JP4927672B2 - 建築用外装化粧材の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、一般住宅建築の外壁等に用いられる胴差しや鼻隠し、あるいは破風等の建築用外装化粧材の取付構造に関し、特に、同一形状に形成された複数の化粧材を建物躯体に取付部材を介して取り付ける建築用外装化粧材の取付構造に関する。
従来、窯業系材料等で形成された外装化粧材は、取付作業効率や、取り付けられた外装化粧材の美観等の観点から、一枚物が用いられていた。また、従来、外装化粧材の取付構造は、取付後の確実な装着性を確保するため、建物躯体に対して直接ビス止めされていた。しかし、近年、外装化粧材の外観のデザイン性がより強く要求され、ビスの頭が外観に現れないようにし、直接、外装化粧材にビス固定を行わない構造が採用されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来の外装化粧材の取付構造は、建物の外壁面に沿って建物躯体にビスで締め付け固定されるプレート部と、一対の嵌合顎部を端部として有する外装化粧材と、外装化粧材の一対の嵌合顎部を上方から受け入れる一対の鉤状部とからなる取付金具とから構成されている。外装化粧材の嵌合顎部のいずれにも、鉤状部の中に入る部分は同一形状にされており、鉤状部に臨む面に小突起が形成されている。したがって、小突起を積極的に鉤状部の面に摩滅させることで、建物の表面に多少の凹凸が生じていた場合でも、凹凸による外装化粧材の厚さ方向の段違いを小突起の摩滅で容易に吸収することができ、外装化粧材を美しく並べて取り付けることができるように形成されている。
特開平07−269067号公報
ここで、外装化粧材は、取付後の確実な装着の他、取付後のデザイン性や、取付の容易性が求められる一方、取付後のメンテナンスや外装化粧材が破損した場合の交換等が容易に行えることも求められる。また、一般に、一枚物の外装化粧材は、例えば、25cm×300cmの大きさであり、外装化粧材自体の重量もかなりの重さとなる。
しかしながら、特許文献1記載の外装化粧材の取付構造では、一枚物の外装化粧材を用いていることから、一枚物の外装化粧材を所定の取付箇所に取り付ける場合、作業者が外装化粧材を持ち上げて取り付けるため、取り付け作業の迅速・容易化及び確実性を確保することは困難であるという問題が生じていた。また、一枚物の外装化粧材を用いているために、外装化粧材の一部が破損した場合でも外装化粧材全体を交換しなければならず、メンテナンスの費用面、作業性においても効率が悪いという問題が生じていた。
さらに、特許文献1記載の外装化粧材の取付構造では、取付後のデザイン性を達成しているが、鉤状部に臨む外装化粧材の嵌合顎部に形成された小突起だけでは取付後の装着に対する確実性を達成することは困難である。従って、外装化粧材の外観のデザイン性を確保しつつ、ビス固定することなく取付後の装着に対する確実性を達成するには、外装化粧材の嵌合顎部と鉤状部との間に接着剤を塗布して固定する必要が生じる。この結果、接着剤により一度固定された外装化粧材は、取り外すことができないという問題も生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、第1の目的は、外観性を低下させるビス固定をすることなく、取付後の外装化粧材のデザイン性を確保できる外装化粧材の取付構造を提供することである。第2の目的は、取付部材を用いて、建物躯体に外装化粧材を迅速にかつ確実に装着できる外装化粧材の取付構造を提供することである。第3の目的は、取付部材を介して建物躯体に外装化粧材を容易に取り付けることができ、かつ、施工後も建物躯体からの取り外しが容易にできる外装化粧材の取付構造を提供することである。
以上のような目的を達成するため、本発明に係る外装化粧材の取付構造においては、外装化粧材の外表面から躯体方向に延出する顎部と外表面に対して平行方向に延出する端部とを有する、同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなる外装化粧材を用いる。
具体的には、本発明に係る外装化粧材の取付構造は、
建築用外装化粧材を建物躯体に取付部材を介して取り付ける建築用外装化粧材の取付構造であって、
前記建築用外装化粧材は、前記建築用外装化粧材の外表面から躯体方向に延出する顎部と前記外表面に対して平行方向に延出する端部とを有する、同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなり、
前記第一化粧材は、端部が前記取付部材を介して前記建物躯体に固定具により固定され、
前記第二化粧材は、前記取付部材と前記第一化粧材の端部を挟んで位置決めされるよう固定された端部を有する、
ことを特徴とする。
上述した発明によれば、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなることから、同一形状の2部材で構成されるため、一体成形品である一枚物の外装化粧材と比較して軽量な部材の組合せにより外装化粧材を形成することができる。従って、化粧材自体の軽量化により、取り付け作業も、施工後の取り外し作業も容易に行うことができる。さらに、化粧材の取り付け作業及び取り外し作業の容易化により、補修や検査等の施工後のメンテナンス作業も非常に容易に行うことができる。
特に、第二化粧材が破損した場合、第一化粧材と第二化粧材とは同一形状の2部材であることから、第一化粧材と第二化粧材とから構成される外装化粧材全体を建物躯体から取り外すことなく、第二化粧材のみを取り外して交換することで、補修を完了することができる。
また、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなることから、例えば、化粧材が押出成形品である場合、1個の金型により同一形状の化粧材を製造することができるため、化粧材の製造費用の低減化を実現することができる。さらに、設計変更も容易に行うことができる。
