JPS6346610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、窓枠取付け壁に固定された窓枠を取
替え可能にした窓装置に関する。

〔従来の技術〕

窓枠取付け壁の開口部に取付けられた窓枠は、
通常、開口部内周面に固定され、容易に取外すこ
とができない。

しかしながら、窓枠の老朽化またはその他の要
求により、窓枠を取外し、新たな窓枠を取付けた
い場合がある。

この様な窓枠を取替え容易としたものとして、
例えば、特開昭50−100837号公報に記載のものが
公知である。

この従来のものは、窓枠取付け壁の開口部内周
面に、開口内方に突出する取付片を設け、該取付
片に新窓枠の周縁フランジ部を室外側から当接せ
しめて固定するものであつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記従来のものは、取外し容易であるが、開口
部内周面に設けられた取付片が、開口内方へ突出
するものであるから、開口面積が小さくなり、採
光に問題があつた。

また、この従来のものは、室外側から窓枠を嵌
め込むよう構成されているので、取付片とフラン
ジ部の締結手段が室外側に露出し、外観上好まし
いものではなかつた。

また、室外側から嵌め込むものであるから、取
替え工事に際して足場を設ける必要があり、工事
が大がかりになるものであつた。

そこで、本考案は、前記問題点を解決した窓装
置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、窓枠取付け壁２の開口部の上部内周
面に凹部２ａが左右長手方向全長にわたつて形成
され、該凹部２ａ内に下方に突出する取付け部材
３Ｕが取付け壁２の厚み方向に位置調整自在に取
付けられ、 前記開口部内に室内側から嵌め入れられる窓枠
５の上枠体７に上方に突出する連結部材４Ｕが取
付けられ、 該連結部材４Ｕは取付け部材３Ｕに対して室内
側から着脱自在に当接し、かつ着脱自在な締結手
段により上下方向及び左右長手方向位置調整自在
に連結されると共に、 前記上枠体７に上方に突出する外部額縁材１１
が左右長手方向全長にわたつて設けられ、該額縁
材１１の室外側外面上端が前記凹部２ａの周縁内
面に室内側から当接し、該当接部にシール材１５
が介在されている点を特徴とする。

〔作用〕

本考案によれば、窓枠取付けに際し、取付け壁
の開口部に室内側から窓枠を嵌め入れる。

窓枠を室内側から嵌め入れると、凹部内に設け
られた取付部材と窓枠側の連結部材とが当接する
と共に、外部額縁材と凹部内面とが当接するの
で、取付部材と連結部材とを締結手段で固定する
ことにより、窓枠は取付け壁に固定される。

前記取付けに際し、外部額縁材と凹部との当接
に不都合が生じた場合は、取付部材の位置を調整
することにより、該不都合を解消する。また、連
結部材と取付部材の不整合に対しては、締結手段
の位置調整により解消する。

本考案によれば、外部額縁材と凹部内周面とが
シール材を介して当接しているため、シールが良
好になり、かつ外観良好になる。

前記窓枠を取外すには、室内側より締結手段を
解除すれば、窓枠を室内側に取外すことができ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図及び第２図において、窓装置１は既設建
造物の取付け壁２に、取付け部材３及び連結部材
４を介して新窓枠５を装着している。

取付け壁２は旧窓枠を引抜き工法で除去した跡
が凹部２ａとして残つており、その上部及び下部
にアンカボルト又は打込みボルト等の取付棒６
Ｕ，６Ｌが、夫々窓幅方向に複数本ずつ設けら
れ、Ｌ形アングル鋼から成る取付け部材３Ｕ，３
Ｌが固定されている。６ａは取付け棒６に嵌合す
るための長孔であり、取付け部材３を窓内外方向
に位置調整可能にしている。

新窓枠５は上枠体７、下枠体８及びそれらの両
端を夫々連結している左右側枠体９とを有してい
る。上枠体７の上面には窓内外側縁に１対の溝１
０が形成され、窓外側縁から上方へ外部額縁１１
が一体形成されている。

１２Ｕはアンカで、上枠体７の溝１０に係合
し、窓内外方向には位置規制され、窓幅方向には
位置調整可能になつており、取付け部材３Ｕに対
応数配置されており、その上面にＬ形アングル鋼
製の連結部材４Ｕが溶接等により固着されてい
る。

連結部材４Ｕの上部は取付け部材３Ｕの下部と
重合しており、連結部材４Ｕには窓幅方向の長孔
４ａが、取付け部材３Ｕには上下方向の長孔３ａ
が夫々形成されており、両長孔４ａ，３ａに貫通
したボルト１３によつて、連結部材４Ｕは取付け
部材３Ｕに対して着脱自在に固定される。

連結部材４Ｕは取付け部材３Ｕに対して、長孔
４ａの範囲内で窓幅方向に位置調整可能であり、
長孔３ａの範囲内で上下方向に位置調整可能であ
る。

１４は取付け棒６Ｕに取付け部材３Ｕと共に固
定されたシール取付板であり、弾性体パツキン製
第１シール材１５を保持しており、前記外部額縁
１１は取付け壁２との間に第２シール材１６及び
スポンジ等のバツクアツプ材１７を保持し、且つ
その上端は第１シール材１５まで延設されてお
り、前記第１・第２シール材１５，１６によつて
取付け壁２と窓枠５との間のシールを行なつてい
る。

