JP4926627B2 - 電油システム - Google Patents

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第1ポンプに接続される右側走行モータ用切換弁および第1アクチュエータ用切換弁を有する第1系統と、第2ポンプに接続される左側走行モータ用切換弁および第2アクチュエータ用切換弁を有する第2系統と、個々の切換弁に対応して設けられる電気式ジョイスティックと、を備えた油圧回路の電油システムに関する。
従来、建設機械の油圧回路における電油システムに関して、ポンプに接続されてアクチュエータへの圧油の供給を制御する切換弁と、この切換弁に対応して設けられる操作レバーとしての電気式ジョイスティックとを備える電油システムが知られている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の電油システムでは、電磁比例制御弁(10a、10b、10c、10d)が、アクチュエータの切換弁である流量制御弁(5a、5b)の対応する入力ポートに各々対応するようにパイロットライン(15a、15b、15c、15d)を介して設けられている。そして、電気式ジョイスティックである電気レバー(7a´、7b´)の操作量に応じた指令電流がコントローラ(13)から出力されて電磁比例制御弁(10a〜10e)に入力され、この指令電流がパイロット圧に変換され、このパイロット圧のパイロット圧油が、各パイロットライン(15a〜15d)を介して、流量制御弁(5a、5b)の対応する入力ポートに加えられるようになっている。
特開平10−252105号公報(段落0057、0058、図4)
しかしながら、特許文献1に記載された電油システムでは、パイロットポンプ(3)や、このパイロットポンプ(3)から電磁比例制御弁(10a〜10e)にパイロット圧油を供給する配管、パイロットライン(15a〜15d)などが必要となる。このため、構成部品が多く機構が複雑な油圧回路の電油システムになってしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、第1ポンプに接続される右側走行モータ用切換弁および第1アクチュエータ用切換弁を有する第1系統と、第2ポンプに接続される左側走行モータ用切換弁および第2アクチュエータ用切換弁を有する第2系統と、個々の切換弁に対応して設けられる電気式ジョイスティックと、を備えた電油システムに関し、構成を簡素化することができる電油システムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係る電油システムは、第1ポンプに接続されて右側走行モータへの圧油の供給を制御する右側走行モータ用切換弁と、前記第1ポンプに接続されて第1アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の第1アクチュエータ用切換弁と、を有する第1系統と、第2ポンプに接続されて左側走行モータへの圧油の供給を制御する左側走行モータ用切換弁と、前記第2ポンプに接続されて第2アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の第2アクチュエータ用切換弁と、を有する第2系統と、前記第1系統および前記第2系統における個々の切換弁に対応して設けられる電気式ジョイスティックと、を備えた電油システムに関する。
そして、本発明に係る電油システムは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。即ち、本発明の油圧回路は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明の電油システムにおける第1の特徴は、前記個々の切換弁にそれぞれ設けられ、前記各電気式ジョイスティックからの指令に基づいて前記個々の切換弁をそれぞれ切り換える電動アクチュエータと、センターバイパス型の切換弁である前記右側走行モータ用切換弁及び前記左側走行モータ用切換弁と、前記第1ポンプに対して前記右側走行モータ用切換弁とタンデムに接続される前記第1アクチュエータ用切換弁と、前記第2ポンプに対して前記左側走行モータ用切換弁とタンデムに接続される前記第2アクチュエータ用切換弁と、前記第1ポンプからの圧油を前記右側走行モータ用切換弁に導入する右側走行用供給通路と、前記第2ポンプからの圧油を前記左側走行モータ用切換弁に導入する左側走行用供給通路と、前記右側走行モータ用切換弁におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を前記第1アクチュエータ用切換弁に導入する第1供給通路と、前記左側走行モータ用切換弁におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を前記第2アクチュエータ用切換弁に導入する第2供給通路と、前記第1ポンプとタンクとの間に設けられて、前記第1ポンプから供給される圧油の圧力を制御する第1圧力補償弁と、前記第2ポンプとタンクとの間に設けられて、前記第2ポンプから供給される圧油の圧力を制御する第2圧力補償弁と、前記各電気式ジョイスティックからの指令に基づいて前記第1圧力補償弁および前記第2圧力補償弁の作動を制御する制御部と、を備えていることである。
この構成によると、各電気式ジョイスティックから入力される電気指令に基づいて、各電動アクチュエータは第1および第2系統における個々の切換弁を切り換え、制御部は第1および第2圧力補償弁の作動を制御するようになっている。また、第1および第2ポンプから供給される圧油の圧力を制御する第1および第2圧力補償弁を制御部が制御することで、第1および第2ポンプから個々の切換弁に供給する必要な圧油の流量の制御を容易に行うことができる。そして、クローズドセンター型の第1および第2アクチュエータ用切換弁は、第1および第2圧力補償弁を介して必要な流量の圧油が供給され、電動アクチュエータが各電気式ジョイスティックからの電気指令に基づいて各切換弁を切り換える。このため、部品点数を削減して構成を簡素化することができる電油システムを得ることができる。
