JP4923516B2 - 乗客コンベア用移動手摺の補修装置 - Google Patents
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Description
移動手摺3自体は図8に示す如く、全体としてC字型の横断面を有し、全体としてT字型の内側スロットを構成し、T字型スロットの周りに延びる芯体層31と、この芯体層31の外部の周りに延び、移動手摺3の外側輪郭を定める表面層32と、芯体層31の内側面に結合されたスライダー層33と、芯体層31内に延びる伸び防止手段(抗張体)34とを備えている。芯体層31、表面層32は熱可塑性エラストマーが使用されている。
以下、この発明の実施の形態1における乗客コンベア用移動手摺の補修装置を図1〜図3に基づき説明する。
図1はこの発明の実施の形態1における乗客コンベア用移動手摺の補修装置を示す説明図である。図1において、50は補修用加熱装置、40は補修用加熱装置50を取り付けるための取付架台で、下端部の取付ネジ41a(但し、右側の取付ネジ41bは図示せず)によって、手摺ガイドレール10に両側から挟むことによって固定される。51は取付架台40の上部に横渡しされ、移動手摺3の上方部を横切るよう配置された棒状のネジ体、52はこの棒状のネジ体51に螺合される雌ネジが切られた移動台で、棒状のネジ体51によって駆動され移動手摺3を横切る方向に移動する。棒状のネジ体51は、取付架台40に回転自在に取り付けられていて、その先端にはハンドル53が取り付けられている。このハンドル53を回すと、棒状のネジ体51の回転に応じて、移動台52が図示の左右方向に移動する。54は移動台52の下部に取り付けられたブロワーで、その下部先端にノズル55が取り付けられている。なお、ブロワー54の先端と移動手摺3の化粧層表面との間隔は、概ね10〜20mmとなるように取付ネジ41aをセットする。
ブロワー54の中には、電熱線(図示せず)が装着されており、ブロワー54の回転に応じて350〜400℃の熱風がノズル55の先端から吹き出し、移動手摺3の表面層32の傷部を暖める。56は電熱線及びブロワー54のための電源線で、ブロワー制御装置57に接続されている。
なお、上記実施の形態1では、ブロワーを用いる構成としたが、ブロワーを使用せず、電熱線からの輻射熱で移動手摺表面層を暖めることも可能である。
周知のように、図2はいわゆる可変電圧可変周波数(以下VVVFという)制御装置の構成であって、三相交流R、S、Tの電圧・周波数を変えることにより、誘導電動機の速度を任意に変え得るものである。
この発明の事例である乗客コンベアでは、例えば起動時緩やかに起動する、いわゆる緩起動や、混雑時乗客コンベアの速度を上げて輸送能力を上げる等の場合に、このVVVF制御を用いている。
そこで、この発明の乗客コンベア用移動手摺の補修装置においては、VVVF制御装置を用いて、手摺補修時、手摺移動速度を通常運転時より低くする。図示しないが、制御回路107の速度指令値を下げれば、駆動用電動機110の回転数は任意に下げることができる。
図3はこの発明の実施の形態2における乗客コンベア用移動手摺の補修装置に用いられる乗客コンベア駆動電動機の制御装置を示す回路図であり、VVVF装置を使用しない乗客コンベアの例を示すものである。
図3において、200は移動手摺交換時に制御回路に接続される仮設速度制御装置である。この実施の形態2においては、移動手摺交換時は端子A、端子Bの通常使用時の結線を外し、その代わりに端子A、B間に仮設速度制御装置200を接続して、乗客コンベアの速度を調整するようにしたものである。仮設速度制御装置200としては、VVVF装置でも良いし、サイリスタを用いた一次電圧制御装置でも良い。
この場合の仮設速度制御装置200の電源容量としては、移動手摺3を動かすためのトルクと、無負荷の乗客コンベアを駆動するだけで良いので、極めて小さい容量で済む。
図4はこの発明の実施の形態3における乗客コンベア用移動手摺の補修装置を示す乗客コンベアの全体構成図、図5はこの発明の実施の形態3における乗客コンベア用移動手摺の補修装置のウインチを示す説明図、図6はこの発明の実施の形態3における乗客コンベア用移動手摺の補修装置の加熱装置を示す説明図である。
実施の形態1では、補修用加熱装置50を固定し、移動手摺3を動かして移動手摺の傷を補修する場合を示したが、実施の形態3においては、その相対関係を逆にしたものであり、移動手摺3を固定し、補修用加熱装置を動かし移動手摺の傷を補修する場合を示したものである。
図4において、60はウインチであり、図5に示すように、エスカレータのデッキプレート20に取り付け固定されている。70は移動式補修用加熱装置であり、図6に示すように、デッキプレート20に沿って移動できるように取り付けられている。66は一端が補修用加熱装置70に固定されたワイヤーロープである。このワイヤーロープ66をウインチ60によって巻き上げ、巻き下げすることにより、移動式補修用加熱装置70をデッキプレート20に沿って移動させることができる。
この乗客コンベア用移動手摺の補修装置は、移動式補修用加熱装置70が移動するので、加熱体からの熱は手摺表面全域に行き渡るようにしてある。この例ではシロッコファン72からの熱風で修復させているが、実施の形態1のように、必ずしもファンからの風が無くても、加熱体からの輻射熱で手摺表面を加熱できれば良い。
