JP4926996B2 - 結晶成長装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フラックス法によって製造される III族窒化物系化合物半導体の結晶成長装置に関する。
フラックス法に基づいた III族窒化物系化合物半導体の結晶成長装置及び結晶成長方法については、例えば下記の特許文献1〜7に記載されている従来技術などが一般にも広く知られている。
通常、フラックス法によって III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させる際には、高温高圧の結晶成長室を構成する電気炉内にフラックス材料を有する坩堝を入れてから、結晶成長処理を開始するが、この場合、その炉口にはグローブボックスを連結して、少なくともその炉口の開口時には電気炉内の結晶成長雰囲気とそのグローブボックス内の雰囲気とが略同一の気体混合比となる様に、炉内とグローブボックス内の各雰囲気を一元管理するのが、最も一般的かつ合理的な手法である。
また、フラックス材料の処理手順としては、上記の様なグローブボックス内に高純度に精製されたNa塊(固体のNa)を持ち込み、そのグローブボックス内の雰囲気を所定の条件に整えた後、そのNa塊の酸化された表面層を削り落として、それらの固体のNaを上記の坩堝中に入れてからフラックス法による結晶成長を開始するのが、最も一般的な手順であり、このため、精製された固体のNa塊をグローブボックス内に持ち込む際には、酸化されたNa塊の表面層を削るためにナイフを用いる必要が生じる。
なお、フラックス法に基づいて十分に良質な半導体結晶を得るためには、フラックス材料として用いるNaの純度は、少なくとも4N(99.99%)を上回ることが望ましく、より望ましくは6N以上がよい。また、特に下記の特許文献7には、上記以外の方法として、グローブボックス内でNaを加熱して融解し、その表面層に現れる酸化物などを除去することによってNaを精製する方法が開示されている。
特開2001−58900 特開2001−64097 特開2001−64098 特開2001−102316 特開2002−201100 特開2004−168650 特開2006−041458
しかしながら、Na塊の酸化された表面層をナイフで削り落とす際には、ナイフの極一部が削れてフラックス材料の中に紛れ込むので、これによって、フラックスの純度が大幅に下がってしまうことがある。また、この方法では、Na塊の削除すべき部位が少なくないため、Naの材料コストが高くなる。
また、グローブボックス内で角状などに切り出された固体Naを坩堝中に納める際には、それらの材料間に隙間が多く生じてしまうため、坩堝内におけるフラックス材料の容積率は低下しがちである。また、その容積率を改善するため(即ち、坩堝内の上記の隙間を極力無くすため)には、多大な手間暇が掛かってしまうので、その作業効率は非常に向上し難い。
また、例えば上記の特許文献7に記載されている様にして、グローブボックス内でNaを溶融して精製する場合には、以下の問題が生じる。
(問題点1)融解した液体のNaから、さじなどを用いて表面層に現われる不純物をすくい取る際に、その表面層の不純物と一緒に捨てなければならなくなるNaが出てしまうので、やはりフラックス材料に無駄が生じる。
(問題点2)不純物を取り除く際には、液体のNaがさじなどでかき混ぜられてしまうため、酸化物などの不純物は必ずしも表面層だけには集まらなくなる。このため、全ての不純物を取り出すことは困難となる。また、吸引機器などを用いて表面層だけを除去しようとする場合にも、対流などによって同様の問題が生じ得る。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、フラックス法において、用いるフラックスの純度を高く確保しつつ、フラックスの材料コストを節約し、更に作業効率を向上させることである。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、フラックス材料として少なくともナトリウム(Na)を用いて、 III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させるフラックス法を行うための結晶成長装置において、 III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させる高温高圧炉と、この高温高圧炉の炉口に連結されて大気から遮断され、少なくともその炉口の開口時に高温高圧炉内の雰囲気と同じ気体成分混合比の雰囲気に内部が保持されるグローブボックスと、このグローブボックスに連結されて、グローブボックス内に精製された液体のナトリウム(Na)を、大気が遮断された状態で供給するNa精製装置とを備えることである。