第一化粧材と第二化粧材とは、同一形状で、かつ、建築用外装化粧材の外表面から躯体方向に延出する顎部と外表面に対して平行方向に延出する端部とを有することから、建物躯体を中心に化粧材の外表面を建物躯体方向と逆方向に向けて、同一形状の化粧材、例えば、化粧材の断面がL字状の化粧材を上下反転させた建築用外装化粧材の取付構造を実現することができる。また、第二化粧材は、取付部材と第一化粧材の端部を挟んで位置決めされた第二化粧材の端部を有することから、第一化粧材は第二化粧材よりも建物躯体方向内側に取り付けられ、この結果、取付の際、第一化粧材と第二化粧材との上下位置を調整することにより、第二化粧材による水切り位置を調整することができる。
ここで、「外装用化粧材」には、建物躯体に取り付けられる部材であれば、破風、鼻隠し、幕板、窓枠等が含まれ、長尺品である平物だけでなく、入隅及び出隅に用いられる出入隅役物も含まれる。なお、本発明では、外装化粧材は窯業系材料、合成樹脂系材料等から形成され、特に限定するものではないが、1枚物より軽量化が図れるという観点から、窯業系材料からなる外装化粧材に好ましく適用される。
「取付部材」は、化粧材を建物躯体に取り付ける部材であって、取付部材を用いて化粧材を建物躯体に取り付けたときに形状変形を生じない部材、例えば、ステンレス、アルミ等の金属部材である。
また、第二化粧材は、第一化粧材の端部を取付部材に固定した固定具を、第二化粧材の端部により覆い隠す、ことが好ましい。
上述した発明によれば、上記固定具を、第二化粧材の端部により覆い隠すことから、外部から視認可能な外装化粧材の外表面(取り付けられた外装化粧材を、外部から見上げたときに、視認可能な外装化粧材の外表面)から直接固定具により固定をすることなく取り付けることができる。この結果、取付後の外装化粧材のデザイン性を損なうことなく確保することができる。
特に、外部から視認可能な外表面に対して固定具による固定を必要としないことから、取付後の外装化粧部材の外観維持のための修復作業が不要になる。従って、取り付ける者が熟練していない場合であっても、取付時間の短縮化及び歩留りの向上を図ることができる。
また、第一及び第二化粧材はそれぞれ、化粧材の本体の外表面と、化粧材の端部の外表面とからなる階段状の外表面を有し、第二化粧材の端部の外表面は、第二化粧材が所定位置に取り付けられるとき、第二化粧材の本体の外表面よりも建物躯体方向内側に設けられる、ことが好ましい。
上述した発明によれば、同一形状の第一及び第二化粧材はそれぞれ、階段状の外表面を有し、かつ、取付時、第二化粧材の端部の外表面は、第二化粧材の本体の外表面よりも建物躯体方向内側に設けられることから、第二化粧材の外表面上の段差により水切りを形成することができる。
また、取付部材は、第一化粧材の外表面方向に延出する第一鉤状部と、第一鉤状部方向に折り返された折り返し部とを有し、第一及び第二化粧材はそれぞれ、顎部と端部との間に、躯体方向に延出する突起部を有し、第一化粧材は、第一化粧材の突起部が第一鉤状部と折り返し部とにより所定の位置に当接されて、位置決めされる、ことが好ましい。
上述した発明によれば、第一化粧材は、第一化粧材の突起部が第一鉤状部と折り返し部とにより所定の位置に当接されて、位置決めされることから、第一化粧材を取り付ける際の仮止め作業を、容易にかつ精確に行うことができる。従って、取付時において、第一化粧材の位置合わせ作業も、そのための補助機構も必要なく、建物躯体に第一化粧材を容易に取り付けることができる。
なお、第一化粧材の突起部が第一鉤状部と折り返し部とにより構成されるフック構造に所定の位置で当接されることにより、第一化粧材さらには外装化粧材全体の取り付け作業及び取り外し作業を容易に行うことができる。
また、取付部材は、取付部材から建築用外装化粧材の外表面方向に延出し、第二化粧材の顎部と固定具により固定される第二化粧材固定部と、第二化粧材の外表面方向に延出する第二鉤状部とを有し、第二化粧材は、第二化粧材の突起部が第二鉤状部と係合するとき、第二化粧材の顎部が第二化粧材固定部に載置されて、位置決めされる、ことが好ましい。
上述した発明によれば、第二化粧材は、第二化粧材の突起部が第二鉤状部と係合するとき、第二化粧材の顎部が第二化粧材固定部に載置されて位置決めされることから、第二化粧材の顎部を取付部材の第二化粧材固定部に固定する際、第二化粧材の位置合わせ作業も、そのための補助機構も必要なく、結果として、固定具による固定を容易にかつ精確に行うことができる。
なお、第二化粧材の突起部が第二鉤状部と係合するとき、第二化粧材の顎部が第二化粧材固定部に載置されることから、第二化粧材を固定する際には、第二化粧材が第二化粧材固定部に載置された方向と垂直な方向に固定具により固定することにより、取り付け作業を容易に行うことができ、さらに、取り外しの際にも容易に取り外し作業を行うことができる。
上述した発明によれば、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなることから、同一形状の2部材で構成されるため、一体成形品である一枚物の外装化粧材と比較して軽量な部材の組合せにより外装化粧材を形成することができる。従って、化粧材自体の軽量化により、取り付け作業も、施工後の取り外し作業も容易に行うことができる。さらに、化粧材の取り付け作業及び取り外し作業の容易化により、補修や検査等の施工後のメンテナンス作業も非常に容易に行うことができる。
また、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなることから、例えば、化粧材が押出成形品である場合、1個の金型により同一形状の化粧材を製造することができるため、化粧材の製造費用の低減化を実現することができる。さらに、設計変更も容易に行うことができる。