１８Ｕは内部額縁で、上枠体７の窓内側面に固
定の取付具１９Ｕにフアスナで止められており、
この内部額縁１８Ｕと取付け壁２との間には、バ
ツクアツプ材２０Ｕ及びコーキングシール材２１
Ｕが保持されている。

窓下部にあつては、取付け壁２の水切り勾配部
２４にアスフアルト、樹脂マトリツクス等による
防水処理が施され、取付け棒６Ｌを介して取付け
部材３Ｌが固定されており、取付け部材３Ｌは長
孔６ａの範囲内で窓内外方向に位置調整可能であ
る。

下枠体８の窓内側下縁にＬ字形のレール部８ａ
が形成され、アンカ１２Ｌが窓幅方向に位置調整
自在に係合しており、このアンカ１２Ｌの下面に
連結部材４Ｌが固着されている。この連結部材４
Ｌと取付け部材３Ｌとはボルト１３によつて着脱
自在に固定され、その構造は前記連結部材４Ｕ及
び取付け部材３Ｕと同一である。

２５は取付け部材３Ｌと共に取付け棒６Ｌに取
付けられた取付金具で、下枠体８の窓外側と取付
金具２５との間には雨除け板２６が設けられてお
り、夫々はフアスナ２７，２８で連結されてい
る。２９，３０はフアスナ２７，２８の外側に埋
込まれたコーキングシール材とバツクアツプ材で
ある。

１８Ｌは内部額縁で、下枠体８の窓内側面に固
定の取付具１９Ｌを介して取付けられ、取付け壁
２との間にシール材２１Ｌ及びバツクアツプ材２
０Ｌが介在されている。

前記上下枠体７，８及び側枠体９を有する窓枠
５は、上下の内部額縁１８Ｕ，１８Ｌ及び雨除け
板２６を取外して、ボルト１３を抜くことによ
り、連結部材４Ｕ，４Ｌを取付け部材３Ｕ，３Ｌ
から離脱することができ、これにより、窓枠５を
そのまま取付け部材３から取外すことができる。
尚、連結部材４を窓幅方向にずらし且つねじつて
窓枠５から離脱した後に窓枠５を取外す場合もあ
る。

第１図の窓枠５は標準のものを示しており、こ
れを取外した後に、他の標準窓枠又は特殊窓枠を
取替え配置する。特殊窓枠は図示していないが、
厚さ、色又は外部額縁１１の形状が異なるだけ
で、それらに取付けられる連結部材は連結部材４
と同一か又は異なつていても長孔４ａを有し且つ
取付け部材３に重合連結可能なものであり、窓枠
５を取付けたと同様に取付け部材３に取付けるこ
とができる。

第３図は標準窓枠の変形例を示しており、外部
額縁１１を上枠体７と別個に形成し、この外部額
縁１１だけで第１・第２シール材１５，１６及び
バツクアツプ材１７を保持している。この外部額
縁１１はアンカ１２Ｕにフアスナ３２を介して固
定されている。

第４図は取付け部材３及び連結部材４の変形例
を示しており、取付け部材３′はＴ形アングル鋼
で形成され、２本の取付け棒によつて固定される
べく、窓内外方向の長孔３ｂ，３ｂを有し、連結
部材４′もＴ形アングル鋼で形成されてアンカ１
２に溶着されている。取付け部材３′と連結部材
４′とには長孔３ａ，４ａが形成されていて、そ
の一方は上下方向の長孔、他方は窓幅方向の長孔
であり、ボルトが貫通して両部材３′，４′を着脱
自在に締結できる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、取付部材が開口部上面の凹部
内に設けられているので、窓枠の開口面積を大き
くとることができ、採光が容易になる。

また、外部額縁材の上端も凹部内に入り込むた
め、シール性能が向上する。

更に、窓枠を室内側から嵌め込むよう構成した
ので、取替え工事が容易になる。

また、取付部材及び締結手段を位置調整自在と
したので、取付工事が容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示してお
り、第１図は縦断面図、第２図は第１図の−
線矢視図、第３図は窓枠の変形例を示す断面図、
第４図は取付け部材及び連結部材の変形例を示す
断面図である。 １……窓装置、２……取付け壁、３……取付け
部材、４……連結部材、５……新窓枠、６……取
付け棒、７……上枠体、８……下枠体、１２……
アンカ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 窓枠取付け壁２の開口部の上部内周面に凹部２
   ａが左右長手方向全長にわたつて形成され、該凹
   部２ａ内に下方に突出する取付け部材３Ｕが取付
   け壁２の厚み方向に位置調整自在に取付けられ、 前記開口部内に室内側から嵌め入れられる窓枠
   ５の上枠体７に上方に突出する連結部材４Ｕが取
   付けられ、 該連結部材４Ｕは取付け部材３Ｕに対して室内
   側から着脱自在に当接し、かつ着脱自在な締結手
   段により上下方向及び左右長手方向位置調整自在
   に連結されると共に、 前記上枠体７に上方に突出する外部額縁材１１
   が左右長手方向全長にわたつて設けられ、該額縁
   材１１の室外側外面上端が前記凹部２ａの周縁内
   面に室内側から当接し、該当接部にシール材１５
   が介在されていることを特徴とする窓装置。