ただし、上記のNa精製装置によるナトリウム(Na)の精製方式は任意でよく、精製済みの液体のナトリウム(Na)が供給可能な装置であれば、任意の精製方式に従う精製装置を用いることができる。
また、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段のNa精製装置において、精製されたナトリウム(Na)を液体状態で保持するNa保持管理装置を備えることである。
ただし、この第2の手段のNa保持管理装置においては、精製された液体のナトリウム(Na)を保持する当該装置内の空間の湿度を所定の露点湿度以下に維持する除湿装置と、その空間の酸素濃度を所定の濃度以下に維持する脱酸素装置とを備えること(本発明の第3の手段)がより望ましい。
なお、より具体的には、例えば液体ナトリウム(Na)を約1気圧(約0.1MPa)のアルゴンガス下で保持する場合には、上記の露点湿度は−100℃以下に維持し、かつ、酸素濃度は0.1ppm以下に維持することが望ましい。
また、本発明の第4の手段は、上記の第2又は第3の手段において、液体のナトリウム(Na)を、前記Na保持管理装置の有するNa保持容器に保持されているナトリウム(Na)液体の中から取り出すことを特徴とする。
また、本発明の第5の手段は、上記の第1乃至第4の何れか1つの手段において、上記のNa精製装置から供給される精製後の液体のナトリウム(Na)を自在に取り出したり停めたりするための蛇口を上記のグローブボックス内に配設することである。
また、本発明の第6の手段は、上記の第1乃至第5の何れか1つの手段において、液体のナトリウム(Na)を保持、輸送する部材の材質は、純アルミニウムであることを特徴とする。
また、本発明の第7の手段は、上記の第1乃至第6の何れか1つの手段において、液体のナトリウム(Na)の温度は100〜200℃であることを特徴とする。
また、本発明の第8の手段は、上記の第1乃至第6の何れか1つの手段において、液体のナトリウム(Na)の温度は120〜150℃であることを特徴とする。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
以上の本発明の手段によって得られる効果は以下の通りである。
即ち、本発明の第1の手段によれば、上記のNa精製装置からグローブボックス内に、精製された高純度の液体のナトリウム(Na)を大気が遮断された密閉環境下にて供給することができるので、ナトリウム(Na)の表面が大気中の酸素や水蒸気などによって酸化される恐れがなくなる。このため、ナトリウム(Na)の表面層を削除する必要がなくなる。
したがって、本発明の第1の手段によれば、以下の効果を同時に得ることができる。
(効果1)高純度の液体ナトリウムをグローブボックス内にて直接的に効率よく得ることが可能となる。
(効果2)ナトリウム(Na)酸化物などの無駄な削り屑が出なくなるので、フラックス材料の材料コストも節約できる。
(効果3)また、坩堝内におけるフラックス材料の容積率は容易かつ必然的に向上するので、高い容積率を確保するための手作業が大幅に省略でき、これによって、作業効率が各段に向上する。
また、本発明の第2の手段によれば、上記のNa精製装置のNa精製工程とは非同期に、グローブボックス内に液体のナトリウム(Na)を任意のタイミングで供給することができる。
また、特に本発明の第3の手段によれば、上記のNa保持管理装置内に保持される液体ナトリウム(Na)の、水蒸気または酸素による酸化反応を未然により確実に防止することができる。
また、本発明の第4の手段によれば、Na保持管理装置のNa保持容器の中から液体ナトリウムを取り出すようにしているので、例え、酸化物が気液界面(溶けた液体ナトリウムの表面)に浮いたり、保持部材に付着していても、この酸化物が、坩堝に取り出した液体ナトリウムに混入されることが防止される。この結果、純度の高い液体ナトリウムを、高温高圧炉に供給することができるので、成長させる結晶の純度を向上させることができる。
また、本発明の第5の手段によれば、上記の蛇口がグローブボックス内に配設されるため、グローブボックス内での手作業を行っている時に、その作業者はそのグローブを外すことなく、その蛇口の開閉が可能になる。このため、グローブボックス外にコックなどの開閉弁を設けた場合よりも、作業を正確に行い易くなり、作業効率も向上する。
また、本発明の第6の手段によれば、精製された液体ナトリウムを保持する容器、輸送する配管を純アルミニウムで構成されている。本発明者らは、純アルミニウムは、液体ナトリウムに対して、全く濡れず、アルミニウムと液体ナトリウムとは相分離することを発見した。この特性がある結果、容器や配管を純アルミニウムで構成することで、容器や配管を構成する元素が液体ナトリウムに溶け込むことがないために、液体ナトリウムの純度を向上させることができる。この結果、成長させる結晶の純度を向上させることができる。