また、本発明の構成によると、右側および左側走行モータ用切換弁と、第1および第2アクチュエータ用切換弁とがそれぞれタンデム接続されている。このため、第1および第2圧力補償弁によって流量を制御しても右側および左側走行モータと第1および第2アクチュエータとのいずれにも適切に必要な流量の圧油を配分して供給することができ、左右走行モータと第1および第2アクチュエータのうちのいずれか一方に流量が偏って圧油が供給されてしまうことを防止できる電油システムを提供することができる。
また、本発明の構成によると、第1および第2圧力補償弁が設けられていることで、従来技術に係る電油システムで設けられているようなネガティブコントロール用の絞りが設けられていない構成となっている。このため、そのネガティブコントロール用の絞りの分に相当する圧力損失を低減することができ、特にアイドリング状態などのようなアクチュエータが作動していない状態においてエネルギーロスが少ない電油システムを提供することができる。
また、本発明に係る電油システムにおける第2の特徴は、前記第1圧力補償弁は、前記第1系統における全ての切換弁の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じて圧力を制御し、前記第2圧力補償弁は、前記第2系統における全ての切換弁の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じて圧力を制御することである。
この構成によると、第1および第2圧力補償弁のそれぞれによって、第1および第2系統のそれぞれにおける最大切換量に応じて第1および第2ポンプそれぞれからの圧油の圧力が制御される。このため、各系統における最大切換量に応じた必要な圧油の圧力が確保されるとともに、各圧力補償弁の圧力を単に各系統の最大切換量に応じて設定すればよく、容易に圧力補償弁の圧力設定を行うことができる。
また、本発明に係る電油システムにおける第3の特徴は、前記第1系統および前記第2系統における全ての切換弁は、一体的なブロックとして形成され、前記ブロックの表面には、前記第1供給通路または前記第2供給通路に連通する高圧ポートと、前記タンクに連通する低圧ポートとが形成され、前記高圧ポートと前記低圧ポートとを覆うカバーが前記ブロックの表面に脱着可能に固定され、クローズセンター型の切換弁が追加される場合には、前記カバーが外された状態にて、当該クローズセンター型の切換弁の供給ポートが前記高圧ポートに連通するとともに当該クローズセンター型の切換弁の排出ポートが前記低圧ポートに連通するように当該クローズセンター型の切換弁が前記ブロックに固定可能であることである。
この構成によると、クローズドセンター型の切換弁を追加する場合には、ブロック表面に取り付けられたカバーを外し、追加する切換弁の供給ポートおよび排出ポートをそれぞれ第1または第2供給通路に連通する高圧ポートおよびタンクに連通する低圧ポートに連通させて、その追加する切換弁をブロックに固定することができる。このため、ブロックに設けられる切換弁との間での圧油の流れる順位に関係なく、そのままブロックに切換弁を固定して容易に追加することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電油システムであって、建設機械に適用される油圧回路の電油システムを例示したものである。この図1に示す電油システム1が適用される建設機械は、ブームやアームなどの各種駆動機構を備えるクローラ車両として構成されている。そして、その電油システム1には、それらの各種駆動機構を駆動する各油圧モータおよび各シリンダなどの各アクチュエータや、この各アクチュエータを作動させる圧油を供給する第1ポンプ11および第2ポンプ12の2つの油圧ポンプなどが備えられている。
図1に示すように、電油システム1は、各アクチュエータ(図示せず)とその各アクチュエータへの圧油の供給を制御する切換弁(24〜32)を複数有する第1系統13および第2系統14を備えている。また、この電油システム1には、各切換弁(24〜32)を切り換えるための電動アクチュエータとしてのステッピングモータ(41〜49)、合流弁15、第1圧力補償弁16、第2圧力補償弁17、これらの切換弁(24〜32)と合流弁15と圧力補償弁(16、17)の作動を制御する制御部18、制御部18を介して各切換弁(24〜32)等を操作するための電気式ジョイスティック40、各種通路(20、21、22、23)なども備えられている。
第1系統13は、各種駆動機構を駆動する各アクチュエータ(図示せず)として、右側走行モータと、右側走行モータ以外のアクチュエータである第1アクチュエータと、を備えている。第1アクチュエータとしては、ブームを動作させるブームシリンダ、バケットを動作させるバケットシリンダ、ブームスイング動作のためのブームスイングシリンダが備えられている。
そして、この第1系統13には、第1ポンプ11に接続されて右側走行モータへの圧油の供給を制御するセンターバイパス型の切換弁である右側走行モータ用切換弁24と、第1ポンプ11に接続されて第1アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の切換弁である第1アクチュエータ用切換弁とが備えられている。第1系統13では、第1アクチュエータ用切換弁は複数設けられている。そして、この第1アクチュエータ用切換弁としては、ブームシリンダへの圧油の供給を制御するブーム用切換弁26、バケットシリンダへの圧油の供給を制御するバケット用切換弁27、ブームスイングシリンダへの圧油の供給を制御するブームスイング用切換弁28が備えられている。これらの各第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)は、右側走行モータ用切換弁24とそれぞれタンデムに接続されている。
なお、右側走行モータ用切換弁24は、中立位置24a(図1に示す状態)と切換位置24b・24cとの間で切り換えられることで、右側走行モータへの圧油の供給を制御するようになっている。右側走行モータ用切換弁24におけるセンターバイパス通路の開度は、中立位置24aでは全開の状態になっており、切換位置24bおよび24cでは絞り33および34によってそれぞれ絞られた状態になっている。そして、このセンターバイパス通路の開度は、中立位置24aであって全開の状態から、切換位置24bまたは24cであって切換弁24が最も大きく切換操作された最大操作時の最も絞られた状態まで、連続的に変化するように形成されている。
