JP4924253B2 - 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、パワーMOSFET等の素材に利用することができる炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造方法および装置に関するものである。
従来より、坩堝の外周に配置させた抵抗加熱ヒータで坩堝を加熱することによって坩堝内にSiC単結晶を成長させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、特許文献1では、黒鉛製の坩堝内に種結晶を接合すると共に、坩堝底部に配したSiC粉末原料を例えば2300℃に加熱することで、SiC粉末原料を昇華させ、その昇華させたガスを原料温度よりも低い温度に設定された種結晶上に結晶化させる手法が提案されている。
図3は、この昇華再析出法に用いられるSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造を示した図である。この図に示されるように、黒鉛製の坩堝J1の蓋材J2の内壁に円筒状の突起部J3を設け、この突起部J3の端面に種結晶J4を貼り付けるようにしている。さらに、種結晶J4の成長表面に対向する面を有すると共に、種結晶J4との間に成長空間領域J5を形成する遮蔽板J6を設けている。
また、蓋材J2に種結晶J4を囲うように黒鉛で形成されたスカート状の円筒部J7を設け、当該円筒部J7および遮蔽板J6により、坩堝J1のうち種結晶J4側の径方向温度分布を小さくしている。このようにして、成長空間領域J5の均熱を保つようにして、種結晶J4の上にSiC単結晶J8を成長させる。この場合、SiC単結晶J8の周辺に多結晶を伴う埋め込み成長も起こる。
しかしながら、このような装置においては、坩堝J1が加熱されることで円筒部J7から黒鉛の微粒子が成長空間領域J5に飛び出し、SiC単結晶J8に不純物として混入してしまうという問題がある。
そこで、SiC単結晶J8への黒鉛の微粒子の混入を防止するため、円筒部J7の内壁を覆うように円筒状のTaC部材J9を設けたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。図4は、図3に示される蓋材J2を遮蔽板J6側から見た図である。この図に示されるように、TaC部材J9によって円筒部J7の内壁が覆われているため、円筒部J7の内壁から黒鉛の微粒子がSiC単結晶J8側に飛び出したとしても、TaC部材J9によって黒鉛の微粒子がせき止められる。このようにして、成長中のSiC単結晶J8に黒鉛の微粒子を混入させないようにしている。
なお、上記遮蔽板J6も黒鉛で形成されている。この場合、遮蔽板J6に図示しないTaCのコーティング膜を形成し、遮蔽板J6から成長空間領域J5に黒鉛の微粒子が飛び出さないようにしている。
特開2001−114598号公報 特開2005−225710号公報
しかしながら、上記従来の技術では、図4に示されるように、TaC部材J9において坩堝J1の中心軸に垂直方向の内壁面J10の断面形状が真円になっている。このため、加熱された坩堝J1の熱がTaC部材J9に与えられると、TaC部材J9の内壁から生じた熱輻射がTaC部材J9に最大に作用してしまう。
具体的には、坩堝J1が加熱されることでTaC部材J9が加熱されると、当該TaC部材J9の内壁面J10から熱エネルギーが発せられる。上述のように、TaC部材J9において坩堝J1の中心軸に垂直方向の内壁面J10の形状は真円であるので、熱エネルギーは内壁面J10から坩堝J1の径方向に発せられ、真円の中心すなわち坩堝J1の中心軸を経由して反対側の内壁面J10に達し、当該内壁面J10の加熱に寄与することとなる。この場合、TaC部材J9の内壁面J10すべてで発せられた熱エネルギーが、坩堝J1の中心軸を中心に対称の内壁面J10すべてに達し、各場所の加熱に寄与すると共に反射して再び元の場所に戻ってきてしまう。このため、TaC部材J9の内壁面J10全体が繰り返し何度も熱輻射によって加熱され、TaC部材J9の中空部分である成長空間領域J5の均熱が維持できなくなって高温になってしまう。