図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造について、さらに、図6を用いて、本発明の第2実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造について、図面を参照しつつ説明する。本発明の各実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造は、窯業系材料よりなる側断面が同一形状の2つの化粧材を用いた建築用外装化粧材を建物躯体に取付部材を介して取り付ける建築用外装化粧材の取付構造である。
<<<第1実施形態>>>
図1は本発明の第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造の側断面図である。但し、建物躯体については断面で示されている。図2(a)は第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造に用いられる取付金具の正面図、図2(b)は平面図、図2(c)は右側面図である。図3〜図4は建築用外装化粧材を建物躯体に取り付ける方法を説明するための概念図であり、図5は化粧材の突起部の拡大側面図である。
<<建築用外装化粧材の取付構造の概要>>
図1に示すように、第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造100は、建物躯体110に取り付けられる取付部材120と、外装化粧材である第一化粧材130及び第二化粧材140と、取付部材120を建物躯体110に取り付ける固定具150及び151、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体に固定する固定具152と、第二化粧材140を取付部材に固定する固定具153とにより構成される。
ここで、第1実施形態及び後述する第2実施形態の建築用外装化粧材の取付構造における建築用外装化粧材は、側断面が同一形状の第一化粧材130と第二化粧材140とから構成される。また、第一化粧材130と第二化粧材140とにおいては、第一化粧材130の顎部132と対向する第二化粧材140の顎部142を有する。従って、建物躯体110を中心に化粧材の外表面を建物躯体方向と逆方向に向けた同一形状の化粧材、例えば、化粧材を上下反転させた同一形状の2つの化粧材からなる建築用外装化粧材の取付構造を実現することができる。
そして、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体110に取り付ける際、第一化粧材130の第一突起部133が、取付部材120の第一鉤状部124と第一折り返し部123とから構成されるフック構造に当接することにより位置決めされる。従って、第一化粧材130の端部134を固定具152により取付部材120を介して建物躯体110に容易にかつ精確に仮止めすることができる。
また、第二化粧材140の第二突起部143を、取付部材120の第二鉤状部126に係合すると、第二化粧材140の第二顎部142は取付部材120の第二化粧材固定部127に載置されて位置決めされる。従って、第二化粧材140の第二顎部142を固定具153により取付部材120の第二化粧材固定部127に固定する際には、第二化粧材140が第二化粧材固定部127に載置された方向と垂直な方向に固定具により固定することで、容易に取り付け作業を行うことができる。
また、固定具150及び151は、取付部材120を建物躯体110に固定できる部品であれば、ビス、特にタッピングビスに限られず、取付ネジ、ボルトナット等、あらゆるものを用いることができる。同様に、固定具152及び153は、第一化粧材130又は第二化粧材140を、取付部材120を介して建物躯体110に又は取付部材120に固定できる部品であれば、ビス、取付ネジ、ボルトナット等、あらゆるものを用いることができる。本実施形態では、上記固定具として、取付ネジを用いる。
なお、接着剤を用いることなくビス固定することから、建物躯体110及びに取付部材120から、第一化粧材130と第二化粧材140とを、ビス固定したビスを緩めて取り外すことにより、取付後の各化粧材の取り外しを容易に行うことができる。この結果、施工後のメンテナンスや外装化粧材が破損した場合の交換等を容易に行うことができる。
特に、第二化粧材140が破損した場合、第一化粧材130と第二化粧材140とは同一形状の2部材であることから、第一化粧材130と第二化粧材140とから構成される外装化粧材全体を建物躯体110から取り外すことなく、第二化粧材140のみを取り外して交換することで、補修を完了することができる。
<取付部材120>
取付部材120は、図1及び図2の各図が示すように、平板状かつ矩形状の金属部材を一部切断し、建物躯体取付側に取付部材固定部122を、また、化粧材取付側にそれ以外の部分、具体的には、第一折り返し部123、第一鉤状部124、第二折り返し部125、第二鉤状部126及び第二化粧材固定部127を折り曲げて突出可能に形成する。また、折り曲げられた部分以外の金属部材により、プレート部121が形成される。なお、取付部材120の材料は金属部材に限られず、樹脂部材等も用いることができる。
(プレート部121)
取付時、プレート部121は、外装化粧材で覆われる建物躯体110の外表面方向の表面に密着し、取付ネジ151を通すために設けられたプレート部121下部に設けられた2つのネジ穴161を介して、取付ネジ151により建物躯体に取り付ける。なお、プレート部121から、建物躯体取付側に取付部材固定部122が略垂直方向に延び、一方、外装化粧材の外表面側に、第一折り返し部123及び第二折り返し部125が折り返され、第一鉤状部124、第二鉤状部126及び第二化粧材固定部127が略垂直方向に延びる。