また、第1系統13における個々の切換弁(24、26、27、28)には、ステッピングモータ(41、43、44、45)がそれぞれ設けられている。すなわち、ステッピングモータ41は右側走行モータ用切換弁24を、ステッピングモータ43はブーム用切換弁26を、ステッピングモータ44はバケット用切換弁27を、ステッピングモータ45はブームスイング用切換弁28を、それぞれ切り換える電動アクチュエータとして設けられている。なお、本実施形態では、かかる電動アクチュエータとしてステッピングモータを用いる場合を例にとって説明するが、ステッピングモータ以外の他の手段を用いることもできる。これらの各ステッピングモータ(41、43〜45)の作動は、個々の切換弁(24、26〜28)をそれぞれ切り換えるように、個々の切換弁(24、26〜28)に対応する各電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて制御部18により制御される。なお、電気式ジョイスティック40は、操作者(建設機械の運転者)によって操作される操作手段であって、第1系統13における個々の切換弁(24、26〜28)に対応して複数設けられている。
第2系統14は、各種駆動機構を駆動する各アクチュエータ(図示せず)として、左側走行モータと、左側走行モータ以外のアクチュエータである第2アクチュエータと、を備えている。第2アクチュエータとしては、ドーザを動作させるドーザシリンダ、アタッチメントとして取り換え可能なサービス用のアクチュエータ、アームを動作させるアームシリンダ、クローラの上部に配設される上位体の旋回動作を行わせるための旋回モータが備えられている。
そして、この第2系統14には、第2ポンプ12に接続されて左側走行モータへの圧油の供給を制御するセンターバイパス型の切換弁である左側走行モータ用切換弁25と、第2ポンプ12に接続されて第2アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の切換弁である第2アクチュエータ用切換弁とが備えられている。第2系統14では、第2アクチュエータ用切換弁は複数設けられている。そして、この第2アクチュエータ用切換弁としては、ドーザシリンダへの圧油の供給を制御するドーザ用切換弁29、サービス用アクチュエータへの圧油の供給を制御するサービス用切換弁30、アームシリンダへの圧油の供給を制御するアーム用切換弁31、旋回モータへの圧油の供給を制御する旋回モータ用切換弁32が備えられている。これらの各第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)は、左側走行モータ用切換弁25とそれぞれタンデムに接続されている。
なお、左側走行モータ用切換弁25は、中立位置25a(図1に示す状態)と切換位置25b・25cとの間で切り換えられることで、左側走行モータへの圧油の供給を制御するようになっている。左側走行モータ用切換弁25におけるセンターバイパス通路の開度は、中立位置25aでは全開の状態になっており、切換位置25bおよび25cでは絞り35および36によってそれぞれ絞られた状態になっている。そして、このセンターバイパス通路の開度は、中立位置25aであって全開の状態から、切換位置25bまたは25cであって切換弁25が最も大きく切換操作された最大操作時の最も絞られた状態まで、連続的に変化するように形成されている。
また、第2系統14における個々の切換弁(25、29、30、31、32)には、ステッピングモータ(42、46、47、48、49)がそれぞれ設けられている。すなわち、ステッピングモータ42は左側走行モータ用切換弁25を、ステッピングモータ46はドーザ用切換弁29を、ステッピングモータ47はサービス用切換弁30を、ステッピングモータ48はアーム用切換弁31を、ステッピングモータ49は旋回モータ用切換弁32を、それぞれ切り換える電動アクチュエータとして設けられている。これらの各ステッピングモータ(42、46〜49)の作動は、個々の切換弁(25、29〜32)をそれぞれ切り換えるように、個々の切換弁(25、29〜32)に対応する各電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて制御部18により制御される。なお、電気式ジョイスティック40は、第2系統14における個々の切換弁(24、26〜28)にも対応して複数設けられている。
また、電油システム1には、前述の各種通路として、右側走行用供給通路20、左側走行用供給通路21、第1供給通路22、第2供給通路23などが備えられている。右側走行用供給通路20は、第1ポンプ11からの圧油を右側走行モータ用切換弁24に導入するように設けられている。左側走行用供給通路21は、第2ポンプ12からの圧油を左側走行モータ用切換弁25に導入するように設けられている。なお、右側走行用供給通路20は連通路20aを介して合流弁15に接続されており、左側走行用供給通路21は連通路21aを介して合流弁15に接続されている。
第1供給通路22は、右側走行モータ用切換弁24におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を各第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)に導入するように設けられている。すなわち、第1供給通路22は、右側走行モータ用切換弁24の下流側を各パラレル通路(22a、22b、22c)をそれぞれ介して各切換弁(26、27、28)にそれぞれ接続している。これにより、各切換弁(26、27、28)がそれぞれ、右側走行モータ用切換弁24とタンデムに接続されている。また、第1供給通路22の最も下流側は合流弁15に接続されている。