このように、成長空間領域J5において、坩堝J1の中心軸付近における温度よりもTaC部材J9の内壁面J10の温度が高くなってしまうと、温度が低い坩堝J1の中心軸付近の結晶成長が加速することによってSiC単結晶J8の口径拡大と凸成長が急速に進行してしまう。特に、SiC単結晶J8のc面オフ成長では成長表面に形成されるファセットと呼ばれる(0001)の平らな面が坩堝J1の中心軸に移動しやすくなるという問題点と、SiC単結晶J8に大きな歪みが生じ、SiC単結晶J8が割れてしまうという問題が生じる。
なお、円筒部J7において坩堝J1の中心軸に垂直方向の内壁面J10の断面形状は真円であるので、円筒部J7の内壁面J10にTaCをコーティングした場合にも熱輻射による上記と同様の問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、埋め込み成長において、熱輻射によって成長空間領域の均熱が保たれなくなることを防止し、ひいては炭化珪素単結晶の割れを防止することができる製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、蓋体(20)は、板状であって、当該板の面が坩堝(1)の中心軸に対して垂直に配置される支持板(23a)と、円筒状をなしており、支持板(23a)の一面に円筒の開口端の一方が一体化されることで支持板(23a)から炭化珪素原料(50)側に突出した形態とされる円筒部(23b)と、円筒部(23b)の中空部分に配置される筒形状のものであって、当該筒の中空部分が成長空間領域(60)とされて昇華ガスが供給される円筒部被覆部材(23c)とを備え、円筒部被覆部材(23c)は、坩堝(1)の中心軸を中心にして、当該中心軸から坩堝(1)の径方向に異なる距離の面を有し構成される内壁面(23e)を備えていることを特徴とする。
これによると、坩堝(1)の中心軸を中心に坩堝(1)の径方向に広がる熱エネルギーのうち、一定範囲の内壁面(23e)で反射して再び坩堝(1)の中心軸に戻ってくる内壁面(23e)の場所が一点あったとしても、一定範囲の内壁面(23e)のうち他の場所では内壁面(23e)に対する入射角に従った反射角で反射する。このため、坩堝(1)の中心軸から坩堝(1)の径方向に進む熱エネルギーを分散することができ、円筒部被覆部材(23c)の内壁面(23e)が受ける熱輻射による影響を低減することができる。したがって、円筒部(23b)の中空部分における温度勾配を小さくすることができ、炭化珪素単結晶(70)が成長する成長空間領域(60)を均熱に保つことができる。以上により、炭化珪素単結晶(70)の口径拡大や凸成長を防止することができ、ひいては炭化珪素単結晶(70)の割れを防止することができる。
この場合、当該円筒部被覆部材(23c)において、坩堝(1)の中心軸に対して垂直方向の内壁面(23e)の形状が多角形になっていることを特徴とする。
これにより、円筒部被覆部材(23c)の内壁面(23e)から坩堝(1)の径方向に発せられる熱エネルギーを多角形の各辺に入射する入射角に従った反射角でそれぞれ反射させることができ、熱エネルギーを分散させることができる。
また、円筒部被覆部材(23c)を、複数の板材を筒状に組み合わせて構成することができる。これにより、坩堝(1)の中心軸に対して垂直方向の内壁面(23e)の断面形状が多角形となる円筒部被覆部材(23c)を容易に構成することができる。
上記では、炭化珪素単結晶の製造装置について述べたが、炭化珪素単結晶の製造方法についても同様のことが言える。すなわち、円筒部被覆部材(23c)として、坩堝(1)の中心軸を中心にして、当該中心軸から坩堝(1)の径方向に異なる距離の面を有し構成される内壁面(23e)を備えたものを用いることができる。これにより、熱エネルギーを内壁面(23e)の各点に対する入射角に従った反射角で反射させて分散させることができるので、円筒部被覆部材(23c)の内壁面(23e)における熱輻射の影響を低減することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るSiC単結晶製造装置の断面構成を示したものである。この図に示されるように、SiC単結晶製造装置は、有底円筒状の容器本体10と、円形状の蓋体20とによって構成されたグラファイト製の坩堝1を備えている。
坩堝1のうち容器本体10の底部には、台座11が配置され、この台座11にシャフト12が立てられている。当該シャフト12の先端には、種結晶40の成長表面に対向する面を有する遮蔽板13が取り付けられている。