この実施の形態4は、移動手摺の傷部を表面層と同じウレタン材料からなる塗装材を噴霧して修復しようとするものである。移動手摺の表面層は客先仕様等によって色々な色が使われているので、塗装するウレタン材は同色のものがあればよいが、透明なものを使用すると汎用性がある。この時、塗装前に塗装材との接着性を良くするために、移動手摺表面層を上記実施の形態1〜3の加熱方法により加熱しておき、表面層が加熱したら塗装材をウレタン噴霧器で噴霧してやると、美麗に修復することができる。なお、補修用加熱装置の代わりに、化粧層表面の傷を補修するウレタン噴霧器で噴霧することでも良い。
2 欄干
3 移動手摺
4 駆動ローラ
5 加圧ローラ
10 手摺ガイドレール
10a 手摺ガイドクリップ
20 デッキプレート
31 芯体層
32 表面層
33 スライダー層
34 伸び防止手段(抗張体)
40 取付架台
41a、41b 取付ネジ
50 補修用加熱装置
51 棒状のネジ体
52 移動体
53 ハンドル
54 ブロワー
55 ノズル
56 電源線
57 ブロワー制御装置
60 ウインチ
61 取付架台
62a、62b 取付ボルト
63 電動機
64 巻胴
65 電動機制御装置
66 ワイヤーロープ
68a、68b ボルト
70 移動式補修用加熱装置
71 取付架台
72 シロッコファン
73 吹き出し口
74 取付軸
75 取付座
76、77 ローラ
78 制御装置
100 コンバータ
101 ダイオード
102 インバータ
103 トランジスタ
104 コンデンサ
105 回生電力消費用抵抗
106 回生電力制御トランジスタ
107 制御回路
108 電流センサー(CT)
110 駆動用誘導電動機
200 仮設速度制御装置
Claims (7)
- 熱可塑性エラストマー移動手摺の化粧層表面に対向した位置に、前記移動手摺と相対移動可能に設置され、化粧層表面の傷を補修する補修用加熱装置を備え、
前記補修用加熱装置は、手摺ガイドレール又はデッキプレートに着脱自在に固定される取付架台と、前記取付架台に取り付けられて前記移動手摺の化粧層表面との間に所定の間隔で対向するように設置され、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を暖めて補修する送風機能付き加熱器とを有し、
前記移動手摺の補修時、前記補修用加熱装置を前記手摺ガイドレール又はデッキプレートに装着するとともに、前記移動手摺を相対移動することにより、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を前記送風機能付き加熱器により暖めて補修することを特徴とする乗客コンベア用移動手摺の補修装置。 - 熱可塑性エラストマー移動手摺の化粧層表面に対向した位置に設置され、化粧層表面の傷を補修する補修用加熱装置と、乗客コンベアを微速で動かす駆動装置とを備え、
前記補修用加熱装置は、手摺ガイドレールに着脱自在に固定される取付架台と、前記取付架台に取り付けられて前記移動手摺の化粧層表面との間に所定の間隔で対向するように設置され、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を暖めて補修する送風機能付き加熱器とを有し、
前記移動手摺の補修時、前記補修用加熱装置を前記手摺ガイドレールに装着するとともに、前記駆動装置を微速で駆動することにより、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を前記送風機能付き加熱器により暖めて補修することを特徴とする乗客コンベア用移動手摺の補修装置。 - 熱可塑性エラストマー移動手摺の化粧層表面に対向した位置に設置され、化粧層表面の傷を補修する補修用加熱装置と、前記補修用加熱装置を前記移動手摺に沿って微速で動かす駆動装置とを備え、
前記補修用加熱装置は、デッキプレートに沿って移動できるように着脱自在に取り付けられた取付架台と、前記取付架台に取り付けられて前記移動手摺の化粧層表面との間に所定の間隔で対向するように設置され、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を暖めて補修する送風機能付き加熱器とを有し、
前記移動手摺の補修時、前記駆動装置を手摺ガイドレールに装着し、前記補修用加熱装置を前記デッキプレートに装着するとともに、前記駆動装置を駆動して前記補修用加熱装置を微速で移動することにより、前記移動手摺の化粧層表面の傷部を前記送風機能付き加熱器により暖めて補修することを特徴とする乗客コンベア用移動手摺の補修装置。 - 補修用加熱装置の送風機能付き加熱器を左右方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の乗客コンベア用移動手摺の補修装置。
- 乗客コンベアを微速で動かす駆動装置は、可変電圧可変周波数制御装置であることを特徴とする請求項2記載の乗客コンベア用移動手摺の補修装置。
- 補修用加熱装置を移動手摺に沿って微速で動かす駆動装置は、ウインチであることを特徴とする請求項3記載の乗客コンベア用移動手摺の補修装置。
- 化粧層表面の傷を補修するために、ウレタン噴霧器を更に備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の乗客コンベア用移動手摺の補修装置。
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