第2供給通路23は、左側走行モータ用切換弁25におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を各第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)に導入するように設けられている。すなわち、第2供給通路23は、左側走行モータ用切換弁25の下流側を各パラレル通路(23a、23b、23c、23d)をそれぞれ介して各切換弁(29、30、31、32)にそれぞれ接続している。これにより、各切換弁(29、30、31、32)がそれぞれ、左側走行モータ用切換弁25とタンデムに接続されている。また、第2供給通路23の最も下流側は合流弁15に接続されている。
合流弁15は、電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて制御部18から発信される制御指令に基づいて励磁状態と消磁状態との切り換えが行われることで切換操作される電磁切換弁として設けられている。そして、遮断位置15aと合流位置15bと走直位置15cとの間で切換操作されるようになっている。遮断位置15a(図1に示す状態)では、第1供給通路22と第2供給通路23とを遮断するようになっている。そして、この遮断位置15aでは、さらに、連通路20aと連通路21aとを遮断することで右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とを遮断するようにもなっている。一方、この遮断位置15aから切り換えられる合流位置15bでは、第1供給通路22と第2供給通路23とが連通され、右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とが遮断(連通路20aと連通路21aとが遮断)された状態になっている。また、中立位置15aから切り換えられる走直位置15cでは、第1供給通路22と第2供給通路23とが連通されるとともに、連通路20aと連通路21aとが接続されることで右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とが連通された状態になっている。この合流弁15は、遮断位置15aから合流位置15bまで、第1供給通路22と第2供給通路23とを連通する通路の開度が連続的に増加するように形成されている。なお、本実施形態では電磁切換弁として構成された合流弁15を例示しているが、この例に限らず、切換弁(24〜32)の場合と同様にステッピングモータなどの電動アクチュエータにより切り換えられる合流弁15を用いることもできる。
第1圧力補償弁16は、第1ポンプ11とタンク19との間に配置されており、第1ポンプ11とタンク19との間の通路の開度を調整する電磁比例弁として設けられている。これにより、電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて制御部18から発信される制御指令に基づいて第1ポンプ11から供給される圧油の圧力を制御するようになっている。また、第2圧力補償弁17は、第2ポンプ12とタンク19との間に配置されており、第2ポンプ12とタンク19との間の通路の開度を調整する電磁比例弁として設けられている。これにより、電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて制御部18から発信される制御指令に基づいて第2ポンプ12から供給される圧油の圧力を制御するようになっている。
制御部18は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリ(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory))、電流制御回路などを備えて構成されている。この制御部18は、各切換弁(24〜32)に設けられた各ステッピングモータ(41〜49)と、合流弁15、第1圧力補償弁16および第2圧力補償弁17の各コイル部とにそれぞれ通電可能なように接続されている。また、制御部18は、各切換弁(24〜32)に対応する各電気式ジョイスティック40にも接続されている。そして、この制御部18は、電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて、各ステッピングモータ(41〜49)が設けられた各切換弁(24〜32)、合流弁15、第1圧力補償弁16、および第2圧力補償弁17の作動を制御してこれらの各弁(15〜17、24〜32)を切換操作することができるようになっている。また、第1圧力補償弁16および第2圧力補償弁17の上流側には、圧油の圧力を検出する圧力ピックアップ(図示せず)が設けられており、この各圧力ピックアップの検出結果も制御部18に入力されるようになっている。
制御部18は、第1および第2系統(13、14)における各切換弁(24〜32)に対応する各電気式ジョイスティック40からの指令である出力信号を検出し、この検出された出力信号に基づいて各切換弁(24〜32)の切換操作量を検出する。そして、制御部18は、この切換操作量の検出結果に基づいて、各切換弁(24〜32)に設けられた各ステッピングモータ(41〜49)を作動させ、各切換弁(24〜32)の切換の作動を制御する。
また、制御部18は、第1系統13における各切換弁(24、26〜28)の切換操作量の検出結果に基づいて、第1系統13の全ての切換弁(24、26〜28)の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じた制御指令を第1圧力補償弁16に出力する。第1圧力補償弁16は、制御部18からの制御指令に基づいて作動することで、その最大切換量に応じて、第1ポンプ11から供給される圧油の圧力を制御することになる。そして、制御部18は、第2系統14における各切換弁(25、29〜32)の切換操作量の検出結果に基づいて、第2系統14の全ての切換弁(25、26〜28)の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じた制御指令を第2圧力補償弁17に出力する。第2圧力補償弁17は、制御部18からの制御指令に基づいて作動することで、その最大切換量に応じて、第2ポンプ12から供給される圧油の圧力を制御することになる。
