JP4925704B2 - ラップフィルム用収納箱 - Google Patents
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Description
従来の収納箱に取り付けられた切断刃を用いてラップフィルムを切断する場合、その動作は多種多様である。中でも、切断刃が掩蓋片の先端部に取り付けられた収納箱の場合は、概ね以下の3種類の動作に大別される。
(1)片手に収納箱を、他方の片手に引き出したラップフィルムを持ち、両手はほぼ水平関係を維持する。次に、収納箱を持つ片手はほぼ固定したままラップフィルムを上方に持ち上げ、切断刃とラップフィルムに角度を与えてラップフィルムの端部から順次切断する。
(2)片手に収納箱を、他方の片手に引き出したラップフィルムを持ち、両手はほぼ水平関係を維持する。次に、ラップフィルムを持つ片手はほぼ固定したまま収納箱を外側に開くように動作し、ラップフィルムの片端に張力を与えて端部から順次切断する。
(3)片手に収納箱を、他方の片手に引き出したラップフィルムを持ち、両手はほぼ水平関係を維持する。次に、ラップフィルムを持つ片手はほぼ固定したまま収納箱を持った手首を下方に回転させ(手首を捻る)、ラップフィルムを中央から両端部へ順次切断する。
ラップフィルムの切断能力を向上させる方法として、例えば、シート状物に対して切断刃の刃先の当接する角度を10〜80度とするために、刃先部分全体を折り曲げる方法が開示されている(特許文献1参照)。別の例では、鋸歯状の打抜部と連結部を介した前面板と折返し板とを一方の鋸歯状谷部と他方の鋸歯状山部とを重ねる方法が開示されている(特許文献2参照)。更に別の例では、掩蓋片用側板に配列させた補助側板と切断用側板とを貼り合わせて合板補強するような方法が開示されている(特許文献3参照)。
特許文献2で開示されたラップフィルム用カートンでは、鋸歯状歯山部が密に並ぶので、ラップフィルムの切断時に応力が分散し、カット抵抗が増加する問題がある。また、連結部には歯山が存在しないので、カット抵抗が不連続となり、使用者に違和感を与える問題がある。
特許文献3で開示された板紙の合板補強は掩蓋片部分を三重に重ねるため、カートン原紙を余分に必要とし、折り返し工程の導入もコスト増に繋がる問題がある。また、開封片部分の板紙が二重になるため、開封操作性が悪化する問題がある。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
(i)前板(1)、底板(2)、後板(3)、脇板(7)、前板補助脇板(6)、及び後板補助脇板(8)の各面で形成される上部が開口した収納室(11)と、その収納室(11)の後板(3)の上端縁から開閉可能で収納室(11)を覆う方向に連接した蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁から前板(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)と、掩蓋片脇板(9)、掩蓋片補助脇板(10)の各面で形成される蓋体(12)からなる直方体の箱体と、前記収納室(11)に収納される巻筒体(Z)からなり、掩蓋片(5)の先端部に巻筒体(Z)から引き出されたラップフィルムを切断するための切断刃(C)が備えられたラップフィルム用収納箱において、下記(a)又は(b)の構成によって、掩蓋片(5)の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域(20)が前板(1)側に傾斜していることを特徴とするラップフィルム用収納箱。
(a)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(G)が変曲点(H)から終点(J)に向けて直線又は円弧状に掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(b)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(L)が円弧状に
形成されており、円弧の頂点(M)から終点(N)に向けて掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(a)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(G)が変曲点(H)から終点(J)に向けて直線又は円弧状に掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(b)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(L)が円弧状に形成されており、円弧の頂点(M)から終点(N)に向けて掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(c)前板(1)と前板補助脇板(6)とを区分する折り曲げ線(R)が変曲点(S)から終点(U)に向けて直線又は円弧状に前板補助脇板(6)側に傾斜している。
(d)前板(1)と前板補助脇板(6)とを区分する折り曲げ線(W)が円弧状に形成されており、円弧の頂点(X)から終点(Y)に向けて前板補助脇板(6)側に傾斜している。