なお、プレート部121には、第1化粧材130の端部134を取付部材120を介して建物躯体120に取り付けるため、2つのネジ穴162が形成されている。このネジ穴161、162は、プレート部121の中心軸に関して左右に一つずつ設けられているが、上下方向に複数個ずつ設けることも可能である。また、建物躯体110に取付部材120が固定できればネジ穴の位置及び穴の数は任意に定めることができる。
(取付部材固定部122)
取付部材固定部122は、プレート部121から建物躯体取付側に略垂直に延びる2つの部材であり、取付時、ネジ150により取付部材固定部122を建物躯体110に取り付けるために、2つのネジ穴160を有する。取付時、プレート部121を外装化粧材で覆われる建物躯体110の外表面方向表面に密着させ、取付部材固定部122を建物躯体110の上面に載置する。取付部材固定部122とプレート部121とは略垂直に形成されていることから、垂直な隅部を有する建物躯体110に対して取付部材120を確実に固定することができる。
(第一折り返し部123と第一鉤状部124)
第一折り返し部123はプレート部121から第一鉤状部124方向に折り曲げられて形成される。一方、第一鉤状部124はプレート部121から外装化粧材外表面に向かって略垂直方向に延びように形成される。
本実施形態の第一鉤状部124は、下方に開口する凹部を有する鉤状の部材であって、プレート部121から垂直に延びる平坦な第一突出面と、プレート部121から離れた前記第一突出面の端部からプレート部121表面と平行に延びる第一壁面と、さらに、第一壁面の第一突出面とは対向する第一壁面の端部側を折り曲げた折り曲げ部とからなる。従って、後述するように第一化粧材130は脆性を有することから、第一突起部133を丸める必要もなく、下方から上方に第一鉤状部124が形成する凹部に嵌合させ、確実に装着することができる。
さらに、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体110に取り付ける際、第一化粧材130の第一突起部133が、取付部材120の第一鉤状部124と第一折り返し部123とから構成されるフック構造に当接することにより位置決めされる。従って、第一化粧材130の端部134をネジ152により取付部材120のネジ穴162を介して建物躯体110に容易にかつ精確に仮止めすることができる。
(第二折り返し部125)
第二折り返し部125は、第一鉤状部124を挟んで第一折り返し部123と反対側に設けられた部材であって、第一折り返し部123と平行な方向に折り返されている部材である。ここで、図1に示すように、第一化粧材130(第二化粧材140)は、本体131(141)と端部134(144)とが階段状に形成されている。そして、第二折り返し部125は、外装化粧材取付時、第一化粧材130の端部134に形成される引掛部135を受けるように位置合わせされている。従って、第一鉤状部124と第一折り返し部123とから構成される上記フック構造に第一化粧材130を当接させた際、第二折り返し部125が引掛部135を受けることにより、第一化粧材130を建物躯体110に非常に容易にかつ精確に仮止めすることができる。
(第二鉤状部126)
本実施形態の第二鉤状部126は、上方に凹部を有する鉤状の部材であって、プレート部121から垂直に延びる平坦な第二突出面と、プレート部121から離れた前記第二突出面の端部からプレート部121表面と略平行に延びる第二壁面とからなる。従って、後述する第二化粧材140の第二突起部143を、上方から下方に第二鉤状部126に形成された凹部に係合させることができる。
なお、第二化粧材140の側面は、図1及び図2が示すように、本体141と端部144とが端部144の外表面が建物躯体内側方向に向かって階段状になるように形成されている。従って、第二化粧材140の第二鉤状部126に第二化粧材140の第二突起部143を係合させることにより、取付部材120から第二化粧材140の落下を防止できる。この結果、後述する第二化粧材140の第二顎部142を、取付部材120にネジ153により固定する作業を容易に行うことができる。
(第二化粧材固定部127)
第二化粧材固定部127は、外装化粧材の外表面方向に、プレート部121から垂直に延びる平坦な部材である。第二化粧材固定部127には、第二化粧材140の第二顎部142をビス153により第二化粧材固定部127に固定するための2つのビス穴163が設けられている。
なお、第二化粧材140の第二突起部143を第二鉤状部126に係合させた場合、第二顎部142が第二化粧材固定部127の上面に載置されるように形成されている。従って、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体110に取り付けた後、第二化粧材140を取り付ける際、取付部材120から第二化粧材140が落下することを防止することができる。この結果、作業者に見え難い個所に設けられたビス153用の穴又はポンチ穴に対しても、第二化粧材140の第二顎部142の位置決めが容易となり、取付部材120に対してネジ153により固定する作業を迅速にかつ容易に行うことができる。
<第一化粧材130及び第二化粧材140>
第1実施形態及び第2実施形態に係る外装化粧材の取付構造における外装化粧材は、側断面が同一形状の2つの化粧材により構成され、取付後、建物躯体110から離れた第二化粧材の端部により、第二化粧材と取付部材とに挟まれる第一化粧材の端部の一部が覆い隠される。具体的には、第一化粧材及び第二化粧材を正面から見た場合に、第一化粧材の端部を取付部材を介して建物躯体に取り付けるためのビスが、外部に露出しないように、第二化粧材の端部により第一化粧材の端部の一部が覆い隠されている。