また、制御部18は、第1圧力補償弁16および第2圧力補償弁17の上流側の圧力を検出する圧力ピックアップの検出結果にも基づいて第1圧力補償弁16および第2圧力補償弁17の作動を制御するようになっている。すなわち、制御部18は、合流弁15が合流位置15bまたは走直位置15cに切り換わったときには、前述の両圧力ピックアップの検出結果を比較して、第1および第2圧力補償弁(16、17)がそれぞれ制御する圧油の圧力のうちの高い方の圧力に一致させるように、低い方の圧力を制御している第1圧力補償弁16または第2圧力補償弁17に制御指令を出力する。この制御指令に基づいて第1圧力補償弁16または第2圧力補償弁17が作動することで、第1および第2圧力補償弁(16、17)がそれぞれ制御する圧油の圧力のうちの高い方の圧力に統一されて制御されることになる。
また、制御部18は、第1系統13および第2系統14における各切換弁(24〜32)についての切換操作量の検出結果に基づいて判断される所定の3つの条件(第1乃至第3条件)のうち少なくともいずれか1つの条件が成立したときに、合流弁15が合流位置15bに切り換わるように合流弁15の作動を制御するようになっている。ここで、合流位置15bに切り換わるために成立することが必要とされている第1の条件としては、第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)および第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)のうちで所定の切換弁がその対応する電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて操作されている条件が判断される。ここでいう所定の切換弁の操作とは、ブーム用切換弁26の単独操作、アーム用切換弁31の単独操作、バケット用切換弁27の単独操作、サービス用切換弁30の単独操作、ブーム用切換弁26とアーム用切換弁31の複合操作、ブーム用切換弁26とバケット用切換弁27の複合操作、ブーム用切換弁26とサービス用切換弁30の複合操作、アーム用切換弁31とバケット用切換弁27の複合操作、または、ブーム用切換弁26とアーム用切換弁31とバケット用切換弁27の複合操作、などである。また、第2の条件としては、右側走行モータ用切換弁24と、第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)のうちの少なくとも1つの切換弁とが、対応する電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて同時に操作されている条件が判断される。また、第3の条件としては、左側走行モータ用切換弁25と、第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)のうちの少なくとも1つの切換弁とが、対応する電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて同時に操作されている条件が判断される。
また、制御部18は、右側走行モータ用切換弁24および左側走行モータ用切換弁25についての切換操作量の検出結果に基づいて、右側走行モータ用切換弁24および左側走行モータ用切換弁25がその対応する電気式ジョイスティック40からの指令に基づいて同時に操作され、且つ、第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)および第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)のうちの少なくともいずれかもその対応する電気式ジョイスティック40からの指令に基づいてさらに同時に操作されたときに、合流弁15が走直位置15cに切り換わるように合流弁15の作動を制御するようになっている。
次に、制御部18による合流弁15の上述のような切換操作制御が行われたときの電油システム1の作動について説明する。まず、合流弁15が遮断位置15aのときには、第1系統13には第1ポンプ11からの圧油が供給される。そして、第2系統14には第2ポンプ12からの圧油が供給される。この状態から、前述の第1乃至第3条件のうちの少なくとも1つの条件が成立したことが制御部18にて検知されると、制御部18からの制御指令に基づいて、合流弁15が合流位置15bに切り換えられることになる。合流弁15が合流位置15bに切り換えられると、右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とは遮断された状態のままで、第1供給通路22と第2供給通路23とが接続されることになる。このため、第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)に供給される右側走行モータ用切換弁24の下流側からの圧油と、第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)に供給される左側走行モータ用切換弁25の下流側の圧油とが、相互に補い合うように供給されることになる。すなわち、第1アクチュエータまたは第2アクチュエータにおいて不足している流量の圧油を、第1系統13と第2系統14とでそれぞれが補い合うように供給することができることになる。
また、合流弁15が遮断位置15aまたは合流位置15bにある状態から、右側走行モータ用切換弁24および左側走行モータ用切換弁25が同時に操作され、且つ、第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)および第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)のうちの少なくともいずれかもさらに同時に操作されている状態になったことが制御部18にて検知されると、制御部18からの制御指令に基づいて、合流弁15が走直位置15cに切り換えられることになる。合流弁15が走直位置15cに切り換えられると、連通路20aと連通路21aとが接続されて、右側走行モータ用切換弁24の上流側の右側走行用供給通路20と左側走行モータ用切換弁25の上流側の左側走行用供給通路21とが連通することになる。そしてさらに、右側走行モータ用切換弁24の下流側の第1供給通路22と左側走行モータ用切換弁25の下流側の第2供給通路23とが接続されることになる。