さらに、容器本体10には、昇華ガスの供給源となるSiCの粉末原料50が配置されている。そして、坩堝1内の空間のうち種結晶40と遮蔽板13との間を成長空間領域60として、粉末原料50からの昇華ガスが種結晶40の表面上に再結晶化して、種結晶40の表面にSiC単結晶70が成長させられる構成とされている。
蓋体20は、円筒状の側壁部21と、側壁部21の開口部の一方を塞ぐ円板状の蓋材22と、側壁部21に収納される遮蔽部23とを備えて構成されている。蓋材22には円筒状の突起部22aが設けられ、当該突起部22aの開口端に当該開口端を閉じるように例えば円形状のSiCの種結晶40が貼り付けられている。また、遮蔽板13には図示しないTaC材がコーティングされており、坩堝1の加熱によって遮蔽板13から生じる粉が不純物としてSiC単結晶70の成長に寄与しないようにしている。
遮蔽部23は、支持板23aと、円筒部23bと、円筒部被覆部材23cとを有している。支持板23aは、当該板が貫通する窓部23dが設けられたものであり、蓋材22の突起部22aが窓部23dに差し込まれた状態で側面が側壁部21の内壁に固定されている。円筒部23bは、スカート状、すなわち筒状をなしており、筒の一端側が支持板23aの一面に一体化されている。この円筒部23bは、種結晶40周辺の径方向温度分布を小さくする、すなわち成長空間領域60を均熱にする役割を果たす。また、この円筒部23bにより、種結晶40の成長表面が他の部位よりも低温となる。
また、円筒部被覆部材23cは、坩堝1が加熱されることで円筒部23bから黒鉛の微粒子が成長空間領域60に飛び出し、SiC単結晶70に不純物として混入することを防止する役割を果たすものである。円筒部被覆部材23cは筒状をなしており、一端側が支持板23aの一面に一体化されている。この場合、円筒部被覆部材23cの他端側が円筒部23bの他端側よりも粉末原料50側に突出している。これにより、円筒部23bの内壁すべてが円筒部被覆部材23cに覆われ、SiC単結晶70への黒鉛の微粒子の移動を阻止できるようになっている。
図2は、図1に示される蓋体20を遮蔽板13側から見た図である。図2では、SiC単結晶70等を省略してある。本実施形態では、円筒部被覆部材23cは、坩堝1の中心軸を中心にして、当該中心軸から坩堝1の径方向に異なる距離の面を有し構成される内壁面23eを備えている。具体的には、図2に示されるように、円筒部被覆部材23cにおいて、坩堝1の中心軸に対して垂直方向の内壁面23eの断面形状が真円ではなく、多角形になっている。これにより、坩堝1の中心軸に対して面する入射角が内壁面23eの場所によって異なっている。
上記円筒部被覆部材23cとして、TaC材が採用される。円筒部被覆部材23cの材質としては、Taを含んだものであれば良く、例えばTaの炭化品やTa材を採用することができる。Ta材は、SiC単結晶70の成長中に加熱されてTaCとなる。
このような円筒部被覆部材23cの中空部分が埋め込み成長空間、すなわち成長空間領域60とされ、昇華ガスが供給される。
そして、坩堝1の外周を囲むように図示しない抵抗加熱ヒータが配置されている。以上が、本実施形態に係るSiC単結晶製造装置の構成である。
次に、上記SiC単結晶製造装置を用いてSiC単結晶を製造する方法について、図を参照して説明する。まず、図1に示されるように、蓋材22の突起部22aの開口端に種結晶40を貼り付け、遮蔽部23が取り付けられた側壁部21に当該蓋材22を取り付ける。他方、容器本体10に台座11を配置してシャフト12を介して遮蔽板13を取り付け、容器本体10に粉末原料50を配置する。
なお、遮蔽板13にTaCをコーティングしておき、遮蔽板13から粉が発生してSiC単結晶70に混入しないようにする。
続いて、坩堝1を図示しない加熱チャンバに設置し、図示しない排気機構を用いてガス排出を行うことで、坩堝1内を含めた外部チャンバ内を真空にし、抵抗加熱ヒータに通電することで位置が固定されたヒータを加熱し、その輻射熱により坩堝1を加熱することで坩堝1内を所定温度にする。このとき、各ヒータへの通電のパワーを異ならせることにより、ヒータで温度差を発生させられるようにしている。
加熱チャンバ内には例えば不活性ガス(Arガス等)や水素、結晶へのドーパントとなる窒素などの混入ガスを流入させる。この不活性ガスは排気配管を介して排出される。種結晶40の成長面の温度およびSiC粉末原料50の温度を目標温度まで上昇させるまでは、加熱チャンバ内は大気圧に近い雰囲気圧力にして粉末原料50からの昇華を抑制し、目標温度になったところで、減圧し所定の雰囲気圧力とする。例えば、成長結晶を4H−SiCとする場合、粉末原料50の温度を2100〜2300℃とし、成長結晶表面の温度をそれよりも10〜200℃程度低くして、雰囲気圧力は0.1〜20Torrとする。