ここで、第1実施形態の第一化粧材130と第二化粧材140とは、側断面が同一形状の化粧材であるだけでなく、図1に示すように、各化粧材の本体と端部との厚みが外装化粧材外表面方向に略同一になるように形成されている。さらに、取付時、化粧材の本体と端部とが取付部材120のプレート部121と平行となるように、階段形状の化粧材に形成されている。
従って、側断面が同一形状の第一化粧材130及び第二化粧材140はそれぞれ、階段状の外表面を有し、かつ、取付時、第二化粧材140の端部144の外表面は、第二化粧材140の本体141の外表面よりも建物躯体方向内側に設けられることから、第二化粧材140の外表面上の段差により、図1のAで示した水切りを形成することができる。
なお、化粧材の形状は、水切りを設けることが可能であれば、本実施形態の形状、さらには、階段形状の断面を有する形状に限定されず、例えば、後述する第2実施形態に示した化粧材の形状も可能である。
また、化粧材の材料としては、耐火性、耐熱性、防火性等の観点から、繊維含有珪酸カルシウム系の窯業系材料が好適であり、これに限られず、デザイン性を高めるために樹脂系材料も適用することができる。
ここで、いずれの化粧材も、建物躯体110及び取付部材120との間に、中空の空間が形成できるような形状となっている。従って、中空の空間が、化粧材内部に形成されることにより化粧材の軽量化を図ることができる。なお、軽量化を図るためには、できる限り化粧材の内部に中空の空間を設けることが好ましいが、化粧材は窯業系材料からなる部材であることから、化粧材の製造過程において化粧材が撓むのを防止するため、図1のような形状に形成した。
(第一化粧材130)
第一化粧材130は、本体131から建物躯体方向に略垂直に延びる第一顎部132と、上述した第一折り返し部123と第一鉤状部124とから構成されるフック構造に当接可能に設けられた第一突起部133と、本体131と階段状に設けられた端部134とから構成される。
第一顎部132は、建物躯体110の下面と平行に、すなわち、本体131から建物躯体方向に略垂直に形成した。なお、第一顎部132と建物躯体110との間は、狭い隙間が形成され、完全に密接してはいない。これは、建物躯体110の下面を第一顎部132で覆うことにより、雨水が第一顎部132と建物躯体110との間を侵入することを防止し、また、第一化粧材130と取付部材120と建物躯体110との間に形成された中空の空間に存在する水分を、第一顎部132と建物躯体110との間の隙間から排出するためである。この結果、建物躯体側に存在する木質部材の腐食等を防止することができる。
第一突起部133は、上述した第一折り返し部123と第一鉤状部124とから構成されるフック構造に当接可能に設けられている。ここで、第一突起部133が装着されるフック構造、具体的には、第一折り返し部123と第一鉤状部124とから構成されるフック構造に、第一突起部133が装着された図を図3(a)に示す。図3(a)に示すように、第一突起部133は、先端が厚みを持った拡張部133aが、取付時、第一鉤状部に嵌るように形成されている。一方、第一突起部133の先端のうち、第一折り返し部123と接する部分は拡張部133aのような厚みを持たない。従って、本実施形態の第一化粧材130はフック構造に下方から上方に装着され、第一突起部133はフック構造に当接される。この結果、第一化粧材130を取付部材120に取り付ける際、第一顎部132が取り付け作業の邪魔をすることなく、第一化粧材130さらには外装化粧材全体の取り付け作業及び取り外し作業を容易に行うことができる。
ここで、図3(b)に、第一突起部133の変形例である第一突起部133’を示す。図3(b)に示すように、第一突起部133’は、図3(a)のフック構造の第一折り返し部123に代えて、第一鉤状部124と同一形状の部材124’を第一鉤状部124と第一突起部を挟んで対向するように設けたフック構造に装着される部材である。そして、第一突起部133’の先端は、2つの鉤状部に対して嵌る拡張部133aを、双方向に備える。従って、図3(b)のフック構造と第一突起部133’との組合せにより、図3(a)に示したものよりも強固な装着を実現することができる。
第一化粧材130の端部134は、本体131の厚みと外装化粧材外表面方向に略同一になる厚みに形成されている。また、取付時、本体131と端部134とは、取付部材120のプレート部121と平行に、かつ、階段形状の化粧材に形成されている。従って、端部134は、取付部材120のプレート部121に密着して取り付けられる。
また、第一化粧材130は階段状の部材であることから、取付時、端部134に引掛部135が形成される。第一化粧材130の第一突起部133が第一折り返し部123と第一鉤状部124とから構成されるフック構造に装着された際、第二折り返し部125は引掛部135を受ける。
従って、第一化粧材130の取り付け位置が決定され、位置決めをする必要がなくなり、第一化粧材130の端部134を固定具152により取付部材120を介して建物躯体110に容易にかつ精確に仮止めすることができる。この結果、取付時において、第一化粧材130の位置合わせ作業も、そのための補助機構も必要なく、建物躯体110に第一化粧材130を容易に取り付けることができる。
(第二化粧材140)
第二化粧材140は、本体141から建物躯体方向に略垂直に延びる第二顎部142と、第二鉤状部126に係合する第二突起部143と、本体141と階段状に設けられた端部144とから構成される。
そして、第二化粧材140を取り付けた際、第二化粧材140の端部144は、第一化粧材130の端部134を取付部材120にビス固定したビス152を覆い隠すように位置合わせされている。従って、外部から視認可能な外装化粧材の外表面(取り付けられた外装化粧材を、外部から見上げたときに、視認可能な外装化粧材の外表面)から直接ビス固定をすることなく取り付けることができる。この結果、取付後の外装化粧材のデザイン性を損なうことなく確保することができる。