保持又は輸送される液体ナトリウムの温度は100〜200℃が好ましく、さらには、120℃から150℃が好ましい。液体ナトリウムの温度が低いと温度バラツキによって、配管の一部で液体ナトリウムが凝固する恐れが有り好ましくなく、温度が高すぎると部材の耐久性が悪くなり、また高温に耐える高価なバルブなどを使用しなければならなくなるため好ましくない。
なお、フラックス法に従って結晶成長を実施する際の上記の高温高圧炉(反応室)の温度は、常温から1000℃程度にまで任意に昇降温制御できることが望ましい。また、反応室の気圧は、0気圧から約100気圧(約1.0×107 Pa)程度にまで任意に昇降圧制御できることが望ましい。また、これらの結晶成長装置を構成する電気炉、坩堝、原料ガスタンク、及びガス配管などは、例えば、ステンレス系(SUS系)材料やアルミナ系材料等によって形成することが望ましい。
また、通常、液体のアルカリ金属を不活性な気体で保護する際には、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンなどの希ガスが用いられるが、その他にも例えば、安価な窒素ガスが適用されることがある。しかしながら、リチウム(Li)は窒素ガスと反応するので、特に混合フラックスにリチウムを含有させる場合には、混合フラックスを保護する気体として、上記希ガスのいずれかを使用するとよい。
また、フラックス法による結晶成長に用いる種結晶や下地基板の製造方法は任意で良く、フラックス法、HVPE法、MOVPE法、MBE法などが有効である。また、その大きさや厚さも任意で良いが、工業的な実用性を考慮すると、直径約45mm程度の円形のものや、約27mm四方の角形や約13mm四方の角形などがより望ましい。また、種結晶や下地基板の結晶成長面の曲率半径は大きいほど望ましい。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
図1に、本実施例1の結晶成長装置100の論理的な構成図を示す。この結晶成長装置100は、フラックス材料として少なくともナトリウム(Na)を用いたフラックス法に基づいて III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させるためのものであり、 III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させる高温高圧炉110(反応室)と、この高温高圧炉110の炉口に連結されて内部が大気から遮断されたグローブボックス120と、このグローブボックスに連結されて、グローブボックス内に精製された液体のナトリウム(Na)を、大気が遮断された状態で供給するNa精製装置130とを備えている。
このNa精製装置130は、ステンレス製の密閉容器131、固体又は液体のナトリウム(Na)を保持する受け皿132、そのナトリウム(Na)を昇温するヒータ133、気体及び液体のナトリウム(Na)を約100℃にまで降温する冷却装置134、及び液体ナトリウムを排出するための液体Na供給管139などから構成されている。受け皿132は、密閉容器131の中に固定されており、例えばこの受け皿132の中に約4N(99.99%)まで精製された市販の固体のナトリウム(Na)を必要量置いて、密閉容器131内の大気を十分に排気し、その後この密閉容器131の中を約1気圧(約0.1MPa)のアルゴン(Ar)ガスで満たすことができる。そして、受け皿132中のナトリウム(Na)を昇温するヒータ133と、密閉容器131内のナトリウム(Na)を約100℃にまで降温する冷却装置134とを用いて、ナトリウム(Na)を蒸留することによって、そのナトリウム(Na)を6N(99.9999%)以上の高純度にまで精製することができる。ここで、ナトリウム(Na)を昇温する温度は、ナトリウム(Na)を蒸留できる温度(例えば、650℃以上)とする。
また、Na精製装置130には、精製後のナトリウム(Na)を液体状態で保持するNa保持管理装置140が設けられている。このNa保持管理装置140は、Na保持容器142を有しており、このNa保持容器142には、100℃から200℃に維持された液体Na供給管139を介して、液体ナトリウムが供給される。このNa保持容器142で保持される液体ナトリウムも、100℃から200℃の温度に維持管理される。更に、このNa保持管理装置140は、自身の内部空間を満たすアルゴン(Ar)ガスの状態を管理するためのArガス精製装置141を有している。このArガス精製装置141は、グローブボックス120にも繋がっており、グローブボックス120内を満たすアルゴン(Ar)ガスの状態をも同時に一元的に管理することができる。このArガス精製装置141は、Na保持管理装置140内及びグローブボックス120内の各空間を満たすアルゴンガスの湿度を所定の露点湿度以下に維持する除湿装置と、同アルゴンガスの酸素濃度を所定の濃度以下に維持する脱酸素装置などから構成されている。これにより、Na保持管理装置140内及びグローブボックス120内の各空間を満たすアルゴンガスについては、例えば、その圧力をそれぞれ約1気圧(約0.1MPa)に、各温度をそれぞれ約100℃から200℃に、露点湿度はそれぞれ−100℃以下に、酸素濃度はそれぞれ0.1ppm以下に維持することができる。