このように、右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とが連通するため、第1ポンプ11および第2ポンプ12の両方からの圧油が右側走行モータ用切換弁24および左側走行モータ用切換弁25に優先的に供給される。そして、その余剰分の流量の圧油が、第1供給通路22を通じて第1アクチュエータ用切換弁(26〜28)に供給され、第2供給通路23を通じて第2アクチュエータ用切換弁(29〜32)に供給されることになる。そしてさらに、第1供給通路22と第2供給通路23とが接続されるため、第1アクチュエータまたは第2アクチュエータにおいて不足している流量の圧油を、第1系統13と第2系統14とでそれぞれが補い合うように供給することができることになる。
また、上述した電油システム1は、第1系統13および第2系統14における全ての切換弁(24〜32)と合流弁15と第1および第2圧力補償弁(16、17)とが、図1にて一点鎖線で示すように一体的なブロック50として形成されている。電油システム1を構成するこのブロック50の表面には、右側走行用供給通路20を介して第1供給通路22に連通する高圧ポート51と、タンク19に連通する低圧ポート52とが形成されている。そして、電油システム1においては、高圧ポート51と低圧ポート52とを覆うように、図1にて二点鎖線で示すカバー53がブロック50の表面に脱着可能に固定されることになる。なお、図1では、第1供給通路22に連通する高圧ポート51とタンクに連通する低圧ポート52とを覆うカバー53が設けられる場合を例示しているが、この通りでなくてもよく、ブロック50に第2供給通路23に連通する高圧ポートとタンクに連通する低圧ポートとが設けられてこれらを覆うカバーが設けられるものであってもよい。
また、電油システム1では、クローズドセンター型の切換弁54を容易に追加できるようになっている。具体的には、この電油システム1においては、切換弁54を追加する場合には、カバー53が外された状態にて、切換弁54の供給ポート55が高圧ポート51に連通するとともに切換弁54の排出ポート56が低圧ポート52に連通するようにこの切換弁54がブロック50に固定可能になっている。なお、図1に示す状態では、切換弁54が追加された状態であってカバー53が外された状態(二点鎖線で示すカバー53が無い状態)になっているが、切換弁54が追加されていない状態では、カバー53は図中の二点鎖線で示す位置に固定されることになる。また、図1に示すように、切換弁54に切換弁(24〜32)と同様の電動アクチュエータであるステッピングモータ57を設けることで、制御部18にステッピングモータ57を接続して同様に切換弁54の切換の作動を制御部18によって制御するようにすることができる。
以上説明したように、本実施形態の電油システム1では、各電気式ジョイスティック40から入力される電気指令に基づいて、各ステッピングモータ(41〜49)は第1および第2系統(13、14)における個々の切換弁(24〜32)を切り換え、制御部18は第1および第2圧力補償弁(16、17)の作動を制御するようになっている。また、第1および第2ポンプ(11、12)から供給される圧油の圧力を制御する第1および第2圧力補償弁(16、17)を制御部18が制御することで、第1および第2ポンプ(11、12)から個々の切換弁(24〜32)に供給する必要な圧油の流量の制御を容易に行うことができる。そして、クローズドセンター型の第1および第2アクチュエータ用切換弁(24〜32)は、第1および第2圧力補償弁(16、17)を介して必要な流量の圧油が供給され、ステッピングモータ(41〜49)が各電気式ジョイスティック40からの電気指令に基づいて各切換弁(24〜32)を切り換える。このため、部品点数を削減して構成を簡素化することができる電油システムを得ることができる。
また、電油システム1によると、右側および左側走行モータ用切換弁(24、25)と、第1および第2アクチュエータ用切換弁(26〜32)とがそれぞれタンデム接続されている。このため、第1および第2圧力補償弁(16、17)によって流量を制御しても右側および左側走行モータと第1および第2アクチュエータとのいずれにも適切に必要な流量の圧油を配分して供給することができ、左右走行モータと第1および第2アクチュエータのうちのいずれか一方に流量が偏って圧油が供給されてしまうことを防止できる。
また、電油システム1によると、第1および第2圧力補償弁(16、17)が設けられていることで、従来技術に係る電油システムで設けられているようなネガティブコントロール用の絞りが設けられていない構成となっている。このため、そのネガティブコントロール用の絞りの分に相当する圧力損失を低減することができ、特にアイドリング状態などのようなアクチュエータが作動していない状態においてエネルギーロスが少ない電油システムを提供することができる。
また、電油システム1によると、第1および第2圧力補償弁(16、17)のそれぞれによって、第1および第2系統(13、14)のそれぞれにおける最大切換量に応じて第1および第2ポンプ(11、12)それぞれからの圧油の圧力が制御される。このため、各系統(13、14)における最大切換量に応じた必要な圧油の圧力が確保されるとともに、各圧力補償弁(16、17)の圧力を単に各系統(13、14)の最大切換量に応じて設定すればよく、容易に圧力補償弁(16、17)の圧力設定を行うことができる。
また、電油システム1によると、クローズドセンター型の切換弁54を追加する場合には、ブロック50の表面に取り付けられたカバー53を外し、追加する切換弁54の供給ポート55および排出ポート56をそれぞれ第1供給通路22に連通する高圧ポート51およびタンク19に連通する低圧ポート52に連通させて、その追加する切換弁54をブロック50に固定することができる。このため、ブロック50に設けられる切換弁(24〜32)との間での圧油の流れる順位に関係なく、そのままブロック50に切換弁54を固定して容易に追加することができる。