特に、外部から視認可能な外表面に対するビス固定を必要としないことは、取付後の外装化粧部材の外観維持のための修復作業が不要になることから、取り付ける者が熟練していない場合であっても、取付時間の短縮化及び歩留りの向上を図ることができる。
また、第二化粧材140は、第一化粧材130と同一形状の化粧材であり、第一化粧材130の顎部132と建物躯体110を挟んで対向する第二化粧材140の顎部142を有するように、建物躯体110に取り付けられる。すなわち、2つの化粧材130と140は、建物躯体110を中心に化粧材の外表面を建物躯体方向と逆方向に向けた同一形状の化粧材、言い換えれば、化粧材を上下反転させた同一形状の2つの化粧材である。
第二化粧材140は、第二突起部143を上方から下方に第二鉤状部126の凹部に係合させた場合、第二顎部142が第二化粧材固定部127の上面に載置されるように形成されている。従って、第二化粧材140の顎部142を取付部材120の第二化粧材固定部127にビス固定する際、第二化粧材140の位置合わせ作業も、そのための補助機構も必要なく、結果として、ビス固定を容易にかつ精確に行うことができる。さらに、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体110に取り付けた後、第二化粧材140を取り付ける際、取付部材120から第二化粧材140が落下することを防止することができる。
この結果、作業者に見え難い個所に設けられたビス153用の穴又はポンチ穴に対しても、第二化粧材140の第二顎部142の位置決めが容易となり、取付部材120に対してネジ153により固定する作業を迅速にかつ容易に行うことができる。
なお、第二化粧材140の突起部143が第二鉤状部126と係合するとき、第二化粧材140の顎部142が第二化粧材固定部127に載置されることから、第二化粧材140をビス固定する際には、第二化粧材140が第二化粧材固定部127に載置された方向と垂直な方向にビス固定することにより、取り付け作業を容易に行うことができ、さらに、取り外しの際にも容易に取り外し作業を行うことができる。
また、第二鉤状部126に第二突起部143を係合させる方向が、第二鉤状部126の形状から図1の上方から下方に限定されるため、端部144が第二化粧材140の取り付け作業を邪魔することはない。
ここで、第二化粧材140は、本体141と端部144とによる階段形状の部材であることから、化粧材外表面に段差を形成する。従って、第二化粧材140の外表面に付着した水は第二化粧材140の段差部Aに集まり、水切りを形成することができる。さらに、段差部Aの角度を、図1の角度よりも鋭角にすることにより、さらに水切りを良くすることができる。
図1に示すように、取付時、第一化粧材130の端部134と第二化粧材140の端部144との間は、狭い隙間が形成されている。すなわち、第一化粧材130と第二化粧材140とを取り付けた際、完全には密接していない。これは、第一化粧材130の端部134を覆うことにより、雨水が第一化粧材130の端部134と第二化粧材140の端部144との間を侵入することを防止し、また、第二化粧材140と取付部材120と建物躯体110との間に形成された空間に存在する水分を、上記隙間から排出するためである。この結果、建物躯体側に存在する木質部材の腐食等を防止することができる。
なお、第一化粧材130と第二化粧材140とは同一形状であるとともに、取付部材120を挟んで位置決めされる端部134と端部144とにより、第一化粧材130は第二化粧材140よりも建物躯体方向内側に取り付けられる。この結果、取付の際、第一化粧材130と第二化粧材140との上下位置を微調整することにより、第二化粧材140による水切り位置Aを調整することができる。
<<建築用外装化粧材の取付方法>>
図4及び図5を用いて、外装化粧材の取付方法を説明する。図4は取付方法を説明するための概念図であって、図4(a)は建物躯体に対して取付部材120を取り付けた図である。図4(b)は第一化粧材130を取付部材120を介して取り付けた図である。図4(c)は第二化粧材140を取付部材120を介して取り付けた図である。図5(a)〜図5(e)は取付過程における建築用外装化粧材の取付構造の側面図である。
まず、外装化粧材の取り付けは、建物外壁に取付部材120を取り付け、次に、第一化粧材130を取付部材120を介して取り付け、その後、第二化粧材140を第一化粧材130の上方から取付部材120に取り付け、そして、第二化粧材140を取付部材120にビス固定することにより行われる。
<取付部材120の取り付け>
図4(a)及び図5(a)を用いて、取付部材120を建物躯体110に取り付ける取付方法を説明する。まず、建物躯体110の取付箇所に取付部材120を取り付ける。具体的には、図4(a)に示すように、第一化粧材130及び第二化粧材140と取付部材120との取付位置関係を考慮して、固定具150、151を用いて、取付部材どうしの間隔が一定幅になるように取付部材120を取り付ける。その際、取り付け、取り外しを考慮して、隣り合う第一化粧材どうし及び隣り合う第二化粧材どうしのジョイント部は、化粧材どうしが所定幅、例えば3mm程度の目地を設けるように取り付ける。
<第一化粧材130の取り付け>
図4(b)及び図5(b)〜図5(c)を用いて、建物躯体に取り付けられた取付部材120に、第一化粧材130を取り付ける取付方法を説明する。ここで、第一化粧材の例として、出隅役物と、長尺品とが、図4(b)に示されている。
図5(b)に示すように、第一化粧材130の第一突起部133を、第一折り返し部123と第一鉤状部124とから構成されるフック構造に、下方から上方に装着する。その際、第二折り返し部125は、第一折り返し部123と同じ方向に向かって折り返されていることから、第一化粧材130は所定の位置に精確に位置決めされる。