また、Na保持管理装置140は、Na保持容器142からグローブボックス120の内部にまで延びた、配管149を有しており、この配管149には蛇口121が布設されている。そして、これらの配管149も100℃から200℃に維持されている。このため、Na精製装置130から供給される精製後の液体のナトリウム(Na)は、液体Na供給管139,Na保持管理装置140、Na保持容器142、配管149を介して、所望のタイミングで蛇口121の開閉操作に基づいて自在に坩堝cの中に取り出すことができる。その取り出された液体のナトリウムの温度も、100℃から200℃に維持されていることになる。したがって、Na精製装置130によって高純度に精製されたナトリウム(Na)は、その後一切大気に触れることはなく、Na保持管理装置140内やグローブボックス120内では、露点湿度及び酸素濃度が極めて低いアルゴンガスによって保護される。
ここで、配管149、Na保持管理装置140内のNa保持容器、液体Na供給管139など材質は、純アルミニウムを用いた。純アルミニウムはNaとは全く濡れずに相分離するため、不純物が液体ナトリウムに溶け込むおそれが少ないために好適に使用できることを本発明者らは見いだした。
また、液体Na供給管139、配管149の開口端は、Na保持容器142の底部に接続するのではなく、Na保持容器142に保持されている液体ナトリウムの液体の中に位置するようにした。この理由は、雰囲気が管理された環境でも加熱し溶融した金属Naは非常に酸化されやすく、酸化物が気液界面(溶けた液体ナトリウムの表面)に浮いたり、溶液や配管など液体ナトリウムの保持部材に付着しやすいため、これが液体ナトリウム中に混入することを避けるためである。
これら、液体ナトリウムや、液体ナトリウムが接触する容器や配管の部分の温度は100〜200℃が好ましく、さらには、120℃から150℃が好ましい。温度が低いと温度バラツキによって、配管の一部で液体ナトリウムが凝固する恐れが有り好ましくなく、温度が高すぎると部材の耐久性が悪くなり、また高温に耐える高価なバルブなどを使用しなければならなくなるため好ましくない。
また、グローブボックス120内には、添加物を入れておく密閉容器や種基板、天秤などの各種の道具を配置するために十分な空間が設けられており、蛇口121から坩堝cの中に流し込まれたNaやそこに添加すべきLiなどの質量は、このグローブボックス120内で正確に秤量することができる。
高温高圧炉110とグローブボックス120は、共に大気を遮断しつつ連結されており、その連結部、即ち高温高圧炉110の炉口には、開閉自在のゲートバルブ110aが設けられている。このため、少なくともその炉口の開口時においては、高温高圧炉110内の雰囲気は、グローブボックス120内の雰囲気と同じ気体成分混合比に保持される。
図示しない結晶成長基板が入った坩堝cの中に、更に、所定量のフラックス材料(Na,Liなど)がそれぞれ正確に秤量されて追加された後には、その坩堝cは、グローブボックス120を構成するグローブで把持されつつ炉口を通ってプレート115の上に配置される。
そして、高温高圧炉110のゲートバルブ110aを閉じた後は、高温高圧炉110中のアルゴンガスは、ポンプ116によって排気される。その間並行して、坩堝cを載せたプレート115は、プレート昇降装置114によって、ヒータ111の高さまで運ばれる。結晶成長に必要な窒化ガス(N2 )は、窒素ガス供給管112から供給される。なお、符号113は窒素ガスを排気するための排気管を示している。
この高温高圧炉110の温度は、ヒータ111を用いて常温から1000℃程度にまで任意に昇降温制御することができる。また、この反応室(高温高圧炉110)の気圧(窒素ガスのガス圧)は、0気圧から約100気圧(約1.0×107 Pa)程度にまで任意に昇降圧制御することができる。
これらの装置構成により、フラックス法に基づいて、上記の結晶成長基板に所望の半導体結晶を成長させることができる。また、これらの装置構成により、フラックス法において、用いるフラックス(即ち、ナトリウム(Na))の純度を高く確保しつつ、材料コストを節約し、更に作業効率を向上させることができる。
〔その他の変形例〕
本発明の実施形態は、上記の形態に限定されるものではなく、その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、本発明の作用に基づいて本発明の効果を得ることができる。