図7は、本発明のラップフィルムの収納箱の一例を示す斜視図である。図5は、図7の収納箱を脇板7側から見た側面図である(掩蓋片脇板9は非表示)。収納箱の内部には、紙製の芯体14にラップフィルム15が巻回された巻筒体Zが収納されている。
本発明の収納箱は、図1に示す収納箱の展開図のように、収納室11と蓋体12とからなる直方体の箱体である。収納室11は、前板1、底板2、後板3、脇板7、前板補助脇板6、後板補助脇板8から形成され、上部が開口している部分である。蓋体12は、その収納室11の後板3の上端縁から開閉可能で収納室11の開口部を覆う方向に連接した蓋板4と、その蓋板4の前端縁から前板1を覆う方向に延出した掩蓋片5と、掩蓋片脇板9、掩蓋片補助脇板10から形成される。
掩蓋片5の先端部には切断刃Cが取り付けられている。図7では、切断刃Cが取り付けられた領域を含む掩蓋片5の長手方向の両端辺の先端領域20は前板1側に傾斜するように構成されており、そのため切断刃Cの端部は図5に示した側面図のように、前板1に対して鋭角をなしている。以下、上記の場合を説明するが、掩蓋片5の長手方向の片辺の先端領域20のみが前板1側に傾斜しているものも本発明に含まれる。
本発明の収納箱における図2(a)の折り曲げ線Gは、折り曲げ線Gの起点Fから蓋板4と掩蓋片5との折り曲げ線Eに垂直に延びる仮想直線Iに対して、終点Jに至る途中の変曲点Hにおいて掩蓋片補助脇板10側に傾斜している。この折り曲げ線Gの傾斜部分は直線や円弧など任意の形状を採用してもよい。
本発明の収納箱における図2(b)の折り曲げ線Lは、折り曲げ線Lの起点Kから蓋板4と掩蓋片5との折り曲げ線Eに垂直に延びる仮想直線Iに対して円弧を形成し、円弧の頂点Mから終点Nに向けて掩蓋片補助脇板10側に傾斜している。この折り曲げ線Lの傾斜部分は楕円弧など円弧以外の類似した曲線を採用してもよい。
折り曲げ線Lが頂点Mから終点Nに向けて掩蓋片補助脇板10側に傾斜しているので、図1の展開図から組み立てて収納箱を形成した場合、掩蓋片5の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域20が前板1側に傾斜を有する。
折り曲げ線Gにおける終点Jに至る途中の変曲点Hの位置、又は折り曲げ線Lにおける円弧の頂点Mの位置は、掩蓋片5の長手方向の両端辺の先端領域20が前板1側に傾斜するように設けられていればよく、図2(a)及び図2(b)の形状に限定されない。
図1の掩蓋片5の下端には開封用のミシン目等の破断線を介して開封片が設けられているが、ここでは図示していない。
本発明の収納箱における図4(a)の折り曲げ線Rは、折り曲げ線Rの起点Qから前板1と底板2との折り曲げ線Pに垂直に延びる仮想直線Tに対して、終点Uに至る途中の変曲点Sにおいて前板補助脇板6側に傾斜している。この折り曲げ線Rの傾斜部分は直線や円弧など任意の形状を採用してよい。折り曲げ線Rが変曲点Sから終点Uに向けて前板補助脇板6側に傾斜しているので、図3の展開図から組み立てて収納箱を形成した場合、前板1の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域30が収納室11の内側に傾斜を有する。
折り曲げ線Rの終点Uから仮想直線Tへ延びる垂線、及び折り曲げ線Wの頂点Xから仮想直線Tへ延びる垂線の距離はeである。この距離eの長さに応じて、図3の展開図から組み立てられた収納箱の、前板の長手方向の両端辺の先端領域30が収納室11の内側に傾斜する角度が変わる。
図3の掩蓋片5の下端には、通常、開封用のミシン目等の破断線を介して開封片が設けられているが、ここでは図示していない。なお、図3で示した収納箱においては、掩蓋片脇板9及び掩蓋片補助脇板10が存在しなくてもよい。
d及びeの値が大きいほど、ラップフィルムの切断を一側端から開始する時の初期のラップフィルムへの刃先の食い込み性はよくなる。しかし、あまりに大きすぎると、箱を組み立てる工程において、収納箱を直方体に成形することが困難になる。したがって、d及びeの値は収納箱の大きさにもよるが、収納箱の側面が約41mm〜51mmのほぼ正方形状である場合、0mmより大きく、2mm以下が好ましい。
図8は、ラップフィルムを端部からカットする際のカット抵抗の一例を示したグラフである。このグラフの全面積(A+B)がラップフィルムのカットエネルギーを示し、カット開始から最大抵抗に至るまでの面積(A)がカット開始エネルギーを示す。ラップフィルムのカット性を向上させるためには、特に面積(A)で示されるカット開始エネルギーを低下させることが有効である。
本発明のラップフィルム用収納箱において、切断刃を構成する素材はブリキ等の金属、プラスチック、紙等、公知の材料を用いればよい。切断刃の形状は、直線状、V字状、アーチ状等特に限定はされないが、ラップフィルムを一側端から切断する場合は、切断開始時のラップフィルムへの食い込み性を考慮すると、図7に示したようなアーチ状が好ましい。
本発明の収納箱に収納される巻筒体は、各種樹脂製のラップフィルム、アルミホイル、クッキングペーパー等特に制限はないが、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン等のラップフィルムが特に好ましい。