そして、位置決めされた位置で仮止めされていることから、ビス152により端部134を取付部材120のプレート部121に密着するように取り付ける(図5(c))。第一化粧材130の取付時、第一化粧材130は建物躯体及び取付部材120の下方から上方に装着されるので、第一顎部132は取り付け作業を邪魔することがない。
<第二化粧材140の取り付け>
図4(c)及び図5(d)〜図5(e)を用いて、取付部材120を介して第一化粧材130を取り付けた後、第二化粧材140を取り付ける取付方法を説明する。出隅役物と、長尺品とが、図4(c)に示されている。
第一化粧材130を上下反転した第二化粧材140を、第二突起部143が第二鉤状部126の凹部に係合するように、上方から下方に装着する。ここで、第二化粧材140は、第二突起部143を上方から下方に第二鉤状部126に係合させた場合、第二顎部142が第二化粧材固定部127の上面に載置されるように形成されている。従って、第一化粧材130を取付部材120を介して建物躯体110に取り付けた後、第二化粧材140を取り付ける際、取付部材120から第二化粧材140が落下することを防止することができる。
第二鉤状部126に第二突起部143を係合させた後、第二顎部142を第二化粧材固定部127にビス153により固定する。なお、作業者に見え難い個所に設けられたビス153用の穴又はポンチ穴に対しても、第二化粧材140の第二顎部142の位置決めされることにより、取付部材120に対してネジ153により固定する作業を迅速にかつ容易に行うことができる。また、第二鉤状部126に第二突起部143を係合させる方向が第二鉤状部126の形状から上方から下方に限定されるため、端部144が第二化粧材140の取り付け作業を邪魔することはない。
以上のようにして、外装化粧材を取り付けることができる。ここで、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材130と第二化粧材140とからなることから、同一形状の2部材で構成されるため、一体成形品である一枚物の外装化粧材と比較して軽量な部材の組合せにより外装化粧材を形成することができる。従って、化粧材自体の軽量化により、取り付け作業も、施工後の取り外し作業も容易に行うことができる。さらに、化粧材の取り付け作業及び取り外し作業の容易化により、補修や検査等の施工後のメンテナンス作業も非常に容易に行うことができる。
特に、第二化粧材140が破損した場合、第一化粧材130と第二化粧材140とは同一形状の2部材であることから、第一化粧材130と第二化粧材140とから構成される外装化粧材全体を建物躯体110から取り外すことなく、第二化粧材140のみを取り外して交換することで、補修を完了することができる。
また、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材130と第二化粧材140とからなることから、例えば、化粧材が押出成形品である場合、1個の金型により同一形状の化粧材を製造することができるため、化粧材の製造費用の低減化を実現することができる。さらに、設計変更も容易に行うことができる。
第一化粧材130と第二化粧材140とは同一形状であり、かつ、第一化粧材130は建築用外装化粧材の外表面から建物躯体110方向に延出する第一顎部132と建築用外装化粧材の外表面に対して平行方向に延出する端部134とを、第二化粧材140は外表面から建物躯体110方向に延出する第二顎部142と材の外表面に対して平行方向に延出する端部134とを有することから、建物躯体110を中心に化粧材の外表面を建物躯体方向と逆方向に向けて、同一形状の化粧材を上下反転させた建築用外装化粧材の取付構造を実現することができる。また、第二化粧材140は、取付部材120と第一化粧材130の端部134を挟んで位置決めされた第二化粧材140の端部144を有することから、第一化粧材130は第二化粧材140よりも建物躯体方向内側に取り付けられ、この結果、取付の際、第一化粧材130と第二化粧材140との上下位置を調整することにより、第二化粧材140による水切り位置Aを調整することができる。
特に、第一化粧材130及び第2化粧材140の視認可能な外表面からのビス固定を必要としないことにより、作業の容易性や、取付後の外装化粧部材の外観維持のための修復作業が不要になることから、作業者が熟練していない場合であっても、取付時間の短縮化及び歩留りの向上を図ることができる。
<<<第2実施形態>>>
第2実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造200は、第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造100の変形である。したがって、第1実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造100と異なる部分について説明する。
図6は本発明の第2実施形態に係る建築用外装化粧材の取付構造の側断面図である。図6で示すとおり、第2実施形態の取付構造200は、建物躯体210に取り付けられる取付部材220と、外装化粧材を構成する側断面が同一のL字形状である第一化粧材230及び第二化粧材240と、取付部材220を建物躯体210に取り付ける固定具250、251と、第一化粧材230を取付部材220を介して建物躯体210に固定する固定具252と、第二化粧材240を取付部材220に固定する固定具253とにより構成される。
図6に示すように、第1実施形態の化粧材の側断面は本体と端部とが階段形状のものであったのに対して、第2実施形態の化粧材の側断面はL字形状のものである。すなわち、第2実施形態の化粧材は本体と端部とが階段状ではなく、本体自身が端部方向に延びる構成を有している。