(変形例1)
例えば、上記の実施例1のNa精製装置130では、蒸留によってナトリウム(Na)の精製処理を行ったが、本発明におけるNa精製装置の精製方式は任意でよい。即ち、上記のグローブボックス内に精製後の高い純度の液体ナトリウム(Na)を供給可能な任意の手段を、本発明の結晶成長装置を構成する精製手段(Na精製装置)として用いることができる。
(変形例2)
また、本発明の結晶成長装置を構成する高温高圧炉の構造も、上記の実施例1の結晶成長装置100に例示した構造に限定されるものではなく、例えば、高温高圧炉110のプレート昇降装置114などは、必ずしも具備しなくてもよい。即ち、本発明の結晶成長装置を構成する高温高圧炉の構造にも、例えば先の特許文献1〜7などに開示されている様な、周知の任意の制御方式を適用したり応用したりすることができる。
また、本発明の結晶成長装置を使用する際の III族窒化物系化合物半導体結晶の製造方法についても、特段限定されるべき要件はなく、よって、本発明の結晶成長装置においては、周知のフラックス法に基づいてNaフラックスを用いて行われる任意の結晶成長方法を採用することができる。
本発明の結晶成長装置は、例えば窒化ガリウム(GaN)などの III族窒化物系化合物半導体からなるバルク結晶を、Naフラックスを用いて製造する際に用いることができる。したがって、本発明は、例えば、 III族窒化物系化合物半導体からなる半導体結晶を用いた半導体デバイスの製造などに有用である。また、これらの半導体デバイスとしては、例えばLEDやLDなどの発光素子や受光素子等以外にも、例えばFETなどのその他一般の半導体デバイスを挙げることができる。
実施例1の結晶成長装置100の論理的な構成図
符号の説明
100 : 結晶成長装置
110 : 高温高圧炉(反応室)
120 : グローブボックス
130 : Na精製装置
140 : Na保持管理装置
141 : Arガス管理装置

Claims (8)

  1. フラックス材料として少なくともナトリウム(Na)を用いて、 III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させるフラックス法を行うための結晶成長装置において、
    前記 III族窒化物系化合物半導体を結晶成長させる高温高圧炉と、
    前記高温高圧炉の炉口に連結されて大気から遮断され、少なくとも前記炉口の開口時に前記高温高圧炉内の雰囲気と同じ気体成分混合比の雰囲気に内部が保持されるグローブボックスと、
    前記グローブボックスに連結されて、前記グローブボックス内に、精製された液体のナトリウム(Na)を、大気が遮断された状態で供給するNa精製装置と
    を有する
    ことを特徴とする結晶成長装置。
  2. 前記Na精製装置は、
    精製されたナトリウム(Na)を液体状態で保持するNa保持管理装置を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の結晶成長装置。
  3. 前記Na保持管理装置は、
    精製された液体のナトリウム(Na)を保持する当該装置内の空間の湿度を所定の露点湿度以下に維持する除湿装置と、
    前記空間の酸素濃度を所定の濃度以下に維持する脱酸素装置と
    を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の結晶成長装置。
  4. 液体のナトリウム(Na)を、前記Na保持管理装置の有するNa保持容器に保持されているナトリウム(Na)液体の中から取り出すことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の結晶成長装置。
  5. 前記グローブボックス内に、
    前記Na精製装置から供給される精製後の液体のナトリウム(Na)を自在に取り出したり停めたりするための蛇口が配設されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の結晶成長装置。
  6. 液体のナトリウム(Na)を保持、輸送する部材の材質は、純アルミニウムであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の結晶成長装置。
  7. 液体のナトリウム(Na)の温度は100〜200℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の結晶成長装置。
  8. 液体のナトリウム(Na)の温度は120〜150℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の結晶成長装置。
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