[実施例1]
図2(a)において、FとHとの距離が15mm、dが1.5mmの折り曲げ線Gで構成された、高さ約44mm、奥行き約44mm、長さ約317mmの収納箱を準備した。
この収納箱に、約307mm(長さ)×37mm(外径)の紙製芯体に約20m(長さ)巻回された約300mm(幅)のポリ塩化ビニリデン製フィルム(厚み約10.8μm)を収納した。掩蓋片5裏面の先端には、ポリ乳酸(三井化学(株)製LACEA(登録商標)シートOF−190からなる厚み0.19mmで、先端部が連続した三角形状の切断刃を付設した。
この試料を用いて、以下に示す評価方法でカットエネルギー(C.E.)及びカット開始エネルギー(C.S.E.)を測定した。
切断刃の素材及び形状以外は、実施例1と同様な操作を実施した。実施例2の素材には、ブリキを、実施例3の素材にはバルカナイズドファイバー(東洋ファイバー(株)製PK−92LW)を、実施例4では切断刃の形状として、切断刃の最両端部の刃先が中央部の刃先よりも6.5mm底板2側へ突出したアーチ状をそれぞれ採用した。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
図4(a)において、QとSとの距離が22mm、eが1.5mmの折り曲げ線Rで構成された、高さ約44mm、奥行き約44mm、長さ約317mmの収納箱を準備した。
この収納箱に、約307mm(長さ)×37mm(外径)の紙製芯体に約20m(長さ)巻回された約300mm(幅)のポリ塩化ビニリデン製フィルム(厚み約10.8μm)を収納した。また前板の上先端裏側には、ポリ乳酸(三井化学(株)製LACEA(登録商標)シートOF−190からなる厚み0.19mmで、先端部が連続した三角形状の切断刃を付設した。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
図2(a)において、折り曲げ線Gの形状以外は、実施例1と同様の操作を実施した。折り曲げ線GにおけるFとHとの距離を15mmとし、dを、実施例6では1.0mm、実施例7では2.0mmとした。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
図2において、折り曲げ線Gが、蓋板4と掩蓋片5を区分する折り曲げ線Eに対して垂直な直線とした以外は、実施例1と同様な操作を実施した。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
切断刃の素材や形状以外は、比較例1と同様な操作を実施した。比較例2の素材には、ブリキを、比較例3の素材にはバルカナイズドファイバー(東洋ファイバー(株)製PK−92LW)を、比較例4では切断刃の形状として、切断刃の最両端部の刃先が中央部の刃先よりも6.5mm底板2側へ突出したアーチ状をそれぞれ採用した。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
図4(a)において、折り曲げ線Rが、前板1と底板2を区分する折り曲げ線Pに対して垂直な直線とした以外は、実施例5と同様な操作を実施した。この試料を用いて、C.E.及びC.S.E.を測定した。
実施例1〜7のC.E.及びC.S.E.を表1に、比較例1〜5のC.E.及びC.S.E.を表2に示す。
各実施例で示した収納箱からラップフィルムを約30cm引き出した状態で、(株)島津製作所製のオートグラフ(型番:AG−IS)に取り付けた。この時、ラップフィルムの引き出し方向に対して収納箱の長手方向が25°傾斜するように収納箱を固定し、実施例1〜4、6〜7と比較例1〜4ではラップフィルムと収納箱の前板がなす角度は90°に(蓋体は閉じた状態で、掩蓋片中央部分(2cm×2cm)をL字アングルで固定)、実施例5と比較例5ではラップフィルムと収納箱の前板1がなす角度は45°に(蓋体は開いた状態)設定した。引き出したラップフィルムの先端部は全幅を5mm幅の両面テープを介して樹脂製のプレートに貼り付けてロードセルに取り付けた。サンプルの設置後、装置を500mm/minの速度でラップフィルムの切断が終了するまで動作させ、図8に示すようなカット抵抗のグラフを得た。
表1と表2より、各実施例と比較例の同じ番号どうし(切断刃の素材や形状が同じで折り曲げ線G、又はRの形状が異なるもの)を比較すると、本発明の範囲内である実施例の方がC.E.(全体的な切断のし易さの指標)やC.S.E.(切断初期における刃先のラップフィルムへの食い込み易さの指標)が小さくなり、ラップフィルムの切断性が向上している。特にC.S.E.の値については実施例の方がほぼ半減しており、掩蓋片、又は前板の長手方向の両端辺の先端領域へ傾斜を付与した効果によって、ラップフィルムの初期のカット抵抗が減少する。
切断刃の素材と形状が同じである比較例1、実施例1、6、7より、距離dが大きくなるほどC.S.E.が低下するため、ラップフィルムの初期のカット抵抗が減少する。
距離dと切断刃の素材は同じで、切断刃の形状が異なる実施例1と4より、切断刃をアーチ状に変更することでC.S.E.が更に低下するため、ラップフィルムの初期のカット抵抗が更に減少する。
Claims (3)