そして、第一化粧材230は、本体231と端部234とをプレート部221と密着させて、固定具252により固定する。さらに、第一化粧材230を取付部材220を介して建物躯体210に取り付けた後、第二顎部242を第二化粧材固定部227に載置して固定具253により取付部材220に第二化粧材240を取り付ける。
図6に示すように、第一化粧材230と建物躯体210との間、さらに、第一化粧材230と第二化粧材240と取付部材220と建物躯体210との間には、狭い隙間が設けられる。この隙間により、第1実施形態と同様に、各部材間に形成された空間に存在する水分を、上記隙間から排出するためである。この結果、建物躯体側に存在する木質部材の腐食等を防止することができる。
また、第2実施形態の第二化粧材240は本体241と端部244とにより階段形状を構成しないことから、端部244の外表面のB部において水切りを形成する。第2実施形態においても、第二化粧材240の外表面に付着した水は第二化粧材240のB部に集まり、水切りを形成することができる。さらに、B部の角度を、図6の角度よりも鋭角にすることにより、さらに水切りを良くすることができる。
第2実施形態の取付構造においても、建築用外装化粧材は同一形状の第一化粧材230と第二化粧材240とからなることから、同一形状の2部材で構成されるため、一体成形品である一枚物の外装化粧材と比較して軽量な部材の組合せにより外装化粧材を形成することができる。従って、化粧材自体の軽量化により、取り付け作業も、施工後の取り外し作業も容易に行うことができる。さらに、化粧材の取り付け作業及び取り外し作業の容易化により、補修や検査等の施工後のメンテナンス作業も非常に容易に行うことができる。特に、第二化粧材240が破損した場合、外装化粧材全体を建物躯体210から取り外すことなく、第二化粧材240のみを取り外して交換することで、補修を完了することができる。さらに、同一形状の化粧材を用いることにより、例えば、化粧材が押出成形品である場合、1個の金型により同一形状の化粧材を製造することができるため、化粧材の製造費用の低減化を実現することができる。さらに、設計変更も容易に行うことができる。
更に、本発明に係る建物外装用化粧材の取付構造は、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
本発明の第1実施形態に係る取付構造100の側断面図である。 取付金具120の説明図である。 第一突起部を説明するための概念図である。 建築用外装化粧材を取り付ける方法を説明するための概念図である。 建築用外装化粧材を取り付ける方法を説明するための概念図である。 本発明の第2実施形態に係る取付構造200の側断面図である。
符号の説明
100,200 建築用外装化粧材の取付構造
110,210 建物躯体
120,220 取付部材
121,221 プレート部
122,222 取付部材固定部
123 第一折り返し部
124 第一鉤状部
125 第二折り返し部
126 第二鉤状部
127 第二化粧材固定部
130,230 第一化粧材
131,231 本体
132 第一顎部
133 第一突起部
134,234 端部
140,240 第二化粧材
141,241 本体
142 第二顎部
143 第二突起部
144,244 端部
150,151,152,153,250,251,252,253 固定具

Claims (6)

  1. 建築用外装化粧材を建物躯体に取付部材を介して取り付ける建築用外装化粧材の取付構造であって、
    前記建築用外装化粧材は、前記建築用外装化粧材の外表面から躯体方向に延出する顎部と前記外表面に対して平行方向に延出する端部とを有する、同一形状の第一化粧材と第二化粧材とからなり、
    前記第一化粧材は、端部が前記取付部材を介して前記建物躯体に固定具により固定され、
    前記第二化粧材は、前記取付部材と前記第一化粧材の端部を挟んで位置決めされるよう固定された端部を有する、
    建築用外装化粧材の取付構造。
  2. 前記第二化粧材は、前記第一化粧材の端部を前記取付部材に固定した固定具を、前記第二化粧材の端部により覆い隠す、
    ことを特徴とする請求項1記載の建築用外装化粧材の取付構造。
  3. 前記第一及び第二化粧材はそれぞれ、化粧材の本体の外表面と、化粧材の端部の外表面とからなる階段状の外表面を有し、
    前記第二化粧材の端部の外表面は、前記第二化粧材が所定位置に取り付けられるとき、前記第二化粧材の本体の外表面よりも建物躯体方向内側に設けられる、
    ことを特徴とする請求項2記載の建築用外装化粧材の取付構造。
  4. 前記取付部材は、前記第一化粧材の外表面方向に延出する第一鉤状部と、前記第一鉤状部方向に折り返された折り返し部とを有し、
    前記第一及び第二化粧材はそれぞれ、顎部と端部との間に、躯体方向に延出する突起部を有し、
    前記第一化粧材は、前記第一化粧材の突起部が前記第一鉤状部と前記折り返し部とにより所定の位置に当接されて、位置決めされる、
    ことを特徴とする請求項3記載の建築用外装化粧材の取付構造。
  5. 前記取付部材は、
    前記取付部材から前記建築用外装化粧材の外表面方向に延出し、前記第二化粧材の顎部と固定具により固定される第二化粧材固定部と、
    前記第二化粧材の外表面方向に延出する第二鉤状部とを有し、
    前記第二化粧材は、前記第二化粧材の突起部が前記第二鉤状部と係合するとき、前記第二化粧材の顎部が前記第二化粧材固定部に載置されて、位置決めされる、
    ことを特徴とする請求項4記載の建築用外装化粧材の取付構造。
  6. 前記建築用外装化粧材は、窯業系材料よりなる押出成形体である、
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項記載の建築用外装化粧材の取付構造。
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