユニットに電圧を印加する第2の外部電源は、第2の外部電源用導線を介して前記キャビティユニットと電気的に接続され、
    前記第1の外部電源は、前記個別電極に選択的に正の電位、前記コモン電極にそれよりも低い電位を印加し、前記第2の外部電源は、前記キャビティユニットに前記コモン電極よりも低い電位を印加する
    ことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。
  2. 前記キャビティユニットは、負の電圧を印加することにより、前記個別電極、前記コモン電極および前記キャビティユニットが有する各電位のうち、前記キャビティユニットが一番低い電位を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタヘッド。
  3. 前記キャビティユニット前記負の電圧を印加していることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリンタヘッド。
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