- 前板(1)、底板(2)、後板(3)、脇板(7)、前板補助脇板(6)、及び後板補助脇板(8)の各面で形成される上部が開口した収納室(11)と、その収納室(11)の後板(3)の上端縁から開閉可能で収納室(11)を覆う方向に連接した蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁から前板(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)と、掩蓋片脇板(9)、掩蓋片補助脇板(10)の各面で形成される蓋体(12)からなる直方体の箱体と、前記収納室(11)に収納される巻筒体(Z)からなり、掩蓋片(5)の先端部に巻筒体(Z)から引き出されたラップフィルムを切断するための切断刃(C)が備えられたラップフィルム用収納箱において、下記(a)又は(b)の構成によって、掩蓋片(5)の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域(20)が前板(1)側に傾斜していることを特徴とするラップフィルム用収納箱。
(a)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(G)が変曲点(H)から終点(J)に向けて直線又は円弧状に掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(b)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(L)が円弧状に形成されており、円弧の頂点(M)から終点(N)に向けて掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。 - 前板(1)、底板(2)、後板(3)、及び脇板(7)、前板補助脇板(6)、後板補助脇板(8)の各面で形成される上部が開口した収納室(11)と、その収納室(11)の後板(3)の上端縁から開閉可能で収納室(11)を覆う方向に連接した蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁から前板(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)と、掩蓋片脇板(9)、掩蓋片補助脇板(10)の各面で形成される蓋体(12)からなる直方体の箱体と、前記収納室(11)に収納される巻筒体(Z)からなり、掩蓋片(5)の先端部に巻筒体(Z)から引き出されたラップフィルムを切断するための切断刃(C)が備えられたラップフィルム用収納箱において、下記(a)又は(b)の構成によって、掩蓋片(5)の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域(20)が前板(1)側に傾斜を有しており、且つ前記切断刃(C)の各刃先の先端を結ぶ仮想線が、切断刃(C)の両端に向かうほど底板(2)方向に傾斜した、曲線及び/又は複数の直線の組み合わせからなり、且つその最両端の刃先の位置は、中央部分の刃先の位置より2mm〜15mm底板(2)方向に突出していることを特徴とするラップフィルム用収納箱。
(a)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(G)が変曲点(H)から終点(J)に向けて直線又は円弧状に掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。
(b)掩蓋片(5)と掩蓋片補助脇板(10)とを区分する折り曲げ線(L)が円弧状に形成されており、円弧の頂点(M)から終点(N)に向けて掩蓋片補助脇板(10)側に傾斜している。 - 前板(1)、底板(2)、後板(3)、及び脇板(7)、前板補助脇板(6)、後板補助脇板(8)の各面で形成される上部が開口した収納室(11)と、その収納室(11)の後板(3)の上端縁から開閉可能で収納室(11)を覆う方向に連接した蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁から前板(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)と、掩蓋片脇板(9)、掩蓋片補助脇板(10)の各面で形成される蓋体(12)からなる直方体の箱体と、前記収納室(11)に収納される巻筒体(Z)からなり、前板(1)の先端部に巻筒体(Z)から引き出されたラップフィルムを切断するための切断刃(C)が備えられたラップフィルム用収納箱において、下記(c)又は(d)の構成によって、前板(1)の長手方向の両端辺の少なくとも片辺の先端領域(30)が収納室(11)の内側に傾斜していることを特徴とするラップフィルム用収納箱。
(c)前板(1)と前板補助脇板(6)とを区分する折り曲げ線(R)が変曲点(S)から終点(U)に向けて直線又は円弧状に前板補助脇板(6)側に傾斜している。
(d)前板(1)と前板補助脇板(6)とを区分する折り曲げ線(W)が円弧状に形成されており、円弧の頂点(X)から終点(Y)に向けて前板補助脇板(6)側に傾斜している。
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