このようにして、粉末原料50を加熱することで粉末原料50が昇華し、粉末原料50から昇華ガスが発生する。この昇華ガスは、成長空間領域60内を通過して種結晶40に供給され、SiC単結晶70が成長する。なお、この場合、SiC単結晶70の周辺に多結晶45を伴う埋め込み成長も起こる。
上記のようにしてSiC単結晶70を成長させるに際し、坩堝1を加熱すると、円筒部被覆部材23cも加熱されるため、当該円筒部被覆部材23cの内壁面23eから熱エネルギーが発せられる熱輻射が生じる。当該熱エネルギーが坩堝1の中心軸を経由して反対側の内壁面23eに達すると、当該内壁面23eの加熱に少なからず寄与する。
しかしながら、円筒部被覆部材23cにおいて、坩堝1の中心軸に対して垂直方向の内壁面23eは多角形状になっているため、坩堝1の中心軸を中心に坩堝1の径方向に広がる放射線つまり熱エネルギーのうち、多角形の一辺で反射して再び坩堝1の中心軸に戻ってくる場所は一辺のうち一点しかない。すなわち、当該多角形の各辺の一点を除いた場所では、熱エネルギーは各辺に対する入射角に従った反射角で反射するため、坩堝1の中心軸から坩堝1の径方向に進む熱エネルギーは多角形の各辺で分散される。こうして、熱エネルギーが発せられた場所に当該熱エネルギーが再び戻ってくることはなく、各一辺における熱輻射の効果が弱められる。つまり、円筒部被覆部材23cの内壁面23eにおける熱輻射の影響が低減され、熱輻射による円筒部被覆部材23cの内壁面23eの温度上昇を防止することができる。
もちろん、多角形の一辺から発せられた熱エネルギーが坩堝1の中心軸を経由して坩堝1の径方向に進み、円筒部被覆部材23cの内壁面23eで反射して再び坩堝1の中心軸に戻ってくる経路もあるが、当該経路の数は少なく、円筒部被覆部材23cの内壁面23eの温度上昇を抑制することができる。
以上のように、円筒部被覆部材23cにおいて、坩堝1の中心軸に対して垂直方向の内壁面23eを多角形状とすることで、円筒部被覆部材23cの内壁面23eに対する熱輻射の影響を低減できることから、円筒部被覆部材23cで囲まれた成長空間領域60が均熱に保たれる。これにより、SiC単結晶70の口径拡大および凸成長の進行が抑制され、SiC単結晶70に歪みが生じず、SiC単結晶70の割れを防止することができる。この場合、SiC単結晶70のc面オフ成長においては、ファセットが坩堝1の中心軸への移動することも抑制できる。
以上説明したように、本実施形態では、円筒部23bの中空部分に配置した円筒部被覆部材23cにおいて、坩堝1の中心軸に対して垂直方向の内壁面23eの断面形状を多角形状としたことが特徴となっている。
これにより、円筒部被覆部材23cの内壁面23eから坩堝1の径方向に発せられる熱エネルギーを多角形の各辺に入射する入射角に従った反射角でそれぞれ反射させることができる。これにより、円筒部被覆部材23cの内壁面23eを構成する各面で熱エネルギーを分散させることができ、内壁面23e全体が熱輻射による影響を何度も受けないようにすることができる。このようにして、熱輻射の効果を低減することができる。つまり、成長空間領域60において、坩堝1の径方向の温度勾配の拡大を抑制することができ、成長空間領域60を均熱に維持することが可能となる。
この結果、坩堝1の径方向に温度差が小さくされた状態でSiC単結晶70は成長するため、SiC単結晶70内の応力を小さくでき、SiC単結晶70の凸成長を抑制することができる。したがって、SiC単結晶70の歪みを抑制することができ、ひいてはSiC単結晶70の割れを防止することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、円筒部被覆部材23cをTaC材で構成しているが、板材にTaCをコーティングしたもので円筒部被覆部材23cを構成することもできる。また、TaC材で構成された板を複数組み合わせることで円筒部被覆部材23cを構成しても良い。さらに、円筒部被覆部材23cとして、耐熱性が高い板を複数組み合わせてTaCをコーティングしたものでも良い。