また、電油システム1では、合流弁15を走直位置15aに切り換えることで、右側および左側の走行モータ(24、25)に優先して第1および第2ポンプ(11、12)の両方からの圧油を供給することができ、その余剰分を第1および第2アクチュエータ用切換弁(26〜32)に供給することができる。そして、このとき、第1または第2アクチュエータにおいて不足している流量の圧油を第1系統13と第2系統14とで相互に補い合っているため、第1または第2アクチュエータの作動速度が遅くなってしまうことも抑制できる。また、合流弁15には合流位置15bが設けられているため、右側および左側走行用供給通路(20、21)が遮断されていても、第1または第2アクチュエータにおいて不足している圧油を第1系統13と第2系統14とで相互に補い合うことができ、第1および第2アクチュエータの作動速度が遅くなってしまうことを抑制できる。また、電油システム1では、合流弁15を1つ設けるだけでよく、電油システムの小型化と簡素化とを実現することもできる。従って、走行速度が制限されてしまうことを抑制するよう左右の走行モータに必要な圧油の量を確保するとともに、小型で簡素な構成の電油システムを提供することができる。
また、電油システム1によると、第1または第2圧力補償弁(16、17)によって、第1系統13と第2系統14とにおいて高圧側の系統に圧力を一致させるように制御されるため、低圧側の系統から高圧側の系統へも圧油を合流させることができ、第1および第2ポンプ(11、12)からの圧油を効率よく両系統に供給して作業効率の向上を図ることができる。
また、電油システム1によると、第1乃至第3の条件のいずれか1つの条件が成立したときには合流弁15が合流位置15bに切り換わるため、第1及び第2系統(13、14)のうちの一方の系統において切換弁が多く操作されることで圧油の流量が不足したときに、他方の系統から圧油を供給することができる。
また、電油システム1によると、合流弁15が走直位置15cのときに、第1および第2ポンプ(11、12)の両方からの圧油を第1および第2アクチュエータ用切換弁(26〜32)に供給することができ、第1および第2アクチュエータの速度の低下を防止できる。
また、電油システム1によると、右側および左側走行モータ用切換弁(24、25)におけるセンターバイパス通路が全閉することがないため、常に、走行モータ以外の他のアクチュエータ用の切換弁である第1および第2アクチュエータ用切換弁(26〜32)へも圧油を供給することができる。
また、電油システム1によると、合流弁15が遮断位置15aから合流位置15bに切り換わるまでの第1および第2供給通路(22、23)を連通する通路の開度が連続的に増加するものであるため、第1系統13および第2系統14における必要な圧油の流量に応じて、合流させる流量を適切に調整することができる。また、第1および第2供給通路(22、23)を連通する通路の開度を適宜調整することで、第1および第2系統(13、14)のうちの一方に優先的に圧油を供給するような流量配分で供給することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次の別実施形態に係る油圧回路を実施することもできる。
(1)本実施形態においては、第1圧力補償弁16が、制御部18からの制御指令に基づいて、第1系統13における全ての切換弁(24、26〜28)の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じて圧力を制御する場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。第1圧力補償弁16が、制御部18からの制御指令に基づいて、第1系統13における全てのアクチュエータ(右側走行モータ、第1アクチュエータ)の負荷圧力のうち最も高い圧力である最高負荷圧力に応じて第1ポンプ11から供給される圧油の圧力を制御するものであってもよい。
また、第2圧力補償弁17についても、上記と同様の制御を行うものであってもよい。すなわち、第2圧力補償弁17が、制御部18からの制御指令に基づいて、第2系統14における全てのアクチュエータ(左側走行モータ、第2アクチュエータ)の負荷圧力のうち最も高い圧力である最高負荷圧力に応じて第2ポンプ12から供給される圧油の圧力を制御するものであってもよい。この別実施形態の場合、例えば、全てのアクチュエータ(左右の走行モータ、第1および第2アクチュエータ)のそれぞれに、圧油の圧力を検出する圧力ピックアップを設け、この各圧力ピックアップの検出結果を制御部18に入力するようにすることで、制御部18からの制御指令に基づいて第1圧力補償弁16および第2圧力補償弁17に上述の制御を行わせることができる。
(2)合流弁15のかわりに図2に示すような合流弁37を備える油圧回路を実施することもできる。すなわち、一方側から、右側および左側走行用供給通路(20、21)を遮断し第1および第2供給通路(22、23)を遮断する遮断位置37a、右側および左側走行用供給通路(20、21)を遮断し第1および第2供給通路(22、23)を連通する合流位置37b、右側および左側走行用供給通路(20、21)を連通し第1および第2供給通路(22、23)を連通する走直位置37cがこの順番で配置される合流弁37であってもよい。そして、制御部18が、右側および左側走行モータの作動に必要な圧油の流量または第1アクチュエータおよび第2アクチュエータの作動に必要な圧油の流量に基づいて、走直位置37cから合流位置37bに戻るように切り換わるよう合流弁37を制御するものであってもよい。この場合、右側および左側走行モータや第1および第2アクチュエータの作動にそれぞれ必要な圧油の流量は、各切換弁についての切換操作量の検出結果に基づいて判断することができる。
上述した構成によると、第1および第2アクチュエータの作動に必要な圧油の流量が多いとき、または、右側および左側走行モータの作動に必要な圧油の流量が少ないときに、合流弁37を走直位置37cから合流位置37bへと切り換えることができ、第1および第2アクチュエータへ優先して圧油を供給することができる。
また、図2に示す合流弁37は、遮断位置37a若しくは合流位置37bから走直位置37cまで、右側走行用供給通路20と左側走行用供給通路21とを連通する通路38の開度が連続的に増加するように形成されている。このように、合流弁37を備える別実施形態の電油システムでは、通路38の開度が連続的に増加するものであるため、第1および第2アクチュエータと右側および左側走行モータとの必要な圧油の流量に応じて第1および第2系統(13、14)に供給する圧油の流量を適切に調整することができ、効率よく圧油を配分して両系統(13、14)に供給することができる。