上記実施形態では、円筒部被覆部材23cにおける坩堝1の中心軸に対して垂直方向の内壁面23eの形状を多角形とすることで熱輻射の効果を低減しているが、内壁面23eが粗面になっていても良い。この場合、熱エネルギーは粗面によって乱反射するため、熱輻射の効果を低減することができ、円筒部被覆部材23cの内壁の高温化を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 図1に示される蓋体を遮蔽板側から見た図である。 従来のSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造図である。 図3に示される蓋材を遮蔽板側から見た図である。
符号の説明
1…坩堝、10…容器本体、20…蓋体、23…遮蔽部、23a…支持板、23b…円筒部、23c…円筒部被覆部材、23e…内壁面、40…種結晶、50…粉末原料、60…成長空間領域、70…SiC単結晶。

Claims (6)

  1. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    板状であって、当該板の面が前記坩堝(1)の中心軸に対して垂直に配置される支持板(23a)と、
    円筒状をなしており、前記支持板(23a)の一面に前記円筒の開口端の一方が一体化されることで前記支持板(23a)から前記炭化珪素原料(50)側に突出した形態とされる円筒部(23b)と、
    前記円筒部(23b)の中空部分に配置される筒形状のものであって、当該筒の中空部分が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給される円筒部被覆部材(23c)とを備え、
    前記円筒部被覆部材(23c)は、前記坩堝(1)の中心軸を中心にして、当該中心軸から前記坩堝(1)の径方向に異なる距離の面を有し構成される内壁面(23e)を備えていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記円筒部被覆部材(23c)の内壁面(23e)は、前記坩堝(1)の中心軸に対して垂直方向の断面形状が多角形になっていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 前記円筒部被覆部材(23c)は、複数の板材が筒状に組み合わされて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  4. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法において、
    前記蓋体(20)として、
    板状であって、当該板の面が前記坩堝(1)の中心軸に対して垂直に配置される支持板(23a)と、
    円筒状をなしており、前記支持板(23a)の一面に前記円筒の開口端の一方が一体化されることで前記支持板(23a)から前記炭化珪素原料(50)側に突出した形態とされる円筒部(23b)と、
    前記円筒部(23b)の中空部分に配置される筒形状のものであって、当該筒の中空部分が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給される円筒部被覆部材(23c)とを備え、
    前記円筒部被覆部材(23c)は、前記坩堝(1)の中心軸を中心にして、当該中心軸から前記坩堝(1)の径方向に異なる距離の面を有し構成される内壁面(23e)を備えたものを用意し、
    前記容器本体(10)に前記炭化珪素原料(50)を配置させて前記蓋体(20)にて前記容器本体(10)を蓋閉めして前記坩堝(1)を構成した後、前記坩堝(1)を加熱することで、前記炭化珪素原料(50)から前記昇華ガスを発生させ、当該昇華ガスを前記成長空間領域(60)に供給することにより前記種結晶(40)に前記炭化珪素単結晶(70)を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 前記円筒部被覆部材(23c)として、当該円筒部被覆部材(23c)の内壁面(23e)は、前記坩堝(1)の中心軸に対して垂直方向の断面形状が多角形になっていることを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 前記円筒部被覆部材(23c)は、複数の板材が筒状に組み合わされて構成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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