(3)本実施形態では、制御部18が、各電気式ジョイスティック40からの指令である出力信号に基づいて各切換弁(24〜32)の切換操作量を検出し、この結果に基づいて各系統(13、14)における最大切換量に応じた制御指令を各圧力補償弁(16、17)に出力する場合を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。例えば、各切換弁(24〜32)に、その各切換弁におけるそれぞれの切換操作量を検出する切換操作量検出センサが設けられ、この切換量検出センサの検出結果が入力される制御部18が、この検出結果に基づいて、各系統(13、14)における最大切換量に応じた制御指令を各圧力補償弁(16、17)に出力するものであってもよい。
(4)第1および第2圧力補償弁(16、17)の圧力を高い方の圧力に追従させるときには、圧力が高い方の圧力補償弁への制御指令を圧力が低い方の圧力補償弁にも送出するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る電油システムを例示した回路図である。 本発明の別実施形態に係る電油システムにおける合流弁を示す回路図である。
符号の説明
1 電油システム
11 第1ポンプ
12 第2ポンプ
13 第1系統
14 第2系統
16 第1圧力補償弁
17 第2圧力補償弁
18 制御部
19 タンク
20 右側走行用供給通路
21 左側走行用供給通路
22 第1供給通路
23 第2供給通路
24 右側走行モータ用切換弁
25 左側走行モータ用切換弁
26 ブーム用切換弁(第1アクチュエータ用切換弁)
27 バケット用切換弁(第1アクチュエータ用切換弁)
28 ブームスイング用切換弁(第1アクチュエータ用切換弁)
29 ドーザ用切換弁(第2アクチュエータ用切換弁)
30 サービス用切換弁(第2アクチュエータ用切換弁)
31 アーム用切換弁(第2アクチュエータ用切換弁)
32 旋回モータ用切換弁(第2アクチュエータ用切換弁)
40 電気式ジョイスティック
41〜49 ステッピングモータ(電動アクチュエータ)

Claims (3)

  1. 第1ポンプに接続されて右側走行モータへの圧油の供給を制御する右側走行モータ用切換弁と、前記第1ポンプに接続されて第1アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の第1アクチュエータ用切換弁と、を有する第1系統と、
    第2ポンプに接続されて左側走行モータへの圧油の供給を制御する左側走行モータ用切換弁と、前記第2ポンプに接続されて第2アクチュエータへの圧油の供給を制御するクローズドセンター型の第2アクチュエータ用切換弁と、を有する第2系統と、
    前記第1系統および前記第2系統における個々の切換弁に対応して設けられる電気式ジョイスティックと、
    を備えた電油システムであって、
    前記個々の切換弁にそれぞれ設けられ、前記各電気式ジョイスティックからの指令に基づいて前記個々の切換弁をそれぞれ切り換える電動アクチュエータと、
    センターバイパス型の切換弁である前記右側走行モータ用切換弁及び前記左側走行モータ用切換弁と、
    前記第1ポンプに対して前記右側走行モータ用切換弁とタンデムに接続される前記第1アクチュエータ用切換弁と、
    前記第2ポンプに対して前記左側走行モータ用切換弁とタンデムに接続される前記第2アクチュエータ用切換弁と、
    前記第1ポンプからの圧油を前記右側走行モータ用切換弁に導入する右側走行用供給通路と、
    前記第2ポンプからの圧油を前記左側走行モータ用切換弁に導入する左側走行用供給通路と、
    前記右側走行モータ用切換弁におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を前記第1アクチュエータ用切換弁に導入する第1供給通路と、
    前記左側走行モータ用切換弁におけるセンターバイパス通路の下流側からの圧油を前記第2アクチュエータ用切換弁に導入する第2供給通路と、
    前記第1ポンプとタンクとの間に設けられて、前記第1ポンプから供給される圧油の圧力を制御する第1圧力補償弁と、
    前記第2ポンプとタンクとの間に設けられて、前記第2ポンプから供給される圧油の圧力を制御する第2圧力補償弁と、
    前記各電気式ジョイスティックからの指令に基づいて前記第1圧力補償弁および前記第2圧力補償弁の作動を制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする電油システム。
  2. 請求項1に記載の電油システムであって、
    前記第1圧力補償弁は、前記第1系統における全ての切換弁の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じて圧力を制御し、
    前記第2圧力補償弁は、前記第2系統における全ての切換弁の切換操作量のうち最も大きい切換操作量である最大切換量に応じて圧力を制御することを特徴とする電油システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電油システムであって、
    前記第1系統および前記第2系統における全ての切換弁は、一体的なブロックとして形成され、
    前記ブロックの表面には、前記第1供給通路または前記第2供給通路に連通する高圧ポートと、前記タンクに連通する低圧ポートとが形成され、
    前記高圧ポートと前記低圧ポートとを覆うカバーが前記ブロックの表面に脱着可能に固定され、
    クローズドセンター型の切換弁が追加される場合には、前記カバーが外された状態にて、当該クローズドセンター型の切換弁の供給ポートが前記高圧ポートに連通するとともに当該クローズドセンター型の切換弁の排出ポートが前記低圧ポートに連通するように当該クローズドセンター型の切換弁が前記ブロックに固定可能であることを特徴とする電油システム。
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